JPH0582291B2 - - Google Patents

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JPH0582291B2
JPH0582291B2 JP60122644A JP12264485A JPH0582291B2 JP H0582291 B2 JPH0582291 B2 JP H0582291B2 JP 60122644 A JP60122644 A JP 60122644A JP 12264485 A JP12264485 A JP 12264485A JP H0582291 B2 JPH0582291 B2 JP H0582291B2
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JP
Japan
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layer
foil
thickness
iron
container
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JP60122644A
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JPS61280928A (ja
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Hiroshi Matsubayashi
Kazusane Hirota
Tamio Fujiwara
Nobuyuki Sato
Tadahiko Kuzura
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP60122644A priority Critical patent/JPS61280928A/ja
Priority to AU49961/85A priority patent/AU589144B2/en
Priority to DE8585308388T priority patent/DE3568756D1/de
Priority to US06/799,388 priority patent/US4686152A/en
Priority to EP85308388A priority patent/EP0182646B1/en
Publication of JPS61280928A publication Critical patent/JPS61280928A/ja
Priority to JP3135234A priority patent/JPH0737104B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は鉄乃至鋼の箔を用いた包装材料に関す
るもので、より詳細には、優れた耐腐食性、保存
性、外観的特性及び安全性の組合せを有する包装
材料に関する。 (従来の技術及び発明の技術的課題) 容器や蓋に用いる包装材料としては各種の金
属、プラスチツク、紙、ガラス或いはセラミツク
等の各種素材或いはこれらの2種以上の複合材料
が使用されているが、酸素、炭酸ガス、水蒸気等
のガスに対する遮断性(バリヤー性)と機械的強
度等の組合せの点では、金属素材が最も適してい
る。 しかしながら、金属缶や金属蓋等では焼却等に
よる廃棄処理が困難なことから、所謂缶公害の問
題があり、より廃棄処理の容易な包装材料とし
て、金属箔と樹脂フイルムとから成る積層体が、
密封容器や密封蓋との分野に広く使用されるに至
つている。市販されている容器或いは蓋用の積層
体は殆んど全て、アルミ箔を基体とするものであ
るが、アルミ箔は外観的特性や可撓性等には優れ
ているとしても、その表面が有機樹脂で被覆され
ている状態においても、食塩等の塩類を比較的高
濃度で含む内容物や有機酸類を含有する内容物に
より、孔食等の腐食や、被覆層の剥離等のトラブ
ルを生じ、内容物の漏洩や保存性低下といつた欠
陥を生じる。 金属箔としては、鉄箔、鋼箔、ブリキ箔等の鉄
又は鋼を基体とするものも知られているが、これ
らを食品類の包装材料として使用する場合には、
未だ解決しなければならない多くの問題がある。
即ち、鉄乃至鋼は非常に錆を発生し易い金属であ
り、包装体の製造工程や保存中に錆を発生してそ
の外観的特性や商品価値を著しく減じ易い。ま
た、鉄の溶出や錆の混入は、内容品の香味(フレ
ーバー)保持性を著しく低下させる。 更に、鉄乃至鋼箔は鋼板と比べ厚みが著しく薄
いため、絞り加工性、成形性が悪く、絞り加工時
にシワが発生したり、箔が切断して容器が成形で
きない等の問題がある。この欠点は、鉄乃至鋼箔
の耐食性や耐錆性を向上させる目的で比較的厚み
の厚い有機樹脂被覆を施すとより顕著になる。更
に最も重大な問題は、鉄箔乃至鋼箔はアルミ箔に
比して剛性が大であり、しかもその厚みが一般に
鋭利な刃先のそれに相当するから、この箔のカツ
トエツジに指先等が触れると、容易に切傷が入る
という問題がある。更にまた、鉄箔表面等の被覆
保護に万全の注意を行つても、露出したカツトエ
ツジから容易に錆が発生するという問題がある。 (発明の目的) 従つて、本発明の目的は、鉄箔乃至鋼箔を包装
材料に使用する場合に生ずる前記欠点を解消する
にある。 本発明の他の目的は、耐腐食性、保存性、外観
的特性及び安全性の組合せに優れた、鉄乃至鋼の
箔を用いた包装材料を提供するにある。 本発明の更に他の目的は、食品類を充填する密
封用容器或いは蓋としての用途に有用な包装材料
を提供するにある。 (発明の構成) 本発明によれば、鉄乃至鋼から成る厚みが5乃
至120μmの箔基体、箔基体上に設けられた金属メ
ツキ層或いは更にクロメート層から成る表面処理
層、及び表面処理層を介して設けられた有機樹脂
被膜から成る積層体で構成され、該積層体の少な
くとも一方の表面の有機樹脂被膜は、加工性の向
上作用を有し、腐食成分に対して遮断作用を有し
且つ隠蔽作用を有するに十分な二酸化チタン顔料
を有する有機樹脂被膜であり、且つ箔基体上の有
機樹脂被膜は全体として15乃至200μmの厚みを有
することを特徴とする包装材料が提供される。 (作用) 第1図は、本発明の包装材料の基本的なものの
断面構造を示すものであり、上方が外表面側及び
下方が内表面側(内容物と接する側)として示さ
れている(以下の図面においても同様である)。 この包装材料は、厚みが5乃至120μmの鉄又は
鋼箔1と、その内表面側に施された金属メツキ層
或いは更にクロメート層から成る表面処理層2a
と、外表面処理層2aに対して必要により接着剤
層3aを介して設けられた有機樹脂内面被覆4と
を有している。この具体例においては、鉄又は鋼
箔1の外表面側には同様に表面処理層2bが設け
られ、この上に必要により接着剤層3bを介して
二酸化チタン顔料入り有機樹脂外面被覆5が設け
られている。 本発明において、鉄又は鋼箔を使用するのは、
このものがアルミ箔に比して、食塩類を含有する
内容物に対して孔食速度が著しく小さいという理
由によるものであり、これにより包装材料の耐食
性や、ガスバリヤー性を顕著に向上せしめ得る。
また、鉄又は鋼箔はアルミ箔に比して約2.5倍の
ヤング率を有し、比較的薄い厚みで十分な強度や
形態保持性を得ることができる。更に、鉄又は鋼
箔はアルミ箔に比して比較的安価に入手でき、包
装材料のコストを低減させることもできる。 この鉄又は鋼箔は、5乃至120μmの厚み、特に
8乃至100μmの厚みを有することも重要である。
厚さが上記範囲未満では、ピンホール等の欠点の
ない箔を得ることが困難であり、各種ガス、水蒸
気等に対する十分なバリヤー性を得ることが困難
である。また、上記範囲を越えると、最終容器ま
たは蓋が剛直になりすぎて、廃棄処理が困難とな
つたり、或いは後述するカツトエツジカバーの点
で問題を生じたりする傾向がある。 本発明においては、この鉄又は鋼箔1に対し
て、金属メツキ層或いは更にその上にクロメート
層から成る表面処理層を設けることが、耐腐食性
及び有機樹脂被覆の密着性の点から極めて重要で
ある。有機樹脂被覆は、内容物と鉄又は鋼箔との
直接的な接触を防止する上では有効であるとして
も、該樹脂被覆は腐食性の強い内容物中に含まれ
る有機酸等からの水素イオンをかなり透過しやす
く、また塩類に含まれるクロライドイオン等のア
ニオンも若干ながら透過するという性質を有して
いる。このため、有機樹脂被覆と箔との界面では
被覆の剥離が生じ易く、一旦このような剥離が生
じると、この部分では錆の発生、鉄溶出、孔食等
の腐食が容易に進行するようになる。 本発明によれば、鉄又は鋼箔上に金属メツキ層
或いは更にクロメート層から成る表面処理層を設
けることにより、この金属メツキ層が前述した腐
食成分に対してバリヤー層として作用し、更に有
機樹脂被覆層との密着性を高めるように作用す
る。この際金属メツキ層上にクロメート層を設け
る場合には、有機樹脂被膜との密着性が一層向上
する。 金属メツキ層としては、鉄よりも軟質でしかも
鉄に対して防食効果を示す金属、例えば、Ni,
Sn,Zn,Al等の金属が有利に使用される。これ
らの金属から成るメツキ層は、防食効果に優れて
いるのみならず、鉄又は鋼箔を切断する際、この
メツキ層金属がカツトエツジ部に流動して、カツ
トエツジ部を保護し、カツトエツジ部からの錆の
発生を抑制するという予想外且つ新規な作用効果
を示す。このメツキ層を備えた鉄又は鋼箔のカツ
トエツジ部にメツキ層金属が流動して存在すると
いう事実は、このカツトエツジ部をX−線マイク
ロアナライザーで観察したとき、メツキ層金属が
存在することにより確認される。 本発明において、上述した表面処理鉄乃至鋼箔
の上に、有機樹脂被覆を設けるが、この場合何れ
か一方或いは両方の有機樹脂被覆として、加工性
の向上作用を有し、且つ腐食性成分に際して遮断
作用を有し且つ隠蔽作用を有する二酸化チタン顔
料を有するものを用いることも重要である。即
ち、上述した金属又は顔料を有する被覆を用いる
ことにより鉄乃至鋼箔の加工性が向上する。例え
ば、前述した様に鉄乃至鋼箔は、厚み効果により
鋼板より著しく絞り加工性、成形性に劣つてい
る。これは、絞り加工時にシワが発生するためで
ありシワ発生防止のために、シワ押え力を上げて
も有機被膜を介してでは、箔面までシワ押え力が
十分伝わらないことが原因である。又、シワ押え
力を上げ過ぎれば、鉄乃至鋼箔は強度が小さいた
め破断して容器成形ができないことになる。 有機樹脂被覆中の二酸化チタン顔料は、有機樹
脂被覆自体を硬くするため、シワ押え力が箔まで
効率よく伝わることにより、シワのない絞り容器
を成形できると考えられる。 更に、前述した二酸化チタン顔料を有する被覆
を用いることにより、腐食性成分の鉄又は鋼箔の
腐食傾向が著しく抑制され、例えば水素発生が著
しく抑制されて容器としてのシエルフライフがか
なり延長されると共に、長期保存中に鉄又は鋼箔
に錆が発生した場合にもこの錆が隠蔽されて外観
的特性が長期にわたつて良好に維持され、商品価
値を高めることができる。 本発明においては、更に有機樹脂被覆層の全体
としての厚みが15乃至200μm、特に20乃至180μm
更に好ましくは、30乃至160μmとすることも加工
性及び成形性安全性の点で極めて重要である。鉄
乃至鋼箔ではそのカツトエツジが鋭利な刃物とな
り、これに触れると指等の損傷を容易に生ずるこ
とは既に指摘した通りであるが、本発明によれば
前述した厚みの樹脂被覆層を設けることにより、
上述した危険性が完全に解消され、鉄乃至鋼箔を
用いた包装材料の安全性を確立することが可能と
なつたものである。即ち、この厚みが上記範囲未
満では、カツトエツジによる危険性を解消するこ
ろが困難であり、一方上記範囲を越えると、容器
や蓋への成形性や加工性が低下するようになる。 (発明の好適態様) 積層構成 本発明の包装材料は、前述した制限を満足する
範囲内で、第1図に示す断面構造以外に種々の積
層構成をとることができる。 鉄又は鋼箔1の厚みの好適な範囲は用途によつ
ても相違するが、例えばテープタブ(蓋用開封
片)の場合には10乃至40μm、パウチ製品の場合
には5乃至30μm、絞り成形容器の場合には30乃
至120μm、ヒートシール蓋の場合には10乃至
120μmの範囲が適当であるが、本発明は勿論例示
した用途に限定されない。 また、金属メツキ層は、一般に硬さがビツカー
ス硬度Hv500以下、より好ましくはHv400以下の
金属が0.1乃至15g/m2、特に0.2乃至12g/m2
被覆量で存在するのがよい。即ち、硬さが上記範
囲を超える金属では、鉄乃至鋼箔を切断する際め
つき層金属がカツトエツジ部に流動せず、カツト
エツジ部の錆発生防止効果は得られない。又金属
メツキ被覆量が、上記範囲未満では腐食成分の遮
断効果乃至は防食効果が不満足であり、特にカツ
トエツジの錆発生防止効果が得られない。また、
メツキ層を上記範囲を越えて設けることは、経済
的に不利であり、鉄又は鋼箔を用いることの利点
が相殺される。 腐食成分の遮蔽効果に特に優れているのはニツ
ケルメツキ層であり、また入手が容易なメツキ鉄
乃至鋼箔として錫メツキ箔、即ちブリキ箔を挙げ
ることができる。このブリキ箔では、錫の被覆量
が比較的小さい範囲、例えば0.5乃至10g/m2の範
囲でも十分な耐食性と有機被膜の密着性が得ら
れ、この場合、錫層は金属錫層として存在しても
良いが、樹脂密着性の点では、Sn/Fe金属原子
比が2乃至1の範囲内にある錫−鉄合金層の形で
存在することが好ましい。 クロメート層としては、Crとしての被覆量が
1乃至50mg/m2、特に3乃至35mg/m2の範囲内に
ある水和クロム酸化物を主体とするクロム酸化物
層が挙げられる。このクロメート層は、前述した
メツキ層上にそれ自体公知の化成処理及び/又は
化学処理により形成できる。 本発明において、カツトエツジ部での錆の発生
が問題とならない用途、例えば端部をカール加工
した絞り成形容器等の場合には、メツキ層が金属
クロム層で、しかもその上にクロメート層を有す
るテイン・フリー・スチール鋼箔であつてもよ
い。この金属クロム層は0.03乃至0.5g/m2特に
0.05乃至0.3g/m2の被覆量で存在するのがよい。 更に、金属メツキ層は、単一の金属層から成る
場合のみに限られず、種類の異なる複数種の金属
層から成ることもできる。例えば、下地メツキ層
がニツケル等の前述した軟質金属層で、上地メツ
キ層が電解クロム酸処理により形成されたクロム
金属層であつて、その上に更にクロム酸化物層を
有するものであつてよい。 二酸化チタンは一般にチタン白と呼ばれている
が、特にルチル型二酸化チタンが好ましい。この
二酸化チタンは腐食性成分による鋼箔等の腐食に
対して種々の顔料の内でも防食効果が大であり、
しかも隠蔽力においても優れており、包装材料を
永続的に白色に維持することが可能となる。この
二酸化チタンは樹脂フイルム、接着剤層或いは塗
料中に含有させ、二酸化チタンとしての被覆量が
0.5乃至30g/m2、特に1乃至20g/m2となるよう
に設ける。二酸化チタンとの組合せで、アルミフ
レーク顔料、酸化錫顔料、酸化亜鉛顔料等を併用
することもできる。その被覆量は上記範囲に準ず
ることができる。 第2図は、フランジ付容器のような絞り成形容
器や絞り成形による金属キヤツプの用途に適した
積層体を示すもので、鋼箔1の両表面に、鋼箔側
から順に金属クロム層及び非金属クロム層から成
る表面処理層2a及び2bが設けられている。内
表面側には、酸変性オレフイン樹脂又はウレタン
樹脂のような接着剤層3aを介して、二酸化チタ
ンを配合したポリエチレン、ポリプロピレンの如
き内面保護被覆層4が設けられる。外表面側に
も、同様の接着剤層3bを介して、二酸化チタン
を配合したポリエチレン、ポリプロピレン、ナイ
ロン類、ポリエステル等の外面保護被覆層5が設
けられ、この外面保護被覆面5の上に印刷インキ
層8が形成される。 この積層構造体から成る絞り成形容器或いは容
器蓋は、鋼箔両表面に電解クロム酸表面処理層と
二酸化チタン配合樹脂層との組合せを有すること
により、耐腐食性に特に優れており、また外観特
性も良好であると共に、箔の厚みが小さい場合に
も、十分な形態保持性が得られるという利点があ
る。 第3図は、第2図の場合と同様に、絞り成形容
器或いは容器蓋の用途に使用される積層体を示す
もので、第2図との相違点は、鋼箔1に対する表
面処理層2a,2bがメツキされた金属錫層或い
は錫−鉄合金層から成ることである。このブリキ
鋼箔は、好適には、後述する通り、予め錫メツキ
した鋼板を冷間圧延することにより得られ、この
圧延工程で鋼地金と錫メツキ層との間に完全に連
続した錫−鉄合金層が形成され、耐腐食性及び有
機樹脂被覆の密着性に特に優れているという利点
を有するものである。内面樹脂被覆層4は、第2
図の場合と同様に二酸化チタンを配合したもので
あるが、外面樹脂被覆層5は、第2図の場合と同
様に二酸化チタン配合のものでもよいし、錫メツ
キ層の金属光沢が保持されるときには、二酸化チ
タンの配合を省略してもよい。 第4図は、ヒートシール蓋、特に易開封ヒート
シール蓋の製造に好適に使用される積層体蓋材を
示すもので、鋼箔1の表面には、電解クロム酸表
面処理膜(金属クロム層とクロム酸化物層との組
合せ)2a,2bが設けられている。内表面側に
は表面処理層2a上に必要により、接着剤層3a
を介して、二酸化チタンを配合したポリエチレ
ン、ポリプロピレンから成るヒートシール性の内
面保護層4が設けられ、外表面側には、エポキシ
−フエノール系塗料の如き熱硬化性の保護被覆層
5が設けられる。この保護被覆層5は接着プライ
マーとしての役目も廉ねており、ポリアミド、コ
ポリエステル等の熱接着剤による開封用タブ等の
接着による取付けも容易である。 素 材 本発明に用いる各種素材について更に詳細に説
明する。 箔基体としては、柔軟性乃至は可撓性が要求さ
れる場合には鉄箔を、また形態保持に必要な剛性
や機械的強度が要求される用途には、鋼箔が使用
される。 鉄箔としては、塩化第1鉄、硫酸第1鉄等を主
体とする電解液から陰極としての金属基体表面上
に電着させ、形成される膜を基体表面から剥離す
ることにより得られるものであつて、純度が極め
て高く(Fe 99.97%以上)、また耐食性にも優れ
ており、鋼箔に比して柔かい性質を有している。
また、鋼箔では結晶粒が圧延方向に長く延ばされ
た組織を有するのに対して鉄箔では厚み方向に結
晶が成長した柱状晶組織を有する。 鋼箔としては、軟質のもの(ductile)も、硬
質のもの(full hard)も使用される。前者のタ
イプのものは、冷圧延鋼板を焼鈍後、二次冷真圧
延し、再度焼鈍し、必要により、亜鉛メツキ、錫
メツキ、ニツケルメツキ、電解クロム酸処理、ク
ロム酸処理の後処理の1種又は2種以上を行うこ
とにより得られる。後者のタイプのものは、冷圧
延鋼板を焼鈍後二次冷間圧延し、必要により、亜
鉛メツキ、錫メツキ、ニツケルメツキ、電解クロ
ム酸処理、クロム酸処理等の後処理を行うことに
より得られる。金属メツキ層を備えたフルハード
型のものはまた、冷圧延鋼板を焼鈍した後、テン
パー処理し、これに金属メツキを施した後、二次
冷間圧延することによつても製造される。 軟質鋼箔、硬質箔及び鉄箔の機械的性質の一例
を示すと次の通りである。 抗張力と伸びは、一般的には軟質鋼箔ではそれ
ぞれ30〜50Kg/mm2,15〜35%、硬質鋼箔ではそれ
ぞれ40〜60Kg/mm2,1〜15%、鉄箔ではそれぞれ
30〜50Kg/mm2,2〜10%の範囲にある。 有機樹脂被覆としては、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂或いはこれらの組合せが使用され、これら
予め形成されたフイルムの形で、或いは塗料の形
で施すことができる。このような樹脂の適当な例
は、これに限定されないが次の通りである。 (a) ポリオレフイン類;ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリブテン−1、プロピレン−エチレ
ン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架
橋オレフイン共重合体(アイオノマー)。 (b) ポリアミド類;特に一般式
【化】 又は
【化】 式中nは3乃至13の数、mは4乃至11の数で
ある。 で表わされる反復単位から成るポリアミド類。 例えば、ポリ−ω−アミノカプロン酸、ポリ
−ω−アミノヘプタン酸、ポリ−ω−アミノカ
プリル酸、ポリ−ω−アミノペラゴイン酸、ポ
リ−ω−アミノデカン酸、ポリ−ω−アミノウ
ンデカン酸、ポリ−ω−アミノドデカン酸、ポ
リ−ω−アミノトリデカン酸、ポリヘキサメチ
レンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミ
ド、ポリヘキサメチレンドデカミド、ポリヘキ
サメチレントリデカミド、ポリデカメチレンア
ジパミド、ポリデカメチレンセバカミド、ポリ
デカメチレンドデカミド、ポリデカメチレント
リデカミド、ポリドデカメチレンアジパミド、
ポリドデカメチレンセバカミド、ポリドデカメ
チレンドデカミド、ポリドデカメチレントリデ
カミド、ポリトリデカメチレンアジパミド、ポ
リトリデカメチレンセバカミド、ポリトリデカ
メチレンドデカミド、ポリトリデカメチレント
リデカミド、ポリヘキサメチレンアゼラミド、
ポリデカメチレンアゼラミド、ポリドデカメチ
レンアゼラミド、ポリトリデカメチレンアゼラ
ミド或いはこれらのコポリアミド。 (c) ポリエステル類;特に一般式
【化】 或いは
【化】 式中R1は炭素数2乃至6のアルキレン基、
R2は炭素数2乃至24のアルキレン基又はアリ
ーレン基である、 で表わされる反復単位から成るポリエステル。 例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンテレフタレート/イソフタレート、ポ
リテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン/テトラメチレンテレフタレート、ポリテト
ラメチレンテレフタレート/イソフタレート、
ポリエチレンテレフタレート/イソフタレー
ト、ポリテトラメチレン/エチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン/テトラメチレンテレフタ
レート/イソフタレート、ポリエチレン/オキ
シベンゾエート、或いはこれらのブレンド物。 (d) ポリカーボネート類;特に一般式
【化】 式中R3は炭素数8乃至15の炭化水素基、で
表わされるポリカーボネート。 例えば、ポリ−P−キシレングリコールビス
カーボネート、ポリ−ジオキシジフエニル−メ
タンカーボネート、ポリ−ジオキシジフエニル
エタンカーボネート、ポリ−ジオキシジフエニ
ル−2,2−プロパンカーボネート、ポリ−ジ
オキシジフエニル−1,1−エタンカーボネー
ト。 (e) ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−ブタジエン共
重合体、塩化ビニル−スチレン−ブタンジエン
共重合体等の塩化ビニル樹脂。 (f) 塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化
ビニリデン−ビニルピリジン共重合体等の塩化
ビニリデン樹脂。 (g) 高ニトリル含有量のアクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン
共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタ
ジエン共重合体等のハイニトリル樹脂。 (h) ポリスチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共
重合体等。 これらの樹脂は、一般にフイルムの形に成形
し、前述した鋼箔に対して熱融着により密着させ
るか、或いは接着剤を用いて貼合せる。広範囲の
熱可塑性樹脂フイルムと鋼箔とに対して優れた接
着剤は、ウレタン系接着剤であり、更にポリオレ
フイン系フイルムに対してはエチレン系不飽和カ
ルボン酸やその無水物でグラフト変性された酸変
性オレフイン樹脂を用いることができ、またポリ
アミドフイルムに対しては低沸点コポリアミド
を、ポリエステルフイルムに対しては低沸点コポ
リエステルを夫々接着剤として使用することがで
きる。 上述した熱可塑性樹脂フイルムに代えて、有機
樹脂塗料を用いることもできる。このような塗料
としては、熱硬化性及び熱可塑性樹脂から成る任
意の保護塗料;例えばフエノール・エポキシ塗
料、アミノ−エポキシ塗料等の変性エポキシ塗
料;例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物、塩
化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体、エポキシ変性−、エポキシアミノ変性−或い
はエポキシフエノ−ル変性−ビニル樹脂塗料等の
ビニル又は変性ビニル塗料;アクリル樹脂系塗
料;スチレン−ブタジエン系共重合体等の合成ゴ
ム系塗料等の単独又は2種以上の組合せが使用さ
れる。 これらの塗料は、エナメル或いはラツカー等の
有機溶媒溶液の形で、或いは水性分散液又は水溶
液の形で、ローラ塗装、スプレー塗装、浸漬塗
装、静電塗装、電気泳動塗装等の形で金属素材に
予め施す。勿論、前記樹脂塗料が熱硬化性の場合
には、必要により塗料を焼付ける。 用 途 本発明の包装材料は、密封包装体を製造するた
めの種々の用途、例えば絞り成形容器、パウチ用
素材、各種ヒートシール蓋、絞り成形容器蓋、テ
ープタブ、その他の容器の形成用素材として有利
に使用され、これら何れの場合にも前述した種々
の利点が達成される。 これらの利点に加えて、本発明の包装材料は鉄
箔、鋼箔に固有の強磁性を有するというアルミ箔
には認められない利点を有する。このため、本発
明の包装材料をヒートシールに使用すると、高周
波誘導加熱に際して、コイルとの電磁結合が強く
行われ、その結果として、ヒートシール或いは熱
接着に必要な加熱が極めて短時間の内に効率良く
行われるという利点がある。 以下の実施例は本発明の奏する効果を具体的に
説明するものである。 (実施例) 各実施例、比較例を通じ試験は次の要領によつ
た。 (1) 内面状態 内容物を充填し、室温で2年間貯蔵後容器を開
封し内容物を容器から取り出し、軽く水道水で洗
浄する。容器内面について、腐食状況、有機被覆
の状態、を実体顕微鏡で観察した。 (2) 外面状態 試験(1)の容器外面について、腐食状況、有機被
覆の状態を肉眼観察すると同時に外観評価を行つ
た。外観評価は金属光沢のある程又、色調の明る
い程良好との観点で行つた。 (3) カツトエツジの錆 試験(1)の容器について、カツトエツジを実体顕
微鏡で観察し、5点法で評価した。 5:錆なし 4:錆部の長さが全カツトエツジの長さの5%以
下 3: 〃 10%以下 2: 〃 30%以下 1: 〃 31%以下 (4) カツトエツジの安全性 テープ・タブについてはタブの周囲のカツトエ
ツジ部、ヒートシール蓋及びレトルト・パウチに
ついては、それぞれ蓋の周囲及びパウチの周囲の
カツトエツジ部と開封によつて生成したカツトエ
ツジ部で、厚さ64g/m2の紙の端に切れ目を入れ
ることにより次の様に評価した。 5:カツトエツジ部で紙に切れ目が入らないも
の。 4:カツトエツジ部を10cm以上走らせても紙に切
れ目が入らないもの。 3:カツトエツジ部を5〜9.9cm走らせることに
より紙に切れ目が入るもの。 2:カツトエツジ部を1〜4.9cm走らせることに
より紙に切れ目が入るもの。 1:カツトエツジ部を1cm未満走らせても紙に切
れ目が入るもの。 (5) 水素発生量 試験(1)の容器について開封の際、容器のヘツド
スペース中の気体を水上補集し、気体中の水素量
を常法によりガス・クロマトグラフイーで分析し
た。水素量は、容器内面の腐食量とほぼ正比例す
る。 実施例1〜15、比較例1〜7は、絞り成形容器
にヒートシール蓋を組合せた容器で評価したもの
である。 実施例 1 実施例1では、厚み70μmの圧延鋼箔を、電解
クロム酸処理浴(無水クロム酸60g/l、硫酸
0.2g/l、ケイ弗化ソーダ0.2g/lの水溶液)中
で陰極電解し、両面に厚み0.1g/m2の金属クロ
ムと15mg/m2のクロメート層を得た後、ウレタン
系接着剤を用い容器内面側には10g/m2のチタン
白を含有する厚み70μmのポリプロピレンフイル
ムを、又容器外面側には、5g/m2のチタン白を
含有する厚み40μmのポリプロピレン・フイルム
をラミネートした。こうして得た有機被覆鋼箔を
プレスを用い底径66mm、高さ32mmの円筒状フラン
ジ付き絞りカツプ容器を成形した。尚、フランジ
部先端はカツトエツジ部が隠れる様にカール加工
した。 一方、厚み40μmの圧延鋼箔の両面にワツト浴
中でニツケルを厚み2.0g/m2にめつきし、次に上
記電解クロム酸処理浴中で陰極電解し、厚み
0.05g/m2の金属クロムと15mg/m2のクロメート
層を得た後、片面にはチタン白含有エポキシ・フ
エノール塗料を乾燥後の厚みが5μm(チタン白の
量5g/m2)になるように塗付し250℃で30秒間焼
付け、他面にはウレタン系接着剤を用いて、
6g/m2のチタン白含有の厚み40μmのポリプロピ
レン・フイルムをラミネートした。こうして得た
有機被覆鋼箔を一部分が三角状の把み部とした以
外は、直径70mmの円状に打ち抜いてヒートシール
蓋を作成した。 次に絞りカツプ容器にツナ・ドレツシングを充
填し、蓋をヒートシールした後、116℃で40分間
の加熱殺菌処理を行つた。室温で2年間貯蔵後、
絞りカツプ容器及び蓋の内面状態、外面状態、蓋
のカツトエツジの錆、カツトエツジの安全性の評
価及びヘツドスペース中の水素発生量の測定を行
つた。結果を表1に示す。 実施例2,3,4、比較例1,2 実施例2,3,4、比較例1,2では絞りカツ
プ容器の内面有機被覆のチタン白含有量をそれぞ
れ5g/m2,1g/m2,0.5g/m2,0.2g/m2,0g/m2
に変え、又、外面有機被覆のチタン白含有量をそ
れぞれ3g/m2,1g/m2,0.5g/m2,0,2g/m2
0g/m2に変える以外は実施例1と同様にして試
験、評価を行つた。結果を表1に示す。 実施例5,6,7、比較例3 実施例5,6,7及び比較例3では、絞りカツ
プ容器の鋼箔の電解クロム酸処理によるクロメー
ト量を10mg/m2とし内面有機被覆として、チタン
白含有量が10g/m2のポリプロピレン・フイルム
の厚みをそれぞれ90μm,90μm,95μm,100μm
とし、外面有機被覆として、チタン白含有量が
10g/m2のポリプロピレン・フイルムの厚みをそ
れぞれ60μm,80μm,95μm,100μmとし、蓋の
ニツケルめつき量を1.0g/m2、クロムめつき量を
0.07g/m2、クロメート量を10mg/m2とし、内面
有機被覆としてチタン白含有量が6g/m2のポリ
プロピレン・フイルムの厚みをそれぞれ25μm,
15μm,10μm,10μmとし、外面有機被覆として
チタン白含有量が5g/m2のポリプロピレン・フ
イルムの厚みをそれぞれ5μm,5μm,5μm,1μm
とすること以外は実施例1と同様にして試験、評
価を行つた。結果を表1に示す。 実施例 8 実施例8では、厚み50μmの圧延鋼箔を実施例
1の電解クロム酸処理浴中で陰極電解し、両面に
厚み0.15g/m2の金属クロムと20mg/m2のクロメ
ート層を得た後、ウレタン系接着剤を用い容器内
面側にはチタン白を10g/m2含有する厚み50μmの
ポリプロピレン・フイルムを、又容器外面側に
は、チタン白を5g/m2含有する厚み30μmのポリ
プロピレン・フイルムをラミネートした。こうし
て得た有機被覆鋼箔から実施例1と同様にして絞
りカツプ容器を成形した。 一方、厚み100μmの圧延鋼箔の両面にワツト浴
(硫酸ニツケル240g/l、塩化ニツケル45g/l、
ほう酸30g/lの水溶液)中でニツケルを厚み
12g/m2にめつきし、次に、クロメート処理浴
(無水クロム酸20g/lの水溶液)中で陰極電解
し20mg/m2のクロメート処理を行つた後、片面に
はチタン白含有エポキシ−フエノール塗料を乾燥
後の厚みが5μm、チタン白の量が5g/m2になるよ
うに塗布し、250℃で30秒間焼付け、他面にはウ
レタン系接着剤を用い6g/m2のチタン白含有の
厚み30μmのポリプロピレン・フイルムをラミネ
ートした。こうして得た有機被覆鋼箔から実施例
1と同様にしてヒートシール蓋を作成した。 次に実施例1と同様の試験、評価を行つた。結
果を表1に示す。 実施例9,10、比較例4 実施例9,10及び比較例4では、ヒートシール
蓋の鋼箔厚みをそれぞれ110μm,120μm,130μm
に変える以外は実施例8と同様にして試験、評価
を行つた。結果を表1に示す。 比較例 5 比較例5では、絞り容器及び蓋用の箔としてそ
れぞれ120μm,100μmのアルミニウム箔を用いる
以外は実施例8と同様にして試験し、評価を行つ
た。 実施例 11 実施例11では厚み50μmの圧延鋼箔を実施例1
の電解クロム酸処理浴中で陰極電解し、両面に厚
み0.3g/m2の金属クロムと20mg/m2のクロメート
層を得た後、ウレタン系接着剤を用い容器内面側
にはチタン白を10g/m2含有する厚み50μmのポリ
プロピレン・フイルムを、又、容器外面側には、
チタン白を5g/m2含有する厚み4μmのポリプロピ
レン・フイルムをラミネートした。こうして得た
有機被覆鋼箔から実施例1と同様にして絞りカツ
プ容器を成形した。 一方、厚み50μmの圧延鋼箔の両面にワツト浴
中でニツケルを厚み3g/m2めつきし、次に実施
例8のクロメート処理浴中で陰極電解し、10mg/
m2のクロメート処理を行つた後、片面にはチタン
白含有エポキシ−フエノール塗料を乾燥後の厚み
が5μm、チタン白の量が5g/m2になるように塗布
し、250℃で30秒間焼付け、他面にはウレタン系
接着剤を用い6g/m2のチタン含有の厚み40μmの
ポリプロピレン・フイルムをラミネートした。 こうして得た有機被覆鋼箔から実施例1と同様
にしてヒートシート蓋を作成した。 次に実施例1と同様の試験、評価を行つた。結
果を表1に示す。 実施例12,13,14、比較例6,7 実施例12,13,14及び比較例6,7では、絞り
容器のクロムめつき量をそれぞれ0.5g/m2
0.06g/m2,0.04g/m2,0.02g/m2,0.6g/m2とす
る以外は実施例11と同様の試験、評価を行つた。
結果を表1に示す。 実施例 15 実施例15では、絞り容器及び蓋用の箔として、
厚み50μm、錫量0.8g/m2の錫前めつき圧延鋼箔
を用い、絞り容器及び蓋用の外面有機被覆にチタ
ン白無添加のポリプロピレン・フイルムを用いる
以外は実施例11と同様の試験、評価を行つた。結
果を表1に示す。 実施例16〜20、比較例8〜11はレトルト・パウ
チとして評価したものである。 実施例 16 実施例16では、厚み50μmの電解鉄箔両面にほ
うふつ化錫めつき浴(ほうふつ化第一錫50g/
1、第一錫20g/l、遊離ほうふつ酸100g/l、
遊離ほう酸25g/l、ホルマリン10ml/lの水溶
液)中で錫を0.6g/m2めつきした。このめつきで
得た錫層の硬さはHv40であつた。その後、実施
例1の電解クロム酸処理浴中で、陰極電解し、
0.03g/m2金属クロムと7mg/m2のクロメート層
を得た。こうして得た表面処理鉄箔にウレタン系
接着剤を用い片面には6g/m2のチタン白を含有
する厚み40μmのポリプロピレン・フイルムと、
他面には、0.05μmの蒸着アルミ層を有する厚み
25μmのポリエステル・フイルムをラミネートし
た。 こうして得た有機被覆鉄箔から10cm×16cmの矩
形を打ち抜き、2枚一組としポリプロピレン・フ
イルム側を重ね合せて長さ10cmの辺一つを除き三
辺を巾5mmにヒートシールし、レトルト・パウチ
を作成した。このレトルト・パウチにトマトシチ
ユーを充填し、ヒートシールした後120℃30分間
の加熱殺菌を行つた。 室温で2年間貯蔵後、内面状態、外面状態、カ
ツトエツジの錆、カツトエツジの安全性について
評価を行つた。結果を表2に示す。 実施例 17 実施例17では、電解鉄箔の表面処理として、塩
化亜鉛360g/l、塩化アンモニウム230g/lの
めつき浴中で、厚み1.0g/m2、硬さHv110の亜鉛
めつきをする以外は実施例16と同様の試験、評価
を行つた。結果を表2に示す。 実施例 18 実施例18では、電解鉄箔の表面処理として厚み
1.0g/m2、硬さHv90の蒸着アルミニウムめつき
をし、外面有機被覆に蒸着アルミニウム無しのポ
リエステル・フイルムを用いる以外は、実施例16
と同様の試験、評価を行つた。結果を表2に示
す。 実施例 19 実施例19では、電解鉄箔の表面処理としてケイ
フツ酸鉛130g/l、ケイフツ酸61g/l、ゼラチ
ン0.5g/lの水溶液からなるめつき浴中で厚み
1.0g/m2、硬さHv50の鉛めつきをする以外は実
施例16と同様にして試験、評価を行つた。結果を
表2に示す。 実施例 20 実施例20では電解鉄箔の表面処理として、青化
第一銅20g/l、青化ソーダ30g/l、炭酸ソー
ダ15g/lの水溶液からなるめつき浴中で、厚み
1.0g/m2、硬さHv180の銅めつきをする以外は、
実施例16と同様にして試験、評価を行つた。結果
を表2に示す。 比較例 8 比較例8では電解鉄箔の表面処理として、硫酸
ロジウム7g/l、硫酸20ml/lの水溶液からな
るめつき浴中で、厚み1.0g/l、硬さHv850のロ
ジウムめつきをする以外は実施例16と同様にして
試験、評価を行つた。結果を表2に示す。 比較例 9 比較例8では電解鉄箔の表面処理として、硫酸
コバルト500g/l、塩化ナトリウム15g/l、ホ
ウ酸40g/lの水溶液からなるめつき浴中で、厚
み1.0g/l、硬さHv520のコバルトめつきをする
以外は実施例16と同様にして、試験、評価を行つ
た。結果を表2に示す。 比較例 10 比較例10では、電解鉄箔の表面処理として、塩
化パラジウムアンモニウム6g/l、塩化アンモ
ニウム9g/lの水溶液からなるめつき浴中で厚
み1.0g/l、硬さHv580のパラジウムめつきをす
る以外は実施例16と同様にして試験、評価を行つ
た。結果を表2に示す。 比較例 11 比較例11では、電解鉄箔の表面処理として塩化
白金酸1.5g/l、リン酸アンモニウム20g/l、
リン酸ソーダ95g/lの水溶液からなるめつき浴
中で厚み1.0g/l、硬さHv820の白金めつきをす
る以外は実施例16と同様にして試験、評価を行つ
た。結果を表2に示す。 実施例1〜15、比較例1〜7は絞り成形容器に
ヒートシール蓋を組合せた容器で評価した。 実施例1〜4、比較例1,2から、耐食性、容
器形状、外観が優れた絞り容器であるためには、
有機被覆中の顔料の量が0.5〜30g/m2の範囲にあ
ることが好ましいことが判る。 実施例1,5〜7及び比較例3から、耐食性、
容器形状が優れた絞り容器であるためには、有機
被覆の全厚みが15〜200μmの範囲にあることが必
要であることが判る。又、ヒートシール蓋のカツ
トエツジの安全性には、有機被覆の全厚みが15〜
200μmの範囲にあることが必要であることが判
る。 実施例8〜10、及び比較例4,5から、耐食性
カツトエツジの錆及びカツトエツジの安全性に優
れたヒートシール蓋である為には、鋼箔を用い、
且つ鋼箔の厚みが5〜120μmの範囲にあることが
必要であることが判る。 実施例11〜14、比較例6,7から、耐食性の優
れた絞り容器である為には、金属クロムの厚み範
囲が0.03〜0.5g/m2にあることが好ましいことが
判る。 実施例15から、錫前めつき圧延鋼箔から作られ
た絞り容器及び蓋は、耐食性、カツトエツジの
錆、カツトエツジの安全性に優れていることが判
る。 実施例16〜20、及び比較例8〜11は、レトル
ト・パウチとして評価した。 実施例16〜20、比較例8〜11から、耐食性及び
カツトエツジの防錆性に優れたレトルト・パウチ
である為には、鉄箔の表面処理として、防食効果
を持ち、且つ、硬さがビツカース硬度でHv500以
下の金属めつきを厚みが0.1g/m2〜15g/m2の範
囲に設けることが好ましいことが判る。 比較実施例 厚み70μmの圧延鋼箔を、電解クロム酸処理浴
(無水クロム酸60g/l、硫酸0.2g/l、ケイ弗化
ソーダ0.2g/lの水溶液)中で陰極電解し、両面
に厚み100mg/m2の金属クロムと15mg/m2のクロ
メート層を得た後、ウレタン系接着剤を用い容器
内面側には10g/m2のチタン白を含有する厚み
70μmのポリプロピレンフイルムを、又容器外面
側には、5g/m2のチタン白を含有する厚み40μm
のポリプロピレン・フイルムをラミネートした。
こうして得た有機被覆鋼箔をプレスを用い底径66
mm、高さ32mmの円筒状フランジ付き絞りカツプ容
器を成形した。尚、フランジ部先端はカツトエツ
ジ部が隠れる様にカール加工した。 一方、厚み40μmの圧延鋼箔の両面にワツト浴
中でニツケルを厚み2.0g/m2にめつきし、次に上
記電解クロム酸処理浴中で陰極電解し、厚み
0.05g/m2の金属クロムと15mg/m2のクロメート
層を得た後、片面にはチタン白含有エポキシ・フ
エノール塗料を乾燥後の厚みが5μm(チタン白の
量5g/m2)になるように塗布し250℃で30秒間焼
付け、他面にはウレタン系接着剤を用いて、
6g/m2のチタン白含有の厚み40μmのポリプロピ
レン・フイルムをラミネートした。こうして得た
有機被覆鋼箔を一部分が三角状の把み部とした以
外は、直径70mmの円状に打ち抜いてヒートシール
蓋を作成した。 次に絞りカツプ容器にツナ・ドレツシングを充
填し、蓋をヒートシールした後、116℃で40分間
の加熱殺菌処理を行つた。次に、シール部の接合
力を測定する目的で、シール部、蓋部及び銅部を
巾15mmで切り出し、蓋部と胴部から引張り力を付
与し、シール部の接合力をシール強度として測定
した。 更に、加熱殺菌処理後の容器を室温で2年間貯
蔵後、絞りカツプ容器及び蓋の内面状態、外面状
態の評価及びヘツドスペース中の水素発生量の測
定及び酸素量の測定を行つた。結果を表3に示
す。 比較例 A 容器内面及び外面となる側に内層に鱗片状アル
ミニウム粉末を20g/m2の量で含有する厚み30μm
のポリプロピレン・フイルムを、外層に酸化マグ
ネシウム粉末を15g/m2の量で含有する厚み30μm
のポリプロピレン・フイルムをラミネートした以
外は実施例と同様のカツプ容器成形、充填、殺菌
処理及び評価を行つた。結果を表3に示す。 比較例 B 容器内面及び外面となる側に内層に鱗片状錫粉
末を20g/m2の量で含有する厚み30μmのポリプロ
ピレン・フイルムを、外層にアルミン酸ナトリウ
ム粉末を15g/m2の量で含有する厚み30μmのポリ
プロピレン・フイルムをラミネートした以外は実
施例と同様のカツプ容器成形、充填、殺菌処理及
び評価を行つた。結果を表3に示す。 比較例 C 容器内面及び外面となる側に内層に鱗片状ステ
ンレス粉末を20g/m2の量で含有する厚み30μmの
ポリプロピレン・フイルムを、外層に水酸化カル
シウム粉末を15g/m2の量で含有する厚み30μmの
ポリプロピレン・フイルムをラミネーした以外は
実施例と同様のカツプ容器成形、充填、殺菌処理
及び評価を行つた。結果を表3に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 (発明の効果) 本発明によれば、鉄乃至鋼から成る厚みが5乃
至120μmの箔基体に、金属メツキ層或いは更にク
ロメート層から成る表面処理層を設け、その上に
二酸化チタン顔料を有する有機樹脂被覆を設けた
ことにより、包装材料として使用したときの耐食
性及びガスバリヤー性を顕著に向上させ、絞り加
工等における加工性及び成形性を著しく改良し、
容器としてのシエルフライフを延長すると共に外
観的特性を向上させることが可能となつた。ま
た、カツトエツジの保護が行われて、カツトエツ
ジ部からの錆の発生が抑制され、指の損傷等の危
険性も解消された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の包装材料の基本的なものの断
面構造を示す図、第2図は絞り成形による容器や
容器蓋の用途に有用な積層体の断面図、第3図は
第2図と同様な用途に有用な積層体の一変形を示
す断面図、第4図はヒートシール蓋の製造に有用
な積層体の断面図である。 1は鉄又は鋼箔、2a,2bは表面処理層、
3,3a,3bは接着剤層、4は有機樹脂内面被
覆、5は顔料入り有機樹脂外面被覆を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 鉄乃至鋼から成る厚みが5乃至120μmの箔基
    体、箔基体上に設けられた金属メツキ層或いは更
    にクロメート層から成る表面処理層、及び表面処
    理層を介して設けられた有機樹脂被膜から成る積
    層体で構成され、該積層体の少なくとも一方の表
    面の有機樹脂被膜は加工性の向上作用を有し、腐
    食成分に対して遮断作用を有し且つ隠蔽作用を有
    するに十分な二酸化チタン顔料を有する有機樹脂
    被膜であり、且つ箔基体上の有機樹脂被膜は全体
    として15乃至200μmの厚みを有することを特徴と
    する包装材料。
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