JPH0611754B2 - ペプチダ−ゼ阻害作用を有する新規化合物及びその製法並びに用途 - Google Patents

ペプチダ−ゼ阻害作用を有する新規化合物及びその製法並びに用途

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JPH0611754B2
JPH0611754B2 JP60225499A JP22549985A JPH0611754B2 JP H0611754 B2 JPH0611754 B2 JP H0611754B2 JP 60225499 A JP60225499 A JP 60225499A JP 22549985 A JP22549985 A JP 22549985A JP H0611754 B2 JPH0611754 B2 JP H0611754B2
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雅之 齊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、プロリルエンドペプチダーゼ(EC,3.
4.21.26,Prolyl−endopeptid
ase)に対し、酵素阻害活性を示す新規な化合物に関
し、さらにその化学合成法、ならびにそれを有効成分と
して含有するプロリルエンドペプチダーゼ活性阻害剤及
び薬剤、特に抗健忘症剤としての利用に関するものであ
る。
(従来技術) プロリルエンドペプチダーゼは、神経伝達物質とされて
いる、サブスタンスP、TRH(甲状腺刺激ホルモン)
及びノイロテンシンや記憶と関係があると考えられてい
る、バソプレシンに作用し、これらを不活性化すること
が知られている。一方長崎大学薬学部 鶴、芳本両氏
は、プロリルエンドペプチダーゼ活性を阻害する化合物
がラツトのスコポラミンによる実験的健忘症を予防する
ことを見出し、記憶の固定にプロリルエンドペプチダー
ゼ インヒビターが関与すると推論した。またこの結果
プロリルエンドペプチダーゼ インヒビターが健忘症の
予防および治療に利用できる可能性を示唆している。
(発明が解決しようとする技術課題) 本発明者らは、上記の知見に基づき、プロリルエンドペ
プチダーゼ阻害活性が強くしかも抗健忘症活性を有する
化合物を見出すべく研究した。さらに、毒性の充分低い
新規な化合物を見出すべく、天然化合物として安全性の
高い脂肪酸さらにはアミノ酸、ペプチド系化合物の組合
せにより天然物に近似した化合物を合成し、下記一般式
(I)で表わされる抗プロリルエンドペプチダーゼ活性
を有する新規化合物が健忘症に著しく優れた作用を有す
る事を見出し本発明を完成した。
(発明の構成) 本発明のN−アシルピロリジン誘導体は、一般式(I) (式中、nは1から12までの整数を表し、R1は炭素
数11から25までの飽和または不飽和の直鎖式炭化水
素基を表し、ここで不飽和炭素鎖は複数個の二重結合を
含んでいてよく、R3は次式: −COOR4(式中R4は低級アルキル基を表す。)の
低級アルキルエステル基、ヒドロキシメチル基、または
ホルミル基を表し、R2はメチル基、フェニル基、ヒド
ロキシフェニル基、カルボキシル基、ホルミル基、アミ
ノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、チオール
基またはメチルチオ基を表し、これらの各基は置換され
ていても良く、R5は水素原子を表なし、あるいはnが
3の数を表わすときは、R2とR5は一緒になつて、炭
素と窒素の間の一重結合を表わすこともできる。) で表わされる。
式中、1以上の整数としてのnは、好ましくは1ないし
30であり、より好ましくは1ないし12である。
式IにおけるR2とR5が一緒になつて炭素と窒素の間
の一重結合を形成する化合物は、次式(Ib): の構造を有する。
本発明の式(I)の化合物は、プロリン残基、及び直鎖
型脂肪鎖を含む点で、従来よく知られているピラセタム
誘導体系の抗健忘症剤とは大きく異なつており、さらに
アミノ酸又はペプチド誘導体であるため、生体に対する
毒性も極めて低いものである。
式(I)の化合物のうち、抗プロリルエンドペプチダー
ゼ活性が大きい点で好ましい化合物は次のものである。
なお、以下これらの化合物をかつこ内の番号で呼ぶこと
がある。
本発明化合物は、一般的ペプチド合成法により合成する
ことができるが、以下に説明する本発明の合成法によれ
ば都合よく合成される。なお各略号は次の意味を表わ
す。
Z:ベンジルオキシカルボニル基 Boc:第3ブチルオキシカルボニル基 Pro:プロリン残基 norLeu:ノルロイシン残基 Phe:フエニルアラニン残基 Met:メチオニン残基 Lys:リジン残基 Lys(Z):Nε−ベンジルオキシカルボニルリジン
残基 Glu(Bzl):グルタミン酸−γ−ベンジルエステ
ル残基 Glu(CH2OH): Glu(CHO): OMe:メチルエステル基 WSCD:N−エチル−N′,N′−ジメチルアミノプ
ロピルカルボジイミド TEA:トリエチルアミン 本発明の一般式(I)の化合物は、次のようにして合成
することができる。
(1)まず一般式(I)に於いてR3が−COOR4の
低級アルキルエステル基である一般式(Ic)または
(Id): で表わされる化合物の合成は、一般式: で表わされるカルボン酸クロリド、無水カルボン酸また
はカルボン酸と、一般式(IIa)または(IIb): で表わされるカルボキシル末端を低級アルキルエステル
化されたプロリン残基を含むペプチドから定法により容
易に合成できる。
(2) 次に一般式(I)に於いてR3が−CH2OH
基である式(Ie)または(If): で表わされる化合物を得るには、一般式(Ic)または
(Id)で表わされる化合物を還元するために、例えば
これらの化合物を水素化ホウ素ナトリウムとともに含む
第3ブチルアルコール又はテトラヒドロフランの懸濁液
に、メタノールを滴下するとよい。
(3)さらに一般式(Ie)または(If)で表わされ
る化合物から酸化剤として例えば三酸化イオウ−ピリジ
ン錯体を用いて一般式(Ig)または(Ih): で表わされる本発明化合物を合成する。溶媒はジメチル
スルフオキシドを用い、反応温度は室温、反応時間は1
時間程度である。
次に実施例および参考例に基づいて、本発明をさらに詳
しく説明する。
参考例 式(II)で表わされる出発物質の合成 (a) H−Phe−Pro−OMe Z−Phe−OH(1当量)、Pro−OMe塩酸塩
(1当量)及びTEA(1当量)を乾燥塩化メチレンに
溶解し、永冷下にWSCD(1当量)を加える。室温で
20時間攪拌したのち、反応液を1N塩酸、水、飽和重
曹水、水、及び飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。溶媒を減圧留去して得られる残渣を、シ
リカゲルを用いた中圧カラムクロマトグラフイーで精製
する。得られたZ−Ala−Pro−OMeを(1当
量)エタノールに溶解し、三フツ化ホウ素−エーテル錯
体(1当量)とパラジウムカーボン(少量)を加えて接
触還元によりZ基を除去し、溶媒を減圧留去して目的物
を得る。
上記(a)でZ−Phe−OHのかわりに(ア)Z−M
et−OH、(イ) Z−nolLeu−OHを用いる
ことによりそれぞれ、(ア′)H−Met−Pro−O
Me、(イ′)H−norLeu−Pro−OMeを得
ることができる(油状化合物)。
(b) H−Lys(Z)−Pro−OMe・トリフル
オロ酢酸塩 Boc−Lys(Z)−OH(1当量)、Pro−OM
e塩酸塩(1当量)及びTEA(1当量)を乾燥塩化メ
チレンに溶解し、氷冷下にWSCD(1当量)を加え
る。室温で20時間攪拌したのち、反応液を1N塩酸、
水、飽和重曹水、水、及び飽和食塩水で洗い、無水硫酸
マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧留去して得られる
残渣を、シリカゲルを用いた中圧カラムクロマトグラフ
イーで精製する。得られたBoc−Lys(Z)−Pr
o−OMeを(1当量)乾燥塩化メチレンに溶解し、過
剰のトリフルオロ酢酸を加えて攪拌する(約6時間)。
溶媒を減圧留去して目的物を得る(油状化合物)。
上記(b)でBoc−Lys(Z)−OHのかわりにB
oc−Glu(Bzl)−OHを用いることにより、H
−Glu(Bzl)−Pro−OMe・トリフルオロ酢
酸塩を得る(油状化合物)。
(c) H−Pro−Pro−OMe Z−Pro−OH(1当量)及びH−Pro−OMe・
塩酸塩(1当量)及びTEA(1当量)を乾燥塩化メチ
レンに溶解し、氷冷下にWSCD(1当量)を加える。
室温で20時間攪拌したのち、反応液を1N塩酸、水、
飽和重曹水、水、及び飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。溶媒を減圧留去して得られる残渣
をシリカゲルを用いた中圧カラムクロマトグラフイーで
精製する。得られたZ−Pro−Pro−OMeを(1
当量)エタノールに溶解し、三フツ化ホウ素−エーテル
錯体(1当量)とパラジウムカーボン(少量)を加えて
水素雰囲気下接触還元によりZ基を除去し、溶媒を減圧
留去して目的物を油状化合物として得る。目的の化合物
はいずれもオイル状で取得できる。
本化合物がZ−グリシル−プロリル−β−ナフチルアミ
ドのプロリルエンドペプチダーゼによる分解を阻止する
効力について調べた結果、後述の試験例に示されるごと
く大へん抗プロリルエンドペプチダーゼ活性を示し、パ
パイン、ブロメライン、トリプシン、キモトリプシン、
サーモライシン、ペプシン等のプロテイナーゼには全く
阻害活性を示さなかつた。
また、このようにして得た本化合物は新規であり、実施
例で示すように抗健忘症作用を有する。
実施例 1 a)N−オレオイル−Phe−Pro−OMe(SUA
M1194) H−Phe−Pro−OMe(1当量)とTEA(1当
量)を乾燥テトラヒドロフランに溶解し、氷冷下オレイ
ン酸クロリド(1当量)を滴下した。室温で6時間攪拌
し、析出したTEAの塩酸塩を過除去した。溶媒を減
圧留去し、少量のエーテルに溶解して1N塩酸、飽和食
塩水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。減圧濃縮したのちジアゾメタンの
エーテル溶液を加え(過剰)未反応のオレイン酸をメチ
ルエステル化した。溶媒を減圧留去して得た残渣をシリ
カゲルを用いた中圧カラムクロマトグラフイーで精製し
て目的化合物を得た。(油状化合物) 上記(a)に於いてH−Phe−Pro−OMeのかわ
りに、(ア) H−Met−Pro−OMeを用いるこ
とにより(ア′)オレオイル−Met−Pro−OMe
(SUAM1198)を、(イ) H−norLeu−
Pro−OMeを用いることにより(イ′)オレオイル
−norLeu−Pro−OMe(SUAM1164)
を、また上記(a)に於いてH−Phe−Pro−OM
e(1当量)とTEA(1当量)のかわりに、(ウ)
H−Lys(Z)−Pro−OMe・トリフルオロ酢酸
塩(1当量)とTEA(2当量)を用いることにより
(ウ′)オレオイル−Lys(Z)−Pro−OMe
(SUAM1197)、(エ)H−Glu(Bzl)−
Pro−OMe・トリフルオロ酢酸塩(1当量)とTE
A(2当量)を用いることにより(エ′)オレオイル−
Glu(Bzl)−Pro−OMe(SUAM119
6)をそれぞれ得ることができる。
(b)N−オレオイル−Pro−Pro−OMe(SU
AM1195) H−Pro−Pro−OMe(1当量)とTEA(1当
量)を乾燥テトラヒドロフランに溶解し、氷冷下オレイ
ン酸クロリド(1当量)を滴下した。室温で6時間攪拌
し、析出したTEAの塩酸塩を過除去した。溶媒を減
圧留去し、少量のエーテルに溶解して1N塩酸、飽和食
塩水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧濃縮したのち、ジアゾメタンの
エーテル溶液を加えて(過剰)未反応のオレイン酸をメ
チルエステル化した。溶媒を減圧留去して得た残渣をシ
リカゲルを用いた中圧カラムクロマトグラフイーにより
精製して目的化合物を得た。(油状化合物) 実施例 2 (a)オレオイル−Phe−Pro−CH2OH(SU
AM1205) 実施例1で得たオレオイル−Phe−Pro−OMe
(SUAM1194)(2g)と水素化ホウ素ナトリウ
ム(600mg)を第3ブチルアルコール(60ml)
に溶解し、加熱攪拌する(80℃)。次いで還流下無水
メタノール(50ml)を滴下し、滴下終了後、2時間
加熱還流攪拌した。反応液を室温にもどし、氷冷下に水
(数ml)を加え未反応の水素化ホウ素ナトリウムを不
活性化した。メタノールと第3ブチルアルコールを減圧
留去した後、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去して得られた残渣をシリカゲルを用いた中圧カラム
クロマトグラフイーで精製し目的化合物(1g)を得
た。(油状化合物) 上記(a)に於いて原料化合物としてオレオイル−Ph
e−Pro−OMeのかわりに、(ア) オレオイル−
Met−Pro−OMeを用いることにより(ア′)オ
レオイル−Met−Pro−CH2OH(SUAM12
06)を、(イ)オレオイル−norLeu−Pro−
OMeを用いることにより(イ′)オレオイル−nor
Leu−Pro−CH2OH(SUAM1165)を、
(ウ) オレオイル−Lys(Z)−Pro−OMeを
用いることにより(ウ′)オレオイル−Lys(Z)−
Pro−CH2OH(SUAM1207)を、(エ)
オレオイル−Glu(Bzl)−Pro−OMeを用い
ることにより(エ′)オレオイル−Glu(CH2O
H)−Pro−CH2OH(SUAM1209)をそれ
ぞれ得た。
(b)オレオイル−Pro−Pro−CH2OH(SU
AM1204) 実施例1で得たオレオイル−Pro−Pro−OMe
(SUAM1195)(2g)と水素化ホウ素ナトリウ
ム(600mg)を第3ブチルアルコール(60ml)
に溶解し、加熱攪拌する(80℃)。次いで還流下無水
メタノール(50ml)を滴下し、滴下終了後、2時間
加熱還流攪拌した。反応液を室温にもどし、氷冷下に水
(数ml)を加え未反応の水素化ホウ素ナトリウムを不
活化した。メタノールと第3ブチルアルコールを減圧留
去した後、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去して得られた残渣をシリカゲルを用いた中圧カラムク
ロマトグラフイーで精製し目的化合物(1g)を得た
(油状化合物)。
(a)オレオイル−Phe−Pro−CHO(SUAM
1212) 実施例2で得たオレオイル−Phe−Pro−CH2O
H(SUAM1205)(1g)とTEA(800m
g)を無水ジメチルスルフオキシド(8ml)に溶解
し、攪拌下に三酸化イオウ−ピリジン錯体(700m
g)のジメチルスルフオキシド(8ml)溶液を加え
た。室温で約1時間攪拌後、氷水(100ml)に注
ぎ、酢酸エチルで抽出し、10%クエン酸溶液、飽和食
塩水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣
をシリカゲルを用いた中圧カラムクロマトグラフイーで
精製し、目的化合物を得た。(700mg)(油状化合
物) 上記(a)に於いて、原料化合物としてオレオイル−P
he−Pro−CH2OHのかわりに、(ア) オレオ
イル−Met−Pro−CH2OHを用いることにより
(ア′)オレオイル−Met−Pro−CHO(SUA
M1214)を、(イ)オレオイル−norLeu−P
ro−CH2OHを用いることにより(イ′)オレオイ
ル−norLeu−Pro−CHO(SUAM116
6)を、(ウ)オレオイル−Lys(Z)−Pro−C
H2OHを用いることにより(ウ′)オレオイル−Ly
s(Z)−Pro−CHO(SUAM1216)を、
(エ)オレオイル−Glu(CH2OH)−Pro−C
H2OHを用いることにより(エ′)オレオイル−Gl
u(CHO)−Pro−CHO(SUAM1217)を
得ることができる。
(b)オレオイル−Pro−Pro−CHO(SUAM
1215) 実施例2で得たオレオイル−Pro−Pro−CH2O
H(SUAM1204)(1g)とTEA(800m
g)を無水ジメチルスルフオキシド(8ml)に溶解
し、攪拌下に三酸化イオウ−ピリジン錯体(700m
g)のジメチルスルフオキシド(8ml)溶液を加え
た。室温で約1時間攪拌後、氷水(100ml)に注
ぎ、酢酸エチルで抽出し、10%クエン酸溶液、飽和食
塩水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣
をシリカゲルを用いた中圧カラムクロマトグラフイーで
精製し、目的化合物を得た(700mg)(油状化合
物)。
得られた化合物の物理化学的データは表1に示す。な
お、表1の化合物はいづれも油状であり、CCl4、エ
ーテル、CHCl3、CH2Cl2、AcOEt、およ
びMeOHに可溶であり、さらに、SUAM1194は
ベンゼンにも可溶である。
実施例 4 抗プロリルエンドペプチダーゼ活性の測定 抗プロリルエンドペプチダーゼ活性の測定は、芳本
(T.YoshimotoおよびD.Tsuru,Ag
r.Biol.Chem.42,2417,1978)
等の方法で行つた。即ち、0.0025M Z−グリシ
ル−プロリン−β−ナフチルアミド0.25ml、0.
1Mリン酸緩衝液(pH7.0)0.99mlおよび本
発明の抗プロリルエンドペプチダーゼ化合物の溶液0.
01mlを含む混合液を試験管中で37℃、3分間加温
した後、プロリルエンドペプチダーゼ溶液(0.2単位
/ml)を0.1ml加え、35℃で10分間反応させ
た。その後、1M酢酸緩衝液(pH4.0)中のトリト
ンX−100(TritonX−100)溶液2.0m
lを界面活性剤の最終濃度が10%となるように加え、
室温に15分間放置したのち、410nmにおける吸光
度(a)を測定した。
同時に抗プロリルペプチダーゼ化合物の溶液の代りに緩
衝液のみを用いた盲検の吸光度(b)を測定し、プロリ
ルエンドペプチダーゼ阻害率を、次式: 〔(b−a)/b〕×100 により計算し、50%阻害に必要な量〔IC50〕を求
めた。試験結果を表2に示す。
実施例 5 ラツトを用いたスコポラミンによる実験的健忘症の予防
効果の測定(腹腔内投与) 本発明の抗プロリルエンドペプチダーゼ化合物について
スコポラミンによる長期記憶固定阻害を防止する効果を
検討した。即ち、本発明の化合物を1mg/kg、0.
25mg/kg、0.1mg/kg、0.025mg/
kg、0.010mg/kgに相当する量に調整し生理
食塩水0.3mlに溶解した後、夫々ウイスター(Wi
ster)系雄性ラツト(100〜120g)の腹腔に
1回投与し、投与1時間後に電気シヨツク(1.7m
A)による受動的回避学習を行ない、直後にスコポラミ
ン3mg/kgに相当する量を腹腔内投与した。
結果の判定は24時間後、及び48時間後の受動的回避
テストで、供試化合物を投与しないでスコポラミン及び
生理食塩水を腹腔内投与した対照動物群と供試化合物の
投与及びスコポラミンの投与を共に行なつた動物群の各
々につき、健忘症ラツト、非健忘症ラツトの数を対比す
る事により行なつた。試験結果を表3に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 隆治 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 サントリー株式会社応用微生物研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−188317(JP,A) 特開 昭56−59714(JP,A)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): (式中、nは1から12までの整数を表し、R1は炭素
    数11から25までの飽和または不飽和の直鎖成炭化水
    素基を表し、ここで不飽和炭素鎖は複数個の二重結合を
    含んでいてよく、R3は次式: −COOR4(式中R4は低級アルキル基を表す。)の
    低級アルキルエステル基、ヒドロキシメチル基、または
    ホルミル基を表し、R2はメチル基、フェニル基、ヒド
    ロキシフェニル基、カルボキシル基、ホルミル基、アミ
    ノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、チオール
    基またはメチルチオ基を表し、これらの各基は置換され
    ていても良く、R5は水素原子を表し、あるいはnが3
    の数を表すときは、R2とR5は一緒になって、炭素と
    窒素の間の一重結合を表すこともできる。) で表される化合物。
  2. 【請求項2】一般式(Ia): (式中、n、R1およびR3は特許請求の範囲第1項で
    与えられた意味を表し、R2はメチル基、フェニル基、
    ヒドロキシフェニル基、カルボキシル基、ホルミル基、
    アミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、チオ
    ール基またはメチルチオ基を表し、これらの各基は置換
    されていても良い。)で表される特許請求の範囲第1項
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】一般式(Ib): (式中、R1およびR3は特許請求の範囲第1項で与え
    られた意味を表わす。) で表される、特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  4. 【請求項4】一般式: (式中、R1は下記式(I)で与えられる意味を表
    す。) で表されるカルボン酸、無水カルボン酸、又はカルボン
    酸クロリドと、一般式(II): (式中、n、R2、R3およびR5は下記式(I)で与
    えられる意味を有する。) で表される、カルボキシル基を低級アルキルエステル化
    されたプロリン残基を含むペプチドと反応させて、一般
    式(I): (式中、nは1から12までの整数を表し、R1は炭素
    数11から25までの飽和または不飽和の直鎖式炭化水
    素基を表し、ここで不飽和炭素鎖は複数個の二重結合を
    含んでいてよく、R3は次式: −COOR4(式中R4は低級アルキル基を表す。)の
    低級アルキルエステル基、ヒドロキシメチル基、または
    ホルミル基を表し、R2はメチル基、フェニル基、ヒド
    ロキシフェニル基、カルボキシル基、ホルミル基、アミ
    ノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、チオール
    基またはメチルチオ基を表し、これらの各基は置換され
    ていても良く、R5は水素原子を表し、あるいはnが3
    の数を表すときは、R2とR5は一緒になって、炭素と
    窒素の間の一重結合を表すこともできる。) で表されるN−アシルピロリジン誘導体を製造する方
    法。
  5. 【請求項5】一般式: (式中、R1は下記式(I)で与えられる意味を表
    す。)で表されるカルボン酸、無水カルボン酸、又はカ
    ルボン酸クロリドと、一般式(II): (式中、n、R2およびR5は下記式(I)で与えられ
    る意味を表し、R3は次式:−COOR4(式中、R4
    は低級アルキル基を表す。)の低級アルキルエステル基
    を表す。) で表される、カルボキシル基を低級アルキルエステル化
    されたプロリン残基を含むペプチドと反応させて、一般
    式(I): (式中、nは1から12までの整数を表し、R1は炭素
    数11から25までの飽和または不飽和の直鎖式炭化水
    素基を表し、ここで不飽和炭素鎖は複数個の二重結合を
    含んでいてよく、R3は次式: −COOR4(式中R4は低級アルキル基を表す。)の
    低級アルキルエステル基、ヒドロキシメチル基、または
    ホルミル基を表し、R2はメチル基、フェニル基、ヒド
    ロキシフェニル基、カルボキシル基、ホルミル基、アミ
    ノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、チオール
    基またはメチルチオ基を表し、これらの各基は置換され
    ていても良く、R5は水素原子を表し、あるいはnが3
    の数を表すときは、R2とR5は一緒になって、炭素と
    窒素の間の一重結合を表すこともできる。) で表されるN−アシルピロリジン誘導体を得、これを還
    元して一般式(I)においてR3が−CH2OHである
    化合物とし、さらにこれを酸化して一般式(I)におい
    てR3が−CHOであるN−アシルピロリジン誘導体を
    製造する方法。
  6. 【請求項6】一般式(I): (式中、nは1から12までの整数を表し、R1は炭素
    数11から25までの飽和または不飽和の直鎖式炭化水
    素基を表し、ここで不飽和炭素鎖は複数個の二重結合を
    含んでいてよく、R3は次式: −COOR4(式中R4は低級アルキル基を表す。)の
    低級アルキルエステル基、ヒドロキシメチル基、または
    ホルミル基を表し、R2はメチル基、フェニル基、ヒド
    ロキシフェニル基、カルボキシル基、ホルミル基、アミ
    ノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、チオール
    基またはメチルチオ基を表し、これらの各基は置換され
    ていても良く、R5は水素原子を表し、あるいはnが3
    の数を表すときは、R2とR5は一緒になって、炭素と
    窒素の間の一重結合を表すこともできる。) で表されるN−アシルピロリジン誘導体よりなるプロリ
    ルエンドペプチダーゼ活性阻害剤。
  7. 【請求項7】一般式(I): (式中、nは1から12までの整数を表し、R1は炭素
    数11から25までの飽和または不飽和の直鎖式炭化水
    素基を表し、ここで不飽和炭素鎖は複数個の二重結合を
    含んでいてよく、R3は次式: −COOR4(式中R4は低級アルキル基を表す。)の
    低級アルキルエステル基、ヒドロキシメチル基、または
    ホルミル基を表し、R2はメチル基、フェニル基、ヒド
    ロキシフェニル基、カルボキシル基、ホルミル基、アミ
    ノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、チオール
    基またはメチルチオ基を表し、これらの各基は置換され
    ていても良く、R5は水素原子を表し、あるいはnが3
    の数を表すときは、R2とR5は一緒になって、炭素と
    窒素の間の一重結合を表すこともできる。) で表されるN−アシルピロリジン誘導体を有効成分とし
    て含有する抗健忘症剤。
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