JPH0357956B2 - - Google Patents
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- JPH0357956B2 JPH0357956B2 JP58188450A JP18845083A JPH0357956B2 JP H0357956 B2 JPH0357956 B2 JP H0357956B2 JP 58188450 A JP58188450 A JP 58188450A JP 18845083 A JP18845083 A JP 18845083A JP H0357956 B2 JPH0357956 B2 JP H0357956B2
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- Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)
Description
本発明は、パイプライン輸送並びに燃焼の流動
特性に優れた石炭−アルコール分散燃料に関す
る。 近年、石炭を燃料とするべく、その取扱いに関
する多くの研究がなされ、例えば粉末状石炭を燃
料油または水等に分散させてスラリーを形成さ
せ、これをパイプラインで輸送することが行われ
ているが、何れも石炭量が20〜40重量%と低かつ
たり、燃焼時の発熱量の低下等の問題があつて低
コスト化を解決するには到つていない。 上記の欠陥を克服する方法として、粉末状石炭
とアルコールとの混合燃料が注目をあびている。
しかしながら、粉末状石炭とアルコールとを単に
混合しただけでは、比重差のため粉末状石炭は沈
降分離し、凝結して流動性を失うため満足な混合
燃料は得られない。 したがつて、安定性を向上する添加剤を見出す
ことも重要な課題の1つであり、例えば特開昭57
−149391等にその例を見ることができるが、1重
量%以上の添加剤を用いた場合においても船舶輸
送等に要求される振動安定性が悪く実用化は難し
い。 又、特開昭53−55304では、石炭粒子の大部分
が100メツシユ以下である微粉炭をメタノールに
分散することにより可燃性のシユード、シキソト
ロピー性懸濁体が得られることが示されている。
該懸濁体は、貯蔵中弱く撹拌するだけで懸濁状態
が維持でき、パイプライン中をポンプで送る際に
も分離しないように保持され、シユア・シンニン
グ・レオロジー性を有していて、静置中の粘度よ
りも低い見かけ粘度でポンプ輸送が可能な性質を
有する。しかしながら、撹拌を停止しておくと貯
蔵容器の底部に懸濁微粉炭の一部が沈積して堅い
石炭の層、いわゆる圧密層を形成する。この圧密
層は、強力な撹拌を行うことにより流動性を回復
し得る場合もあるが、場合によつては完全に回復
することが難しい為、該懸濁体の製造地から消費
地までの輸送及び貯蔵を考えるとき、技術的、経
済的に大きな問題となり、実用性のあるものとい
うことは出来ない。 一方、石炭粒子が小さく、懸濁状態に保たれて
いるコロイド状懸濁液の場合には、沈降分離が生
じがたく且つ安定性は良好であるが、粉砕コスト
が高くなり、又著しい高粘度を示しポンプ輸送が
難しくなる欠陥があり、満足な粉末状石炭−アル
コールの懸濁体は得られない。 又、粉末状石炭とアルコールとを単に混合した
懸濁体は、石炭濃度を高くすると著しく増粘し、
流動性がなくなるためパイプライン輸送や噴霧燃
焼が困難となり、石炭濃度を下げると輸送効率が
低下し、技術的、経済的に大きな問題となり実用
的でない。 本発明者等は、粉末状石炭とアルコールとの混
合物を主成分とする燃料の上記した欠陥を克服す
る為鋭意検討した結果、特定の構造の添加剤を使
用することにより、粘度を低下させパイプライン
輸送並びに燃焼の流動特性に優れた効果が得られ
ることを見出して本発明に到達した。 すなわち、本発明は、粉末状石炭とアルコール
との混合物を主成分とする石炭−アルコール分散
燃料において、リグニンスルホン酸およびそれら
の塩を脱スルホン化して得られるスルホン化度
(フエニルプロパン単位)0.25当量以下の部分脱
スルホン化リグニンスルホン酸からなる酸および
それらの塩の1種または2種以上を0.005〜5重
量%の範囲で含有することを特徴とする石炭−ア
ルコール分散燃料である。 本発明によれば、上記した特定の添加剤を使用
することにより、粘度を低下させパイプライン輸
送並びに燃焼の流動特性に優れ、更には静置した
該スラリーの上下層間灰分量差が大きく、脱灰性
が優れた石炭−アルコール燃料が得られる。 上記のリグニンスルホン酸およびそれらの塩と
しては、例えば針葉樹材、広葉樹材の木材チツプ
やその他のリグニンを含むものを原料としてパル
プ製造する際、亜硫酸水塩素亜硫酸溶液で蒸煮し
得られる蒸煮廃液や場合によつてはβ−ナフチル
アミン塩酸塩、アクリフラビン、チオフラビン、
石灰等の沈澱剤による沈澱法、塩析法、透析法お
よび抽出法等によつてヘキソース、ペントース等
の単糖類、糖変成物、無機物等を分離精製したリ
グニンスルホン酸およびそれらの塩等が有用であ
るが、リグニンスルホン酸および/又はそれらの
塩を主成分としたものであればよく、リグニン原
料、糖その他の成分の含有量、化学処理方法等に
よつて限定されるものではない。 本発明に用いられる部分脱スルホン化リグニン
スルホン酸からなる酸およびそれらの塩として
は、上記したようなリグニンスルホン酸および/
又はそれらの塩を脱スルホン化して得られる化合
物であるが、該化合物のスルホン化度がフエニル
プロパン単位0.06〜0.25当量、好ましくは0.06〜
0.2当量以下のものである。例えば亜硫酸パルプ
蒸煮廃液あるいはそれより分離精製したリグニン
スルホン酸および/又はそれらの塩を高温酸化
し、脱スルホン化して得られる化合物からなる酸
およびそれらの塩、更にはそれらに含まれる糖変
成物、無機物等を分離精製した化合物等が有用で
ある。 これらの部分脱スルホン化リグニンスルホン酸
からなる酸およびそれらの塩は、未処理のものに
比し、カルボキシル基やフエノール性水酸基の含
有量が多く、一方スルホン基やアルコール性水酸
基は少なく、又分子量は約3万以下と著しく小さ
い。これらの部分脱スルホン化リグニンスルホン
酸からなる酸およびそれらの塩、特にこれらのス
ルホン化度(フエニルプロパン単位)が0.25当量
以下のものは、アルコール相溶性、石炭−アルコ
ールスラリーの減粘効果が極めて良好であり、リ
グニンスルホン酸およびそれらの塩とは、化学
的、物理的性質について全く異なつた性状を示
す。 本発明の石炭−アルコール分散燃料に用いられ
る特定の添加剤は、上記した部分脱スルホン化リ
グニンスルホン酸からなる酸および/又はそれら
の塩であり、好ましくは1価、2価または3価の
金属塩、アンモニウム塩もしくはアミン塩であ
る。これらの塩は、酸あるいは塩基のいずれか一
方が過剰であつてもよく、また塩を作成後利用し
ても、酸と対になる塩基を別々に利用してもかま
わない。 塩を形成する金属としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、悪
鉛、カドミウム、バリウム、アルミニウム、鉛、
スズ、銅、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ツケル等が有用である。 又塩を形成するアミンとしては、脂肪族アミ
ン、脂環族アミン、芳香族アミン、アルカノール
アミン、ピリジンとその誘導体、4級化したNを
有する化合物等があり、例えばメチルアミン、エ
チルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、ラ
ウリルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミ
ン、ジメチルアミン、N−メチル−ラウリルアミ
ン、ジラウリルアミン、トリメチルアミン、N,
N−ジメチル・ラウリルアミン、エチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、牛脂アルキルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、シクロヘキシルジアミン、トリエチレンジア
ミン、モルホリン、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、モノイ
ソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミ
ン、トリイソプロパノールアミン、アニリン、P
−トルイジン、m−トルイジン、ニトロアニリ
ン、ベンジルアミン、ピリジン、フエニレンジア
ミン、ベンジジン等が有用である。 該部分脱スルホン化リグニンスルホン酸からな
る酸およびそれらの塩は、公知の化合物であり、
公知の方法で製造することができ、亜硫酸パルプ
蒸煮廃液あるいは分離精製されたリグニンスルホ
ン酸およびそれらの塩を例えば苛性ソーダ等のア
ルカリ存在下、初期PHを9以上、温度100〜300℃
好ましくは150〜250℃で、空気あるいは酸素を圧
入し、高温酸化して脱スルホン化を行わしめ、場
合によつては還元性糖類の糖変成物、無機物等の
反応副生物を分離除去し、更には造塩反応によつ
て得られるが、これらに限定されるものではな
く、より低いPHで熱処理し脱スルホン化して得ら
れるもの等でもよい。 本発明にかかる添加剤の具体例としては、下記
の合成例、製品があげられるが、これらはその一
例であり、これらに限定されるものではない。 部分脱スルホン化リグニンスルホン酸ソーダ
塩 (製品名「バニレツクスHW」山陽国策パル
プ(株)製) 部分脱スルホン化リグニンスルホン酸ソーダ
塩 (製品名「バニレツクスRN」山陽国策パル
プ(株)製) 部分脱スルホン化リグニンスルホン酸ソーダ
塩 (製品名「Marasperse CB」Marathon社
製) 本発明の液体−固体分散燃料に用いられる特定
の添加剤の添加量は、石炭の種類、粒度分布など
によつて異なるが、一般的には分散燃料全重量に
対し0.005〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量
%の範囲となる割合である。添加量が、0.005重
量%未満の場合は十分な流動性向上効果が得難い
ため好適でなく、5重量%を超える場合は経済的
に不利であるばかりでなく逆に流動性を損い本発
明の石炭−アルコール分散燃料の優れた物性が得
られない為好ましくない。 又本添加剤は、その他の減粘剤例えばアクリル
酸等の不飽和酸の単独又は共重合体からなる塩、
クエン酸等の脂肪酸塩、不飽和芳香族化合物から
なる重合体のスルホン酸塩、ナフタリンスルホン
酸や石油スルホン酸のホルマリン縮合物からなる
塩等のアニオン性界面活性剤、アミン、縮合リン
酸塩、ケイ酸塩、炭酸塩等のイオン性化合物等、
安定剤例えばカルボン酸、アルコール、アミン、
ポリプロピレングリコール、フエノール性水酸基
を有する化合物等分子中に少なくとも1個の活性
水素を有する化合物を出発物質とするアルキレン
オキシド付加物で分子中エチレンオキシド含有率
が80重量%以上且つその数平均分子量が1000〜10
万の化合物等の非イオン性界面活性剤、更にはこ
れらの硫酸エステル、リン酸エステル化物、N,
N,N−ジステアリル・メチルアンモニウム・ベ
タイン等の両性界面活性剤、超微粒シリカ、カー
ボンブラツク、ベントナイト等の無機物等と併用
してもよい。 本発明の添加剤は、単独のまゝ使用してもよい
が、有効に機能させるために、予め溶剤例えば
水、低級アルコール、アセトン、トルエンおよび
これらの混合物等にとかり、使用することが好ま
しい。又その添加方法は、例えば石炭とアルコー
ルとの混合物の湿式粉砕時に加えてもよく、又は
石炭粉砕時、又は予め粉砕された石炭とアルコー
ルの混合時、又は混合後に加えてもよく、いずれ
の方法によつても本発明の効果を達成することが
できる。 本発明の石炭−アルコール分散燃料に用いられ
る粉末状石炭とは、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、
褐炭の中から選ばれる少なくとも1種の石炭を粉
砕したもので、石炭の種類や産地にかかわりな
く、又化学組成や水分含有量にもかかわりなく、
いかなるものも利用できる。又石炭粒子の大きさ
については、粒子の大きさにかかわらず、本発明
のすぐれた添加剤を使用することにより粘度を低
下させパイプライン輸送並びに燃焼の流動特性に
優れた効果を示すが、石炭粒子が4メツシユ以下
であり、しかもこれらの大部分の粒子が16メツシ
ユ以下であることが本発明の目的を達成する為特
に好ましい。この粉末状石炭の混合量は、最終液
体−固体分散燃料に対して30〜80重量%であるこ
とが好ましく、80重量%を超える粉末状石炭をア
ルコールと混合した場合は、粘度が著しく高くな
り流動性を失うため好適でなく、30重量%未満の
量を混合した場合は、石炭−アルコール分散燃料
の経済性が少なくなるばかりでなく、本発明の石
炭−アルコール分散燃料の優れた物性が得られな
い為好ましくない。従つて通常30〜80重量%、更
に好ましくは40〜70重量%の範囲である。 又、本発明の石炭−アルコール分散燃料には、
その最終石炭−アルコール分散燃料に対して30重
量%以下の量の水分を含ませることができる。水
分の量が30重量%を超える場合は、該石炭−アル
コール分散燃料の輸送費、貯蔵費、その他一般管
理費が高くなり、更に燃焼時に水の蒸発熱による
熱損失が大きくなるため本発明の目的を達成する
ことが出来ない。尚該石炭−アルコール分散燃料
中の水分の量は、目的に合せて最適なものとする
ことができるが、例えば、燃焼排ガス中のNOX
と煤塵を少なくするためには、5〜10重量%の水
分を含むことが好ましい。水分は石炭中の水分で
通常まかなわれるが、別途添加調整するか、実施
者において適宜選択できる。 本発明の石炭−アルコール分散燃料に用いられ
るアルコールは、炭素数1〜4個を有する低級脂
肪族アルコールのうち少なくとも1種からなり、
例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、
n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアル
コール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール等であり、経済性及び物理的性質からメチル
アルコールが特に好ましく、又該アルコール中
に、工業的に製造する時に含有される化合物、溶
剤、水等の有機化合物、無機化合物が含まれても
よい。 本発明による石炭−アルコール分散燃料は、粘
度が低く流動特性に優れ、パイプライン輸送や噴
霧燃焼を容易に行うことができる。 更に、かかる本発明の石炭−アルコール分散燃
料は、静置後上下層間の石炭中灰分量差が著し
く、石炭−アルコール中からの灰分の分離が可能
となる。これは、該分散燃料に用いられる添加剤
が、該スラリー中の石炭粒子の石炭質に吸着し、
電荷を賦与することによりスラリー中に分散さ
せ、一方石炭粒子中の灰分質は、凝集を起こし沈
降するためと考えられる。 次に本発明を合成例及び実施例により詳細に説
明する。 合成例 1 リグニンスルホン酸ナトリウム溶液〔製品名
「サンエキス252」山陽国策パルプ(株)製品、濃度43
重量%、該リグニンスルホン酸ナトリウムのスル
ホン化度(フエニルプロパン単位当り)0.46当
量〕232.6gに苛性ソーダ50.0g加えた液を170〜
200℃、1.5時間酸素圧入し酸化処理した後、硫酸
を加えPH2.5とし、脱スルホン化リグニンスルホ
ン酸を沈澱せしめ、部分脱スルホン化リグニンス
ルホン酸(A−1)を得た。このもののスルホン
化度(フエニルプロパン単位当り)(JISK3362−
1978および硫酸バリウム重量法により測定)は、
0.06当量であつた。この部分脱スルホン化リグニ
ンスルホン酸(A−1)を苛性ソーダでPH7.5に
中和し、純度92%の部分脱スルホン化リグニンス
ルホン酸ナトリウム(A−2)を得た。 合成例 2 リグニンスルホン酸ナトリウム溶液〔製品名
「サンエキス252」山陽国策パルプ(株)製品、濃度43
重量%、該リグニンスルホン酸ナトリウムのスル
ホン化度(フエニルプロパン単位当り)0.46当
量〕に40%苛性ソーダ液を加えてPH12とした後、
150〜180℃で60分間、空気を圧入し酸化処理し
た。これに硫酸を加えPH2.5とし、脱スルホン化
リグニンスルホン酸を沈澱せしめ、部分脱スルホ
ン化リグニンスルホン酸(A−3)を得た。この
もののスルホン化度(フエニルプロパン単位当
り)(JISK3362−1978および硫酸バリウム重量法
により測定)は、0.23当量であつた。この部分脱
スルホン化リグニンスルホン酸(A−3)を苛性
ソーダでPH9とし、純度95%の部分脱スルホン化
リグニンスルホン酸ナトリウム(A−4)を得
た。 合成例 3 リグニンスルホン酸ナトリウム溶液〔製品名
「サンエキス252」山陽国策パルプ(株)製品、濃度43
重量%、該リグニンスルホン酸ナトリウムのスル
ホン化度(フエニルプロパン単位当り)0.46当
量〕に40%苛性ソーダ液を加えてPH12とした後、
150〜180℃で30分間、空気を圧入し酸化処理し
た。これに硫酸を加えPH2.5とし、脱スルホン化
リグニンスルホン酸を沈澱せしめ、部分脱スルホ
ン化リグニンスルホン酸(A−5)を得た。この
もののスルホン化度(フエニルプロパン単位当
り)(JISK3362−1978および硫酸バリウム重量法
により測定)は、0.32当量であつた。この部分脱
スルホン化リグニンスルホン酸(A−5)を苛性
ソーダでPH8とし、純度92%の部分脱スルホン化
リグニンスルホン酸ナトリウム(A−−6)を得
た。 実施例 1 合成例1より得られた部分脱スルホン化リグニ
ンスルホン酸ナトリウム(A−2)を3.0g、メ
チルアルコール207g、水30gを1000mlのビーカ
ーに入れ、ホモミキサーを用いて室温で1000rpm
の条件下で10分間撹拌し混合した。次に粉末状亜
瀝青炭(100メツシユ通過97.5重量%、200メツシ
ユ通過75.2重量%、350メツシユ通過53.6重量%、
水分5.0重量%、灰分14.8重量%)360gを入れ、
1000rpmの条件下で20分間撹拌して石炭−アルコ
ールスラリー600gを得た。 このものの粘度(*1)は、1400cpであつた。
次に脱灰性(灰分量)試験(*2)を行なつた結
果、石炭中灰分量は、上層9.8重量%、中層11.2
重量%、下層20.8重量%であり、上下層試料間の
石炭中灰分量の差は著しく大きかつた。この石炭
とアルコールとの混合物を主成分とする石炭−ア
ルコール分散燃料は、粘度が低く流動性に優れ、
パイプライン輸送並びに噴霧燃焼が容易であり、
更に脱灰性が良好なものであつた。 (*1) 粘度測定 二重円筒型粘度計(ハーケ社製、ローター
MV)を用い、液温20℃、回転数5rpmで測
定した。分散燃料の粘度が低い程、流動性が優
れていることを示す。 (*2) 脱灰性(灰分量)試験 上記の石炭−アルコール分散燃料を500mlメ
スシリンダー(内径50m/m)に500mlの量を
入れ、室温にて3日間静置させる。静置経時
後、このシリンダー中該分散燃料の上部170ml
を取り出して上層試料とし、次に残存330mlの
上部170mlを中層試料、下部160mlを下層試料と
する。これらの試料中の石炭中灰分量を
JISM8812により測定した。層間での石炭中灰
分量の差が大きい程、脱灰性が良好であること
を示す。 実施例 2 合成例1〜3で得られた部分脱スルホン化リグ
ニンスルホン酸及びそれらの塩、部分脱スルホン
化リグニンスルホン酸塩を主成分とする製品等を
用い、実施例1と同様の方法で石炭/添加水/ア
ルコールの割合、添加剤の種類、量をかえて、石
炭とアルコールとの混合物を主成分とする液体−
固体燃料を調整した。これらの粘度及び脱灰性に
ついて第1表に示した。又添加剤を使用しない場
合、本発明の添加剤以外のものを使用した場合を
比較例として第1表に併記した。尚実施例及び比
較例に使用した石炭の性状を第2表に示した。 第1表に示した如く、本発明の液体−固体分散
燃料は、特定の添加剤を用いることにより、炭
種、アルコールによらず、粘度を低下させパイプ
ライン輸送並びに燃焼の流動特性に優れた効果が
あり、更に脱灰性が良好であることが分つた。 一方、比較例に示した部分脱スルホン化しない
リグニンスルホン酸塩は、粘度が著しく高い為パ
イプライン輸送、燃焼の流動特性を著しく損じ
た。更には脱灰性も不良であり、良好な分散燃料
を得ることができなかつた。 さらに参考例1、2に示すように、部分スルホ
ン化リグニンスルホン酸塩におけるスルホン化度
と減粘効果との関係はスルホン化度0.25当量(フ
エニルプロパン単位)付近で、減粘効果に差異を
生じていることがわかる。 また、参考例3に石炭スラリー系におけるリグ
ニンスルホン酸塩の効果を示した。すなわち石炭
−水スラリーに「リグニンスルホン酸塩」は非常
に減粘効果があり、脱灰性が優れているのにくら
べ、石炭−アルコールスラリーでは減粘効果は殆
んど認められない。すなわち、分散媒が水とアル
コールでは、界面状態、スラリー性状等が全く異
質であることがわかつた。
特性に優れた石炭−アルコール分散燃料に関す
る。 近年、石炭を燃料とするべく、その取扱いに関
する多くの研究がなされ、例えば粉末状石炭を燃
料油または水等に分散させてスラリーを形成さ
せ、これをパイプラインで輸送することが行われ
ているが、何れも石炭量が20〜40重量%と低かつ
たり、燃焼時の発熱量の低下等の問題があつて低
コスト化を解決するには到つていない。 上記の欠陥を克服する方法として、粉末状石炭
とアルコールとの混合燃料が注目をあびている。
しかしながら、粉末状石炭とアルコールとを単に
混合しただけでは、比重差のため粉末状石炭は沈
降分離し、凝結して流動性を失うため満足な混合
燃料は得られない。 したがつて、安定性を向上する添加剤を見出す
ことも重要な課題の1つであり、例えば特開昭57
−149391等にその例を見ることができるが、1重
量%以上の添加剤を用いた場合においても船舶輸
送等に要求される振動安定性が悪く実用化は難し
い。 又、特開昭53−55304では、石炭粒子の大部分
が100メツシユ以下である微粉炭をメタノールに
分散することにより可燃性のシユード、シキソト
ロピー性懸濁体が得られることが示されている。
該懸濁体は、貯蔵中弱く撹拌するだけで懸濁状態
が維持でき、パイプライン中をポンプで送る際に
も分離しないように保持され、シユア・シンニン
グ・レオロジー性を有していて、静置中の粘度よ
りも低い見かけ粘度でポンプ輸送が可能な性質を
有する。しかしながら、撹拌を停止しておくと貯
蔵容器の底部に懸濁微粉炭の一部が沈積して堅い
石炭の層、いわゆる圧密層を形成する。この圧密
層は、強力な撹拌を行うことにより流動性を回復
し得る場合もあるが、場合によつては完全に回復
することが難しい為、該懸濁体の製造地から消費
地までの輸送及び貯蔵を考えるとき、技術的、経
済的に大きな問題となり、実用性のあるものとい
うことは出来ない。 一方、石炭粒子が小さく、懸濁状態に保たれて
いるコロイド状懸濁液の場合には、沈降分離が生
じがたく且つ安定性は良好であるが、粉砕コスト
が高くなり、又著しい高粘度を示しポンプ輸送が
難しくなる欠陥があり、満足な粉末状石炭−アル
コールの懸濁体は得られない。 又、粉末状石炭とアルコールとを単に混合した
懸濁体は、石炭濃度を高くすると著しく増粘し、
流動性がなくなるためパイプライン輸送や噴霧燃
焼が困難となり、石炭濃度を下げると輸送効率が
低下し、技術的、経済的に大きな問題となり実用
的でない。 本発明者等は、粉末状石炭とアルコールとの混
合物を主成分とする燃料の上記した欠陥を克服す
る為鋭意検討した結果、特定の構造の添加剤を使
用することにより、粘度を低下させパイプライン
輸送並びに燃焼の流動特性に優れた効果が得られ
ることを見出して本発明に到達した。 すなわち、本発明は、粉末状石炭とアルコール
との混合物を主成分とする石炭−アルコール分散
燃料において、リグニンスルホン酸およびそれら
の塩を脱スルホン化して得られるスルホン化度
(フエニルプロパン単位)0.25当量以下の部分脱
スルホン化リグニンスルホン酸からなる酸および
それらの塩の1種または2種以上を0.005〜5重
量%の範囲で含有することを特徴とする石炭−ア
ルコール分散燃料である。 本発明によれば、上記した特定の添加剤を使用
することにより、粘度を低下させパイプライン輸
送並びに燃焼の流動特性に優れ、更には静置した
該スラリーの上下層間灰分量差が大きく、脱灰性
が優れた石炭−アルコール燃料が得られる。 上記のリグニンスルホン酸およびそれらの塩と
しては、例えば針葉樹材、広葉樹材の木材チツプ
やその他のリグニンを含むものを原料としてパル
プ製造する際、亜硫酸水塩素亜硫酸溶液で蒸煮し
得られる蒸煮廃液や場合によつてはβ−ナフチル
アミン塩酸塩、アクリフラビン、チオフラビン、
石灰等の沈澱剤による沈澱法、塩析法、透析法お
よび抽出法等によつてヘキソース、ペントース等
の単糖類、糖変成物、無機物等を分離精製したリ
グニンスルホン酸およびそれらの塩等が有用であ
るが、リグニンスルホン酸および/又はそれらの
塩を主成分としたものであればよく、リグニン原
料、糖その他の成分の含有量、化学処理方法等に
よつて限定されるものではない。 本発明に用いられる部分脱スルホン化リグニン
スルホン酸からなる酸およびそれらの塩として
は、上記したようなリグニンスルホン酸および/
又はそれらの塩を脱スルホン化して得られる化合
物であるが、該化合物のスルホン化度がフエニル
プロパン単位0.06〜0.25当量、好ましくは0.06〜
0.2当量以下のものである。例えば亜硫酸パルプ
蒸煮廃液あるいはそれより分離精製したリグニン
スルホン酸および/又はそれらの塩を高温酸化
し、脱スルホン化して得られる化合物からなる酸
およびそれらの塩、更にはそれらに含まれる糖変
成物、無機物等を分離精製した化合物等が有用で
ある。 これらの部分脱スルホン化リグニンスルホン酸
からなる酸およびそれらの塩は、未処理のものに
比し、カルボキシル基やフエノール性水酸基の含
有量が多く、一方スルホン基やアルコール性水酸
基は少なく、又分子量は約3万以下と著しく小さ
い。これらの部分脱スルホン化リグニンスルホン
酸からなる酸およびそれらの塩、特にこれらのス
ルホン化度(フエニルプロパン単位)が0.25当量
以下のものは、アルコール相溶性、石炭−アルコ
ールスラリーの減粘効果が極めて良好であり、リ
グニンスルホン酸およびそれらの塩とは、化学
的、物理的性質について全く異なつた性状を示
す。 本発明の石炭−アルコール分散燃料に用いられ
る特定の添加剤は、上記した部分脱スルホン化リ
グニンスルホン酸からなる酸および/又はそれら
の塩であり、好ましくは1価、2価または3価の
金属塩、アンモニウム塩もしくはアミン塩であ
る。これらの塩は、酸あるいは塩基のいずれか一
方が過剰であつてもよく、また塩を作成後利用し
ても、酸と対になる塩基を別々に利用してもかま
わない。 塩を形成する金属としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、悪
鉛、カドミウム、バリウム、アルミニウム、鉛、
スズ、銅、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ツケル等が有用である。 又塩を形成するアミンとしては、脂肪族アミ
ン、脂環族アミン、芳香族アミン、アルカノール
アミン、ピリジンとその誘導体、4級化したNを
有する化合物等があり、例えばメチルアミン、エ
チルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、ラ
ウリルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミ
ン、ジメチルアミン、N−メチル−ラウリルアミ
ン、ジラウリルアミン、トリメチルアミン、N,
N−ジメチル・ラウリルアミン、エチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、牛脂アルキルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、シクロヘキシルジアミン、トリエチレンジア
ミン、モルホリン、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、モノイ
ソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミ
ン、トリイソプロパノールアミン、アニリン、P
−トルイジン、m−トルイジン、ニトロアニリ
ン、ベンジルアミン、ピリジン、フエニレンジア
ミン、ベンジジン等が有用である。 該部分脱スルホン化リグニンスルホン酸からな
る酸およびそれらの塩は、公知の化合物であり、
公知の方法で製造することができ、亜硫酸パルプ
蒸煮廃液あるいは分離精製されたリグニンスルホ
ン酸およびそれらの塩を例えば苛性ソーダ等のア
ルカリ存在下、初期PHを9以上、温度100〜300℃
好ましくは150〜250℃で、空気あるいは酸素を圧
入し、高温酸化して脱スルホン化を行わしめ、場
合によつては還元性糖類の糖変成物、無機物等の
反応副生物を分離除去し、更には造塩反応によつ
て得られるが、これらに限定されるものではな
く、より低いPHで熱処理し脱スルホン化して得ら
れるもの等でもよい。 本発明にかかる添加剤の具体例としては、下記
の合成例、製品があげられるが、これらはその一
例であり、これらに限定されるものではない。 部分脱スルホン化リグニンスルホン酸ソーダ
塩 (製品名「バニレツクスHW」山陽国策パル
プ(株)製) 部分脱スルホン化リグニンスルホン酸ソーダ
塩 (製品名「バニレツクスRN」山陽国策パル
プ(株)製) 部分脱スルホン化リグニンスルホン酸ソーダ
塩 (製品名「Marasperse CB」Marathon社
製) 本発明の液体−固体分散燃料に用いられる特定
の添加剤の添加量は、石炭の種類、粒度分布など
によつて異なるが、一般的には分散燃料全重量に
対し0.005〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量
%の範囲となる割合である。添加量が、0.005重
量%未満の場合は十分な流動性向上効果が得難い
ため好適でなく、5重量%を超える場合は経済的
に不利であるばかりでなく逆に流動性を損い本発
明の石炭−アルコール分散燃料の優れた物性が得
られない為好ましくない。 又本添加剤は、その他の減粘剤例えばアクリル
酸等の不飽和酸の単独又は共重合体からなる塩、
クエン酸等の脂肪酸塩、不飽和芳香族化合物から
なる重合体のスルホン酸塩、ナフタリンスルホン
酸や石油スルホン酸のホルマリン縮合物からなる
塩等のアニオン性界面活性剤、アミン、縮合リン
酸塩、ケイ酸塩、炭酸塩等のイオン性化合物等、
安定剤例えばカルボン酸、アルコール、アミン、
ポリプロピレングリコール、フエノール性水酸基
を有する化合物等分子中に少なくとも1個の活性
水素を有する化合物を出発物質とするアルキレン
オキシド付加物で分子中エチレンオキシド含有率
が80重量%以上且つその数平均分子量が1000〜10
万の化合物等の非イオン性界面活性剤、更にはこ
れらの硫酸エステル、リン酸エステル化物、N,
N,N−ジステアリル・メチルアンモニウム・ベ
タイン等の両性界面活性剤、超微粒シリカ、カー
ボンブラツク、ベントナイト等の無機物等と併用
してもよい。 本発明の添加剤は、単独のまゝ使用してもよい
が、有効に機能させるために、予め溶剤例えば
水、低級アルコール、アセトン、トルエンおよび
これらの混合物等にとかり、使用することが好ま
しい。又その添加方法は、例えば石炭とアルコー
ルとの混合物の湿式粉砕時に加えてもよく、又は
石炭粉砕時、又は予め粉砕された石炭とアルコー
ルの混合時、又は混合後に加えてもよく、いずれ
の方法によつても本発明の効果を達成することが
できる。 本発明の石炭−アルコール分散燃料に用いられ
る粉末状石炭とは、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、
褐炭の中から選ばれる少なくとも1種の石炭を粉
砕したもので、石炭の種類や産地にかかわりな
く、又化学組成や水分含有量にもかかわりなく、
いかなるものも利用できる。又石炭粒子の大きさ
については、粒子の大きさにかかわらず、本発明
のすぐれた添加剤を使用することにより粘度を低
下させパイプライン輸送並びに燃焼の流動特性に
優れた効果を示すが、石炭粒子が4メツシユ以下
であり、しかもこれらの大部分の粒子が16メツシ
ユ以下であることが本発明の目的を達成する為特
に好ましい。この粉末状石炭の混合量は、最終液
体−固体分散燃料に対して30〜80重量%であるこ
とが好ましく、80重量%を超える粉末状石炭をア
ルコールと混合した場合は、粘度が著しく高くな
り流動性を失うため好適でなく、30重量%未満の
量を混合した場合は、石炭−アルコール分散燃料
の経済性が少なくなるばかりでなく、本発明の石
炭−アルコール分散燃料の優れた物性が得られな
い為好ましくない。従つて通常30〜80重量%、更
に好ましくは40〜70重量%の範囲である。 又、本発明の石炭−アルコール分散燃料には、
その最終石炭−アルコール分散燃料に対して30重
量%以下の量の水分を含ませることができる。水
分の量が30重量%を超える場合は、該石炭−アル
コール分散燃料の輸送費、貯蔵費、その他一般管
理費が高くなり、更に燃焼時に水の蒸発熱による
熱損失が大きくなるため本発明の目的を達成する
ことが出来ない。尚該石炭−アルコール分散燃料
中の水分の量は、目的に合せて最適なものとする
ことができるが、例えば、燃焼排ガス中のNOX
と煤塵を少なくするためには、5〜10重量%の水
分を含むことが好ましい。水分は石炭中の水分で
通常まかなわれるが、別途添加調整するか、実施
者において適宜選択できる。 本発明の石炭−アルコール分散燃料に用いられ
るアルコールは、炭素数1〜4個を有する低級脂
肪族アルコールのうち少なくとも1種からなり、
例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、
n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアル
コール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール等であり、経済性及び物理的性質からメチル
アルコールが特に好ましく、又該アルコール中
に、工業的に製造する時に含有される化合物、溶
剤、水等の有機化合物、無機化合物が含まれても
よい。 本発明による石炭−アルコール分散燃料は、粘
度が低く流動特性に優れ、パイプライン輸送や噴
霧燃焼を容易に行うことができる。 更に、かかる本発明の石炭−アルコール分散燃
料は、静置後上下層間の石炭中灰分量差が著し
く、石炭−アルコール中からの灰分の分離が可能
となる。これは、該分散燃料に用いられる添加剤
が、該スラリー中の石炭粒子の石炭質に吸着し、
電荷を賦与することによりスラリー中に分散さ
せ、一方石炭粒子中の灰分質は、凝集を起こし沈
降するためと考えられる。 次に本発明を合成例及び実施例により詳細に説
明する。 合成例 1 リグニンスルホン酸ナトリウム溶液〔製品名
「サンエキス252」山陽国策パルプ(株)製品、濃度43
重量%、該リグニンスルホン酸ナトリウムのスル
ホン化度(フエニルプロパン単位当り)0.46当
量〕232.6gに苛性ソーダ50.0g加えた液を170〜
200℃、1.5時間酸素圧入し酸化処理した後、硫酸
を加えPH2.5とし、脱スルホン化リグニンスルホ
ン酸を沈澱せしめ、部分脱スルホン化リグニンス
ルホン酸(A−1)を得た。このもののスルホン
化度(フエニルプロパン単位当り)(JISK3362−
1978および硫酸バリウム重量法により測定)は、
0.06当量であつた。この部分脱スルホン化リグニ
ンスルホン酸(A−1)を苛性ソーダでPH7.5に
中和し、純度92%の部分脱スルホン化リグニンス
ルホン酸ナトリウム(A−2)を得た。 合成例 2 リグニンスルホン酸ナトリウム溶液〔製品名
「サンエキス252」山陽国策パルプ(株)製品、濃度43
重量%、該リグニンスルホン酸ナトリウムのスル
ホン化度(フエニルプロパン単位当り)0.46当
量〕に40%苛性ソーダ液を加えてPH12とした後、
150〜180℃で60分間、空気を圧入し酸化処理し
た。これに硫酸を加えPH2.5とし、脱スルホン化
リグニンスルホン酸を沈澱せしめ、部分脱スルホ
ン化リグニンスルホン酸(A−3)を得た。この
もののスルホン化度(フエニルプロパン単位当
り)(JISK3362−1978および硫酸バリウム重量法
により測定)は、0.23当量であつた。この部分脱
スルホン化リグニンスルホン酸(A−3)を苛性
ソーダでPH9とし、純度95%の部分脱スルホン化
リグニンスルホン酸ナトリウム(A−4)を得
た。 合成例 3 リグニンスルホン酸ナトリウム溶液〔製品名
「サンエキス252」山陽国策パルプ(株)製品、濃度43
重量%、該リグニンスルホン酸ナトリウムのスル
ホン化度(フエニルプロパン単位当り)0.46当
量〕に40%苛性ソーダ液を加えてPH12とした後、
150〜180℃で30分間、空気を圧入し酸化処理し
た。これに硫酸を加えPH2.5とし、脱スルホン化
リグニンスルホン酸を沈澱せしめ、部分脱スルホ
ン化リグニンスルホン酸(A−5)を得た。この
もののスルホン化度(フエニルプロパン単位当
り)(JISK3362−1978および硫酸バリウム重量法
により測定)は、0.32当量であつた。この部分脱
スルホン化リグニンスルホン酸(A−5)を苛性
ソーダでPH8とし、純度92%の部分脱スルホン化
リグニンスルホン酸ナトリウム(A−−6)を得
た。 実施例 1 合成例1より得られた部分脱スルホン化リグニ
ンスルホン酸ナトリウム(A−2)を3.0g、メ
チルアルコール207g、水30gを1000mlのビーカ
ーに入れ、ホモミキサーを用いて室温で1000rpm
の条件下で10分間撹拌し混合した。次に粉末状亜
瀝青炭(100メツシユ通過97.5重量%、200メツシ
ユ通過75.2重量%、350メツシユ通過53.6重量%、
水分5.0重量%、灰分14.8重量%)360gを入れ、
1000rpmの条件下で20分間撹拌して石炭−アルコ
ールスラリー600gを得た。 このものの粘度(*1)は、1400cpであつた。
次に脱灰性(灰分量)試験(*2)を行なつた結
果、石炭中灰分量は、上層9.8重量%、中層11.2
重量%、下層20.8重量%であり、上下層試料間の
石炭中灰分量の差は著しく大きかつた。この石炭
とアルコールとの混合物を主成分とする石炭−ア
ルコール分散燃料は、粘度が低く流動性に優れ、
パイプライン輸送並びに噴霧燃焼が容易であり、
更に脱灰性が良好なものであつた。 (*1) 粘度測定 二重円筒型粘度計(ハーケ社製、ローター
MV)を用い、液温20℃、回転数5rpmで測
定した。分散燃料の粘度が低い程、流動性が優
れていることを示す。 (*2) 脱灰性(灰分量)試験 上記の石炭−アルコール分散燃料を500mlメ
スシリンダー(内径50m/m)に500mlの量を
入れ、室温にて3日間静置させる。静置経時
後、このシリンダー中該分散燃料の上部170ml
を取り出して上層試料とし、次に残存330mlの
上部170mlを中層試料、下部160mlを下層試料と
する。これらの試料中の石炭中灰分量を
JISM8812により測定した。層間での石炭中灰
分量の差が大きい程、脱灰性が良好であること
を示す。 実施例 2 合成例1〜3で得られた部分脱スルホン化リグ
ニンスルホン酸及びそれらの塩、部分脱スルホン
化リグニンスルホン酸塩を主成分とする製品等を
用い、実施例1と同様の方法で石炭/添加水/ア
ルコールの割合、添加剤の種類、量をかえて、石
炭とアルコールとの混合物を主成分とする液体−
固体燃料を調整した。これらの粘度及び脱灰性に
ついて第1表に示した。又添加剤を使用しない場
合、本発明の添加剤以外のものを使用した場合を
比較例として第1表に併記した。尚実施例及び比
較例に使用した石炭の性状を第2表に示した。 第1表に示した如く、本発明の液体−固体分散
燃料は、特定の添加剤を用いることにより、炭
種、アルコールによらず、粘度を低下させパイプ
ライン輸送並びに燃焼の流動特性に優れた効果が
あり、更に脱灰性が良好であることが分つた。 一方、比較例に示した部分脱スルホン化しない
リグニンスルホン酸塩は、粘度が著しく高い為パ
イプライン輸送、燃焼の流動特性を著しく損じ
た。更には脱灰性も不良であり、良好な分散燃料
を得ることができなかつた。 さらに参考例1、2に示すように、部分スルホ
ン化リグニンスルホン酸塩におけるスルホン化度
と減粘効果との関係はスルホン化度0.25当量(フ
エニルプロパン単位)付近で、減粘効果に差異を
生じていることがわかる。 また、参考例3に石炭スラリー系におけるリグ
ニンスルホン酸塩の効果を示した。すなわち石炭
−水スラリーに「リグニンスルホン酸塩」は非常
に減粘効果があり、脱灰性が優れているのにくら
べ、石炭−アルコールスラリーでは減粘効果は殆
んど認められない。すなわち、分散媒が水とアル
コールでは、界面状態、スラリー性状等が全く異
質であることがわかつた。
【表】
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 粉末状石炭とアルコールとの混合物を主成分
とする石炭−アルコール分散燃料において、リグ
ニンスルホン酸およびそれらの塩を脱スルホン化
して得られるスルホン化度(フエニルプロパン単
位)0.06〜0.25当量の部分脱スルホン化リグニン
スルホン酸からなる酸およびそれらの塩の1種ま
たは2種以上を0.005〜5重量%の範囲で含有す
るものであつて、静置状態において、上層が下層
に比して低灰分のスラリーを形成せしめ、該上層
を採取して得られる低灰分の流動性に優れた石炭
−アルコール分散燃料。 2 塩を形成する対イオンが、1価、2価または
3価の金属、アンモニウムもしくはアミンである
特許請求の範囲第1項記載の石炭−アルコール分
散燃料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18845083A JPS6081293A (ja) | 1983-10-11 | 1983-10-11 | 液体−固体分散燃料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18845083A JPS6081293A (ja) | 1983-10-11 | 1983-10-11 | 液体−固体分散燃料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6081293A JPS6081293A (ja) | 1985-05-09 |
| JPH0357956B2 true JPH0357956B2 (ja) | 1991-09-03 |
Family
ID=16223903
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18845083A Granted JPS6081293A (ja) | 1983-10-11 | 1983-10-11 | 液体−固体分散燃料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6081293A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62241993A (ja) * | 1986-04-15 | 1987-10-22 | Mitsui Mining Co Ltd | 石炭−メタノ−ルスラリ−およびその製造方法 |
| WO1996009361A1 (en) * | 1994-09-19 | 1996-03-28 | Material Transportation Technologies Pty. Ltd. | A slurry modifier and method of treating a slurry |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57149391A (en) * | 1981-03-13 | 1982-09-14 | Nippon Oil & Fats Co Ltd | Additive for coal/alcohol slurry |
| JPS5845287A (ja) * | 1981-09-14 | 1983-03-16 | Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd | 石炭・水スラリ−流動性改良方法 |
-
1983
- 1983-10-11 JP JP18845083A patent/JPS6081293A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6081293A (ja) | 1985-05-09 |
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|---|---|---|---|
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