JPH0257816B2 - - Google Patents

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JPH0257816B2
JPH0257816B2 JP60275031A JP27503185A JPH0257816B2 JP H0257816 B2 JPH0257816 B2 JP H0257816B2 JP 60275031 A JP60275031 A JP 60275031A JP 27503185 A JP27503185 A JP 27503185A JP H0257816 B2 JPH0257816 B2 JP H0257816B2
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JP
Japan
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film
dope
less
aromatic polyamide
present
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JP60275031A
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Shigemitsu Muraoka
Takashi Fujiwara
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPH0257816B2 publication Critical patent/JPH0257816B2/ja
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、ポリ(p−フエニレンテレフタルア
ミド)(以下、PPTAと称する)からなるフイル
ムおよびその製造方法に関し、さらに詳しくは光
選択透過性があり、かつ優れた面配向性により、
フイルムの長尺方向(以下、MD方向と略す)お
よび幅方向(TD方向)共に優れた機械特性を示
すPPTAフイルムおよびそれを得る製造方法に関
するものである。 (従来の技術) PPTAは、特に優れた結晶性や高い融点を有
し、また剛直な分子構造の故に、耐熱性で高い機
械的強度を有しており、近年、特に注目されてい
る高分子素材である。またその光学異方性を示す
濃縮溶液から紡糸された繊維は高い強度およびモ
ジユラスを示すことが報告され、既に工業的に実
施されるに到つているが、フイルムへの応用例の
提案は少なく、実用化例も未だ知られていない。 PPTAの有する問題点としては、その有用な高
分子量のポリマーは有機溶媒に難溶であり、濃硫
酸等の無機の強酸が溶媒として用いられねばなら
ないということが挙げられ、これを回避するため
に、例えば特公昭56−45421号公報では、直線配
位性芳香族ポリアミドの芳香核にハロゲン基を導
入した単位と、PPTA以外の芳香核に置換基をも
たない芳香族ポリアミドを共重合することにより
有機溶媒に可溶とし、それからフイルムを得よう
とする試みがなされている。しかし、これはモノ
マーが高価なため、コストが高くなる上に、折角
の直線配位芳香族ポリアミドの耐熱性や結晶性を
損なう欠点がある。 一方、特公昭59−14567号公報には光学異方性
を有する芳香族ポリアミド溶液をスリツトから短
い空気層を介して凝固浴中に押出す方法が開示さ
れているが、この方法ではMD方向の機械的強度
のみ強く、それと直交するTD方向の機械的強度
は極端に弱く、裂けやすいものしか得られなかつ
た。 このように単に芳香族ポリアミドの光学異方性
ドープを押出し、そのまま凝固させただけでは、
吐出方向に過度に配向するために、フイプリル化
しやすくTD方向に弱いものとなつてしまうた
め、これを改良しようとするフイルム製造方法が
種々検討された。 例えば特公昭57−35088号公報には、光学異方
性を有する芳香族ポリアミド溶液を、リングダイ
から押出し、インフレーシヨン法を用いてドープ
の状態で2軸方向に同時流延させた後、湿式凝固
させることにより等方性のフイルムが得られると
している。しかし、この方法では均一な厚みの透
明フイルムを得るのは難しく、機械的強度、殊に
引裂強度が低いという欠点がある。 また特公昭59−5407号公報、特開昭54−132674
号公報では、直線配位性芳香族ポリアミドの光学
異方性または光学等方性のドープを、ダイ中で押
出し方向と直角の方向に機械的に剪断力を与える
ことにより、押出し時に押出し方向とその直角方
向の2軸方向に配向させる提案をしているが、ダ
イの構造が複雑で、工業的実施上の難点がある。 さらにジヤーナル オブ アブライト ポリマ
ーサイエンス、第27巻(第8号)、第2965〜2985
ページ(1982)には、PPTAの光学異方性ドープ
をリングダイより油塗布した円錐状のマンドレル
上に押出すことにより、2軸配向したフイルムを
得ることが提案されているが、このフイルムは、
機械的強度が低く、ドラフトをかけた場合、MD
方向の機械的強度は高いが、TD方向のそれは著
しく低いという欠点がある。 特公昭57−17886号公報には、直線配位性芳香
族ポリアミドの光学異方性ドープを凝固直前に、
光学等方性となるまで加熱した後、凝固させるこ
とによつて、透明で機械的物性が等方的であるフ
イルムを得ることが記載されている。この方法
は、従来の光学異方性ドープの活用により高性能
を得んとする大方の概念に逆らつた独創的なもの
であり、これにより光学異方性ドープの極端な1
軸配向性の緩和と同時に、光学異方性ドープの液
晶ドメイン構造がドープを押出した後も残り、そ
のまま凝固して不透明なフイルムとなつてしまう
ことを回避することに成功している。しかし、光
線透過率の非常に優れた、さらには選択光線透過
性のある透明フイルムについては具体的には開示
していない。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、すでに工業的生産が開始され
ているPPTAを用いて、可視部での光線透過率が
非常に優れ、紫外部の光線は透過しにくいコンピ
ユーターデイスプレイ(以下CRT)フイルター
用のベースフイルムとして使用可能な平面性にす
ぐれたフイルムとその工業的な製法を提供するこ
とにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記目的に沿つたPPTAフイル
ムを得るべく鋭意研究を重ねた結果、次の知見を
得た。 即ち、特公昭57−17886号公報に開示された技
術(PPTAの光学異方性ドープをまずつくりこれ
を光学等方性化して凝固するという方法により、
透明性のある機械的性能にすぐれたPPTAフイル
ムが得られること)において、光学等方化を支持
面への流延後に加湿により行ない、凝固後のフイ
ルムの脱酸を強化するためにアルカリ水溶液で処
理した後、水洗し、かつ乾燥工程において一般に
収縮がおこるがこれを制限して、更に一般に耐熱
性の高いポリマー故350℃をこえる温度でも乾燥
できるが、これを350℃以下で行なうことにより、
可視光ではきわめて高い透明性をもつが、紫外部
の光線は透過しない平面性のすぐれたフイルムが
得られることがわかつた。 本発明者らはこれらの知見をもとに、更に研究
を重ねて本発明を完成させたものである。 即ち、本発明の第1は、対数粘度が4.5以上の
実質的にポリ(p−フエニレンテレフタルアミ
ド)よりなるフイルムであつて、フイルム表面に
直角に入射したX線による2θ≒23゜のピークに関
する結晶配向角が30゜以上であり、フイルム表面
に並行に入射したX線による2θ≒18゜のピークに
関する結晶配向角が60゜以下であり、1.370〜1.405
g/cm2の範囲の密度をもち、波長が430nmから
750nmの光線透過率が60%以上であり、かつ波長
が410nm以下の光線透過率が1%以下であること
を特徴とする芳香族ポリアミドフイルムであり、
このようなフイルムは、本発明の第2、即ち、対
数粘度が4.5以上のポリ(p−フエニレンテレフ
タルアミド)と95重量%以上の硫酸とから実質的
になる光学異方性ドープを、光学異方性を保つた
ままダイから支持面上に流延し、吸湿により該ド
ープを光学等方性に転化したのち凝固させる芳香
族ポリアミドフイルムの製造方法において、凝固
後のフイルムをアルカリ水溶液で処理後水洗し、
かつフイルムの収縮を制限した状態で、350℃以
下の温度で乾燥することを特徴とする芳香族ポリ
アミドフイルムの製造方法によつて製造すること
ができる。 本発明に用いられるPPTAは実質的に で表されるポリマーであり、従来公知のパラフエ
ニレンジアミンとテレフタロイルクロライドか
ら、低温溶液重合法により製造するのが好都合で
ある。 本発明のポリマーの重合度は、あまり低いと機
械的に実用に耐えず平面性の良好なフイルムが得
られなくなるため、4.5以上の対数粘度ηinh(硫酸
100mlにポリマー0.2gを溶解して30℃で測定した
値)を与える重合度のものが選ばれる。 本発明のフイルムは、可視光の波長が430nmか
ら750nmの光線透過率が60%以上のものが選ばれ
る。光線透過率は次のように測定される。通常の
光電光度計(例えば自記式分光光度計)の液体セ
ルをセツトする場所にフイルムを張りつけ、各波
長での透過率を測定する。この光線透過率が60%
以下であるフイルムは、例えばCRTフイルター
として使つた時、CRTの画面の明るさが不足し、
色の識別がわかりにくくなる等好ましくない。ま
た、光線透過率の上限は、特になく100%に近い
方が透明性は上がるが、CRTフイルターとして
は外光とのコントラスト比を上げる為に90%程度
におさえた方が好ましい。また本発明のフイルム
は、紫外光つまり波長410nm以下の光線を通さ
ず、透過率が1%以下であるので、CRT等で起
こる眼精疲労を防ぐことが可能である。 本発明のフイルムは、機械的物性もきわめて高
く、例えば、強度、伸度、ヤング率はそれぞれ、
15Kg/mm2、25%、400Kg/mm2以上を有する。 また、本発明のフイルムは、好ましくは実質的
にポイドを含まない。 更に、本発明のフイルムは、その密度が1.370
〜1.405g/cm2の範囲にある。この密度の値は四
塩化炭素−トルエンを使用した密度勾配管法によ
り30℃で測定されたものである。この密度の範囲
は、公知のPPTA繊維のそれが1.43g/cm2から
1.46g/cm2の範囲にあるのに較べてかなり小さい
値である。該密度が1.370g/cm2未満になると機
械的物性が低下し、1.405g/cm2を越えると面配
向性従つて機械的性質の等方性の損なわれたフイ
ルムとなる。何れにしても、このように密度が小
さいことから、軽くて高強度のフイルムが得られ
ることになる。 本発明のフイルムとして、以下に述べるX線回
折による結晶配向角で定義される面配向性を持つ
ている必要がある。すなわちフイルム表面に直角
に入射したX線による2θ≒23゜のピークに関する
結晶配向角が30゜以上であり、フイルム表面に並
行に入射したX線による2θ≒18゜のピークに関す
る結晶配向角が60゜以下である必要がある。 X線の入射はフイルム表面に直角に入射する場
合(以下、TV方向と称する)と表面に並行に入
射する場合(以下、SV方向と称する)とに分け
られる。 本発明のフイルムはTV方向からのX線により
2θ≒23゜に大きな回折ピークを持つが、この2θ≒
23゜における結晶配向角が30゜以上である必要があ
り、更に50゜以上であるのがより好ましい。さら
にSV方向からの入射により2θ≒18゜の大きな回折
ピークが赤道線上に現れるが、この2θ≒18゜にお
ける結晶配向角が60゜以下である必要がある。こ
れらの両方の結晶配向角が満たされたとき本発明
のフイルムがいわゆる面配向の構造を持つという
ことがいえ、フイルムの引取方向及びそれと直角
な方向の双方ともに高い機械的性質を有し、また
大きい引裂き強度を有する上で非常に好ましい。 結晶配向角の測定方法としては公知の方法が採
用でき、例えば次のような方法によつて行われ
る。所定の2θの角度に計数管を置き、フイルムを
180゜回転することにより、回折強度曲線を得る。
なお、TVにおいては、最高強度を中心とし、前
後90゜の間を回転させる。この曲線の最高強度の、
最低強度点間に引いたベースラインに対する半分
の強度を示す点に対応する。回折写真における円
弧長を度で表した値(すなわち、最高強度のベー
スラインに対する50%の点に対する角度)を測定
し、それを試料の結晶配向角とする。測定に際
し、フイルムは必要により何枚か重ねて回折強度
を測ることができる。 次にこのようなPPTAフイルムを得る方法につ
いて述べる。 本発明の方法において、まずPPTAの光学異方
性ドープを調整する必要がある。 本発明のPPTAフイルムの成型に用いるドープ
を調整するのに適した溶媒は、95重量%以上の濃
度の硫酸である。95%未満の硫酸では溶解が困難
であつたり、溶解度のドープが異常に高粘度な
る。 本発明のドープには、クロル硫酸、フルオロ硫
酸、五酸化リン、トリハロゲン化酢酸などが少し
混入されていてもよい。硫酸は100重量%以上の
ものも可能であるが、ポリマーの安定性や溶解性
などの点から98〜100重量%濃度が好ましく用い
られる。 本発明に用いられるドープ中のポリマー濃度
は、常温(約20℃〜30℃)またはそれ以上の温度
で光学異方性を示す濃度以上のものが好ましく用
いられ、具体的には約10重量%以上、好ましくは
約12重量%以上で用いられる。これ以下のポリマ
ー濃度、すなわち常温またはそれ以上の温度で光
学異方性を示さないポリマー濃度では、成型され
たPPTAフイルムが好ましい機械的性質を持たな
くなることが多い。ドープのポリマー濃度の上限
は特に限定されるものではないが、通常は20重量
%以下、特に高いηinhのPPTAに対しては18重量
%以下が好ましく用いられ、更に好ましくは16重
量%以下である。 本発明のドープには普通の添加剤、例えば、増
量剤、除光沢剤、紫外線安定化剤、熱安定化剤、
抗酸化剤、顔料、溶解助剤などを混入してもよ
い。 ドープが光学異方性か光学等方性であるかは、
公知の方法、例えば特公昭50−8474号公報記載の
方法で調べることができるが、その臨界点は、溶
媒の種類、温度、ポリマー濃度、ポリマーの重合
度、非溶媒の含有量等に依存するので、これらの
関係を予め調べることによつて、光学異方性ドー
プを作り、光学等方性ドープとなる条件に変える
ことで、光学異方性から光学等方性に変えること
ができる。 本発明に用いられるドープは、成形、凝固に先
立つて可能な限り不溶性のゴミ、異物等を過等
によつて取除いておくこと、溶解中に発生又は巻
きこまれる空気等の気体を取除いておくことが好
ましい。脱気は、一旦ドープを調整したあとに行
うこともできるし、調製のための原料の仕込段階
から一貫して真空(減圧)下に行うことによつて
も達成しうる。ドープの調製は連続又は回分で行
うことができる。 このようにして調製されたドープは、光学異方
性を保つたまま、ダイ例えばスリツトダイから、
移動している支持面上に流延される。本発明にお
いて、流延及びそれに続く光学等方性への転化、
凝固、洗浄、延伸、乾燥などの工程は、好ましく
は連続的に行われるが、もし必要ならば、これら
の全部又は一部を断続的に、つまり回分式に行つ
てもよい。 本発明の機械的性質に優れた透明フイルムを得
る方法は、ドープを支持面上に流延した後、凝固
に先立つてドープを光学異方性から光学等方性に
転化するものである。 光学異方性から光学等方性にするには、具体的
には支持面上に流延した光学異方性ドープを凝固
に先立ち、吸湿させてドープを形成する溶剤の濃
度を下げ、溶剤の溶解能力およびポリマー濃度の
変化により光学等方性域に転移させるか、または
吸湿と加熱とを同時又は逐次的に併用することに
より達成できる。 特に、吸湿を利用する方法は、加熱を併用する
方法も含めて、光学異方性の光学等方化が効率よ
くかつPPTAの分解をひきおこすことなく出来る
ので有用である。 ドープを吸湿させるには、通常の温度・湿度の
空気でもよいが、好ましくは、加湿又は加温加湿
された空気を用いる。加湿空気は飽和蒸気圧をこ
えて霧状の水分を含んでいてもよく、いわゆる水
蒸気であつてもよい。ただし、約45℃以下の過飽
和水蒸気は、大きい粒状の凝縮水を含むことが多
いので好ましくない。吸湿は通常、室温〜約180
℃、好ましくは50℃〜150℃の加湿空気によつて
行われる。 加熱方法を併用する場合、加熱の手段は特に限
定されず、上記の如き加熱された空気を流延ドー
プに当てる方法、赤外線ランプを照射する方法、
誘電加熱による方法などである。 支持面上で光学等方化された流延ドープは、次
に凝固をうける。本発明において、ドープの凝固
液として使用できるのは、例えば水約70重量%以
下の希硫酸、約20重量%以下の水酸化ナトリウム
水溶液およびアンモニア水、約10重量%以下の硫
酸ナトリウム塩化ナトリウム水溶液および塩化カ
ルシウム水溶液などである。 本発明において、凝固液の温度は、好ましくは
15℃以下であり、更に好ましくは5℃以下であ
る。何故なら、一般に、凝固液温度を低くした方
が、フイルムに包含されるボイドが少くなるとい
う傾向が見出されたからである。 凝固されたフイルムはそのままでは酸が含まれ
ているため、加熱による着色の少ない透明性の高
いフイルムを製造するには、アルカリ水溶液で中
和洗浄することが必須であり、水洗のみでは数日
間洗浄しても透明性の高いフイルムを得ることは
できず、工業的に製造することが困難である。酸
分の除去は具体的には約500ppm以下まで行なう
ことが望ましい。中和後の洗浄液としては水が通
常用いられるが、必要に応じて温水で行つたりし
てもよい。洗浄は、例えば洗浄液中でフイルムを
走行させたり、洗浄液を噴霧する等の方法により
行われる。洗浄されたフイルムは、乾燥をうける
前に湿潤状態で延伸しても良く、機械的高物性を
得るためには好ましい実施態様である。 乾燥は、緊張下、定長下または僅かに延伸しつ
つ、フイルムの収縮を制限して行う必要がある。
もし、洗浄液(例えば水)の除去とともに収縮す
る傾向を有するフイルムを、何らの収縮の制限を
行うことなく乾燥した場合には、ミクロに不均一
な構造形成(結晶化など)がおこるためか得られ
るフイルムの光線透過率が小さくなるばかりでな
く、透過像がゆらいで見え、例えばCRTフイル
ターには不適なものとなつてしまう。また、フイ
ルムの平面性が損われたり、カールしてしまうこ
ともある。収縮を制限しつつ乾燥するには、例え
ばテンター乾燥機や金属枠に挾んでの乾燥などを
利用することができる。 本発明のフイルムを得るためには、フイルムの
乾燥を350℃以下の温度で行なうことが必要であ
り、それ以上で行なうと、着色等が起こり、光線
透過率の低いフイルムしか得られず、本発明のフ
イルムを得ることはできない。乾燥温度は好まし
くは300℃以下である。乾燥方法については特に
制限されるものではなく、加熱又は常温気体(空
気、窒素、アルゴンなど)による方法、電気ヒー
ターや赤外線ランプなどの輻射加熱法、誘電加熱
法などの手段から自由に選ぶことができる。 本発明の方法において、全工程を通して連続し
てフイルムを走行させつつ製造することが好まし
い実施態様の1つであるが、望むならば部分的に
回分式に行つてもよい。また任意の工程で油剤、
識別用の染料などをフイルムに付与してもさしつ
かえない。 なお、本発明において、透明性のすぐれた、即
ち光線透過率の極めて大きい、フイルムを得るた
めに、ドープは無論のこと、吸湿用気体、加熱用
気体、支持面体、凝固液、洗浄液、乾燥気体等の
ゴミやチリの含有量が可及的に少なくなるように
することが好ましく、この点、謂ゆるクリーンル
ームやクリーン水で本発明のフイルムを製造する
のも好ましい実施態様の1つである。 (実施例) 以下に実施例および参考例(PPTAの製造例)
を示すが、これらの参考例および実施例は本発明
を説明するものであつて、本発明を限定するもの
ではない。なお、実施例中特に規定しない場合は
重量部または重量%を示す。対数粘度ηinhは98%
硫酸100mlにポリマー0.2gを溶解し、30℃で常法
で測定した。ドープの粘度は、B型粘度計を用い
1rpmの回転速度で測定したものである。フイル
ムの厚さは、直径2mmの測定面を持つたダイヤル
ゲージで測定した。強伸度およびモジユラスは、
定速伸長型強伸度測定機により、フイルム試料を
100mm×10mmの長方形に切り取り、最初つかみ長
さ30mm、引張り速度30mm/分で荷重−伸長曲線を
5回描き、これより算出したものである。 光線透過率曲線は、島津製作所のUV−200に
よつて測定したものである。 参考例 (PPTAの製造) 低温溶液重合法により、次のごとくPPTAを得
た。特公昭53−43986号公報に示された重合装置
中でN−メチルピロリドン1000部に無水塩化リチ
ウム70部を溶解し、次いでパラフエニレンジアミ
ン48.6部を溶解した。8℃に冷却した後、テレフ
タル酸ジクロライド91.4部を粉末状で一度に加え
た。数分後に重合反応物はチーズ状に固化したの
で、特公昭53−43986号公報記載の方法に従つて
重合装置より重合反応物を排出し、直ちに2軸の
密閉型ニーダーに移し、同ニーダー中で重合反応
物を微粉砕した。次に微粉砕物をヘンシエルミキ
サー中に移し、ほぼ等量の水を加えさらに粉砕し
た後、過し数回温水中で洗浄して、110℃の熱
風中で乾燥した。ηinhが5.7の淡黄色のPPTAポ
リマー95部を得た。なお、異なつたηinhのポリマ
ーは、N−メチルピロリドンとモノマー(パラフ
エニレンジアミンおよびテレフタル酸ジクロライ
ド)の比、または/およびモノマー間の比等を変
えることによつて容易に得ることができる。 実施例 1〜2 ηinhや5.7のPPTAポリマーを99.7%の硫酸に
ポリマー濃度12.0%で溶解し、60℃で光学異方性
のあるドープを得た。このドープの粘度を常温で
測定したところ10200ポイズだつた。製膜しやす
くするために、このドープを約70℃に保つたま
ま、真空下に脱気した。この場合も上記と同じく
光学異方性を有し、粘度は4800ポイズであつた。
タンクからフイルターを通し、ギアポンプを得て
ダイに到る1.5mの曲管を約70℃に保ち、0.2mm×
300mmのスリツトを有するダイから、鏡面に磨い
たタンタル製のベルト(実施例1は5m/分で、
実施例2は4m/分で移動)にキヤストし、相対
湿度約85%の約70℃の空気を吹きつけて、流延ド
ープを光学等方化し、ベルトとともに、5℃の水
の中に導いて凝固させた。次いで凝固フイルムを
ベルトからひきはがし、水中で一度巻き取り、水
中に放置した。ぬれたままのフイルムを1%の
NaOH浴に1時間浸しておき、次いで1昼夜、
流水で洗浄した。洗浄の終了したフイルムを10cm
角の金わくにはさみ、収縮しないようにして熱風
乾燥機で30分間乾燥した。そのときの熱風温度と
得られたフイルムの結果を第1表に示す。フイル
ムの密度は1.391g/cm2(実施例1)と1.399g/
cm2(実施例2)であり、TV方向に関する2θ≒23゜
における結晶配向角は70〜75゜、SV方向に関する
2θ≒18゜における結晶配向角は45〜50゜(両実施例)
であつた。また得られたフイルムの各波長での透
過率を第1図の,に示す。 比較例 1 実施例2と同じ方法で製膜し、中和処理をせず
1昼夜流水で洗浄し、実施例2と同じ方法で乾燥
した。得られたフイルムの結果を第1表と第1図
のに示す。 比較例 2 ベルトの速度を3m/分で行なつた以外は実施
例1と同じ方法で洗浄を終えたフイルムを、表1
の乾燥温度で10分間、定長乾燥を行なつた。得ら
れたフイルムの結果を第1表と第1図のに示
す。
【表】 (発明の効果) 本発明のフイルムは、実施例に示したように市
販のフイルムは見られないCRTフイルター用の
ベースフイルムに有利な選択透過性を有している
ので近年問題となつているCRT作業の眼精疲労
を押さえることができる。しかも市販のフイルム
には見られない高い強度と高いモジユラスで表さ
れる良好な機械的性質を有し、しかもMD方向と
TD方向に極めてバランスのとれた物性を示す。
またこれらの特性のみならず、優れた電気絶縁
性、耐熱性、耐油性、耐圧性、強酸以外の耐薬品
性、構造の緻密性を有する。このため、本発明の
フイルムは、高速回転する電気機器の絶縁材料や
磁気テープ、フレキシブルプリント配線基板、電
線被覆材、過膜等に好適に使用することがで
き、さらにもうひとつの特徴である透明性に優れ
ていることから、包装材料、製版材料、写真フイ
ルム等にも有用なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、PPTAフイルムの各波長での光線透
過率を示し、図中は実施例1のフイルム、は
実施例2のフイルム、は比較例1のフイルム、
は比較例2のフイルムの光線透過率を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 対数粘度が4.5以上の実質的にポリ(p−フ
    エニレンテレフタルアミド)よりなるフイルムで
    あつて、フイルム表面に直角に入射したX線によ
    る2θ≒23゜のピークに関する結晶配向角が30゜以上
    であり、フイルム表面に並行に入射したX線によ
    る2θ≒18゜のピークに関する結晶配向角が60゜以下
    であり、1.370〜1.405g/cm3の範囲の密度をも
    ち、波長が430nmから750nmの光線透過率が60%
    以上であり、かつ波長が410nm以下の光線透過率
    が1%以下であることを特徴とする芳香族ポリア
    ミドフイルム。 2 対数粘度が4.5以上のポリ(p−フエニレン
    テレフタルアミド)と95重量%以上の硫酸とから
    実質的になる光学異方性ドープを、光学異方性を
    保つたままダイから支持面上に流延し、吸湿によ
    り該ドープを光学等方性に転化したのち凝固させ
    る芳香族ポリアミドフイルムの製造方法におい
    て、凝固後のフイルムをアルカリ水溶液で処理後
    水洗し、かつフイルムの収縮を制限した状態で、
    350℃以下の温度で乾燥することを特徴とする芳
    香族ポリアミドフイルムの製造方法。
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