JPH025743B2 - - Google Patents

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JPH025743B2
JPH025743B2 JP16827383A JP16827383A JPH025743B2 JP H025743 B2 JPH025743 B2 JP H025743B2 JP 16827383 A JP16827383 A JP 16827383A JP 16827383 A JP16827383 A JP 16827383A JP H025743 B2 JPH025743 B2 JP H025743B2
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nitroprostaglandin
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JP16827383A
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Toshio Tanaka
Atsuo Hasato
Seiji Kurozumi
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は6−ニトロプロスタグランジンF類、
その製造法及びその用途に関する。更に詳細に
は、本発明は診断薬として有用な化合物の合成中
間体となり得るものであり、かつ血小板凝集抑制
作用,血管拡張作用等の薬理作用を有し医薬品と
しても有用な6−ニトロプロスタグランジンF
類、その製造法及び該6−ニトロプロスタグラン
ジンF類を用いた6−オキソプロスタグランジン
F類等の製造法に関する。 従来技術 天然プロスタグランジン類は生物学的および薬
理学的に高度な活性を持つ局所ホルモンとして知
られており、これらの誘導体に関する研究も数多
く行われている。天然型プロスタグランジン類の
中でもプロスタグランジンF2αは子宮筋収縮作
用,消化管平滑筋収縮作用等を有し、臨床へ応用
されている(薬事,Vol.25,No.8,1983)。プロ
スタグランジンF2αの誘導体としては、例えば15
−メチルプロスタグランジンF2α
(Contraception,15,129,1976)などが知られ
ており医薬品への応用が期待されている。 またプロスタサイクリンの代謝産物として6−
オキソプロスタグランジンF1αが知られている
(Biochem.Biophys.Acta.,574,182,1979)。6
−オキソプロスタグランジンF1αは不活性代謝産
物であるが、プロスタサイクリンの血中および尿
中濃度を測定するための診断薬としての応用が検
討されている(Brit.J.of Urology,54,26,
1982)。 発明の目的 本発明者らはプロスタグランジンF類の6位に
官能基を導入することをめざして鋭意研究した結
果、6位にニトロ基が導入された6−ニトロプロ
スタグランジンF類の合成に成功し、かかる化合
物が6−オキソプロスタグランジンF類の合成中
間体として有用であること、また医薬品としても
有用であることを見出し本発明に到達したもので
ある。 しかして本発明は、新規化合物6−ニトロプロ
スタグランジンF類及びその製造法、並びに6−
ニトロプロスタグランジンF類を用いた6−オキ
ソプロスタグランジンF類等の合成法を提供する
ことにある。 発明の構成及び効果 本発明では下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子,C1〜C10はアルキル
基,C3〜C10は脂環式基,フエニル置換(C1
C2)アルキル基,又は一当量のカチオンを表わ
し、R2,R3は同一もしくは異なり、水素原子,
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基,又は水酸基
の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基
を表わし、R4は水素原子,又はメチル基を表わ
し、R5はC5〜C8のアルキル基,C1〜C5アルコキ
シ基もしくはC5〜C6シクロアルキル基で置換さ
れている置換C1〜C5アルキル基,又はC3〜C10
環式基を表わし、nは1〜4の整数を表わす。〕 で表わされる6−ニトロプロスタグランジンF類
が提供される。 上記式〔〕において、R1は水素原子,C1
C10アルキル基,置換もしくは非置換のフエニル
基,置換もしくは非置換の脂環式基,置換もしく
は非置換のフエニル(C1〜C2)アルキル基,又
は一当量のカチオンを表わす。 C1〜C10のアルキル基としては、例えば、メチ
ル,エチル,n−プロピル,iso−プロピル,n
−ブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペ
ンチル,n−ヘキシル,n−ヘプチル,n−オク
チル,n−ノニル,n−デシル等の直鎖状又は分
岐状のものを挙げることができる。 直換もしくは非置要のフエニル基の置換基とし
ては、例えばハロゲン原子,ヒドロキシ基,C2
〜C7アシロキシ基,ハロゲン原子で置換されて
いてもよいC1〜C4アルキル基,ハロゲン原子で
置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基,ニ
トリル基,カルボキシル基又は(C1〜C6)アル
コキシカルボニル基等が好ましい。ハロゲン原子
としては、弗素,塩素又は臭素等、特に弗素又は
塩素が好ましい。C2〜C7アシロキシ基としては、
例えばアセトキシ,プロピオニルオキシ,n−ブ
チリルオキシ,iso−ブチリルオキシ,n−バレ
リルオキシ,iso−バレリルオキシ,カプロイル
オキシ,エナンチルオキシ又はベンゾイルオキシ
を挙げることができる。 ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アル
キル基としては、メチル,エチヌ,n−プロピ
ル,iso−プロピル,n−ブチル,クロロメチル,
ジクロロメチル,トリフルオロメチル等を好まし
いものとして挙げることができる。ハロゲンで置
換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基として
は、例えばメトキシ,エトキシ,n−プロポキ
シ,iso−プロポキシ,n−ブトキシ,クロロメ
トキシ,ジクロロメトキシ,トリフルオロメトキ
シ等を好ましいものとして挙げることができる。
(C1〜C6)アルコキシカルボニル基としては、例
えばメトキシカルボニル,エトキシカルボニル,
ブトキシカルボニル,ヘキシルオキシカルボニル
等を挙げることができる。 置換フエニル基は、上記の如き置換基を1〜3
個、好ましくは1個持つことができる。 置換もしくは非置換の脂環式基としては、上記
したと同じ置換基で置換されているか又は非置換
の、飽和又は不飽和のC5〜C8、好ましくはC5
C6、特に好ましくはC6の基,例えばシクロペン
チル,シクロヘキシル,シクロヘキセニル,シク
ロヘプチル,シクロオクチル等を挙げることがで
きる。 置換もしくは非置換のフエニル(C1〜C2)ア
ルキル基としては、該フエニル基が上記したと同
じ置換基で置換されているか又は非置換のベンジ
ル,α−フエネチル,β−フエネチルを挙げられ
る。 一当量のカチオンとしては、例えばNH4 +,テ
トラメチルアンモニウム,モノメチルアンモニウ
ム,ジメチルアンモニウム,トリメチルアンモニ
ウム,ベンジルアンモニウム,フエネチルアンモ
ニウム,モルホリニウムカチオン,モノエタノー
ルアンモニウム,ピペリジニウムカチオンなどの
アンモニウムカチオン;Na+,K+などのアルカ
リ金属カチオン;1/2Ca2+,1/2Mg2+,1/
2Zn2+,1/3Al3+などの2価もしくは3価の金
属カチオン等を挙げることができる。 R1としては、水素原子,C1〜C10アルキル基又
は一当量のカチオンが好ましい。 R2およびR3は同一もしくは異なり、水素原子,
トリ(C1〜C7)炭化水素−シリル基又は水酸基
の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基で
ある。 トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基としては、
例えばトリメチルシリル,トリエチルシリル,t
−ブチルジメチルシリル基の如きトリ(C1〜C4
アルキルシリル,t−ブチルジフエニルシリル基
の如きジフエニル(C1〜C4)アルキルシリル又
はトリベンジルシリル基等を好ましいものとして
挙げることができる。 水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基としては、例えばメトキシメチル,1−エ
トキシエチル,2−メトキシ−2−プロピル,2
−エトキシ−2−プロピル,(2−メトキシエト
キシ)メチル,ベンジルオキシメチル,2−テト
ラヒドロピラニル,2−テトラヒドロフラニル又
は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソ−
ビシクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基を挙げる
ことができる。これらのうち、2−テトラヒドロ
ピラニル,2−テトラヒドロフラニル,1−エト
キシエチル,2−メトキシ−2−プロピル,(2
−メトキシエトキシ)メチル又は6,6−ジメチ
ル−3−オキサ−2−オキソ−ビシクロ〔3.1.0〕
ヘキス−4−イル基が特に好ましい。 R2又はR3としては、これらのうち水素原子,
トリ(C1〜C4)アルキルシリル基,ジフエニル
(C1〜C4)アルキルシリル基,2−テトラヒドロ
ピラニル基,2−テトラヒドロフラニル基,1−
エトキシエチル基,2−エトキシ−2−プロピル
基,(2−メトキシエトキシ)メチル基,又は6,
6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソ−ビシク
ロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基が好ましい。 上記式〔〕においてR4は水素原子又はメチ
ル基を表わす。 上記式〔〕においてR5は非置換のC5〜C8
アルキル基;置換されていてもよいフエニル基,
フエノキシ基,C1〜C6アルコキシ基もしくはC5
〜C6シクロアルキル基で置換されている置換C1
−C5アルキル基;又は置換もしくは非置換の脂
環式基である。C5〜C8のアルキル基としては、
直鎖状又は分岐状のいずれであつてもよく、例え
ばn−ペンチル,n−ヘキシル,2−メチル−1
−ヘキシル,2−メチル−2−ヘキシル,n−ヘ
プチル,n−オクチル等、好ましくはn−ペンチ
ル,n−ヘキシル,2−メチル−1−ヘキシル,
2−メチル−2−ヘキシル等を挙げることができ
る。置換C1〜C5アルキル基としては、直鎖状又
は分岐状のいずれであつてもよく、例えばメチ
ル,エチル,n−プロピル,iso−プロピル,n
−ブチル,sec−ブチル,t−ブチル,n−ペン
チル等を挙げることができる。これらの置換アル
キル基は、フエニル基;フエノキシ基,メトキ
シ,エトキシ,n−プロポキシ,iso−プロポキ
シ,n−ブトキシ,iso−ブトキシ,t−ブトキ
シ,n−ベントキシ,n−ヘキソキシなどのC1
〜C6アルコキシ基;シクロペンチル,シクロヘ
キシルなどのC5〜C6シクロアルキル基で置換さ
れている。これらの置換基はさらにR1の置換フ
エニル基の置換基として挙げた置換基によつて置
換されていてもよい。 置換C1〜C5アルキル基としては、これらのう
ち例えば弗素原子,塩素原子,メチル,エチルも
しくはトリフルオロメチル基で置換されていても
よいフエノキシ基又はフエニル基によつて置換さ
れたC1〜C2アルキル基,又はプロポキシメチル,
エトキシエチル,プロポキシエチル,ブトキシメ
チル,メトキシプロピル,2−エトキシ−1,1
−ジメチルエチル,プロポキシジメチルメチル,
又はシクロヘキシルメチル,シクロヘキシルエチ
ル,シクロヘキシルジメチルメチル,2−シクロ
ヘキシル−1,1−ジメチルエチ等が好ましい。 置換もしくは非置換の脂環式基としてはR1
挙げたものと同じものを挙げることができる。 R5としては、n−ペンチル,n−ヘキシル,
2−メチル−1−ヘキシル,2−メチル−2−ヘ
キシルシクロペンチル又はシクロヘキシル基が好
ましい。 上記式〔〕においてはnは1〜4の整数を表
わし、特にnは2又は4が好ましい。 本発明の6−ニトロプロスタグランジンF類の
好ましい具体例としては次のものが挙げられる。 (100) 6−ニトロプロスタグランジンF1α (102) 15−メチル−6−ニトロプロスタグラン
ジンF1α (104) 16−メチル−6−ニトロプロスタグラン
ジンF1α (106) 17−メチル−6−ニトロプロスタグラン
ジンF1α (108) 18−メチル−6−ニトロプロスタグラン
ジンF1α (110) 19−メチル−6−ニトロプロスタグラン
ジンF1α (112) 20−エチル−6−ニトロプロスタグラン
ジンF1α (114) 17−エチル−6−ニトロプロスタグラン
ジンF1α (116) 15,16−ジメチル−6−ニトロプロスタ
グランジンF1α (118) 17,20−ジメチル−6−ニトロプロスタ
グランジンF1α (120) 17−メチル−20−エチル−6−ニトロプ
ロスタグランジンF1α (122) 15−シクロペンチル−ω−ペンタノル−
6−ニトロプロスタグランジンF1α (124) 15−シクロヘキシル−ω−ペンタノル−
6−ニトロプロスタグランジンF1α (126) 16−シクロペンチル−ω−テトラノル−
6−ニトロプロスタグランジンF1α (128) 16−シクロヘキシル−ω−テトラノル−
6−ニトロプロスタグランジンF1α (130) 18−オキサ−6−ニトロプロスタグラン
ジンF1α (132) 16−フエニル−ω−テトラノル−6−ニ
トロプロスタグランジンF1α (134) 16−(m−フルオロフエノキシ)−ω−テ
トラノル−6−ニトロプロスタグランジンF1α (136) 2,3−ジノル−6−ニトロプロスタグ
ランジンF1α (138) 15−メチル−2,3−ジノル−6−ニト
ロプロスタグランジンF1α (140) 17,20−ジメチル−2,3−ジノル−6
−ニトロプロスタグランジンF1α (142) (100)のメチルエステル (144) (102)のメチルエステル (146) (104)のメチルエステル (148) (106)のメチルエステル (150) (108)のエチルエステル (152) (110)のプロピルエステル (154) (112)のナトリウム塩 (156) (114)のナトリウム塩 (158) (116)のナトリウム塩 (160) (118)のナトリウム塩 (162) (142)の11,15−ビス(t−ブチルジ
メチルシリル)エーテル (164) (144)の11,15−ビス(t−ブチルジ
メチルシリル)エーテル (166) (146)の11,15−ビス(t−ブチルジ
メチルシリル)エーテル (168) (148)の11,15−ビス(t−ブチルジ
メチルシリル)エーテル 本発明の6−ニトロプロスタグランジンF類
は、下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びnは上記式
〔〕の定義に同じである。〕 で表わされる6−ニトロプロスタグランジンE類
を還元し、必要に応じて脱保護,加水分解、ある
いは塩生成反応に付すことによつて製造される。 還元反応に用いる還元剤としては、例えば水素
化ホウ素ナトリウム,水素化ホウ素リチウム,水
素化ホウ素カリウム,水素化リチウムトリアルキ
ル(C1〜C4)ホウ素,水素化カリウムトリアル
キル(C1〜C4)ホウ素などの水素化ホウ素化合
物;ジイソブチルアルミニウムハイドランド,ジ
イソブチルアルミニウム−2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチルフエノキシド,ジイソブチルアル
ミニウム−2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フエノキシドなどのアルミニウム化合物等が好ま
しく挙げられる。 還元反応を行うに際して用いる溶媒は、メタノ
ール,エタノール,プロパノールなどのアルコー
ル類;ジエチルエーテル,ジオキサン,テトラヒ
ドロフランなどのエーテル類;ベンゼン,トルエ
ンなどの芳香族炭化水素類等が好ましく挙げられ
る。 還元反応に用いられる上記の還元剤は式〔〕
で表わされる6−ニトロプロスタグランジンE類
に対し、好ましくは0.5〜50倍モル、特に好まし
くは0.6〜10倍モル用いる。溶媒の使用量は反応
をすみやかに進行させるのに十分な量があれば良
く、通常は原料化合物(6−ニトロプロスタグラ
ンジンE類)に対し1〜1000倍容量、好ましくは
5〜100倍容量が用いられる。反応温度は、使用
する原料,試薬,溶媒によつて異なるが、0℃か
ら150℃の範囲、好ましくは30℃から100℃の範囲
で行なわれる。反応時間は条件により異なるが、
0.1〜48時間程度が好ましく、さらに好ましくは
0.1〜24時間である。反応の進行は薄層クロマト
グラフイー等の方法により追跡され、原料の消失
をもつて終了とみなすことができる。反応後、式
〔〕で表わされる6−ニトロプロスタグランジ
ンF類は反応液を通常の方法で処理することによ
り分離・精製される。すなわち、例えば抽出,洗
浄,乾燥,濃縮,クロマトグラフイー等の組合わ
せによる方法により分離精製される。 上記還元反応により生成した目的物は、次いで
必要に応じて脱保護,加水分解,あるいは塩生成
反応に付すことができる。 水酸基の保護基(R2および/またはR3)の除
去は、保護基が水酸基の酸素原子と共にアセター
ル結合を形成する基の場合には、例えば酢酸,p
−トルエンスルホン酸のピリジニウム塩又は陽イ
オン交換樹脂等を触媒とし、例えば水,テトラヒ
ドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン,アセ
トン,アセトニトリル等を反応溶媒とすることに
より好適に実施される。反応は通常−78℃〜+30
℃の温度範囲で10分〜3日間程度行なわれる。ま
た、保護基がトリ(C1〜C7)炭化水素−シリル
基の場合には、例えば酢酸,テトラブチルアンモ
ニウムフルオライド,セシウムフルオライド等、
好ましくは後2者のいずれか(更に好ましくは、
トリエチルアミンなどの塩基性化合物の存在下)
の存在下に、上記した如き反応溶媒(好ましくは
水以外の反応溶媒)中で同様の温度で同様の時間
実施される。 カルボキシル基の保護基(R1)の除去すなわ
ち加水分解反応は、例えばリパーゼ等の酵素を用
い、水又は水を含む溶媒中で−10〜+60℃の温度
範囲で10分〜24時間程度行なわれる。 本発明によれば、上記の如き加水分解反応によ
り生成せしめたカルボキシル基を有する化合物
は、次いで必要により、更に塩生成反応に付され
相当するカルボン酸塩を与える。塩生成反応はそ
れ自体公知であり、カルボン酸とほぼ等量の水酸
化カリウム,水酸化ナトリウム,炭酸ナトリウム
などの塩基性化合物あるいはアンモニア,トリメ
チルアミン,モノエタノールアミン,モルホリン
とを通常の方法で中和反応せしめることにより行
なわれる。 かくして本発明の6−ニトロプロスタグランジ
ンF類が得られる。 上記還元反応の原料化合物である式〔〕の6
−ニトロプロスタグランジンE類は、下記式
〔〕 〔式中、R21はトリ(C1〜C7)炭化水素シリル
基,又は水酸基の酸素原子と共にアセタール結合
を形成する基を表わす。〕 で表わされる4−置換−2−シクロペンテノン類
を下記式〔〕 〔式中、R4,R5は上記式〔〕の定義に同じ
であり、R31はトリ(C1〜C7)炭化水素シリル基
又は水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形
成する基を表わす。〕 で表わされる有機リチウム化合物と下記式〔〕 CUQ ……〔〕 〔式中、Qはハロゲン原子,C1−C6アルコキ
シ基,フエノキシ基,フエニルチオ基,ジ(C1
〜C6)アルキルアミノ基,又はシアノ基を表わ
す。〕 で表わされる銅化合物とから得られる有機銅化合
物と共役付加反応せしめ、次いで下記式〔〕 〔式中、nは上記式〔〕の定義に同じであ
り、R11はC1〜C10アルキル基,C3〜C10脂環式基
又はフエニル置換(C1〜C2)アルキル基を表わ
す。〕 で表わされるニトロオレフイン類を反応せしめ、
必要に応じて脱保護,加水分解あるいは塩生成反
応を付すことによよて製造される。 式〔〕の4−置換−2−シクロペンテノン類
におけるR21は、その定義から理解されるように
R2の定義から水素原子を除いたものであり、R21
の具体例に前述したものと同様である。4−置換
−2−シクロペンテノン類の合成は文献
Tetrahedron,Vol32,1713(1976)が参考とさ
れる。 式〔〕の有機リチウム化合物におけるR31
は、R21と同様に、R3の定義から水素原子を除い
たものである。式〔〕の銅化合物におけるQ
は、塩素,フツ素,臭素などのハロゲン原子;メ
トキシ,エトキシ,プロポキシ基などのC1〜C6
アルコキシ基;フエノキシ基;フエニルチオ基;
ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,ジプロピルア
ミノ基などのジ(C1〜C6)アルキルアミノ基;
又はシアノ基を表わす。 式〔〕の有機リチウム化合物と式〔〕の銅
化合物とから有機銅化合物を得るには文献
Tetrahedron.,21,1247(1980)が参考とされ
る。 式〔〕のニトロオレフイン類においてR11
は、R1の定義から水素原子,一当量のカチオン
を除いたものであり、かかる化合物は文献
Journal of the American Chemical Society,
98,4679(1976)に記載された方法によつて得る
ことができる。 該4−置換−2−シクロペンテノン類と該有機
銅化合物とは化学量論的には等モルで反応を行な
うが、通常、4−置換−2−シクロペンテノン類
1モルに対し0.5〜2.0モル倍、特に好ましくは1.5
モル倍の有機銅化合物を用いて行なわれる。 反応温度−120℃〜0℃、特に好ましくは−90
℃〜−30℃程度の温度範囲が採用される。反応時
間は反応温度により異なるが通常−78℃〜−20℃
にて約1時間反応せしめれば充分である。 反応は有機溶媒の存在下に行なわれる。反応温
度下において液状であつて、反応試剤とは反応し
ない不活性の非プロトン性の有機媒体が用いられ
る。 かかる非プロトン性活性有機媒体としては、例
えば、ペンタン,ヘキサン,ヘプタンの如き飽和
炭化水素類;ベンゼン,トルエン,キシレンの如
き芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル,テトラ
ヒドロフラン,ジオキサン,ジメトキシエタン,
ジエチレングリコールジメチルエーテルの如きエ
ーテル系溶媒;その他ヘキサメチルホスホリツク
トリアミド(HMP),N,N−ジメチルホルム
アミド(DMF),N,N−ジメチルアセトアミド
(DMAC),ジメチルスルホキシド,スルホラン,
N−メチルピロリドンの如きいわゆる非プロトン
性極性溶媒等があげられ、二種以上の溶媒の混合
溶媒として用いることも可能である。また、かか
る非プロトン性不活性有機溶媒としては、有機銅
化合物を製造するに用いられた不活性媒体を、そ
のまま用いることもできる。すなわち、この場合
有機銅化合物を製造した反応系内に該4−置換−
2−シクロペンテノン類を添加せしめて反応を行
えばよい。有機媒体の使用量は反応を円滑に進行
させるに十分な量があれば良く、通常は原料の1
〜100倍容量、好ましくは2〜30倍容量が用いら
れる。 反応は窒素又はアルゴンガスの雰囲気下に行う
のが好ましい。また反応を行うに際しては三価の
リン化合物、例えば、トリアルキルホスフイン
(例えば、トリエチルホスフイン、トリ−n−ブ
チルホスフインなど)、トリアルキルホスフアイ
ト(例えば、トリメチルホスフアイト、トリエチ
ルホスフアイト、トリイソプロピルホスフアイ
ト、トリ−n−ブチルホスフアイトなど)などを
存在せしめて反応を行うのがよい。 4−置換−2−シクロペンテノン類と有機銅化
合物とを反応させるこれまでの操作によつて、該
4−置換−2−シクロペンテノン類の3位の位置
に該有機銅化合物の有機基部分であるアルケニル
基を付加し、2位に陰イオンが生成したいわゆる
共役付加ニノレートが形成されていると想定され
る。この共役付加ニノレートに対して、前記式
〔〕で表わされるニトロオレフイン類を反応せ
しめることにより目的とする6−ニトロプロスタ
グランジンE類が得られる。ニトロオレフイン類
の反応は、有機銅化合物を4−置換−2−シクロ
ペンテノン類に共役付加した反応系内に、前記の
非プロトン性有機媒体によつて希釈されていても
よい前記式〔〕で表わされるニトロオレフイン
類を添加せしめることにより実施される。 該ニトロオレフイン類は共役付加により生成し
たニノレートと化学量論的には等モルで反応を行
うが、通常、最初に用いた4−置換−2−シクロ
ペンテノン類1モルに対して0.5〜2.0モル倍、特
に好ましくは0.8〜1.2モル倍量を用いて行われ
る。 反応温度は−120℃〜0℃、好ましくは−90℃
〜−30℃程度の温度範囲が採用される。反応時間
は反応温度により異なるが、通常−78℃〜−40℃
にて約1時間反応せしめれば十分であり、反応の
終点は薄層クロマトグラフイー等で追跡し決定す
るのが効率的である。 反応後、得られる生成物は通常の手段により反
応液から分離,精製される。例えば抽出,洗浄,
クロマトグラフイーあるいはこれらの組み合わせ
により行なわれる。 かくして得られる生成物は、前述したと同様の
方法で必要に応じて脱保護,加水分解,塩生成反
応を付すことができ、目的とする6−ニトロプロ
スタグランジンE類が得られる。 本発明の式〔〕の6−ニトロプロスタグラン
ジンF類は以下に示す方法によつて6−オキソプ
ロスタグランジンF類,プロスタグランジンF類
等に変換される。 (A) 6−ニトロプロスタグランジンF類から6−
オキソプロスタグランF類への変換:− 下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びnは式
〔〕の定義に同じである。〕 で表わされる6−ニトロプロスタグランジンF類
を(a)酸性化合物と反応せしめる、(b)三価のチタン
化合物と反応せしめる、あるいは(c)酸化剤と反応
せしめ、さらに必要に応じて脱保護反応,加水分
解反応,あるいは塩生成反応を付すことによつ
て、 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びnは式
〔〕の定義に同じである。〕 で表わされる6−オキソプロスタグランジンF類
が得られる。6−オキソプロスタグランジンF類
は診断薬としての応用が期待されており(Brit.J.
of Urology,54,26,1982)、また医薬品として
の適用が考えられるものである。 ニトロ基をオキソ基に変換する反応は一般には
ネツフ(Nef)反応として古くから(J.U.Nef,
Ann.,280,263(1894)知られており今日まで数
多くの研究例が報告されている反応である。その
ため多くの変換試薬が知られているが大別すると
(a)酸性化合物と反応せしめる場合、(b)三価のチタ
ン化合物と反応せしめる場合、(c)酸化剤と反応せ
しめる場合の3種類に分類され、以下それぞれに
ついて説明する。 (a) 酸性化合物と反応せしめる場合; 最も一般的なネツフ(Nef)反応の方法であ
り、ニトロ化合物を、まず、水またはアルコール
系もしくはエーテル系溶媒中、塩基性化合物と反
応させてアシニトロ塩とした後、塩酸または硫酸
を反応させて相当するオキシ化合物とするもので
例えば、W.E.Noland,Chem.Rev.,55,137
(1955),N.Kornblumら,J.Am.Chem.Soc.,
87,1742(1965),Y.Mazurら,J.Am.Chem.
Soc.,99,3861(1977)などの報告が参考とな
る。基本的な方法であるが強アルカリ性および強
酸性条件下での反応という点で障害となることが
ある。 上記反応に用いられる塩基性化合物としては例
えば水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,ナトリ
ウムメチラート,ナトリウムエチラートなどが用
いられる。かかる塩基性化合物の使用量は用いる
6−ニトロプロスタグランジンF類に対して0.5
〜5.0倍モル、好ましくは0.8〜1.5倍モルの範囲で
用いられる。 上記反応に用いられる溶媒のうち、アルコール
系溶媒としてはメタノール,エタノール,イソプ
ロピルアルコールなどが例示され、エーテル系溶
媒としてはジエチルエーテル,テトラヒドロフラ
ン,ジメトキシエタン,ジオキサンなどが例示さ
れる。 6−ニトロプロスタグランジンF類上記塩基性
化合物と上記溶媒中で接触せしめてアシニトロ塩
とする反応条件は用いる塩基性化合物により異な
るがナトリウムメチラートを用いる場合は0℃で
30分間以内反応させれば十分である。 こうして得られたアシニトロ塩中間体に酸性化
合物を反応せしめると目的とするニトロ基−オキ
ソ基変換反応が達成される。 かかる酸性化合物としては用いた塩基性化合物
に対して1.0〜5.0倍モルの塩酸(好ましくは0.5〜
6規定、特に好ましくは1〜4規定塩酸)または
硫酸(好ましくは1〜12規定、特に好ましくは3
〜6規定硫酸)をアシニトロ塩中間体を含む反応
溶液に加えて反応せしめる。 反応温度は用いる酸の種類や濃度,水溶性有機
媒体の種類によつて多少異なつてくるが通常−20
℃〜80℃、好ましくは0℃〜60℃、特に好ましく
は20℃〜50℃の範囲で行なわれる。反応時間は反
応温度や反応条件により異なり薄層クロマトグラ
フイーなどの分析手段により反応を追跡すること
により反応終点が決定されるが、反応温度40℃の
場合0.5時間から5時間程度で終了する。 (b) 三価のチタン化合物と反応せしめる場合; 低原子価の金属化合物、例えば、三価のチタン
化合物,二価のパナジウム化合物,二価のクロム
化合物が知られているが、三価のチタン化合物が
特に好ましく用いられている。通常、三塩化チタ
ン水溶液が還元剤として使用されているが、反応
溶液が強酸性(PH1以下)となるため、酢酸アン
モニウムのような緩衝塩を反応系に添加して反応
溶液のPHを4から7、好ましくは6付近にコント
ロールすることにより副反応を抑える必要のある
場合がある。この場合でも還元反応に付す前にナ
トリウムメチラートなどの塩基によりアシニトロ
塩としておくことにより反応は円滑に進行する。
また本発明は三塩化チタン水溶液を用いるために
比較的水溶性の有機媒体、例えば、ジエチルエー
テル,テトラヒドロフラン,ジメトキシエタン,
ジオキサンなどのエーテル系溶媒あるいはメタノ
ール,エタノール,イソプロピルアルコールなど
のアルコール系溶媒の共存下に行なわれる。詳細
な実験条件についてはJ.E.McMurryら,J.Org.
Chem..,38,4367(1973),J.E.McMurry,
Accounts Chem.Res.,7,281(1974)らが参考
となる。 反応は、まず、6−ニトロプロスタグランジン
F類を(a)で記述したのと同様の方法によりアシニ
トロ塩中間体とした後前述のJ.E.McMurryらの
方法に準じて行なう。すなわち三塩化チタンと酢
酸アンモニウムを1:6のモル比で水溶液(PH6
付近)とし、この水溶液をアシニトロ塩中間体を
含む反応溶液と混合せしめる。塩化チタンの量は
アシニトロ塩中間体に対して1〜20倍モル、好ま
しくは2〜15倍モル、特に好ましくは3〜10倍モ
ル量用いて行なわれる。反応を円滑に進行させる
ためには比較的水溶性のある有機媒体をさらに反
応系に加えるとよく、かかる有機媒体としてはジ
エチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジメトキ
シエタン,ジオキサンなどのエーテル系溶媒ある
いはメタノール,エタノール,イソプロピルアル
コールなどのアルコール系溶媒などがあげられ
る。 反応温度は通常0℃〜40℃、好ましくは20℃〜
30℃の範囲で行なわれ、反応時間は反応温度や反
応剤の量,PHなどの反応条件により異なり薄層ク
ロマトグラフイなどの分析手段により反応を追跡
することにより反応終点が決定されるが、室温に
て1〜5時間で終了する。 (c) 酸化剤と反応せしめる場合; あらかじめニトロ化合物を塩基性物質で処理し
てアシニトロ塩とし、それを各種の酸化剤と反応
させることによりニトロ化合物を相当するオキソ
化合物に誘導する方法で比較的温和な条件で変換
可能であるという利点を有しているが分子内に使
用した酸化剤と反応するような官能基を有してい
るとコントロールが困難となる弱点をもつてい
る。用いる塩基と酸化剤ならびに反応条件の参考
となる文献を列挙すると、例えばナトリウムメチ
ラート−オゾン(J.E.McMurryら,J.Org.
Chem.,39,259(1974)),水酸化ナトリウム−
一重項酸素(J.R.Williamsら,J.Org.Chem.,
43,1271(1978)),炭酸カリウム−過酸化水素
(G.A.Olahら,Synthesis,662(1980)),ポタシ
ウムt−ブトキシド−t−ブチルハイドロパーオ
キシド(P.A.Bartlettら,Tetrahedron Letters
331(1977)),水酸化ナトリウム,ナトリウムt−
ブトキシドまたはシリカゲル−過マンガン酸カリ
ウム(F.T.Williams,Jr.ら,J.Org.Chem.,27,
3699(1962),N.Kornblumら,J.Org.Chem.,
47,4534(1982),J.H.Ciarkら,J.Chem.Soc.,
Chem.Commun.,635(1982),トリエチルアミン
または水素化ナトリウム−硝酸第二セリウム
(G.A.Olahら,Synthesis,44(1980),R.C.
Cooksonら,Tetrahedron Letters,23,3521
(1982))などである。 これらの反応を実際に6−ニトロプロスタグラ
ンジンF類に適用する場合、用いる酸化剤の種類
によつて採用される条件が異なつてくるが、いず
れの場合も前述の引用文献に準じて実施される。
すなわち、まず例示されている塩基を6−ニトロ
プロスタグランジンF類と反応せしめてアシニト
ロ塩中間体とした後酸化剤を反応せしめる方法が
採用される。 たとえば、酸化剤として過酸化水素水を用いる
場合は、6−ニトロプロスタグランジンF類をあ
らかじめ炭酸カリウムなどの塩基を反応させてア
シニトロ塩とした後、等モル以上、好ましくは5
〜20倍モルの過酸化水素を含む過酸化水素水(好
ましくは10〜30%過酸化水素水)を反応せしめて
実施する。 反応を円滑に進行させるためには比較的水溶性
のある有機媒体をさらに反応系に加えるとよく、
かかる有機媒体としてはジエチルエーテル,テト
ラヒドロフラン,ジメトキシエタン,ジオキサン
などのエーテル系溶媒あるいはメタノール,エタ
ノール,イソプロピルアルコールなどのアルコー
ル系溶媒などがあげらえる。 反応温度は用いる水溶性有機媒体の種類や濃度
によつて多少異なつてくるが、通常−20℃〜80
℃、好ましくは0℃〜60℃、特に好ましくは20℃
〜50℃の範囲で行なわれる。反応時間は反応温度
や反応条件により異なり薄層クロマトグラフイー
などの分析手段により反応を追跡することにより
反応終点が決定されるが、反応温度40℃の場合
0.5時間から8時間程度で終了する。 また、酸化剤としてt−ブチルハイドロパーオ
キサイドを用いる場合は、用いた6−ニトロプロ
スタグランジンF類に対して等モル以上、好まし
くは2〜20倍モルのt−ブチルハイドロパーオキ
サイドを上述のアシニトロ塩中間体を含む反応溶
液に加えて反応せしめる。本反応の完遂には触媒
の存在が必須であり、かかる触媒としてはパナジ
ウム()オキシアセチルアセトネート,モルブ
デンペンタカルボニルなどがあげられ、その使用
量はt−ブチルハイドロパーオキシドに対して
0.1〜20mol%、好ましくは1〜10mol%の範囲で
用いられる。 反応温度は用いるt−ブチルハイドロパーオキ
シドの量や触媒の種類,使用量などにより異なる
が通常−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜80℃の
範囲で行なわれる。反応時間は反応温度や反応条
件により異なり薄層クロマトグラフイーなどの分
析手段により反応を追跡することにより反応終点
が決定されるが、反応温度40℃の場合0.5時間か
ら24時間程度で終了する。 ここに例示した酸化剤以外の酸化剤としてはモ
リブデンペントオキサイドのピリジン−ヘキサメ
チルホスホルアミド錯体,過マンガン酸カリウ
ム,セリウム()アンモニウムナイトレートな
どがあげられる。 反応後、得られる生成物は通常の手段により反
応液から分離,精製される。例えば抽出,洗浄,
クロマトグラフイあるいはこれらの組み合わせに
より行なわれる。 かくして6−ニトロプロスタグランジンF類が
6−オキソプロスタグランジンF類に変換される
が、かかる6−オキソプロスタグランジンF類
は、更に必要に応じて、前述したと同様にして脱
保護反応,加水分解反応、あるいは塩生成反応に
付すことができる。 上述した方法によつて得られる6−オキソプロ
スタグランジンF類の好ましい具体例としては以
下のものが挙げられる。 (200) 6−オキソプロスタグランジンF1α (202) 15−メチル−6−オキソプロスタグラン
ジンF1α (204) 16−メチル−6−オキソプロスタグラン
ジンF1α (206) 17−メチル−6−オキソプロスタグラン
ジンF1α (208) 18−メチル−6−オキソプロスタグラン
ジンF1α (210) 17,20−ジメチル−6−オキソプロスタ
グランジンF1α (212) 16,16,20−トリメチル−6−オキソプ
ロスタグランジンF1α (214) 17−メチル−20−エチル−6−オキソプ
ロスタグランジンF1α (216) 15−シクロペンチル−ω−ペンタノル−
6−オキソプロスタグランジンF1α (218) 15−シクロヘキシル−ω−ペンタノル−
6−オキソプロスタグランジンF1α (220) 15−(2,2−ジメチル)シクロペンチ
ル−ω−ペンタノル−6−オキソプロスタグラ
ンジンF1α (222) 16−シクロペンチル−ω−テトラノル−
6−オキソプロスタグランジンF1α (224) 18−オキサ−6−オキソプロスタグラン
ジンF1α (226) 16−フエニル−ω−テトラノル−6−オ
キソプロスタグランジンF1α (228) 16−フエノキシ−ω−テトラノル−6−
オキソプロスタグランジンF1α (B) 6−ニトロプロスタグランジンF類からプロ
スタグランジンF類への変換:− 下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びnは上記定
義に同じである。〕 で表わされる6−ニトロプロスタグランジンF類
を、ラジカル発生剤の存在下に、トリブチルスズ
ハイドライドと反応せしめ、必要に応じて脱保
護,加水分解、あるいは塩生成反応を付すことに
よつて下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びnは上記定
義に同じである。〕 で表わされるプロスタグランジンF類げ得られ
る。 本方法において用いられるトリブチルスズハイ
ドライドの量は前記式〔〕で表わされる6−ニ
トロプロスタグランジンF類に対して0.5〜50当
量、好ましくは0.8〜30当量、さらに好ましくは
1.0〜10当量の範囲で用いられる。 本方法では反応を開始させるために適当なラジ
カル発生剤を反応助剤として用いる。通常トリブ
チルスズハイドライドを用いたラジカル還元反応
の反応助剤として使用されるラジカル発生剤が好
適に用いられる。 かかるラジカル発生剤としては、例えばα,
α′−アゾビスイソブチロニトリル,ビス−t−ブ
チルハイドロパーオキサイド,ポタシウムグラフ
アイト,ナトリウムアマルガム,または光照射な
どがあげられる。ラジカル発生剤の使用量はトリ
ブチルスズハイドライドに対して0.05〜20重量
%、好ましくは0.1〜5重量%の範囲で使用する
と有効である。 反応は通常、窒素またはアルゴンなどの不活性
雰囲気下で実施される。本発明方法はトリブチル
スズハイドライド自身を溶媒として実施してもよ
いし、通常のトリブチルスズハイドライド還元反
応に用いられる溶媒を使用してもよい。かかる溶
媒としてはベンゼン,トルエン,キシレンのよう
な芳香族炭化水素類;ヘキサン,ヘプタンのよう
な脂肪族炭化水素類;エーテル,テトラヒドロフ
ランのようなエーテル類が好適に用いられる。溶
媒を用いる場合はトリブチルスズハイドライドに
対して0.5〜50容量倍用いれば充分である。 反応温度は、用いる反応助剤や反応条件により
異なつてくるが通常0〜150℃、好ましくは80〜
120℃の範囲で行なわれる。反応時間は反応助剤、
トリブチルスズハイドライドの量や反応温度など
の反応条件により異なり、薄層クロマトグラフイ
ーなどで反応を追跡することにより反応終点が決
定されるが、反応温度100℃の場合0.5時間から12
時間で終了する。 反応終了後、前記式〔〕で表わされるプロス
タグランジンF類は、反応混合物を通常の方法に
より抽出,洗浄,乾燥,クロマトグラフイーなど
の手段に付すことによつて単離することができ、
また溶媒を減圧留去して得られた反応混合物をそ
のままクロマトグラフイーに付すことによつても
単離することができる。 かくして得られるプロスタグランジンF類は、
更に必要に応じて、前述したと同様にして、脱保
護反応,加水分解反応,あるいは塩生成反応を付
すことができる。 かくして得られるプロスタグランジンF類の具
体例としては以下のものが挙げられる。 (300) プロスタグランジンF1α (302) 15−メチルプロスタグランジンF1α (304) 16−メチルプロスタグランジンF1α (306) 17−メチルプロスタグランジンF1α (308) 18−メチルプロスタグランジンF1α (310) 17,20−ジメチルプロスタグランジン
F1α (312) 17−メチル−20−エチルプロスタグラン
ジンF1α (314) 15−シクロペンチル−ω−ペンタノルプ
ロスタグランジンF1α (316) 15−シクロヘキシル−ω−ペンタノルプ
ロスタグランジンF1α (318) 15−(2,2−ジメチル)シクロペンチ
ル−ω−ペンタノルプロスタグランジンF1α (320) 18−オキサプロスタグランジンF1α (322) 16−フエニル−ω−テトラノルプロスタ
グランジンF1α (324) 16−フエノキシ−ω−テトラノルプロス
タグランジンF1α 以上に請述したように本発明によれば新規な6
−ニトロプロスタグランジンF類及びその製造法
が提供され、かかる化合物は医薬品として、ある
いは診断薬として有用であり、また他の化合物,
6−オキソプロスタグランジンF類,プロスタグ
ランジンF類等の合成中間体としても有用なもの
である。 以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。 実施例 10 dl−11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリ
ル)−6−ニトロプロスタグランジンE1メチル
エステルとそれらの15−エピマー: (E)−dl−3−t−ブチルジメチルシリルオ
キシ−1−ヨード−1−オクテン(478mg,
1.3mmol)のエーテル溶液(10ml)に2.2Mのt
−ブチルリチウムのペンタン溶液(1.2ml,
2.6mmol)を−78℃で加え、2時間撹拌した。こ
の溶液にヨウ化第1銅(248mg,1.3mmol),トリ
ブチルホスフイン(578mg,2.9mmol)のエーテ
ル溶液(3ml)を加え、−78℃で1時間撹拌した。
この溶液にdl−4−t−ブチルジメチルシリルオ
キシ−2−シクロペンテノン(212mg,1.0mmol)
のエーテル(6ml)溶液を加え、−78℃で15分,−
40℃で1時間撹拌した。−78℃に冷却後、メチル
6−ニトロ−6−ヘプテノエート(187mg,
1.0mmol)エーテル(5ml)溶液を加え15分撹拌
し、−40℃で1時間,−20℃で30分撹拌した。エー
テルを加え、アンモニア性塩化アンモニウム水溶
液、次いで塩化アンモニウム水溶液で洗浄後、硫
酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して1.74gの粗生
成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマ
トグラフイー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)
に付してdl−11,15−ビス(t−ブチルジメチル
シリル)−6−ニトロプロスタグランジンE1メチ
ルエステルとそれらの15−エピマーの混合物
(232mg,0.362mmol,36%)を得た。 NMR(CDCl3,δ(ppm)); 0.06(12H,s),0.84〜0.86(21H),1.1〜2.6
(22H,m),3.61(3H,s),3.8〜4.3(2H,m),
4.5〜5.2(1H,m),5.35〜5.55(2H,m)。 IR(液膜,cm-1); 1740,1555,1460,1440,1360,1255,1160,
1100,1005,970,875,860,840,810,775。 Mass(20eV;m/e,%); 626(1,M−Me),610(4,M−OMe),584
(29,M−tBu),570(38),553(23),498(17),
493(20),464(22),438(26),421(28),405(2
0),
330(40),299(36),277(100),245(20),215
(20),175(25),75(94)。 実施例 11 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)−
6−ニトロプロスタグランジンE1メチルエス
テル: 参考例1と全く同様の方法により(E)−3
(S)5−t−ブチルジメチルシリルオキシ−1
−ヨード−1−オクテン(1.21g,3.3mmol;
〔α〕21 D30.6°)と4(R)−t−ブチルジメチルシ

ルオキシ−2−シクロペンテノン(636mg,
3.0mmol)とから11,15−ビス(t−ブチルジメ
チルシリル)−6−ニトロプロスタグランジンE1
メチルエステル(656mg,1.023mmol,34%)を
得た。このもののNMR,IR,Massは参考例1
で得られた化合物と一致した。 〔α〕21 D −22.3゜(MeOH,C0.71) 実施例 1 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)−
6−ニトロプロスタグランジンF1αおよびF1β
メチルエステル: メタノール(200ml)を0℃に冷却し、その中
に水素化ホウ素ナトリウム(760mg,2.0mmol)
を加えて3分間撹拌した。その中に11,15−ビス
(t−ブチルジメチルシリル)−6−ニトロプロス
タグランジンE1メチルエステル(617mg,
0.963mmol)のメタノール(50ml)溶液を加え、
0℃で40分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水
溶液を加えた後、メタノールを減圧留去し、酢酸
エチル(100ml×3)で抽出し、分離した有機層
を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後減
圧濃縮して11,15−ビス(t−ブチルジメチルシ
リル)−6−ニトロプロスタグランジンF1αおよ
びF1βメチルエステル(588mg,0.914mmol,95
%)を得た。 NMR(CDCl3,δ(ppm)); 0.06(12H,s),0.85(21H),1.1〜2.4(23H,
m),3.60(3H,s),3.8〜4.2(3H,m), 〜4.7
(1H,b),5.25〜5.45(2H,m)。 IR(液膜,cm-1); 3500,2950,2860,1735,1545,1460,1435,
1360,1250,1060,1000,965,835,770。 Mass(20eV;m/e,%); 586(M−57,33),572(34),555(35),494
(47),463(47),454(52),440(56),423(42)

407(40),362(32),333(34),315(100),215
(60),201(43),189(44),187(91),175(54)

171(41),99(53),75(53)。 実施例 2 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)−
6−オキソプロスタグランジンF1αおよびF1β
メチルエステル: 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)−
6−ニトロプロスタグランジンF1αおよびF1βメ
チルエステル(528mg,0.82mmol)のメタノール
(10ml)溶液に2.8%sodium methylateのメタノ
ール溶液(1.6ml,0.82mmol)を加えて室温で5
分間撹拌した。この溶液を酢酸アンモニウム
(7.7g,0.1mmol)の水溶液(10ml)と25%三塩
化チタン水溶液(10.2ml,16.4mmol)との混合
溶液に加え室温で18時間撹拌した。炭酸水素ナト
リウム水溶液を加えて中和し、酢酸エチル(100
ml×3)で抽出後、食塩水で洗浄,硫酸マグネシ
ウムで乾燥し減圧濃縮して497mgの粗生成物を得
た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1〜1:2)
に付して11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリ
ル)−6−オキソプロスタグランジンF1αメチル
エステル(257mg,0.42mmol,61%;11,15−ビ
ス(t−ブチルジメチルシリル)プロスタグラン
ジンI2メチルエステルから誘導した標品と一致)
と11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−6−オキソプロスタグランジンF1βメチル
エステル(138mg,0.23mmol,33%)を得た。 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)−
6−オキソプロスタグランジンF1αメチルエステ
ル: NMR(CDCl3,δ(ppm)); 0.04(12H,s),0.86(21H),1.0〜2.8(23H,
m),3.60(3H,s),3.65〜4.25(3H,m),5.25
〜5.45(2H,m)。 IR(液膜,cm-1); 3460,2950,2870,1740,1720,1460,1360,
1250,1060,1000,970,835,775。 Mass(20eV,m/e,%); 594(M−H2O,10),555(M−tBu,34),538
(41),463(27),423(31),405(46),391(58)

379(40),331(33),267(97),215(75),175(7
2),
143(100),111(56),75(42),73(47)。 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)−
6−オキソプロスタグランジンF1βメチルエステ
ル: NMR(CDCl3,δ(ppm)); 0.06(12H,s),0.87(21H),1.0〜2.8(22H,
m),3.61(3H,s),3.75〜4.35(4H,m),5.2〜
5.4(2H,m)。 IR(液膜,cm-1); 3500,2950,2870,1740,1710,1460,1360,
1250,1060,1000,970,835,775-1 Mass(20eV;m/e,%); 594(M−H2O,2)555(3),538(4),506
(23),488(31),413(27),395(35),267(16)

241(15),215(32),201(12),175(29),143(4
5),
115(11),111(25),75(100)。 実施例 3 6−オキソプロスタグランジンF1αメチルエス
テル: 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)−
6−オキソプロスタグランジンF1αメチルエステ
ル(124mg,0.203mmol)を10mlのアセトニトリ
ルに溶かし、ピリジン0.25ml,フツ化水素酸−ピ
リジン0.5mlを加えて室温で1時間撹拌した。炭
酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応液を中和
し、得られた水層を酢酸エチル(50ml×4)で抽
出し、分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥後減圧濃縮して85mgの粗生成物
を得た。このものを調製用薄層クロマトグラフイ
ー(酢酸エチル:アセトン=4:1)に付して精
製し、6−オキソプロスタグランジンF1αメチル
エステル(65mg,0.169mmol,83%)を得た。 NMR(CDCl3,δ(ppm)); 0.87(3H,t),1.0〜1.8(16H,m),2.1〜2.7
(6H,m),3.2〜4.3(6H,m),3.61(3H,s),
5.2〜5.6(2H,m)。 IR(液膜,cm-1); 3400,2950,2870,1710,1430,1240,1190,
1175,1040,965-1。 Mass(20eV,m/e,%); 366(M−H2O,13)348(M−2H2O,18),335
(8),330(5),323(14),319(12),279(23)

265(33),223(67),208(39),196(72),195(5
4),
164(34),143(96),121(43),111(83),99(10
0),
95(58),71(27)。 同様にして11,15−ビス(t−ブチルジメチル
シリル)−6−オキソプロスタグランジンF1βメ
チルエステルから6−オキソプロスタグランジン
F1βメチルエステルが得られた。 NMR(CDCl3,δ(ppm)); 0.87(3H,t),1.1〜2.7(22H,m),3.0〜4.2
(6H,m),3.62(3H,s),5.3〜5.55(2H,m)。 IR(CHCl3,cm-1); 3300,2930,2870,1710,1440,1260,1170,
1040,960-1。 Mass(20eV,m/e,%); 366(M−H2O,2),348(M−2H2O,8),
330(3),190(16),157(14),143(100),136
(44),129(13),117(13),115(14),111(80)

109(13),99(28)。 実施例 4 6−オキソプロスタグランジンF1αメチルエス
テル(26mg,68μmol)を1mlのメタノールに溶
かし5N水酸化ナトリウム(0.14ml,0.68mmol)
を加えて40℃で3時間撹拌した。飽和塩化アンモ
ニウム水溶液、次いで希塩酸を加えて酸性化し、
酢酸エチル(50ml×5)で抽出した。得られた有
機層を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)後濃縮
して25mgの粗生成物を得た。このものをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー(酢酸エチル:アセ
トン:酢酸=90:10:1)で分離して、6−オキ
ソプロスタグランジンF1α(21mg,57μmol,84%)
を得た。このものは別途合成した標品と完全に一
致した。 Rf 0.28(クロロホルム:メタノール:酢酸=
90:5:5;アニスアルデヒド発色で黄色呈色) 実施例 12 実施例10と全く同じ手法を用いて反応を行なつ
た。但し、メチル6−ニトロ−6−ヘプテノエー
トのかわりにメチル4−ニトロ−4−ベンテノエ
ートを用い、11,15−ビス(t−ブチルジメチル
シリル)−6−ニトロ−2,3−ジノルプロスタ
グランジンE1メチルエステルを収率43%で得た。 NMR(CDCl3,δ(ppm)); 0.06(12H,s),0.86(21H,m),1.1〜2.6
(18H,m),3.61(3H,s),3.8〜4.3(2H,m),
4.5〜5.1(1H,m),5.35〜5.55(2H,m)。 IR(液膜,cm-1); 1740,1555,1460,1360,1255,1160,1100,
1005,970,875,860,840,810,775。 Mass(20eV); 598(M−Me,2),582(M−OMe,2),556
(M−+Bu,31)。 実施例 5〜8 参考例3で得られた11,15−ビス(t−ブチル
ジメチルシリル)−6−ニトロ−2,3−ジノル
プロスタグランジンE1メチルエステルを出発原
料として実施例1と同様の還元反応により11,15
−ビス(t−ブチルジメチルシリル)−6−ニト
ロ−2,3−ジノルプロスタグランジンF1αおよ
びF1βメチルエステル(収率91%,実施例5),
実施例2と同様の変換反応と分離により11,15−
ビス(t−ブチルジメチルシリル)−6−オキソ
−2,3−ジノルプロスタグランジンF1αメチル
エステル(収率52%,実施例6),実施例3と同
様の脱保護反応により6−オキソ−2,3−ジノ
ルプロスタグランジンF1αメチルエステル(収率
87%,実施例7)実施例4と同様の加水分解反応
により6−オキソ−2,3−ジノルプロスタグラ
ンジンF1α(収率79%,実施例8)が得られた。
スペクトルは第1表に示した。 【表】 実施例 9 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)−
6−ニトロプロスタグランジンF1αメチルエステ
ル(322mg,0.5mmol)のトルエン(8ml)溶液
をトリブチルスズハイドライド(1.45g,
5.0mmol)とα,α′−アゾビスイソブチロニトリ
ル(164mg,1.0mmol)のトルエン(5ml)溶液
に窒素雰囲気下加熱還流しながら徐々に滴下し
た。30分間反応させた後放冷し、トルエンを減圧
濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフイー(溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=6:1)に付して生
成物を分離し脱ニトロ体である11,15−ビス(t
−ブチルジメチルシリル)−プロスタグランジン
F1αメチルエステル(117mg,0.196mmol,39%)
を得た。このものは別途に得られた標品と薄層ク
ロマトグラフイー(3溶媒系),NMR,IR,お
よびMassが完全に一致した。 NMR(CDCl3,δ(ppm)); 0.06(12H,s),0.87(21H),1.1〜3.0(25H,
m),3.66(3H,s),4.05(3H,m),5.48(2H,
m)。 IR(neat,cm-1); 3630,1730,970cm-1。 Mass(20eV,m/e); 541(M+tBu)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子,C1〜C10アルキル基,
    C3〜C10は脂環式基,フエニル置換(C1〜C2)ア
    ルキル基,又は一当量のカチオンを表わし、R2
    R3は同一もしくは異なり、水素原子,トリ(C1
    〜C7)炭化水素シリル基,又は水酸基の酸素原
    子とともにアセタール結合を形成する基を表わ
    し、R4は水素原子,又はメチル基を表わし、R5
    はC5〜C8アルキル基,C1〜C6アルコキシ基もし
    くはC5〜C6シクロアルキル基で置換されている
    置換C1〜C5アルキル基,又はC3〜C10脂環式基を
    表わし、nは1〜4の整数を表わす。〕 で表わされる6−ニトロプロスタグランジンF
    類。 2 R1は水素原子,C1〜C10のアルキル基又は一
    当量のカチオンである、特許請求の範囲第1項記
    載の6−ニトロプロスタグランジンF類。 3 R5がn−ペンチル基,n−ヘキシル基,2
    −メチル−1−ヘキシル基,2−メチル−2−ヘ
    キシル基,シクロペンチル基又はシクロヘキシル
    基である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の
    6−ニトロプロスタグランジンF類。 4 R2とR3は同一もしくは異なり水素原子,ト
    リ(C1〜C4)アルキルシリル基,ジフエニル
    (C1〜C4)アルキルシリル基,2−テトラヒドロ
    ピラニル基,2−テトラヒドロコラニル基,1−
    エトキシエチル基,2−エトキシ−2−プロピル
    基,(2−メトキシエトキシ)メチル基,又は6,
    6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソ−ビシク
    ロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基である特許請求
    の範囲第1項〜第3項のいずれか1項記載の6−
    ニトロプロスタグランジン類。 5 下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びnは上記式
    〔〕の定義に同じである。〕 で表わされる6−ニトロプロスタグランジンE類
    を還元反応に付し、必要に応じて脱保護、加水分
    解、あるいは塩生成反応に付すことを特徴とする
    下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びnは上記式
    〔〕の定義に同じである。〕 で表わされる6−ニトロプロスタグランジンF類
    の製造法。 6 還元を水素化ホウ素化合物又はアルミニウム
    化合物で行う特許請求の範囲第5項記載の6−ニ
    トロプロスタグランジンF類の製造法。 7 アルコール類、エーテル類又は芳香族炭化水
    素類を溶媒として還元を行う特許請求の範囲第5
    項又は第6項記載の6−ニトロプロスタグランジ
    ンF類の製造法。 8 下記式〔〕 〔式中、R21はトリ(C1〜C7)炭化水素シリル
    基,又は水酸基の酸素原子と共にアセタール結合
    を形成する基を表わす。〕 で表わされる4−置換−2−シクロペンテノン類
    を、下記式〔〕 〔式中、R4,R5は上記式〔〕の定義に同じ
    であり、R31はトリ(C1〜C7)炭化水素シリル基
    又は水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形
    成する基を表わす。〕 で表わされる有機リチウム化合物と下記式〔〕 CUQ ……〔〕 〔式中、Qはハロゲン原子,C1〜C6アルコキ
    シ基,フエノキシ基,フエニルチオ基,ジ(C1
    〜C6)アルキルアミノ基,又はシアノ基を表わ
    す。〕 で表わされる銅化合物とから得られる有機銅化合
    物と共役付加反応せしめ、次いで下記式〔〕 〔式中、nは上記式〔〕の定義に同じであ
    り、R11はC1〜C10アルキル基,C3〜C10脂環式
    基,又はフフエニル置換(C1〜C2)アルキル基
    を表わす。〕 で表わされるニトロオレフイン類を反応せしめ、
    必要に応じて脱保護,加水分解あるいは塩生成反
    応に付して下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びnは上記定
    義に同じである。〕 で表わされる6−ニトロプロスタグランジンE類
    を得、次いで還元反応に付し、必要に応じて脱保
    護,加水分解、あるいは塩生成反応に付すことを
    特徴とする下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びnは上記定
    義に同じである。〕 で表わされる6−ニトロプロスタグランジンF類
    の製造法。
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