JPH0244930B2 - - Google Patents
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- JPH0244930B2 JPH0244930B2 JP56064690A JP6469081A JPH0244930B2 JP H0244930 B2 JPH0244930 B2 JP H0244930B2 JP 56064690 A JP56064690 A JP 56064690A JP 6469081 A JP6469081 A JP 6469081A JP H0244930 B2 JPH0244930 B2 JP H0244930B2
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- yarns
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
本発明は、仮撚捲縮加工装置を用いて製造され
る特殊な外観と形態とを有する新規な特殊嵩高加
工糸とその製造方法に関するものである。 従来より、熱可塑性合成フイラメント糸条を連
続的に仮撚捲縮加工することにより、芯糸となる
糸条の周囲に鞘糸を捲回させた特殊捲縮糸は多数
提案されている。例えば、特公昭53−27386号に
は、2本のマルチフイラメント糸を同一張力にて
仮撚加撚域で合体せしめると共に、T=
〔300000/(D+50)〕+1300±10%の仮撚数で加
撚−熱固定−解撚の仮撚加工を行なうことを特徴
とする波形状捲縮糸の製造方法が示されている
(ただし、T:仮撚数(T/m)、D:デニール)。 本発明者等は上記方法の追試を行なつたが、そ
の結果、製造された糸は芯糸と鞘糸との絡み付き
が弱く、鞘糸がずれ易いため編織工程でのトラブ
ルが多く発生することが明らかになつた。また、
このようにずれ易い糸であるため、編織された布
帛の表面にはネツプ、ループ毛羽が発生してその
美観を損なうので、意匠効果がありまた多様性の
ある布帛は得られず、甚だ不満足なものであつ
た。 本発明者は、上記の欠点を解消するために鋭意
研究を行ない、その結果、従来にない特殊な外観
と形態とを有する新規なシヤンブレ調特殊嵩高糸
を発明し、またそれと共にこの特殊嵩高糸を仮撚
一工程で安価にしかも能率よく製造できる製造方
法を発明するに至つたものである。 すなわち本発明の特殊嵩高加工糸は、少なくと
も2本の熱可塑性合成フイラメント糸条を同時に
仮撚捲縮して成り、芯糸の周囲に鞘糸を等しいピ
ツチで密着捲回するとともに、糸の長手方向に沿
つて芯糸と鞘糸とが交互に入れ替り撚方向が反転
していることを特徴とするものである。また本発
明の特殊嵩高加工糸の製造方法は、複数の熱可塑
性合成フイラメント糸条を同時に仮撚捲縮するに
際し、一方の糸条は定率でオーバー供給し、他方
の糸条は張力調整装置を介して引き出し、両糸条
を、加撚張力振動により容易に変位可能な撚止め
ガイドを通して鈍角で合流させて仮撚ゾーンへと
導いて加撚し、両糸条の相対的な張力変化により
両糸条の合流点を撚止めガイドと共に変位させる
ようにしたことを特徴とするものである。 次に本発明の具体例を図面を参照しつつ詳細に
説明する。まず第1図には、本発明の特殊嵩高加
工糸を製造する装置全体の説明図を示すが、図の
ようにパツケージ1,2から供給される2本の糸
条A,Bは撚止めガイド3を通つて合流し、この
撚止めガイド3と仮撚スピンドル4との間で加撚
されると共にヒータ5によつて熱処理され、次い
で、仮撚スピンドル4と喰出ローラ6との間で解
撚され、その後捲取ローラ7により特殊嵩高加工
糸としてチーズ8に捲取られる。この場合、糸条
Aとしてはポリエステルフイラメントの延伸糸
が、また糸条Bとしてはカチオン系可染性ポリエ
ステルフイラメントの延伸糸が用いられており、
これら両糸条A,Bは互いに染色特性を異にして
いる。パツケージ1から供給される糸条Aは、ガ
イドを通り供給ローラ9により、+10〜+30%の
範囲内におけるある一定のオーバーフイード率で
送り出されており、またもう一方のパツケージ2
から供給される糸条Bは張力調整装置10を介し
て引き出されている。この張力調整装置10とし
ては、回転するテンサー羽根の周囲に引き出され
る糸条Bを接触させ、テンサー羽根の回転に対し
て電磁力を用いた一定のブレーキをかけることに
より引き出される糸条Bの張力を一定に保つ構造
のものが好ましいが、これ以外の構造の装置を用
いてもよい。 そして両糸条A,Bは、撚止めガイド3を通つ
て鈍角で合流して仮撚ゾーンへと送られることに
なるが、この撚止めガイド3はヒータ5の枠体上
部にスプリング11を介して取り付けられてお
り、加撚張力振動の微小な増減、好ましくは1.0g
以上の加撚張力振動により変位し得るようなされ
ている。この撚止めガイド3に制限される両糸条
A,Bの合流点の変位長さは5mm程度が好まし
い。 また仮撚スピンドル4による仮撚数は、通常の
仮撚糸を製造するに際して使用するヘバラインの
式、すなわち、得られる糸条のデニール数をDと
した場合、 T=275000/D+60+800(t/m) で定められる撚数Tよりも大きいのが好ましく、
特に適正な仮撚数Nは、1.8T<N(t/m)<
2.2Tの範囲内である。 以上に説明した装置および条件により本発明の
特殊嵩高加工糸を製造することができるが、次に
その形成過程を第2図により説明する。 まず、糸条Aの張力T1と糸条Bの張力T2とが
等しい場合には両糸条A,Bは第2図ロの状態に
あるが、糸条Bが自然に引き出されているのに対
して糸条Aは供給ローラ9により所定のオーバー
フイード率で送られているため、その張力T1が
微小ではあるが低くなり、第2図イに示すように
張力T2の高い糸条Bの周りに捲回するようにな
る。その際、緊張度が増し、加撚張力により両糸
条A,Bの合流点0が遡上して撚止めガイド3を
P1点まで押上げる。そこで糸条Aは糸条Bの周
囲を捲回し喰込量が増加するが、糸条Aは一定の
オーバーフイード率で供給されているため、供給
量が不足することになり、今度は糸条Aの張力
T1が増加し、第2図ロの均衡状態(T1=T2)を
経て、さらに糸条Bの張力T2より大きくなり、
第2図ハの状態へと変位する。この時、それまで
は鞘糸となつていた糸条Aが芯糸に、また芯糸と
なつていた糸条Bが鞘糸に互いに入れ替わる。そ
してその後、引き続き糸条Bは芯糸となる糸条A
の周囲に密に捲回するため喰込量が増すにつれ緊
張度が増加し、合流点0が遡上して加撚張力によ
り撚止めガイド3をP2点まで押し上げる。一方、
糸条Aは所定のオーバーフイード率で供給されて
いるので、この状態では供給量が過剰となり、そ
の張力T1が低下することとなり、今度は再び第
2図ロの均衡状態へと向うことになる。均衡状態
に至つた後は両糸条の撚回作用に伴う相対的な張
力変化によつて両糸条A,Bの合流点が変位して
上記の過程を繰り返し、糸の長手方向に芯糸と鞘
糸が反転した特殊嵩高加工糸が形成される。な
お、上記の過程において両糸条A,Bの合流点0
は、撚止めガイド3により撚止めされた状態で、
変位長さΔを5mm以内に制限されながら、図に
おける上下および左右方向に不規則に反覆移動す
る。 以上のような過程を経て特殊嵩高加工糸が製造
されるが、上記実施例においては両糸条A,Bの
各合流点0,P1,P2における合流角度θ,θ1,θ2
をいずれも鈍角にしてあるが、これは合流角度
θ,θ1,θ2を鋭角にした場合、芯糸と鞘糸との捲
着性が悪く、しごきに対して弱く、またずれ易く
なり編織工程で問題が生ずるためである。 また糸条Aのオーバーフイード率を+10〜+30
%としたのは、+10%より下では芯鞘の形成は不
可能に近く、形成された鞘糸部は捲回密度が粗と
なつてずれ易いものになつてしまうためであり、
一方オーバーフイード率が+30%より大きい場合
には、オーバーフイード率が大きいにも拘らず両
糸条A,Bの合流点の変位は例えば変位長さΔ
が5mm以内というように制限されているために、
鞘糸が多重捲回しネツプあるいはスラブを形成し
て仮撚操業性が損なわれ、目的としている特殊嵩
高が得られないためである。 さらに、仮撚数Nを、通常の仮撚糸を製造する
際に用いられるヘバラインの式により求められる
撚数Tの1.8〜2.2倍としたのは、仮撚数Nがこの
範囲より小さい場合には製造された嵩高糸はルー
プ、毛羽の多いものとなつてしまい、また鞘糸部
のずれが生じ易いためであり、一方仮撚数Nがこ
の範囲より大きい場合には製造時に糸切れが多発
するためである。 また、撚止めガイド3を設けたのは、撚止めガ
イド3がない場合には鞘糸の芯糸に対する捲回密
度が粗くなり、等しいピツチで捲付きがないため
糸ずれし易いという現象が生ずるので、これを防
止するためである。例えば、撚止めガイド3を用
いずに一方の糸条に異色性熱可塑性フイラメント
糸条を用いて嵩高糸を製造し、これを布帛にした
結果、モアレ調の杢ムラと鞘糸部のずれ込みによ
る筋が発生するという不都合が生じる。これに対
して、本発明では両糸条A,Bの合流点に、1.0g
以上の加撚張力振動により変位可能な撚止めガイ
ド3を取り付けて加撚張力振動を吸収させ、常に
両糸条A,Bの合流点と密着させて、両糸条の撚
回に伴う相対的な張力変化により両糸条A,Bの
合流点とともに変位させるようにしたことによ
り、芯糸と鞘糸とを反転させ得て、しかも芯糸の
周囲に鞘糸を等しいピツチで密着捲回することが
でき、このような特殊嵩高加工糸を用いて製造し
た布帛はシヤンブレ調の雅趣に富む、従来にはな
い独特のものとなる。 以上のように本発明によれば、第3図に示すよ
うにイの区間では糸条Bが芯糸となつてその周囲
に糸条Aが捲回し、ロの区間で芯鞘が反転し、続
くハの区間では糸条Aが芯糸となつてその周囲に
糸条Bが捲回するというように、糸の長手方向に
芯糸と鞘糸が交互に反転して、しかも鞘糸が芯糸
に等しいピツチで密に捲回した捲着堅固な特殊嵩
高加工糸を提供することができる。また用いる糸
条の少なくとも一方を異染性糸条または原着糸条
とした場合には、糸の長手方向に色が変化して、
杢調の異色効果を呈し、特に前記のように芯糸と
鞘糸が交互に入れ替り、かつ鞘糸が等しいピツチ
で捲回しているために、杢の乱れによる大きな模
様も生じず、霜降り調の杢となり、玉虫調の雅趣
に富む特殊嵩高加工糸とすることができる。 次に本発明の実施例について説明する。 実施例 1 糸条Aおよび糸条Bとして、それぞれ30d/12f
のポリエステル延伸糸を用い、第1図に示す捲縮
仮撚加工装置を用いて以下の条件で特殊嵩高加工
糸を製造した。 スピンドルの回転数 275000rpm 仮撚数 5190T/M ヒーター温度 225℃ 糸条Aのフイード率 +25% 糸条Bの設定基準張力T2 5g 以上の条件により製造された特殊嵩高加工糸
は、94dの繊度を有し、第3図に示すように糸
の長手方向に芯糸と鞘糸とが入れ替わつた捲回が
堅固なものとなり、この糸を経緯に用いた織物を
表面効果を呈出し、スパンライクな風合を有する
雅趣に富んだものとなつた。 実施例 2 糸条Aとして50d/48fのポリエステル延伸糸
を、また糸条Bとして50d/48fのカチオン染料可
染性ポリエステル延伸糸を用い、第1図に示す捲
縮仮撚加工装置を用いて以下の条件で特殊嵩高加
工糸を製造した。 スピンドルの回転数 250000rpm 仮撚数 4450T/M ヒーター温度 220℃ 糸条Aフイード率 +15% 糸条Bの設定基準張力T2 6g 以上の条件により製造された特殊嵩高加工糸
は、第3図に示すように糸の長手方向に芯糸と鞘
糸とが入れ替り、しかもからみが堅固なものとな
つた。そしてこの特殊嵩高加工糸を綛取りを行な
いマクにして分散染料と塩基性カチオン染料との
混合浴で先染め、捲返しを行ない、これを製編織
した結果、得られた布帛は玉虫調の表面効果を有
する従来にない美的感覚性の優れた製品となつ
た。 実施例 3 糸条Aとして50d/24fのポリエステル延伸糸を
用い、糸条Bとして50d/24fの易染性ポリエステ
ル延伸糸を用いて以下の条件で特殊嵩高加工糸を
製造した。 スピンドル回転数 250000rpm 仮撚数 4450T/M ヒーター温度 220℃ 糸条Aフイード率 +20% 糸条Bの設定基準張力T2 6g 以上により、117dの繊度を有し、第3図に示
すような長手方向に芯糸と鞘糸とが入れ替り撚方
向が反転し、しかもからみの堅固な特殊嵩高加工
糸が得られた。またこの糸を経緯使用した織物
は、表面効果を呈出し、スパンライクな風合を有
するシヤンブレ調のものとなる。 次に、上記実施例3の捲縮仮撚加工条件におい
て、仮撚数のみを変化させた場合の加工糸特性の
評価を第1表に示す。
る特殊な外観と形態とを有する新規な特殊嵩高加
工糸とその製造方法に関するものである。 従来より、熱可塑性合成フイラメント糸条を連
続的に仮撚捲縮加工することにより、芯糸となる
糸条の周囲に鞘糸を捲回させた特殊捲縮糸は多数
提案されている。例えば、特公昭53−27386号に
は、2本のマルチフイラメント糸を同一張力にて
仮撚加撚域で合体せしめると共に、T=
〔300000/(D+50)〕+1300±10%の仮撚数で加
撚−熱固定−解撚の仮撚加工を行なうことを特徴
とする波形状捲縮糸の製造方法が示されている
(ただし、T:仮撚数(T/m)、D:デニール)。 本発明者等は上記方法の追試を行なつたが、そ
の結果、製造された糸は芯糸と鞘糸との絡み付き
が弱く、鞘糸がずれ易いため編織工程でのトラブ
ルが多く発生することが明らかになつた。また、
このようにずれ易い糸であるため、編織された布
帛の表面にはネツプ、ループ毛羽が発生してその
美観を損なうので、意匠効果がありまた多様性の
ある布帛は得られず、甚だ不満足なものであつ
た。 本発明者は、上記の欠点を解消するために鋭意
研究を行ない、その結果、従来にない特殊な外観
と形態とを有する新規なシヤンブレ調特殊嵩高糸
を発明し、またそれと共にこの特殊嵩高糸を仮撚
一工程で安価にしかも能率よく製造できる製造方
法を発明するに至つたものである。 すなわち本発明の特殊嵩高加工糸は、少なくと
も2本の熱可塑性合成フイラメント糸条を同時に
仮撚捲縮して成り、芯糸の周囲に鞘糸を等しいピ
ツチで密着捲回するとともに、糸の長手方向に沿
つて芯糸と鞘糸とが交互に入れ替り撚方向が反転
していることを特徴とするものである。また本発
明の特殊嵩高加工糸の製造方法は、複数の熱可塑
性合成フイラメント糸条を同時に仮撚捲縮するに
際し、一方の糸条は定率でオーバー供給し、他方
の糸条は張力調整装置を介して引き出し、両糸条
を、加撚張力振動により容易に変位可能な撚止め
ガイドを通して鈍角で合流させて仮撚ゾーンへと
導いて加撚し、両糸条の相対的な張力変化により
両糸条の合流点を撚止めガイドと共に変位させる
ようにしたことを特徴とするものである。 次に本発明の具体例を図面を参照しつつ詳細に
説明する。まず第1図には、本発明の特殊嵩高加
工糸を製造する装置全体の説明図を示すが、図の
ようにパツケージ1,2から供給される2本の糸
条A,Bは撚止めガイド3を通つて合流し、この
撚止めガイド3と仮撚スピンドル4との間で加撚
されると共にヒータ5によつて熱処理され、次い
で、仮撚スピンドル4と喰出ローラ6との間で解
撚され、その後捲取ローラ7により特殊嵩高加工
糸としてチーズ8に捲取られる。この場合、糸条
Aとしてはポリエステルフイラメントの延伸糸
が、また糸条Bとしてはカチオン系可染性ポリエ
ステルフイラメントの延伸糸が用いられており、
これら両糸条A,Bは互いに染色特性を異にして
いる。パツケージ1から供給される糸条Aは、ガ
イドを通り供給ローラ9により、+10〜+30%の
範囲内におけるある一定のオーバーフイード率で
送り出されており、またもう一方のパツケージ2
から供給される糸条Bは張力調整装置10を介し
て引き出されている。この張力調整装置10とし
ては、回転するテンサー羽根の周囲に引き出され
る糸条Bを接触させ、テンサー羽根の回転に対し
て電磁力を用いた一定のブレーキをかけることに
より引き出される糸条Bの張力を一定に保つ構造
のものが好ましいが、これ以外の構造の装置を用
いてもよい。 そして両糸条A,Bは、撚止めガイド3を通つ
て鈍角で合流して仮撚ゾーンへと送られることに
なるが、この撚止めガイド3はヒータ5の枠体上
部にスプリング11を介して取り付けられてお
り、加撚張力振動の微小な増減、好ましくは1.0g
以上の加撚張力振動により変位し得るようなされ
ている。この撚止めガイド3に制限される両糸条
A,Bの合流点の変位長さは5mm程度が好まし
い。 また仮撚スピンドル4による仮撚数は、通常の
仮撚糸を製造するに際して使用するヘバラインの
式、すなわち、得られる糸条のデニール数をDと
した場合、 T=275000/D+60+800(t/m) で定められる撚数Tよりも大きいのが好ましく、
特に適正な仮撚数Nは、1.8T<N(t/m)<
2.2Tの範囲内である。 以上に説明した装置および条件により本発明の
特殊嵩高加工糸を製造することができるが、次に
その形成過程を第2図により説明する。 まず、糸条Aの張力T1と糸条Bの張力T2とが
等しい場合には両糸条A,Bは第2図ロの状態に
あるが、糸条Bが自然に引き出されているのに対
して糸条Aは供給ローラ9により所定のオーバー
フイード率で送られているため、その張力T1が
微小ではあるが低くなり、第2図イに示すように
張力T2の高い糸条Bの周りに捲回するようにな
る。その際、緊張度が増し、加撚張力により両糸
条A,Bの合流点0が遡上して撚止めガイド3を
P1点まで押上げる。そこで糸条Aは糸条Bの周
囲を捲回し喰込量が増加するが、糸条Aは一定の
オーバーフイード率で供給されているため、供給
量が不足することになり、今度は糸条Aの張力
T1が増加し、第2図ロの均衡状態(T1=T2)を
経て、さらに糸条Bの張力T2より大きくなり、
第2図ハの状態へと変位する。この時、それまで
は鞘糸となつていた糸条Aが芯糸に、また芯糸と
なつていた糸条Bが鞘糸に互いに入れ替わる。そ
してその後、引き続き糸条Bは芯糸となる糸条A
の周囲に密に捲回するため喰込量が増すにつれ緊
張度が増加し、合流点0が遡上して加撚張力によ
り撚止めガイド3をP2点まで押し上げる。一方、
糸条Aは所定のオーバーフイード率で供給されて
いるので、この状態では供給量が過剰となり、そ
の張力T1が低下することとなり、今度は再び第
2図ロの均衡状態へと向うことになる。均衡状態
に至つた後は両糸条の撚回作用に伴う相対的な張
力変化によつて両糸条A,Bの合流点が変位して
上記の過程を繰り返し、糸の長手方向に芯糸と鞘
糸が反転した特殊嵩高加工糸が形成される。な
お、上記の過程において両糸条A,Bの合流点0
は、撚止めガイド3により撚止めされた状態で、
変位長さΔを5mm以内に制限されながら、図に
おける上下および左右方向に不規則に反覆移動す
る。 以上のような過程を経て特殊嵩高加工糸が製造
されるが、上記実施例においては両糸条A,Bの
各合流点0,P1,P2における合流角度θ,θ1,θ2
をいずれも鈍角にしてあるが、これは合流角度
θ,θ1,θ2を鋭角にした場合、芯糸と鞘糸との捲
着性が悪く、しごきに対して弱く、またずれ易く
なり編織工程で問題が生ずるためである。 また糸条Aのオーバーフイード率を+10〜+30
%としたのは、+10%より下では芯鞘の形成は不
可能に近く、形成された鞘糸部は捲回密度が粗と
なつてずれ易いものになつてしまうためであり、
一方オーバーフイード率が+30%より大きい場合
には、オーバーフイード率が大きいにも拘らず両
糸条A,Bの合流点の変位は例えば変位長さΔ
が5mm以内というように制限されているために、
鞘糸が多重捲回しネツプあるいはスラブを形成し
て仮撚操業性が損なわれ、目的としている特殊嵩
高が得られないためである。 さらに、仮撚数Nを、通常の仮撚糸を製造する
際に用いられるヘバラインの式により求められる
撚数Tの1.8〜2.2倍としたのは、仮撚数Nがこの
範囲より小さい場合には製造された嵩高糸はルー
プ、毛羽の多いものとなつてしまい、また鞘糸部
のずれが生じ易いためであり、一方仮撚数Nがこ
の範囲より大きい場合には製造時に糸切れが多発
するためである。 また、撚止めガイド3を設けたのは、撚止めガ
イド3がない場合には鞘糸の芯糸に対する捲回密
度が粗くなり、等しいピツチで捲付きがないため
糸ずれし易いという現象が生ずるので、これを防
止するためである。例えば、撚止めガイド3を用
いずに一方の糸条に異色性熱可塑性フイラメント
糸条を用いて嵩高糸を製造し、これを布帛にした
結果、モアレ調の杢ムラと鞘糸部のずれ込みによ
る筋が発生するという不都合が生じる。これに対
して、本発明では両糸条A,Bの合流点に、1.0g
以上の加撚張力振動により変位可能な撚止めガイ
ド3を取り付けて加撚張力振動を吸収させ、常に
両糸条A,Bの合流点と密着させて、両糸条の撚
回に伴う相対的な張力変化により両糸条A,Bの
合流点とともに変位させるようにしたことによ
り、芯糸と鞘糸とを反転させ得て、しかも芯糸の
周囲に鞘糸を等しいピツチで密着捲回することが
でき、このような特殊嵩高加工糸を用いて製造し
た布帛はシヤンブレ調の雅趣に富む、従来にはな
い独特のものとなる。 以上のように本発明によれば、第3図に示すよ
うにイの区間では糸条Bが芯糸となつてその周囲
に糸条Aが捲回し、ロの区間で芯鞘が反転し、続
くハの区間では糸条Aが芯糸となつてその周囲に
糸条Bが捲回するというように、糸の長手方向に
芯糸と鞘糸が交互に反転して、しかも鞘糸が芯糸
に等しいピツチで密に捲回した捲着堅固な特殊嵩
高加工糸を提供することができる。また用いる糸
条の少なくとも一方を異染性糸条または原着糸条
とした場合には、糸の長手方向に色が変化して、
杢調の異色効果を呈し、特に前記のように芯糸と
鞘糸が交互に入れ替り、かつ鞘糸が等しいピツチ
で捲回しているために、杢の乱れによる大きな模
様も生じず、霜降り調の杢となり、玉虫調の雅趣
に富む特殊嵩高加工糸とすることができる。 次に本発明の実施例について説明する。 実施例 1 糸条Aおよび糸条Bとして、それぞれ30d/12f
のポリエステル延伸糸を用い、第1図に示す捲縮
仮撚加工装置を用いて以下の条件で特殊嵩高加工
糸を製造した。 スピンドルの回転数 275000rpm 仮撚数 5190T/M ヒーター温度 225℃ 糸条Aのフイード率 +25% 糸条Bの設定基準張力T2 5g 以上の条件により製造された特殊嵩高加工糸
は、94dの繊度を有し、第3図に示すように糸
の長手方向に芯糸と鞘糸とが入れ替わつた捲回が
堅固なものとなり、この糸を経緯に用いた織物を
表面効果を呈出し、スパンライクな風合を有する
雅趣に富んだものとなつた。 実施例 2 糸条Aとして50d/48fのポリエステル延伸糸
を、また糸条Bとして50d/48fのカチオン染料可
染性ポリエステル延伸糸を用い、第1図に示す捲
縮仮撚加工装置を用いて以下の条件で特殊嵩高加
工糸を製造した。 スピンドルの回転数 250000rpm 仮撚数 4450T/M ヒーター温度 220℃ 糸条Aフイード率 +15% 糸条Bの設定基準張力T2 6g 以上の条件により製造された特殊嵩高加工糸
は、第3図に示すように糸の長手方向に芯糸と鞘
糸とが入れ替り、しかもからみが堅固なものとな
つた。そしてこの特殊嵩高加工糸を綛取りを行な
いマクにして分散染料と塩基性カチオン染料との
混合浴で先染め、捲返しを行ない、これを製編織
した結果、得られた布帛は玉虫調の表面効果を有
する従来にない美的感覚性の優れた製品となつ
た。 実施例 3 糸条Aとして50d/24fのポリエステル延伸糸を
用い、糸条Bとして50d/24fの易染性ポリエステ
ル延伸糸を用いて以下の条件で特殊嵩高加工糸を
製造した。 スピンドル回転数 250000rpm 仮撚数 4450T/M ヒーター温度 220℃ 糸条Aフイード率 +20% 糸条Bの設定基準張力T2 6g 以上により、117dの繊度を有し、第3図に示
すような長手方向に芯糸と鞘糸とが入れ替り撚方
向が反転し、しかもからみの堅固な特殊嵩高加工
糸が得られた。またこの糸を経緯使用した織物
は、表面効果を呈出し、スパンライクな風合を有
するシヤンブレ調のものとなる。 次に、上記実施例3の捲縮仮撚加工条件におい
て、仮撚数のみを変化させた場合の加工糸特性の
評価を第1表に示す。
【表】
以上のことから、仮撚数Nが、通常の仮撚糸を
製造する際に用いられるヘバラインの式により求
められる撚数Tの1.8倍より小さい場合、すなわ
ちD=117dであるためT=2354T/M、1.8T=
4237T/Mとなるので仮撚数2400T/Mおよび
3600T/Mが1.8Tより小さい場合に該当するが、
この場合、ループおよびたるみ毛羽が発生し、パ
ツケージの解舒性が悪く、芯鞘部の糸ずれが生
じ、また玉虫効果は劣ることが明らかである。一
方、仮撚数Nが2.2Tより大きい場合、すなわち
2.2T=5178T/Mとなるので、仮撚数5500T/M
がこれに該当するが、この場合、捲縮仮撚加工時
に糸切れが多発することが明らかである。 さらに次に、実施例3の捲縮仮撚加工条件にお
いて、撚止めガイド3の有無が加工糸特性の評価
に与える影響をテストした結果を第2表に示す。
製造する際に用いられるヘバラインの式により求
められる撚数Tの1.8倍より小さい場合、すなわ
ちD=117dであるためT=2354T/M、1.8T=
4237T/Mとなるので仮撚数2400T/Mおよび
3600T/Mが1.8Tより小さい場合に該当するが、
この場合、ループおよびたるみ毛羽が発生し、パ
ツケージの解舒性が悪く、芯鞘部の糸ずれが生
じ、また玉虫効果は劣ることが明らかである。一
方、仮撚数Nが2.2Tより大きい場合、すなわち
2.2T=5178T/Mとなるので、仮撚数5500T/M
がこれに該当するが、この場合、捲縮仮撚加工時
に糸切れが多発することが明らかである。 さらに次に、実施例3の捲縮仮撚加工条件にお
いて、撚止めガイド3の有無が加工糸特性の評価
に与える影響をテストした結果を第2表に示す。
【表】
このことからも、撚止めガイド3を設けること
により高品質の特殊嵩高加工糸を製造できること
が明らかである。
により高品質の特殊嵩高加工糸を製造できること
が明らかである。
第1図は本発明を実施するのに用いる装置全体
の説明図、第2図は糸条Aと糸条Bとの合流点の
変位を示す分解図、第3図は本発明の特殊嵩高加
工糸を、前図イ、ロ、ハの変位過程と対応させて
示す拡大側面図である。 A,B……糸条、3……撚止めガイド、10…
…張力調整装置。
の説明図、第2図は糸条Aと糸条Bとの合流点の
変位を示す分解図、第3図は本発明の特殊嵩高加
工糸を、前図イ、ロ、ハの変位過程と対応させて
示す拡大側面図である。 A,B……糸条、3……撚止めガイド、10…
…張力調整装置。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 少なくとも2本の熱可塑性合成フイラメント
糸条を同時に仮撚捲縮してなる特殊嵩高加工糸で
あつて、芯糸の周囲に鞘糸を等しいピツチで密着
捲回するとともに、糸の長手方向に沿つて芯糸と
鞘糸が入れ替り撚方向が反転していることを特徴
とする特殊嵩高加工糸。 2 前記熱可塑性合成フイラメント糸条の少なく
とも1本が異染性熱可塑性合成フイラメント糸条
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の特殊嵩高加工糸。 3 前記熱可塑性合成フイラメント糸条の少なく
とも1本が原着熱可塑性合成フイラメント糸条で
あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
の特殊嵩高加工糸。 4 複数の熱可塑性合成フイラメント糸条を同時
に仮撚捲縮するに際し、一方の糸条は定率でオー
バー供給し、他方の糸条は張力調整装置を介して
引き出し、両糸条を、加撚張力振動により容易に
変位可能な撚止めガイドを通つて鈍角で合流させ
て仮撚ゾーンへと導いて加撚し、両糸条の相対的
な張力変化により両糸条の合流点を撚止めガイド
と共に変位させるようにしたことを特徴とする特
殊嵩高加工糸の製造方法。 5 前記一方の糸条のオーバーフイード率が、+
10〜+30%であることを特徴とする特許請求の範
囲第4項記載の特殊嵩高加工糸。 6 前記仮撚ゾーンにおける仮撚数Nが、 1.8T<N(t/m)<2.2T の範囲にあることを特徴とする特許請求の範囲第
4項記載の特殊嵩高加工糸の製造方法。 ただし、Tはヘバラインの公式 T=275000/D+60+800 により求められた値で、式中のDは、得られた特
殊嵩高加工糸のデニール数である。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6469081A JPS57183427A (en) | 1981-04-28 | 1981-04-28 | Special bulky processed yarn and production thereof |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6469081A JPS57183427A (en) | 1981-04-28 | 1981-04-28 | Special bulky processed yarn and production thereof |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57183427A JPS57183427A (en) | 1982-11-11 |
| JPH0244930B2 true JPH0244930B2 (ja) | 1990-10-05 |
Family
ID=13265393
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6469081A Granted JPS57183427A (en) | 1981-04-28 | 1981-04-28 | Special bulky processed yarn and production thereof |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57183427A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04307466A (ja) * | 1991-04-04 | 1992-10-29 | Sharp Corp | 磁気記録再生装置の再生系回路 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS578220B2 (ja) * | 1972-09-21 | 1982-02-15 | ||
| JPS5347426A (en) * | 1976-10-13 | 1978-04-27 | Dantani Plywood Co | Production of lighttweight concrete board material |
| JPS5853092B2 (ja) * | 1978-03-27 | 1983-11-26 | カネボウ株式会社 | 捲縮節糸並びにその製造方法 |
-
1981
- 1981-04-28 JP JP6469081A patent/JPS57183427A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57183427A (en) | 1982-11-11 |
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