JPH0565928B2 - - Google Patents
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- JPH0565928B2 JPH0565928B2 JP60213093A JP21309385A JPH0565928B2 JP H0565928 B2 JPH0565928 B2 JP H0565928B2 JP 60213093 A JP60213093 A JP 60213093A JP 21309385 A JP21309385 A JP 21309385A JP H0565928 B2 JPH0565928 B2 JP H0565928B2
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- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
(イ) 産業上の利用分野
本発明は磁性粉の分散性にすぐれ、耐摩耗性及
び耐熱性に優れた磁性層が得られる磁気記録体用
結着剤に関する。 (ロ) 従来の技術 磁気録画テープや磁気デイスク等に用いられる
磁気記録体は、通常、磁性粉末及びこの粉末をポ
リエステル等の基体に結着する結着剤を含む磁性
塗料を基体上に塗布、配向、乾燥して得られ、優
れた電気的特性及び磁気ヘツドとの耐摺接性等の
耐久性が要求される。従つて、磁気記録体用結着
剤には、磁性塗料における磁性粉末の分散性に優
れその結果磁気記録体に高い角形比を付与し得る
特性が特に強く要求され、更に耐摩耗性及び耐熱
性に優れた磁性層を形成し得る事等が要請され
る。 これらの特性が比較的良好なものとして従来塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系ポリ
マー等が用いられ、磁性層の耐摩耗性を特に改善
する必要のある場合は前記ポリマーとイソシアネ
ート化合物とを含有する磁気記録体用結着剤が用
いられていた。 (ハ) 発明が解決しようとする問題点 しかし最近は磁気記録体の高密度化に伴つて磁
性粉が微粒子化の傾向にあるところから、より一
層分散性に優れた結着剤の開発が要望されてい
た。 本発明は上記磁気記録体用結着剤の現状に鑑
み、磁性塗料にした際の磁性粉末の分散性に優
れ、又必要によりイソシアネート化合物を加える
事により耐摩耗性及び耐熱性に優れた磁性層を形
成し得る磁気記録体用結着剤を提供する事を目的
とするものである。 (ニ) 問題点を解決するための手段 本発明者らは、水酸基含有ビニル単量体と塩化
ビニルとの共重合体からなる磁気記録体用結着剤
について研究し、更に四級アンモニウム塩基含有
ビニル単量体を共重合体の成分として用いると、
磁性粉末の分散性が大きく向上する事を見出して
本発明を完成させたものである。 即ち本発明の要旨は、水酸基含有ビニル単量体
と四級アンモニウム塩基含有ビニル単量体とを構
成単位として有する塩化ビニル系共重合体を主要
樹脂成分とし、イソシアネート化合物を含有する
事を特徴とする磁気記録体用結着剤に存する。 本発明における塩化ビニル系共重合体中の塩化
ビニルは他の構成単位と共に磁性層の適度の硬さ
と可撓性を付与するものであり、少なすぎると磁
気記録体の耐摩耗性が不足し多すぎると溶剤溶解
性が低下する傾向が有るので、上記共重合体中の
含有量は、好ましくは60〜95重量%とされる。 上記共重合体の構成単位として用いられる水酸
基含有ビニル単量体としては、アクリル酸又はメ
タクリル酸と多価アルコールとの反応物としての
構造式を有するものやアクリル酸系もしくはメタ
クリル酸系アミド等が挙げられ、前者の具体例と
しては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート(これは2−ヒドロキシエチルアクリレート
と2−ヒドロキシエチルメタクリレートの両方を
表す。以下同じ)、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、次式で表わせる
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト CH2=CR−COO(−CH2CH2O)−nH (nは2乃至9の整数、Rは水素又はメチル
基)、次式で表わされるポリプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート (nは2乃至6の整数、Rは水素又はメチル
基)、2−ヒドロキシエチル−2′−アクリロイル
オキシフタレート 等の(メタ)アクリル酸エステルを挙げることが
出来、後者の具体例としてはN−メチロール(メ
タ)アクリルアミドを挙げることが出来る。これ
らは単独でもしくは適宜組み合わせて共重合体の
構成単位として用いられ、特に2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート等が好適に用いられ
る。 これらの水酸基を含むビニル単量体の使用量
は、多すぎると前記共重合体の溶剤溶解性の低
下、磁気記録体の表面平滑性の低下及び耐湿性の
低下等の不都合を生じ易く、一方少なすぎると磁
性粉末の分散性が低下する傾向にあり、又必要に
より含有されるイソシアネート化合物との反応に
よるウレタン結合が充分に形成されないため、塗
膜強度が弱くなつたりブロツキングが生じ易くな
る傾向にあるので、上記共重合中に好ましくは、
1〜30重量%、更に好ましくは、8〜20重量%含
有される。 本発明における四級アンモニウム塩基含有ビニ
ル単量体とは分子中に四級アンモニウム塩基を有
するビニル単量体の事で具体例としては、2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルト
リメチルアンモニウムクロライド,メタクリロイ
ルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド,トリメチル−3−メタアクリルアミド−プロ
ピルアンモニウムクロライドが、好適な例として
挙げられる。四級アンモニウム塩基含有ビニル単
量体は、磁性粉末の分散性向上に大きく寄与する
ものであるが、この量は多すぎると前記共重合体
の溶剤溶解性が低下して透明な溶液が得られなか
つたり、耐水性が悪くなつたり、熱安定性が悪く
なつたり、必要により含有されるイソシアネート
化合物との架橋反応以外の副反応がおこるため、
耐摩耗性向上のような架橋効果が得られなかつた
り、磁性塗料のポツトライフが短くなるという不
都合が生ずる。また、少なすぎると、磁性粉末の
分散性が悪くなる傾向にあるので、共重合体中に
好ましくは、0.05〜8重量%含有され、更に好ま
しくは、0.1〜5重量%含有される。尚、四級ア
ンモニウム塩基は、三級アミンを有するポリマー
から、高分子反応によつて導入する事も可能であ
る。 本発明結着剤には、更に必要に応じてエチレ
ン,プロピレン,酢酸ビニル等が塩化ビニル系共
重合体の構成単位として含有されていてもよく、
又これらの単独重合体もしくは共重合体が、塩化
ビニル系共重合体と共に用いられてもよい。特に
エチレンを塩化ビニル系共重合体の構成単位とし
て用いるのが、溶剤溶解性向上の点で好ましい。 上記塩化ビニル系共重合体は、例えば沈澱重合
法、溶液重合法、懸濁重合法、浮化重合法等の公
知の重合方法によつて得ることができる。沈澱重
合法の場合は、四級アンモニウム塩基含有ビニル
単量体の溶解性が良好で、生成ポリマーが不溶な
メタノールが好適な溶剤として用いられる。尚、
共重合体は、一般に微細な粉末として得られる。
共重合体の重合度は、結着剤の機械的強度と磁性
塗料の特性の点から、150〜600程度の範囲が好ま
しい。即ち、平均重合度が、150未満のものは、
これを磁性塗料として基体に塗布した場合塗膜面
が弱いため実用性が低く、また、600を越えるも
のは塗料粘度が高くなり溶液を塗布する際の作業
性が悪い傾向があるからである。 磁性層の耐摩耗性や耐熱性を特に高める場合に
上記共重合体と共に磁性粉末と混練されるイソシ
アネート化合物としては、トリレンジイソシアネ
ート、ジフエニルメタンジイソシアネート、ジア
ニシジンジイソシアネート、トリデンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メタ
キシリレンジイソシアネート、及びトリメチロー
ルプロパン1モルとトリレンジイソシアネート3
モルとの反応物等が挙げられ、該反応物は、例え
ば日本ポリウレタン工業(株)から商品名「コロネー
トL」として市販されている。 イソシアネート化合物の使用量は、多すぎると
架橋密度が高くなつて最終的に得られる塗膜が、
硬く脆くなり、又少なすぎると所期の効果が得ら
れないので、上記共重合体100重量部に対し、通
常は、0.3〜30重量部とされる。 本発明結着剤により磁性塗料を作製するには、
例えば、メチルイソブチルケトンとトルエンの混
合溶媒に溶解された上記共重合体溶液にCo−γ
−酸化鉄のような磁性粉末材料を界面活性剤等の
添加剤と共に加え、混練して分散させ、磁性層の
耐摩耗性を特に高める場合等必要に応じてイソシ
アネート化合物を混入し、磁性塗料を得るのであ
る。 但し本発明における上記共重合体、イソシアネ
ート化合物及び磁性材料粉末の添加順序、分散手
段等は何ら限定されない。尚、上記共重合体を溶
解して本発明結着剤とする際に用いる溶剤として
は、トルエン,メチルエチルケトン,メチルイソ
ブチルケトン,シクロヘキサノン等の一種、又は
二種以上の混合物が一般に用いられる。上記共重
合体は、磁性材料粉末100重量部について通常、
10〜100重量部用いられ、また、磁性塗料は、通
常、5〜30重量%の上記共重合体を有するように
調製される。 (ホ) 実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。尚、
以下において、「部」及び「%」はそれぞれ重量
部及び重量%を示す。 又各物性の測定は次の方法によつた。 角形比 イソシアネート化合物が添加された磁性塗料を
2.5μ厚のポリエステルフイルム上に乾燥厚が6μと
なる様に塗布、配向、乾燥して磁気記録体を作製
し、角形比を測定した。 光沢度 上記角形比測定に供した磁性塗膜を光沢計を用
いて、入射角60度の反射率を測定し、この値に基
いて算出した。光沢度は塗膜の表面平滑性を表わ
すと同時に分散性の目安になるものである。 加熱密着性 磁気記録体を120℃の温度で15分間加熱し、磁
性層を相互に重ねたときに接着するか否かを見た
ものであり、表において○は接着しない(ブロツ
キングが起らない)ことを、また、×は接着する
ことを示す。 ゲル分率 磁性粉を含有しない塩化ビニル系共重合体製フ
イルムを50℃のトルエン−メチルイソブチルケト
ン(重量比1:1)混合溶媒に一昼夜浸漬した後
のフイルムの重量を浸漬前のフイルムの重量で除
した値(重量%)であり、共重合体とイソシアネ
ート化合物との架橋反応の反応効率等を判断する
目安となるものである。 実施例 1 初期仕込 攪拌機を備えた内容積20のステンレスオート
クレーブにメタノール(試薬一級)8100gと重合
開始剤としてα−クミルパーオキシネオデカノエ
ート25gを仕込んだ後、アスピレータで5分間排
気して、残存する空気を排除した。 次に塩化ビニル2600gを仕込んだ。 後添加仕込 3の吊り下げ可能なステンレス製容器(添加
容器と言う)の空気を排除したのち、メタノール
500gに溶解した2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート259gと、メタクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウムクロライド15gとの、混合
溶液を吸引させ、その後塩化ビニル1045gを圧入
した。 この容器を振盪して内容物を混合溶解した後に
バネ秤りに吊し、底部の弁よりフレキシブルチユ
ーブを使用してオートクレーブの添加ノズルに接
続した。 重合反応操作 オートクレーブの攪拌器の回転数を380rpmと
し、ジヤケツトに温水を通して内温を43℃に昇温
した。内温が43℃になると重合反応が開始したの
で、以後は、内温が43℃になるように温度調節を
行つた。 一方、43℃になつた時添加容器から単量体の混
合溶液を50g添加し、その後重合反応の進行に応
じて、5分毎に46g×4回、10分毎に31g×8
回、5分毎に27g×49回に分割して添加した。最
後の添加を終つて10分後25℃迄冷却して重合反応
を停止した。オートクレーブの内圧は反応開始時
に2.0Kg/cm2G、反応終了時には1.8Kg/cm2Gであ
つた。 冷却後未反応の塩化ビニルを排ガスした後、さ
らに窒素ガスを通して十分に塩化ビニルを除去
し、次いでオートクレーブより共重合体のメタノ
ールスラリーを抜出し、ろ過した後、50℃で24時
間真空乾燥を行なつて白色の粉粒状の共重合体A
を1200g得た。 該樹脂の重合度は300、組成は塩化ビニル86.5
%、2−ヒドロキシプロピルアクリレート13.0
%、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウムクロライド0.5%であつた。 共重合体Aをトルエン−メチルイソブチルケト
ン(重量比1:1)混合液に溶解して15%の共重
合体溶液を調製し、次にこの溶液に共重合体固形
分20重量部に対して、80重量部のCo−γ−酸化
鉄と磁性粉の8倍量の1/8インチ径のステンレス
ボールを加え、ペイントコンデシヨナー(レツド
デビル社製)にて6時間混合分散させて磁性塗料
とした後、磁気記録体を作成し角形比を測定した
ところ0.82という高い値が得られた。又、光沢度
は96%であつた。 実施例 2 実施例1で用いたものと同じ装置、同じ単量体
を用いて実施例1に準じて重合を行つた。但し
夫々の単量体及びメタノール、開始剤の仕込量は
稍変化させて重合を行つた。最初に粉末の共重合
体Bを得て、該共重合体の組成を分析し、更に実
施例1と同様にして、磁気記録体を調整して角形
比を測定したところ、その結果は第1表の通りで
あつた。又共重合体Bと同様にして、第1表に示
される組成の共重合体C,D,E,F及びGを
得、磁気記録体を調整したところ、夫々の角形比
は第1表の通り何れも0.80を越え光沢度は、90%
以上の高い値であつた。
び耐熱性に優れた磁性層が得られる磁気記録体用
結着剤に関する。 (ロ) 従来の技術 磁気録画テープや磁気デイスク等に用いられる
磁気記録体は、通常、磁性粉末及びこの粉末をポ
リエステル等の基体に結着する結着剤を含む磁性
塗料を基体上に塗布、配向、乾燥して得られ、優
れた電気的特性及び磁気ヘツドとの耐摺接性等の
耐久性が要求される。従つて、磁気記録体用結着
剤には、磁性塗料における磁性粉末の分散性に優
れその結果磁気記録体に高い角形比を付与し得る
特性が特に強く要求され、更に耐摩耗性及び耐熱
性に優れた磁性層を形成し得る事等が要請され
る。 これらの特性が比較的良好なものとして従来塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系ポリ
マー等が用いられ、磁性層の耐摩耗性を特に改善
する必要のある場合は前記ポリマーとイソシアネ
ート化合物とを含有する磁気記録体用結着剤が用
いられていた。 (ハ) 発明が解決しようとする問題点 しかし最近は磁気記録体の高密度化に伴つて磁
性粉が微粒子化の傾向にあるところから、より一
層分散性に優れた結着剤の開発が要望されてい
た。 本発明は上記磁気記録体用結着剤の現状に鑑
み、磁性塗料にした際の磁性粉末の分散性に優
れ、又必要によりイソシアネート化合物を加える
事により耐摩耗性及び耐熱性に優れた磁性層を形
成し得る磁気記録体用結着剤を提供する事を目的
とするものである。 (ニ) 問題点を解決するための手段 本発明者らは、水酸基含有ビニル単量体と塩化
ビニルとの共重合体からなる磁気記録体用結着剤
について研究し、更に四級アンモニウム塩基含有
ビニル単量体を共重合体の成分として用いると、
磁性粉末の分散性が大きく向上する事を見出して
本発明を完成させたものである。 即ち本発明の要旨は、水酸基含有ビニル単量体
と四級アンモニウム塩基含有ビニル単量体とを構
成単位として有する塩化ビニル系共重合体を主要
樹脂成分とし、イソシアネート化合物を含有する
事を特徴とする磁気記録体用結着剤に存する。 本発明における塩化ビニル系共重合体中の塩化
ビニルは他の構成単位と共に磁性層の適度の硬さ
と可撓性を付与するものであり、少なすぎると磁
気記録体の耐摩耗性が不足し多すぎると溶剤溶解
性が低下する傾向が有るので、上記共重合体中の
含有量は、好ましくは60〜95重量%とされる。 上記共重合体の構成単位として用いられる水酸
基含有ビニル単量体としては、アクリル酸又はメ
タクリル酸と多価アルコールとの反応物としての
構造式を有するものやアクリル酸系もしくはメタ
クリル酸系アミド等が挙げられ、前者の具体例と
しては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート(これは2−ヒドロキシエチルアクリレート
と2−ヒドロキシエチルメタクリレートの両方を
表す。以下同じ)、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、次式で表わせる
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト CH2=CR−COO(−CH2CH2O)−nH (nは2乃至9の整数、Rは水素又はメチル
基)、次式で表わされるポリプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート (nは2乃至6の整数、Rは水素又はメチル
基)、2−ヒドロキシエチル−2′−アクリロイル
オキシフタレート 等の(メタ)アクリル酸エステルを挙げることが
出来、後者の具体例としてはN−メチロール(メ
タ)アクリルアミドを挙げることが出来る。これ
らは単独でもしくは適宜組み合わせて共重合体の
構成単位として用いられ、特に2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート等が好適に用いられ
る。 これらの水酸基を含むビニル単量体の使用量
は、多すぎると前記共重合体の溶剤溶解性の低
下、磁気記録体の表面平滑性の低下及び耐湿性の
低下等の不都合を生じ易く、一方少なすぎると磁
性粉末の分散性が低下する傾向にあり、又必要に
より含有されるイソシアネート化合物との反応に
よるウレタン結合が充分に形成されないため、塗
膜強度が弱くなつたりブロツキングが生じ易くな
る傾向にあるので、上記共重合中に好ましくは、
1〜30重量%、更に好ましくは、8〜20重量%含
有される。 本発明における四級アンモニウム塩基含有ビニ
ル単量体とは分子中に四級アンモニウム塩基を有
するビニル単量体の事で具体例としては、2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルト
リメチルアンモニウムクロライド,メタクリロイ
ルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド,トリメチル−3−メタアクリルアミド−プロ
ピルアンモニウムクロライドが、好適な例として
挙げられる。四級アンモニウム塩基含有ビニル単
量体は、磁性粉末の分散性向上に大きく寄与する
ものであるが、この量は多すぎると前記共重合体
の溶剤溶解性が低下して透明な溶液が得られなか
つたり、耐水性が悪くなつたり、熱安定性が悪く
なつたり、必要により含有されるイソシアネート
化合物との架橋反応以外の副反応がおこるため、
耐摩耗性向上のような架橋効果が得られなかつた
り、磁性塗料のポツトライフが短くなるという不
都合が生ずる。また、少なすぎると、磁性粉末の
分散性が悪くなる傾向にあるので、共重合体中に
好ましくは、0.05〜8重量%含有され、更に好ま
しくは、0.1〜5重量%含有される。尚、四級ア
ンモニウム塩基は、三級アミンを有するポリマー
から、高分子反応によつて導入する事も可能であ
る。 本発明結着剤には、更に必要に応じてエチレ
ン,プロピレン,酢酸ビニル等が塩化ビニル系共
重合体の構成単位として含有されていてもよく、
又これらの単独重合体もしくは共重合体が、塩化
ビニル系共重合体と共に用いられてもよい。特に
エチレンを塩化ビニル系共重合体の構成単位とし
て用いるのが、溶剤溶解性向上の点で好ましい。 上記塩化ビニル系共重合体は、例えば沈澱重合
法、溶液重合法、懸濁重合法、浮化重合法等の公
知の重合方法によつて得ることができる。沈澱重
合法の場合は、四級アンモニウム塩基含有ビニル
単量体の溶解性が良好で、生成ポリマーが不溶な
メタノールが好適な溶剤として用いられる。尚、
共重合体は、一般に微細な粉末として得られる。
共重合体の重合度は、結着剤の機械的強度と磁性
塗料の特性の点から、150〜600程度の範囲が好ま
しい。即ち、平均重合度が、150未満のものは、
これを磁性塗料として基体に塗布した場合塗膜面
が弱いため実用性が低く、また、600を越えるも
のは塗料粘度が高くなり溶液を塗布する際の作業
性が悪い傾向があるからである。 磁性層の耐摩耗性や耐熱性を特に高める場合に
上記共重合体と共に磁性粉末と混練されるイソシ
アネート化合物としては、トリレンジイソシアネ
ート、ジフエニルメタンジイソシアネート、ジア
ニシジンジイソシアネート、トリデンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メタ
キシリレンジイソシアネート、及びトリメチロー
ルプロパン1モルとトリレンジイソシアネート3
モルとの反応物等が挙げられ、該反応物は、例え
ば日本ポリウレタン工業(株)から商品名「コロネー
トL」として市販されている。 イソシアネート化合物の使用量は、多すぎると
架橋密度が高くなつて最終的に得られる塗膜が、
硬く脆くなり、又少なすぎると所期の効果が得ら
れないので、上記共重合体100重量部に対し、通
常は、0.3〜30重量部とされる。 本発明結着剤により磁性塗料を作製するには、
例えば、メチルイソブチルケトンとトルエンの混
合溶媒に溶解された上記共重合体溶液にCo−γ
−酸化鉄のような磁性粉末材料を界面活性剤等の
添加剤と共に加え、混練して分散させ、磁性層の
耐摩耗性を特に高める場合等必要に応じてイソシ
アネート化合物を混入し、磁性塗料を得るのであ
る。 但し本発明における上記共重合体、イソシアネ
ート化合物及び磁性材料粉末の添加順序、分散手
段等は何ら限定されない。尚、上記共重合体を溶
解して本発明結着剤とする際に用いる溶剤として
は、トルエン,メチルエチルケトン,メチルイソ
ブチルケトン,シクロヘキサノン等の一種、又は
二種以上の混合物が一般に用いられる。上記共重
合体は、磁性材料粉末100重量部について通常、
10〜100重量部用いられ、また、磁性塗料は、通
常、5〜30重量%の上記共重合体を有するように
調製される。 (ホ) 実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。尚、
以下において、「部」及び「%」はそれぞれ重量
部及び重量%を示す。 又各物性の測定は次の方法によつた。 角形比 イソシアネート化合物が添加された磁性塗料を
2.5μ厚のポリエステルフイルム上に乾燥厚が6μと
なる様に塗布、配向、乾燥して磁気記録体を作製
し、角形比を測定した。 光沢度 上記角形比測定に供した磁性塗膜を光沢計を用
いて、入射角60度の反射率を測定し、この値に基
いて算出した。光沢度は塗膜の表面平滑性を表わ
すと同時に分散性の目安になるものである。 加熱密着性 磁気記録体を120℃の温度で15分間加熱し、磁
性層を相互に重ねたときに接着するか否かを見た
ものであり、表において○は接着しない(ブロツ
キングが起らない)ことを、また、×は接着する
ことを示す。 ゲル分率 磁性粉を含有しない塩化ビニル系共重合体製フ
イルムを50℃のトルエン−メチルイソブチルケト
ン(重量比1:1)混合溶媒に一昼夜浸漬した後
のフイルムの重量を浸漬前のフイルムの重量で除
した値(重量%)であり、共重合体とイソシアネ
ート化合物との架橋反応の反応効率等を判断する
目安となるものである。 実施例 1 初期仕込 攪拌機を備えた内容積20のステンレスオート
クレーブにメタノール(試薬一級)8100gと重合
開始剤としてα−クミルパーオキシネオデカノエ
ート25gを仕込んだ後、アスピレータで5分間排
気して、残存する空気を排除した。 次に塩化ビニル2600gを仕込んだ。 後添加仕込 3の吊り下げ可能なステンレス製容器(添加
容器と言う)の空気を排除したのち、メタノール
500gに溶解した2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート259gと、メタクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウムクロライド15gとの、混合
溶液を吸引させ、その後塩化ビニル1045gを圧入
した。 この容器を振盪して内容物を混合溶解した後に
バネ秤りに吊し、底部の弁よりフレキシブルチユ
ーブを使用してオートクレーブの添加ノズルに接
続した。 重合反応操作 オートクレーブの攪拌器の回転数を380rpmと
し、ジヤケツトに温水を通して内温を43℃に昇温
した。内温が43℃になると重合反応が開始したの
で、以後は、内温が43℃になるように温度調節を
行つた。 一方、43℃になつた時添加容器から単量体の混
合溶液を50g添加し、その後重合反応の進行に応
じて、5分毎に46g×4回、10分毎に31g×8
回、5分毎に27g×49回に分割して添加した。最
後の添加を終つて10分後25℃迄冷却して重合反応
を停止した。オートクレーブの内圧は反応開始時
に2.0Kg/cm2G、反応終了時には1.8Kg/cm2Gであ
つた。 冷却後未反応の塩化ビニルを排ガスした後、さ
らに窒素ガスを通して十分に塩化ビニルを除去
し、次いでオートクレーブより共重合体のメタノ
ールスラリーを抜出し、ろ過した後、50℃で24時
間真空乾燥を行なつて白色の粉粒状の共重合体A
を1200g得た。 該樹脂の重合度は300、組成は塩化ビニル86.5
%、2−ヒドロキシプロピルアクリレート13.0
%、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウムクロライド0.5%であつた。 共重合体Aをトルエン−メチルイソブチルケト
ン(重量比1:1)混合液に溶解して15%の共重
合体溶液を調製し、次にこの溶液に共重合体固形
分20重量部に対して、80重量部のCo−γ−酸化
鉄と磁性粉の8倍量の1/8インチ径のステンレス
ボールを加え、ペイントコンデシヨナー(レツド
デビル社製)にて6時間混合分散させて磁性塗料
とした後、磁気記録体を作成し角形比を測定した
ところ0.82という高い値が得られた。又、光沢度
は96%であつた。 実施例 2 実施例1で用いたものと同じ装置、同じ単量体
を用いて実施例1に準じて重合を行つた。但し
夫々の単量体及びメタノール、開始剤の仕込量は
稍変化させて重合を行つた。最初に粉末の共重合
体Bを得て、該共重合体の組成を分析し、更に実
施例1と同様にして、磁気記録体を調整して角形
比を測定したところ、その結果は第1表の通りで
あつた。又共重合体Bと同様にして、第1表に示
される組成の共重合体C,D,E,F及びGを
得、磁気記録体を調整したところ、夫々の角形比
は第1表の通り何れも0.80を越え光沢度は、90%
以上の高い値であつた。
【表】
比較例 1
実施例1の樹脂Aと同様にして製造された塩化
ビニル/2−ヒドロキシプロピルアクリレートの
共重合体(重合度350,2−HPA13.0重量%含
有)a,及び塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルア
ルコール共重合体(組成比この順に91/3/6)
bについて、実施例1と同様な方法に従つて磁気
記録体を作成し角形比を測定したところ夫々0.75
と0.76であつた。又、光沢度は夫々52%と54%と
低い値であつた。 実施例 3 実施例1で得られた共重合体A及び実施例2で
得られた共重合体B〜Fを夫々トルエン−メチル
イソブチルケトン(重量比1:1)混合液に溶解
して15%の溶液に調整した。 この溶液に共重合体固形分20重量部に対して、
80重量部のCo−γ−酸化鉄と磁性粉の8倍量の
1/8インチ径のステンレスボールを加えペイント
コデイシヨナーにて6時間混合分散させたのち、
イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業社
製、コロネートL)を0.65部加えて攪拌して磁性
塗料とし、この塗料をポリエステルフイルム上に
塗布、配向、乾燥して架橋反応を充分進めた磁気
記録体を得た。磁気記録体の角形比と光沢度と加
熱密着性は第2表の通りであつた。又、夫々の共
重合体とイソシアネートとの架橋反応性を示すゲ
ル分率は第2表の通りであつた。
ビニル/2−ヒドロキシプロピルアクリレートの
共重合体(重合度350,2−HPA13.0重量%含
有)a,及び塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルア
ルコール共重合体(組成比この順に91/3/6)
bについて、実施例1と同様な方法に従つて磁気
記録体を作成し角形比を測定したところ夫々0.75
と0.76であつた。又、光沢度は夫々52%と54%と
低い値であつた。 実施例 3 実施例1で得られた共重合体A及び実施例2で
得られた共重合体B〜Fを夫々トルエン−メチル
イソブチルケトン(重量比1:1)混合液に溶解
して15%の溶液に調整した。 この溶液に共重合体固形分20重量部に対して、
80重量部のCo−γ−酸化鉄と磁性粉の8倍量の
1/8インチ径のステンレスボールを加えペイント
コデイシヨナーにて6時間混合分散させたのち、
イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業社
製、コロネートL)を0.65部加えて攪拌して磁性
塗料とし、この塗料をポリエステルフイルム上に
塗布、配向、乾燥して架橋反応を充分進めた磁気
記録体を得た。磁気記録体の角形比と光沢度と加
熱密着性は第2表の通りであつた。又、夫々の共
重合体とイソシアネートとの架橋反応性を示すゲ
ル分率は第2表の通りであつた。
【表】
比較例 2
比較例1で用いた共重合体bについて、実施例
2と同様にして磁気記録体を作成し、加熱密着性
を測定したところ、ブロツキングが生じた。 (ヘ) 発明の効果 本発明磁気記録体用結着剤は上述の通りの構成
になされており、特に主要樹脂成分である塩化ビ
ニル系共重合体中に水酸基含有ビニル単量体及び
四級アンモニウム塩基含有ビニル単量体が構成単
位として含有されているので、得られる磁性塗料
は、磁性粉末の分散性に優れ従つて角形比の高い
磁性層が形成され、又、共重合体中には塩化ビニ
ルが含有されているので、他の成分と相俟つて、
適度の硬さと可撓性を有する磁性層が形成される
のである。更に本発明結着剤がイソシアネート化
合物を含有するものである場合は、共重合体中に
導入された水酸基が共重合体とイソシアネート化
合物との架橋反応に寄与して耐摩耗性及び耐熱性
に優れた磁性層を形成する。
2と同様にして磁気記録体を作成し、加熱密着性
を測定したところ、ブロツキングが生じた。 (ヘ) 発明の効果 本発明磁気記録体用結着剤は上述の通りの構成
になされており、特に主要樹脂成分である塩化ビ
ニル系共重合体中に水酸基含有ビニル単量体及び
四級アンモニウム塩基含有ビニル単量体が構成単
位として含有されているので、得られる磁性塗料
は、磁性粉末の分散性に優れ従つて角形比の高い
磁性層が形成され、又、共重合体中には塩化ビニ
ルが含有されているので、他の成分と相俟つて、
適度の硬さと可撓性を有する磁性層が形成される
のである。更に本発明結着剤がイソシアネート化
合物を含有するものである場合は、共重合体中に
導入された水酸基が共重合体とイソシアネート化
合物との架橋反応に寄与して耐摩耗性及び耐熱性
に優れた磁性層を形成する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水酸基含有ビニル単量体と四級アンモニウム
塩基含有ビニル単量体とを構成単位として有する
塩化ビニル系共重合体を主要樹脂成分とし、これ
にイソシアネート化合物を含有することを特徴と
する磁気記録体用結着剤。 2 塩化ビニル系共重合体中の水酸基含有ビニル
単量体の含有量が、1〜30重量%である第1項記
載の磁気記録体用結着剤。 3 塩化ビニル系共重合体中の四級アンモニウム
塩基含有ビニル単量体の含有量が、0.05〜8重量
%である第1項又は第2項記載の磁気記録体用結
着剤。 4 塩化ビニル系共重合体の平均重合度が、150
〜600である第1項〜第3項何れか1項に記載の
磁気記録体用結着剤。 5 塩化ビニル系共重合体における塩化ビニルの
含有量が、60〜95重量%、水酸基含有ビニル単量
体の含有量が、1〜30重量%、四級アンモニウム
塩基含有ビニル単量体の含有量が、0.05〜8重量
%である第1項又は第4項記載の磁気記録体用結
着剤。 6 四級アンモニウム塩基含有ビニル単量体が、
メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニ
ウムクロライドである第1項〜第5項何れか1項
に記載の磁気記録体用結着剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60213093A JPS6273416A (ja) | 1985-09-26 | 1985-09-26 | 磁気記録体用結着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60213093A JPS6273416A (ja) | 1985-09-26 | 1985-09-26 | 磁気記録体用結着剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6273416A JPS6273416A (ja) | 1987-04-04 |
| JPH0565928B2 true JPH0565928B2 (ja) | 1993-09-20 |
Family
ID=16633443
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60213093A Granted JPS6273416A (ja) | 1985-09-26 | 1985-09-26 | 磁気記録体用結着剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6273416A (ja) |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5677930A (en) * | 1979-11-29 | 1981-06-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | Magnetic recording medium |
| JPS5744227A (en) * | 1980-08-30 | 1982-03-12 | Sony Corp | Magnetic recording medium |
| JPS5792421A (en) * | 1980-11-25 | 1982-06-09 | Sony Corp | Magnetic recording medium |
| JPS58177524A (ja) * | 1982-04-12 | 1983-10-18 | Sekisui Chem Co Ltd | 磁気記録体用結着剤 |
-
1985
- 1985-09-26 JP JP60213093A patent/JPS6273416A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6273416A (ja) | 1987-04-04 |
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