JPH0372618B2 - - Google Patents
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- JPH0372618B2 JPH0372618B2 JP9671182A JP9671182A JPH0372618B2 JP H0372618 B2 JPH0372618 B2 JP H0372618B2 JP 9671182 A JP9671182 A JP 9671182A JP 9671182 A JP9671182 A JP 9671182A JP H0372618 B2 JPH0372618 B2 JP H0372618B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibiotic
- culture
- absorption spectrum
- meoh
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
本発明は、マクベシン類縁化合物およびその製
造法に関する。 本発明者らは、新規な抗生物質の探索を目的と
して、多数の微生物を土壌などより採取し、それ
らが生産する抗生物質を検索したところ、それら
微生物の培養物中にグラム陽性細菌、真菌、原虫
に対して活性を示す新規抗生物質が生産されてい
ることを見い出し、これを精製単離し、その性状
から、当該抗生物質がこれ迄にない新しい抗生物
質であることを認め、これらを抗生物質C−
33196−E−6,E−6−R,E−7およびE−
7−Rと称することにした。またこれら化合物
は、マクベシン類縁化合物であることを見い出し
た。これらの知見に基づいてさらに研究を重ねた
結果、本発明を完成した。 本発明は、(1)一般式 (式中、Xは
造法に関する。 本発明者らは、新規な抗生物質の探索を目的と
して、多数の微生物を土壌などより採取し、それ
らが生産する抗生物質を検索したところ、それら
微生物の培養物中にグラム陽性細菌、真菌、原虫
に対して活性を示す新規抗生物質が生産されてい
ることを見い出し、これを精製単離し、その性状
から、当該抗生物質がこれ迄にない新しい抗生物
質であることを認め、これらを抗生物質C−
33196−E−6,E−6−R,E−7およびE−
7−Rと称することにした。またこれら化合物
は、マクベシン類縁化合物であることを見い出し
た。これらの知見に基づいてさらに研究を重ねた
結果、本発明を完成した。 本発明は、(1)一般式 (式中、Xは
【式】または
【式】を示す。)
で示され、下記の特性を有する抗生物質C−
33196E−6,E−6−R,E−7またはE−7
−R: (A) 抗生物質C−33196E−6: () 旋光度〔α〕24 D+258.8°±20°(c=0.5,
CHCl3) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max273nm±2nm(E1% 1cm454±45) λMeOH Max397nm±2nm(E1% 1cm50.3±5) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1): 1720,1705,1650,1610,1505, 1380,1325,1265,1210,1090, 1040; (B) 抗生物質C−33196E−6−R: ()旋光度:〔α〕24 D+37.8°±4°(c=0.5,
MeOH) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max255nm±2nm(E1% 1cm337±30) λMeOH Max307nm±2nm(E1% 1cm91±9) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1): 1720,1650,1600,1535,1460, 1380,1320,1090,1040,1010; (C) 抗生物質C−33196E−7: () 旋光度〔α〕24 D+37.4°±4°(c=0.5,
CHCl3) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max274nm±2nm(E1% 1cm502±50) λMeOH Max396nm±2nm(E1% 1cm59.8±6) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1): 1725,1670,1650,1605,1500, 1380,1325,1260,1205,1150, 1095,1035; (D) 抗生物質C−33196E−7−R: () 旋光度:〔α〕24 D+18.6°±20°(c=0.5,
MeOH) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max250nm±2nm(E1% 1cm305±30) λMeOH Max315nm±2nm(E1% 1cm68±7) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1): 1710,1640,1600,1485,1455, 1380,1310,1250,1090,1040、 および(2) アクチノシンネマ属に属する抗生物
質C−33196E−6,E−6−R,E−7およ
び/またはE−7−Rを生産する能力を有する微
生物を培地に培養し、培養物から該化合物を採取
することを特徴とする抗生物質C−33196E−6,
E−6−R,E−7および/またはE−7−Rの
製造法である。 本明細書においては、抗生物質C−33196E−
6をC−33196E−6あるいは単にE−6と、抗
生物質C−33196E−6−RをC−33196E−6−
Rあるいは単にE−6−Rと抗生物質C−
33196E−7をC−33196E−7あるいは単にE−
7と、抗生物質C−33196E−7−RをC−
33196E−7−Rあるいは単にE−7−Rとそれ
ぞれ称するものとする。 また、抗生物質C−33196E−6,E−6−R,
E−7およびE−7−Rを「抗生物質C−33196〕
と総称することもある。 マクベシンについては、前記構造式()にお
いて17−及び21−位の水酸基がメトキシ基であり
Xが
33196E−6,E−6−R,E−7またはE−7
−R: (A) 抗生物質C−33196E−6: () 旋光度〔α〕24 D+258.8°±20°(c=0.5,
CHCl3) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max273nm±2nm(E1% 1cm454±45) λMeOH Max397nm±2nm(E1% 1cm50.3±5) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1): 1720,1705,1650,1610,1505, 1380,1325,1265,1210,1090, 1040; (B) 抗生物質C−33196E−6−R: ()旋光度:〔α〕24 D+37.8°±4°(c=0.5,
MeOH) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max255nm±2nm(E1% 1cm337±30) λMeOH Max307nm±2nm(E1% 1cm91±9) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1): 1720,1650,1600,1535,1460, 1380,1320,1090,1040,1010; (C) 抗生物質C−33196E−7: () 旋光度〔α〕24 D+37.4°±4°(c=0.5,
CHCl3) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max274nm±2nm(E1% 1cm502±50) λMeOH Max396nm±2nm(E1% 1cm59.8±6) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1): 1725,1670,1650,1605,1500, 1380,1325,1260,1205,1150, 1095,1035; (D) 抗生物質C−33196E−7−R: () 旋光度:〔α〕24 D+18.6°±20°(c=0.5,
MeOH) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max250nm±2nm(E1% 1cm305±30) λMeOH Max315nm±2nm(E1% 1cm68±7) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1): 1710,1640,1600,1485,1455, 1380,1310,1250,1090,1040、 および(2) アクチノシンネマ属に属する抗生物
質C−33196E−6,E−6−R,E−7およ
び/またはE−7−Rを生産する能力を有する微
生物を培地に培養し、培養物から該化合物を採取
することを特徴とする抗生物質C−33196E−6,
E−6−R,E−7および/またはE−7−Rの
製造法である。 本明細書においては、抗生物質C−33196E−
6をC−33196E−6あるいは単にE−6と、抗
生物質C−33196E−6−RをC−33196E−6−
Rあるいは単にE−6−Rと抗生物質C−
33196E−7をC−33196E−7あるいは単にE−
7と、抗生物質C−33196E−7−RをC−
33196E−7−Rあるいは単にE−7−Rとそれ
ぞれ称するものとする。 また、抗生物質C−33196E−6,E−6−R,
E−7およびE−7−Rを「抗生物質C−33196〕
と総称することもある。 マクベシンについては、前記構造式()にお
いて17−及び21−位の水酸基がメトキシ基であり
Xが
【式】である化合物をマクベシン
(Macbecin)と、前記構造式()において、
R1,R2およびR3がメチルでありXが
R1,R2およびR3がメチルでありXが
【式】である化合物をマクベシンと称
されている〔特開昭53−121704号公報、特開昭53
−121705号公報、テトラヘドロン・レターズ
(Tetrahedron Letters)第21巻第309頁1980年、
テトラヘドロン(Tetrahedron)第37巻No.6、第
1123頁1981年参照〕。 本発明方法において使用される微生物は、アク
チノシンネマ(Actinosynnema)属に属し、抗
生物質C−33196E−6,E−6−R,E−7お
よび/またはE−7−Rを生産する能力を有する
微生物であれば何れでもよい。その具体例として
は、たとえば、アクチノシンネマsp.No.C−33196
株(以下、「C−33196株」と略称することもあ
る。)が挙げられる。 C−33196株の分類学的諸性質をシヤーリング
およびゴツトリープの方法〔インターナシヨナ
ル・ジヤーナル・オブ・システマテイツク・バク
テリオロジー(International Journal of
Systematic Bacteriology)第16巻、313頁〜340
頁、1966年)〕に準じて検討し、28℃21日間にわ
たつて観察した結果は下記の通りである。 1 形態的特徴 基生菌糸は無色ないし淡黄または橙黄色を示
し、寒天培地上および液体培地中ともによく伸長
し、分岐する。基生菌糸の直径の多くは0.5〜
1.2μmであり、培養後期に桿菌状、長桿菌状また
は分岐した菌糸状に分断する。本菌は、種々の分
類用培地上でよく生育し、気菌糸は基生菌糸上に
発育するが、多くの束状体(50〜180μm×400〜
1500μm)を形成し、それらの上に発育している
ように観察されることが多い。気菌糸の形状の多
くは屈曲状または直線状を示し、まれにゆるい螺
旋状を示すものも見られる。本菌の成熟した培養
を検鏡すると胞子が連鎖状になつていると考えら
れるものは少なく、いわゆる分生子または胞子の
形成は少ない。それらの培養表面から採取した菌
懸濁液について検鏡した所、長楕円形(0.5〜
1.2μm×4.8〜6.8μm)および楕円形(0.8〜1.2μm
×1.5〜4μm)の分裂細胞または分節胞子様のも
のが多く観察され、電子顕微鏡による観察ではそ
の表面は平滑であつた。また気菌糸の発育は一般
的に貧弱であり多くの培地上では3〜7日培養ま
では比較的発育しているが、10日以上培養すると
観察されなくなることがある。 成熟した気菌糸を液体培地に浸すと15〜30分後
に運動性の細胞が遊離する。これらの運動性を有
する細胞を電子顕微鏡によつて観察すると、それ
らの細胞周辺に長い周毛性のべん毛が観察され
る。本菌は液体培地で培養すると、その後期に時
として多形態の断裂菌糸を生じる。断裂した菌糸
の中には運動性を有するものも認められる。 2 菌体組成 本菌株をISPNo.1の改変培地中で28℃、66〜90
時間振盪培養して、十分生育し、静止期になつた
菌体を集め洗滌した。上記菌体をビー・ベツカー
らの方法〔アプライド・マイクロバイオロジー
(Applied Microbiology)、12巻、421頁、1964
年〕およびエム・ビー・ルシバリエーの方法〔ジ
ヤーナル・オブ・ラボラトリー・アンド・クリニ
カル・メデイシン(Journal of Laboratory and
Clinical Medicine)71巻、934頁、1968年〕に従
つて菌体細胞中のジアミノピメリン酸および糖組
成を検した結果、前者はメソ体であることが認め
られ、後者についてはガラクトースに相当するス
ポツトの存在が認められた。またビー・ベツカー
らの方法〔アプライド・マイクロバイオロジー
(Applied Microbiology)17巻、236頁、1965年〕
に従つて細胞壁を調整し、ジアミノピメリン酸、
糖およびアミノ酸を検すると以下の通りであつ
た。すなわちジアミノピメリン酸はメソ体が検出
され、糖は多量のガラクトースの存在が認められ
たが、アラビノースは検出されなかつた。またア
ミノ酸についてはグルタミン酸、アラニンは明瞭
に検出されたが、リジン、グリシンは極く微量し
か検出されなかつた。即ち、細胞壁タイプに属
する菌株である。 3 分類用培地上の諸性質 本菌株は各種培地上で、いずれも比較的よく発
育し、その基生菌糸は培養初期無色ないし淡黄色
で、その後、淡黄褐色または黄褐色を示す。また
ほとんどの分類用培地中に可溶性色素を生成しな
い。気菌糸は粉状で、一般には中程度に発育し、
白色ないし黄色または淡黄褐色を示す。これらの
気菌糸は多くの培地上では長期間(約2週間以
上)培養すると消失した状態となり、基生菌糸表
面が光沢を帯びて来る。本菌株の各種分類用培地
上における諸性状は第1表に示した通りである。 第1表 C−33196株の分類用培地上での諸性質 イ シユークローズ・ナイトレート寒天培地 生育(G):中程度、薄く発育、淡黄色
(2ca)* 気菌糸(AM):貧弱、白色 可溶性色素(SP):なし ロ グリセロール・ナイトレート寒天培地 G:中程度、淡黄色(2ca)* AM:貧弱、白色 SP:なし ハ グルコース・アスパラギン寒天培地 G:中程度、黄色(3ga)*、束状体形成 AM:貧弱、淡黄色(3ea)* SP:なし ニ グリセロール・アスパラギン寒天培地 G:中程度、淡黄色(2ca)*、束状体形成 AM:貧弱、白色ないし淡黄色(2ca)* SP:なし ホ 栄養寒天培地 G:豊富、黄色(31a)* AM:なし SP:なし ヘ カルシウム・マレート寒天培地 G:貧弱、淡黄色(2ca)* AM:貧弱、白色 SP:なし ト 酵母エキス、麦芽エキス寒天培地 G:豊富、黄色(31a)* AM:貧弱、白色 SP:なし チ オートミール寒天培地 G:中程度、淡い小麦色(2ea)*、束状体形
成 AM:貧弱、白色 SP:なし リ 無機塩・スターチ寒天培地 G:中程度、淡黄色ないし黄色(2caまたは
3ea)* AM:貧弱、淡い小麦色(2ea)* SP:なし ヌ ペプトン・酵母エキス・鉄寒天培地 G:中程度、黄色(31a)* AM:なし SP:なし ル チロジン寒天培地 G:中程度、黄色(31a)*、束状体形成 AM:貧弱、白色 SP:なし *:カラー・ハーモニー・マニユアル・第4
版(コンテイナー・コーポレーシヨン・オ
ブ・アメリカ、1958年発行)による色名記号
4 生理的性質 本菌株の生理的性質は第2表に示した通りであ
る。すなわち生育温度範囲は12℃ないし35℃また
寒天培地(ISPNo.2)上でよく生育する温度範囲
は16℃ないし32℃である。 第2表 C−33196株の生理的性状 生育温度範囲:12℃〜35℃ 気菌糸着生温度:16℃〜32℃ ゼラチン液化:陽性 でん粉加水分解:陽性 硝酸塩還元能:陽性 ミルク・ペプトン化:陽性 ミルク・凝固:陰性 カゼイン分解能:陽性 メラニン様色素形成:陰性 チロジン分解能:陽性 キサンチン分解能:陰性 ヒポキサンチン分解能:陰性 リゾチーム耐性:陽性 食塩耐性:2% 5 各種炭素源の利用性 アスパラギン0.05%、リン酸第2カリウム0.05
%、硫酸マグネシウム0.02%,硫酸第一鉄0.001
%、硫酸アンモニウム0.1%、寒天2%を含む基
礎培地を用いて各種炭素源の利用性を調べ、それ
らの結果を第3表に示した。
−121705号公報、テトラヘドロン・レターズ
(Tetrahedron Letters)第21巻第309頁1980年、
テトラヘドロン(Tetrahedron)第37巻No.6、第
1123頁1981年参照〕。 本発明方法において使用される微生物は、アク
チノシンネマ(Actinosynnema)属に属し、抗
生物質C−33196E−6,E−6−R,E−7お
よび/またはE−7−Rを生産する能力を有する
微生物であれば何れでもよい。その具体例として
は、たとえば、アクチノシンネマsp.No.C−33196
株(以下、「C−33196株」と略称することもあ
る。)が挙げられる。 C−33196株の分類学的諸性質をシヤーリング
およびゴツトリープの方法〔インターナシヨナ
ル・ジヤーナル・オブ・システマテイツク・バク
テリオロジー(International Journal of
Systematic Bacteriology)第16巻、313頁〜340
頁、1966年)〕に準じて検討し、28℃21日間にわ
たつて観察した結果は下記の通りである。 1 形態的特徴 基生菌糸は無色ないし淡黄または橙黄色を示
し、寒天培地上および液体培地中ともによく伸長
し、分岐する。基生菌糸の直径の多くは0.5〜
1.2μmであり、培養後期に桿菌状、長桿菌状また
は分岐した菌糸状に分断する。本菌は、種々の分
類用培地上でよく生育し、気菌糸は基生菌糸上に
発育するが、多くの束状体(50〜180μm×400〜
1500μm)を形成し、それらの上に発育している
ように観察されることが多い。気菌糸の形状の多
くは屈曲状または直線状を示し、まれにゆるい螺
旋状を示すものも見られる。本菌の成熟した培養
を検鏡すると胞子が連鎖状になつていると考えら
れるものは少なく、いわゆる分生子または胞子の
形成は少ない。それらの培養表面から採取した菌
懸濁液について検鏡した所、長楕円形(0.5〜
1.2μm×4.8〜6.8μm)および楕円形(0.8〜1.2μm
×1.5〜4μm)の分裂細胞または分節胞子様のも
のが多く観察され、電子顕微鏡による観察ではそ
の表面は平滑であつた。また気菌糸の発育は一般
的に貧弱であり多くの培地上では3〜7日培養ま
では比較的発育しているが、10日以上培養すると
観察されなくなることがある。 成熟した気菌糸を液体培地に浸すと15〜30分後
に運動性の細胞が遊離する。これらの運動性を有
する細胞を電子顕微鏡によつて観察すると、それ
らの細胞周辺に長い周毛性のべん毛が観察され
る。本菌は液体培地で培養すると、その後期に時
として多形態の断裂菌糸を生じる。断裂した菌糸
の中には運動性を有するものも認められる。 2 菌体組成 本菌株をISPNo.1の改変培地中で28℃、66〜90
時間振盪培養して、十分生育し、静止期になつた
菌体を集め洗滌した。上記菌体をビー・ベツカー
らの方法〔アプライド・マイクロバイオロジー
(Applied Microbiology)、12巻、421頁、1964
年〕およびエム・ビー・ルシバリエーの方法〔ジ
ヤーナル・オブ・ラボラトリー・アンド・クリニ
カル・メデイシン(Journal of Laboratory and
Clinical Medicine)71巻、934頁、1968年〕に従
つて菌体細胞中のジアミノピメリン酸および糖組
成を検した結果、前者はメソ体であることが認め
られ、後者についてはガラクトースに相当するス
ポツトの存在が認められた。またビー・ベツカー
らの方法〔アプライド・マイクロバイオロジー
(Applied Microbiology)17巻、236頁、1965年〕
に従つて細胞壁を調整し、ジアミノピメリン酸、
糖およびアミノ酸を検すると以下の通りであつ
た。すなわちジアミノピメリン酸はメソ体が検出
され、糖は多量のガラクトースの存在が認められ
たが、アラビノースは検出されなかつた。またア
ミノ酸についてはグルタミン酸、アラニンは明瞭
に検出されたが、リジン、グリシンは極く微量し
か検出されなかつた。即ち、細胞壁タイプに属
する菌株である。 3 分類用培地上の諸性質 本菌株は各種培地上で、いずれも比較的よく発
育し、その基生菌糸は培養初期無色ないし淡黄色
で、その後、淡黄褐色または黄褐色を示す。また
ほとんどの分類用培地中に可溶性色素を生成しな
い。気菌糸は粉状で、一般には中程度に発育し、
白色ないし黄色または淡黄褐色を示す。これらの
気菌糸は多くの培地上では長期間(約2週間以
上)培養すると消失した状態となり、基生菌糸表
面が光沢を帯びて来る。本菌株の各種分類用培地
上における諸性状は第1表に示した通りである。 第1表 C−33196株の分類用培地上での諸性質 イ シユークローズ・ナイトレート寒天培地 生育(G):中程度、薄く発育、淡黄色
(2ca)* 気菌糸(AM):貧弱、白色 可溶性色素(SP):なし ロ グリセロール・ナイトレート寒天培地 G:中程度、淡黄色(2ca)* AM:貧弱、白色 SP:なし ハ グルコース・アスパラギン寒天培地 G:中程度、黄色(3ga)*、束状体形成 AM:貧弱、淡黄色(3ea)* SP:なし ニ グリセロール・アスパラギン寒天培地 G:中程度、淡黄色(2ca)*、束状体形成 AM:貧弱、白色ないし淡黄色(2ca)* SP:なし ホ 栄養寒天培地 G:豊富、黄色(31a)* AM:なし SP:なし ヘ カルシウム・マレート寒天培地 G:貧弱、淡黄色(2ca)* AM:貧弱、白色 SP:なし ト 酵母エキス、麦芽エキス寒天培地 G:豊富、黄色(31a)* AM:貧弱、白色 SP:なし チ オートミール寒天培地 G:中程度、淡い小麦色(2ea)*、束状体形
成 AM:貧弱、白色 SP:なし リ 無機塩・スターチ寒天培地 G:中程度、淡黄色ないし黄色(2caまたは
3ea)* AM:貧弱、淡い小麦色(2ea)* SP:なし ヌ ペプトン・酵母エキス・鉄寒天培地 G:中程度、黄色(31a)* AM:なし SP:なし ル チロジン寒天培地 G:中程度、黄色(31a)*、束状体形成 AM:貧弱、白色 SP:なし *:カラー・ハーモニー・マニユアル・第4
版(コンテイナー・コーポレーシヨン・オ
ブ・アメリカ、1958年発行)による色名記号
4 生理的性質 本菌株の生理的性質は第2表に示した通りであ
る。すなわち生育温度範囲は12℃ないし35℃また
寒天培地(ISPNo.2)上でよく生育する温度範囲
は16℃ないし32℃である。 第2表 C−33196株の生理的性状 生育温度範囲:12℃〜35℃ 気菌糸着生温度:16℃〜32℃ ゼラチン液化:陽性 でん粉加水分解:陽性 硝酸塩還元能:陽性 ミルク・ペプトン化:陽性 ミルク・凝固:陰性 カゼイン分解能:陽性 メラニン様色素形成:陰性 チロジン分解能:陽性 キサンチン分解能:陰性 ヒポキサンチン分解能:陰性 リゾチーム耐性:陽性 食塩耐性:2% 5 各種炭素源の利用性 アスパラギン0.05%、リン酸第2カリウム0.05
%、硫酸マグネシウム0.02%,硫酸第一鉄0.001
%、硫酸アンモニウム0.1%、寒天2%を含む基
礎培地を用いて各種炭素源の利用性を調べ、それ
らの結果を第3表に示した。
【表】
6 その他の諸性質
前述「2)菌体組成」に示した方法で菌体を集
め、これらをジエー・マーマーらの方法〔ジヤー
ナル・オブ・モレキユラー・バイオロジー
(Journal of Molecular Biology)3巻、208頁、
1961年〕に準じてDNAを調製し、DNAのG−C
(グアニン−シトシン)含量を検すると約72モル
%であつた。 本菌株の栄養菌糸をグラム染色すると陽性であ
つた。 以上述べたC−33196株の諸性質をエス・エ
ー・ワツクスマン著、ジ・アクチノミセテス
(The Actinomycetes)第2巻、ザ・ウイリアム
ス・アンド・ウイルキンス・カンパニー発行、
1961年、アール・イー・ブツフアナン・アンド・
エヌ・イー・ギボンス編、バージーズ・マニユア
ル・オブ・デターミネーテイブ・バクテリオロジ
ー(Bergey's Manual of Determinative
Bacteriology)第8版、1974年およびその他の
文献に従つて検索した。 本菌株は上記したように1)栄養増殖の後期に
多形態の断裂菌糸を生成し、それらの一部に運動
性が認められる。2)成熟した気菌糸より周毛性
の運動性細胞が生成する。3)気菌糸は幾つかの
寒天培地上で束状体を形成する。4)細胞壁タイ
プに属する。その他の諸性質から本菌はアクチ
ノシンネマ属に属する菌株であることは明らかで
ある。従つて、本菌をアクチノシンネマ(Acti
−nosynnema)sp.No.C−33196と称した。 なお、アクチノシンネマ属は放線菌目の1属で
あり、菌学的性質は長谷川らにより、インターナ
シヨナル・ジヤーナル・オブ・システマテイツ
ク・バクテリオロジイ(International Journal
of Systematic Bacteriology)第28巻、304〜
310頁(1978年)で報告され、さらに同書第30巻、
245頁(1980年)にも掲載されている。 本菌株C−33196株は、財団法人発酵研究所に
昭和56年8月11日に受託されIFO 14127として寄
託されており、また本微生物は通商産業省工業技
術院微生物工業技術研究所に昭和56年8月26日に
受託されFERM BP−166として寄託されてい
る。 一般に、アクチノシンネマ属菌は、その性状が
変化しやすく、自然的にまた変異剤によつて変異
を起し得る。たとえばX線、ガンマー線、紫外線
等の放射線の照射単胞子分離、種々の薬剤を含有
する培地上での培養、その他の手段で変異させて
得られる多くの変異株、あるいは自然に得られる
突然変異株等であつても、上記した菌学的性状ま
たは下記に示した様な菌学的性状との比較におい
て実質的に別種とするに足らず、しかも当該抗生
物質を生産する性質を有するものはすべて本発明
方法に利用し得る。たとえば、当該抗生物質生産
株を種々の変異処理することにより、淡黄色ない
し淡黄褐色または褐色の可溶性色素を生成するも
の、基生菌糸が無色のもの、赤褐色ないし橙赤色
を示すもの、黄緑色の基生菌糸または可溶性色素
を生成するもの、豊富な白色の気菌糸を生成する
ものおよび菌糸が分断し易い変異株が得られる。 当該抗生物質生産菌の培養に用いられる培地は
該菌が利用し得る栄養源を含むものなら、液状で
も固状でもよいが、大量を処理するときには液体
培地を用いるのがより適当である。培地には、当
該抗生物質生産菌が同化し得る炭素源、消化し得
る窒素源、無機物質、微量栄養素が適宜配合され
る。炭素源としては、たとえばブドウ糖、乳糖、
シヨ糖、麦芽糖、デキストリン、でん粉、グリセ
リン、マンニトール、ソルビトール、油脂類
(例、大豆油、ラード油、チキン油など)、n−パ
ラフインその他が、窒素源としては、たとえば肉
エキス、酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コー
ン・スチープ・リカー、ペプトン、棉実粉、癈糖
蜜、尿素、アンモニウム塩類(例、硫酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢
酸アンモニウムなど)その他が用いられる。さら
にナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシ
ウムなどを含む塩類、鉄、マンガン、亜鉛、コバ
ルト、ニツケルなどの金属塩類、リン酸、ホウ酸
などの塩類や酢酸、プロピオン酸などの有機酸の
塩類が適宜用いられる。その他、アミノ酸(例、
グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニン、リジ
ン、メチオニン、プロリンなど)、ペプチド(例、
ジペプチド、トリペプチドなど)、ビタミン類
(例、B1,B2、ニコチン酸、B12、Cなど)、核酸
類(例、プリン、ピリミジン、その誘導体など)
等を含有させてもよい。もちろん培地のPHを調節
する目的で無機または有機の酸、アルカリ類、緩
衝剤等を加え、あるいは消泡の目的で油脂類、表
面活性剤等の適量を添加してもさしつかえない。 培養の手段は静置培養でも振盪培養あるいは通
気攪拌培養法等の手段を用いてもよい。大量の処
理には、いわゆる深部通気攪拌培養によるのが望
ましいことはいうまでもない。培養の条件は培地
の状態、組成、菌株の種類、培養の手段等によつ
て一定しないのは当然であるが、それらは通常約
20℃〜32℃の温度で、初発PHを中性付近に選択す
るのがよい。とりわけ培養中期の温度は、約25℃
〜28℃、また初発PHは約6.5〜7.5の条件が望まし
い。培養期間も前記の諸条件により一定しない
が、所望の抗生物質濃度が最大となるまで培養す
るのがよい。これに要する時間は液体培地を用い
る振盪培養または通気攪拌培養の場合は通常約48
〜96時間程度である。 培養物中に産生された抗生物質C−33196E−
6,E−6−R,E−7および/またはE−7−
Rを採取するには、抗生物質C−33196が中性脂
溶性であるので、このような微生物代謝物を採取
するために通常用いられる分離、精製の方法が適
宜利用される。たとえば、不純物との溶解度の差
を利用する手段、活性炭、非イオン性マクロポー
ラス樹脂、シリカゲル、アルミナ等の各種の担体
を用いる吸着クロマトグラフイーなどがそれぞれ
単独又は組合わせて利用される。 抗生物質C−33196は、一般に培養液により
多く含まれているが、菌体に含まれていることも
あるので、菌体からも抽出することができる。菌
体からの抽出には、水と混和する有機溶媒、例え
ばメタノール、エタノールなどの低級アルコール
類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン
類、又はこれらと水との混合液が用いられる。
又、水と混和しない有機溶媒、たとえば、酢酸エ
チルなどのエステル類を使用して抽出することも
できる。更に培養物にメタノール、アセトンなど
水と混和する有機溶媒を加えて抽出することも出
来る。 培養液から抗生物質C−33196を採取するに
は、水と混和しない有機溶媒、たとえば酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどの脂肪酸エステル類、ブタノ
ールなどのアルコール類、クロロホルムなどのハ
ロゲン化炭化水素類、メチルイソブチルケトンな
どのケトン類による抽出が利用される。この有機
溶媒による抽出液を水洗、濃縮後、n−ヘキサン
などの非極性有機溶媒を加えることにより、粗物
質を得ることができる。 その際、抗生物質C−33196中、一成分が主成
分として多量に含まれる場合には、この有機溶媒
による抽出及び濃縮の操作のみで結晶として単離
されることもある。 又、培養液からの抗生物質C−33196の採取
には、ダイヤイオンHP−10(三菱化成株式会社
製)などの非イオン性マクロポーラス樹脂による
吸着、含水アルコールまたは含水ケトン類などに
よる溶出も利用できる。 培養液から上記の如く、抽出、濃縮などの操作
を経て得られる粗物質が、抗生物質C−33196の
混合物からなる場合には、各成分の分離に種々の
吸着クロマトグラフイーなどが利用される。吸着
剤としては通常用いられる担体、たとえば、シリ
カゲル、アルミナ、非イオン性マクロポーラス樹
脂等が使用できる。 吸着剤として、シリカゲルを用いる場合は、一
般に極性有機溶媒と非極性有機溶媒との組合わ
せ、例えば酢酸エチルとn−ヘキサン、メタノー
ルとクロロホルムなどの混合溶媒による展開が利
用される。即ち、初めに、非極性溶媒で展開した
後、次第に極性溶媒の比率を増して溶出すること
により、各成分が分離される。粗物質が多成分か
らなり、又、不純物が多い場合には、これら有機
溶媒の組合わせを変え、クロマトグラフイーを繰
返すことにより、単一成分に分離される。 又、場合によつては、シリカゲルのような吸着
剤又はマイクロボンダパツクC18(ウオータース・
アソシエーツ製、米国)のような逆相系の担体を
用いる高速液体クロマトグラフイーも利用でき
る。 抗生物質C−33196は、ベンゾキノン型(C−
33196E−6及びE−7)とハイドロキノン型
(C−33196E−6−R及びE−7−R)とからな
り、相互変換可能であるので、精製を行うに当つ
ては、酸化又は還元により、ベンゾキノン型又は
ハイドロキノン型とすれば成分の種類が半減する
ので好都合である。 酸化の方法としては、通常ハイドロキノンを酸
化するのに用いられる方法が利用される。たとえ
ば、酸化剤としては、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、
フエリシアン化カリウム、酸化銀などが挙げら
れ、又、反応溶媒としては、反応を妨げない溶媒
であれば如何なるものでも使用可能である。例え
ば、酢酸エチルなどのエステル類、アセトンなど
のケトン類、又は水などが挙げられるが、或いは
これらの混合溶媒であつても良い。更に、水及び
水と混和しない有機溶媒との二相系も好都合に用
いられる。酸化剤の使用量は、原料化合物1モル
に対し、約1〜200モルである。反応温度は、特
に規定されないが、通常約0〜40℃、一般には室
温で行われ、反応時間も温度にもよるが、通常、
約30秒ないし24時間の間で容易に反応が完了す
る。 還元の方法としては、通常ベンゾキノンを還元
するのに用いられる方法が利用される。たとえ
ば、反応に用いられる還元剤としては、ハイドロ
サルフアイトナトリウム、酸性亜硫酸ナトリウ
ム、水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられ、又
反応溶媒としては、上記の反応を阻害しないもの
であれば如何なる溶媒でも使用可能である。例え
ば、酢酸エチルなどのエステル類、メタノール、
エタノール等のアルコール類又は水などが挙げら
れるが、或いはこれらの混合溶媒であつても良
い。更に、水及び水と混和しない有機溶媒との二
相系も好都合に利用できる。還元剤の使用量は、
原料化合物1モルに対し、約1〜200モルである。
反応温度は、通常約0〜40℃、一般に室温で行わ
れ、反応時間も温度にもよるが、約30秒ないし24
時間で容易に反応が完了する。 シリカゲルクロマトグラフイーに当つては、一
般に、ベンゾキノン型で精製が行われるが、場合
によつては、ハイドロキノン型で精製すると好都
合の場合もあり、混合物中の不純物の量、種類に
応じて適宜、酸化、還元を利用して各成分の分離
が行われる。 得られた各成分は、いずれも酢酸エチル、メタ
ノール、塩化メチレン、メタノール−水等の溶媒
から結晶化される。 後述の実施例2で得られた抗生物質C−
33196E−6およびE−6−Rの物理化学的性状
を表1に、実施例1で得られた抗生物質C−
33196E−7およびE−7−Rの物理化学的性状
を表2にそれぞれ示す。
め、これらをジエー・マーマーらの方法〔ジヤー
ナル・オブ・モレキユラー・バイオロジー
(Journal of Molecular Biology)3巻、208頁、
1961年〕に準じてDNAを調製し、DNAのG−C
(グアニン−シトシン)含量を検すると約72モル
%であつた。 本菌株の栄養菌糸をグラム染色すると陽性であ
つた。 以上述べたC−33196株の諸性質をエス・エ
ー・ワツクスマン著、ジ・アクチノミセテス
(The Actinomycetes)第2巻、ザ・ウイリアム
ス・アンド・ウイルキンス・カンパニー発行、
1961年、アール・イー・ブツフアナン・アンド・
エヌ・イー・ギボンス編、バージーズ・マニユア
ル・オブ・デターミネーテイブ・バクテリオロジ
ー(Bergey's Manual of Determinative
Bacteriology)第8版、1974年およびその他の
文献に従つて検索した。 本菌株は上記したように1)栄養増殖の後期に
多形態の断裂菌糸を生成し、それらの一部に運動
性が認められる。2)成熟した気菌糸より周毛性
の運動性細胞が生成する。3)気菌糸は幾つかの
寒天培地上で束状体を形成する。4)細胞壁タイ
プに属する。その他の諸性質から本菌はアクチ
ノシンネマ属に属する菌株であることは明らかで
ある。従つて、本菌をアクチノシンネマ(Acti
−nosynnema)sp.No.C−33196と称した。 なお、アクチノシンネマ属は放線菌目の1属で
あり、菌学的性質は長谷川らにより、インターナ
シヨナル・ジヤーナル・オブ・システマテイツ
ク・バクテリオロジイ(International Journal
of Systematic Bacteriology)第28巻、304〜
310頁(1978年)で報告され、さらに同書第30巻、
245頁(1980年)にも掲載されている。 本菌株C−33196株は、財団法人発酵研究所に
昭和56年8月11日に受託されIFO 14127として寄
託されており、また本微生物は通商産業省工業技
術院微生物工業技術研究所に昭和56年8月26日に
受託されFERM BP−166として寄託されてい
る。 一般に、アクチノシンネマ属菌は、その性状が
変化しやすく、自然的にまた変異剤によつて変異
を起し得る。たとえばX線、ガンマー線、紫外線
等の放射線の照射単胞子分離、種々の薬剤を含有
する培地上での培養、その他の手段で変異させて
得られる多くの変異株、あるいは自然に得られる
突然変異株等であつても、上記した菌学的性状ま
たは下記に示した様な菌学的性状との比較におい
て実質的に別種とするに足らず、しかも当該抗生
物質を生産する性質を有するものはすべて本発明
方法に利用し得る。たとえば、当該抗生物質生産
株を種々の変異処理することにより、淡黄色ない
し淡黄褐色または褐色の可溶性色素を生成するも
の、基生菌糸が無色のもの、赤褐色ないし橙赤色
を示すもの、黄緑色の基生菌糸または可溶性色素
を生成するもの、豊富な白色の気菌糸を生成する
ものおよび菌糸が分断し易い変異株が得られる。 当該抗生物質生産菌の培養に用いられる培地は
該菌が利用し得る栄養源を含むものなら、液状で
も固状でもよいが、大量を処理するときには液体
培地を用いるのがより適当である。培地には、当
該抗生物質生産菌が同化し得る炭素源、消化し得
る窒素源、無機物質、微量栄養素が適宜配合され
る。炭素源としては、たとえばブドウ糖、乳糖、
シヨ糖、麦芽糖、デキストリン、でん粉、グリセ
リン、マンニトール、ソルビトール、油脂類
(例、大豆油、ラード油、チキン油など)、n−パ
ラフインその他が、窒素源としては、たとえば肉
エキス、酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コー
ン・スチープ・リカー、ペプトン、棉実粉、癈糖
蜜、尿素、アンモニウム塩類(例、硫酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢
酸アンモニウムなど)その他が用いられる。さら
にナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシ
ウムなどを含む塩類、鉄、マンガン、亜鉛、コバ
ルト、ニツケルなどの金属塩類、リン酸、ホウ酸
などの塩類や酢酸、プロピオン酸などの有機酸の
塩類が適宜用いられる。その他、アミノ酸(例、
グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニン、リジ
ン、メチオニン、プロリンなど)、ペプチド(例、
ジペプチド、トリペプチドなど)、ビタミン類
(例、B1,B2、ニコチン酸、B12、Cなど)、核酸
類(例、プリン、ピリミジン、その誘導体など)
等を含有させてもよい。もちろん培地のPHを調節
する目的で無機または有機の酸、アルカリ類、緩
衝剤等を加え、あるいは消泡の目的で油脂類、表
面活性剤等の適量を添加してもさしつかえない。 培養の手段は静置培養でも振盪培養あるいは通
気攪拌培養法等の手段を用いてもよい。大量の処
理には、いわゆる深部通気攪拌培養によるのが望
ましいことはいうまでもない。培養の条件は培地
の状態、組成、菌株の種類、培養の手段等によつ
て一定しないのは当然であるが、それらは通常約
20℃〜32℃の温度で、初発PHを中性付近に選択す
るのがよい。とりわけ培養中期の温度は、約25℃
〜28℃、また初発PHは約6.5〜7.5の条件が望まし
い。培養期間も前記の諸条件により一定しない
が、所望の抗生物質濃度が最大となるまで培養す
るのがよい。これに要する時間は液体培地を用い
る振盪培養または通気攪拌培養の場合は通常約48
〜96時間程度である。 培養物中に産生された抗生物質C−33196E−
6,E−6−R,E−7および/またはE−7−
Rを採取するには、抗生物質C−33196が中性脂
溶性であるので、このような微生物代謝物を採取
するために通常用いられる分離、精製の方法が適
宜利用される。たとえば、不純物との溶解度の差
を利用する手段、活性炭、非イオン性マクロポー
ラス樹脂、シリカゲル、アルミナ等の各種の担体
を用いる吸着クロマトグラフイーなどがそれぞれ
単独又は組合わせて利用される。 抗生物質C−33196は、一般に培養液により
多く含まれているが、菌体に含まれていることも
あるので、菌体からも抽出することができる。菌
体からの抽出には、水と混和する有機溶媒、例え
ばメタノール、エタノールなどの低級アルコール
類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン
類、又はこれらと水との混合液が用いられる。
又、水と混和しない有機溶媒、たとえば、酢酸エ
チルなどのエステル類を使用して抽出することも
できる。更に培養物にメタノール、アセトンなど
水と混和する有機溶媒を加えて抽出することも出
来る。 培養液から抗生物質C−33196を採取するに
は、水と混和しない有機溶媒、たとえば酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどの脂肪酸エステル類、ブタノ
ールなどのアルコール類、クロロホルムなどのハ
ロゲン化炭化水素類、メチルイソブチルケトンな
どのケトン類による抽出が利用される。この有機
溶媒による抽出液を水洗、濃縮後、n−ヘキサン
などの非極性有機溶媒を加えることにより、粗物
質を得ることができる。 その際、抗生物質C−33196中、一成分が主成
分として多量に含まれる場合には、この有機溶媒
による抽出及び濃縮の操作のみで結晶として単離
されることもある。 又、培養液からの抗生物質C−33196の採取
には、ダイヤイオンHP−10(三菱化成株式会社
製)などの非イオン性マクロポーラス樹脂による
吸着、含水アルコールまたは含水ケトン類などに
よる溶出も利用できる。 培養液から上記の如く、抽出、濃縮などの操作
を経て得られる粗物質が、抗生物質C−33196の
混合物からなる場合には、各成分の分離に種々の
吸着クロマトグラフイーなどが利用される。吸着
剤としては通常用いられる担体、たとえば、シリ
カゲル、アルミナ、非イオン性マクロポーラス樹
脂等が使用できる。 吸着剤として、シリカゲルを用いる場合は、一
般に極性有機溶媒と非極性有機溶媒との組合わ
せ、例えば酢酸エチルとn−ヘキサン、メタノー
ルとクロロホルムなどの混合溶媒による展開が利
用される。即ち、初めに、非極性溶媒で展開した
後、次第に極性溶媒の比率を増して溶出すること
により、各成分が分離される。粗物質が多成分か
らなり、又、不純物が多い場合には、これら有機
溶媒の組合わせを変え、クロマトグラフイーを繰
返すことにより、単一成分に分離される。 又、場合によつては、シリカゲルのような吸着
剤又はマイクロボンダパツクC18(ウオータース・
アソシエーツ製、米国)のような逆相系の担体を
用いる高速液体クロマトグラフイーも利用でき
る。 抗生物質C−33196は、ベンゾキノン型(C−
33196E−6及びE−7)とハイドロキノン型
(C−33196E−6−R及びE−7−R)とからな
り、相互変換可能であるので、精製を行うに当つ
ては、酸化又は還元により、ベンゾキノン型又は
ハイドロキノン型とすれば成分の種類が半減する
ので好都合である。 酸化の方法としては、通常ハイドロキノンを酸
化するのに用いられる方法が利用される。たとえ
ば、酸化剤としては、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、
フエリシアン化カリウム、酸化銀などが挙げら
れ、又、反応溶媒としては、反応を妨げない溶媒
であれば如何なるものでも使用可能である。例え
ば、酢酸エチルなどのエステル類、アセトンなど
のケトン類、又は水などが挙げられるが、或いは
これらの混合溶媒であつても良い。更に、水及び
水と混和しない有機溶媒との二相系も好都合に用
いられる。酸化剤の使用量は、原料化合物1モル
に対し、約1〜200モルである。反応温度は、特
に規定されないが、通常約0〜40℃、一般には室
温で行われ、反応時間も温度にもよるが、通常、
約30秒ないし24時間の間で容易に反応が完了す
る。 還元の方法としては、通常ベンゾキノンを還元
するのに用いられる方法が利用される。たとえ
ば、反応に用いられる還元剤としては、ハイドロ
サルフアイトナトリウム、酸性亜硫酸ナトリウ
ム、水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられ、又
反応溶媒としては、上記の反応を阻害しないもの
であれば如何なる溶媒でも使用可能である。例え
ば、酢酸エチルなどのエステル類、メタノール、
エタノール等のアルコール類又は水などが挙げら
れるが、或いはこれらの混合溶媒であつても良
い。更に、水及び水と混和しない有機溶媒との二
相系も好都合に利用できる。還元剤の使用量は、
原料化合物1モルに対し、約1〜200モルである。
反応温度は、通常約0〜40℃、一般に室温で行わ
れ、反応時間も温度にもよるが、約30秒ないし24
時間で容易に反応が完了する。 シリカゲルクロマトグラフイーに当つては、一
般に、ベンゾキノン型で精製が行われるが、場合
によつては、ハイドロキノン型で精製すると好都
合の場合もあり、混合物中の不純物の量、種類に
応じて適宜、酸化、還元を利用して各成分の分離
が行われる。 得られた各成分は、いずれも酢酸エチル、メタ
ノール、塩化メチレン、メタノール−水等の溶媒
から結晶化される。 後述の実施例2で得られた抗生物質C−
33196E−6およびE−6−Rの物理化学的性状
を表1に、実施例1で得られた抗生物質C−
33196E−7およびE−7−Rの物理化学的性状
を表2にそれぞれ示す。
【表】
【表】
【表】
抗生物質C−33196の各成分の少なくとも二種
以上を含む混合物の各成分の比率は特に限定され
ないが、たとえば2成分系ではそのうちの1成分
が約5%以上、3成分系ではそのうちの2成分が
それぞれ約5%以上、4成分系ではそのうちの3
成分がそれぞれ約5%以上の混合物であつてもよ
い。 核磁気共鳴(NMR)スペクトルを表3に記載
する。
以上を含む混合物の各成分の比率は特に限定され
ないが、たとえば2成分系ではそのうちの1成分
が約5%以上、3成分系ではそのうちの2成分が
それぞれ約5%以上、4成分系ではそのうちの3
成分がそれぞれ約5%以上の混合物であつてもよ
い。 核磁気共鳴(NMR)スペクトルを表3に記載
する。
【表】
上記の物理化学的性状およびNMRスペクトル
から、本発明の抗生物質C−33196E−6,E−
6−R,E−7およびE−7−Rの構造式は、一
般式 (式中、Xは前記と同意義を有する。)で表わさ
れると考えられる。また、E−6およびE−7
は、Xが
から、本発明の抗生物質C−33196E−6,E−
6−R,E−7およびE−7−Rの構造式は、一
般式 (式中、Xは前記と同意義を有する。)で表わさ
れると考えられる。また、E−6およびE−7
は、Xが
【式】であり、E−6−Rおよ
びE−7−Rは、Xが
【式】であり、E
−6とE−7およびE−6−RとE−7−Rと
は、前記の旋光度、NMRスペクトルなどより、
それぞれ立体異性体であると考えられる。 このように、本発明の抗生物質C−33196E−
6,E−6−R,E−7およびE−7−Rは、そ
れらの物理化学的性状、NMRスペクトルおよび
構造式から、新規化合物であると考えられる。 抗生物質C−33196は、抗細菌作用、抗真菌作
用、抗原虫作用を有する。又、腫瘍細胞に対し殺
細胞効果を示すことから、抗腫瘍作用も期待され
る。更に、有用誘導体の合成の際の原料ともなり
得る。 抗生物質C−33196E−6およびE−7は、寒
天希釈法による抗微生物検定で、バチルス・セレ
ウス(Bacillus cereus)IFO 3154およびスタフ
イロコツカス・アウレウス(Staphylococcus
aureus)FDA 209Pの増殖を50〜100μg/ml濃
度で阻害した。また液体希釈法による検定でテト
ラヒメナ・ピリフオルミス(Tetrahymena
pyriformis)Wの増殖をE−6は10μg/mlで、
E−7は40μg/mlでそれぞれ阻害した。したが
つて、抗生物質C−33196は、抗菌剤、抗原虫剤
として使用することができる。 また、抗生物質C−33196E−7−Rは、その
急性毒性がLD50400mg/Kg以上(マウス、腹腔内
投与)と低毒性である。したがつて、抗生物質C
−33196の毒性は低いと考えられる。 抗生物質C−33196は、たとえば、10〜100μ
g/mlのエタノール含有水溶液剤として、鳥かご
の消毒、実験器具の消毒、或いは家畜舎又は動物
舎の消毒などに消毒剤として塗布、噴霧すること
により用いることができる。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説
明する。なお、以下の実施例において、パーセン
ト(%)はとくにことわりのないかぎり、重量/
容量パーセント(W/V%)を表わす。 実施例 1 酵母エキス・麦芽エキス寒天培地に培養したア
クチノシンネマsp.No.C−33196(LFO 14127,
FERM BP−166)を200ml容三角フラスコ内の
グルコース2%、可溶性デンプン3%、生大豆粉
1%、コーンステイープリーカー1%、ポリペプ
トン0.5%、NaCl0.3%、CaCO30.5%(PH7.0)を
含む40mlの種培地に接種し、28℃、48時間回転振
盪機上で培養した。得られた培養液10mlを種培地
500mlを含む2容坂口フラスコに移植し、28℃
48時間往復振盪機上で培養した。この培養液の1
を種培地100を含む200容ステンレススチー
ルタンクに接種し、28℃、通気100/分、攪拌
180回転/分で48時間培養し、種培養液を得た。
得られた種培養液の60をグリセロール5%、コ
ーンスチイープリカー2%、乾燥酵母2%、
MgCl20.5%、KH2PO42%,CaCO30.1%の組成
からなる主培地1200を含む2000容ステンレス
スチールタンクに移植し28℃、通気1200/分、
攪拌180回転/分、内圧1Kg/cm2の条件で114時間
培養した。得られた培養液1150にハイフロスー
パーセル(ジヨンス・マンビル社製、米国)を加
え過し、液1300をPH6.5とし、酢酸エチル
650で抽出した。 抽出液を薄層クロマトグラフイー(展開溶媒:
クロロホルム−メタノール(9:1)で調べる
と、E−7(Rf値:0.65)およびE−7−R(Rf
値:0.18)の存在が認められた。 次に、目的物の単離をより容易にするため、抽
出液に含まれるE−7−Rをいつたん酸化してE
−7として精製した後、更にE−7を還元してE
−7−Rとして分離精製を行なつた。すなわち、
抽出液を水300で洗滌後、減圧濃縮し(28)、
これに2%塩化第二鉄水溶液14を加えて攪拌し
た。一時間後、酢酸エチル層を水14で2回洗
い、濃縮した。油状の濃縮液にn−ヘキサン500
ml宛加えて4回洗滌し、残るアメ状残査を酢酸エ
チル500mlに溶かし、シリカゲルKieselgel 60(メ
ルク社製、西ドイツ)250gと混合し、濃縮乾固
後、シリカゲル(500g)のカラム上端に充てん
した。カラムをn−ヘキサンで洗つた後、n−ヘ
キサン−酢酸エチル(4:1→2:1→1:1→
1:2→1:4→1:8)の混合溶液で順次展開
すると、n−ヘキサン−酢酸エチル(2:1→
1:1)の区分からC−33196E−7を含む液が
溶出された。この区分を約50mlまで濃縮し、さら
に酢酸エチル200mlを加えて希釈した後、2%ハ
イドロサルフアイトナトリウム120mlを加えて攪
拌した。水層をのぞきもう一度同じ方法で還元を
繰返した後、水洗、乾燥し次いで減圧濃縮し、20
mlとなつたところで、シリカゲル10gを加えて再
び濃縮乾固した。残査をシリカゲル(50g)カラ
ムの上端に充てんし、n−ヘキサンで展開後、ク
ロロホルム次いでクロロホルム−メタノール
(100:1→50:1→4:1)で順次展開した。ク
ロロホルム−メタノール(4:1)で溶出された
C−33196E−7−R区分を減圧濃縮し、更に酢
酸エチル溶液として冷却するとC−33196E−7
−Rの無色の結晶423mgが得られた。 C−33196E−7−R200mgを酢酸エチル100mlに
溶かし、2%塩化第二鉄水溶液100mlを用いて酸
化し、水洗後濃縮しn−ヘキサンを加えると、C
−33196E−7の黄色粉末180mgが得られた。 実施例 2 実施例1の三角フラスコを用いる培養によつて
得られた種培養液を2mlづつ200ml容三角フラス
コ内のグリセロール5%、乾燥酵母2%、コーン
ステイープリカー2%、リン酸第一アンモニウム
3%(PH7.0)を含む40mlの主培地に移植し、28
℃、90時間回転振盪機上で培養した。得られた培
養液5をハイフロスーパーセルを用いて過
し、得られた液のPHを7として、酢酸エチル
2.5で2回抽出した。 抽出液を薄層クロマトグラフイー〔展開溶媒:
クロロホルム−メタノール(9:1)〕で調べる
と、E−6(Rf値:0.41)およびE−6−R(Rf
値:0.22)の存在が認められた。 次に、目的物の単離をより容易にするため、抽
出液に含まれるE−6−Rを酸化してE−6と
し、微生物が産生したE−6と合わせて分離精製
を行なつた。すなわち、酢酸エチル層を水洗後1
迄濃縮し、2%塩化第二鉄水溶液500mlを加え
て攪拌し、一時間後酢酸エチル層を水洗乾燥後濃
縮した。濃縮液約30mlにシリカゲル10gを加えて
再び濃縮乾固し、残査をシリカゲル(50g)カラ
ムの上端に充てんした。 カラムは、n−ヘキサン、クロロホルム、クロ
ロホルム−メタノール(100:1→30:1)で順
次展開し、薄層クロマトグラフイーで確認したE
−6区分を集めて濃縮すると、C−33196E−6
の黄色結晶160mgが得られた。 この結晶母液にシリカゲル5gを加えて濃縮乾
固し、シリカゲル(25g)カラムの上端に充てん
して、前記と同様に展開し、溶出されたE−6区
分を濃縮後、酢酸エチル100mlに溶解し、2%ハ
イドロサルフアイトナトリウム50ml宛で2回還元
を行なつた。酢酸エチル層を水洗、乾燥後濃縮す
ると、C−33196E−6−Rの無色の結晶45mgが
得られた。
は、前記の旋光度、NMRスペクトルなどより、
それぞれ立体異性体であると考えられる。 このように、本発明の抗生物質C−33196E−
6,E−6−R,E−7およびE−7−Rは、そ
れらの物理化学的性状、NMRスペクトルおよび
構造式から、新規化合物であると考えられる。 抗生物質C−33196は、抗細菌作用、抗真菌作
用、抗原虫作用を有する。又、腫瘍細胞に対し殺
細胞効果を示すことから、抗腫瘍作用も期待され
る。更に、有用誘導体の合成の際の原料ともなり
得る。 抗生物質C−33196E−6およびE−7は、寒
天希釈法による抗微生物検定で、バチルス・セレ
ウス(Bacillus cereus)IFO 3154およびスタフ
イロコツカス・アウレウス(Staphylococcus
aureus)FDA 209Pの増殖を50〜100μg/ml濃
度で阻害した。また液体希釈法による検定でテト
ラヒメナ・ピリフオルミス(Tetrahymena
pyriformis)Wの増殖をE−6は10μg/mlで、
E−7は40μg/mlでそれぞれ阻害した。したが
つて、抗生物質C−33196は、抗菌剤、抗原虫剤
として使用することができる。 また、抗生物質C−33196E−7−Rは、その
急性毒性がLD50400mg/Kg以上(マウス、腹腔内
投与)と低毒性である。したがつて、抗生物質C
−33196の毒性は低いと考えられる。 抗生物質C−33196は、たとえば、10〜100μ
g/mlのエタノール含有水溶液剤として、鳥かご
の消毒、実験器具の消毒、或いは家畜舎又は動物
舎の消毒などに消毒剤として塗布、噴霧すること
により用いることができる。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説
明する。なお、以下の実施例において、パーセン
ト(%)はとくにことわりのないかぎり、重量/
容量パーセント(W/V%)を表わす。 実施例 1 酵母エキス・麦芽エキス寒天培地に培養したア
クチノシンネマsp.No.C−33196(LFO 14127,
FERM BP−166)を200ml容三角フラスコ内の
グルコース2%、可溶性デンプン3%、生大豆粉
1%、コーンステイープリーカー1%、ポリペプ
トン0.5%、NaCl0.3%、CaCO30.5%(PH7.0)を
含む40mlの種培地に接種し、28℃、48時間回転振
盪機上で培養した。得られた培養液10mlを種培地
500mlを含む2容坂口フラスコに移植し、28℃
48時間往復振盪機上で培養した。この培養液の1
を種培地100を含む200容ステンレススチー
ルタンクに接種し、28℃、通気100/分、攪拌
180回転/分で48時間培養し、種培養液を得た。
得られた種培養液の60をグリセロール5%、コ
ーンスチイープリカー2%、乾燥酵母2%、
MgCl20.5%、KH2PO42%,CaCO30.1%の組成
からなる主培地1200を含む2000容ステンレス
スチールタンクに移植し28℃、通気1200/分、
攪拌180回転/分、内圧1Kg/cm2の条件で114時間
培養した。得られた培養液1150にハイフロスー
パーセル(ジヨンス・マンビル社製、米国)を加
え過し、液1300をPH6.5とし、酢酸エチル
650で抽出した。 抽出液を薄層クロマトグラフイー(展開溶媒:
クロロホルム−メタノール(9:1)で調べる
と、E−7(Rf値:0.65)およびE−7−R(Rf
値:0.18)の存在が認められた。 次に、目的物の単離をより容易にするため、抽
出液に含まれるE−7−Rをいつたん酸化してE
−7として精製した後、更にE−7を還元してE
−7−Rとして分離精製を行なつた。すなわち、
抽出液を水300で洗滌後、減圧濃縮し(28)、
これに2%塩化第二鉄水溶液14を加えて攪拌し
た。一時間後、酢酸エチル層を水14で2回洗
い、濃縮した。油状の濃縮液にn−ヘキサン500
ml宛加えて4回洗滌し、残るアメ状残査を酢酸エ
チル500mlに溶かし、シリカゲルKieselgel 60(メ
ルク社製、西ドイツ)250gと混合し、濃縮乾固
後、シリカゲル(500g)のカラム上端に充てん
した。カラムをn−ヘキサンで洗つた後、n−ヘ
キサン−酢酸エチル(4:1→2:1→1:1→
1:2→1:4→1:8)の混合溶液で順次展開
すると、n−ヘキサン−酢酸エチル(2:1→
1:1)の区分からC−33196E−7を含む液が
溶出された。この区分を約50mlまで濃縮し、さら
に酢酸エチル200mlを加えて希釈した後、2%ハ
イドロサルフアイトナトリウム120mlを加えて攪
拌した。水層をのぞきもう一度同じ方法で還元を
繰返した後、水洗、乾燥し次いで減圧濃縮し、20
mlとなつたところで、シリカゲル10gを加えて再
び濃縮乾固した。残査をシリカゲル(50g)カラ
ムの上端に充てんし、n−ヘキサンで展開後、ク
ロロホルム次いでクロロホルム−メタノール
(100:1→50:1→4:1)で順次展開した。ク
ロロホルム−メタノール(4:1)で溶出された
C−33196E−7−R区分を減圧濃縮し、更に酢
酸エチル溶液として冷却するとC−33196E−7
−Rの無色の結晶423mgが得られた。 C−33196E−7−R200mgを酢酸エチル100mlに
溶かし、2%塩化第二鉄水溶液100mlを用いて酸
化し、水洗後濃縮しn−ヘキサンを加えると、C
−33196E−7の黄色粉末180mgが得られた。 実施例 2 実施例1の三角フラスコを用いる培養によつて
得られた種培養液を2mlづつ200ml容三角フラス
コ内のグリセロール5%、乾燥酵母2%、コーン
ステイープリカー2%、リン酸第一アンモニウム
3%(PH7.0)を含む40mlの主培地に移植し、28
℃、90時間回転振盪機上で培養した。得られた培
養液5をハイフロスーパーセルを用いて過
し、得られた液のPHを7として、酢酸エチル
2.5で2回抽出した。 抽出液を薄層クロマトグラフイー〔展開溶媒:
クロロホルム−メタノール(9:1)〕で調べる
と、E−6(Rf値:0.41)およびE−6−R(Rf
値:0.22)の存在が認められた。 次に、目的物の単離をより容易にするため、抽
出液に含まれるE−6−Rを酸化してE−6と
し、微生物が産生したE−6と合わせて分離精製
を行なつた。すなわち、酢酸エチル層を水洗後1
迄濃縮し、2%塩化第二鉄水溶液500mlを加え
て攪拌し、一時間後酢酸エチル層を水洗乾燥後濃
縮した。濃縮液約30mlにシリカゲル10gを加えて
再び濃縮乾固し、残査をシリカゲル(50g)カラ
ムの上端に充てんした。 カラムは、n−ヘキサン、クロロホルム、クロ
ロホルム−メタノール(100:1→30:1)で順
次展開し、薄層クロマトグラフイーで確認したE
−6区分を集めて濃縮すると、C−33196E−6
の黄色結晶160mgが得られた。 この結晶母液にシリカゲル5gを加えて濃縮乾
固し、シリカゲル(25g)カラムの上端に充てん
して、前記と同様に展開し、溶出されたE−6区
分を濃縮後、酢酸エチル100mlに溶解し、2%ハ
イドロサルフアイトナトリウム50ml宛で2回還元
を行なつた。酢酸エチル層を水洗、乾燥後濃縮す
ると、C−33196E−6−Rの無色の結晶45mgが
得られた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、Xは【式】または 【式】を示す。) で示され、下記の特性を有する抗生物質C−
33196E−6,E−6−R,E−7またはE−7
−R: (A) 抗生物質C−33196E−6: () 旋光度:〔α〕24 D+258.8°±20°(c=0.5
,
CHCl3) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max273nm±2nm(E1% 1cm454±45) λMeOH Max397nm±2nm(E1% 1cm50.3±5) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1) 1720,1705,1650,1610,1505,1380, 1325,1265,1210,1090,1040; (B) 抗生物質C−33196E−6−R: ()旋光度:〔α〕24 D+37.8°±4°(c=0.5,
MeOH) ()紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max255nm±2nm(E1% 1cm337±30) λMeOH Max307nm±2nm(E1% 1cm91±9) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1) 1720,1650,1600,1535,1460,1380, 1320,1090,1040,1010; (C) 抗生物質C−33196E−7: () 旋光度:〔α〕24 D+37.4°±4°(c=0.5,
CHCl3) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max274nm±2nm(E1% 1cm502±50) λMeOH Max396nm±2nm(E1% 1cm59.8±6) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1) 1725,1670,1650,1605,1500,1380, 1325,1260,1205,1150,1095,1035; (D) 抗生物質C−33196E−7−R: () 旋光度:〔α〕24 D+18.6°±20°(c=0.5,
MeOH) () 紫外部吸収スペクトル: λMeOH Max250nm±2nm(E1% 1cm305±30) λMeOH Max315nm±2nm(E1% 1cm68±7) () 赤外部吸収スペクトル,主要ピーク(cm
−1) 1710,1640,1600,1485,1455,1380, 1310,1250,1090,1040。 2 アクチノシンネマ属に属する抗生物質C−
33196E−6,E−6−R,E−7および/また
はE−7−Rを生産する能力を有する微生物を培
地に培養し、培養物から該化合物を採取すること
を特徴とする抗生物質C−33196E−6,E−6
−R,E−7および/またはE−7−Rの製造
法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9671182A JPS58212793A (ja) | 1982-06-04 | 1982-06-04 | マクベシン類縁化合物およびその製造法 |
| US06/414,031 US4421687A (en) | 1981-09-26 | 1982-09-02 | Macbecin derivatives |
| DE19823234203 DE3234203A1 (de) | 1981-09-17 | 1982-09-15 | Macbecin-derivate und deren herstellung |
| GB08226292A GB2106111B (en) | 1981-09-17 | 1982-09-15 | Macbecin derivatives and their production |
| CA000411542A CA1183093A (en) | 1981-09-26 | 1982-09-16 | Macbecin derivatives and their production |
| FR8215678A FR2512819B1 (fr) | 1981-09-17 | 1982-09-16 | Derives de macbecine et leur preparation |
| US06/532,051 US4512975A (en) | 1981-09-26 | 1983-09-14 | Macbecin derivatives and their production |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9671182A JPS58212793A (ja) | 1982-06-04 | 1982-06-04 | マクベシン類縁化合物およびその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58212793A JPS58212793A (ja) | 1983-12-10 |
| JPH0372618B2 true JPH0372618B2 (ja) | 1991-11-19 |
Family
ID=14172329
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9671182A Granted JPS58212793A (ja) | 1981-09-17 | 1982-06-04 | マクベシン類縁化合物およびその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58212793A (ja) |
-
1982
- 1982-06-04 JP JP9671182A patent/JPS58212793A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58212793A (ja) | 1983-12-10 |
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