JPH0464662B2 - - Google Patents
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- JPH0464662B2 JPH0464662B2 JP59138481A JP13848184A JPH0464662B2 JP H0464662 B2 JPH0464662 B2 JP H0464662B2 JP 59138481 A JP59138481 A JP 59138481A JP 13848184 A JP13848184 A JP 13848184A JP H0464662 B2 JPH0464662 B2 JP H0464662B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coagulation
- coagulant
- present
- tofu
- soymilk
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- Expired - Lifetime
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- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、包装容器に凝固剤入りの豆乳を充填
密封後これを加熱凝固する、所謂「充填豆腐」ま
たは「包装豆腐」と称される豆腐を作るに際し有
用な、充填豆腐の製造法に関するものである。と
りわけ、塩化マグネシウム等の速効性の凝固剤を
使用する場合に著効のある新規な充填豆腐の製造
法に関するものである。 〔従来技術〕 従来、所謂、「充填豆腐」と呼ばれているもの
を作るとき、豆乳に凝固剤を添加した後包装容器
へ充填するまでの移送、充填等の操作に於て、豆
乳の粘度上昇による支障を来たさないように凝固
反応の遅延化を図るべく種々の配慮が払われてい
た。 なかでも豆乳の凝固反応が緩やかに進行する、
グルコノ・デルタ・ラクトン(以下G.D.L.とい
う)等の、所謂遅効性の凝固剤を使用することが
一般的であつた。しかしながら、該凝固剤を使用
する場合でも所望の遅延効果を得ようとすれば、
予め豆乳品温を室温付近迄低下させる必要がある
と共に、G.D.L.により得られた豆腐は風味的に淡
白であり、物足らない感じのするものであつた。 さらに塩化マグネシウム、硫酸カルシウム等の
所謂、速効性の凝固剤を使用するような場合に於
て、重合リン酸塩等の凝固遅延剤を併用使用する
ことが公知であるが、この方法によつても高々1
〜2分の凝固遅延効果が得られるに過ぎず、その
ため、この時間経過後は豆乳の粘度上昇によつて
充填操作に支障を来たしていた。 さらにこのようにして得られた充填豆腐は、滑
らかさに欠けると共に離水の発生も顕著であり、
品質上も良好なものとはいえないものであつた。
それは、凝固反応の進行により、豆乳が部分的に
凝固するということに主因があり、それは移送あ
るいは充填工程中等に崩壊し、さらにこれを再度
加熱凝固していることに起因するものと考えられ
ている。 〔本発明の目的〕 本発明は充填豆腐を製造するに際し、各種凝固
剤、就中速効性の凝固剤を使用した場合にも、豆
乳の粘度上昇により、移送、充填操作に支障を来
たすことなく、充分な凝固遅延化を図り得、しか
も離水がなくかつ食感の優れた豆腐を得ることの
できる新規な充填豆腐の製造法に関する。 〔本発明の解決しようとする問題点及び作用機
構〕 本発明者等は、従来法に於ける前述の各種問題
点を解消せんものと鋭意研究を重ねた結果、豆乳
に凝固剤を添加した後30分以内にこれを均質化処
理に付すことによつて有効な凝固遅延効果を奏し
得ると共に離水の発生がなく優れた食感の充填豆
腐が得られることを知見した。これは、凝固剤に
より成長過程にある蛋白質粒子が、均質化処理を
受けることによつて微細化し同成長現象が抑制さ
れることに起因するものと考えられる。 さらに、本発明者等は、豆乳に凝固剤と凝固遅
延剤を併用添加した後、これを均質化処理に付す
時は前述の凝固遅延効果を一層有効に発揮し得、
長時間に亘り凝固の抑制が図れ、品質の良好な充
填豆腐が得られることをも併せて知見し、本発明
の別の態様に到達した。 これは、理論に拘泥するものではないが、本発
明で使用する凝固遅延剤の呈するキレート作用に
より凝固反応が抑制されることに加え、前述した
如く均質化処理によつて蛋白質粒子の成長阻止が
図られることに起因するものと推定される。 〔本発明の技術的説明〕 本発明で出発原料として用いる豆乳は、常法に
より製造したものが好適に使用可能である。例え
ば、丸大豆、脱皮大豆もしくは脱脂大豆(この場
合水浸漬は行なわない)を原料とし、以下の如き
方法により製造する。 原料→水浸漬→加水→磨砕(呉)→加熱処理→
分離→豆乳。 前記製造工程に於ける加熱処理は、約80〜100
℃で行なう。また約30秒〜10分間の煮熱処理等を
施すことが望ましい。 このような、加熱処理は大豆蛋白の適度な熱変
性を生じその結果、出来上り豆腐の保水性を高
め、さらにその口当たりを改善する点で好ましい
処理手段である。 但し、前記工程に於いて、さらに場合によつて
は「呉」の段階で加熱処理を省き、直接分離工程
に付してもよい。 本発明に於いては、また、例えば前記のように
して製造された「豆乳」を、さらに噴霧乾燥等に
より粉末化もしくは顆粒化し、所謂「粉末豆乳」
としたものを使用してもよい。しかしてこのよう
な態様のものを本発明で用いる場合、前記粉末豆
乳は、水または湯中に分散溶解させた後使用す
る。 本発明に於いては、さらに原料の別の態様のも
のとして前記豆乳に替えて「分離大豆蛋白質の水
溶液」を用いることができる。 前記分離大豆蛋白質の水溶液は、常法により製
造される。例えば、豆乳に酸等の沈澱剤を加え、
大豆蛋白質を沈澱させ、該沈澱物を再度水に分
散、溶解させることによつて得られるようなもの
である。 本発明に於ては前述の如くにして得られた「豆
乳」又は「分離大豆蛋白質の水溶液」(以下“豆
乳等”という)は、各種固形分濃度で使用し得
る。但し、単なる目安として、標準的な濃度を示
すと「豆乳」の場合固形分濃度は豆乳全重量基準
で、約8〜15%、好ましくは約10〜13%の範囲で
ある。すなわち、この範囲内であれば、より一層
の凝固遅延効果を奏し得る点で好ましい。また
「分離大豆蛋白質の水溶液」の場合は固形分濃度
は豆乳全重量基準で約3〜8%、好ましくは約
4.5〜7%の範囲がより一層の凝固遅延効果を奏
し得る点で好ましい。 本発明に於いては、該豆乳等に、凝固剤を添加
する。該凝固剤の使用態様は常法による。即ち、
その粉末を直接豆乳等と混合したり、あるいは、
予め水に溶解し溶液としたものを添加してもよ
い。 また、本発明では、遅効性、速効性を問わず何
れの種類の凝固剤の使用も可能である。さらに、
その添加量についても特に制限はない。 要するに、所望の出来上り豆腐の硬さ、あるい
は使用豆乳濃度等に応じて各種凝固剤の選定や、
添加量の設定を、適宜行なうことができる。 ここで二三の例を示せば、先ず、遅効性の凝固
剤であるG.D.L.の場合約0.15〜0.5%(対豆乳重量
比)の範囲が標準的であり、なかでも約0.2〜
0.35%の範囲が出来上り豆腐の風味、及び食感の
点から好ましい。 さらに速効性の凝固剤である塩化マグネシウム
にあつては、約0.3〜0.8%の範囲が好ましく、同
じく硫酸カルシウムにあつては、約0.2〜0.6の範
囲が好ましい。 本発明に於て、前記の如き凝固剤の添加時の豆
乳温度は、普通、約0〜25℃、好ましくは5〜10
℃に調整する。この温度範囲に於て本発明の凝固
遅延効果を有効に発揮し得ると共に、得られた豆
腐の食感も滑らかなものとなる。 本発明では、前記の凝固剤添加と同時あるいは
その前後に凝固遅延剤を併用使用すると、より一
層の凝固遅延効果がはかれる。とりわけ、前述し
た如くの速効性の凝固剤を使用する場合にいちぢ
るしい効果があらわれる。 本発明に於て使用する凝固遅延剤としては、例
えばピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナ
トリウム、ポリリン酸ナトリウム等の重合リン酸
塩が挙げられる。これらは単独に、あるいは併用
してもよい。 またその使用量は、約0.05〜0.40%(対豆乳重
量比)さらに好ましくは0.2〜0.3%の範囲が出来
上り豆腐の風味が良好である点と凝固遅延効果を
より一層有効に発揮し得る点で好ましい。 本発明に於て凝固遅延剤の添加時期は、凝固剤
添加と同時にあるいはその前後の何れでもよい。
ただし同時添加する方が凝固遅延効果の点でより
有効である。なかでも凝固遅延剤と凝固剤を予め
混合した後これを豆乳に添加する方法が、最も好
ましい。それは、凝固遅延剤と凝固剤が直接密接
に混合されるため、キレート化合物の形成がより
促進され、そのため凝固剤の豆乳蛋白への作用が
有効に抑制し得るためであると考えられる。 本発明に於ては、次いで凝固剤と凝固遅延剤を
添加済みの豆乳に均質化処理を行なう。 本発明に於ける均質化処理は、凝固剤と凝固遅
延剤の添加後、すみやかに行なうことが必須であ
る。この順番で行なうことによつて、はじめて凝
固途上の豆乳中の蛋白粒子の微細化が可能とな
り、これにより所望の凝固遅延効果を奉し得るの
である。 ところで従来の豆乳に対する均質化処理は、そ
のすべてが凝固剤添加前に行なわれている。その
ため前記した如くの凝固途上の蛋白粒子の微細化
は為し得ず、従つて凝固遅延効果は、期待できな
い。 本発明に於て、均質化処理は公知手段による、
例えばホモジエナイザー、インパクトセルミル等
の圧力式の均質機を用いて約30Kg/cm2以上の均質
化圧にて行うことが必要であり、約50〜700Kg/
cm2さらに好ましくは100〜300Kg/cm2の範囲が、凝
固遅延効果を充分に発揮し得、かつ張りのある良
好な食感の豆腐が得られる点で好ましい。 本発明に於て、前記均質化処理は、一度に実施
することも、また2〜3回に分けて、反覆処理し
てもよい。 本発明に於て、均質化処理は、豆乳に凝固剤と
凝固遅延剤を添加後、30分以内に実施すること
が、本発明の凝固遅延効果を奏する上で必要であ
り、好ましくは2秒〜10分にて実施することが該
凝固遅延効果を一層高め、また出来上り豆腐の食
感向上を図る点でより好ましい。 本発明に於ては、均質化処理済の豆乳等を、次
いで常法に従い包装容器に充填、密封し、さらに
これを加熱凝固して、本発明に係る充填豆腐を得
る。ここで用いる包装容器としては公知のものを
使用することができる。たゞし、その材質として
耐熱性のものを用いることが望ましい。その形態
あるいは大きさについては、勿論特に限定はな
い。 本発明に於て、前記の加熱凝固処理は、常法に
よる。例えば湯殺菌やレトレルによる高温高圧処
理等によつて行なうことができる。 なお、該加熱凝固処理条件は、使用する凝固剤
の種類あるいは、所望の保存状態等の程度によ
り、適宜設定すればよい。 但し、標準的な加熱条件を示せば、約80〜135
℃にて約5〜90分である。 また、総じていえることは、例えば塩化マグネ
シウム等、凝固温度の低い凝固剤を使用する場合
急激に高温加熱に付すると、「ス」の発生が目立
つようになる。そのため、可及的緩慢に温度上昇
を図るのが好ましい。 本発明に於ては以上の如くにして、所望の充填
豆腐をうることができる。 (本発明の効果) 前述のようにして得られた充填豆腐は、凝固遅
延効果により、豆乳の凝固が加熱時に始めてしか
も緩やかに凝固するため、離水の発生が殆んど見
られない。しかも、滑らかで良好な食感を有する
高品質なものである。 以下、実施例及び対照により本発明をさらに具
体的に説明する。 比較例 1 丸大豆を水浸漬した後、これに加水して磨砕
し、得られた呉に蒸煮処理を施す。続いて同呉を
遠心分離してオカラを除去し、固形分濃度10.6%
の豆乳3Kgを得、これを10℃まで冷却した。 引き続き同豆乳に凝固剤として16.5gの塩化マ
グネシウム(対豆乳重量比0.55%)を添加混合し
た後、1分後に均質機によつて150Kg/cm2で均質
化処理し、ついでこれを耐熱性の合成樹脂製容器
に350gずつ充填、密封した後、85℃で40分湯中
にて加熱凝固して、充填豆腐(サンプルA〜C)
を得た。 比較例 2 均質化処理を実施しない以外は、比較例1と全
く同様にして比較品に係る充填豆腐(サンプル
D)を得た。 比較例 3 冷却済の豆乳に対し先ず均質化処理を実施し続
いてこれに凝固剤を添加混合する以外は、比較例
1と全く同様にして比較品に係る充填豆覆(サン
プルE)を得た。 以上得られた各サンプルの粘度比較及び官能評
価を第1表に示す。 尚、表中「経過時間」は、凝固剤添加後、均質
化処理し、それから充填に至る迄の時間を示し、
粘度測定に当たつては、同時間に於ける、即ち充
填直前の豆乳粘度を対象とし、(株)東京計器製造所
製のB型粘度計を使用して、ローターNo.3によ
り、60rpmで行ない温度は10℃とした。
密封後これを加熱凝固する、所謂「充填豆腐」ま
たは「包装豆腐」と称される豆腐を作るに際し有
用な、充填豆腐の製造法に関するものである。と
りわけ、塩化マグネシウム等の速効性の凝固剤を
使用する場合に著効のある新規な充填豆腐の製造
法に関するものである。 〔従来技術〕 従来、所謂、「充填豆腐」と呼ばれているもの
を作るとき、豆乳に凝固剤を添加した後包装容器
へ充填するまでの移送、充填等の操作に於て、豆
乳の粘度上昇による支障を来たさないように凝固
反応の遅延化を図るべく種々の配慮が払われてい
た。 なかでも豆乳の凝固反応が緩やかに進行する、
グルコノ・デルタ・ラクトン(以下G.D.L.とい
う)等の、所謂遅効性の凝固剤を使用することが
一般的であつた。しかしながら、該凝固剤を使用
する場合でも所望の遅延効果を得ようとすれば、
予め豆乳品温を室温付近迄低下させる必要がある
と共に、G.D.L.により得られた豆腐は風味的に淡
白であり、物足らない感じのするものであつた。 さらに塩化マグネシウム、硫酸カルシウム等の
所謂、速効性の凝固剤を使用するような場合に於
て、重合リン酸塩等の凝固遅延剤を併用使用する
ことが公知であるが、この方法によつても高々1
〜2分の凝固遅延効果が得られるに過ぎず、その
ため、この時間経過後は豆乳の粘度上昇によつて
充填操作に支障を来たしていた。 さらにこのようにして得られた充填豆腐は、滑
らかさに欠けると共に離水の発生も顕著であり、
品質上も良好なものとはいえないものであつた。
それは、凝固反応の進行により、豆乳が部分的に
凝固するということに主因があり、それは移送あ
るいは充填工程中等に崩壊し、さらにこれを再度
加熱凝固していることに起因するものと考えられ
ている。 〔本発明の目的〕 本発明は充填豆腐を製造するに際し、各種凝固
剤、就中速効性の凝固剤を使用した場合にも、豆
乳の粘度上昇により、移送、充填操作に支障を来
たすことなく、充分な凝固遅延化を図り得、しか
も離水がなくかつ食感の優れた豆腐を得ることの
できる新規な充填豆腐の製造法に関する。 〔本発明の解決しようとする問題点及び作用機
構〕 本発明者等は、従来法に於ける前述の各種問題
点を解消せんものと鋭意研究を重ねた結果、豆乳
に凝固剤を添加した後30分以内にこれを均質化処
理に付すことによつて有効な凝固遅延効果を奏し
得ると共に離水の発生がなく優れた食感の充填豆
腐が得られることを知見した。これは、凝固剤に
より成長過程にある蛋白質粒子が、均質化処理を
受けることによつて微細化し同成長現象が抑制さ
れることに起因するものと考えられる。 さらに、本発明者等は、豆乳に凝固剤と凝固遅
延剤を併用添加した後、これを均質化処理に付す
時は前述の凝固遅延効果を一層有効に発揮し得、
長時間に亘り凝固の抑制が図れ、品質の良好な充
填豆腐が得られることをも併せて知見し、本発明
の別の態様に到達した。 これは、理論に拘泥するものではないが、本発
明で使用する凝固遅延剤の呈するキレート作用に
より凝固反応が抑制されることに加え、前述した
如く均質化処理によつて蛋白質粒子の成長阻止が
図られることに起因するものと推定される。 〔本発明の技術的説明〕 本発明で出発原料として用いる豆乳は、常法に
より製造したものが好適に使用可能である。例え
ば、丸大豆、脱皮大豆もしくは脱脂大豆(この場
合水浸漬は行なわない)を原料とし、以下の如き
方法により製造する。 原料→水浸漬→加水→磨砕(呉)→加熱処理→
分離→豆乳。 前記製造工程に於ける加熱処理は、約80〜100
℃で行なう。また約30秒〜10分間の煮熱処理等を
施すことが望ましい。 このような、加熱処理は大豆蛋白の適度な熱変
性を生じその結果、出来上り豆腐の保水性を高
め、さらにその口当たりを改善する点で好ましい
処理手段である。 但し、前記工程に於いて、さらに場合によつて
は「呉」の段階で加熱処理を省き、直接分離工程
に付してもよい。 本発明に於いては、また、例えば前記のように
して製造された「豆乳」を、さらに噴霧乾燥等に
より粉末化もしくは顆粒化し、所謂「粉末豆乳」
としたものを使用してもよい。しかしてこのよう
な態様のものを本発明で用いる場合、前記粉末豆
乳は、水または湯中に分散溶解させた後使用す
る。 本発明に於いては、さらに原料の別の態様のも
のとして前記豆乳に替えて「分離大豆蛋白質の水
溶液」を用いることができる。 前記分離大豆蛋白質の水溶液は、常法により製
造される。例えば、豆乳に酸等の沈澱剤を加え、
大豆蛋白質を沈澱させ、該沈澱物を再度水に分
散、溶解させることによつて得られるようなもの
である。 本発明に於ては前述の如くにして得られた「豆
乳」又は「分離大豆蛋白質の水溶液」(以下“豆
乳等”という)は、各種固形分濃度で使用し得
る。但し、単なる目安として、標準的な濃度を示
すと「豆乳」の場合固形分濃度は豆乳全重量基準
で、約8〜15%、好ましくは約10〜13%の範囲で
ある。すなわち、この範囲内であれば、より一層
の凝固遅延効果を奏し得る点で好ましい。また
「分離大豆蛋白質の水溶液」の場合は固形分濃度
は豆乳全重量基準で約3〜8%、好ましくは約
4.5〜7%の範囲がより一層の凝固遅延効果を奏
し得る点で好ましい。 本発明に於いては、該豆乳等に、凝固剤を添加
する。該凝固剤の使用態様は常法による。即ち、
その粉末を直接豆乳等と混合したり、あるいは、
予め水に溶解し溶液としたものを添加してもよ
い。 また、本発明では、遅効性、速効性を問わず何
れの種類の凝固剤の使用も可能である。さらに、
その添加量についても特に制限はない。 要するに、所望の出来上り豆腐の硬さ、あるい
は使用豆乳濃度等に応じて各種凝固剤の選定や、
添加量の設定を、適宜行なうことができる。 ここで二三の例を示せば、先ず、遅効性の凝固
剤であるG.D.L.の場合約0.15〜0.5%(対豆乳重量
比)の範囲が標準的であり、なかでも約0.2〜
0.35%の範囲が出来上り豆腐の風味、及び食感の
点から好ましい。 さらに速効性の凝固剤である塩化マグネシウム
にあつては、約0.3〜0.8%の範囲が好ましく、同
じく硫酸カルシウムにあつては、約0.2〜0.6の範
囲が好ましい。 本発明に於て、前記の如き凝固剤の添加時の豆
乳温度は、普通、約0〜25℃、好ましくは5〜10
℃に調整する。この温度範囲に於て本発明の凝固
遅延効果を有効に発揮し得ると共に、得られた豆
腐の食感も滑らかなものとなる。 本発明では、前記の凝固剤添加と同時あるいは
その前後に凝固遅延剤を併用使用すると、より一
層の凝固遅延効果がはかれる。とりわけ、前述し
た如くの速効性の凝固剤を使用する場合にいちぢ
るしい効果があらわれる。 本発明に於て使用する凝固遅延剤としては、例
えばピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナ
トリウム、ポリリン酸ナトリウム等の重合リン酸
塩が挙げられる。これらは単独に、あるいは併用
してもよい。 またその使用量は、約0.05〜0.40%(対豆乳重
量比)さらに好ましくは0.2〜0.3%の範囲が出来
上り豆腐の風味が良好である点と凝固遅延効果を
より一層有効に発揮し得る点で好ましい。 本発明に於て凝固遅延剤の添加時期は、凝固剤
添加と同時にあるいはその前後の何れでもよい。
ただし同時添加する方が凝固遅延効果の点でより
有効である。なかでも凝固遅延剤と凝固剤を予め
混合した後これを豆乳に添加する方法が、最も好
ましい。それは、凝固遅延剤と凝固剤が直接密接
に混合されるため、キレート化合物の形成がより
促進され、そのため凝固剤の豆乳蛋白への作用が
有効に抑制し得るためであると考えられる。 本発明に於ては、次いで凝固剤と凝固遅延剤を
添加済みの豆乳に均質化処理を行なう。 本発明に於ける均質化処理は、凝固剤と凝固遅
延剤の添加後、すみやかに行なうことが必須であ
る。この順番で行なうことによつて、はじめて凝
固途上の豆乳中の蛋白粒子の微細化が可能とな
り、これにより所望の凝固遅延効果を奉し得るの
である。 ところで従来の豆乳に対する均質化処理は、そ
のすべてが凝固剤添加前に行なわれている。その
ため前記した如くの凝固途上の蛋白粒子の微細化
は為し得ず、従つて凝固遅延効果は、期待できな
い。 本発明に於て、均質化処理は公知手段による、
例えばホモジエナイザー、インパクトセルミル等
の圧力式の均質機を用いて約30Kg/cm2以上の均質
化圧にて行うことが必要であり、約50〜700Kg/
cm2さらに好ましくは100〜300Kg/cm2の範囲が、凝
固遅延効果を充分に発揮し得、かつ張りのある良
好な食感の豆腐が得られる点で好ましい。 本発明に於て、前記均質化処理は、一度に実施
することも、また2〜3回に分けて、反覆処理し
てもよい。 本発明に於て、均質化処理は、豆乳に凝固剤と
凝固遅延剤を添加後、30分以内に実施すること
が、本発明の凝固遅延効果を奏する上で必要であ
り、好ましくは2秒〜10分にて実施することが該
凝固遅延効果を一層高め、また出来上り豆腐の食
感向上を図る点でより好ましい。 本発明に於ては、均質化処理済の豆乳等を、次
いで常法に従い包装容器に充填、密封し、さらに
これを加熱凝固して、本発明に係る充填豆腐を得
る。ここで用いる包装容器としては公知のものを
使用することができる。たゞし、その材質として
耐熱性のものを用いることが望ましい。その形態
あるいは大きさについては、勿論特に限定はな
い。 本発明に於て、前記の加熱凝固処理は、常法に
よる。例えば湯殺菌やレトレルによる高温高圧処
理等によつて行なうことができる。 なお、該加熱凝固処理条件は、使用する凝固剤
の種類あるいは、所望の保存状態等の程度によ
り、適宜設定すればよい。 但し、標準的な加熱条件を示せば、約80〜135
℃にて約5〜90分である。 また、総じていえることは、例えば塩化マグネ
シウム等、凝固温度の低い凝固剤を使用する場合
急激に高温加熱に付すると、「ス」の発生が目立
つようになる。そのため、可及的緩慢に温度上昇
を図るのが好ましい。 本発明に於ては以上の如くにして、所望の充填
豆腐をうることができる。 (本発明の効果) 前述のようにして得られた充填豆腐は、凝固遅
延効果により、豆乳の凝固が加熱時に始めてしか
も緩やかに凝固するため、離水の発生が殆んど見
られない。しかも、滑らかで良好な食感を有する
高品質なものである。 以下、実施例及び対照により本発明をさらに具
体的に説明する。 比較例 1 丸大豆を水浸漬した後、これに加水して磨砕
し、得られた呉に蒸煮処理を施す。続いて同呉を
遠心分離してオカラを除去し、固形分濃度10.6%
の豆乳3Kgを得、これを10℃まで冷却した。 引き続き同豆乳に凝固剤として16.5gの塩化マ
グネシウム(対豆乳重量比0.55%)を添加混合し
た後、1分後に均質機によつて150Kg/cm2で均質
化処理し、ついでこれを耐熱性の合成樹脂製容器
に350gずつ充填、密封した後、85℃で40分湯中
にて加熱凝固して、充填豆腐(サンプルA〜C)
を得た。 比較例 2 均質化処理を実施しない以外は、比較例1と全
く同様にして比較品に係る充填豆腐(サンプル
D)を得た。 比較例 3 冷却済の豆乳に対し先ず均質化処理を実施し続
いてこれに凝固剤を添加混合する以外は、比較例
1と全く同様にして比較品に係る充填豆覆(サン
プルE)を得た。 以上得られた各サンプルの粘度比較及び官能評
価を第1表に示す。 尚、表中「経過時間」は、凝固剤添加後、均質
化処理し、それから充填に至る迄の時間を示し、
粘度測定に当たつては、同時間に於ける、即ち充
填直前の豆乳粘度を対象とし、(株)東京計器製造所
製のB型粘度計を使用して、ローターNo.3によ
り、60rpmで行ない温度は10℃とした。
【表】
上記結果から明らかなように、豆乳に凝固剤を
添加した後、30分以内に30Kg/cm2以上の圧力で均
質化処理を行うと、凝固遅延効果が得られるが、
後述の実施例に記載したように該均質化を凝固遅
延剤共存下で行う(本発明)と極めて優れた効果
が得られる。 実施例 1 塩化マグネシウム16.5g及びピロリン酸ナトリ
ウム4.5gに加水(150g)した後60℃まで加熱し、
続いてこれを10℃まで冷却して凝固剤・凝固遅延
剤混合物を得た。 次に同混合物を、比較例1と同様な方法により
得られた10℃の豆乳3Kg中に添加混合し、1分後
に比較例1と同様に均質化、充填密封そして加熱
凝固して、充填豆腐(サンプルF〜H)を得た。 実施例 2 比較例1と同様な方法により得られた10℃の豆
乳3Kg中に、ピロリン酸ナトリウム4.5gを添加混
合し、引き続きこれに塩化マグネシウム16.5gを
添加混合し、1分後に比較例1と同様に均質化、
充填、密封そして加熱凝固して、充填豆腐(サン
プルI〜K)を得た。 比較例 4 均質化処理を実施しない以外は、実施例2と全
く同様にして比較品に係る充填豆腐(サンプル
L)を得た。 比較例 5 実施例1と同様にして得られた10℃の豆乳3Kg
にピロリン酸ナトリウム4.5gを添加混合した後、
1分後に比較例1と同様に均質化処理を施し、然
る後これに塩化マグネシウム16.5gを添加混合し、
以降比較例1と同様に、充填、密封そして加熱凝
固して比較品に係る充填豆腐(サンプルM〜N)
を得た。 比較例 6 均質化処理を25Kg/cm2で実施する以外は、実施
例2と全く同様にして比較品に係る充填豆腐(サ
ンプルO)を得た。 比較例 7 凝固剤・凝固遅延剤混合物を豆乳中に添加混合
し、35分後に、均質化処理する以外は、実施例1
と全く同様にして比較品に係る充填豆腐(サンプ
ルP)を得た。 以上得られた各サンプルの粘度比較及び官能評
価を第2表に示す。
添加した後、30分以内に30Kg/cm2以上の圧力で均
質化処理を行うと、凝固遅延効果が得られるが、
後述の実施例に記載したように該均質化を凝固遅
延剤共存下で行う(本発明)と極めて優れた効果
が得られる。 実施例 1 塩化マグネシウム16.5g及びピロリン酸ナトリ
ウム4.5gに加水(150g)した後60℃まで加熱し、
続いてこれを10℃まで冷却して凝固剤・凝固遅延
剤混合物を得た。 次に同混合物を、比較例1と同様な方法により
得られた10℃の豆乳3Kg中に添加混合し、1分後
に比較例1と同様に均質化、充填密封そして加熱
凝固して、充填豆腐(サンプルF〜H)を得た。 実施例 2 比較例1と同様な方法により得られた10℃の豆
乳3Kg中に、ピロリン酸ナトリウム4.5gを添加混
合し、引き続きこれに塩化マグネシウム16.5gを
添加混合し、1分後に比較例1と同様に均質化、
充填、密封そして加熱凝固して、充填豆腐(サン
プルI〜K)を得た。 比較例 4 均質化処理を実施しない以外は、実施例2と全
く同様にして比較品に係る充填豆腐(サンプル
L)を得た。 比較例 5 実施例1と同様にして得られた10℃の豆乳3Kg
にピロリン酸ナトリウム4.5gを添加混合した後、
1分後に比較例1と同様に均質化処理を施し、然
る後これに塩化マグネシウム16.5gを添加混合し、
以降比較例1と同様に、充填、密封そして加熱凝
固して比較品に係る充填豆腐(サンプルM〜N)
を得た。 比較例 6 均質化処理を25Kg/cm2で実施する以外は、実施
例2と全く同様にして比較品に係る充填豆腐(サ
ンプルO)を得た。 比較例 7 凝固剤・凝固遅延剤混合物を豆乳中に添加混合
し、35分後に、均質化処理する以外は、実施例1
と全く同様にして比較品に係る充填豆腐(サンプ
ルP)を得た。 以上得られた各サンプルの粘度比較及び官能評
価を第2表に示す。
【表】
【表】
上記結果よりも明らかな如く、本発明に於いて
凝固遅延剤を併用すれば、より一層の凝固遅延効
果を発揮し得、従つて何ら支障を先ずることなく
円滑に豆乳の移送、充填工程を実施し得る。 さらに得られた豆腐も品質上良好である。
凝固遅延剤を併用すれば、より一層の凝固遅延効
果を発揮し得、従つて何ら支障を先ずることなく
円滑に豆乳の移送、充填工程を実施し得る。 さらに得られた豆腐も品質上良好である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 豆乳又は分離大豆蛋白質の水溶液に凝固剤と
凝固遅延剤を併用添加した後、30分以内に、圧力
式の均質機を用いかつ30Kg/cm2以上の均質化圧に
て均質化処理を行ない、これを包装容器に充填、
密封後加熱凝固することを特徴とする充填豆腐の
製造法。 2 凝固剤添加後、2秒〜10分にて均質化処理を
行なうことを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の充填豆腐の製造法。 3 均質化圧が50〜700Kg/cm2である特許請求の
範囲第1項記載の充填豆腐の製造法。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59138481A JPS6119464A (ja) | 1984-07-04 | 1984-07-04 | 充填豆腐の製造法 |
| US06/740,414 US4678677A (en) | 1984-07-04 | 1985-06-03 | Process for preparing tofu charged into a container |
| GB08514771A GB2163036B (en) | 1984-07-04 | 1985-06-11 | Process for preparing tofu charged into a container |
| CA000483792A CA1226469A (en) | 1984-07-04 | 1985-06-12 | Process for preparing tofu charged into a container |
| KR8504209A KR890003248B1 (en) | 1984-07-04 | 1985-06-14 | Process for preparing bean-curd charged into a container |
| JP5019033A JPH068661A (ja) | 1984-07-04 | 1993-02-05 | 被熱転写シート |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59138481A JPS6119464A (ja) | 1984-07-04 | 1984-07-04 | 充填豆腐の製造法 |
| JP5019033A JPH068661A (ja) | 1984-07-04 | 1993-02-05 | 被熱転写シート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6119464A JPS6119464A (ja) | 1986-01-28 |
| JPH0464662B2 true JPH0464662B2 (ja) | 1992-10-15 |
Family
ID=26355823
Family Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59138481A Granted JPS6119464A (ja) | 1984-07-04 | 1984-07-04 | 充填豆腐の製造法 |
| JP5019033A Pending JPH068661A (ja) | 1984-07-04 | 1993-02-05 | 被熱転写シート |
Family Applications After (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5019033A Pending JPH068661A (ja) | 1984-07-04 | 1993-02-05 | 被熱転写シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (2) | JPS6119464A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5477984A (en) * | 1993-04-27 | 1995-12-26 | Saraya Co., Ltd. | Liquid jetting apparatus for jetting liquid toward a hand for disinfection thereof |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5433170B2 (ja) * | 1972-01-27 | 1979-10-18 | ||
| JPS605715B2 (ja) * | 1977-09-19 | 1985-02-13 | 大日本印刷株式会社 | 乾式転写捺染法 |
| JPS59224844A (ja) * | 1983-06-06 | 1984-12-17 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 熱転写用受像要素 |
| JPH0671834B2 (ja) * | 1984-04-09 | 1994-09-14 | 三菱化成株式会社 | 受像体 |
-
1984
- 1984-07-04 JP JP59138481A patent/JPS6119464A/ja active Granted
-
1993
- 1993-02-05 JP JP5019033A patent/JPH068661A/ja active Pending
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH068661A (ja) | 1994-01-18 |
| JPS6119464A (ja) | 1986-01-28 |
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