JPH04257321A - 高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素繊維の製造方法 - Google Patents
高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素繊維の製造方法Info
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- JPH04257321A JPH04257321A JP41653990A JP41653990A JPH04257321A JP H04257321 A JPH04257321 A JP H04257321A JP 41653990 A JP41653990 A JP 41653990A JP 41653990 A JP41653990 A JP 41653990A JP H04257321 A JPH04257321 A JP H04257321A
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- compressive strength
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般にはピッチ系炭素
繊維に関するものであり、特に引張弾性率が高く、しか
も圧縮強度が大であるピッチ系炭素繊維の製造方法に関
するものである。本発明にて得られた、高引張弾性率、
高圧縮強度ピッチ系炭素繊維は、宇宙・航空産業、自動
車産業又は建築産業などの種々の産業分野にて使用され
る複合材料の強化繊維として好適に使用し得るものであ
る。
繊維に関するものであり、特に引張弾性率が高く、しか
も圧縮強度が大であるピッチ系炭素繊維の製造方法に関
するものである。本発明にて得られた、高引張弾性率、
高圧縮強度ピッチ系炭素繊維は、宇宙・航空産業、自動
車産業又は建築産業などの種々の産業分野にて使用され
る複合材料の強化繊維として好適に使用し得るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、宇宙・航空機、自動車、建築分野
、その他種々の産業分野にて、軽量且つ高強度、高弾性
の複合材料の強化繊維として低コストの高性能炭素繊維
が強く要望されている。
、その他種々の産業分野にて、軽量且つ高強度、高弾性
の複合材料の強化繊維として低コストの高性能炭素繊維
が強く要望されている。
【0003】従来より、例えば高引張強度、高引張弾性
率を有する炭素繊維としてはポリアクリロニトリルを原
料とするPAN系炭素繊維、或はレーヨン系炭素繊維が
多く使用されているが、原料が高価であり、又炭化収率
が悪く、経済性の点で問題を有している。
率を有する炭素繊維としてはポリアクリロニトリルを原
料とするPAN系炭素繊維、或はレーヨン系炭素繊維が
多く使用されているが、原料が高価であり、又炭化収率
が悪く、経済性の点で問題を有している。
【0004】これに対して、原料が安価であり且つ炭化
収率がより高いという点から石油系ピッチ或は石炭系ピ
ッチを原料とした炭素繊維の研究開発が近年盛んに行な
われている。石油系ピッチ或は石炭系ピッチなどの炭素
質原料ピッチから、例えば高強度、高弾性率の炭素繊維
を得るには、光学的異方性相が95%以上の、実質的に
100%とされる液晶ピッチを得ることが必要であるこ
とが知られている。例えば、特開昭54−55625号
公報は、不活性ガスのバブリングと撹拌とを併用して、
長時間熱分解重縮合を行ない、光学的異方性相が実質的
に100%とされる液晶ピッチを得る方法を、又、特開
昭54−160427号公報は、溶剤抽出方法により光
学的異方性相が実質的に100%とされる液晶ピッチを
得る方法を開示している。又、特公昭61−38755
号公報は、原料ピッチを熱処理して光学的異方性相含有
ピッチを生成し、その後、比重差分離を行なう方法によ
って、光学的異方性相が実質的に100%とされる液晶
ピッチを得る方法を開示している。この方法によると、
軟化点が230〜320℃程度とされ、上記特開昭54
−55625号公報或は特開昭54−160427号公
報などに記載されるようなピッチ系炭素繊維用液晶ピッ
チに比較すると、極めて低い軟化点を有した光学的異方
性相が実質的に100%とされる液晶ピッチが得られ、
従って、280〜380℃の紡糸温度にて安定して紡糸
することができるという利点を有している。
収率がより高いという点から石油系ピッチ或は石炭系ピ
ッチを原料とした炭素繊維の研究開発が近年盛んに行な
われている。石油系ピッチ或は石炭系ピッチなどの炭素
質原料ピッチから、例えば高強度、高弾性率の炭素繊維
を得るには、光学的異方性相が95%以上の、実質的に
100%とされる液晶ピッチを得ることが必要であるこ
とが知られている。例えば、特開昭54−55625号
公報は、不活性ガスのバブリングと撹拌とを併用して、
長時間熱分解重縮合を行ない、光学的異方性相が実質的
に100%とされる液晶ピッチを得る方法を、又、特開
昭54−160427号公報は、溶剤抽出方法により光
学的異方性相が実質的に100%とされる液晶ピッチを
得る方法を開示している。又、特公昭61−38755
号公報は、原料ピッチを熱処理して光学的異方性相含有
ピッチを生成し、その後、比重差分離を行なう方法によ
って、光学的異方性相が実質的に100%とされる液晶
ピッチを得る方法を開示している。この方法によると、
軟化点が230〜320℃程度とされ、上記特開昭54
−55625号公報或は特開昭54−160427号公
報などに記載されるようなピッチ系炭素繊維用液晶ピッ
チに比較すると、極めて低い軟化点を有した光学的異方
性相が実質的に100%とされる液晶ピッチが得られ、
従って、280〜380℃の紡糸温度にて安定して紡糸
することができるという利点を有している。
【0005】このようにして得られた液晶ピッチは、例
えば280〜380℃の温度で溶融紡糸することにより
ピッチ繊維とし、これを酸化性ガス雰囲気下にて200
〜350℃で不融化し、更に不活性ガス雰囲気下にて5
00〜3000℃の温度で高温焼成することによって炭
素化或は黒鉛化し、炭素繊維が製造された。又、必要に
応じて、不融化或は高温焼成などの熱処理工程において
、熱処理と同時に延伸処理が施されることもある。
えば280〜380℃の温度で溶融紡糸することにより
ピッチ繊維とし、これを酸化性ガス雰囲気下にて200
〜350℃で不融化し、更に不活性ガス雰囲気下にて5
00〜3000℃の温度で高温焼成することによって炭
素化或は黒鉛化し、炭素繊維が製造された。又、必要に
応じて、不融化或は高温焼成などの熱処理工程において
、熱処理と同時に延伸処理が施されることもある。
【0006】このようにして製造されたピッチ系炭素繊
維は、溶融紡糸によりピッチ構成成分の繊維軸配向性が
強化され、それによって結晶の軸方向配向が高度に達成
され、又、高温焼成による液晶ピッチのメチル、ナフテ
ン基等の重縮合反応による黒鉛化の促進、結晶サイズの
向上が図られ、高引張強度(σt)及び高引張弾性率(
Et)が達成される。更には、斯かるピッチ系炭素繊維
は、高熱伝導特性及び高電気伝導特性をも有している。
維は、溶融紡糸によりピッチ構成成分の繊維軸配向性が
強化され、それによって結晶の軸方向配向が高度に達成
され、又、高温焼成による液晶ピッチのメチル、ナフテ
ン基等の重縮合反応による黒鉛化の促進、結晶サイズの
向上が図られ、高引張強度(σt)及び高引張弾性率(
Et)が達成される。更には、斯かるピッチ系炭素繊維
は、高熱伝導特性及び高電気伝導特性をも有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、ピッチ系
炭素繊維は、高温焼成に伴う炭素繊維の黒鉛結晶化度の
向上、これに伴う引張物性、特に引張弾性率(Et)の
著しい向上がある反面、結晶化度の向上に伴って圧縮強
度(σc)が非常に低くなるという大きな問題点を有し
ている。現状のピッチ系炭素繊維は、引張弾性率が50
T/mm2 程度とされた場合に、圧縮強度(σc)は
40〜50kg/mm2 とされ、又、引張弾性率が7
0T/mm2 程度とされる場合には圧縮強度は35〜
40kg/mm2と非常に低くなる。
炭素繊維は、高温焼成に伴う炭素繊維の黒鉛結晶化度の
向上、これに伴う引張物性、特に引張弾性率(Et)の
著しい向上がある反面、結晶化度の向上に伴って圧縮強
度(σc)が非常に低くなるという大きな問題点を有し
ている。現状のピッチ系炭素繊維は、引張弾性率が50
T/mm2 程度とされた場合に、圧縮強度(σc)は
40〜50kg/mm2 とされ、又、引張弾性率が7
0T/mm2 程度とされる場合には圧縮強度は35〜
40kg/mm2と非常に低くなる。
【0008】最近、技術の進歩に伴って、宇宙・航空機
、自動車、建築分野、その他種々の産業分野にて、軽量
且つ高引張強度、高引張弾性率であると共に、圧縮強度
の高い低コストの高性能炭素繊維が、複合材料の素材と
して希求されている。
、自動車、建築分野、その他種々の産業分野にて、軽量
且つ高引張強度、高引張弾性率であると共に、圧縮強度
の高い低コストの高性能炭素繊維が、複合材料の素材と
して希求されている。
【0009】本発明者らは、斯かる要望に合致した、特
に高引張弾性率、高圧縮強度の炭素繊維を得るべく多く
の研究実験を行なった。
に高引張弾性率、高圧縮強度の炭素繊維を得るべく多く
の研究実験を行なった。
【0010】従来より、ピッチ系炭素繊維の圧縮強度が
低いという欠点は、高温焼成に伴う高結晶化に起因する
ものであって、一般的には、高温焼成に伴い引張弾性率
が向上し、圧縮強度が低下するので、引張弾性率を高い
状態に保持して圧縮強度を向上させるには、液晶ピッチ
の紡糸工程以降の製造条件の最適化を図り、できるだけ
低温熱処理において引張弾性率の増大を図ることが不可
欠であると考えられる。
低いという欠点は、高温焼成に伴う高結晶化に起因する
ものであって、一般的には、高温焼成に伴い引張弾性率
が向上し、圧縮強度が低下するので、引張弾性率を高い
状態に保持して圧縮強度を向上させるには、液晶ピッチ
の紡糸工程以降の製造条件の最適化を図り、できるだけ
低温熱処理において引張弾性率の増大を図ることが不可
欠であると考えられる。
【0011】本発明者らは、多くの研究実験の過程にて
、ピッチ系炭素繊維の引張弾性率は、前述のように、一
般的にはピッチ繊維の熱処理温度により制御するが、ピ
ッチ繊維の紡糸工程も、高引張弾性率のピッチ系炭素繊
維を得るためには、非常に重要な工程であることを見出
した。
、ピッチ系炭素繊維の引張弾性率は、前述のように、一
般的にはピッチ繊維の熱処理温度により制御するが、ピ
ッチ繊維の紡糸工程も、高引張弾性率のピッチ系炭素繊
維を得るためには、非常に重要な工程であることを見出
した。
【0012】つまり、紡糸工程での制御は、一般的に液
晶ピッチの溶融粘度により応じて行なわれるが、本発明
者らは、紡糸ノズルのノズル径を細径化すること、及び
ノズル剪断応力(τ)が0.2〜7.0kg/cm2
という非常に高い状態下で紡糸することにより、紡糸時
に付与される液晶ピッチのメソフェーズ分子の繊維軸配
向、生成炭素繊維の結晶軸配向及び引張弾性率の制御を
おこなうことができ、このようにして製造されたピッチ
系炭素繊維は、従来法で製造したものと比べ引張弾性率
(Et)/圧縮強度(σc)比が小さくなり、結果とし
て高引張弾性率、高圧縮強度のピッチ系炭素繊維が得ら
れることが分かった。本発明は斯かる新規な知見に基づ
きなされたものである。
晶ピッチの溶融粘度により応じて行なわれるが、本発明
者らは、紡糸ノズルのノズル径を細径化すること、及び
ノズル剪断応力(τ)が0.2〜7.0kg/cm2
という非常に高い状態下で紡糸することにより、紡糸時
に付与される液晶ピッチのメソフェーズ分子の繊維軸配
向、生成炭素繊維の結晶軸配向及び引張弾性率の制御を
おこなうことができ、このようにして製造されたピッチ
系炭素繊維は、従来法で製造したものと比べ引張弾性率
(Et)/圧縮強度(σc)比が小さくなり、結果とし
て高引張弾性率、高圧縮強度のピッチ系炭素繊維が得ら
れることが分かった。本発明は斯かる新規な知見に基づ
きなされたものである。
【0013】従って、本発明の目的は、液晶ピッチの紡
糸工程におけるノズル及び紡糸条件を最適化し、製造さ
れた炭素繊維の引張弾性率を高い状態に維持したまま、
圧縮強度を従来の炭素繊維に比して、大幅に向上させる
ことのできる、高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素
繊維の製造方法を提供することである。
糸工程におけるノズル及び紡糸条件を最適化し、製造さ
れた炭素繊維の引張弾性率を高い状態に維持したまま、
圧縮強度を従来の炭素繊維に比して、大幅に向上させる
ことのできる、高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素
繊維の製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素繊維の製造方法
にて達成される。要約すれば、本発明は、光学的異方性
相含有量95%以上、平均分子量1600以下である液
晶ピッチを、ノズル径が0.10〜0.25mmの細径
ノズルを用いて、剪断応力0.2〜7.0kg/cm2
下で溶融紡糸することによりピッチ繊維を紡糸し、次
いで該ピッチ繊維を熱処理することを特徴とする高引張
弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素繊維の製造方法である
。 好ましくは、液晶ピッチの平均分子量は1000〜15
00であり、ノズル内の剪断応力は1.0〜5.0kg
/cm2 とされる。又、使用される液晶ピッチの光学
的異方性相含有量は98%以上であるのが好適である。
高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素繊維の製造方法
にて達成される。要約すれば、本発明は、光学的異方性
相含有量95%以上、平均分子量1600以下である液
晶ピッチを、ノズル径が0.10〜0.25mmの細径
ノズルを用いて、剪断応力0.2〜7.0kg/cm2
下で溶融紡糸することによりピッチ繊維を紡糸し、次
いで該ピッチ繊維を熱処理することを特徴とする高引張
弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素繊維の製造方法である
。 好ましくは、液晶ピッチの平均分子量は1000〜15
00であり、ノズル内の剪断応力は1.0〜5.0kg
/cm2 とされる。又、使用される液晶ピッチの光学
的異方性相含有量は98%以上であるのが好適である。
【0015】このようにして得られた炭素繊維は、引張
弾性率が25T/mm2 以上、圧縮強度が45kg/
mm2 以上であって、且つ引張弾性率(T/mm2
)/圧縮強度(kg/mm2 )が1.6より小さくさ
れる。より具体的に言えば、本発明に従って製造された
ピッチ系炭素繊維は、引張弾性率が50T/mm2 程
度とされた場合に、圧縮強度(σc)は65kg/mm
2 程度とされ、又、引張弾性率が70T/mm2 程
度とされる場合には圧縮強度は47kg/mm2 程度
と非常に高い物性値を示す。
弾性率が25T/mm2 以上、圧縮強度が45kg/
mm2 以上であって、且つ引張弾性率(T/mm2
)/圧縮強度(kg/mm2 )が1.6より小さくさ
れる。より具体的に言えば、本発明に従って製造された
ピッチ系炭素繊維は、引張弾性率が50T/mm2 程
度とされた場合に、圧縮強度(σc)は65kg/mm
2 程度とされ、又、引張弾性率が70T/mm2 程
度とされる場合には圧縮強度は47kg/mm2 程度
と非常に高い物性値を示す。
【0016】更に説明すると、上述のように、高引張弾
性率のピッチ系炭素繊維を製造するに際しては、一般的
にはピッチ繊維の熱処理温度を制御するが、本発明では
特に、ピッチ繊維の紡糸条件が制御される。即ち、ピッ
チ繊維の紡糸に使用される紡糸ノズルのノズル径は細径
化され、ノズル径が0.10〜0.25mm、好ましく
は、0.15〜0.20mmの細径ノズルが用いられる
。もし、ノズル径が0.10mm未満の紡糸ノズルを使
用した場合には、紡糸時に頻繁に糸切れを生じ、紡糸が
困難となる。又、例え得られたピッチ繊維を熱処理して
炭素繊維を得たとしても、炭素繊維にラジアルクラック
が生じ、高性能の炭素繊維を得ることができない。一方
、ノズル径が0.25mmを超える紡糸ノズルを使用し
た場合には、紡糸時に付与される液晶ピッチのメソフェ
ーズ分子の繊維軸配向が十分に行なわれず、結果として
、後続の高温焼成時における炭素繊維の結晶軸配向性が
悪く、引張弾性率の高い炭素繊維を得ることができない
。
性率のピッチ系炭素繊維を製造するに際しては、一般的
にはピッチ繊維の熱処理温度を制御するが、本発明では
特に、ピッチ繊維の紡糸条件が制御される。即ち、ピッ
チ繊維の紡糸に使用される紡糸ノズルのノズル径は細径
化され、ノズル径が0.10〜0.25mm、好ましく
は、0.15〜0.20mmの細径ノズルが用いられる
。もし、ノズル径が0.10mm未満の紡糸ノズルを使
用した場合には、紡糸時に頻繁に糸切れを生じ、紡糸が
困難となる。又、例え得られたピッチ繊維を熱処理して
炭素繊維を得たとしても、炭素繊維にラジアルクラック
が生じ、高性能の炭素繊維を得ることができない。一方
、ノズル径が0.25mmを超える紡糸ノズルを使用し
た場合には、紡糸時に付与される液晶ピッチのメソフェ
ーズ分子の繊維軸配向が十分に行なわれず、結果として
、後続の高温焼成時における炭素繊維の結晶軸配向性が
悪く、引張弾性率の高い炭素繊維を得ることができない
。
【0017】又、本発明によると、液晶ピッチが紡糸ノ
ズル内を通過する時に付与されるノズル剪断応力(τ)
は、0.2〜7.0kg/cm2 、好ましくは、1.
0〜5.0kg/cm2 という非常に高い値とされる
。ノズル剪断応力が0.2kg/cm2 未満の場合に
は、例え紡糸ノズルとして細径ノズルを使用したとして
もメソフェーズ分子の繊維軸配向が十分に行なわれない
。又、ノズル剪断応力が7.0kg/cm2 を超える
と、紡糸時に頻繁に糸切れを生じ、紡糸が困難となる。 又、例え得られたピッチ繊維を熱処理して炭素繊維を得
たとしても、炭素繊維にラジアルクラックが生じ、高性
能の炭素繊維を得ることができない。
ズル内を通過する時に付与されるノズル剪断応力(τ)
は、0.2〜7.0kg/cm2 、好ましくは、1.
0〜5.0kg/cm2 という非常に高い値とされる
。ノズル剪断応力が0.2kg/cm2 未満の場合に
は、例え紡糸ノズルとして細径ノズルを使用したとして
もメソフェーズ分子の繊維軸配向が十分に行なわれない
。又、ノズル剪断応力が7.0kg/cm2 を超える
と、紡糸時に頻繁に糸切れを生じ、紡糸が困難となる。 又、例え得られたピッチ繊維を熱処理して炭素繊維を得
たとしても、炭素繊維にラジアルクラックが生じ、高性
能の炭素繊維を得ることができない。
【0018】本発明によれば、液晶ピッチとしては、石
油系ピッチ或は石炭系ピッチ、更には芳香族炭化水素類
を原料とするピッチを使用することができ、該ピッチを
、従来の上記諸方法にて光学的異方性相含有量95%以
上、平均分子量1600以下である液晶ピッチが調製さ
れる。好ましくは、液晶ピッチは、平均分子量が100
0〜1500とされ、又、光学的異方性相含有量は98
%以上、即ち、実質的に100%とされのが好適である
。使用する液晶ピッチの光学的異方性含有量が95%未
満である場合、或は、平均分子量が1600を超えた場
合には、高引張強度、高引張弾性率のピッチ系炭素繊維
を製造するのが困難となり、好ましくない。
油系ピッチ或は石炭系ピッチ、更には芳香族炭化水素類
を原料とするピッチを使用することができ、該ピッチを
、従来の上記諸方法にて光学的異方性相含有量95%以
上、平均分子量1600以下である液晶ピッチが調製さ
れる。好ましくは、液晶ピッチは、平均分子量が100
0〜1500とされ、又、光学的異方性相含有量は98
%以上、即ち、実質的に100%とされのが好適である
。使用する液晶ピッチの光学的異方性含有量が95%未
満である場合、或は、平均分子量が1600を超えた場
合には、高引張強度、高引張弾性率のピッチ系炭素繊維
を製造するのが困難となり、好ましくない。
【0019】本発明によれば、このような性状とされる
液晶ピッチは、上記紡糸条件下にて、例えば280〜3
80℃の温度で溶融紡糸することによりピッチ繊維とさ
れる。該ピッチ繊維は、次いで、酸化性ガス雰囲気下に
て200〜350℃で不融化し、更に不活性ガス雰囲気
下にて500〜3000℃の温度で高温焼成することに
よって炭素化或は黒鉛化し、炭素繊維とされる。又、必
要に応じて、不融化或は高温焼成などの熱処理工程にお
いて、熱処理と同時に延伸処理が施される。
液晶ピッチは、上記紡糸条件下にて、例えば280〜3
80℃の温度で溶融紡糸することによりピッチ繊維とさ
れる。該ピッチ繊維は、次いで、酸化性ガス雰囲気下に
て200〜350℃で不融化し、更に不活性ガス雰囲気
下にて500〜3000℃の温度で高温焼成することに
よって炭素化或は黒鉛化し、炭素繊維とされる。又、必
要に応じて、不融化或は高温焼成などの熱処理工程にお
いて、熱処理と同時に延伸処理が施される。
【0020】このように、本発明に従って製造されたピ
ッチ系炭素繊維は、引張弾性率が50T/mm2 程度
とされた場合に、圧縮強度(σc)は大略65kg/m
m2 とされ、又、引張弾性率が70T/mm2 程度
とされる場合には圧縮強度は大略47kg/mm2 と
され、上述した従来のピッチ系炭素繊維に比較して、圧
縮強度が極めて高くなる。従って、本発明によるピッチ
系炭素繊維は、従来法で製造したものと比べ引張弾性率
(Et)/圧縮強度(σc)が向上し、即ち、1.6よ
り小さくされ、高引張強度、高圧縮強度のピッチ系炭素
繊維が得られる。
ッチ系炭素繊維は、引張弾性率が50T/mm2 程度
とされた場合に、圧縮強度(σc)は大略65kg/m
m2 とされ、又、引張弾性率が70T/mm2 程度
とされる場合には圧縮強度は大略47kg/mm2 と
され、上述した従来のピッチ系炭素繊維に比較して、圧
縮強度が極めて高くなる。従って、本発明によるピッチ
系炭素繊維は、従来法で製造したものと比べ引張弾性率
(Et)/圧縮強度(σc)が向上し、即ち、1.6よ
り小さくされ、高引張強度、高圧縮強度のピッチ系炭素
繊維が得られる。
【0021】尚、本明細書で使用される「光学的異方性
相」という語句の意味は、必ずしも学界又は種々の技術
文献において統一して用いられているとは言い難いので
、本明細書では、「光学的異方性相」とは、ピッチ構成
成分の一つであり、常温近くで固化したピッチ塊の断面
を研摩し、反射型偏光顕微鏡で直交ニコル下で観察した
とき、試料又は直交ニコルを回転して光輝が認められる
、即ち光学的異方性である部分を意味し、これに対し、
光輝が認められない、即ち光学的等方性である部分は光
学的等方性相と呼ぶ。
相」という語句の意味は、必ずしも学界又は種々の技術
文献において統一して用いられているとは言い難いので
、本明細書では、「光学的異方性相」とは、ピッチ構成
成分の一つであり、常温近くで固化したピッチ塊の断面
を研摩し、反射型偏光顕微鏡で直交ニコル下で観察した
とき、試料又は直交ニコルを回転して光輝が認められる
、即ち光学的異方性である部分を意味し、これに対し、
光輝が認められない、即ち光学的等方性である部分は光
学的等方性相と呼ぶ。
【0022】光学的異方性相は、光学的等方性相に比べ
て多環芳香族の縮合環の平面性がより発達した化学構造
の分子が主成分で、平面を積層したかたちで凝集、会合
しており、溶融温度では一種の液晶状態であると考えら
れる。従ってこれを細い口金(紡糸ノズル)から押し出
して紡糸するときは分子の平面が繊維軸の方向に平行に
近い配列をするために、この光学的異方性ピッチから作
った炭素繊維は高強度、高弾性を示すことになる。又、
光学的異方性相の定量は偏光顕微鏡直交ニコル下で観察
、写真撮影して光学的異方性部分の占める面積率を測定
して行うので、これは実質的に体積%を表わす。
て多環芳香族の縮合環の平面性がより発達した化学構造
の分子が主成分で、平面を積層したかたちで凝集、会合
しており、溶融温度では一種の液晶状態であると考えら
れる。従ってこれを細い口金(紡糸ノズル)から押し出
して紡糸するときは分子の平面が繊維軸の方向に平行に
近い配列をするために、この光学的異方性ピッチから作
った炭素繊維は高強度、高弾性を示すことになる。又、
光学的異方性相の定量は偏光顕微鏡直交ニコル下で観察
、写真撮影して光学的異方性部分の占める面積率を測定
して行うので、これは実質的に体積%を表わす。
【0023】「平均分子量」の測定法に関して言えば、
ピッチ成分の分子量測定は、溶剤に可溶な部分はクロロ
ホルム溶媒に溶解して蒸気圧平衡法(VPO)で測定し
、不溶な部分は金属リチウムとエチレンジアミンを用い
る温和な水添反応により可溶化後上述の蒸気圧平衡法で
測定し、それから平均分子量を求めた。
ピッチ成分の分子量測定は、溶剤に可溶な部分はクロロ
ホルム溶媒に溶解して蒸気圧平衡法(VPO)で測定し
、不溶な部分は金属リチウムとエチレンジアミンを用い
る温和な水添反応により可溶化後上述の蒸気圧平衡法で
測定し、それから平均分子量を求めた。
【0024】又、「ノズル剪断応力」の測定は、液晶ピ
ッチの紡糸ノズル内での流れが円管内層流であるとし、
次式により表されるハーゲン−ポアズイユ(Hagen
−Poiseulle)式を用いて計算した。 τ=32μQ/gc・π・D3 ここで、τ:剪断応力 μ:ピッチ溶融粘度 Q:ピッチ吐出量 gc:重力加速度 D:紡糸ノズル径 更に、「圧縮強度」は、炭素繊維の繊維軸方向の圧縮強
度とし、該圧縮強度の測定は、ASTM D3410
に準拠して行なった。又、本明細書にて圧縮強度の表示
は、Vf(Volume fraction)60%(
体積換算で複合材中に炭素繊維が60%存在することを
意味する)の複合材圧縮強度の値を用いた。
ッチの紡糸ノズル内での流れが円管内層流であるとし、
次式により表されるハーゲン−ポアズイユ(Hagen
−Poiseulle)式を用いて計算した。 τ=32μQ/gc・π・D3 ここで、τ:剪断応力 μ:ピッチ溶融粘度 Q:ピッチ吐出量 gc:重力加速度 D:紡糸ノズル径 更に、「圧縮強度」は、炭素繊維の繊維軸方向の圧縮強
度とし、該圧縮強度の測定は、ASTM D3410
に準拠して行なった。又、本明細書にて圧縮強度の表示
は、Vf(Volume fraction)60%(
体積換算で複合材中に炭素繊維が60%存在することを
意味する)の複合材圧縮強度の値を用いた。
【0025】次に、本発明を実施例について更に詳しく
説明する。
説明する。
【0026】
【実施例】実施例1
液晶ピッチを製造するに当たり、光学的異方性相を40
%含有し、軟化点が220℃である炭素質ピッチを前駆
体ピッチとして使用した。この前駆体ピッチを遠心分離
により光学的異方性相の多いピッチと光学的等方性相の
多いピッチとを連続的に分離し、それぞれ抜き出した。
%含有し、軟化点が220℃である炭素質ピッチを前駆
体ピッチとして使用した。この前駆体ピッチを遠心分離
により光学的異方性相の多いピッチと光学的等方性相の
多いピッチとを連続的に分離し、それぞれ抜き出した。
【0027】得られた光学的異方性相を多く含む液晶ピ
ッチAは、光学的異方性相を100%含み、平均分子量
は1150、軟化点は270℃、キノリン不溶分は25
.0重量%であった。該液晶ピッチAを、ノズル1(ノ
ズル径D=0.15mm、ノズル長L=0.60mm)
を用い、剪断応力τ=1.45kg/cm2 、温度3
10℃にて紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。 得られたピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度2
95℃で不融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で
炭化を行い、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた
炭素繊維の引張物性及び圧縮強度は表1に示す通りであ
り、従来品よりも引張弾性率に対する圧縮強度の割合が
20〜30%程度向上していることが分かる。尚、σt
は引張強度を表す。
ッチAは、光学的異方性相を100%含み、平均分子量
は1150、軟化点は270℃、キノリン不溶分は25
.0重量%であった。該液晶ピッチAを、ノズル1(ノ
ズル径D=0.15mm、ノズル長L=0.60mm)
を用い、剪断応力τ=1.45kg/cm2 、温度3
10℃にて紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。 得られたピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度2
95℃で不融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で
炭化を行い、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた
炭素繊維の引張物性及び圧縮強度は表1に示す通りであ
り、従来品よりも引張弾性率に対する圧縮強度の割合が
20〜30%程度向上していることが分かる。尚、σt
は引張強度を表す。
【0028】
【表1】
【0029】実施例2
実施例1で用いた液晶ピッチAを、ノズル2(ノズル径
D=0.20mm、ノズル長L=0.80mm)を用い
、剪断応力τ=4.0kg/cm2 、温度290℃に
て紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。得られたピ
ッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度295℃で不
融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で炭化を行い
、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた炭素繊維の
引張物性及び圧縮強度は表2に示す通りであり、従来品
よりも引張弾性率に対する圧縮強度の割合が20%程度
向上していることが分かる。尚、σtは引張強度を表す
。
D=0.20mm、ノズル長L=0.80mm)を用い
、剪断応力τ=4.0kg/cm2 、温度290℃に
て紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。得られたピ
ッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度295℃で不
融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で炭化を行い
、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた炭素繊維の
引張物性及び圧縮強度は表2に示す通りであり、従来品
よりも引張弾性率に対する圧縮強度の割合が20%程度
向上していることが分かる。尚、σtは引張強度を表す
。
【0030】
【表2】
【0031】比較例1
液晶ピッチを製造するに当たり、光学的異方性相を50
%含有し、軟化点が235℃である炭素質ピッチを前駆
体ピッチとして使用した。この前駆体ピッチを遠心分離
により光学的異方性相の多いピッチと光学的等方性相の
多いピッチとを連続的に分離し、それぞれ抜き出した。
%含有し、軟化点が235℃である炭素質ピッチを前駆
体ピッチとして使用した。この前駆体ピッチを遠心分離
により光学的異方性相の多いピッチと光学的等方性相の
多いピッチとを連続的に分離し、それぞれ抜き出した。
【0032】得られた光学的異方性相を多く含む液晶ピ
ッチBは、光学的異方性相を100%含み、平均分子量
は1700、軟化点は310℃、キノリン不溶分は40
重量%であった。該液晶ピッチBを、ノズル1(ノズル
径D=0.15mm、ノズル長L=0.60mm)を用
い、剪断応力τ=5.00kg/cm2 、温度320
℃にて紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。得られ
たピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度295℃
で不融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で炭化を
行い、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた炭素繊
維の引張物性及び圧縮強度は表3に示す通りであり、引
張弾性率に対する圧縮強度の割合は低いものであった。 尚、σtは引張強度を表す。
ッチBは、光学的異方性相を100%含み、平均分子量
は1700、軟化点は310℃、キノリン不溶分は40
重量%であった。該液晶ピッチBを、ノズル1(ノズル
径D=0.15mm、ノズル長L=0.60mm)を用
い、剪断応力τ=5.00kg/cm2 、温度320
℃にて紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。得られ
たピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度295℃
で不融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で炭化を
行い、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた炭素繊
維の引張物性及び圧縮強度は表3に示す通りであり、引
張弾性率に対する圧縮強度の割合は低いものであった。 尚、σtは引張強度を表す。
【0033】
【表3】
【0034】比較例2
液晶ピッチを製造するに当たり、光学的異方性相を40
%含有し、軟化点が215℃である炭素質ピッチを前駆
体ピッチとして使用した。この前駆体ピッチを遠心分離
により光学的異方性相の多いピッチと光学的等方性相の
多いピッチとを連続的に分離し、それぞれ抜き出した。
%含有し、軟化点が215℃である炭素質ピッチを前駆
体ピッチとして使用した。この前駆体ピッチを遠心分離
により光学的異方性相の多いピッチと光学的等方性相の
多いピッチとを連続的に分離し、それぞれ抜き出した。
【0035】得られた光学的異方性相を多く含む液晶ピ
ッチCは、光学的異方性相を85%含み、平均分子量は
1100、軟化点は265℃、キノリン不溶分は22.
0重量%であった。該液晶ピッチCを、ノズル1(ノズ
ル径D=0.15mm、ノズル長L=0.60mm)を
用い、剪断応力τ=1.50kg/cm2 、温度30
0℃にて紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。得ら
れたピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度295
℃で不融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で炭化
を行い、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた炭素
繊維の引張物性及び圧縮強度は表4に示す通りであり、
引張弾性率に対する圧縮強度の割合は低いものであった
。 尚、σtは引張強度を表す。
ッチCは、光学的異方性相を85%含み、平均分子量は
1100、軟化点は265℃、キノリン不溶分は22.
0重量%であった。該液晶ピッチCを、ノズル1(ノズ
ル径D=0.15mm、ノズル長L=0.60mm)を
用い、剪断応力τ=1.50kg/cm2 、温度30
0℃にて紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。得ら
れたピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度295
℃で不融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で炭化
を行い、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた炭素
繊維の引張物性及び圧縮強度は表4に示す通りであり、
引張弾性率に対する圧縮強度の割合は低いものであった
。 尚、σtは引張強度を表す。
【0036】
【表4】
【0037】比較例3
実施例1で用いた液晶ピッチAを、ノズル3(ノズル径
D=0.30mm、ノズル長L=1.20mm)を用い
、剪断応力τ=1.00kg/cm2 、温度325℃
にて紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。得られた
ピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度295℃で
不融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で炭化を行
い、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた炭素繊維
の引張物性及び圧縮強度は表5に示す通りであり、引張
弾性率に対する圧縮強度の割合は低いものであった。 尚、σtは引張強度を表す。
D=0.30mm、ノズル長L=1.20mm)を用い
、剪断応力τ=1.00kg/cm2 、温度325℃
にて紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。得られた
ピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度295℃で
不融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で炭化を行
い、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた炭素繊維
の引張物性及び圧縮強度は表5に示す通りであり、引張
弾性率に対する圧縮強度の割合は低いものであった。 尚、σtは引張強度を表す。
【0038】
【表5】
【0039】比較例4
実施例1で用いた液晶ピッチAを、ノズル4(ノズル径
D=0.10mm、ノズル長L=0.4mm)を用い、
剪断応力τ=9.10kg/cm2 、温度310℃に
て紡糸した所、頻繁に糸切れを生じ、紡糸が困難であっ
た。又、得られたピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最
高温度295℃で不融化した後、不活性雰囲気下、種々
の温度で炭化を行い、約10μm径の炭素繊維を得たが
、得られた炭素繊維にはラジアルクラックが生じており
、高性能の炭素繊維は得られなかった。
D=0.10mm、ノズル長L=0.4mm)を用い、
剪断応力τ=9.10kg/cm2 、温度310℃に
て紡糸した所、頻繁に糸切れを生じ、紡糸が困難であっ
た。又、得られたピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最
高温度295℃で不融化した後、不活性雰囲気下、種々
の温度で炭化を行い、約10μm径の炭素繊維を得たが
、得られた炭素繊維にはラジアルクラックが生じており
、高性能の炭素繊維は得られなかった。
【0040】比較例5
実施例1で用いた液晶ピッチAを、ノズル1(ノズル径
D=0.15mm、ノズル長L=0.60mm)を用い
、剪断応力τ=0.10kg/cm2 、温度335℃
にて紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。得られた
ピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度295℃で
不融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で炭化を行
い、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた炭素繊維
の引張物性及び圧縮強度は表6に示す通りであり、引張
弾性率に対する圧縮強度の割合は低いものであった。 尚、σtは引張強度を表す。
D=0.15mm、ノズル長L=0.60mm)を用い
、剪断応力τ=0.10kg/cm2 、温度335℃
にて紡糸し、13μm径のピッチ繊維を得た。得られた
ピッチ繊維束を酸化性雰囲気下で、最高温度295℃で
不融化した後、不活性雰囲気下、種々の温度で炭化を行
い、約10μm径の炭素繊維を得た。得られた炭素繊維
の引張物性及び圧縮強度は表6に示す通りであり、引張
弾性率に対する圧縮強度の割合は低いものであった。 尚、σtは引張強度を表す。
【0041】
【表6】
【0042】
【発明の効果】以上の如くに構成される本発明の製造方
法によれば、液晶ピッチの紡糸工程におけるノズル及び
紡糸条件を最適化し、引張弾性率を高い状態に維持した
まま、圧縮強度を従来の炭素繊維に比して、大幅に向上
させることができ、高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系
炭素繊維を好適に製造し得る。
法によれば、液晶ピッチの紡糸工程におけるノズル及び
紡糸条件を最適化し、引張弾性率を高い状態に維持した
まま、圧縮強度を従来の炭素繊維に比して、大幅に向上
させることができ、高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系
炭素繊維を好適に製造し得る。
Claims (4)
- 【請求項1】 光学的異方性相含有量95%以上、平
均分子量1600以下である液晶ピッチを、ノズル径が
0.10〜0.25mmの細径ノズルを用いて、剪断応
力0.2〜7.0kg/cm2 下で溶融紡糸すること
によりピッチ繊維を紡糸し、次いで該ピッチ繊維を熱処
理することを特徴とする高引張弾性率、高圧縮強度ピッ
チ系炭素繊維の製造方法。 - 【請求項2】 得られた炭素繊維の引張弾性率が25
T/mm2 以上、圧縮強度が45kg/mm2 以上
であって、且つ引張弾性率(T/mm2 )/圧縮強度
(kg/mm2 )が1.6より小さくされる請求項1
の製造方法。 - 【請求項3】 液晶ピッチの平均分子量は1000〜
1500であり、ノズル内の剪断応力は1.0〜5.0
kg/cm2 である請求項1又は請求項2の製造方法
。 - 【請求項4】 液晶ピッチの光学的異方性相含有量は
98%以上である請求項1、請求項2又は請求項3の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP41653990A JPH04257321A (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP41653990A JPH04257321A (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素繊維の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04257321A true JPH04257321A (ja) | 1992-09-11 |
Family
ID=18524760
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP41653990A Pending JPH04257321A (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 高引張弾性率、高圧縮強度ピッチ系炭素繊維の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04257321A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103122503A (zh) * | 2013-01-28 | 2013-05-29 | 江苏国正新材料科技有限公司 | 一种高强度、高模量沥青基纤维的制备方法 |
-
1990
- 1990-12-28 JP JP41653990A patent/JPH04257321A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103122503A (zh) * | 2013-01-28 | 2013-05-29 | 江苏国正新材料科技有限公司 | 一种高强度、高模量沥青基纤维的制备方法 |
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