JPS6230211B2 - - Google Patents

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JPS6230211B2
JPS6230211B2 JP56209314A JP20931481A JPS6230211B2 JP S6230211 B2 JPS6230211 B2 JP S6230211B2 JP 56209314 A JP56209314 A JP 56209314A JP 20931481 A JP20931481 A JP 20931481A JP S6230211 B2 JPS6230211 B2 JP S6230211B2
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JP
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granular
resin
weight
formaldehyde
hydrochloric acid
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JP56209314A
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Hiroaki Koyama
Shigeo Shimizu
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Priority to US06/452,833 priority patent/US4454298A/en
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な粒状ないし粉末状フエノール・
ホルムアルデヒド系樹脂及びその製造法に関す
る。さらに詳細には、本発明は保存安定性及び流
れ特性が良好で且つ熱融着性と反応性を有し、成
形材料として好適な新規な粒状ないし粉末状フエ
ノール・ホルムアルデヒド系樹脂、及びその新規
な製造方法に関する。 従来、フエノール・ホルムアルデヒド樹脂の代
表的なものとしてノボラツク樹脂とレゾール樹脂
とが知られている。ノボラツク樹脂は、通常、フ
エノール対ホルムアルデヒドのモル比が例えば1
対0.7〜0.9となるようなフエノール過剰の条件下
で、例えばシユウ酸の如き酸触媒の存在下(通常
0.2〜2%)でフエノールとホルマリンとを反応
させることによつて製造される。かような方法で
得られるノボラツク樹脂は、フエノールが主とし
てメチレン基によつて結合された3−5量体が主
成分をなし、遊離メチロール基を殆んど含有せ
ず、従つてそれ自体では自己架橋性を有せず、熱
可塑性を有する。 そこでノボラツク樹脂は、例えばヘキサメチレ
ンテトラミン(ヘキサミン)の如きそれ自体ホル
ムアルデヒド発生剤であると共に有機塩基(触
媒)発生剤でもある架橋剤と加熱下で反応させる
か、又は例えば固体酸触媒とパラホルムアルデヒ
ド等と混合し、加熱反応させることによつて、硬
化樹脂とすることができる。 しかしながら、ノボラツク樹脂を成形材料とし
て使用すると、前者の場合ヘキサミンの分解によ
つて発生するアンモニアにより成形品が発泡した
り、ヘキサミンの未分解物や副生する有機塩基が
成形品中に残存し、そのために成形品の物性が劣
化したり、硬化反応に長時間要する等の欠点があ
り、さらに後者の場合はパラホルムアルデヒドや
酸触媒と接触する部分のみが過剰に架橋反応が進
行し、全体として均一な架橋構造が形成されにく
く、且つ酸触媒やパラホルムアルデヒドが残存し
経時的に物性が変質したり、或は硬化時にそれら
の分解による発泡等の弊害も起る。また残存する
ヘキサミン、酸触媒、パラホルムアルデヒド等
は、該ノボラツク樹脂を他の樹脂と混合、併用す
る場合、他の樹脂を劣化する等の欠点があるばか
りでなく、ノボラツク樹脂はフエノール過剰の反
応によつて得られるために遊離フエノールを比較
的多量(例えば約0.5−2重量%)含有するとい
う欠点もある。 また、比較的近年に至つて、ノボラツク樹脂を
高温下で加熱して可成り縮合度の大きなものを
得、これを精製して低縮合物を分離、除去してフ
エノール基が7−10個メチレン基で結合された比
較的高縮合体を得、これを加熱溶融紡糸してノボ
ラツク樹脂繊維を形成し、これを塩酸・ホルムア
ルデヒド混合水溶液中に浸漬して、室温から徐々
に加温して長時間かけて該繊維の外部から硬化反
応を進行させることにより硬化ノボラツク樹脂繊
維を製造する方法が提案された(特公昭48−
11284号)。 しかしながら、硬化ノボラツク樹脂繊維は上記
の製造法から明らかなように高縮合ノボラツク樹
脂の形成に余分な工程を必要とし、さらにこれを
繊維とすることなく粉砕して外部から硬化処理を
施しても硬化反応を内部にまで均一に進行させる
ことは殆んど不可能であり、他方硬化処理した該
繊維を截断又は粉砕したものは高価なものとなる
ばかりでなく、流れ特性のよい粒状又は粉末状の
ものとすることはできない。 また、従来公知のレゾール樹脂は、例えば水酸
化ナトリウム、アンモニア又は有機アミンの如き
塩基性触媒(約0.2〜2%)の存在下でフエノー
ル対ホルムアルデヒドのモル比が1対1〜2の如
きホルムアルデヒド過剰の条件下で反応すること
によつて製造される。かくして得られるレゾール
樹脂は、比較的多量の遊離メチロール基を有する
フエノールの1〜3量体が主成分をなし、反応性
が極めて大であるために通常固形分60%以下の水
又はメタノール溶液として冷蔵庫内で保存される
が、その保存期間は精々3〜4ケ月程度である。
かかるレゾール樹脂を成形、硬化する場合は、水
又はアルコールを除去し、必要により酸触媒の存
在下で加熱する。この硬化反応速度が極めて大で
あり、ゲル化は例えば150℃で数10秒以内で起
る。 以上から明らかなように、レゾール樹脂は極め
て反応性が大であるために粒状又は粉末状の安定
な固形物とすることはできず、またその硬化物は
三次元構造が高度に進行しているために極めて硬
く、これを微小な粒状ないし粉末状の成形材料と
することは非常に困難である(特公昭53−12958
号)。 また近年にいたつて、フエノール類とホルムア
ルデヒドとを少くとも含窒素系化合物の存在下で
反応させて得られる縮合物に親水性高分子化合物
を添加し、反応させて粒状ないし粉末状樹脂を製
造する方法が表発されているが(特旧昭53−
42077号)、この方法で得られる樹脂の非ゲル化物
は約5〜6%という多量の遊離フエノールを含有
し(同実施例1〜4)、そのゲル化物(同実施例
5)は極めて硬い非反応性樹脂となるばかりでな
く、該樹脂は触媒として用いた含窒素化合物や親
水性高分子化合物を含有するために得られる成形
品の性能が低下する欠点がある。 さらに、フエノールとホルムアルデヒドを塩基
性水溶液中で反応させて得られるプレポリマーを
保護コロイドと混合し、酸性下で不活性固形ビー
ズ状に凝固させる方法も公知であるが(特公昭51
−13491号)、これは所謂レゾール樹脂硬化物に相
当し、反応性を有せず、その上塩類や酸、その他
保護コロイドを含有するために得られる成形品の
性能が低下する欠点がある。 そこで本発明の第1目的は、保存安定性が大
で、流れ特性も良好であり、しかもそれ自体で又
は他の樹脂と混合して、成形、加熱した場合に反
応性を有する、特にそれ自体を加熱した場合に自
己硬化型樹脂を与えるような反応性を有する粒状
ないし粉末状のフエノール・ホルムアルデヒド系
樹脂と提供することにある。 本発明の第2目的は、極めて微細な粒状ないし
粉末状固形物であり、従つて流れ特性が良好であ
り、例えば射出成形の微小ノズルをも非溶融状態
でも円滑に通過することができ且つ反応性フイラ
ーとして使用し得るフエノール・ホルムアルデヒ
ド系樹脂を提供することにある。 本発明の第3目的は、例えば100℃以下の加熱
下で熱融着性および反応性を有し、それ故高温処
理に耐えられない基材のバインダーとして好適に
使用し得る粒状ないし粉末状フエノール・ホルム
アルデヒド系樹脂を提供することにある。 本発明の第4目的は、遊離フエノール含有量が
500ppm以下というように少量であり、従つて取
扱いが安全且つ容易な粒状ないし粉末状フエノー
ル・ホルムアルデヒド系樹脂を提供することにあ
る。 本発明の第5目的は、常温貯蔵安定性が良好で
あるばかりでなく、それ自体で又は例えば他の樹
脂と共用して耐熱性、断熱性、機械的特性及び/
又は電気的特性が優れた成形体を形成することが
できる粒状ないし粉末状フエノール・ホルムアル
デヒド系樹脂を提供することにある。 本発明の他の目的は、上記第1乃至第5目的で
述べた各種の利点を有する新規な粒状ないし粉末
状フエノール・ホルムアルデヒド系樹脂を製造す
る新規な工業的製法を提供することにある。 本発明のさらに他の目的及び利点は以下の説明
から明らかとなるであろう。 本発明によれば、上記の目的及び利点は、フエ
ノール類とホルムアルデヒドとの縮合物から成る
粒状ないし粉末状樹脂であつて、 () 該縮合物は、 (1) 実質的に炭素、水素及び酸素原子から構成
されており、 (2) メチレン基、メチロール基並びにフエノー
ル類の3官能性の残基を主たる結合単位とし
て含有しており、 (3) 該3官能性の残基はフエノール類の2・4
及び6位の一箇所でメチレン基と結合しそし
て少くとも他の一箇所でメチロール基及び/
又はメチレン基と結合しており、そして (4) KBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルに
おいて、1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収
ピーク)の吸収強度をD1600、 990〜1015cm-1(メチロール基に帰属する
吸収ピーク)の範囲の最も大きな吸収強度を
D990〜1015、 890cm-1(ベンゼン核の孤立の水素原子の
吸収ピーク)の吸収強度をD890、 で表した場合に、 D990〜1015/D1600=0.2〜9.0 D890/D1600=0.09〜1.0 であり、且つ () 該粒状ないし粉末状樹脂は、 (A) 粒径0.1〜150ミクロンの球状一次粒子およ
び二次凝集物を含有し、 (B) 少なくとも全体の50重量%は100タイラー
メツシユ篩を通過し得る大きさであり、そし
て (C) 液体クロマトグラフイーによる測定値とし
て遊離フエノール含有量が50ppmを超え
500ppm以下である、 ことを特徴とする粒状ないし粉末状フエノール・
ホルムアルデヒド系樹脂によつて達成される。 本発明者等の研究によれば、本発明の上記の新
規な粒状ないし粉末状フエノール・ホルムアルデ
ヒド系樹脂は、 (1) 下記組成、 塩酸(HCl)濃度が5〜28重量%、 ホルムアルデヒド(HCHO)濃度が3〜25
重量%で、且つ 塩酸とホルムアルデヒドの合計濃度が15〜40
重量% である塩酸−ホルムアルデヒド浴に、 (2) 下記式(A)、 浴比=上記塩酸−ホルムアルデヒド浴の重量/フエノー
ル類の重量…… …(A) で表わされる浴比が少くとも8以上となるよう
に維持して、 (3) 該塩酸−ホルムアルデヒド浴にフエノール類
を接触させ、且つこの接触を、フエノール類が
該浴と接触した後白濁を生成し、然る後少くと
もピンク色の粒状ないし粉末状の固形物が形成
されるように行い、且つこの接触の間反応系内
の温度を45℃以下に維持する、ことによつて製
造することができることが分つた。 以下本発明の方法について先ず詳細に説明す
る。 〔本発明の方法〕 本発明の方法によれば、上記のとおり、 (1) 下記組成、 (イ) 塩酸(HCl)濃度が5〜28重量%、 (ロ) ホルムアルデヒド(HCHO)濃度が3〜
25重量%で、且つ (ハ) 塩酸とホルムアルデヒドの合計濃度が15〜
40重量% である塩酸−ホルムアルデヒド浴を用い、 (2) 下記式(A)、 浴比=上記塩酸−ホルムアルデヒド浴の重量/フエノー
ル類の重量…… …(A) で表わされる浴比が少くとも8以上、好ましく
は10となるように維持して、 該塩酸−ホルムアルデヒド浴にフエノール類を
接触させる。 上記(1)の塩酸−ホルムアルデヒド浴の組成とし
ては、上記(イ)、(ロ)、(ハ)の3条件の他に、さらに条
件(ニ)として、 該浴中のホルムアルデヒド/該浴に接触するフエノ
ール類のモル比 が少くとも2以上、殊に2.5以上、就中3以上と
なるようにすることが好適である。上記条件(ニ)の
モル比の上限は特に限定されないが、20以下、特
に15以下が好適であり、これ以上に上記モル比を
増加することは経済的に得策でなく、他方該モル
比が2.5以下、殊に2以下となると、反応速度が
低下し、均一且つ微細な粒状ないし粉末状樹脂が
得られにくくなる。上記モル比の殊に好適な範囲
は4〜15である。上記モル比を2以上、殊に2.5
以上とすることは、前記(2)の浴比が比較的低い場
合、例えば浴比が8〜10の場合に殊に有効であ
る。 本発明においては、上記(1)の浴組成の塩酸−ホ
ルムアルデヒド浴を浴比がフエノール類の重量に
対して8以上、好ましくは10以上となるように維
持して、該浴にフエノール類を接触させる。本発
明の重要な特徴は、かように塩酸(HCl)濃度が
可成り高濃度でしかもフエノール類に対してホル
ムアルデヒドを過剰に含有する塩酸−ホルムアル
デヒド水溶液の浴を、浴比が8以上、好ましくは
10以上という大きな比率でフエノール類と接触さ
せることにある。かようなフエノール類−ホルム
アルデヒドの反応条件は、既述のとおり従来公知
のノボラツク樹脂およびレゾール樹脂製造の反応
条件とは根本的に異つている。 本発明で用いる塩酸−ホルムアルデヒド浴の塩
酸(HCl)濃度は10〜25重量%、殊に15〜22重量
%が好適であり、該浴のホルムアルデヒド
(HCHO)濃度は5〜20重量%、殊に7〜15重量
%が好適であり、さらに該浴の塩酸とホルムアル
デヒドの合計濃度は20〜35重量%、殊に25〜32重
量%が好適である。 塩酸−ホルムアルデヒド浴とフエノール類を接
触させる際の前記式(A)で表わされる浴比は、10以
上、殊に15〜40とすることが好ましい。 本発明の方法においては、以上述べた塩酸−ホ
ルムアルデヒド浴にフエノール類を接触させ、且
つこの接触を、フエノール類が該浴と接触した後
白濁が生成し、然る後少くともピンク色の粒状な
いし粉末状の固形物が形成されるように行う。そ
して、この接触の間、反応系内の温度を45℃以下
の温度に維持する。該塩酸−ホルムアルデヒド浴
とフエノール類との接触は、該塩酸−ホルムアル
デヒド浴中にフエノール類を添加して最初に透明
溶液を形成し、次いで白濁を生成させ、しかる後
少くともピンク色の粒状ないし粉末状の固形物が
形成されるように行うことが好適である。この
際、該浴にフエノール類を添加して白濁を生成す
る前の段階においては、該浴を撹拌して添加した
フエノール類と該浴とがなるべく均一な透明溶液
を形成するようにし、また白濁が生成した時点以
降淡いピンク色の固形物が形成されるまでの期間
は該浴(反応液)に例えば撹拌の如き機械的剪断
力を与えないようにすることが好ましい。 添加するフエノール類は、フエノール類そのも
のでもよいが、フエノール類をホルマリン、塩酸
水溶液或は水等で希釈して用いるのがよい。特に
好ましくは水で希釈して用いるのがよい。 特に、ホルムアルデヒド濃度が3〜44重量%、
好ましくは20〜40重量%のホルマリン溶液でフエ
ノール類を希釈して、フエノール類濃度が50〜95
重量%、特に70〜90重量%の希釈溶液としたもの
を用いるのが好ましい。しかしこの場合、このフ
エノール類希釈溶液を塩酸−ホルムアルデヒド浴
に添加した後の該浴組成が前記(イ)、(ロ)、(ハ)、好ま
しくは前記(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)の条件を満足する
よ
うに制御する必要がある。 また、フエノール類(又はその希釈溶液)を添
加する際の塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度は40
℃以下、好ましくは5〜35℃、特に好ましくは10
〜30℃である。該浴の温度が40℃を越えるとフエ
ノール類とホルムアルデヒドとの反応速度は大と
なるから、後に定義するメタノール溶解度が20重
量%以上である反応性の大きな本発明の粒状ない
し粉末状樹脂が製造し難くなる。 以下本発明の実施態様について説明する。 この態様は、40℃以下の該塩酸−ホルムアルデ
ヒド浴にフエノール類又はフエノール類を水又は
前記ホルムアルデヒドの水性溶液で希釈したもの
を添加して透明溶液を形成し、次いでこの透明溶
液に白濁を生成させ、次いでピンク色の粒状ない
し粉末状のフエノール・ホルムアルデヒド系樹脂
を形成する方法である。 この態様2の場合、該塩酸−ホルムアルデヒド
浴にフエノール類又はその希釈溶液を添加して先
ず均一溶液を形成することが特に有利であり、か
かる均一溶液から白濁を生成させ、次いでピング
色の微小固形物が生成するように制御することに
よつて、平均粒径が極めて小さな粒状ないし粉末
状の固形物を形成することができる。 また、塩酸−ホルムアルデヒド浴にフエノール
類又はその希釈溶液を添加して均一溶液を形成す
るには撹拌することが好ましいが、この撹拌は白
濁が生成する前に、或は白濁が生成し始めたらな
るべく速やかに停止するのが好ましい。何んとな
れば白濁が生成した後もなお撹拌を続けると、白
濁した粒子が集合して餅状となり、微細粒子の収
得率がそれだけ減少するからである。 さらに、該フエノール類又はその希釈溶液を添
加する際の塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度が10
℃より低温、殊に5℃より低温であつて、しかも
かかる多量の浴中に添加すべきフエノール類又は
その希釈溶液を一挙に添加した場合、撹拌を継続
することによつて均一溶液を形成することは可能
であるが、該浴温が低ければ低い程フエノール類
とホルムアルデヒドとの反応速度が小となるか
ら、白濁が生成する迄に長時間を要し、さらに生
じた白濁が生長してピンク色の安定した粒状ない
し粉末状の固形物となるに要する時間もそれに伴
つて長時間となる。従つて、白濁が一旦生成した
後撹拌を停止すると、白濁が安定なピンク色の粒
子に生長する前に該浴の底部に沈降し、このよう
に沈降し集積した状態でフエノール類・ホルムア
ルデヒドの縮合反応が進行するために餅状又は板
状の塊状固形物が生成し、従つてそれだけ所望の
粒状ないし粉末状製品の収得量が低下する。 以上の理由により、塩酸−ホルムアルデヒド浴
の温度を5〜35℃、殊に10〜30℃に保持し、かか
る温度の浴にフエノール類又はその希釈溶液を添
加し、しかも所望の粒状ないし粉末状製品が生成
するまで反応系内の温度を45℃以下に維持するこ
とが好ましい。反応系の外温を35℃以下特に5〜
25℃とすることによつて、反応系内の温度を45℃
以下に維持することが容易となる。かくすること
により、バツチ式で、所望量のフエノール類を該
浴に一挙に添加し、均一溶液を形成し、次いで白
濁を生成させ、次いでこれをピンク色の微細な粒
状ないし粉末状固形物に円滑に生長せしめること
が可能である。なお、本発明の上記塩酸−ホルム
アルデヒド浴とフエノール類との反応は比較的温
和な発熱反応であるから、必要により冷却せしめ
ることにより所望の反応を白濁の沈降、載積を伴
うことなく行うことができる。 上記態様の方法において最初に白濁が生成する
と、経時的に該白濁は乳白色に変り、通常該浴の
反応液全体が可成り濃厚な乳白色となり、さらに
その後淡いピンク色となり、さらに時間の経過に
伴つてより濃厚なピンク色となる。 該浴に白濁が生成した後、該白濁を浴中に保持
すると、乳白色に変り、次いで淡いピンク色から
濃いピンク色の粒状ないし粉末状固形物に移行す
ることは前述したとおりであり、この段階の或る
時点で発熱反応が実質的に停止する。かかる発熱
反応が停止した時点では該粒状ないし粉末状固形
物は安定な状態となるから、この状態に達したな
らば該浴を再び撹拌してもよい。 前記態様の方法において、白濁が生成した後所
望の反応を完了した粒状ないし粉末状固形物は、
硬化反応がそれ程充分に進行していないから、後
述する100℃熱融着試験において熱融着性を示す
ものとなる。 本発明で用いるフエノール類としては、フエノ
ールが最も好適であるが、少くとも80重量%特に
少くとも85重量%のフエノールを含有するもので
あればo−クレゾール、m−クレゾール、p−ク
レゾール、ビス−フエノールA、o−、m−又は
p−C2〜C4アルキルフエノール、p−フエニル
フエノール、キシレノール、レゾルシン等公知の
フエノール誘導体の1種又はそれ以上との混合物
であつてもよい。 以上の如くして該浴中に生成し、所望の反応が
完了した粒状ないし粉末状のフエノール・ホルム
アルデヒド系樹脂の固形物は、該塩酸−ホルムア
ルデヒド浴から分離し、これを水洗し、好ましく
は付着する塩酸をアルカリ水溶液で中和し更に水
洗することによつて所望の製品とすることができ
る。 上記のアルカリ水溶液としては、例えばアルカ
リ金属水溶液、殊にアンモニアの水溶液が好まし
い。アンモニアの濃度は0.1〜5重量%、特に0.3
〜3重量%が適当である。前記アルカリ水溶液に
よる中和は50℃以下、好ましくは10〜40℃の温度
で行うのが有利である。 上記の水洗処理又はその後更に中和、水洗処理
した粒状ないし粉末状固形物は脱水し、そのまま
最終用途に用いてもよいし、或はこれを常法に従
つて熱融着温度よりも低い温度例えば40〜50℃で
乾燥した後最終用途に供することができる。ま
た、乾燥の前又は後で、任意の粉砕機で軽度に粉
砕処理して製品とすることもできる。 〔本発明の粒状ないし粉末状樹脂〕 本発明によれば、かくして、フエノール類とホ
ルムアルデヒドとの縮合物から成る粒状ないし粉
末状樹脂であつて、 () 該縮合物は、 (1) 実質的に炭素、水素及び酸素原子から構成
されており、 (2) メチレン基、メチロール基並びにフエノー
ル類の3官能性の残基を主たる結合単位とし
て含有しており、 (3) 該3官能性の残基はフエノール類の2・4
及び6位の一箇所でメチレン基と結合しそし
て少くとも他の一箇所でメチロール基及び/
又はメチレン基と結合しており、そして (4) KBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルに
おいて、1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収
ピーク)の吸収強度をD1600、 990〜1015cm-1(メチロール基に帰属する
吸収ピーク)の範囲の最も大きな吸収強度を
D990〜1015、 890cm-1(ベンゼン核の孤立の水素原子の
吸収ピーク)の吸収強度をD890、 で表した場合に、 D990〜1015/D1600=0.2〜9.0 D890/D1600=0.09〜1.0 であり、且つ () 該粒状ないし粉末状樹脂は、 (A) 粒径0.1〜150ミクロンの球状一次粒子およ
び二次凝集物を含有し、 (B) 少なくとも全体の50重量%は100タイラー
メツシユ篩を通過し得る大きさであり、そし
て (C) 液体クロマトグラフイーによる測定値とし
て遊離フエノール含有量が50ppmを超え
500ppm以下である、 ことを特徴とする粒状ないし粉末状フエノール・
ホルムアルデヒド系樹脂が得られる。 本発明の上記粒状ないし粉末状フエノール・ホ
ルムアルデヒド系樹脂(以下本発明製品という)
の前記()および()の特定はいずれも後述
する測定法に基づくものである。 本発明製品の第1の特徴は、従来公知のノボラ
ツク樹脂の硬化製品又はレゾール樹脂の硬化製品
を粉砕することは極めて困難であるがそれを強い
て粉砕したもの、或は従来公知の硬化ノボラツク
樹脂繊維を粉砕したもの等とは全く異つて、前記
()、(A)に特定するとおり球状一次粒子およびそ
の二次凝集物で、粒径が0.1〜150ミクロンのも
の、好ましくは0.1〜100ミクロンのものを含有す
ることであつて、この事実は添付図面第1A,B
図乃至第2A,B図として示す光学顕微鏡写真及
び走査型電子顕微鏡写真に明瞭に示されている。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品は、上記第
1〜2図に示すとおり、通常その少くとも30%、
好ましくは少くとも50%が粒径0.1〜150ミクロ
ン、さらに好ましくは0.1〜100ミクロンの球状一
次粒子およびその二次凝集物から成る。この30%
又は50%という表示は、後記の粒径測定法におい
て定義するとおり、倍率が100〜1000倍の光学顕
微鏡の1つの視野における全体の粒子(二次凝集
物を含む)の数の30%又は50%という意味であ
る。本発明製品の特に好ましいものは、該粒状な
いし粉末状樹脂の70乃至実質的に100%が粒径0.1
〜150ミクロンの球状一次粒子およびその二次凝
集物から成るものである。 特に好ましいものは、上記定義による光学懸微
鏡写真の視野の粒子の数(5つの視野の平均値と
して)の少くとも30%、特に少くとも50%が0.1
〜100ミクロン、より好ましくは0.1〜50ミクロン
の範囲の球状一次粒子およびその二次凝集物から
成る。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品の各粒子が
以上のように極めて粒径の小さな球状一次粒子お
よびその二次凝集物から成る理由は、本発明製品
の前記製法で述べたとおり、本発明方法によれば
塩酸−ホルムアルデヒド浴中にフエノール類(又
はその希釈溶液)を添加して少くとも部分的に均
一溶液を形成し、次いで白濁を生成させ、その極
めて微小な白濁粒子を安定で且つ硬化反応が或る
程度進んだピンク色の粒状ないし粉末状微小粒子
に生長させるためであると考えられる。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品は、以上の
とおり、上記の球丈一次粒子およびその二次凝集
物の微小粒子が中心となつて形成されたものであ
るから、前記()、(B)で特定したとおり極めて
微小であつて、全体の少くとも50重量%、好まし
くは70重量%、特に好ましくは全体の少くとも80
重量%は100タイラーメツシユの篩を通過する。
このような篩を通過するという表示は、本発明の
粒状ないし粉末状製品を該篩で篩う操作におい
て、該粒状ないし粉末状製品を軽く手でもみほぐ
すとか、はけ様のもので篩目上の粒子を軽く押し
たり、ならしたりするとか、或は手で軽く叩く等
の該粒子(二次凝集物を含む)を強制的に破壊す
るようなものでない力が加わることを何等排除す
るものではない。 本発明の粒状ないし粉末状製品はさらに、前記
()、(C)で特定されているとおり、液体クロマト
グラフイーによる測定値として遊離フエノール含
有量が50ppmを超え500ppm以下であり、好適な
製品は該遊離フエノール含有量が50ppmを超え
400ppm以下、就中50ppmを超え300ppm以下で
ある。本発明製品がかように遊離フエノール含有
量が少量である理由もまた前記本発明製品の製法
で述べたとおり、塩酸−ホルムアルデヒド浴中に
フエノール類又はその希釈溶液を添加し、少くと
も部分的に均一溶液を形成した後、極めて微小な
白濁を生成させ、これを安定なピンク色の微小粒
子に生長させるために、添加したフエノール類、
特に本発明製品の形成に関与するフエノール類の
実質的に殆んど全部がホルムアルデヒドと反応す
るためと考えられる。前記特公昭53−42077号に
開示された方法により得られる粒状ないし粉末状
製品は0.3〜約6重量%という極めて多量の遊離
フエノールを含有するのに対して、本発明の粒状
ないし粉末状製品の遊離フエノール含有量は少量
であり、この事実はこの種粒状ないし粉末状製品
にとつて重要な利点である。 さらに、本発明の粒状ないし粉末状製品を構成
する樹脂は前記()、(3)で特定されているとお
り、赤外線吸収スペクトルにおいて、 D999〜1015/D1600=0.2〜9.0、 D890/D1600=0.09〜1.0 という特性を有する。 また、本発明製品の好ましいものは、 D990〜D1015/D1600が0.2〜5.0、特に0.3〜4.0 であり、さらに D890/D1600が0.1〜0.9、特に0.12〜0.8 という特性を有する。 赤外線吸収スペクトルにおいて、D1600のピー
クがベンゼン核に帰属する吸収を示し、
D990〜1015のピークがメチロール基に帰属する吸
収を示し、さらにD890のピークがベンゼン核の孤
立を水素原子に帰属する吸収を示すことはフエノ
ール・ホルムアルデヒド樹脂に関して既に広く知
られている。 本発明製品がD990〜1015/D1600=0.2〜9.0とい
う特性値を示すことは、本発明製品は少くとも或
る程度の量のメチロール基を含有し、そのメチロ
ール基含量は可成り大巾に調節し得ることを示し
ている。殊にD990〜1015=0.2〜5.0、就中0.3〜4.0
という本発明の好適な製品は適度の濃度のメチロ
ール基を含有し且つより安定である。 さらに、本発明製品の赤外線吸収スペクトルに
おけるD890/D1600=0.09〜1.0、より好適な製品
がD890/D1600=0.1〜0.9、就中0.12〜0.8という特
性を示すという事実は、本発明製品はその反応に
関与したフエノール分子の反応部位(オルト及び
パラ位)が可成にメチロ−基によつて適度に封鎖
されている事実を示す。 従来公知のレゾール樹脂の硬化物は一般に、
D990〜1015/D1600およびD890/D1600の双方或はど
ちらか一方が本発明製品の上記特性値の下限より
も低く、またノボラツク樹脂のヘキサミンによる
硬化物もまたD890/D1600の特性値が本発明製品
の0.09という下限よりも一般に低い値となる。 さらに、本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品
は、好ましくはメタノール溶解度が20重量%以
上、その好適なものはメタノール溶解度が30重量
%以上、就中40重量%以上という特性を有してい
る。この特性は、本発明製品はメタノールに可溶
性の比較的低分子量の縮合物を多量に含有してい
る事実を示す。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品は以上述べ
た()(1)、(2)、(3)、(4)及び()(A)、(B)、Cの
特性を有することを特徴とする。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂は、粒径0.1〜
150ミクロン、好ましくは0.1〜100ミクロンの球
状一次粒子およびその二次凝集物を含有し(前記
()(A)の条件)好ましいものはこれらを少くと
も50%含有し且つ少くともその50重量%、好まし
くは少くとも70重量%が100タイラーメツシユ篩
を通過し得る大きさを有する(前記()(B)の条
件)ため、流動性が極めて良好であつて、例えば
他の樹脂と比較的多量に混合することができ、ま
た他の樹脂と混合して例えば射出成形材料として
用いた場合にもそのノズルを詰まらせることなく
非溶融状態でも円滑に押出すことが可能である。
また、本発明製品は、少くともその多くのものが
極めて微小な球状の一次粒子を基本構成要素とす
るため、これを反応性フイラー又は反応性マトリ
ツクスとして含有せしめた硬化成形物は機械的に
優れた特性、特に圧縮に対し強い抵抗性を示す。
本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品はフエノール
類の初期反応生成物である白濁状微小粒子がさら
にホルムアルデヒドと反応して生長したものであ
るから常温では極めて安定で、しかもそれ自体相
当量のメチロール基を含有するから加熱した状態
では反応性を有し、それ自体で或は例えばレゾー
ル樹脂又はその他の樹脂或はゴム等の成形材或は
料例えばアスベスト、木粉、リンターパルプ、ガ
ラス、シリカ、ヤシガラ等のフイラーと混合し
て、成形し、加熱硬化した場合に反応性を発揮
し、後記参考例に示すとおり、物理的、機械的特
性のみならず、断熱性、耐熱性その他電気的特性
が極めて優れた成形物を形成することができる。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂はさらに遊離フ
エノール含有量が50ppmを超え500ppm以下、好
ましくは50ppmを超え400ppm以下、就中50ppm
を超え300ppm以下と極めて少ない(前記()
(C)の条件)。フエノール含有量がこのように少な
いため、本発明の粒状ないし粉末状樹脂はその取
扱いが極めて容易であり且つ安全である。また、
そのため例えばアスベスト紙や合成繊維紙或はそ
の他のノン・ウーブン・フアブリークの製造のた
めのバインダー等として抄紙又は製造時に使用し
ても、その製品は勿論のこと、廃液又は処理中に
生じる遊離フエノール量は小さい。また、遊離フ
エノールを殆んど含有しないため、他の樹脂と混
合、成形した際にフエノールに起因する副反応等
を起すことが殆んどないだけでなく、成形物の物
性低下を起すこどの遊離フエノールを含まない。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂はそれ自体約50
〜約70の光反射率を示す。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂は、前記の本発
明の製造方法に従つて硬化反応がそれ程充分に進
行していないものとして得ることができる。その
結果、本発明の粒状ないし粉末状樹脂には、熱的
には、後に記載した加熱融着測定法に従つて100
℃の温度で5分間加圧した場合に実質的に溶融又
は融着して塊状ないし板状体となる。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂は、元素分析に
より実質的に炭素、水素および酸素から成り、下
記組成 C:70〜80重量%、 H:5〜7重量%および O:17〜21重量%、 (全体で100重量%) を有することも明らかとされている。 また、本発明の粒状ないし粉末状樹脂は、前述
した本発明の製造方法から明らかなとおり、反応
系内に含窒素塩基性化合物あるいは親水性高分子
化合物を実質的に含有しない本発明の製造方法に
より製造されるため、通常含窒素塩基性化合物あ
るいは親水性高分子化合物を実質的に含有してい
ない。このために、本発明の粒状ないし粉末状製
品をそれ自体で又は他の樹脂又はゴム等と混合し
て、例えば成形し、加熱、硬化した場合に、成形
物の物性を低下したり、劣化させるおそれがな
い。 本発明の粒状ないし粉末状フエノール・ホルム
アルデヒド系樹脂製品は以上述べたとおり、極め
て微細で、保存安定性及び流れ特性が良好であ
り、遊離フエノール含量が少なく、しかも或る程
度のメチロール基を含有するのでそれ自体で又は
他の樹脂又はゴム類と混合して、成形、加熱した
場合に反応性を有する、特にそれ自体を加熱した
場合に自己硬化型樹脂を与える反応性を有すると
いう優れた特徴を有している。かくして、本発明
の粒状ないし粉末状樹脂製品は特に性熱性、又は
断熱性成形用樹脂又はそのバインダーとして、或
は反応性フイラーとして有用である。 以下本発明の実施例について説明する。 1 0.1〜150μ粒子の測定法 1つの試料から約0.1gのサンプルをサンプ
リングする。このようなサンプリングを1つの
試料について異なる場所から5回行なう。 サンプリングした各約0.1gのサンプルの各
1部を、それぞれ顕微鏡観察用スライドグラス
上に載せる。スライドグラス上に載せたサンプ
ルは観察を容易とするため、できるだけ粒子同
志が重なり合わないように拡げる。 顕微鏡観察は、光学顕微鏡下視野に粒状ない
し粉末状物および/またはその二次凝集物が10
〜50個程度存在する箇処について行うようにす
る。通常倍率102〜103倍で観察するのが望まし
い。光学顕微鏡下視野に存在する全ての粒子の
大きさを光学顕微鏡下視野中のメジヤーにより
読みとり記録する。 0.1〜150μの粒子の含有率(%)は次式にて
求められる。 0.1〜150μ粒子の含有率(%)=N1/N0×100 N0:顕微鏡下視野で寸法を読みとつた粒子の
全個数 N1:N0のうち0.1〜150μの寸法を有する粒子の
個数 1つの試料についての5つのサンプルの結果
の平均値として0.1〜150μの粒子の含有率を表
わす。 2 100タイラーメツシユ篩通過量 乾燥試料を、必要により十分に手で軽くもみ
ほぐしたのち、その約10gを精秤し、5分間で
少量ずつ100タイラーメツシユの篩振とう機
(篩の寸法;200mmφ、振とう条件;200RPM)
に投入し、試料投入後更に10分間振とうさせ
る。100タイラーメツシユ通過量は次式にて求
める。 100タイラーメツシユ通過量=ω0−ω1/ω0×100(重量%) ω0:投入量(g) ω1:100タイラーメツシユ篩を通過せずに篩
上に残存した量(g) 3 フリーフエノール含量の定量 100タイラーメツシユ通過の試料約10gを精
秤し、100%のメタノール190g中で30分間還流
下に加熱処理する。ガラスフイルター(No.3)
で過した液を、高速液体クロマトグラフイ
ー(米国、ウオーターズ社製6000A)にかけ
液中のフエノール含量を定量し、別個に作成し
た検量線から該試料中のフリーフエノール含量
を求めた。 高速液体クロマトグラフイーの操作条件は次
のとおりである。 装 置:米国ウオーターズ社製6000A カラム担体:μ−Bondapak C18 カラム:径1/4インチ×長さ1フイート カラム温度:室温 溶離液:メタノール/水/(3/7、容積比) 流 速:0.5ml/分 デイテクター:UV(254nm)、Range0.01(1
mV) 液中のフエノール含量は、予め作成した検
量線(フエノール含量とフエノールに基づくピ
ークの高さとの関係)から求めた。 4 赤外線吸収スペクトルの測定および吸収強度
の求め方 株式会社日立製作所製の赤外線分光光度計
(225型)を用い、通常のKBr錠剤法により調製
した測定用試料について赤外線吸収スペクトル
を測定した。 特定波長における吸収強度は次のようにして
求めた。測定した赤外線吸収スペクトル図にお
ける、吸収強度を求めようとするピークにベー
スラインを引く。そのピークの頂点の透過率を
tpで表わし、その波長におけるベースライン
の透過率をtbで表わすと、その特定波長におけ
る吸収強度Dは下記式で与えられる。 D=logtb/tp 従つて、例えば890cm-1のピークの吸収強度
と1600cm-1のピークの吸収強度との比は、上記
式で求めたそれぞれの吸収強度の比(D890/
D1600)として与えられる。 5 100℃における熱融着性 100タイラーメツシユ通過の試料約5gを2
枚の0.2mm厚ステンレス板の間に挿入したもの
を準備し、これを予め100℃に加温した熱プレ
ス機((株)神藤金属工業所製、単動圧縮成型機)
で5分間、初圧50Kgでプレスした。プレスを解
放したのち、2枚のステンレス板の間から熱プ
レスされた試料を取り出した。取り出した試料
が溶融または融着により明らかに固着して平板
を形成しているものを試料が融着性を有してい
ると判定し、熱プレス前後でほとんど差異がみ
られないものを試料が不融性を有すると判定し
た。 6 メタノール溶解度(S) 試料約10gを精秤し(その精秤重量をW0と
する)、実質的に無水のメタノール約500ml中で
30分間還流下に加熱処理する。ガラスフイルタ
ー(No.3)で過し、更にフイルター残試料を
フイルター上で約100mlのメタノールで洗浄
し、次いでフイルター残試料を40℃の温度で5
時間乾燥した(その精秤重量をW1とする)。次
式にてメタノール溶解度を求めた。 メタノール溶解度(S、重量%)=W0−W1/W0×
100 7 OH基値 水酸基価測定法(化粧品原料基準注解、第一
版薬事日報社昭和50年、一般試験法377)に準
じて測定する。 8 嵩密度 100mlの指標のところですり切になつている
100mlのメスシリンダーに、メスシリンダーの
ふち上方2cmのところから、100タイラーメツ
シユ通過の試料を注ぎ込む。次式によつて嵩密
度を求める。 嵩密度(g/ml)=W(g)/100(ml) W:100ml当りの重量(g) 実施例 1 (1) 2のセパラブルフラスコに、塩酸とホルム
アルデヒドの各種組成(第1表に記載)からな
る28℃の混合水溶液各々1500gを入れ、次いで
これらの各フラスコに98重量%のフエノール
(残り2重量%は水)と水とを用いて調整した
90重量%のフエノール水溶液(22℃)を各々
55.6g添加した。添加して30秒間撹拌した後、
120分間静置した。120分間の静置している間、
各々のセパラブルフラスコ内の内容物は、ある
ものは透明な状態な状態のままであり(第1表
のRunNo.1)、又あるものは透明から白濁に移
り(第1表のRunNo.9、18および20)、又ある
ものは透明状態から白濁して後更に淡いピンク
色に変色した(第1表のRunNo.2〜8、10〜17
および19)。このピンク色に変色したものには
顕微鏡観察すると既に球状物、球丈物の凝集体
および少量の粉状物がみられた。 これらの実験において、120分の静置の間
に、各々の反応系内の温度は発熱によつて徐々
に昇温し(ピーク時の温度31.5゜〜39.5℃)、
その後再び降下した。かくして得た反応生成物
の各々を水洗し、次いで22℃の0.5重量%アン
モニア水溶液中でゆつくり撹拌しながら3時間
処理し、再度水洗した後脱水し、40℃の温度で
5時間乾燥した。かくして得た各種組成の塩酸
とホルムアルドヒドからなる混合水溶液から得
られた反応生成物の性質を第2表に記載した。 (2) 一方、比較のため以下の実験を行つた。1
のセパラブルフラスコに、蒸留したフエノール
282と37重量%のホルマリン369gおよび26重
量%のアンモニア水150gを入れ、撹拌しなが
ら室温から70℃にまで60分間で昇温し、さらに
70〜72℃の温度で90分間撹拌・加熱した。次い
で放冷し、300gのメタノールを少量ずつ加え
ながら40mmHgの減圧下に共沸蒸留により脱水
を行ない、溶剤としてメタノールを700g加え
て黄褐色透明のレゾール樹脂溶液を取り出し
た。液体クロマトグラフイーにより定量したフ
リーフエノール含量は3.4重量%であつた。 かくして得たレゾール樹脂の一部を減圧下に
脱溶媒すると、激しく発泡してゲル化した。こ
のゲル化物を更に窒素ガス下、160℃の温度で
60分間熱硬化し、得られた硬化発泡体を粉砕し
て、100タイラーメツシユの篩を通過した粉末
を少量得た。この場合、熱硬化レゾール樹脂は
極めて硬く、各種の粉砕機やボールミルあるい
は螢光X線用の振動ミルを用いても100メツシ
ユパスの粉末を得るのは非常に困難であつた。
かくして得た熱硬化レゾール樹脂粉末を上述し
たのと同一条件で、0.5重量%のアンモニア水
溶液で処理し、水洗、脱水し、次いで乾燥し
た。かくして得た試料の性質を第2表にRunNo.
21として記載した。 次に、1のセパラブルフラスコに、フエノ
ール390g、37重量%のホルマリン370g、シユ
ウ酸1.5gおよび水390gを入れ、撹拌しながら
60分間で90℃にまで昇温し、90〜92℃の温度で
60分間撹拌・加熱した。次に35重量%の塩酸
1.0gを加え、更に90〜92℃の温度で60分間撹
拌、加熱した。次いで、水を500g加えて冷却
し、サイホンにより水を除き、30mmHgの減圧
下に加熱して、100℃の温度で3時間、更に昇
温して180℃の温度で3時間減圧、加熱した。
得られたノボラツク樹脂は冷却すると黄褐色の
固体として得られた。このものは軟化温度が78
〜80℃であり、液体クロマトグマフイーにより
定量したフリーフエノール含量が0.76重量%の
ものであつた。又、メタノール溶解度は100重
量%であつた。 上記のノボラツク樹脂を粉砕して、ヘキサメ
チレンテトラミン15重量%を混合し、混合物を
窒素ガス中、160℃の温度で120分間熱硬化、次
いで、ボールミルで粉砕して100タイラーメツ
シユの篩を通過せしめた。かくして得た粉末
は、上述したのと同一の条件で、0.5重量%の
アンモニア水溶液で処理し、水洗、脱水し、次
いで乾燥した。かくして得た試料の性質をRun
No.22として第2表に記載した。 更に、上記ノボラツク樹脂を孔径0.25mmφ、
孔数120の紡糸口金を用いて、136〜138℃の温
度で溶融紡糸を行なつた。得られた平均繊維度
2.1デニールの紡出糸を塩酸濃度18重量%とホ
ルムアルデヒド濃度18重量%からなる混合水溶
液に20〜21℃の温度で60分間浸漬し、次いで97
℃の温度にまで5時間を要して昇温し、97〜98
℃の温度で10時間保持した。かくして得た硬化
ノボラツク繊維を上述したのと同一の条件で水
洗後0.5重量%のアンモニア水溶液で処理し、
水洗、脱水し、次いで乾燥した。このものをボ
ールミルで粉砕した。100タイラーメツシユの
篩を通過したものの性質をRunNo.23として第2
表に記載した。 (3) 第1表には使用した塩酸、ホルムアルデヒド
および塩酸とホルムアルデヒドの合計濃度、お
よびホルムアルデヒド対フエノールのモル比を
示した。また、第2表には得られた試料の顕微
鏡観察による1〜50μ、1〜100μ、更に1〜
150μの粒子の含有率、得られた試料を100タイ
ラーメツシユの篩にかけた場合の篩通過量
(100メツシユパス)、得られた試料の赤外吸収
スペクトル法による990〜1015cm-1と890cm-1の
1600cm-1に対する吸収波長強度比(IR強度比)
およびメタノール溶解度を示した。
【表】
【表】
【表】 第1表におけるRunNo.1、9、18および20か
らは粉状ないし粉末状の固形物を取り出すこと
は困難であつた。又RunNo.2、3、6および17
の実験では、セパヤブルフラスコの底に粘着性
の樹脂や塊状物が多く生成した。 RunNo.2、3、6および17の実験について第
2表に記載した1〜50μ、1〜100μおよび1
〜150μ粒子の含有率(%)および100メツシユ
パス(重量%)の数値は、粘着性樹脂、及び塊
状物及び板状物を含めた全固形物に対する粒状
ないし粉末状物についての値である。しかしな
がら、これらの実験において生成した固形物の
内の粒状ないし紛末状物のみの中の1〜50μ、
1〜100μおよび1〜150μ粒子の含有率(%)
および100メツシユパス(重量%)はそれぞれ
第2表にカツコで閉じて示した値であつた。 第2表に記載した結果をも含めた上記実験事
実から、RunNo.1、2、3、6、9、17、18お
よび20は製造方法としては推奨できない。しか
しながら、それらの製造方法であつても生成さ
れた粒状ないし粉末状物に限つてみればこれら
の粒状ないし粉末状物は本発明の粒状ないし粉
末状物に充分に包含される特性を有している。 (3) 添付図面の第1B図には、上記RunNo.12で得
られた粒状ないし粉末状物の走査型電子顕微鏡
写真(倍率1000倍)を示した。 また、添付図面の1A図には上記RunNo.12で
得られた粒状ないし粉末状物の光学顕微鏡写真
(倍率400倍)を示した。 実施例 2 室温が21〜22℃の室内で、10の反応容器6個
の夫々に、20重量%の塩酸と10重量%のホルムア
ルデヒドからなる混合水溶液を8Kg入れた。次い
で、それぞれのフラスコに、20℃の温度で撹拌し
ながら、フエノール80重量%とホルムアルデヒド
3.7重量%からなる混合水溶液を各々1.43Kg、1.18
Kg、0.08Kg、0.55Kg、0.34Kgおよび0.23Kgを加え
た。この場合の浴比は各々7.3、8.8、12.8、
18.4、29.9および43.7であつた。 いずれの場合もフエノール混合水溶液を投入後
更に撹拌し続けていると、50〜170秒間で急激に
白濁した。白濁と同時に撹拌を中止し、そのまま
3時間静置した。内温が徐々に上昇し、内容物は
次第に淡いピンク色に変色し、白濁してから30分
後にはいずれにもスラリー状あるいは樹脂状物の
生成がみられた。次いで各々の内容物を撹拌しな
がら水洗した。この場合、浴比7.3の系は撹拌棒
に樹脂が大量に溶着し、撹拌が困難であつた。次
いで内容物を0.3重量%のアンモニア水溶液中、
30℃の温度でゆつくり撹拌しながら2時間処理
し、水洗後脱水した。得られた粒状ないし粉状物
または塊状物を手で軽くもみほごし40℃の温度で
3時間乾燥した。乾燥後の水分はいずれも0.5重
量%以下であつた。内容物は反応の浴比が小さい
方から順にRunNo.31、32、33、34、35および36と
する。 第3表には、反応開始から白濁して3時間後ま
での間の反応系内の最高到達温度、反応生成物の
収率、顕微鏡観察による球状一次粒子の有無、反
応生成物に占める100タイラーメツシユ通過分の
含有率、100メツシユパス品の嵩密度、反応生成
物の100℃での熱融着性、メタノール溶解量およ
び遊離フエノール含有量を示した。
【表】 第3表において、RunNo.21、22および23(第1
表参照比較例)の遊離フエノール含有量はいずれ
も加熱硬化する前のレゾール樹脂とノボラツク樹
脂について測定した値で( )内に示した。 第3表においてRunNo.31の実験では、フラスコ
の底に生成した固形物全体の約80%に達する粘着
樹脂および塊状物が生成した。粒状ないし粉末状
物は生成した固形物全体の約20%にすぎなかつた
が、そのうちの約85%は100メツシユの篩を通過
した。なお、RunNo.31における球状一次粒子の有
無が少いとあるのは、粒状ないし粉末状物の固形
物に占める割合が約20%と小さいことによる。従
つて、RunNo.31の方法は製造方法としては推奨で
きないが、生成した粒状ないし粉末状物は本発明
の粒状ないし粉末状物に包含される。なおRunNo.
31〜36の粒状ないし粉末状物は全て、そのほぼ全
量が1〜100μの粒径のものであつた。 実施例 3 6個の1のセパラブルフラスコの夫々に、18
重量%の塩酸と9重量%のホルムアルデヒドとを
含む25℃の混合水溶液1000gを入れた。室温は15
℃であつた。これらの夫々を撹拌しながら、フエ
ノール40gを水5gを用いて希釈した希釈液を、
夫々に一度に投入した。いずれの場合も、希釈剤
を投入後50秒間で撹拌を停止して静止したが、
夫々撹拌停止後62〜65秒で急激に白濁し、乳白色
の生成物が観察され、これら乳白色の生成物は次
第にピンクに変色した。夫々の液温は25℃から
徐々に上り、希釈液投入後16〜17分間で35〜36℃
のピークに達し、再び降下した。希釈剤を投入
後、0.5時間(RunNo.41)、1時間(RunNo.42)、2
時間(RunNo.43)、6時間(RunNo.44)、24時間
(RunNo.45)、72時間(RunNo.46)室温下に放置
後、内容物を水洗し、1重量%のアンモニア水
中、15〜17℃の温度で6時間処理後、水洗、次い
で脱水し、40℃の温度で6時間乾燥した。 第4表には、得られた乾燥試料の100タイラー
メツシユ篩通過率、I.R強度比、メタノール溶解
量、フリーフエノール含量を示した。尚、RunNo.
41〜RunNo.46の試料はいずれも熱融着試験におい
て、100℃、5分で融着した。 第2A,B図には、RunNo.44の光学顕微鏡写真
及び走査型電子顕微鏡写真を示した。 また、添付図面の第3図には、RunNo.44の粒状
ないし粉末状樹脂の赤外線吸収スペクトル図を示
した。また第3図には赤外線吸収スペクトル図か
ら糾収強度Dを求める際に必要とされる、tpお
よびtbの求め方を図解した。あるピークにベー
スラインを引き、その波長においてtpおよびtb
が図解したようにして求められる。
【表】 実施例 4 2のセパラブルフラスコを7個準備し、18重
量%の塩酸と9重量%のホルムアルデヒドからな
る混合水溶液を各々1.5Kg入れた。セパラブルフ
ラスコを氷水又は水又は温水に浸漬して、上記混
合水の内温を2゜〜3℃(RunNo.51)、7゜〜8
℃(RunNo.52)、13〜14℃(RunNo.53)、27〜28℃
(RunNo.54)、および32〜33℃(RunNo.55)に調整
した。次いで、夫々の混合水溶液を撹拌しなが
ら、夫々に水で希釈したフエノール水溶液をフエ
ノールとして50g一度に投入し、撹拌を停止して
5時間静置した。撹拌停止30分後にセパラブルフ
ラスコの冷却水や温水等は除去した。上記方法で
生成した各々の内容物を水洗し、次いで0.1重量
%の水酸化ナトリウム水溶液中、20℃の温度で1
時間処理し、更に1重量%のアンモニア水中、25
℃の温度で2時間処理し、再度水洗した後に水
洗・脱水した。かくして得た反応生成物を手で軽
くもみほごし、45℃の温度で5時間乾燥した。 第5表には、投入したフエノール水溶液の濃
度、反応系内の最高到達温度、得られた生成物の
メタノール溶解度および100メツシユパス量を示
した。
【表】 実施例 5 撹拌棒の付いた1000の反応容器に、18.5重量
%の塩酸と8.5重量%のホルムアルデヒドからな
る18℃の混合水溶液を800Kg入れ、該混合水溶液
を撹拌しながら20℃の88重量%フエノール水溶液
を36.4Kg投入した。該フエノール水溶液を全量投
入して60秒間撹拌した後、撹拌を停止して2時間
静置した。反応容器内では該フエノール水溶液を
全量投入後85秒に急激な白濁がみられ、次第に淡
いピンク色に変色すると共に内温が徐々に34.5℃
に迄上昇し、再び降下した。次いで、反応生成物
の生成した混合水溶液の系を再度撹拌しながら反
応容器の底部に取り付けたバルブを開いて内容物
を取り出し、ノーメツクスの不織布を用いて、反
応生成物と該塩酸とホルムアルデヒドからなる混
合水溶液とを分離した。かくして得た反応生成物
を水洗、脱水した後18℃の0.5重量%アンモニア
水溶液に一昼夜浸漬した後再び水洗、脱水して含
水率が15重量%の反応生成物を44.6Kg得た。 上記方法で得た反応生成物の2.0Kgを40℃の温
度で3時間乾燥して試料1.7Kgを得た(RunNo.
60)。 第6表には、かくして得た乾燥試料の顕微鏡観
察による0.1〜50μと0.1〜100μ粒子の含有率、
100タイラーメツシユの篩にかけた場合の通過量
(100メツシユパス)、赤外線吸収スペクトル法に
よる990〜1015cm-1と890cm-1の1600cm-1に対する
吸収波長強度比(IR強度比)およびメタノール
溶解度を示した。
【表】 実施例 6 3つの1のセパラブルフラスコに、18重量%
の塩酸、10重量%のホルムアルデヒドおよび5重
量%の塩化亜鉛を含む、22℃の混合水溶液750g
を夫々入れた。これらの夫々に撹拌しながら、第
7表に記載のフエノール類90重量%と37%のホル
マリン10重量%とを含む混合水溶液を室温下で
各々25g投入し、投入して30秒後にいずれも撹拌
を停止した。撹拌を停止して2時間静置した後内
容物を取り出し、水洗後1重量%のアンモニア水
溶液中で22℃の温度で3時間処理し次いで水洗、
脱水および40℃の温度で5時間乾燥した。 第7表には使用したフエノール類の組成と投与
後の白濁開始時間、得られた生成物の元素分析値
および100メツシユ篩通過量を示した。
【表】 参考例 1 実施例2のRunNo.35の生成物の一定量をプレス
機の間に置いて予め100℃に加熱した金型を用い
てゲージ圧50Kgの加圧下に30分間処理し、寸法が
巾10mm、長さ80mm、厚み5mmの試験片を10個作成
した(RunNo.71)。 一方、対照試験片を次のようにして作成した。 実施例1のRunNo.21で用いたレゾール樹脂(未
硬化物)溶液の一部をバツトに入れ減圧下に脱溶
媒し(初め激しく発泡したが、発泡が減少し始め
た)次いでバツトから取り出し2日間風乾した。
このものから、乳鉢で粉砕した後150℃の温度で
加熱した(100℃では成形困難な為)以外は、上
記と同一の条件および方法で試験片10個を作成し
た(RunNo.72)。また、実施例1のRunNo.22で用
いたノボラツク樹脂(未硬化物)を乳鉢で粉砕し
て、ヘキサメチレンテトラミン15重量%を混合
し、混合物を150℃の温度で加熱した以外は上記
と同一の条件および方法で試験片10個を作成した
(RunNo.73)。 第8表にRunNo.71〜73の成形品の外観、乳沈法
による密度、各々の試験片各5個から長さ10mmに
切断して作成した試験片各5個について圧縮試験
機を用い、JIS−K−6911−1970に準じて測定し
た圧縮強度、圧縮歪みおよびステイツキネス
(Stickiness;圧縮強度×圧縮歪み)を、5個の
試験片についての平均値として示した。尚、試験
片は圧縮試験の前にノギスを用いて寸法を正確に
測定した。
【表】 参考例 2 参考例1のRunNo.71〜73の試験片各5個を、窒
素ガスの流通下に室温から1000℃の温度にまで24
時間を要して昇温し、1000℃の温度で1時間保持
した後放冷した。RunNo.71〜73の試験片からこの
ようにして炭化焼成して作成したものを順にRun
No.81〜83とする。 第9表には、上記方法で得た炭化焼成品につい
て、ガスぶくれやクラツクの発生が殆んど観察さ
れないものの本数(良品)、粉砕試料の乳沈法に
よる密度、炭化収率(用いた試験片に対して)お
よび曲げ強度を示した。
【表】 参考例 3 実施例1で得たRunNo.52の生成物60重量部に、
フイラーとしてアスベストス(RunNo.84)、木粉
(RunNo.85)又は6−ナイロン(RunNo.86)を
各々40重量部混合した。 比較の為に、実施例1のRunNo.21で得たレゾー
ル樹脂60重量部(固形分換算)にフイラーとして
アスベストス(RunNo.87)、木粉(RunNo.88)又
は6−ナイロン(RunNo.89)を各々40重量部混合
した後、一昼夜風乾し、更に80℃の温度で30分間
レゾール樹脂の脱溶媒を行つて混合物を得た。 更に比較の為に、実施例1のRunNo.22で得たノ
ボラツク樹脂にヘキサメチレンテトラミンを10重
量%混合した混合物60重量部に、フイラーとして
アスベストス(RunNo.90)、木粉(RunNo.91)又
は6−ナイロン(RunNo.92)を各々40重量部混合
した。 上記方法で得た9種類の混合物の各々一定量
を、加熱プレス機の間に設置して予め160℃に加
温しておいた金型に入れて、ゲージ圧40Kgで30分
間プレスを行い寸法が、巾12mm、長さ120mm、厚
み7mmの試験片を各々15個得た。 第10表には、用いた樹脂とフイラーの種類、得
られた成形品各5個の曲げ強度の平均値および各
試験片を乾燥器中110゜、120゜、130゜、140゜、
150゜、160゜、170゜180゜、190゜および200℃の
温度で24時間処理した場合にクラツクやガスブク
レの見られない場合の最高温度を耐熱温度として
示した。
【表】 【図面の簡単な説明】
添付図面の第1A図および第2A図は、本発明
の粒状ないし粉末状物の光学顕微鏡写真(倍率
400倍)である。添付図面の第1B図および第2
B図は、本発明の粒状ないし粉末状物の走査型電
子顕微鏡写真(倍率1000倍)である。第3図は本
発明の粒状ないし粉末状物の赤外線吸収スペクト
ル図である。なお、第3図中にはそのピークの特
定波長における吸収強度を求める方法も図解して
ある。また、第1A図および第2A図の写真中、
スケールの最小目盛は10μである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フエノール類とホルムアルデヒドとの縮合物
    から成る粒状ないし粉末状樹脂であつて、 () 該縮合物は、 (1) 実質的に炭素、水素及び酸素原子から構成
    されており、 (2) メチレン基、メチロール基並びにフエノー
    ル類の3官能性の残基を主たる結合単位とし
    て含有しており、 (3) 該3官能性の残基はフエノール類の2・4
    及び6位の一箇所でメチレン基と結合しそし
    て少くとも他の一箇所でメチロール基及び/
    又はメチレン基と結合しており、そして (4) KBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルに
    おいて、1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収
    ピーク)の吸収強度をD1600、 990〜1015cm-1(メチロール基に帰属する
    吸収ピーク)の範囲の最も大きな吸収強度を
    D990〜1015、 890cm-1(ベンゼン核の孤立の水素原子の
    吸収ピーク)の吸収強度をD890、 で表した場合に、 D990〜1015/D1600=0.2〜9.0 D890/D1600=0.09〜1.0 であり、且つ () 該粒状ないし粉末状樹脂は、 (A) 粒径0.1〜150ミクロンの球状一次粒子およ
    び二次凝集物を含有し、 (B) 少なくとも全体の50重量%は100タイラー
    メツシユ篩を通過し得る大きさであり、そし
    て (C) 液体クロマトグラフイーによる測定値とし
    て遊離フエノール含有量が50ppmを超え
    500ppm以下である、 ことを特徴とする粒状ないし粉末状フエノール・
    ホルムアルデヒド系樹脂。 2 該粒状ないし粉末状樹脂はその少なくとも30
    %が粒径0.1〜150ミクロンの球状一次粒子および
    その二次凝集物から成る特許請求の範囲第1項記
    載の粒状ないし粉末状樹脂。 3 該粒状ないし粉末状樹脂はその少なくとも50
    %が粒径0.1〜150ミクロンの球状一次粒子および
    その二次凝集物から成る特許請求の範囲第1項記
    載の粒状ないし粉末状樹脂。 4 該粒状ないし粉末状樹脂はその70〜100%が
    粒径0.1〜150ミクロンの球状一次粒子およびその
    二次凝集物から成る特許請求の範囲第1項記載の
    粒状ないし粉末状樹脂。 5 少なくとも全体の70重量%が100タイラーメ
    ツシユの篩を通過しうる大きさである特許請求の
    範囲第1〜4項のいずれかに記載の粒状ないし粉
    末状樹脂。 6 少なくとも全体の80重量%が100タイラーメ
    ツシユの篩を通過しうる大きさである特許請求の
    範囲第1〜4項のいずれかに記載の粒状ないし粉
    末状樹脂。 7 該樹脂は液体クロマトグラフイーによる測定
    値として遊離フエノール含有量が50ppmを超え
    400ppm以下である特許請求の範囲第1〜6項の
    いずれかに記載の粒状ないし粉末状樹脂。 8 該樹脂は液体クロマトグラフイーによる測定
    値として遊離フエノール含有量が50ppmを超え
    300ppm以下である特許請求の範囲第1〜6項の
    いずれかに記載の粒状ないし粉末状樹脂。 9 該樹脂は、KBr錠剤法による赤外線吸収スペ
    クトルにおいて、 D990〜1015/D1600=0.2〜5.0 である特許請求の範囲第1〜8項のいずれかに記
    載の粒状ないし粉末状樹脂。 10 該樹脂は、KBr錠剤法による赤外線吸収ス
    ペクトルにおいて、 D990〜1050/D1600=0.3〜4.0 である特許請求の範囲第1〜8項のいずれかに記
    載の粒状ないし粉末状樹脂。 11 該樹脂は、KBr錠剤法による赤外線吸収ス
    ペクトルにおいて、 D890/D1600=0.1〜0.9 である特許請求の範囲第1〜10項のいずれかに
    記載の粒状ないし粉末状樹脂。 12 該樹脂は、KBr錠剤法による赤外線吸収ス
    ペクトルにおいて、 D890/D1600=0.12〜0.8 である特許請求の範囲第1〜10項のいずれかに
    記載の粒状ないし粉末状樹脂。 13 該樹脂10gを、実質的に無水のメタノール
    500ml中で、加熱還流した場合に、下記式 S=(W0−W1)/W0×100 式中、W0は使用した該樹脂の重量(g)、 W1は加熱還流後に残存した該樹脂の重量
    (g)、 Sは該樹脂のメタノール溶解度(重量%)を示
    す、 で表されるメタノール溶解度が20重量%以上であ
    る、 である特許請求の範囲第1〜12項のいずれかに
    記載の粒状ないし粉末状樹脂。 14 該樹脂は、メタノール溶解度が30重量%以
    上である特許請求の範囲第1〜12項のいずれか
    に記載の粒状ないし粉末状樹脂。 15 該樹脂は、メタノール溶解度が40重量%以
    上である特許請求の範囲第1〜12項のいずれか
    に記載の粒状ないし粉末状樹脂。 16 該樹脂は含窒素塩基性有機化合物を実質的
    に含有しない特許請求の範囲第1〜15項のいず
    れかに記載の粒状ないし粉末状樹脂。 17 該樹脂は親水性高分子化合物を実質的に含
    有しない特許請求の範囲第1〜15項のいずれか
    に記載の粒状ないし粉末状樹脂。 18 該樹脂は元素分析値として実質的に炭素、
    水素および酸素から成り、下記の組成 C:70〜80重量%、 H:5〜7重量% および O:17〜21重量%、 (全体で100重量%) を有する特許請求の範囲第1〜17項のいずれか
    に記載の粒状ないし粉末状樹脂。 19 該樹脂は、本文に記載した加熱融着測定法
    に従つて100℃の温度に5分間保持した場合に、
    実質的に溶融又は融着する特許請求の範囲第1〜
    18項のいずれかに記載の粒状ないし粉末状樹
    脂。 20 (1) 下記組成、 塩酸(HCl)濃度が5〜28重量%、 ホルムアルデヒド(HCHO)濃度が3〜25
    重量%で、且つ 塩酸とホルムアルデヒドの合計濃度が15〜40
    重量% である塩酸−ホルムアルデヒド浴に、 (2) 下記式 浴比=(上記塩酸−ホルムアルデヒド浴の重量)/フエノール類の重量 で表される浴比が少なくとも8以上となるよう
    に維持して、 (3) 塩酸−ホルムアルデヒド浴にフエノール類を
    接触させ、且つこの接触を、フエノール類が該
    浴と接触した後白濁を生成し、然る後少なくと
    もピンク色の粒状ないし粉末状の固形物が形成
    されるように行い、且つこの接触の間、反応系
    内の温度を45℃下に維持する、 ことを特徴とする、 フエノール類とホルムアルデヒドとの縮合物から
    成る粒状ないし粉末状樹脂であつて、 () 該縮合物は、 (1) 実質的に炭素、水素及び酸素原子から構成
    されており、 (2) メチレン基、メチロール基並びにフエノー
    ル類の3官能性の残基を主たる結合単位とし
    て含有しており、 (3) 該3官能性の残基はフエノール類の2・4
    及び6位の一箇所でメチレン基と結合しそし
    て少くとも他の一箇所でメチロール基及び/
    又はメチレン基を結合しており、そして (4) KBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルに
    おいて、1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収
    ピーク)の吸収強度をD1600、 990〜1015cm-1(メチロール基に帰属する
    吸収ピーク)の範囲の最も大きな吸収強度を
    D990〜1015、 890cm-1(ベンゼン核の孤立の水素原子の
    吸収ピーク)の吸収強度をD890、 で表した場合に、 D990〜1015/D1600=0.2〜9.0 D890/D1600=0.09〜1.0 であり、且つ () 該粒状なしい粉末状樹脂は、 (A) 粒径0.1〜150ミクロンの球状一次粒子およ
    び二次凝集物を含有し、 (B) 少なくとも全体の50重量%は100タイラー
    メツシユ篩を通過し得る大きさであり、そし
    て (C) 液体クロマトグラフイーによる測定値とし
    て遊離フエノール含有量が50ppmを超え
    500ppm以下である、 粒状ないし粉末状フエノール・ホルムアルデヒド
    系樹脂の製造法。 21 塩酸−ホルムアルデヒド浴の塩酸濃度が10
    〜25重量%である特許請求の範囲第20項に記載
    の方法。 22 塩酸−ホルムアルデヒド浴のホルムアルデ
    ヒド濃度が7〜15重量%である特許請求の範囲第
    20又は21項に記載の方法。 23 塩酸−ホルムアルデヒド浴中の塩酸とホル
    ムアルデヒドの合計濃度が20〜35重量%である特
    許請求の範囲第20〜22項のいずれかに記載の
    方法。 24 前記浴比を10以上となるように維持する特
    許請求の範囲第20〜23項のいずれかに記載の
    方法。 25 前記浴比を15〜40に維持する特許請求の範
    囲第20〜24項のいずれかに記載の方法。 26 該塩酸−ホルムアルデヒド浴中にフエノー
    ル類を添加して白濁が生成する前の段階におい
    て、該浴を撹拌して均一透明溶液を形成させる特
    許請求の範囲第20〜25項のいずれかに記載の
    方法。 27 該塩酸−ホルムアルデヒド浴中にフエノー
    ル類を添加して白濁が生成した時点以降ピンク色
    の固形物が形成されるまでの期間、該浴に機械的
    せん剪断力を与えない特許請求の範囲第20〜2
    6項のいずれかに記載の方法。 28 フエノール類を水で希釈して該塩酸−ホル
    ムアルデヒド浴に添加する特許請求の範囲第20
    〜27項のいずれかに記載の方法。 29 フエノール類と接触させる前の塩酸−ホル
    ムアルデヒド浴の温度を5〜35℃の間の温度とす
    る、特許請求の範囲第20項に記載の方法。 30 フエノール類と接触させる前の塩酸−ホル
    ムアルデヒド浴の温度を10〜30℃の間の温度とす
    る、特許請求の範囲第20項又は第29項に記載
    の方法。 31 フエノール類がフエノール又はメタクレゾ
    ール又はそれらの混合物である特許請求の範囲第
    20〜30項のいずれかに記載の方法。 32 フエノール類がフエノールである特許請求
    の範囲第20〜30項のいずれかに記載の方法。 33 フエノール類が少なくとも80重量%のフエ
    ノールを含有するフエノールと下記群、 o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
    ール、ビス−フエノールA、o−、m−又はp−
    C2〜C4アルキルフエノール、p−フエニルフエ
    ノール、キシレノール、レゾルシン、ハイドロキ
    ノン から選ばれる少なくとも1種の置換フエノールと
    の混合物である特許請求の範囲第20〜23項の
    いずれかに記載の方法。 34 特許請求の範囲第20〜33項のいずれか
    に記載の方法で得られた粒状ないし粉末状フエノ
    ール・ホルムアルデヒド樹脂の固形物を該塩酸−
    ホルムアルデヒド浴から分離し、これを水洗し、
    付着する塩酸をアルカリ水溶液で中和し更に水洗
    する特許請求の範囲第20〜33項のいずれかに
    記載の方法。 35 該アルカリ水溶液としてアンモニア水を使
    う特許請求の範囲第34項に記載の方法。 36 上記アルカリ水溶液のアルカリ金属水酸化
    物又はアンモニアの濃度が0.1〜5重量%である
    特許請求の範囲第35項に記載の方法。 37 上記アルカリ水溶液のアルカリ金属水酸化
    物又はアンモニアの濃度が0.5〜3重量%である
    特許請求の範囲第36項に記載の方法。 38 前記アルカリ水溶液による中和を50℃以下
    の温度で行う特許請求の範囲第34項に記載の方
    法。 39 前記アルカリ水溶液による中和を10〜40℃
    の温度で行う特許請求の範囲第34項に記載の方
    法。
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