JP2995442B2 - 絹フィブロイン−グラフト重合体加工布帛の製造方法 - Google Patents
絹フィブロイン−グラフト重合体加工布帛の製造方法Info
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- JP2995442B2 JP2995442B2 JP32271492A JP32271492A JP2995442B2 JP 2995442 B2 JP2995442 B2 JP 2995442B2 JP 32271492 A JP32271492 A JP 32271492A JP 32271492 A JP32271492 A JP 32271492A JP 2995442 B2 JP2995442 B2 JP 2995442B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維素材への絹フィブ
ロイン−重合体加工布帛の製造方法に関するものであ
る。
ロイン−重合体加工布帛の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】絹は、静かな深い光沢、柔らかい風合
い、優美なドレープ性等、他の繊維の追随を許さない独
特の高尚優美な品格を持つものであり、繊維の中でも頂
点素材として高く評価されている。そのために絹以外の
繊維に絹の特性を付与する加工法が多数提案されてい
る。例えばポリエステル繊維では、アルカリ処理により
減量し風合いをソフトに仕上げる方法、又、セルロース
系繊維では、酵素により減量し柔軟に仕上げる方法、
又、レーヨンや絹では反発性とソフト感を向上するため
にウレタン樹脂やシリコン樹脂を付与したり、又、キシ
ミ感を表現するためにアミノ酸系の樹脂を付与する等の
方法が提案されている。更に、光沢を高める方法として
は、絹と類似の屈折率をもつポリマーをパディング方
式、又はコーティング方式で付与する等の方法が提案さ
れている。しかしながら、いずれも外観上の効果あるい
は耐久性に見劣りがする。
い、優美なドレープ性等、他の繊維の追随を許さない独
特の高尚優美な品格を持つものであり、繊維の中でも頂
点素材として高く評価されている。そのために絹以外の
繊維に絹の特性を付与する加工法が多数提案されてい
る。例えばポリエステル繊維では、アルカリ処理により
減量し風合いをソフトに仕上げる方法、又、セルロース
系繊維では、酵素により減量し柔軟に仕上げる方法、
又、レーヨンや絹では反発性とソフト感を向上するため
にウレタン樹脂やシリコン樹脂を付与したり、又、キシ
ミ感を表現するためにアミノ酸系の樹脂を付与する等の
方法が提案されている。更に、光沢を高める方法として
は、絹と類似の屈折率をもつポリマーをパディング方
式、又はコーティング方式で付与する等の方法が提案さ
れている。しかしながら、いずれも外観上の効果あるい
は耐久性に見劣りがする。
【0003】一方、これまでに、絹フィブロイン液を用
いた処理も提案されているが、処理後の耐久性が悪いと
いう問題がある。すなわち、通常の繊維加工において絹
本来の光沢、反撥性、吸湿性を耐久性良く発現すること
は困難であり、絹に近い優れた特性を有する布帛の製造
方法は、未だ見い出されていない。
いた処理も提案されているが、処理後の耐久性が悪いと
いう問題がある。すなわち、通常の繊維加工において絹
本来の光沢、反撥性、吸湿性を耐久性良く発現すること
は困難であり、絹に近い優れた特性を有する布帛の製造
方法は、未だ見い出されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、絹フィ
ブロインの物性、触感を他の素材に付与することを鋭意
研究した結果、本発明を完成させたものである。本発明
の目的は、絹の光沢、風合い、反撥性、吸湿性を持ち、
しかもそれらの性質の耐久性に優れた布帛を、工業的容
易に、かつ安価に製造する方法を提供することである。
ブロインの物性、触感を他の素材に付与することを鋭意
研究した結果、本発明を完成させたものである。本発明
の目的は、絹の光沢、風合い、反撥性、吸湿性を持ち、
しかもそれらの性質の耐久性に優れた布帛を、工業的容
易に、かつ安価に製造する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、次の構成をとる。すなわち、第1番目の
発明は、絹フィブロイン水溶液に、各種モノマー等から
なる単量体混合物の水系溶液又は分散液を溶解し得られ
た処理液を、布帛に付与した後、布帛上で重合せしめる
ことを特徴とする絹フィブロイン−グラフト重合体加工
布帛の製造方法を要旨とする。更に、第2番目の発明
は、絹フィブロイン微粉末が均一に分散された絹フィブ
ロイン分散液を調製した後、この分散液に各種モノマー
等からなる単量体混合物の水系溶液又は分散液を溶解し
得られた処理液を、布帛に付与した後、布帛上で重合せ
しめることを特徴とする絹フィブロイン−グラフト重合
体加工布帛の製造方法を要旨とする。
めに本発明は、次の構成をとる。すなわち、第1番目の
発明は、絹フィブロイン水溶液に、各種モノマー等から
なる単量体混合物の水系溶液又は分散液を溶解し得られ
た処理液を、布帛に付与した後、布帛上で重合せしめる
ことを特徴とする絹フィブロイン−グラフト重合体加工
布帛の製造方法を要旨とする。更に、第2番目の発明
は、絹フィブロイン微粉末が均一に分散された絹フィブ
ロイン分散液を調製した後、この分散液に各種モノマー
等からなる単量体混合物の水系溶液又は分散液を溶解し
得られた処理液を、布帛に付与した後、布帛上で重合せ
しめることを特徴とする絹フィブロイン−グラフト重合
体加工布帛の製造方法を要旨とする。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
製法により得られる絹フィブロイン−グラフト重合体加
工布帛は、絹フィブロイン−グラフト重合体よりなる均
一な薄い皮膜が、布帛を構成する繊維表面を包み込んで
いるもので、この表面重合体皮膜は、水にもはや溶解〜
脱落せず、耐洗濯性のあるものである。そして、このよ
うな耐久性のあるフィブロインの架橋皮膜は、後述する
混合物をグラフト重合することにより形成される。上記
加工布帛においては、布帛の重量に対する絹フィブロイ
ンの付着量は、布帛の柔軟性及び風合いを考慮すると高
々5重量%であり、0.1〜5.0重量%、好ましくは
0.5〜3.0重量%である。又、布帛の柔軟性及び風
合いの点から、上記皮膜の付着量は、布帛の重量に対し
0.2〜10.0重量%であることが好ましい。尚、皮
膜の厚みは、通常0.01〜10μである。
製法により得られる絹フィブロイン−グラフト重合体加
工布帛は、絹フィブロイン−グラフト重合体よりなる均
一な薄い皮膜が、布帛を構成する繊維表面を包み込んで
いるもので、この表面重合体皮膜は、水にもはや溶解〜
脱落せず、耐洗濯性のあるものである。そして、このよ
うな耐久性のあるフィブロインの架橋皮膜は、後述する
混合物をグラフト重合することにより形成される。上記
加工布帛においては、布帛の重量に対する絹フィブロイ
ンの付着量は、布帛の柔軟性及び風合いを考慮すると高
々5重量%であり、0.1〜5.0重量%、好ましくは
0.5〜3.0重量%である。又、布帛の柔軟性及び風
合いの点から、上記皮膜の付着量は、布帛の重量に対し
0.2〜10.0重量%であることが好ましい。尚、皮
膜の厚みは、通常0.01〜10μである。
【0007】本発明において、上記皮膜が形成される布
帛とは、綿、レーヨン、麻等のセルロース繊維、アセテ
ート、トリアセテート等の半合成繊維、ポリエステル、
ナイロン、アクリル等の合成繊維及び各種繊維の混紡も
しくは混繊品が挙げられる。又、その形態としては、織
物、編物、不織布等が挙げられる。その中でも特に、通
常の加工方法では改質困難なナイロン等のポリアミド繊
維を用いた布帛やポリエステル布帛は、本発明による効
果が顕著である。
帛とは、綿、レーヨン、麻等のセルロース繊維、アセテ
ート、トリアセテート等の半合成繊維、ポリエステル、
ナイロン、アクリル等の合成繊維及び各種繊維の混紡も
しくは混繊品が挙げられる。又、その形態としては、織
物、編物、不織布等が挙げられる。その中でも特に、通
常の加工方法では改質困難なナイロン等のポリアミド繊
維を用いた布帛やポリエステル布帛は、本発明による効
果が顕著である。
【0008】次に、上記の加工布帛を製造するための、
本発明の方法について詳細に説明する。本発明の、絹フ
ィブロイン−グラフト重合体加工布帛の製造方法は、絹
フィブロイン水溶液に、下記の成分(a) 〜(c) : (a) 下記一般式で示される2官能性単量体
本発明の方法について詳細に説明する。本発明の、絹フ
ィブロイン−グラフト重合体加工布帛の製造方法は、絹
フィブロイン水溶液に、下記の成分(a) 〜(c) : (a) 下記一般式で示される2官能性単量体
【0009】
【化3】
【0010】(b) 水酸基、カルボキシル基、アミノ基、
スルホン酸基又はリン酸基を含む単量体、及び (c) アジリジン基を含む単量体もしくはアジリジン基を
2個以上含む多官能化合物の3成分を添加することによ
り得られた処理液(水系溶液又は分散液)を、布帛に付
与した後、布帛上で重合せしめることを特徴とし、布帛
上に架橋皮膜を形成させるものである(以下、溶液法と
いう)。
スルホン酸基又はリン酸基を含む単量体、及び (c) アジリジン基を含む単量体もしくはアジリジン基を
2個以上含む多官能化合物の3成分を添加することによ
り得られた処理液(水系溶液又は分散液)を、布帛に付
与した後、布帛上で重合せしめることを特徴とし、布帛
上に架橋皮膜を形成させるものである(以下、溶液法と
いう)。
【0011】更に、本発明の、絹フィブロイン−グラフ
ト重合体加工布帛の製造方法は、絹フィブロイン粉末の
分散液に、下記の成分(a) 〜(c) : (a) 下記一般式で示される2官能性単量体
ト重合体加工布帛の製造方法は、絹フィブロイン粉末の
分散液に、下記の成分(a) 〜(c) : (a) 下記一般式で示される2官能性単量体
【0012】
【化4】
【0013】(b) 水酸基、カルボキシル基、アミノ基、
スルホン酸基又はリン酸基を含む単量体、及び (c) アジリジン基を含む単量体もしくはアジリジン基を
2個以上含む多官能化合物を添加することにより得られ
た処理液を、布帛に付与した後、布帛上で重合せしめる
ことを特徴とするものでもある(以下、パウダー法とい
う)。
スルホン酸基又はリン酸基を含む単量体、及び (c) アジリジン基を含む単量体もしくはアジリジン基を
2個以上含む多官能化合物を添加することにより得られ
た処理液を、布帛に付与した後、布帛上で重合せしめる
ことを特徴とするものでもある(以下、パウダー法とい
う)。
【0014】上記の2つの、本発明の製造方法によれ
ば、上記単量体がラジカル重合によって絹フィブロイン
にグラフト重合し、布帛を構成する繊維の表面及び/又
は表面に近い内部に、不溶性の架橋性皮膜を形成され、
この皮膜により、数十回の家庭洗濯及びドライクリーニ
ングに耐え得る、絹フィブロインが固定された繊維材料
のシルク加工が可能となる。そして、通常の繊維加工方
法を用いて、絹本来の光沢、風合い、反撥性、吸湿性
を、耐久性良く付与することができる。更に、本発明の
方法では、合成繊維の欠点である帯電し易い、吸水性が
悪い、汚れが落ちにくいといった欠点も同時に解消する
ことができるのである。
ば、上記単量体がラジカル重合によって絹フィブロイン
にグラフト重合し、布帛を構成する繊維の表面及び/又
は表面に近い内部に、不溶性の架橋性皮膜を形成され、
この皮膜により、数十回の家庭洗濯及びドライクリーニ
ングに耐え得る、絹フィブロインが固定された繊維材料
のシルク加工が可能となる。そして、通常の繊維加工方
法を用いて、絹本来の光沢、風合い、反撥性、吸湿性
を、耐久性良く付与することができる。更に、本発明の
方法では、合成繊維の欠点である帯電し易い、吸水性が
悪い、汚れが落ちにくいといった欠点も同時に解消する
ことができるのである。
【0015】本発明の、上記溶液法において使用される
絹フィブロイン水溶液は、公知のものが広く使用でき、
例えば特公昭58−38449号公報や特開平3−18
5183号公報に記載されたものが適用できる。即ち、
特公昭58−38449号公報に記載されるように、銅
−エチレンジアミン水溶液、水酸化銅−アンモニア水溶
液(シュワイザー試薬)、水酸化銅−アルカリ−グリセ
リン水溶液(ローエ試薬)、臭化リチウム水溶液、カル
シウムあるいはマグネシウム又は亜鉛の塩酸塩あるいは
硝酸塩又はチオシアン酸塩の水溶液、チオシアン酸ナト
リウムの水溶液に、生糸工場又は絹紡工場で副生する屑
繊維をマルセル石けん及びソーダ灰を用いて通常の方法
で精練し、残留セリシンを1重量%以下にしたシルク繊
維を溶解したものである。
絹フィブロイン水溶液は、公知のものが広く使用でき、
例えば特公昭58−38449号公報や特開平3−18
5183号公報に記載されたものが適用できる。即ち、
特公昭58−38449号公報に記載されるように、銅
−エチレンジアミン水溶液、水酸化銅−アンモニア水溶
液(シュワイザー試薬)、水酸化銅−アルカリ−グリセ
リン水溶液(ローエ試薬)、臭化リチウム水溶液、カル
シウムあるいはマグネシウム又は亜鉛の塩酸塩あるいは
硝酸塩又はチオシアン酸塩の水溶液、チオシアン酸ナト
リウムの水溶液に、生糸工場又は絹紡工場で副生する屑
繊維をマルセル石けん及びソーダ灰を用いて通常の方法
で精練し、残留セリシンを1重量%以下にしたシルク繊
維を溶解したものである。
【0016】本発明における溶液法では、絹フィブロイ
ン水溶液の絹フィブロイン濃度は、溶媒の種類、付着量
により異なるが、通常は0.5〜20.0重量%、特に
1.0〜10.0重量%が好ましい。本発明に適用する
絹フィブロイン水溶液は、上記のものをそのまま使用し
ても良いが、製品の品質上及び工程上の点で脱塩基及び
/又は脱塩して使用するのが好ましい。ここで、脱塩基
又は脱塩処理は、通常、チューブ又はフィルムの半透膜
を使用し、透析することにより実施する。
ン水溶液の絹フィブロイン濃度は、溶媒の種類、付着量
により異なるが、通常は0.5〜20.0重量%、特に
1.0〜10.0重量%が好ましい。本発明に適用する
絹フィブロイン水溶液は、上記のものをそのまま使用し
ても良いが、製品の品質上及び工程上の点で脱塩基及び
/又は脱塩して使用するのが好ましい。ここで、脱塩基
又は脱塩処理は、通常、チューブ又はフィルムの半透膜
を使用し、透析することにより実施する。
【0017】一方、本発明の前記パウダー法において使
用される絹フィブロイン分散液は、公知のものが広く使
用でき、例えば特願平3−138216号に記載された
ものが適用できる。この特願平3−138216号に記
載されるものは、絹フィブロイン水溶液からの再生シル
ク粗粉体、あるいは絹繊維を酸又はアルカリにより処理
することで得た脆化粗粉体などの、結晶化度を天然繊維
の1/2以下に改質した粗粉体を、水又は有機溶媒を分
散媒として、ボールミルで湿式粉砕することにより得ら
れた、改質絹フィブロイン微粉末の、水又は有機溶媒分
散液であって、体積平均粒子径が5μ以下のものであ
る。
用される絹フィブロイン分散液は、公知のものが広く使
用でき、例えば特願平3−138216号に記載された
ものが適用できる。この特願平3−138216号に記
載されるものは、絹フィブロイン水溶液からの再生シル
ク粗粉体、あるいは絹繊維を酸又はアルカリにより処理
することで得た脆化粗粉体などの、結晶化度を天然繊維
の1/2以下に改質した粗粉体を、水又は有機溶媒を分
散媒として、ボールミルで湿式粉砕することにより得ら
れた、改質絹フィブロイン微粉末の、水又は有機溶媒分
散液であって、体積平均粒子径が5μ以下のものであ
る。
【0018】次に、本発明の方法において、絹フィブロ
イン水溶液に添加される成分(a) 〜(c) について説明す
るが、以下に示される化合物は、前記(a) 、(b) 及び
(c) の化合物の具体例であって、本発明は、無論これら
に限定されるものではない。まず、前記(a) の化合物の
例としては、
イン水溶液に添加される成分(a) 〜(c) について説明す
るが、以下に示される化合物は、前記(a) 、(b) 及び
(c) の化合物の具体例であって、本発明は、無論これら
に限定されるものではない。まず、前記(a) の化合物の
例としては、
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】等があり、(b) の化合物の例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、スチレンスルホン酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、クルトン酸、ビニルスルホン酸、2
−アリロキシ2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−
アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、
クリル酸、メタクリル酸、スチレンスルホン酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、クルトン酸、ビニルスルホン酸、2
−アリロキシ2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−
アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】等があり、(c) の化合物の例としては、
【0028】
【化12】
【0029】
【化13】
【0030】
【化14】
【0031】
【化15】
【0032】
【化16】
【0033】等がある。具体的な処理方法としては、
(a) 、(b) 及び(c) の化合物と絹フィブロインとラジカ
ル重合触媒とを含む水系溶液又は、分散液を繊維材料に
付与させた後、乾熱処理、蒸気処理、放射線照射、紫外
線照射又は、マイクロ波照射等により重合を行わせる処
理方法がある。
(a) 、(b) 及び(c) の化合物と絹フィブロインとラジカ
ル重合触媒とを含む水系溶液又は、分散液を繊維材料に
付与させた後、乾熱処理、蒸気処理、放射線照射、紫外
線照射又は、マイクロ波照射等により重合を行わせる処
理方法がある。
【0034】(a) の使用量は、含浸液中1〜10重量%
の範囲であるのが良く、又、(a) :(b) :(c) の割合
は、1:0.1〜1:0.1〜1の範囲であるのが好ま
しい。溶媒の種類としては、水もしくは可溶性の溶媒
(アルコール類、ジメチルホルムアミド、アセトン、ジ
メチルスルホキシド等)の混合溶媒が使用できる。ラジ
カル重合触媒としては、水溶性もしくは水不溶性の過酸
化物やアゾ化合物が用いられる。上記単量体混合物が水
に易溶性でない場合は、ノニオン、アニオン等の界面活
性剤を添加しても良い。又、絹フィブロイン成分として
は、モノマー溶液中に少なくとも絹フィブロイン水溶液
又は絹フィブロイン分散液を5重量%混合することが必
要であり、通常10〜80重量%のものを風合いを考慮
して使用するのが好ましい。
の範囲であるのが良く、又、(a) :(b) :(c) の割合
は、1:0.1〜1:0.1〜1の範囲であるのが好ま
しい。溶媒の種類としては、水もしくは可溶性の溶媒
(アルコール類、ジメチルホルムアミド、アセトン、ジ
メチルスルホキシド等)の混合溶媒が使用できる。ラジ
カル重合触媒としては、水溶性もしくは水不溶性の過酸
化物やアゾ化合物が用いられる。上記単量体混合物が水
に易溶性でない場合は、ノニオン、アニオン等の界面活
性剤を添加しても良い。又、絹フィブロイン成分として
は、モノマー溶液中に少なくとも絹フィブロイン水溶液
又は絹フィブロイン分散液を5重量%混合することが必
要であり、通常10〜80重量%のものを風合いを考慮
して使用するのが好ましい。
【0035】本発明に使用される絹フィブロイン−単量
体水溶液において、絹フィブロイン液として、絹フィブ
ロイン水溶液を使用する場合、該水溶液の安定化、すな
わちガムアップを防止するために異種蛋白質、例えばア
テロコラーゲン、加水分解コラーゲン、ゼラチン、カゼ
イン等を含有していても良い。そして、異種蛋白質の使
用量は、絹フィブロインに対して20〜100重量%が
好ましい。100重量%以上の場合には、皮膜形成が悪
く、又、風合いが粗硬になる。
体水溶液において、絹フィブロイン液として、絹フィブ
ロイン水溶液を使用する場合、該水溶液の安定化、すな
わちガムアップを防止するために異種蛋白質、例えばア
テロコラーゲン、加水分解コラーゲン、ゼラチン、カゼ
イン等を含有していても良い。そして、異種蛋白質の使
用量は、絹フィブロインに対して20〜100重量%が
好ましい。100重量%以上の場合には、皮膜形成が悪
く、又、風合いが粗硬になる。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。尚、実施例中、部とあるのは全て重量部を示す。
又、実施例中の数値の基本となる試験方法は、次の通り
である。 (1)固着率 〔(処理後の重量−処理前の重量)/処理前の重量〕× 100(%) (2)絹フィブロインの固着率 実施例固着率−比較例(絹フィブロインを含まないもの)固着率(%) (3)洗濯試験 JIS L−0217 103法 (4)風合い KES(加藤鉄工所(株)製)風合い試験機にて測定
(婦人外衣用薄地の基準にてハンドバリュー値にて表
示) (5)吸水試験 (I)滴下法 JIS L−1096 A法 (II)バイレック法 JIS L−1096 B法 (6)制電性試験 摩擦帯電圧 JIS L−1094 B法 (7)接触温冷感 カトーテックKE8−F7精密準熱製測定装置にて測定
(THERMOLABOII TYPE) (I)接触温冷感:qmax 接触温冷感は、触った瞬間に冷たく感じるものは大きな
数値で暖かく感じるものは小さな数値で表される。 (II)熱伝導率 K
る。尚、実施例中、部とあるのは全て重量部を示す。
又、実施例中の数値の基本となる試験方法は、次の通り
である。 (1)固着率 〔(処理後の重量−処理前の重量)/処理前の重量〕× 100(%) (2)絹フィブロインの固着率 実施例固着率−比較例(絹フィブロインを含まないもの)固着率(%) (3)洗濯試験 JIS L−0217 103法 (4)風合い KES(加藤鉄工所(株)製)風合い試験機にて測定
(婦人外衣用薄地の基準にてハンドバリュー値にて表
示) (5)吸水試験 (I)滴下法 JIS L−1096 A法 (II)バイレック法 JIS L−1096 B法 (6)制電性試験 摩擦帯電圧 JIS L−1094 B法 (7)接触温冷感 カトーテックKE8−F7精密準熱製測定装置にて測定
(THERMOLABOII TYPE) (I)接触温冷感:qmax 接触温冷感は、触った瞬間に冷たく感じるものは大きな
数値で暖かく感じるものは小さな数値で表される。 (II)熱伝導率 K
【0037】 A:実施例中の絹フィブロイン水溶液の調製方法 原料として絹紡績屑を用いて、これの100部をマルセ
ル石けん30部、水3000部の溶液で95〜98℃に
おいて3時間攪拌精練し、残膠を0.1%以下にまで減
少させ、水洗後80℃で熱風乾燥した。次いで、塩化カ
ルシウム(CaCl2 ・2H2 O)66部に水34部を
混合し、50%塩化カルシウム水溶液100部を調製
し、110℃に加熱した。これに精練済の精紡屑30部
を5分間で攪拌しながら投入後、さらに30分間攪拌
し、完全に溶解させた。得られた絹フィブロイン塩化カ
ルシウム溶液を冷却後、セルロースチューブで透析脱塩
した。すなわち、セルロースチューブとして内径7〜8
cm、長さ1mのものを用い、これに絹フィブロイン溶
液を充填し、両端を密閉後、流水中で15〜25時間か
けて塩濃度を0.1%以下にまで減少させた。脱塩され
た透析液の絹フィブロイン濃度は、5.5重量%程度で
あった。
ル石けん30部、水3000部の溶液で95〜98℃に
おいて3時間攪拌精練し、残膠を0.1%以下にまで減
少させ、水洗後80℃で熱風乾燥した。次いで、塩化カ
ルシウム(CaCl2 ・2H2 O)66部に水34部を
混合し、50%塩化カルシウム水溶液100部を調製
し、110℃に加熱した。これに精練済の精紡屑30部
を5分間で攪拌しながら投入後、さらに30分間攪拌
し、完全に溶解させた。得られた絹フィブロイン塩化カ
ルシウム溶液を冷却後、セルロースチューブで透析脱塩
した。すなわち、セルロースチューブとして内径7〜8
cm、長さ1mのものを用い、これに絹フィブロイン溶
液を充填し、両端を密閉後、流水中で15〜25時間か
けて塩濃度を0.1%以下にまで減少させた。脱塩され
た透析液の絹フィブロイン濃度は、5.5重量%程度で
あった。
【0038】 B:実施例中の絹フィブロイン分散液の調製方法 上記Aで得た絹フィブロイン水溶液500部を2〜3時
間高速で攪拌し、ゲル粒子(結晶化度15%、β構造率
58%)の集合体として絹フィブロインが再生する。更
に、高速で攪拌を続け、次いで30%の濃厚硫安水溶液
を約40部混合し、更に1時間攪拌し、絹フィブロイン
結晶のα構造からβ構造への処理(β化処理)を行った
結果、ゲル体は小さな粒子状に解砕され、粗粉体が得ら
れた(結晶化度49%、β構造率100%)。上記粗粉
体30部を水又は有機溶媒270部に混合し、1リット
ルの硬質磁器製のボールミルで室温で24時間湿式粉砕
した。ボールには、3mm径の硬質磁器製のものを使用
し、500ml混合した。このようにして得られた改質
絹フィブロイン微粉末の分散液は白色のエマルジョン状
で、平均粒子径は2.13μであった。
間高速で攪拌し、ゲル粒子(結晶化度15%、β構造率
58%)の集合体として絹フィブロインが再生する。更
に、高速で攪拌を続け、次いで30%の濃厚硫安水溶液
を約40部混合し、更に1時間攪拌し、絹フィブロイン
結晶のα構造からβ構造への処理(β化処理)を行った
結果、ゲル体は小さな粒子状に解砕され、粗粉体が得ら
れた(結晶化度49%、β構造率100%)。上記粗粉
体30部を水又は有機溶媒270部に混合し、1リット
ルの硬質磁器製のボールミルで室温で24時間湿式粉砕
した。ボールには、3mm径の硬質磁器製のものを使用
し、500ml混合した。このようにして得られた改質
絹フィブロイン微粉末の分散液は白色のエマルジョン状
で、平均粒子径は2.13μであった。
【0039】A:溶液法 実施例1 下記の組成の処理液を調製した。 5.0重量%絹フィブロイン水溶液 15.0% 前記構造式(2) の化合物 3.0% メタクリル酸 2.5% 前記構造式(12)の化合物(日本触媒株式会社製、PAZ
−33) 1.5% V−50(和光純薬工業株式会社製、アゾ系重合触媒)
0.3% 上記処理液を、ポリエステルファイユ織物(目付110
g/m2 )に含浸させ、マングルで含浸率70%に絞っ
た後、水蒸気熱処理を110℃で10分間行い、湯洗、
乾燥、セットを行った。得られた加工布は処理前と比較
して3.5%の固着率を示した。又、絹フィブロイン固
着率は2.0%であった。
−33) 1.5% V−50(和光純薬工業株式会社製、アゾ系重合触媒)
0.3% 上記処理液を、ポリエステルファイユ織物(目付110
g/m2 )に含浸させ、マングルで含浸率70%に絞っ
た後、水蒸気熱処理を110℃で10分間行い、湯洗、
乾燥、セットを行った。得られた加工布は処理前と比較
して3.5%の固着率を示した。又、絹フィブロイン固
着率は2.0%であった。
【0040】実施例2 下記の組成の処理液を調製した。 5.0重量%絹フィブロイン水溶液 20.0% 前記構造式(4) の化合物 3.0% アクリル酸 2.5% 前記構造式(9) の化合物 1.5% 過硫酸アンモニウム 0.5% 上記処理液を、ポリエステルカシミヤ織物(目付115
g/m2 )に含浸させ、マングルで含浸率68%に絞っ
た後、マイクロ波処理装置アポロテックス(市金工業社
製)で、マイクロ波周波数2450MHz、出力6.0
KWで照射しながら、直接蒸気1.0kg/cm2 、間
接蒸気3.0kg/cm2 の条件で15分間水蒸気処理
を行った。その後、湯洗、乾燥、セットを行った。得ら
れた加工布は処理前と比較して3.9%の固着率を示し
た。又、絹フィブロイン固着率は2.4%であった。
g/m2 )に含浸させ、マングルで含浸率68%に絞っ
た後、マイクロ波処理装置アポロテックス(市金工業社
製)で、マイクロ波周波数2450MHz、出力6.0
KWで照射しながら、直接蒸気1.0kg/cm2 、間
接蒸気3.0kg/cm2 の条件で15分間水蒸気処理
を行った。その後、湯洗、乾燥、セットを行った。得ら
れた加工布は処理前と比較して3.9%の固着率を示し
た。又、絹フィブロイン固着率は2.4%であった。
【0041】実施例3 下記の組成の処理液を調製した。 5.0重量%絹フィブロイン水溶液 20.0% 前記構造式(5) の化合物 3.0% メタクリル酸 2.5% 前記構造式(12)の化合物 1.5% 過硫酸アンモニウム 0.5% 上記処理液を、ポリエステル羽二重織物に含浸させ、絞
り率40%にマングルで絞り、窒素雰囲気中でハンデグ
ラフ型静電加速器により、1.5MeV、50μAの電
子線を3Mrad照射した。次いで、90℃で1分間湯
洗し、乾燥後、180℃で30秒間セットし、固着率を
求めたところ3.9%であった。又、絹フィブロイン固
着率は2.7%であった。
り率40%にマングルで絞り、窒素雰囲気中でハンデグ
ラフ型静電加速器により、1.5MeV、50μAの電
子線を3Mrad照射した。次いで、90℃で1分間湯
洗し、乾燥後、180℃で30秒間セットし、固着率を
求めたところ3.9%であった。又、絹フィブロイン固
着率は2.7%であった。
【0042】比較例1 実施例1と同様のポリエステルファイユ織物に、 前記構造式(2) の化合物 3.0% メタクリル酸 2.5% 前記構造式(12)の化合物(日本触媒株式会社製、PAZ
−33) 1.5% V−50(和光純薬工業株式会社製、アゾ系重合触媒)
0.3% の組成を有する処理液を含浸させ、マングルで含浸率7
0%に絞った後、水蒸気熱処理を110℃で10分間行
い、湯洗、乾燥、セットを行った。得られた加工布は処
理前と比較して1.5%の固着率を示した。
−33) 1.5% V−50(和光純薬工業株式会社製、アゾ系重合触媒)
0.3% の組成を有する処理液を含浸させ、マングルで含浸率7
0%に絞った後、水蒸気熱処理を110℃で10分間行
い、湯洗、乾燥、セットを行った。得られた加工布は処
理前と比較して1.5%の固着率を示した。
【0043】比較例2 実施例1と同様のポリエステルファイユ織物に、 5.0重量%絹フィブロイン水溶液 20.0% 3.0重量%カゼイン水溶液 20.0% エラストロンMF−9(第一工業製薬株式会社製、末端 ブロック化イソシアナートのウレタンポリマー)2.0% エラストロンキャタリスト−64(第一工業製薬株式会社製、 脂肪酸金属塩系ウレタン触媒) 0.25% の組成を有する処理液を含浸させ、マングルで含浸率7
0%に絞った後、水蒸気熱処理を110℃で10分間行
い、湯洗、乾燥、セットを行った。得られた加工布は処
理前と比較して1.0%の固着率を示した。
0%に絞った後、水蒸気熱処理を110℃で10分間行
い、湯洗、乾燥、セットを行った。得られた加工布は処
理前と比較して1.0%の固着率を示した。
【0044】比較例3 実施例2と同様のポリエステルカシミヤ織物に、 前記構造式(4) の化合物 3.0% アクリル酸 2.5% 前記構造式(9) の化合物 1.5% 過硫酸アンモニウム 0.5% の組成を有する処理液を含浸させ、マングルで含浸率7
0%に絞った後、マイクロ波処理装置アポロテックス
で、マイクロ波周波数2450MHz、出力6.0KW
でマイクロ波を照射しながら、直接蒸気1.0kg/c
m2 、間接蒸気3.0kg/cm2 の条件で15分間蒸
気処理を行った。その後、湯洗、乾燥、セットを行っ
た。得られた加工布は処理前と比較して1.5%の固着
率を示した。
0%に絞った後、マイクロ波処理装置アポロテックス
で、マイクロ波周波数2450MHz、出力6.0KW
でマイクロ波を照射しながら、直接蒸気1.0kg/c
m2 、間接蒸気3.0kg/cm2 の条件で15分間蒸
気処理を行った。その後、湯洗、乾燥、セットを行っ
た。得られた加工布は処理前と比較して1.5%の固着
率を示した。
【0045】比較例4 実施例2と同様のポリエステルカシミヤ織物に、 5.0重量%絹フィブロイン水溶液 40.0% エラストロンMF−9(第一工業製薬株式会社製、末端 ブロック化イソシアナートのウレタンポリマー)7.0% エラストロンキャタリスト−64(第一工業製薬株式会社製、 脂肪酸金属塩系ウレタン触媒) 0.5% の組成を有する処理液を含浸させ、マングルで含浸率7
0%に絞った後、マイクロ波処理装置アポロテックス
で、マイクロ波周波数2450MHz、出力6.0KW
でマイクロ波を照射しながら、直接蒸気1.0kg/c
m2 、間接蒸気3.0kg/cm2 の条件で15分間蒸
気処理を行った。その後、湯洗、乾燥、セットを行っ
た。得られた加工布は処理前と比較して1.2%の固着
率を示した。
0%に絞った後、マイクロ波処理装置アポロテックス
で、マイクロ波周波数2450MHz、出力6.0KW
でマイクロ波を照射しながら、直接蒸気1.0kg/c
m2 、間接蒸気3.0kg/cm2 の条件で15分間蒸
気処理を行った。その後、湯洗、乾燥、セットを行っ
た。得られた加工布は処理前と比較して1.2%の固着
率を示した。
【0046】比較例5 実施例3と同様のポリエステル羽二重織物に、 前記構造式(5) の化合物 3.0% メタクリル酸 2.5% 前記構造式(12)の化合物 1.5% 過硫酸アンモニウム 0.5% の組成を有する処理液を含浸させ、マングルで絞り率4
0%に絞り、窒素雰囲気中でハンデグラフ型静電加速器
により、1.5MeV、50μAの電子線を3Mrad
照射した。次いで、90℃で1分間湯洗し、乾燥後、1
80℃で30秒間セットし、固着率を求めたところ1.
0%であった。
0%に絞り、窒素雰囲気中でハンデグラフ型静電加速器
により、1.5MeV、50μAの電子線を3Mrad
照射した。次いで、90℃で1分間湯洗し、乾燥後、1
80℃で30秒間セットし、固着率を求めたところ1.
0%であった。
【0047】比較例6 比較例2で用いた処理液を、実施例3と同様のポリエス
テル羽二重織物に含浸させ、絞り率40%にマングルで
絞り、窒素雰囲気中でハンデグラフ型静電加速器によ
り、1.5MeV、50μAの電子線を3Mrad照射
した。次いで、90℃で1分間湯洗し、乾燥後、180
℃で30秒間セットし、固着率を求めたところ0.6%
であった。
テル羽二重織物に含浸させ、絞り率40%にマングルで
絞り、窒素雰囲気中でハンデグラフ型静電加速器によ
り、1.5MeV、50μAの電子線を3Mrad照射
した。次いで、90℃で1分間湯洗し、乾燥後、180
℃で30秒間セットし、固着率を求めたところ0.6%
であった。
【0048】上記実施例1〜3及び比較例1〜6で得ら
れた加工布帛について、前記の評価方法により性能評価
を行った。この結果を表1及び表2に示す。
れた加工布帛について、前記の評価方法により性能評価
を行った。この結果を表1及び表2に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】上記の表1及び表2の結果から、本発明の
絹フィブロイン−重合体加工布帛(実施例1〜3)は、
比較例1〜6で得られた加工布帛に比べて、絹の風合い
及び光沢を有し、更に、張りや腰感が増し、絹特有のき
しみ感も得られ、又、表面の水分の吸湿、放湿が絹に近
いものであることがわかる。又、実施例1〜3で得られ
た加工布帛は、触った時の触感が暖かく感じられ、より
絹に近い性能を低付着率にもかかわらず呈するものであ
り、耐洗濯性にも優れることがわかった。
絹フィブロイン−重合体加工布帛(実施例1〜3)は、
比較例1〜6で得られた加工布帛に比べて、絹の風合い
及び光沢を有し、更に、張りや腰感が増し、絹特有のき
しみ感も得られ、又、表面の水分の吸湿、放湿が絹に近
いものであることがわかる。又、実施例1〜3で得られ
た加工布帛は、触った時の触感が暖かく感じられ、より
絹に近い性能を低付着率にもかかわらず呈するものであ
り、耐洗濯性にも優れることがわかった。
【0052】B:パウダー法 実施例4 下記の組成の処理液を調製した。 5.0重量%絹フィブロイン分散液 20.0% 前記構造式(2) の化合物 3.0% メタクリル酸 2.5% 前記構造式(12)の化合物(日本触媒株式会社製、PAZ
−33) 1.5% V−50(和光純薬工業株式会社製、アゾ系重合触媒)
0.3% 上記処理液を、ポリエステルファイユ織物(目付110
g/m2 )に含浸させ、マングルで含浸率70%に絞っ
た後、水蒸気熱処理を110℃で10分間行い、湯洗、
乾燥、セットを行った。得られた加工布は処理前と比較
して4.0%の固着率を示した。
−33) 1.5% V−50(和光純薬工業株式会社製、アゾ系重合触媒)
0.3% 上記処理液を、ポリエステルファイユ織物(目付110
g/m2 )に含浸させ、マングルで含浸率70%に絞っ
た後、水蒸気熱処理を110℃で10分間行い、湯洗、
乾燥、セットを行った。得られた加工布は処理前と比較
して4.0%の固着率を示した。
【0053】実施例5 下記の組成の処理液を調製した。 5.0重量%絹フィブロイン分散液 20.0% 前記構造式(4) の化合物 3.0% アクリル酸 2.5% 前記構造式(9) の化合物 1.5% 過硫酸アンモニウム 0.5% 上記処理液を、ポリエステルカシミヤ織物(目付115
g/m2 )に含浸させ、マングルで含浸率70%に絞っ
た後、マイクロ波処理装置アポロテックス(市金工業社
製)で、マイクロ波周波数2450MHz、出力6.0
KWで照射しながら、直接蒸気1.0kg/cm2 、間
接蒸気3.0kg/cm2 の条件で15分間水蒸気処理
を行った。その後、湯洗、乾燥、セットを行った。得ら
れた加工布は処理前と比較して4.5%の固着率を示し
た。
g/m2 )に含浸させ、マングルで含浸率70%に絞っ
た後、マイクロ波処理装置アポロテックス(市金工業社
製)で、マイクロ波周波数2450MHz、出力6.0
KWで照射しながら、直接蒸気1.0kg/cm2 、間
接蒸気3.0kg/cm2 の条件で15分間水蒸気処理
を行った。その後、湯洗、乾燥、セットを行った。得ら
れた加工布は処理前と比較して4.5%の固着率を示し
た。
【0054】実施例6 下記の組成の処理液を調製した。 5.0重量%絹フィブロイン分散液 20.0% 前記構造式(5) の化合物 3.0% メタクリル酸 2.5% 前記構造式(12)の化合物 1.5% 過硫酸アンモニウム 0.5% 上記処理液を、ポリエステル羽二重織物(目付87g/
m2 )に含浸させ、絞り率40%にマングルで絞り、窒
素雰囲気中でハンデグラフ型静電加速器により、1.5
MeV、50μAの電子線を3Mrad照射した。次い
で、90℃で1分間湯洗し、乾燥後、180℃で30秒
間セットし、固着率を求めたところ4.1%であった。
m2 )に含浸させ、絞り率40%にマングルで絞り、窒
素雰囲気中でハンデグラフ型静電加速器により、1.5
MeV、50μAの電子線を3Mrad照射した。次い
で、90℃で1分間湯洗し、乾燥後、180℃で30秒
間セットし、固着率を求めたところ4.1%であった。
【0055】上記実施例4〜6及び、前記比較例1、3
及び5で得られた加工布帛について、前記の評価方法に
より性能評価を行った。この結果を表3及び表4に示
す。
及び5で得られた加工布帛について、前記の評価方法に
より性能評価を行った。この結果を表3及び表4に示
す。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】上記の表3及び表4の結果から、本発明の
絹フィブロイン−重合体加工布帛(実施例4〜6)は、
比較例1、3及び5で得られた加工布帛に比べて、絹の
風合い及び光沢を有し、更に、張りや腰感が増し、絹特
有のきしみ感も得られ、又、表面の水分の吸湿、放湿が
絹に近いものであることがわかる。又、実施例4〜6で
得られた加工布帛は、触った時の触感が暖かく感じら
れ、より絹に近い性能を低付着率にもかかわらず呈する
ものであり、耐洗濯性にも優れることがわかった。
絹フィブロイン−重合体加工布帛(実施例4〜6)は、
比較例1、3及び5で得られた加工布帛に比べて、絹の
風合い及び光沢を有し、更に、張りや腰感が増し、絹特
有のきしみ感も得られ、又、表面の水分の吸湿、放湿が
絹に近いものであることがわかる。又、実施例4〜6で
得られた加工布帛は、触った時の触感が暖かく感じら
れ、より絹に近い性能を低付着率にもかかわらず呈する
ものであり、耐洗濯性にも優れることがわかった。
【0059】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の製法に
より得られる絹フィブロイン−重合体加工布帛は、絹の
風合い及び光沢を有し、更に、張りや腰感が増し、絹特
有のきしみ感も得られ、又、表面の水分の吸湿、放湿が
絹に近いものとなる。又、触った時の触感が暖かく感じ
られ、より絹に近い性能を低付着率にもかかわらず呈す
るものであり、しかもグラフト重合による固着のため、
耐洗濯性にも優れる。又、本発明の方法(溶液法及びパ
ウダー法)を用いることによって、このような優れた特
性を有する布帛を効率良く加工することができる。
より得られる絹フィブロイン−重合体加工布帛は、絹の
風合い及び光沢を有し、更に、張りや腰感が増し、絹特
有のきしみ感も得られ、又、表面の水分の吸湿、放湿が
絹に近いものとなる。又、触った時の触感が暖かく感じ
られ、より絹に近い性能を低付着率にもかかわらず呈す
るものであり、しかもグラフト重合による固着のため、
耐洗濯性にも優れる。又、本発明の方法(溶液法及びパ
ウダー法)を用いることによって、このような優れた特
性を有する布帛を効率良く加工することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野準治 兵庫県尼崎市富松町3丁目39番28号 (72)発明者 中村 勇 大阪府大阪市都島区友渕町1丁目5番9 −603 (72)発明者 吉留英雄 大阪府岸和田市天神山町3丁目6番15号 (72)発明者 嶋野泰尚 石川県小松市本町5丁目63番地 本町ハ ウス10 (72)発明者 村上修一 石川県松任市千代野西7丁目3番6号 (72)発明者 梅澤好広 石川県金沢市矢木町2丁目152番地 (56)参考文献 特開 平4−306236(JP,A) 特開 平3−185183(JP,A) 特開 平5−71073(JP,A) 特開 平5−163677(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06M 13/00 - 15/72
Claims (2)
- 【請求項1】 絹フィブロイン水溶液に、下記の成分
(a) 〜(c) : (a) 下記一般式で示される2官能性単量体 【化1】 (b) 水酸基、カルボキシル基、アミノ基、スルホン酸基
又はリン酸基を含む単量体、及び (c) アジリジン基を含む単量体もしくはアジリジン基を
2個以上含む多官能化合物を添加することにより得られ
た処理液を、布帛に付与した後、布帛上で重合せしめる
ことを特徴とする絹フィブロイン−グラフト重合体加工
布帛の製造方法。 - 【請求項2】 絹フィブロイン粉末の分散液に、下記の
成分(a) 〜(c) : (a) 下記一般式で示される2官能性単量体 【化2】 (b) 水酸基、カルボキシル基、アミノ基、スルホン酸基
又はリン酸基を含む単量体、及び (c) アジリジン基を含む単量体もしくはアジリジン基を
2個以上含む多官能化合物を添加することにより得られ
た処理液を、布帛に付与した後、布帛上で重合せしめる
ことを特徴とする絹フィブロイン−グラフト重合体加工
布帛の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32271492A JP2995442B2 (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | 絹フィブロイン−グラフト重合体加工布帛の製造方法 |
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|---|---|---|---|
| JP32271492A JP2995442B2 (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | 絹フィブロイン−グラフト重合体加工布帛の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06158545A JPH06158545A (ja) | 1994-06-07 |
| JP2995442B2 true JP2995442B2 (ja) | 1999-12-27 |
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ID=18146804
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|---|---|---|---|
| JP32271492A Expired - Fee Related JP2995442B2 (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | 絹フィブロイン−グラフト重合体加工布帛の製造方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2995442B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7004978B2 (en) | 2002-02-19 | 2006-02-28 | Matsumoto Yushi-Seiyaku Co., Ltd. | Treatment method for impacting properties of absorbing and releasing moisture to fiber |
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|---|---|---|---|---|
| US6997960B1 (en) * | 1996-04-19 | 2006-02-14 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Textile treatments and fibers and textile goods treated therewith |
| JPH11247068A (ja) * | 1998-03-02 | 1999-09-14 | Toa Boshoku Kk | 改質羊毛繊維の製造方法と改質羊毛繊維 |
| JP2002038375A (ja) * | 2000-05-16 | 2002-02-06 | Toyobo Co Ltd | 吸放湿性布帛及びその製造方法 |
| EP1541748A4 (en) * | 2002-07-05 | 2008-02-20 | Idemitsu Technofine Co Ltd | FIBER PROCESSING AGENT AND FIBER PROCESSED THEREFOR |
| JP4319621B2 (ja) * | 2002-09-13 | 2009-08-26 | 小松精練株式会社 | 改質繊維布帛およびその製造方法 |
| CN106120320B (zh) * | 2016-07-21 | 2018-07-27 | 合肥市东方美捷分子材料技术有限公司 | 一种油光丝鸣整理剂 |
| CN108070106B (zh) * | 2017-11-22 | 2020-06-30 | 玖久丝绸股份有限公司 | 一种丝素蛋白接枝麦芽糊精多孔材料的制备方法 |
-
1992
- 1992-11-06 JP JP32271492A patent/JP2995442B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7004978B2 (en) | 2002-02-19 | 2006-02-28 | Matsumoto Yushi-Seiyaku Co., Ltd. | Treatment method for impacting properties of absorbing and releasing moisture to fiber |
Also Published As
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|---|---|
| JPH06158545A (ja) | 1994-06-07 |
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