JPS5818421A - 炭素繊維の製造方法 - Google Patents

炭素繊維の製造方法

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JPS5818421A
JPS5818421A JP11747081A JP11747081A JPS5818421A JP S5818421 A JPS5818421 A JP S5818421A JP 11747081 A JP11747081 A JP 11747081A JP 11747081 A JP11747081 A JP 11747081A JP S5818421 A JPS5818421 A JP S5818421A
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Yasuhiro Yamada
泰弘 山田
Hidemasa Honda
本田 英昌
Tetsuya Inoue
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ピッチ状物質から炭素繊維を製造するための
新規な方法に関するものである。
さらに詳しくいえば、本発明は、光学的に等方性のプリ
メソフェース炭素質を原料としてこれを紡糸、不融化、
炭化処理して、高強度の炭素繊維を高収率で製造する方
法に関するものである。
炭素繊維は、断熱性、耐熱性、耐薬品性、剛性、導電性
が優れているという特性を利用して断熱材、シール材、
電気機械部品、構造部材、摩擦材料、炭素電極などに広
く使用されている。
従来、炭素繊維は、アクリロニトリルやセルロースなど
の繊維を焼成することにより製造されていたが、これら
の原料はコストが高い上に、炭化収率が低いため工業的
に大量生産する場合にはあまり適当な方法とはいえ々い
他方、大量に入手しうる各種ピッチを原料として炭素繊
維を製造する方法が提案されているが、軟化点、粘度な
どの点で紡糸が困難な上に、得られる炭素繊維の品質が
低いという欠点がある。このような欠点を改善するため
、これまで特定の縮合多環芳香族化合物を水素化処理又
は熱処理して得たピッチ状物質を用いる方法(特公昭4
5−28013号公報、特公昭49−8634号公報)
、石油系タールやピッチをルイス酸系触媒の存在下、第
1の熱処理を施こしたのち、触媒を除去して第2の熱処
理を施こして得たものを用いる方法(特公昭53−75
33号公報)、減圧下に所定のメソフェース含量をもつ
メソフェースピッチを形成すせ、これを原料として炭素
繊維を製造する方法(特開昭54−11330号公報、
特公昭54−1810慨)、特定め組成、特定の性質を
もつメソフェースピッチを用いる方法(特開昭54−5
5625号公報、米国特許第3.787,541号明細
書)などが提案されているが、これらの方法によっても
アクリロニトリルを原料としたものに匹敵する性質をも
つ炭儂繊維を得ることができないため、現在に至るまで
高性能グレードの炭素繊維をピッチ状物質から製造する
実用化可能な方法は知られていなかった。
本発明者らは、ピッチ状物質を原料として、アクリロニ
トリルから得られる炭素繊維に匹敵する性質特に機械的
強度を示す炭素繊維を容易に製造する方法を開発するた
めに鋭意研究を重ねだ結果、特定の方法により得られる
全く新規なピッチ状物質であるプリメソフェース炭素質
を原料として用いることにより、その目的を達成しうろ
ことを見出し、本発明をなすに至った。
本発明に従えば、光学的に等方性のプリメツフェース炭
素質又は光学的に等方性のプリメソフェース炭素質を主
体とするピッチ状物質を、実質的にメソフェース炭素質
量が増加しない条件下で紡糸し、次いで不融化処理した
のち、炭化処理して、プリメソフェース炭素質の実質的
に全部を光学的に異方性のメンフェース炭素質に変換さ
せることにより、優れた品質の炭素繊維を製造すること
ができる。
本発明において原料として使用するプリメソフェース炭
素質は、光学的に等方性であり、600℃以上に加熱す
ると光学的に異方性のメンフェース炭素質に変わるとい
う特徴を有するものである。
これまで、外力を加えると光学的異方性に変わる等方性
ピッチ、いわゆるドーマントメンフェースピッチは知ら
れている。しかしながら、本発明で用いるプリメン、フ
ェース炭素質は、外力を加えただけでは変化せず、加熱
によってはじめて等方性に変わるという点で、このドー
マントメソフェースピッチとは明らかに異なるものであ
る。
本発明方法において原料として用いるプリメソフェース
は、原料ピッチを、テトラヒドロキノリン単独による処
理、触媒の存在下キノリンと水素による処理あるいはナ
フタリンのような芳香族炭化水素と水素による処理など
から成る第1段処理を施した後、減圧熱処理から成る第
2段処理を施すことによって製造される。
この際の原料ピッチとしてはコールタ豐ル、コールター
ルピッチ、石炭液化物などの石炭系重質油、石油の常圧
蒸留残油、減圧蒸留残油及びこれらの残油の熱処理によ
って副生ずるタールやピッチ、オイルサントビチューメ
ンなどの石油系重質油を用いることができるが、後続の
紡糸が容易であるという点で若干石炭系のものが有利で
ある。
この原料ピッチをテトラヒドロキノリンで処理するには
、例えば原料ピッチioo重量部当シテトラヒドロキノ
リン30〜100重量部を加え300〜500℃、好ま
しくは340〜450℃で加熱する。この際テトラヒド
ロキノリンの代りにテトラヒドロキノリンとキノリンと
の混合物を用いてもよい。
また、テトラヒドロキノリンによる処理の代りに触媒の
存在下、キノリンと水素で処理する場合には、例えば原
料ピッチ100重量部当りキノリン30〜100重量部
及び触媒5〜10重量部を加え、水素ガス雰囲気中、圧
力50〜200 Kglcry、 174度400℃以
上の条件下に10分間以上維持することによって行われ
る。この際の触媒としては、コバルト−モリブデン系、
酸化鉄系のものが好適である。まだ、前記したキノリン
単独に代えてキノリンとテトラヒドロキノリンの混合物
を用いることもできる。
このようにして処理して得た生成物は、ろ過したのち、
第2段処理に付される。
次に芳香族炭化水素と水素ガスで処理する場合には、原
料ピッチ100重量部当シ芳香族炭化水素50重量部以
上を混合し、水素ガス雰囲気中、圧力50Kg/d以上
、温度430℃以上の条件下に約60分間維持すること
によって行われる。この際の芳香族炭化水素としては、
ナフタリン、アントラセン、フェナントレン、ピレンな
どが好適である。この場合、芳香族炭化水素100重量
部当りキノリン1重量部以上を混合したものを用いると
さらに有利である。
以上のようにして第1段処理された原料ピッチは、次い
で減圧下、高温処理される。この処理は圧力50mmH
g以下、温度450℃以上の条件下に60分間以内維持
することによって行われる。この処理はできるだけ高温
の下で、短時間好ましくは15分以内行うのがよく、あ
まり長時間の加熱を行うと可紡性が失われる。
このように、ブリメソフェース炭素質を形成させるには
、2段階の処理が必要であるが、それは第1段処理で原
料ピッチ中の高分子量分を低分子化させ、次いで第2段
処理で低分子量分を除去するだめである。
このようにして得られたプリメソフェース炭素質は、通
常軟化点300℃以下、固定炭素量87%以上で、キノ
リンには可溶である。
まだ、このプリメソフェース炭素質を反射偏光顕微鏡に
よ垢直交ニコル下で観察した場合、従来の炭素繊維の原
料ピッチとして慣用されていたメンフェースはニコルを
回転させると、45°を周期として暗黒色と白色の状態
が繰り返されるのに対し、このものは常に暗黒色であっ
て変化しない。
このことから、前記のブリメソフェース炭素質は光学的
に等方性であることが分る。
本発明方法においては、原料ピッチとしてプリメソフェ
ース炭素質を用いるが、これは必ずしも単一体である必
要はなく、メンフェースとの混合物であってもよい。こ
の場合は、メソフェースとブリメソフェースの粘度をほ
ぼ等しくシ、かつメンフェースの混合割合を60重重量
板下にすることが必要である。これよりもメソフェース
の量が多くなると可紡性が低下し、90重重量板上では
糸切れが激しく、50m/分という低速を用いても連続
的な紡糸はほとんど不可能になるし、まだ紡糸できたと
しても得られた繊維は強度が著しく低いものとなシ実用
に供することができない。
本発明方法におけるプリメソフェース炭素質の紡糸は、
溶融押出紡糸、遠心紡糸、吹込紡糸等これまで炭素繊維
の紡糸法として周知の方法に従って行うことができる。
例えば、ブリメソフェース炭素質を、口径0.1〜0.
8 m+のノズルをもつ紡糸器に入れ、外部加熱によシ
その軟化点よりも50〜90℃高い温度に加熱し、窒素
ガスのような不活性ガスを用い0.2〜2 Kp / 
crlの圧力で押出し、ノズルより紡出してくるフィラ
メントを巻取速度50〜1000m/分で巻き取ること
により行うことができる。
この際の可紡性は、ブリメソフェース炭素質の純度に関
係し、その中のメンフェース量が60重重量板下の場合
は、1000?Fl/分程度の高速で巻き取ることがで
きるが、それよシも多く含むものは低速にしないと連続
的な紡糸ができず、しばしば糸切れを生じる上に、生じ
た繊維が不均一となる。この紡糸に際し、生成したフィ
ラメント中のメソフェース量は、紡糸の前後において実
質的に変化しない。
次に、本発明方法の不融化処理は、前記のようにして得
たフィラメントを、例えば電気炉中に入れ空気気流中、
0.5〜b 〜350℃まで加熱し、5〜30分間維持することによ
って行われる。
このようにして不融化されたフィラメントは、次いでそ
の中のブリメソフェース炭素質をメソフェースに変える
ために炭化処理に付せられる。この炭化処理は、例えば
窒素ガスのような不活性ガス気流中、2〜b ℃の範囲内の温度まで加熱し、この温度に10〜30分
間維持することによって行われる。この処理によって、
光学的に等方性のブリメソフェース炭素質の実質的に全
てが、光学的に異方性のメソフェースに変換する。この
ようにして、繊維径20μ以下、引張強度150〜32
0 Kg/lnd、伸び率1.2〜1.6 %の炭素繊
維が原料に基づき88係もしくはそれ以上の収率で得ら
れる。
本発明方法によると、従来のピッチやメソフエ−スを原
料として炭素繊維を製造する方法に比べ大きい紡糸速度
で、また高い炭素変換効率で、ポリアクリロニトリルか
ら得られるものに匹敵する強度をもつ炭素繊維を得るこ
とができる。
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
各実施例中の炭素繊維の繊維径は走査型電子顕微鏡によ
る観察で測定した。また引張強度、伸び率は、J工S 
R7601r炭素繊維試験方法−1に従って測定した。
参考例1 コールタールピッチ2002と1.2,3.4−テトラ
ヒドロキノリンとキノリンとの混合物(テトラヒドロキ
ノリン濃度86,7係) 500 fを21容−オート
クレープに入れ、内部空気を窒素ガスで置換したのち密
封し、平均昇温速度3℃/分で450℃まで加熱し、こ
の温度に10分間保持した。次いで室温まで冷却後、ガ
ラスフィルター(扁4)を通して減圧濾過し、ろ液を圧
力10mHgのもとで、液温か200℃に達するまで蒸
留することによシテトラヒドロキノリンとキノリンを除
去しピッチAを得た。
また、前記の450℃で10分間の熱処理の代りに40
0℃で30分間処理する以外は前記と全く同様に処理し
てピッチBを得た。
このようにして得たピッチA1 ピッチBの性状を原料
コールタールピッチのそれと共に第1表に示す。
第  1 表 このピッチA又はピッチBの約1002を、内容積30
0−のパイルックス製容器に入れ、あらかじめ500〜
530℃に加熱しておいた塩浴に浸した0真空ポンプに
連結し、徐々に減、圧し、最終的に10゜■聡の圧力と
した。この条件下に第2表に示す時間保持口だのち、室
温まで冷却し、ブリメソフェース炭素質を製造した。表
中の保持時間は、浴中に容器を浸したときからの時間で
ある。また、ピッチの実際の温度は、塩浴温度ぶりも約
20℃低かった。
このようにして得たプリメソフェース炭素質の収率及び
性状を第2表に示した。
参考例2 カフジ原油の減圧蒸留残油を窒素ガス気流中、420℃
において60分間熱処理した。残留ピッチの収率は58
重量%であシ、キノリンネ溶分6.8重量%含んでいた
次にこの残留ピッチをキノリンに溶解し、濾過して不溶
分を除き、P液を蒸留しキノリンを除くことによってピ
ッチを得た。
このピッチ2001を2を容−オートクレープに入れ、
テトラヒドロキノリンとキノリンの混合物(テトラヒド
ロキノリン濃度87.6%)50(lを加え、水素圧5
o Kg/crl (ゲージ圧)、温度450℃におい
て3時間処理した。次いで、減圧蒸留によってテトラヒ
ドロキノリンとキノリンを除去したのち、参考例1と同
様にして10 mm Hgの圧力下、490℃で10分
間処理し、  45.2%の収率でブリメソフェース炭
素質を得た。
このブリメソフェース炭素質は軟化点341℃、キノリ
ンネ溶分64.3%、固定炭素量87.6%であった。
参考例3 ナフサタールピッチ3502を2を容−オー!・クレー
プに入れ、参考例2で回収したテトラヒドロキノリンと
キノリンの混合物(テトラヒドロキノリン濃度38.1
% )350fを加え、これに触媒として赤泥352加
えたのち、水素圧75に9/ci。
温度450℃で60分間加熱処理した。次いでこの処理
物を濾過して赤泥を除去し、そのP液を減圧蒸留してテ
トラヒドロキノリンとキノリンとを除去した。
このようにして得だピッチを参考例1と同様にして、l
ommHgの圧力下、480℃において10分間処理す
ることにより38.9%の収率でブリメソフェース炭素
質を得た。
このブリメソフェース炭素質は、軟化点341℃、キノ
リンネ溶分53.6%、固定炭素量88.6%であった
実施例1 参考例1で得た種々のブリメソフェース炭素質209を
、口径0.5mmのノズルをもつ内径20間、長さ15
0咽の真ちゅう製紡糸器に入れ、外部加熱によりそれぞ
れのピッチをその軟化点よりも約70℃高い温度になる
ように加熱し、窒素ガスで1〜/ CI (ゲージ圧)
に加圧して押出し、ノズルから紡出したフィラメントを
10100o分で巻き取った。
このようにして訓整したフィラメントを電気炉中に入れ
、空気を約200d/分の割合で通じながら、1℃/分
の昇温速度で260℃又は300℃に加熱し、この温度
に15分間保持することにより不融化処理した。
次いでこのようにして得た処理フィラメントを、窒素ガ
ス気流中、5℃/分の昇温速度で1000℃まで加熱し
、15分間保持して炭化を行った。
このようにして得た炭素繊維の調製条件及び物性を第3
表に示す。
なお、表中のピッチ屋は参考例1におけるピッチ屋と同
じである。
比較例1 参考例1で用いた原料コールタールピッチをキノリンに
溶解し、フリーカーボンを濾過にょシ除いた。このよう
にして得たフリーカーボンを含まないピッチを参考例1
と同様にして減圧下、 500℃で15分間熱処理した
ところ、全体がコーキングし、加熱しても軟化、溶融さ
せることができなかった。
次に減圧下における熱処理を5001?、で5分間とし
たところ、キノリンネ溶分(メンフェース)を72.0
重量%含むピッチを得た。この際の収率は53.0重量
%であシ、ピッチの軟化点は370 ℃であった。この
ピッチを紡糸温度430℃で紡糸を試みたが、フィラメ
ントを得ることはできなかった。
比較例2 参考例1で示したピッチAを450’Cで1o分間処理
し、その生成物を減圧することなく5oo℃で60分間
処理した。このようにして収率58.2重量%で、軟化
点379℃、キノリ7不溶分72.9重量%のピッチを
得た。
このピッチを一約430℃で紡糸を試みたが、フィラメ
ントはほとんど得られなかった。    パ 次に、上
記のピッチをI Ot#MHgに減圧した条件下、42
0℃で18時間熱処理することにより、軟化点323℃
、キノリンネ溶分73.2重量%、固定炭素量82.9
重量%のピッチを婦だ。このものを380〜420℃の
範囲の紡糸温度で紡糸を試みたが、紡糸開始初期にわず
かにノズルから紡糸しただけで、はとんどフイ゛□ラメ
ントを形成することはできなかった。
実施例2 参考例2で得たプリメソフェース炭素質を実施例1と同
様にして、約410℃において紡糸した。
次いで得られたフィラメントを、電気炉中、空気を吹き
込みながら、昇温速度1℃/分で300℃まで加熱し、
30分間この温度に保持して不融化した。この際の重量
増加率は3.5%であった。
次に、この不融化したフィラメントを、平均昇温速度3
.3℃/分で1000℃まで加熱し、この温度に15分
間保持して炭化させ、炭素繊維を得た。
この際の収率は、プリメソフェース炭素質に対して87
.4%であった。また、得られた炭素繊維の引張強度は
186に9/−1伸び率は1.2%、繊維径は18μm
であった。
実施例3 参考例3で得たプリメソフェース炭素質を、実施例1と
同様にして紡糸温度400〜420 ’Cで紡糸したの
ち、空気中260 ℃で15分間不融化処理した。
次に不融化処理したフィラメントを窒素ガス気流中、昇
温速度2℃/分で1000 ′cまで加熱し、この温度
に15分間保持して炭化させることによシ87.3%の
収率で、引張強度216KLi/−1伸び率1.1%、
繊維径16μmの炭素繊維を得た。
参考例4 紡糸用ピッチ中の光学的に等方性なキノリン可溶分が紡
糸とその不融化処理では光学的等方性であシ、その紡糸
した繊維を炭化することによってメソフェースに全面的
に転換することは次の実験によって証明した。
コールタールピッチとテトラヒドロキノリンを密閉容器
中、450℃で10分間処理した後、遠心沈澱法によっ
て、コールタールピッチ中のフリーカーボンを除去し、
ついで、減圧蒸留を行ってテトラヒドロキノリンとキノ
リンを除去した。得られたピッチl0cIを300−の
重合フラスコに入れ、あらかじめ500℃に加熱した塩
浴中に投入した。
投入後ただちに減圧系に接続し、徐々に減圧させながら
、留出する油分をトラップに導いた。投入後約4分間で
ピッチの温度が480 ℃に達し、この温度で5分間保
持した。なお、最終の減圧は1゜tHRHgである。時
間経過後、ただちにフラスコを塩浴から取出し、室温ま
で冷却した。
フラスコ残として得られた紡糸用ピッチは36.82で
あった。このピッチの軟化点は171℃、固定炭素量8
6.6%、キノリンネ溶分0.8%であった。
反射偏光顕微鏡で組織を観察しだところ、約1μmの球
径を持つメソフェース小球体が散在しているのが認めら
れ、それ以外の部分は光学的等方性であった。
0.5fiの孔径を持つノズルをつけた紡糸器にピッチ
を入れ、約250℃に加熱した後、窒素ガスによって、
約0.5 Kp/m加圧して紡糸した。紡糸はかなり容
易で、巻取速度約300 m /−で数分間、糸切れな
く巻取ることができた。
紡糸した繊維の不融化はピッチの軟化点が低いため、か
なり困難であり、空気酸化だけでは完全な不融化処理が
できなかった。とくに、約20μmの太い繊維は不融化
処理によって溶融するようで、繊維形状は保持している
が、かたくてもろいものであった。
不融化処理後の繊維を窒素ガス気流中、5℃7んの昇温
速度で1000℃まで加熱し、15分保持して炭化した
このようにして炭化した繊維、紡糸および不融化処理し
た繊維を樹脂に埋込み、研摩した後、反射偏光顕微鏡に
よって直交ニコル下で組織を観察した。その組織写真を
第1図に示す。第1図a。
bは紡糸した繊維であり、同図C2dは炭化処理した繊
維である。aとCは偏光板にコル)の振動方向に対して
、繊維軸が平行または垂直(直交ニコルであるだめ)方
向であり、bとdは45°の対角位である。aの紡糸し
た繊維は暗黒色であり、その中に数個の輝く小球体(球
径1μm位)が存在する。これを45°右方向に回転さ
せ、対角位にしてもこの状態は変らない(b)。これに
石こう検板(大板)をそう人して観察しても、小球体は
右方向45°に回転させると色の変化が認められるが、
暗黒色は赤色であり、変化しない。すなわち、繊維中に
わずかに存在する小球体は光学的異方性であシ、その他
の大部分は光学的等方性であってメンフェースではない
。この状態はメンフェース小球体を含む紡糸用ピッチと
同様であり、かつ、不融化処理繊維でも同様であった。
しかし、炭化した繊維はCでは暗黒色であるが、45°
右回転C対角位)では繊維全体が白色に輝く。さらに4
5°右回転(全体で90°回転)で暗黒色、さらに45
°回転(全体で135°回転)で白色と、45°毎に暗
黒色と白色をく9返す。さらに石こう検板をそう人して
観察すると、Cで赤色、dでは青色となる。この青色の
流れの方向は繊維軸方向と一致している0この観察結果
から、炭化した繊維内の炭素層面はほとんど繊維軸方向
と一致していることがわかる。
上述のように、紡糸用ピッチは繊維の形にするだけでは
光学的等方性であるが、これを炭化処理によって、初め
て光学的異方性Qノフェース)に転換できるものである
ことがわかる。紡糸用ピッチを繊維の形にせず、そのま
ま加熱すれば、当然のことながら、ピッチ全体がメンフ
ェースに転換する。しかし、約10〜20μmの非常に
狭い繊維内において、メンフェースの生成、生長がスム
ースに進展しないことはよく知られている。繊維の炭化
は液相反応でなく、むしろ固相反応に近いためである。
したがって、従来はメソフェースを含むピッチを紡糸し
ない限り、光学的に異方性の炭素繊維は得られ力いと考
えられていたので1本発明のように光学的に等方性のフ
ィラメントの炭化により光学的に異方性の炭素繊維が得
られたことは全く予想外のことというべきである。
【図面の簡単な説明】
第1図a)とb)は、紡糸したブリメソフェース炭素質
の偏光顕微鏡写真図、第1図C)とd)はそれを炭化処
理した後の偏光顕微鏡写真図である。 特許出願人  工業技術院長  石 坂 誠 −図面の
浄書(内容に変更なし) a、)               b)c)   
            a)手 続 捕 正 書 (
方式) 2、発明の名称  炭素繊維の製造方法3、補正をする
者 事件との関係  特許出願人 東京都千代田区霞が関1丁目3番1号 (114)工業技術院長 石 坂 誠 −昭和57年1
月5日(発送日:昭和57年1月26日)6、補正によ
り増加する発明の数   07、補正の対象  図面 8、補正の内容  別紙添付図面のとおり訂正します。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 光学的に等方性のプリメソフェース炭素質又は光学
    的に等方性のプリメソフェース炭素質を主体とするピッ
    チ状物質を、実質的にメソフェース炭素質量が増加しな
    い条件下で紡糸し、次いで不融化処理したのち、炭化処
    理して、プリメソフェース炭素質の実質的に全部を光学
    的に異方性のメンフェース炭素質に変換させることを特
    徴とする炭素繊維の製造方法。
JP11747081A 1981-07-27 1981-07-27 炭素繊維の製造方法 Granted JPS5818421A (ja)

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JP11747081A JPS5818421A (ja) 1981-07-27 1981-07-27 炭素繊維の製造方法

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