JPH0331183B2 - - Google Patents
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- JPH0331183B2 JPH0331183B2 JP20111983A JP20111983A JPH0331183B2 JP H0331183 B2 JPH0331183 B2 JP H0331183B2 JP 20111983 A JP20111983 A JP 20111983A JP 20111983 A JP20111983 A JP 20111983A JP H0331183 B2 JPH0331183 B2 JP H0331183B2
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- bacn
- con
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Description
本発明は、臭素化アセナフチレン縮合体をその
製造過程により得られた溶液から粉体として分離
回収する方法に関する。 臭素化アセナフチレン縮合体(以下Con−
BACNと略する)は、難燃性および耐放射線性
に優れた化合物で、各種可燃性樹脂に配合されて
該樹脂を難燃性および耐放射線性にする性質があ
る。また分子内に二重結合を有しているため、遊
離基発生処理を施すことにより樹脂にグラフト化
も可能であり、また縮合体であるため樹脂との相
溶性に優れ、従つて長期に亘つて安定した難燃お
よび耐放射線性を維持することができる化合物と
して注目されている(特開昭56−122862号公報) 本発明の目的は、Con−BACNを含有する溶液
からCon−BACNを粉体として分離回収する方法
を提供することである。 本発明でいうCon−BACNとは、臭素を芳香環
に少なくとも1個以上含有する化合物で、臭素化
アセナフテンが形式的にはフリーデルクラフツ反
応を起して縮合し、縮合度2以上の多量体とな
り、続いて脱臭化水素反応によりCon−BACNと
なつたものをいう。 すなわち、一般式〔〕もしくは〔〕 (式中、nおよびn′は1〜5の整数を表わす)
で表わされる単位を構成要素とする縮合体であ
り、その縮合様式はアセナフチレンのベンジル位
炭素とアセナフチレンのアリール位炭素との分子
間の結合である。その結合点は例えば、1(ある
いは2)、5′−
製造過程により得られた溶液から粉体として分離
回収する方法に関する。 臭素化アセナフチレン縮合体(以下Con−
BACNと略する)は、難燃性および耐放射線性
に優れた化合物で、各種可燃性樹脂に配合されて
該樹脂を難燃性および耐放射線性にする性質があ
る。また分子内に二重結合を有しているため、遊
離基発生処理を施すことにより樹脂にグラフト化
も可能であり、また縮合体であるため樹脂との相
溶性に優れ、従つて長期に亘つて安定した難燃お
よび耐放射線性を維持することができる化合物と
して注目されている(特開昭56−122862号公報) 本発明の目的は、Con−BACNを含有する溶液
からCon−BACNを粉体として分離回収する方法
を提供することである。 本発明でいうCon−BACNとは、臭素を芳香環
に少なくとも1個以上含有する化合物で、臭素化
アセナフテンが形式的にはフリーデルクラフツ反
応を起して縮合し、縮合度2以上の多量体とな
り、続いて脱臭化水素反応によりCon−BACNと
なつたものをいう。 すなわち、一般式〔〕もしくは〔〕 (式中、nおよびn′は1〜5の整数を表わす)
で表わされる単位を構成要素とする縮合体であ
り、その縮合様式はアセナフチレンのベンジル位
炭素とアセナフチレンのアリール位炭素との分子
間の結合である。その結合点は例えば、1(ある
いは2)、5′−
【式】また
は、1(あるいは2)、6′−
【式】等が例示されるが、
その他にも1(あるいは2)、3′−、1(あるいは
2)、4′−、1(あるいは2)、7′−、1(あるいは
2)、8′−等の結合が考えられる。 縮合度3以上のものは、このような結合の何れ
かにより構成単位を増大せしめたものである。本
発明でいう縮合体とは、樹脂との相溶性に優れて
いる縮合度10以下のものが好ましい。 Con−BACNは一般にアセナフテンの臭素化、
縮合および脱臭化水素反応により製造される。 すなわち、アセナフテンをハロゲン化炭化水素
溶媒中でルイス酸触媒の存在下に、臭素を添加し
て臭素化と縮合を行ない、得られたハロゲン化ア
セナフテン縮合体を苛性カリ−メタノール等の塩
基で脱臭化水素反応を行なつて製造される。脱臭
化水素反応は、苛性カリ−メタノール等の塩基に
不活性な溶媒すなわちハロゲン化炭化水素もしく
は芳香族炭化水素溶媒中で行なわれる。 これらの製造過程により得られたCon−BACN
溶液からCon−BACNの分離回収方法としては、
(1)Con−BACN溶液から溶媒を蒸発留去する方法
および(2)Con−BACN溶液を貧溶媒中に添加して
析出分離する方法が考えられるが、(1)の方法では
Con−BACNが樹脂状に固結し、Con−BACNが
粉体として得られない欠点があるため、取扱いが
困難である。 また、この樹脂状のCon−BACNは、このまま
でも実用に供することも出来るが、Con−BACN
中に溶媒が少量残存し、比較的除去し難い。従つ
て取得されたCon−BACNの融点が50℃〜80℃と
粉体の場合に比べて50〜70℃低く、該化合物を樹
脂とロールで混練した際、ロール付着を引起した
り、溶媒の熱分解による加工・成型機の腐触を引
起すなど作業性が悪くなる欠点を有している。 従つてCon−BACN中の溶媒を除去し、Con−
BACNをさらに融点の高い粉末とすることが出
来れば、取扱い上およびロール混練作業上極めて
有利となる。 (2)の方法ではCon−BACNの溶液を貧溶媒であ
るアセトン中に添加し、再沈殿させて粉体として
回収する方法が知られている。(Y.Morita and
M.Hagiwara、J.Appl.Polym.Sci.、273329
(1982))しかしながら本方法によるCon−BACN
の回収は、アセトン中へCon−BACNがある程度
溶解するため、反応で得られたCon−BACN溶液
をあらかじめ濃縮し、続いて冷アセトン(0〜−
10℃)中へ添加し再沈殿させるという方法をとる
ため、繁雑な操作を要する欠点がある。またCon
−BACNの回収率も低い欠点を有している。 本発明者らは、Con−BACNを粉体として回収
する貧溶媒による再沈殿法で、簡単な操作でCon
−BACNの回収率を高めるために貧溶媒の種類
を種々探索した結果、炭素数3から5までの飽和
脂肪族の一価アルコールを用いた場合、簡単な操
作でしかも高い回収率でCon−BACNを粉体とし
て取り上げることが出来ることを見出し本発明を
完成させるに至つた。すなわち本発明は、アセナ
フテンの臭素化、縮合、脱臭化水素反応により得
られたCon−BACNの溶液を、炭素数3から5ま
での飽和脂肪族の一価アルコール中へ添加するこ
とにより、Con−BACNを粉体として析出せしめ
ることを特徴とするCon−BACNの分離回収法を
プロセスの一環として提供するものである。 本発明でいう製造過程で得られたCon−BACN
溶液の有機溶媒とは、Con−BACNを溶解する良
溶媒を指し、脱臭化水素反応において不活性なハ
ロゲン化炭化水素もしくは芳香族炭化水素が選ば
れる。例えば四塩化炭素、クロロホルム、塩化メ
チレン、エチレンジクロリド、エチレンジブロミ
ド、クロルベンゼン、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン等をあげることが出来る。
またCon−BACN溶液の濃度は、特に制限ない
が、通常5〜70重量%が用いられる。 本発明の方法で使用される炭素数3から5まで
の飽和脂肪族の一価アルコールとしては、1−プ
ロパノール、2−プロパノール、1−ブタノー
ル、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル
−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペ
ンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1
−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2
−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ブ
タノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール
等をあげることが出来るが、再沈後の粉体の乾燥
が容易でかつ工業的入手が簡単な1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブ
タノール、または2−メチル−2−プロパノール
が実用上好ましい。 炭素数2以下のアルコールでは、Con−BACN
の分散性が悪くCon−BACNを固体として析出さ
せることが出来ないし、炭素数6以上のアルコー
ルの場合は、Con−BACNの溶解度が高くなり、
Con−BACNの回収率が低くなる欠点がある。ま
た2価以上の多価アルコールの場合は、一般に沸
点が高くなり、得られた粉体の乾燥が容易でな
い。 これら飽和脂肪族一価アルコールの使用量は、
通常添加するCon−BACN溶液に対して体積で1
〜20倍量を、好ましくは2〜10倍量を用いる。 アルコールの量がCon−BACN溶液の等量以下
の場合は、Con−BACNの回収率が低い欠点があ
り、20倍量以上の場合は再沈殿自体には問題ない
が、経済的でないため好ましくない。Con−
BACNの再沈殿は、Con−BACN溶液を該アル
コール中へ添加して行なうが、その際撹拌が行な
われていることが好ましい。また通常の撹拌等で
は、Con−BACNが一部固結し、結晶を乾燥後、
かい砕する必要が生じる場合があるため、より好
ましくは剪断力のある撹拌を行なうことが望まし
い。 ここでいう剪断力のある撹拌とは、例えば、二
軸式スクリユー捏和機による強制撹拌やホモミキ
サーの如き剪断を伴う撹拌を指し、Con−BACN
の良溶液と貧溶媒との強制撹拌による分散析出の
促進や、良溶媒の貧溶媒中への分散接触が可能と
なるため、能率よい析出が出来る。 すなわち、普通の1個の撹拌機構を有する反応
機の場合分散が非能率的で結晶の析出が遅いが、
例えば撹拌機を2個とし分散を良くすれば、良溶
媒と貧溶媒との接触面が拡大されることから、単
に混合接触させるよりも甚しい短時間でCon−
BACN中に残存している良溶媒が抽出され、目
的物の析出が促進されて、Con−BACNの能率的
な析出が可能となる。また得られる結晶は、微粉
体として得られるため、乾燥後のかい砕は不要で
ある。 Con−BACN溶液をこれらアルコール中へ添加
する際の温度は、Con−BACNの融点以下であれ
ば特に制限ないが、通常室温で良い。 析出したCon−BACN粉体は、慣用の方法で分
離出来る。 例えば遠心分離、吸引過、スプレードライ等
により分離出来る。 以上述べたことから明らかなように、本発明の
方法を実施することによつて、製造工程より得ら
れたCon−BACN溶液から、簡単な操作でCon−
BACNを粉体として極めて高い回収率で分離す
ることが出来るため、Con−BACNの経済的な製
造法が可能となつた。 また本発明により得られるCon−BACNは、微
粉体で、しかも樹脂化したCon−BACNに比べて
高融点の化合物として得られるため、取扱いが容
易で、樹脂とのロール混練の際のロール作業性も
優れている。 以下実施例によりさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例 1 アセナフテン308gと塩化第2鉄24gとを四塩
化炭素2.8中に加え、30℃に保つた。この溶液
に臭素1.9Kg、四塩化炭素0.5の溶液を5時間に
わたり滴下した。滴下後55℃まで昇温し臭素の色
が消えるまで反応を行なつた。反応液中の不溶物
を過して除き、反応液を十分水洗した後、加熱
還流下に水酸化カリウム144gをメタノール0.6
に溶解した液を1時間で滴下し、更に1時間反応
させた。反応液を冷却後、臭化カリウム塩を過
して除き、メタノールを留去して3回水洗を行な
い、Con−BACN620gを含む四塩化炭素溶液3.6
を得た。分析の結果、得られたCon−BACN
は、臭素含有率67%で、ゲルバーミエーシヨンク
ロマトグラフ測定による縮合度は、単量体以下35
%、2量体42%、3〜8量体23%であつた。 このCon−BACN四塩化炭素溶液により、Con
−BACNを77.5g含む0.45を次の再沈殿に用い
た。 i−プロパノール1.8をラボ・デイスパーザ
(三田村理研工業(株)製)で激しく撹拌している中
へ、上記Con−BACN四塩化炭素溶液を室温下で
20分で滴下した。滴下と同時に微粉体の析出が起
つた。滴下後、更に20分間撹拌を続け完全に粉体
を析出させた後、別し、75℃の温度で乾燥して
融点125〜145℃の赤褐色の粉末状Con−
BACN70.5gを得た。 Con−BACN四塩化炭素溶液からCon−BACN
の回収率は、91%に相当する。 実施例 2 n−プロパノール1.8をT.K.ホモミクサー
(特殊機化工業(株)製)で激しく撹拌している中へ
実施例1で製造したCon−BACNを77.5g含有す
る四塩化炭素溶液0.45を室温下で30分で滴下し
た。滴下と同時に微粉体の析出が起つた。滴下後
更に20分撹拌を続けた後、別し乾燥して融点
124〜146℃の赤褐色の粉末状Con−BACN68.3g
を得た。 Con−BACN四塩化炭素溶液からCon−BACN
の回収率は88.1%に相当する。 実施例 3 tert−ブタノール1.8をラボ・デイスパーザー
で激しく撹拌している中へ、実施例1で製造した
Con−BACNを77.5g含有する四塩化炭素溶液
0.45を室温下で20分で滴下した。滴下と同時に
微粉体の析出が起つた。滴下後更に20分間撹拌を
続けた後、別し乾燥して融点124〜145℃の赤褐
色の粉末状のCon−BACN70.1gを得た。 Con−BACN四塩化炭素溶液からCon−BACN
の回収率は90.5%に相当する。 実施例 4 アセナフテン77gと塩化第2鉄6gを四塩化炭
素700ml中に加え、30℃に保つた。この溶液に臭
素475g、四塩化炭素125mlの溶液を4時間にわた
り滴下した。滴下後55℃まで昇温し臭素の色が消
えるまで反応を行なつた。反応液中の不溶物を
過して除き、反応液を十分水洗した後、濃縮乾固
し、残渣をベンゼン550mlに溶解させ、加熱還流
下に水酸化カリウム36gをメタノール150mlに溶
解した液を1時間で滴下し、更に1時間反応させ
た。反応液を冷却後、臭化カリウム塩を過して
除き、メタノールを留去して3回水洗を行ない、
Con−BACN152gを含むベンゼン溶液600mlを得
た。得られたCon−BACNは、臭素含有率68%で
ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフ測定による
縮合度は、単体体以下36%、2単体43%、3〜8
単体21%であつた。 このベンゼン溶液を、普通の羽根でゆつくり撹
拌しているn−アミルアルコール2.4中へ、室
温下で30分で滴下した。滴下後、粉体の析出が起
つた。 滴下後更に30分撹拌を続けた後、別し乾燥し
たところ、粉体中に一部Con−BACNの固結した
ものが含まれていたが、家庭用ミキサーで容易に
かい砕出来、融点126〜146℃の黄褐色の粉末状
Con−BACN130.7gを得た。 Con−BACNのベンゼン溶液からCon−BACN
の回収率は、86%に相当する。 比較例 実施例1で製造したCon−BACNを77.5g含有
する四塩化炭素溶液0.45を、冷アセトン(0〜
−10℃)1.8中へ実施例1と同様に撹拌しなが
ら滴下した。滴下後、析出した粉体を別して乾
燥し、融点126−146℃の黄褐色の粉末状Con−
BACN55.0gを得た。Con−BACN四塩化炭素溶
液からCon−BACNの回収率は71%に相当する。
2)、4′−、1(あるいは2)、7′−、1(あるいは
2)、8′−等の結合が考えられる。 縮合度3以上のものは、このような結合の何れ
かにより構成単位を増大せしめたものである。本
発明でいう縮合体とは、樹脂との相溶性に優れて
いる縮合度10以下のものが好ましい。 Con−BACNは一般にアセナフテンの臭素化、
縮合および脱臭化水素反応により製造される。 すなわち、アセナフテンをハロゲン化炭化水素
溶媒中でルイス酸触媒の存在下に、臭素を添加し
て臭素化と縮合を行ない、得られたハロゲン化ア
セナフテン縮合体を苛性カリ−メタノール等の塩
基で脱臭化水素反応を行なつて製造される。脱臭
化水素反応は、苛性カリ−メタノール等の塩基に
不活性な溶媒すなわちハロゲン化炭化水素もしく
は芳香族炭化水素溶媒中で行なわれる。 これらの製造過程により得られたCon−BACN
溶液からCon−BACNの分離回収方法としては、
(1)Con−BACN溶液から溶媒を蒸発留去する方法
および(2)Con−BACN溶液を貧溶媒中に添加して
析出分離する方法が考えられるが、(1)の方法では
Con−BACNが樹脂状に固結し、Con−BACNが
粉体として得られない欠点があるため、取扱いが
困難である。 また、この樹脂状のCon−BACNは、このまま
でも実用に供することも出来るが、Con−BACN
中に溶媒が少量残存し、比較的除去し難い。従つ
て取得されたCon−BACNの融点が50℃〜80℃と
粉体の場合に比べて50〜70℃低く、該化合物を樹
脂とロールで混練した際、ロール付着を引起した
り、溶媒の熱分解による加工・成型機の腐触を引
起すなど作業性が悪くなる欠点を有している。 従つてCon−BACN中の溶媒を除去し、Con−
BACNをさらに融点の高い粉末とすることが出
来れば、取扱い上およびロール混練作業上極めて
有利となる。 (2)の方法ではCon−BACNの溶液を貧溶媒であ
るアセトン中に添加し、再沈殿させて粉体として
回収する方法が知られている。(Y.Morita and
M.Hagiwara、J.Appl.Polym.Sci.、273329
(1982))しかしながら本方法によるCon−BACN
の回収は、アセトン中へCon−BACNがある程度
溶解するため、反応で得られたCon−BACN溶液
をあらかじめ濃縮し、続いて冷アセトン(0〜−
10℃)中へ添加し再沈殿させるという方法をとる
ため、繁雑な操作を要する欠点がある。またCon
−BACNの回収率も低い欠点を有している。 本発明者らは、Con−BACNを粉体として回収
する貧溶媒による再沈殿法で、簡単な操作でCon
−BACNの回収率を高めるために貧溶媒の種類
を種々探索した結果、炭素数3から5までの飽和
脂肪族の一価アルコールを用いた場合、簡単な操
作でしかも高い回収率でCon−BACNを粉体とし
て取り上げることが出来ることを見出し本発明を
完成させるに至つた。すなわち本発明は、アセナ
フテンの臭素化、縮合、脱臭化水素反応により得
られたCon−BACNの溶液を、炭素数3から5ま
での飽和脂肪族の一価アルコール中へ添加するこ
とにより、Con−BACNを粉体として析出せしめ
ることを特徴とするCon−BACNの分離回収法を
プロセスの一環として提供するものである。 本発明でいう製造過程で得られたCon−BACN
溶液の有機溶媒とは、Con−BACNを溶解する良
溶媒を指し、脱臭化水素反応において不活性なハ
ロゲン化炭化水素もしくは芳香族炭化水素が選ば
れる。例えば四塩化炭素、クロロホルム、塩化メ
チレン、エチレンジクロリド、エチレンジブロミ
ド、クロルベンゼン、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン等をあげることが出来る。
またCon−BACN溶液の濃度は、特に制限ない
が、通常5〜70重量%が用いられる。 本発明の方法で使用される炭素数3から5まで
の飽和脂肪族の一価アルコールとしては、1−プ
ロパノール、2−プロパノール、1−ブタノー
ル、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル
−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペ
ンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1
−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2
−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ブ
タノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール
等をあげることが出来るが、再沈後の粉体の乾燥
が容易でかつ工業的入手が簡単な1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブ
タノール、または2−メチル−2−プロパノール
が実用上好ましい。 炭素数2以下のアルコールでは、Con−BACN
の分散性が悪くCon−BACNを固体として析出さ
せることが出来ないし、炭素数6以上のアルコー
ルの場合は、Con−BACNの溶解度が高くなり、
Con−BACNの回収率が低くなる欠点がある。ま
た2価以上の多価アルコールの場合は、一般に沸
点が高くなり、得られた粉体の乾燥が容易でな
い。 これら飽和脂肪族一価アルコールの使用量は、
通常添加するCon−BACN溶液に対して体積で1
〜20倍量を、好ましくは2〜10倍量を用いる。 アルコールの量がCon−BACN溶液の等量以下
の場合は、Con−BACNの回収率が低い欠点があ
り、20倍量以上の場合は再沈殿自体には問題ない
が、経済的でないため好ましくない。Con−
BACNの再沈殿は、Con−BACN溶液を該アル
コール中へ添加して行なうが、その際撹拌が行な
われていることが好ましい。また通常の撹拌等で
は、Con−BACNが一部固結し、結晶を乾燥後、
かい砕する必要が生じる場合があるため、より好
ましくは剪断力のある撹拌を行なうことが望まし
い。 ここでいう剪断力のある撹拌とは、例えば、二
軸式スクリユー捏和機による強制撹拌やホモミキ
サーの如き剪断を伴う撹拌を指し、Con−BACN
の良溶液と貧溶媒との強制撹拌による分散析出の
促進や、良溶媒の貧溶媒中への分散接触が可能と
なるため、能率よい析出が出来る。 すなわち、普通の1個の撹拌機構を有する反応
機の場合分散が非能率的で結晶の析出が遅いが、
例えば撹拌機を2個とし分散を良くすれば、良溶
媒と貧溶媒との接触面が拡大されることから、単
に混合接触させるよりも甚しい短時間でCon−
BACN中に残存している良溶媒が抽出され、目
的物の析出が促進されて、Con−BACNの能率的
な析出が可能となる。また得られる結晶は、微粉
体として得られるため、乾燥後のかい砕は不要で
ある。 Con−BACN溶液をこれらアルコール中へ添加
する際の温度は、Con−BACNの融点以下であれ
ば特に制限ないが、通常室温で良い。 析出したCon−BACN粉体は、慣用の方法で分
離出来る。 例えば遠心分離、吸引過、スプレードライ等
により分離出来る。 以上述べたことから明らかなように、本発明の
方法を実施することによつて、製造工程より得ら
れたCon−BACN溶液から、簡単な操作でCon−
BACNを粉体として極めて高い回収率で分離す
ることが出来るため、Con−BACNの経済的な製
造法が可能となつた。 また本発明により得られるCon−BACNは、微
粉体で、しかも樹脂化したCon−BACNに比べて
高融点の化合物として得られるため、取扱いが容
易で、樹脂とのロール混練の際のロール作業性も
優れている。 以下実施例によりさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例 1 アセナフテン308gと塩化第2鉄24gとを四塩
化炭素2.8中に加え、30℃に保つた。この溶液
に臭素1.9Kg、四塩化炭素0.5の溶液を5時間に
わたり滴下した。滴下後55℃まで昇温し臭素の色
が消えるまで反応を行なつた。反応液中の不溶物
を過して除き、反応液を十分水洗した後、加熱
還流下に水酸化カリウム144gをメタノール0.6
に溶解した液を1時間で滴下し、更に1時間反応
させた。反応液を冷却後、臭化カリウム塩を過
して除き、メタノールを留去して3回水洗を行な
い、Con−BACN620gを含む四塩化炭素溶液3.6
を得た。分析の結果、得られたCon−BACN
は、臭素含有率67%で、ゲルバーミエーシヨンク
ロマトグラフ測定による縮合度は、単量体以下35
%、2量体42%、3〜8量体23%であつた。 このCon−BACN四塩化炭素溶液により、Con
−BACNを77.5g含む0.45を次の再沈殿に用い
た。 i−プロパノール1.8をラボ・デイスパーザ
(三田村理研工業(株)製)で激しく撹拌している中
へ、上記Con−BACN四塩化炭素溶液を室温下で
20分で滴下した。滴下と同時に微粉体の析出が起
つた。滴下後、更に20分間撹拌を続け完全に粉体
を析出させた後、別し、75℃の温度で乾燥して
融点125〜145℃の赤褐色の粉末状Con−
BACN70.5gを得た。 Con−BACN四塩化炭素溶液からCon−BACN
の回収率は、91%に相当する。 実施例 2 n−プロパノール1.8をT.K.ホモミクサー
(特殊機化工業(株)製)で激しく撹拌している中へ
実施例1で製造したCon−BACNを77.5g含有す
る四塩化炭素溶液0.45を室温下で30分で滴下し
た。滴下と同時に微粉体の析出が起つた。滴下後
更に20分撹拌を続けた後、別し乾燥して融点
124〜146℃の赤褐色の粉末状Con−BACN68.3g
を得た。 Con−BACN四塩化炭素溶液からCon−BACN
の回収率は88.1%に相当する。 実施例 3 tert−ブタノール1.8をラボ・デイスパーザー
で激しく撹拌している中へ、実施例1で製造した
Con−BACNを77.5g含有する四塩化炭素溶液
0.45を室温下で20分で滴下した。滴下と同時に
微粉体の析出が起つた。滴下後更に20分間撹拌を
続けた後、別し乾燥して融点124〜145℃の赤褐
色の粉末状のCon−BACN70.1gを得た。 Con−BACN四塩化炭素溶液からCon−BACN
の回収率は90.5%に相当する。 実施例 4 アセナフテン77gと塩化第2鉄6gを四塩化炭
素700ml中に加え、30℃に保つた。この溶液に臭
素475g、四塩化炭素125mlの溶液を4時間にわた
り滴下した。滴下後55℃まで昇温し臭素の色が消
えるまで反応を行なつた。反応液中の不溶物を
過して除き、反応液を十分水洗した後、濃縮乾固
し、残渣をベンゼン550mlに溶解させ、加熱還流
下に水酸化カリウム36gをメタノール150mlに溶
解した液を1時間で滴下し、更に1時間反応させ
た。反応液を冷却後、臭化カリウム塩を過して
除き、メタノールを留去して3回水洗を行ない、
Con−BACN152gを含むベンゼン溶液600mlを得
た。得られたCon−BACNは、臭素含有率68%で
ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフ測定による
縮合度は、単体体以下36%、2単体43%、3〜8
単体21%であつた。 このベンゼン溶液を、普通の羽根でゆつくり撹
拌しているn−アミルアルコール2.4中へ、室
温下で30分で滴下した。滴下後、粉体の析出が起
つた。 滴下後更に30分撹拌を続けた後、別し乾燥し
たところ、粉体中に一部Con−BACNの固結した
ものが含まれていたが、家庭用ミキサーで容易に
かい砕出来、融点126〜146℃の黄褐色の粉末状
Con−BACN130.7gを得た。 Con−BACNのベンゼン溶液からCon−BACN
の回収率は、86%に相当する。 比較例 実施例1で製造したCon−BACNを77.5g含有
する四塩化炭素溶液0.45を、冷アセトン(0〜
−10℃)1.8中へ実施例1と同様に撹拌しなが
ら滴下した。滴下後、析出した粉体を別して乾
燥し、融点126−146℃の黄褐色の粉末状Con−
BACN55.0gを得た。Con−BACN四塩化炭素溶
液からCon−BACNの回収率は71%に相当する。
Claims (1)
- 1 アセナフテンの臭素化、縮合および脱臭化水
素反応で製造した臭素化アセナフチレン縮合体を
分離回収する方法において、得られた臭素化アセ
ナフチレン縮合体の溶液を炭素数3から5までの
飽和脂肪族の一価アルコール中へ添加することを
特徴とする臭素化アセナフチレン縮合体の分離回
収方法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20111983A JPS6094928A (ja) | 1983-10-28 | 1983-10-28 | 臭素化アセナフチレン縮合体の分離回収方法 |
| US06/615,541 US4898998A (en) | 1983-06-01 | 1984-05-31 | Process for producing brominated acenaphthylene condensates |
| CA000455684A CA1240707A (en) | 1983-06-01 | 1984-06-01 | Process for producing brominated acenaphthylene condensates |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20111983A JPS6094928A (ja) | 1983-10-28 | 1983-10-28 | 臭素化アセナフチレン縮合体の分離回収方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6094928A JPS6094928A (ja) | 1985-05-28 |
| JPH0331183B2 true JPH0331183B2 (ja) | 1991-05-02 |
Family
ID=16435717
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20111983A Granted JPS6094928A (ja) | 1983-06-01 | 1983-10-28 | 臭素化アセナフチレン縮合体の分離回収方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6094928A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6272635A (ja) * | 1985-09-27 | 1987-04-03 | Toyo Soda Mfg Co Ltd | 臭素化アセナフチレン縮合体を製造する方法 |
-
1983
- 1983-10-28 JP JP20111983A patent/JPS6094928A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6094928A (ja) | 1985-05-28 |
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