JPH0463874B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0463874B2 JPH0463874B2 JP59113043A JP11304384A JPH0463874B2 JP H0463874 B2 JPH0463874 B2 JP H0463874B2 JP 59113043 A JP59113043 A JP 59113043A JP 11304384 A JP11304384 A JP 11304384A JP H0463874 B2 JPH0463874 B2 JP H0463874B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hotimicin
- streptomyces
- acid
- compound
- culture
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Pyrane Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
Description
本発明は抗菌活性を有する新規なダクチミシン
誘導体である1−エピダクチミシン又はその塩に
関する。また、本発明はホーチミシンBの生産能
を有しないがホーチミシンBをダクチミシン誘導
体に変換する能力をもつストレプトマイセス属の
菌株を用いてホーチミシンBの化学構造を微生物
的変換することによる1−エピダクチミシンの製
造法に関するものである。本発明によつて提供さ
れる1−エピダクチミシン又はその酸付加塩はす
ぐれた抗菌活性を示し抗菌剤として極めて有用で
ある。 次式 で示されるホーチミシンBは公知の抗生物質の一
つである(特開昭49−126892号、「ジヤーナル・
オブ・アンチバイオチツク」30巻533〜570頁
(197)参照)が、その抗菌活性は必らずしも満足
できるものではない。本発明者らはホーチミシン
Bより優れた抗生物質を製造すべく研究中に、あ
る種の微生物を作用させると、ホーチミシンBは
下記の式〔〕で示されるダクチミシンの誘導体
に変換されることを知見した。ダクチミシンは特
開昭55−64597号公報にSF−2052物質の名で記載
された化合物である。 従つて、第1の本発明によると、次の立体構造
式 で示される1−エピダクチミシン又はその酸付加
塩が提供される。 1−エピダクチミシンは、1−エピ−2″−ホル
ムイミドイルホーチミシンAに相当する。 式〔〕の本発明化合物はホーチミシンBの1
位のアミノ基がエピ化され且つ4位のメチルアミ
ノ基がホルムイミドイルグリシル化されたものに
相当する化学構造を有する。 この式〔〕の化合物(凍結乾燥品)はつぎの
理化学的性質を示す。 (1) 塩基性の本物質の硫酸塩:白色粉末 (2) 溶解性:水に極めて良く溶け、メタノール、
エタノール、アセトン、クロロホルム、ベンゼ
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エーテル、n−
ヘキサンなどの有機溶剤には不溶である。 (3) 元素分析値(C18H36N6O6・2H2SO4・4H2O
として): C H N 理論値(%) 30.85 6.90 11.99 実験値(%) 30.78 7.01 12.00 (4) 融点:205℃以上で徐々に熱分解(褐変、発
泡、溶融を伴う) (5) 旋光度:〔α〕21 D+92゜(c=0.15%;H2O) (6) 紫外線吸収スペクトル:末端吸収 (7) 赤外線吸収スペクトル(KBr錠):第1図に
示す通りである。 吸収極大(cm-1):3400、2940、2040、1715、
1630、1500、1400、1360、1325、1260、
1110、1040 (8) 核磁気共鳴スペクトル(重水中):第2図に
示す通りである。 特徴的シグナル:1.35ppm(d、3H、J=6.5
Hz)…6′−C−メチル、1.6ppm(m1H)…
4′−メチレン、2.03ppm〜2.15ppm(m3H)
…3′,4′−メチレン、3.15ppm(s、3H)…
4−N−メチル、3.41ppm(m、1HJ6′、CH3
=6.5Hz)…6′−メチン、3.51ppm(s、3H)
3−0−メチル、3.60ppm(m、1H)…2′−
メチン−、.88ppm(1H)…5′−メチン,
3.93ppm(t、1H.J1;2=3.6Hz,J1;6=3.6
Hz)…1−メチン、4.06ppm(d、d、1H、
J3;2=3.3Hz,J3;4=11Hz)3−メチン、
4.23ppm(t,1H)…6−メチン、3.38ppm
(d、1H、J=17.5Hz)および4.47ppm(d、
1H、J=17.5Hz)2″−メチレン4.42ppm
(1H)…5メチレン、4.66ppm(d、d、
1H)…4−メチレン、4.7ppm(t、1H)…
2−メチン、5.46ppm(d、1H、J1′,2′=3.2
Hz)…1′−アノメリツクプロトン、7.98ppm
(s、1H)…3(ホルムイムドイル)のプ
ロトン (9) マススペクトル(SIMS)における分子イオ
ンピーク:433(M+1) (10) 高速液体クロマトグラフイーによる保持時
間:第1表に示す通りである。
誘導体である1−エピダクチミシン又はその塩に
関する。また、本発明はホーチミシンBの生産能
を有しないがホーチミシンBをダクチミシン誘導
体に変換する能力をもつストレプトマイセス属の
菌株を用いてホーチミシンBの化学構造を微生物
的変換することによる1−エピダクチミシンの製
造法に関するものである。本発明によつて提供さ
れる1−エピダクチミシン又はその酸付加塩はす
ぐれた抗菌活性を示し抗菌剤として極めて有用で
ある。 次式 で示されるホーチミシンBは公知の抗生物質の一
つである(特開昭49−126892号、「ジヤーナル・
オブ・アンチバイオチツク」30巻533〜570頁
(197)参照)が、その抗菌活性は必らずしも満足
できるものではない。本発明者らはホーチミシン
Bより優れた抗生物質を製造すべく研究中に、あ
る種の微生物を作用させると、ホーチミシンBは
下記の式〔〕で示されるダクチミシンの誘導体
に変換されることを知見した。ダクチミシンは特
開昭55−64597号公報にSF−2052物質の名で記載
された化合物である。 従つて、第1の本発明によると、次の立体構造
式 で示される1−エピダクチミシン又はその酸付加
塩が提供される。 1−エピダクチミシンは、1−エピ−2″−ホル
ムイミドイルホーチミシンAに相当する。 式〔〕の本発明化合物はホーチミシンBの1
位のアミノ基がエピ化され且つ4位のメチルアミ
ノ基がホルムイミドイルグリシル化されたものに
相当する化学構造を有する。 この式〔〕の化合物(凍結乾燥品)はつぎの
理化学的性質を示す。 (1) 塩基性の本物質の硫酸塩:白色粉末 (2) 溶解性:水に極めて良く溶け、メタノール、
エタノール、アセトン、クロロホルム、ベンゼ
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エーテル、n−
ヘキサンなどの有機溶剤には不溶である。 (3) 元素分析値(C18H36N6O6・2H2SO4・4H2O
として): C H N 理論値(%) 30.85 6.90 11.99 実験値(%) 30.78 7.01 12.00 (4) 融点:205℃以上で徐々に熱分解(褐変、発
泡、溶融を伴う) (5) 旋光度:〔α〕21 D+92゜(c=0.15%;H2O) (6) 紫外線吸収スペクトル:末端吸収 (7) 赤外線吸収スペクトル(KBr錠):第1図に
示す通りである。 吸収極大(cm-1):3400、2940、2040、1715、
1630、1500、1400、1360、1325、1260、
1110、1040 (8) 核磁気共鳴スペクトル(重水中):第2図に
示す通りである。 特徴的シグナル:1.35ppm(d、3H、J=6.5
Hz)…6′−C−メチル、1.6ppm(m1H)…
4′−メチレン、2.03ppm〜2.15ppm(m3H)
…3′,4′−メチレン、3.15ppm(s、3H)…
4−N−メチル、3.41ppm(m、1HJ6′、CH3
=6.5Hz)…6′−メチン、3.51ppm(s、3H)
3−0−メチル、3.60ppm(m、1H)…2′−
メチン−、.88ppm(1H)…5′−メチン,
3.93ppm(t、1H.J1;2=3.6Hz,J1;6=3.6
Hz)…1−メチン、4.06ppm(d、d、1H、
J3;2=3.3Hz,J3;4=11Hz)3−メチン、
4.23ppm(t,1H)…6−メチン、3.38ppm
(d、1H、J=17.5Hz)および4.47ppm(d、
1H、J=17.5Hz)2″−メチレン4.42ppm
(1H)…5メチレン、4.66ppm(d、d、
1H)…4−メチレン、4.7ppm(t、1H)…
2−メチン、5.46ppm(d、1H、J1′,2′=3.2
Hz)…1′−アノメリツクプロトン、7.98ppm
(s、1H)…3(ホルムイムドイル)のプ
ロトン (9) マススペクトル(SIMS)における分子イオ
ンピーク:433(M+1) (10) 高速液体クロマトグラフイーによる保持時
間:第1表に示す通りである。
【表】
【表】
(11) 薄層クロマトグラフイーによるRf値:第2
表に示す通りである。
表に示す通りである。
【表】
【表】
本発明による式〔〕の化合物の抗菌スペクト
ルをホーチミシンB(FM−Bと略記する)、ホー
チミシンA(FM−Aと略記する)、ダクチミシン
(DACと略記する)と対比して次の第3表に示
す。
ルをホーチミシンB(FM−Bと略記する)、ホー
チミシンA(FM−Aと略記する)、ダクチミシン
(DACと略記する)と対比して次の第3表に示
す。
【表】
【表】
【表】
上表から明らかなように、式〔〕の本発明化
合物は種々のグラム陽性細菌およびグラム陰性細
菌に対し広範囲、かつ強力な抗菌活性を示し、特
に出発原料のホーチミシンBに比べて数倍ないし
数十倍抗菌活性が増強されており、ホーチミシン
Aやダクチミシンと比較しても遜色のないより強
い抗菌活性を有している。 本発明の化合物の酸付加塩の例としては、薬学
的に許容できる無機酸、例えば、塩酸、臭化水素
酸、硫酸、リン酸、あるいは有機酸例えば酢酸、
プロピオン酸、クエン酸、メタルスルホン酸、等
との塩がある。 第2の本発明によると、ホーチミシンBに、ス
トレプトマイセス属に属してホーチミシンBの1
位アミノ基をエピ化し且つ4位メチルアミノ基に
ホルムイミドイルグリシル基を導入する能力を有
する菌を作用させることを特徴とする前記の式
〔〕の1−エピダクチミシン又はその酸付加塩
の製造法が提供される。 本発明の方法によれば、化合物〔〕はホーチ
ミシンBを、ストレプトマイセス属に属して前記
の変換能力を有する菌珠またはその変異株と接触
作用させることによつて製造されるが、ホーチミ
シンBのホータミン部位の1位のアミト基をエピ
化し且つ4位のメチルアミノ基をホルムイミドイ
ルグリシル化しうるものであれば、本発明の方法
の使用菌株に特に制限はない。 本発明の方法で使用できる菌珠の例としては、
イスタマイシン生産菌として知られるストレプト
マイセス・テンジマリエンシス(Streptomyces
tenjimariensis)SS−939株(FERM−P4932)
(特開昭55−145697号公報参照)があり、またス
トレプトマイセス・テンジマリエンシスSS1507
があげられる。本SS−1507菌株は工業技術院微
生物工業技術研究所に寄託され、その受託番号は
微工研菌寄第 号(FERM−P )で
ある。また変異株としては、ストレプトマイセス
属に属するイスタマイシン生産菌株から、たとえ
ば紫外線照射、コバルト60照射、X線照射、ある
いはニトロソ化合物、アクリジン色素化合物、核
酸塩基類似物質等の変異誘発剤を用いる通常の人
工変異手段で得られるものがある。本法で使用す
るのに好適な変異株としては、イスタマイシン生
産能がないかもしくは極端に生産能が低下して、
かつ先に述べたホーチミシンBの1位のアミノ基
をエピ化し4位のメチルアミノ基をホルムイミド
イルグルシル化できる性質を持つものである。本
発明の方法で使用できるそれら変異株の代表例と
しては、本発明者らがストレプトマイセス・テン
ジマリエンシスSS−1507から誘導させたストレ
プトマイセス・テンジマリエンシス
(Streptomyces tenjimariensis)SS−1507U−41
をあげることができる。本菌株は工業技術院微生
物工業技術研究所に寄託され、その受託番号は微
工研菌寄第7625号(FERM−P7625)である。こ
れらのストレプトマイセス・テンジマリエンシス
(Streptomyces tenjimariensis)SS−1507およ
びストレプトマイセス・テンジマリエンシス
(Streptomyces tenjimariensis)SS−1507U−41
の菌学的諸性質は両者共に全く同じであつて以下
に示すごとくである。 (A) 形態 寒天培地上に良く生育したストレプトマイセ
ス・テンジマリエンシス(Streptomyces
tenjimariensis)SS−1507株およびストレプト
マイセス・テンジマリエンシス
(Streptomyces tenjimariensis)SS−1507U−
41株は単純分枝し、良く伸長した基中菌糸から
直状または少しく彎曲した気中菌糸を伸長し、
成熟すると、先端に10〜50の長円筒状(巾1ミ
クロン、長さ4〜5ミクロン)の胞子の連鎖を
形成する。螺旋状や車軸分枝は示さない。電子
顕微鏡下で胞子表面は平滑で刺状または毛状構
造は見られない。鞭毛や胞子のうはなく典型的
なストレプトマイセスである。 (B) 各種培地上の特徴 シユークロース・硝酸塩寒天培地(27℃培
養);弱い無色の発育上に白色の気菌糸を生
じ、次第に青緑色を帯びた灰色(17ec,
aqua blue,カラー・ハーモニー・マニユア
ルによる、以下同じ)を増す。培地に顕著な
拡散性色素を生産することはない。 グリセリン・アスパラギン寒天培地(27℃
培養);と殆んど同じであるが気菌糸は着
生しにくい。 スターチ寒天培地(27℃培養);と殆ん
ど同じであるが気菌糸を着生し、菌発育の周
辺のスターチは透明となる。 チロシン寒天培地(27℃培養);の所
見に殆んど同じであり、メラニン様色素を生
産する。 栄養寒天培地(27℃培養);無色の発育上
に白色の気菌糸を着生し、培地は茶褐色を帯
びる。 イースト・麦芽寒天培地(27℃培養);無
色の発育上に白色の気菌糸を着生し、次第に
青緑色を帯びた灰色(19bc aqua gray)を
示す。培地は茶褐色を呈する。 オートミール寒天培地(27℃培養);無色
の発育上に白色ないし青灰色(17ec,aqua
blue)を帯びた気菌糸を着生する。 (C) 生理的性質 20〜41℃で生育可能である。 スターチ寒天上でスターチを加水分解す
る。 脱脂牛乳の凝固、ペプトン化は殆んど見ら
れない。 メラニン様色素をチロシン寒天培地上およ
びペプトン・イースト・鉄寒天培地上に生成
する。 (D) 炭素源の同化性(プリツドハム・ゴツドリー
プ寒天培地上) グルコースとイノシトールのみを同化し、ア
ラビノース、D−キシロース、シユークロー
ス、ラムノース、ラフイノース、D−マンニツ
トは同化しない。D−フラクトースの同化は疑
わしい。 以上の性状はすでに本発明者らが報告した、イ
スタマイシン生産菌珠であるストレプトマイセ
ス・テンジマリエンシスSS−939株(特開昭55−
145697号参照)と気菌糸の形成性、メラニン様色
素生産性・気菌糸の色調、炭素源の同化性は全く
同じであるが、ストレプトマイセス・テンジマリ
エンシスSS−1507U−41株においてはイスタマ
イシンの生産能が殆んどない点において特徴的で
あり、本発明の方法で使用するのに便利である。 本発明の方法を実施するには、ホーチミンBを
化合物〔〕に変換するために、ホーチミシンB
を含む培地中で通常、本発明の方法で使用できる
菌、特にストレプトマイセス・テンジマリエンシ
スの上記菌株を培養すればよい。即ち、前記を菌
を培養中の培養液内にホーチミシンBを存在させ
て作用させるのである。本発明の方法で菌の培養
においては、通常の抗生物質生産のための培養法
が用いられる。培養のための栄養源としては種々
のものが用いられる。炭素源としてはブドウ糖、
殿粉デキストリン、シヨ糖、糖蜜などが単独或い
は組合せて用いられるし、菌の資化性にもよるが
炭化水素、アルコール類、有機酸、動物油、植物
油なども用いうる。窒素源としては無機、有機の
窒素源としては塩化アンモニウム、硝酸アンモニ
ウム、硝酸ナトリウム、大豆粉、脱脂大豆粉、綿
実粕、グルテンミール、コーンミール、小麦胚
芽、ペプトン類、肉エキス、酵母エキス、乾燥酵
母、コーン・スチープ・リカー等が単独或いは組
合せて用いられる。その他に必要に応じて、アミ
ノ酸類、核酸類、ビタミン類や塩化ナトリウム、
炭酸カルシウム、リン酸塩、硝酸マグネシウム、
塩化コバルトなどの無機塩類も添加できる。 培養法としては液体培養法、とくに深部撹拌方
式による方法が適している。培養温度は20℃〜41
℃、好ましくは25℃〜32℃でPHは中性附近がよ
い。また培地組成、培地の液性、添加物の量、温
度、撹拌数、通気量などの培養条件は用いる菌珠
などに応じて適宜選択されることはいうまでもな
い。化合物〔〕を得るため、原料のホーチミシ
ンBの添加時期は培養開始時でも良いし、また培
養開始後、菌が発育した後でもよいが、培養開始
後96時間頃までに行うのが望ましい。原料添加量
は培地1g当り0.1gから10g程度で一度に加え
てもよいが分割して加えてもよい。また、添加す
る、ホーチミシンBは遊離塩基でよいが、塩たと
えば硫酸塩や塩酸塩の形でもよい。菌とホーチミ
シンBとの作用時間は原料を添加後、化合物
〔〕が最も多く蓄積される時間が選択される。
これはたとえばバチルス・ズブチリス(Bacillus
subtilis)PCI219を試験菌として培養液中の化合
物〔〕の量をペーパーデスク法で追跡できる
が、通常3日から9日である。 化合物〔〕の採取法は、その培養液からの単
離精製も含めて、通常アミノグリコシド抗生物質
の採取に利用されている方法が用いられる。すな
わち、カチオンおよびアニオン交換樹脂による吸
脱着法、カウンターイオンを用いた多孔性ポリマ
ー樹脂による吸脱着法、活性炭による吸脱着法、
シリカゲルカラムクロマトグラフイーなどの方法
を適当に組合せて使用できる。 具体的には、培養液から化合物〔〕を採取す
るためには、例えば培養液のPHを2ないし3に調
整したのち、過して菌体を除き、再度PHを5な
いし6に調整し、この化学構造を有する物質の吸
着、溶離に適切なカルボン酸基、スルホン酸基、
等を有するカチオン交換樹脂としてのアンバーラ
イトIRC−50(商品名)〔Na+〕、ダウエツクス
50W(商品名)〔Na+〕等に吸着させ、0.5規定硫
酸で溶出し、化合物〔T〕を含む粗溶液を得る。
この物質をさらに精製するために、カウンターイ
オン剤として1−ペンタンスルホン酸ナトリウ
ム、1−ヘキサンスルホン酸ナトリウム、1−ヘ
プタンスルホン酸ナトリウム、1−オクタンスル
ホン酸ナトリウム、1−ドデカンスルホン酸ナト
リウム、1−ドデシルスルホン酸ナトリウム、パ
ラトルエンスルホン酸ナトリウム、等の中から適
当なものを選び、これを加えて溶解せしめ、徐々
に0.5〜1規定程度の水酸化ナトリウムを加えて
PHを5.0に調整した後、多孔性ポリマー樹脂であ
るアンバーライトXAD−2(商品名)、アンバー
ライトXAD−4(商品名)、ダイアイオンHP−20
(商品名)、ダイアイオンCPH−20P(商品名)等
に吸着させる。これらを吸着させてから樹脂を良
く水で洗浄した後、溶出溶媒のメタール濃度を、
0より徐々に段階的に、又は濃度勾配法によつて
それぞれの物質が溶出されてくるまで上げてゆ
く。この様にして溶出された各物質のフラクシヨ
ンをそれぞれ集め、0.5規定程度の水酸化ナトリ
ウムでPH6.0に中和した後、カチオン交換樹脂で
あるアンバーライトIRC−50(商品名)〔Na+〕、
CG−50(商品名)〔Na+〕に吸着させ、よく水洗
後、0.5規定の硫酸で溶出する。このことによつ
て使用したカウンターイオン剤との分離を計る。
この溶出液は式〔〕の物質のほかに多量の硫酸
ナトリウムを含むため活性炭に吸着させ水洗して
硫酸ナトリウムを洗溶した後に0.05規定の硫酸を
含む80%のメタノールで溶出する。溶出液は硫
酸々性であるので、適当な濃度に濃縮した後、ア
ニオン交換樹脂であるアンバーライトIRA−45
(商品名)〔OH-〕で中和し、別した後に、ア
ニオン交換樹脂であるIRA−400(商品名)
〔SO4 --〕を通過させ、その通過した水溶液を濃
縮したのち凍結乾燥することにより式〔〕の目
的物質を取得する。 塩基性である本化合物〔〕は無機酸又は有機
酸、たとえば塩酸、硫酸、リン酸、酢酸ステアリ
ン酸、酒石酸、マレイン酸等と常法により反応さ
せると、無毒の酸付加塩を容易に形成する。 つぎに実施例により本発明をさらに説明する。 実施例 1 可溶性殿粉無機塩(ISPNo.4)寒天培地に2週
間培養して良く生育させたストレプトマイセス・
テンジマリエンシス(Streptomyces
tenjimariensis)SS1507U−41(FERM−P7625)
を、コーンミール6.0%、小麦胚芽2.0%、硫酸マ
グネシウム0.05%、炭酸カルシウム0.6%を含む
液体培地(PH7.0)100mlを500mlフラスコ中で滅
菌したものに一白金耳接種し、27℃で48〜72時間
振盪培養して種母培養液を得た。別に500mlフラ
スコに100mlの本培養培地を調整し、それに上記
種母培養液1mlを植菌する。この培地の組成は小
麦胚芽6.5%、パルミチン酸ナトリウム0.5%、硫
酸マグネシウム0.05%、炭酸カルシウム0.6%、
大豆油3.5%(PH7.0)であり、120℃17分間滅菌
して使用する。植菌後72時間目にホーチミシンB
(塩基)を培地1ml当り300mcg添加した。この
原料添加後、168時間27℃で振盪培養を行つた。
ちなみに、その時期にバチルス・ズブチルスPCI
−219株を用いてペーパーデイス法で培養液の抗
菌活性を測定すると、直径21.9mmの阻止円を与え
た。得られた培養液のフラスコ22本ぶんを6規定
硫酸でPH2.0に修整したのちに菌体を別し、菌
体は更に水で洗浄し洗浄液を過して、前に過
した培養液と合せた。この様にして得た過培養
液の4.31を4規定の水酸化ナトリウムでPH6.0
に戻し、アンバーライトIRC−50(商品名)
〔Na+〕95mlを充填したカラムを通過させ目的化
合物〔〕を吸着させた。カラムを充分に水洗し
てから0.5規定の硫酸1.1で溶出し、粗の目的化
合物〔〕を含む溶液を得た。この溶液にパラト
ルエンスルホン酸ナトリウムの3.0gを加え、1
規定の水酸化ナトリウムを徐々に加えてPHを5.0
に調整した。この溶液をダイアイオンCHP−20P
(商品名)の75mlカラムを通過させ、目的化合物
を吸着させた。カラムは200mlの塩酸々性水(PH
2.0)で洗浄した後、塩酸々性水(PH2.0)を用い
た0〜8%のメタノール水で濃度勾配カラムクロ
マトグラフイーを行つた。各フラクシヨン(各10
ml)を高速液体クロマトグラフイーで検索し化合
物〔〕を確認した。ちなみに、この時に用いた
高速液体クロマトグラフイーの操作、条件はカラ
ムにデイベロシールODS−5(C−20%、5μ)
〔商品名〕(6mmφ×200mm)を用い、溶離液は0.2
モルの硫酸ナトリウムとカウンターイオン剤とし
ての1−ペンタンスルホン酸ナトリウムの0.02モ
ルを含む0.1%の酢酸溶液に4%アセトニトリル
を加えた液を1分間に1mlの割合で液送するもの
である。また、本物質検出のためにオルトフター
ルアルデヒド試薬(以下OPAと略記する)をPH
10のホウ酸緩衝液に0.6mg/mlの割合で溶解した
液を用いる。試料を注入後カラムから溶出してき
た溶離液とOPA溶液とをミキシングジヨイント
で反応させUV検出器で344mμの波長で目的化
合物〔〕を検出した。この操作法によると目的
化合物〔〕の保持時間は7分28秒(前出の第1
表)であつた。この様にして検索した化合物
〔〕はフラクシヨン224から242に分画されてい
たので、これを集め約40mlに濃縮した後に0.4規
定の可性ソーダー溶液を用いてPHを6.0に調整し
た。この目的化合物〔〕の画分をアンバーライ
トIRC−50(商品名)〔Na+〕の3mlカラムを通過
せしめ目的化合物〔〕を吸着させた。次いでよ
く水洗した後に0.5規定硫酸水で溶出し5mlづつ
分画した。目的化合物〔〕はバチルス・ズブチ
リスPC219を試験菌としたプレートでペーパーデ
イスク法で検定した。ペーパーデイスクは検定前
にアンモニアガスで中和した。又ニンヒドリン陽
性をテストすることによりフラクシヨン1から8
に分画されていることを確認した上で、このフラ
クシヨンを集め、0.4規定の水酸化ナトリウム溶
液でPHを6.02に調整した。この様にして得られた
目的化合物〔〕の画分を25mlの活性炭を充填し
たカラムに吸着させ、100mlの水でよく水洗した
後に0.05規定の硫酸を含む50%メタノール水で溶
出した。各フラクシヨン(各5ml)はペーパーデ
イスク法を用いバチルス・ズブチリスPCI219の
平板培地で検定した。このときペーパーデイスク
は検定前にアンモニアガスで中和した。この結
果、目的化合物〔〕はフラクシヨン3から40ま
で溶出してきたので、これを集め濃縮し、メタノ
ールを除いた後にアンバーライトIRA−45(商品
名)〔OH-〕を用いて中和し過した後、約1ml
までさらに濃縮した。この濃縮液はアンバーライ
トIRA−400(商品名)〔SO4 --〕の10mlカラムに
チヤージし、水で溶出して各5mlのフラクシヨン
として分画した。この各フラクシヨンはバチル
ス・ズブチルスPCI219を用いたペーパーデイス
ク法で検定し、またニンヒドリン陽性をテストす
ることによつて、目的化合物がフラクシヨン1か
ら5に含まれることを確認した後に、このフラク
シヨンを集め0.5mlに濃縮し、凍結乾燥して18.1
mgの目的化合物〔〕の白色粉末を得た。 この物質は、これの理化学的性質、特にマスス
ペクトル、核磁気共鳴スペクトルおよび赤外線吸
収スペクトルの測定結果ならびにホーチミシンB
から誘導されたことに基いて調べると、前記の式
〔−1〕で示される1−エピ−2″−ホルムイミ
ドイルホーチミシンAすなわち1−エピ−ダクチ
ミシンであると同定された。
合物は種々のグラム陽性細菌およびグラム陰性細
菌に対し広範囲、かつ強力な抗菌活性を示し、特
に出発原料のホーチミシンBに比べて数倍ないし
数十倍抗菌活性が増強されており、ホーチミシン
Aやダクチミシンと比較しても遜色のないより強
い抗菌活性を有している。 本発明の化合物の酸付加塩の例としては、薬学
的に許容できる無機酸、例えば、塩酸、臭化水素
酸、硫酸、リン酸、あるいは有機酸例えば酢酸、
プロピオン酸、クエン酸、メタルスルホン酸、等
との塩がある。 第2の本発明によると、ホーチミシンBに、ス
トレプトマイセス属に属してホーチミシンBの1
位アミノ基をエピ化し且つ4位メチルアミノ基に
ホルムイミドイルグリシル基を導入する能力を有
する菌を作用させることを特徴とする前記の式
〔〕の1−エピダクチミシン又はその酸付加塩
の製造法が提供される。 本発明の方法によれば、化合物〔〕はホーチ
ミシンBを、ストレプトマイセス属に属して前記
の変換能力を有する菌珠またはその変異株と接触
作用させることによつて製造されるが、ホーチミ
シンBのホータミン部位の1位のアミト基をエピ
化し且つ4位のメチルアミノ基をホルムイミドイ
ルグリシル化しうるものであれば、本発明の方法
の使用菌株に特に制限はない。 本発明の方法で使用できる菌珠の例としては、
イスタマイシン生産菌として知られるストレプト
マイセス・テンジマリエンシス(Streptomyces
tenjimariensis)SS−939株(FERM−P4932)
(特開昭55−145697号公報参照)があり、またス
トレプトマイセス・テンジマリエンシスSS1507
があげられる。本SS−1507菌株は工業技術院微
生物工業技術研究所に寄託され、その受託番号は
微工研菌寄第 号(FERM−P )で
ある。また変異株としては、ストレプトマイセス
属に属するイスタマイシン生産菌株から、たとえ
ば紫外線照射、コバルト60照射、X線照射、ある
いはニトロソ化合物、アクリジン色素化合物、核
酸塩基類似物質等の変異誘発剤を用いる通常の人
工変異手段で得られるものがある。本法で使用す
るのに好適な変異株としては、イスタマイシン生
産能がないかもしくは極端に生産能が低下して、
かつ先に述べたホーチミシンBの1位のアミノ基
をエピ化し4位のメチルアミノ基をホルムイミド
イルグルシル化できる性質を持つものである。本
発明の方法で使用できるそれら変異株の代表例と
しては、本発明者らがストレプトマイセス・テン
ジマリエンシスSS−1507から誘導させたストレ
プトマイセス・テンジマリエンシス
(Streptomyces tenjimariensis)SS−1507U−41
をあげることができる。本菌株は工業技術院微生
物工業技術研究所に寄託され、その受託番号は微
工研菌寄第7625号(FERM−P7625)である。こ
れらのストレプトマイセス・テンジマリエンシス
(Streptomyces tenjimariensis)SS−1507およ
びストレプトマイセス・テンジマリエンシス
(Streptomyces tenjimariensis)SS−1507U−41
の菌学的諸性質は両者共に全く同じであつて以下
に示すごとくである。 (A) 形態 寒天培地上に良く生育したストレプトマイセ
ス・テンジマリエンシス(Streptomyces
tenjimariensis)SS−1507株およびストレプト
マイセス・テンジマリエンシス
(Streptomyces tenjimariensis)SS−1507U−
41株は単純分枝し、良く伸長した基中菌糸から
直状または少しく彎曲した気中菌糸を伸長し、
成熟すると、先端に10〜50の長円筒状(巾1ミ
クロン、長さ4〜5ミクロン)の胞子の連鎖を
形成する。螺旋状や車軸分枝は示さない。電子
顕微鏡下で胞子表面は平滑で刺状または毛状構
造は見られない。鞭毛や胞子のうはなく典型的
なストレプトマイセスである。 (B) 各種培地上の特徴 シユークロース・硝酸塩寒天培地(27℃培
養);弱い無色の発育上に白色の気菌糸を生
じ、次第に青緑色を帯びた灰色(17ec,
aqua blue,カラー・ハーモニー・マニユア
ルによる、以下同じ)を増す。培地に顕著な
拡散性色素を生産することはない。 グリセリン・アスパラギン寒天培地(27℃
培養);と殆んど同じであるが気菌糸は着
生しにくい。 スターチ寒天培地(27℃培養);と殆ん
ど同じであるが気菌糸を着生し、菌発育の周
辺のスターチは透明となる。 チロシン寒天培地(27℃培養);の所
見に殆んど同じであり、メラニン様色素を生
産する。 栄養寒天培地(27℃培養);無色の発育上
に白色の気菌糸を着生し、培地は茶褐色を帯
びる。 イースト・麦芽寒天培地(27℃培養);無
色の発育上に白色の気菌糸を着生し、次第に
青緑色を帯びた灰色(19bc aqua gray)を
示す。培地は茶褐色を呈する。 オートミール寒天培地(27℃培養);無色
の発育上に白色ないし青灰色(17ec,aqua
blue)を帯びた気菌糸を着生する。 (C) 生理的性質 20〜41℃で生育可能である。 スターチ寒天上でスターチを加水分解す
る。 脱脂牛乳の凝固、ペプトン化は殆んど見ら
れない。 メラニン様色素をチロシン寒天培地上およ
びペプトン・イースト・鉄寒天培地上に生成
する。 (D) 炭素源の同化性(プリツドハム・ゴツドリー
プ寒天培地上) グルコースとイノシトールのみを同化し、ア
ラビノース、D−キシロース、シユークロー
ス、ラムノース、ラフイノース、D−マンニツ
トは同化しない。D−フラクトースの同化は疑
わしい。 以上の性状はすでに本発明者らが報告した、イ
スタマイシン生産菌珠であるストレプトマイセ
ス・テンジマリエンシスSS−939株(特開昭55−
145697号参照)と気菌糸の形成性、メラニン様色
素生産性・気菌糸の色調、炭素源の同化性は全く
同じであるが、ストレプトマイセス・テンジマリ
エンシスSS−1507U−41株においてはイスタマ
イシンの生産能が殆んどない点において特徴的で
あり、本発明の方法で使用するのに便利である。 本発明の方法を実施するには、ホーチミンBを
化合物〔〕に変換するために、ホーチミシンB
を含む培地中で通常、本発明の方法で使用できる
菌、特にストレプトマイセス・テンジマリエンシ
スの上記菌株を培養すればよい。即ち、前記を菌
を培養中の培養液内にホーチミシンBを存在させ
て作用させるのである。本発明の方法で菌の培養
においては、通常の抗生物質生産のための培養法
が用いられる。培養のための栄養源としては種々
のものが用いられる。炭素源としてはブドウ糖、
殿粉デキストリン、シヨ糖、糖蜜などが単独或い
は組合せて用いられるし、菌の資化性にもよるが
炭化水素、アルコール類、有機酸、動物油、植物
油なども用いうる。窒素源としては無機、有機の
窒素源としては塩化アンモニウム、硝酸アンモニ
ウム、硝酸ナトリウム、大豆粉、脱脂大豆粉、綿
実粕、グルテンミール、コーンミール、小麦胚
芽、ペプトン類、肉エキス、酵母エキス、乾燥酵
母、コーン・スチープ・リカー等が単独或いは組
合せて用いられる。その他に必要に応じて、アミ
ノ酸類、核酸類、ビタミン類や塩化ナトリウム、
炭酸カルシウム、リン酸塩、硝酸マグネシウム、
塩化コバルトなどの無機塩類も添加できる。 培養法としては液体培養法、とくに深部撹拌方
式による方法が適している。培養温度は20℃〜41
℃、好ましくは25℃〜32℃でPHは中性附近がよ
い。また培地組成、培地の液性、添加物の量、温
度、撹拌数、通気量などの培養条件は用いる菌珠
などに応じて適宜選択されることはいうまでもな
い。化合物〔〕を得るため、原料のホーチミシ
ンBの添加時期は培養開始時でも良いし、また培
養開始後、菌が発育した後でもよいが、培養開始
後96時間頃までに行うのが望ましい。原料添加量
は培地1g当り0.1gから10g程度で一度に加え
てもよいが分割して加えてもよい。また、添加す
る、ホーチミシンBは遊離塩基でよいが、塩たと
えば硫酸塩や塩酸塩の形でもよい。菌とホーチミ
シンBとの作用時間は原料を添加後、化合物
〔〕が最も多く蓄積される時間が選択される。
これはたとえばバチルス・ズブチリス(Bacillus
subtilis)PCI219を試験菌として培養液中の化合
物〔〕の量をペーパーデスク法で追跡できる
が、通常3日から9日である。 化合物〔〕の採取法は、その培養液からの単
離精製も含めて、通常アミノグリコシド抗生物質
の採取に利用されている方法が用いられる。すな
わち、カチオンおよびアニオン交換樹脂による吸
脱着法、カウンターイオンを用いた多孔性ポリマ
ー樹脂による吸脱着法、活性炭による吸脱着法、
シリカゲルカラムクロマトグラフイーなどの方法
を適当に組合せて使用できる。 具体的には、培養液から化合物〔〕を採取す
るためには、例えば培養液のPHを2ないし3に調
整したのち、過して菌体を除き、再度PHを5な
いし6に調整し、この化学構造を有する物質の吸
着、溶離に適切なカルボン酸基、スルホン酸基、
等を有するカチオン交換樹脂としてのアンバーラ
イトIRC−50(商品名)〔Na+〕、ダウエツクス
50W(商品名)〔Na+〕等に吸着させ、0.5規定硫
酸で溶出し、化合物〔T〕を含む粗溶液を得る。
この物質をさらに精製するために、カウンターイ
オン剤として1−ペンタンスルホン酸ナトリウ
ム、1−ヘキサンスルホン酸ナトリウム、1−ヘ
プタンスルホン酸ナトリウム、1−オクタンスル
ホン酸ナトリウム、1−ドデカンスルホン酸ナト
リウム、1−ドデシルスルホン酸ナトリウム、パ
ラトルエンスルホン酸ナトリウム、等の中から適
当なものを選び、これを加えて溶解せしめ、徐々
に0.5〜1規定程度の水酸化ナトリウムを加えて
PHを5.0に調整した後、多孔性ポリマー樹脂であ
るアンバーライトXAD−2(商品名)、アンバー
ライトXAD−4(商品名)、ダイアイオンHP−20
(商品名)、ダイアイオンCPH−20P(商品名)等
に吸着させる。これらを吸着させてから樹脂を良
く水で洗浄した後、溶出溶媒のメタール濃度を、
0より徐々に段階的に、又は濃度勾配法によつて
それぞれの物質が溶出されてくるまで上げてゆ
く。この様にして溶出された各物質のフラクシヨ
ンをそれぞれ集め、0.5規定程度の水酸化ナトリ
ウムでPH6.0に中和した後、カチオン交換樹脂で
あるアンバーライトIRC−50(商品名)〔Na+〕、
CG−50(商品名)〔Na+〕に吸着させ、よく水洗
後、0.5規定の硫酸で溶出する。このことによつ
て使用したカウンターイオン剤との分離を計る。
この溶出液は式〔〕の物質のほかに多量の硫酸
ナトリウムを含むため活性炭に吸着させ水洗して
硫酸ナトリウムを洗溶した後に0.05規定の硫酸を
含む80%のメタノールで溶出する。溶出液は硫
酸々性であるので、適当な濃度に濃縮した後、ア
ニオン交換樹脂であるアンバーライトIRA−45
(商品名)〔OH-〕で中和し、別した後に、ア
ニオン交換樹脂であるIRA−400(商品名)
〔SO4 --〕を通過させ、その通過した水溶液を濃
縮したのち凍結乾燥することにより式〔〕の目
的物質を取得する。 塩基性である本化合物〔〕は無機酸又は有機
酸、たとえば塩酸、硫酸、リン酸、酢酸ステアリ
ン酸、酒石酸、マレイン酸等と常法により反応さ
せると、無毒の酸付加塩を容易に形成する。 つぎに実施例により本発明をさらに説明する。 実施例 1 可溶性殿粉無機塩(ISPNo.4)寒天培地に2週
間培養して良く生育させたストレプトマイセス・
テンジマリエンシス(Streptomyces
tenjimariensis)SS1507U−41(FERM−P7625)
を、コーンミール6.0%、小麦胚芽2.0%、硫酸マ
グネシウム0.05%、炭酸カルシウム0.6%を含む
液体培地(PH7.0)100mlを500mlフラスコ中で滅
菌したものに一白金耳接種し、27℃で48〜72時間
振盪培養して種母培養液を得た。別に500mlフラ
スコに100mlの本培養培地を調整し、それに上記
種母培養液1mlを植菌する。この培地の組成は小
麦胚芽6.5%、パルミチン酸ナトリウム0.5%、硫
酸マグネシウム0.05%、炭酸カルシウム0.6%、
大豆油3.5%(PH7.0)であり、120℃17分間滅菌
して使用する。植菌後72時間目にホーチミシンB
(塩基)を培地1ml当り300mcg添加した。この
原料添加後、168時間27℃で振盪培養を行つた。
ちなみに、その時期にバチルス・ズブチルスPCI
−219株を用いてペーパーデイス法で培養液の抗
菌活性を測定すると、直径21.9mmの阻止円を与え
た。得られた培養液のフラスコ22本ぶんを6規定
硫酸でPH2.0に修整したのちに菌体を別し、菌
体は更に水で洗浄し洗浄液を過して、前に過
した培養液と合せた。この様にして得た過培養
液の4.31を4規定の水酸化ナトリウムでPH6.0
に戻し、アンバーライトIRC−50(商品名)
〔Na+〕95mlを充填したカラムを通過させ目的化
合物〔〕を吸着させた。カラムを充分に水洗し
てから0.5規定の硫酸1.1で溶出し、粗の目的化
合物〔〕を含む溶液を得た。この溶液にパラト
ルエンスルホン酸ナトリウムの3.0gを加え、1
規定の水酸化ナトリウムを徐々に加えてPHを5.0
に調整した。この溶液をダイアイオンCHP−20P
(商品名)の75mlカラムを通過させ、目的化合物
を吸着させた。カラムは200mlの塩酸々性水(PH
2.0)で洗浄した後、塩酸々性水(PH2.0)を用い
た0〜8%のメタノール水で濃度勾配カラムクロ
マトグラフイーを行つた。各フラクシヨン(各10
ml)を高速液体クロマトグラフイーで検索し化合
物〔〕を確認した。ちなみに、この時に用いた
高速液体クロマトグラフイーの操作、条件はカラ
ムにデイベロシールODS−5(C−20%、5μ)
〔商品名〕(6mmφ×200mm)を用い、溶離液は0.2
モルの硫酸ナトリウムとカウンターイオン剤とし
ての1−ペンタンスルホン酸ナトリウムの0.02モ
ルを含む0.1%の酢酸溶液に4%アセトニトリル
を加えた液を1分間に1mlの割合で液送するもの
である。また、本物質検出のためにオルトフター
ルアルデヒド試薬(以下OPAと略記する)をPH
10のホウ酸緩衝液に0.6mg/mlの割合で溶解した
液を用いる。試料を注入後カラムから溶出してき
た溶離液とOPA溶液とをミキシングジヨイント
で反応させUV検出器で344mμの波長で目的化
合物〔〕を検出した。この操作法によると目的
化合物〔〕の保持時間は7分28秒(前出の第1
表)であつた。この様にして検索した化合物
〔〕はフラクシヨン224から242に分画されてい
たので、これを集め約40mlに濃縮した後に0.4規
定の可性ソーダー溶液を用いてPHを6.0に調整し
た。この目的化合物〔〕の画分をアンバーライ
トIRC−50(商品名)〔Na+〕の3mlカラムを通過
せしめ目的化合物〔〕を吸着させた。次いでよ
く水洗した後に0.5規定硫酸水で溶出し5mlづつ
分画した。目的化合物〔〕はバチルス・ズブチ
リスPC219を試験菌としたプレートでペーパーデ
イスク法で検定した。ペーパーデイスクは検定前
にアンモニアガスで中和した。又ニンヒドリン陽
性をテストすることによりフラクシヨン1から8
に分画されていることを確認した上で、このフラ
クシヨンを集め、0.4規定の水酸化ナトリウム溶
液でPHを6.02に調整した。この様にして得られた
目的化合物〔〕の画分を25mlの活性炭を充填し
たカラムに吸着させ、100mlの水でよく水洗した
後に0.05規定の硫酸を含む50%メタノール水で溶
出した。各フラクシヨン(各5ml)はペーパーデ
イスク法を用いバチルス・ズブチリスPCI219の
平板培地で検定した。このときペーパーデイスク
は検定前にアンモニアガスで中和した。この結
果、目的化合物〔〕はフラクシヨン3から40ま
で溶出してきたので、これを集め濃縮し、メタノ
ールを除いた後にアンバーライトIRA−45(商品
名)〔OH-〕を用いて中和し過した後、約1ml
までさらに濃縮した。この濃縮液はアンバーライ
トIRA−400(商品名)〔SO4 --〕の10mlカラムに
チヤージし、水で溶出して各5mlのフラクシヨン
として分画した。この各フラクシヨンはバチル
ス・ズブチルスPCI219を用いたペーパーデイス
ク法で検定し、またニンヒドリン陽性をテストす
ることによつて、目的化合物がフラクシヨン1か
ら5に含まれることを確認した後に、このフラク
シヨンを集め0.5mlに濃縮し、凍結乾燥して18.1
mgの目的化合物〔〕の白色粉末を得た。 この物質は、これの理化学的性質、特にマスス
ペクトル、核磁気共鳴スペクトルおよび赤外線吸
収スペクトルの測定結果ならびにホーチミシンB
から誘導されたことに基いて調べると、前記の式
〔−1〕で示される1−エピ−2″−ホルムイミ
ドイルホーチミシンAすなわち1−エピ−ダクチ
ミシンであると同定された。
第1図は本発明による1−エピダクチミシンの
赤外線吸収スペクトル(KBr錠)であり、第2
図は1−エピダクチミシンの核磁気共鳴スペクト
ルである。
赤外線吸収スペクトル(KBr錠)であり、第2
図は1−エピダクチミシンの核磁気共鳴スペクト
ルである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 次の立体構造式 で示される1−エピダクチミシン又はその酸付加
塩。 2 ホーチミシンBに、ストレプトマイセス属に
属してホーチミシンBの1位アミノ基をエピ化し
且つ4位メチルアミノ基にホルムイミドイルグリ
シル基を導入する能力を有する菌を作用させるこ
とを特徴とする次の立体構造式 で示される1−エピダクチミシンの製造方法。 3 ホーチミシンBにストレプトマイセス・テン
ジマリエンシス(Streptomyces tenjimariensis)
SS−1507 U−41(微工研菌寄第7625号)を作用
させる特許請求の範囲第2項記載の方法。 4 ストレプトマイセス・テンジマリエンシスを
培養中の培養液内にホーチミシンBを存在させて
作用させる特許請求の範囲第2項の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11304384A JPS60258196A (ja) | 1984-06-04 | 1984-06-04 | 新規ダクチミシン誘導体とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11304384A JPS60258196A (ja) | 1984-06-04 | 1984-06-04 | 新規ダクチミシン誘導体とその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60258196A JPS60258196A (ja) | 1985-12-20 |
| JPH0463874B2 true JPH0463874B2 (ja) | 1992-10-13 |
Family
ID=14602035
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11304384A Granted JPS60258196A (ja) | 1984-06-04 | 1984-06-04 | 新規ダクチミシン誘導体とその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60258196A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5743694A (en) * | 1980-08-26 | 1982-03-11 | Meiji Seika Kaisha Ltd | Preparation of antibiotic dactimicin |
-
1984
- 1984-06-04 JP JP11304384A patent/JPS60258196A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60258196A (ja) | 1985-12-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPS6316120B2 (ja) | ||
| KR100230961B1 (ko) | 신규한 아미노올리고당 유도체 및 그의 제조방법 | |
| JPH0226957B2 (ja) | ||
| JPS6261037B2 (ja) | ||
| US5378463A (en) | Antitumor antibiotic | |
| EP1175502A1 (en) | Halo- or hydroxy-substituted nocathiacin antibiotics | |
| KR950013857B1 (ko) | 신규 항생물질 무레이도마이신 a, b, c 및 d 그의 제조 방법 및 치료학적 용도 | |
| JPH022589B2 (ja) | ||
| JPH01246288A (ja) | Tan−1030aおよびその誘導体,これらの製造法ならびに用途 | |
| JPS5934355B2 (ja) | 醗酵方法 | |
| EP0808843B1 (en) | Novel macrolide compound 0406 | |
| JP2858939B2 (ja) | 抗生物質ab3217a、ab3217b及びab3217cとそれらの製造法 | |
| JPH0321158B2 (ja) | ||
| JPH0429356B2 (ja) | ||
| JPS5920359B2 (ja) | ポリリジンの製造法 | |
| JP2854671B2 (ja) | 新規物質ucf1 | |
| JP2766351B2 (ja) | 新規物質dc114―c | |
| JP2795489B2 (ja) | 新規物質dc115a化合物 | |
| JPH06340685A (ja) | 抗生物質及びその抗生物質の製造方法 | |
| JP3068700B2 (ja) | 新規トレハゾリン誘導体およびその製造法 | |
| JP3109923B2 (ja) | 新規トレハゾリン誘導体の製造法 | |
| JPS6253518B2 (ja) | ||
| JPS60258196A (ja) | 新規ダクチミシン誘導体とその製造法 | |
| JPH11193280A (ja) | 新規抗生物質デカトロマイシンaおよびbとその製造法 | |
| JPS6261317B2 (ja) |