JPH06192114A - 甜茶抽出物を有効成分とする医薬並びにこれを配合した食品および化粧品 - Google Patents
甜茶抽出物を有効成分とする医薬並びにこれを配合した食品および化粧品Info
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Abstract
アレルギー剤およびヒアルロン酸の分解阻止剤から選ば
れる医薬。 [効果] 本発明の医薬は、抗炎症、抗アレルギーおよ
びヒアルロン酸の分解阻止作用を有するものである。
更にこの医薬は、食品および化粧品に配合することがで
きる。
Description
とする医薬に関し、更に詳細には、抗炎症、抗アレルギ
ーおよびヒアルロン酸の分解阻止作用を有する医薬なら
びにこれを含有する食品および化粧品に関する。
合成され、種々の作用を有する医薬が見出されてきた。
例えば、抗炎症剤として、化学合成品を主に多数の薬物
が開発されてきた。そして、約100年前より、臨床に
用いられてきたアスピリンの作用点が、アラキドン酸よ
りプロスタグランジン(以下、「PG」と略す)の合成
に至る過程の初発酵素でるシクロオキシゲナーゼ阻害に
あることが解明されたことを契機として、インドメタシ
ンなどの、同様の作用メカニズムによる強力な薬効を有
するものが開発されてきた。
ミン剤としてジソジウムクロモグリケート(以下、「D
SCG」と略す)などの化学合成品が、アラキドン酸よ
りロイコトリエンを生成させる5−リポキシゲナーゼの
阻害剤としてはカフェー酸を多量に含むヨモギ抽出物な
どが用いられている。
のであるが、他方、抗炎症あるいは抗アレルギーに寄与
すると思われる食品素材も求められているが、羅漢果抽
出物などが伝承にのみ基づいて使用されているのが現状
である。 また、抗炎症あるいは抗アレルギー活性を有
する化粧品原料についても種々探索されているが、安全
かつ有望なものは未だ得られていない。
るヒアルロン酸が主に化粧品に配合されているが、最
近、ヒアルロン酸分解酵素であるヒアルロニダーゼに対
する阻害活性を1つの指標として、茶抽出液のアレルギ
ー活性を評価しようとする試みが行われており(前田有
美恵ら:食衛誌、31巻、233−237頁、1990)、
抗ヒアルロニダーゼ阻害活性とアレルギー活性の相関が
示唆されている。
病の治療よりも予防の必要性が叫ばれている。 例え
ば、炎症やアレルギーは人体の持つ抵抗力の過剰反応と
考えられている側面もあるが、発病時の苦難を思うと
き、そのなんらかの予防措置が必要とされる。花粉症な
どのアレルギー疾患の最近の激増ぶりには、目を見張る
ばかりである。 元々は、寄生虫排除の目的で人体内に
備わっているIgEが、近年、人体の寄生虫保有の減少
と共に、アレルギーを起こす方に働いているためである
が、食物として脂肪、特にリノール酸を多く含むものの
摂取が増えている面も見逃すことが出来ない。 リノー
ル酸は生体内で容易にアラキドン酸に不飽和化され、そ
れから生ずるロイコトリエンがアレルギーの原因になる
からである。 社会が豊かになるにつれて、人体が寄生
虫を保有することの減少と脂肪摂取量の増加により、ア
レルギーは増える傾向にあるが、十分に有効な抗アレル
ギー剤は見出だされておらず、その開発は重要な課題で
ある。
し、高める必要性については、皮膚だけの問題にとどま
らない。大動脈や関節腔液などにおいても、ヒアルロン
酸による保水構造は重要な働きをしている。 老化が人
体のヒアルロン酸含有量の低下という面を伴なう以上、
高齢化社会に向けて、皮膚や血管などの、ヒアルロン酸
により保持される水分含量ひいては柔軟性を維持する必
要性は、ますます高まると予想される。 現状では、化
粧品用保湿剤として外用されるヒアルロン酸にのみ関心
が向けられ、人体内のヒアルロン酸含量、ひいては水分
含量を維持しようとする試みは皆無に等しく、重要な課
題として残されている。
っても行なわれるが、食品や化粧品のように日常的に摂
取されたり用いられているものにより講じられることが
より望ましい。 しかし、現在まで、抗炎症、抗アレル
ギー活性、抗ヒアルロニダーゼ活性を持った有望な食品
素材および化粧品原料が得られておらず、このような素
材、原料の提供が課題として残されている。
解決すべく、アラキドン酸よりPGの合成に至る過程の
初発酵素であるシクロオキシゲナーゼおよびヒアルロン
酸の加水分解酵素であるヒアルロニダーゼの両酵素を阻
害し、かつ抗ヒスタミン活性も有する天然物を見いだす
べく鋭意探索を行った。 ここで、ヒアルロニダーゼ阻
害を目標としたのは、本酵素の阻害が、人体中でのヒア
ルロン酸レベルの維持のみならず、抗炎症や抗アレルギ
ー活性とも強く相関するからである。 本酵素は、炎症
時には活性化され、結合組織のマトリックスを破壊し、
炎症系の細胞および血管の透過性を高める役割りを演じ
ていると考えられるので、本酵素の阻害が抗炎症につな
がるとされる。 また、ヒアルロニダーゼが、肥満細胞
中にあって、IgE−抗原複合体がレセプターに結合す
ることに始まりヒスタミン顆粒の放出(脱顆粒)にまで
至る一連の過程に含まれる可能性が高い。 脱顆粒のよ
うな大きな形態変化は、ヒアルロン酸による保水構造の
一時的破壊なくしては起こり得ないからである。 事
実、抗ヒスタミン剤の中にはヒアルロニダーゼ阻害活性
を合わせ持つものが多い。
果、甜茶水系溶剤抽出物中に上記の3つの活性を十分に
合わせ持つ物質を発見し、本発明を完成するに至った。
物を有効成分とする、抗炎症剤、抗アレルギー剤および
ヒアルロン酸の分解阻止剤から選ばれる医薬を提供する
ことにある。また、本発明の他の目的は、前記医薬を含
有する食品および化粧品を提供することにある。
甜茶を水系溶媒で抽出することにより得られる。 原料
である甜茶は、中国で古来より甘茶として用いられてい
る、バラ科の多年性灌木である。 この甜茶は、その葉
または茎、特に葉を天日で乾燥したものを原料とし、抽
出に付すことができる。
水とメタノール、エタノール等低級アルコール、アセト
ン等の1種または2種の極性溶媒との任意の混合液のい
ずれでもよい。 しかし、極性溶媒だけでは本発明の有
効成分を効率よく抽出できないので、必ず水との混合液
とし、かつ、その混合率は溶媒が90%以下であること
が望ましい。 これらの溶剤のうちでは、抽出物が最終
的に食品等に配合されることを考慮すると、安全性の点
で、水、エタノール、またはこれらの混合物を用いるの
が好ましい。
限定されるものではないが、甜茶1に対して溶剤2−1
000重量倍、特に抽出操作、効率の点でも5−100
重量倍が好ましい。抽出温度は室温一常圧下での溶剤の
沸点の範囲とするのが便利であり、抽出時間は10分か
ら24時間の範囲とするのが好ましい。
物そのままのもの、これを濃縮したもの、溶出物から溶
剤を除去した乾燥物等、いかなる状態のものでも使用す
ることが出来るが、保存性、有機溶媒の安全性の点で乾
燥物の状態にするのが好ましい。
しくはこれを公知の医薬用担体と共に製剤化することに
より調製される。本発明の医薬は、錠剤、顆粒剤、粉
剤、シロップ剤等の経口剤;坐剤、外用剤等の非経口剤
のほか、飴、チュウインガム、牛乳、ヨーグルト、乳清
飲料、乳酸菌飲料、ジュース、炭酸飲料、アイスクリー
ム、プディング、水ようかん等の食品に添加する剤形の
もの、化粧水、化粧クリーム、乳液、ファンデーショ
ン、口紅、整髪料、ヘアトニック、育毛料等の化粧品に
配合する剤形のもの、歯磨き、洗口液、シャンプー、リ
ンス、入浴剤等の日用品に配合する剤形のものとするこ
とができる。
医薬用担体としては、特に制限はなく、通常用いられて
いるものを使用することができるが、その例としては、
デンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチル
セルロース、コーンスターチ、無機塩等の固形担体;蒸
留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、エタノール等のア
ルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール等の液体担体;各種の動植物油、白色ワセリン、パ
ラフィン、ロウ類等の油性担体等が挙げられる。
や化粧品、歯磨き、シャンプー等を製造するには、その
製品の種類に応じて通常用いられる適宜な成分を配合す
ることができる。 例えば、食品を調製する場合には、
ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、
ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳
糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L
−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソ
ルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコー
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸
エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビ
アガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチ
ン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテ
ン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、
香料、保存剤等、通常の食品原料として使用されている
ものを適宜配合して製造することが出来る。
等の油脂類、ラノリンやミツロウ等のロウ類、炭化水素
類、脂肪酸、高級アルコール類、エステル類、種々の界
面活性剤、色素、香料、ビタミン類、植物・動物抽出成
分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、防腐・殺菌剤等、通常の
化粧品原料として使用されているものを適宜配合して製
造することができる。
製する場合には、他の抗炎症・抗アレルギー性化粧品原
料、例えば、甘草抽出成分(特にグリチルリチン酸)、
塩酸ジフェンヒドラミン、アズレン、dl−α−トコフ
ェロールおよびその誘導体、ビタミンB2及びB6などと
用いることにより、その効果を高めることができる。甜
茶抽出物はヒアルロン酸分解酵素であるヒアルロニター
ゼを強く阻害するのでヒアルロン酸と共に用いることに
より、その保湿効果を一層高めることができる。 甜茶
抽出物単独でも、皮膚中のヒアルロン酸の分解を阻止す
ることにより間接的に保湿・美肌効果を持つが、他の保
湿・美肌性化粧品成分、例えば、エラスチン、コラーゲ
ン、レシチン、スクワレン、プラセンターリキッド(胎
盤抽出液)、グリセリン類、グリコール類、発酵代謝産
物、乳酸菌培養液、ビタミンAおよびC、コンドロイチ
ン硫酸ナトリウム、2−ピロリドン−5−カルボン酸ナ
トリウム(PCA−Na)、バクモンドウ粘液多糖類等
の植物多糖類などと共に用いて、より一層効果を高める
ことが望ましい。
れており、本発明で使用するその抽出物は安全性の点で
の問題はない。 しかし、本発明の医薬における甜茶抽
出物の配合量は、効果および添加した際の香り、色調の
点で、乾燥重量換算で、0.01ー5.0%の濃度範囲と
することが望ましい。
甜茶抽出物のシクロオキシゲナーゼ阻害活性、すなわち
PG配合の阻害による抗炎症活性はアスピリンのそれの
約1/5であり、抗ヒスタミン活性は抗アレルギー薬イ
ンタールの活性成分であるDSCGのそれに匹敵した。
従って、本発明の医薬は抗炎症作用および抗アレルギ
ー作用を有する医薬として有用なものである。 また、
甜茶抽出物を含む食品を日常的に摂取することにより、
風邪に伴なう炎症やのどのはれ、花粉症、せきなどを予
防・改善することができる。 同様に、甜茶抽出物を含む
化粧品の使用により、皮膚のかゆみなどを改善すること
が可能である。
ン酸分解阻止剤として皮膚や動脈壁、関節腔などに含ま
れるヒアルロン酸含量の低下を抑制する。このことによ
り、間接的作用ではあるが、皮膚の保湿性および柔軟性
を高め、加齢に伴なう動脈硬化を予防し、関節炎の改善
などに寄与する。
出物であり、かつ、抗炎症剤、抗アレルギー剤としての
作用のヒアルロン酸分解阻止剤としての種々の効果を合
わせ持っており、その多機能性は他に例を見ないもので
ある。
ーゼ阻害試験、ヒアルロニダーゼ阻害試験、抗ヒスタミ
ン試験および抗炎症剤、抗アレルギー剤並びにヒアルロ
ン酸の分解阻止剤の製造に関する実施例を挙げ、本発明
を更に詳しく説明する。 実 施 例 1 甜茶抽出物の製造:甜茶 100gを3000mlの三
角フラスコにいれ、熱水 1000mlを加え、沸騰水
浴中で3時間抽出を行った。 これを濾過し、得た濾液
を凍結乾燥し、抽出物 32.3gを得た(甜茶抽出物
1)。
角フラスコにいれ、50容量%のエタノール1000m
lを加え、室温下で、1時間ごとに軽く攪拌し、24時
間抽出を行った。 これを濾過し、得た濾液を減圧下濃
縮してエタノールを除去後、水を加えて凍結乾燥し、抽
出物 31.1gを得た(甜茶抽出物2)。
抽出物について、下記の方法で、そのシクロオキシゲナ
ーゼ阻害活性を測定した。 その結果を第1表に示す。
ナコシ薬品、メーカーコードA3)のシクロオキシゲナ
ーゼ活性に対する阻害効果を酸素吸収法により測定し
た。すなわち、酵素電極を備えた4ml容の反応槽に、
10mMのL−トリプトファンを含む0.2Mトリス塩
酸緩衝液(pH8.0)3.385ml、40μMヘモグ
ロビン液25μl、被験試料液100μlおよびミクロ
ゾーム0.6mgを含む上記緩衝液30μlを加え、5
分間プレインキュベートした後、エタノールに溶かした
10mMアラキドン酸液10μlの添加により反応を開
始させた。反応温度は30℃である。 被験試料液の代
わりに精製水を加えた対照の初発酵素吸収速度をC、被
験試料添加時のそれをSとして、以下の計算式により阻
害率I(%)を求めた。 I(%)=100×(C−S)/C 甜茶および羅漢果抽出物とも、阻害活性の用量依存曲線
は直線性を示さず、I=50%付近に変曲点を持つS字
型となった。
物について、下記の方法で、そのヒアルロニダーゼ阻害
活性を測定した。 その結果を第2表に示す。
ーゼ(Sigma,TypeIV)を用いて、コンパウ
ンド 48/80による、不活性型酵素の活性化段階の
阻害作用を中心に測定した。酵素活性は、ヒアルロン酸
の加水分解により生成するN−アセチルヘキソサミンを
還元末端とする四糖の還元力の増加をA565で比色定量
することにより、測定した(前田 有美恵ら:食衛誌、
31巻、233−237頁、1990)。すなわち、適量の
被験試料を0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)100μl
に溶かして試験管にとり、同緩衝液 50μlに溶かし
た酵素 0.10mg(100NF units)を加
え、37℃−20分間インキュベートした後、同緩衝液
に100μlに溶かしたコンパウンド 48/80(5
0μg)を加え、更に37℃−20分間インキュベート
する。最後に、同緩衝液250μlに溶かしたヒアルロ
ン酸ナトリウム塩(200μg)、微生物由来)を加え
て、37℃−40分間インキュベートした後、0.4N
NaOH 100μlを加えて氷冷後、ホウ酸緩衝液
(pH9.1)100μlを加えて3分間煮沸する。氷
冷後、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド試液 3m
lを加えて、37℃−20分間インキュベート後、A
565を測定した。対照には試料溶液の代わりに上記酢酸
緩衝液を用いた。また、それぞれのブランクとして、酵
素溶液の代わりに上記酢酸緩衝液を用いた。阻害活性は
次の式から求められる阻害率で表した。 A: 対照溶液のA565 B: 対照溶液のブランクのA565 C: 試料溶液のA565 D: 試料溶液のブランクのA565
得た抽出物について、下記の方法で、そのヒスタミン遊
離抑制活性を測定した(平井 裕子ら:生薬学雑誌、3
7巻、374−380、1983)。その結果を第3表に示
す。
系ラットの腹腔内にタイロード(Tyrode)液を注
入して採取した腹腔細胞から、牛血清アルブミン(BS
A)−生理食塩水(比重1.068)を用いる重層遠心
法により肥満細胞を単離した。得られた細胞は2×10
6個/mlとなるように0.1%BSA含有タイロード液
に懸濁し、細胞浮遊液を調製した。試料溶液 10μl
に細胞浮遊液10μlを加えて37℃−10分間放置し
た後、脱顆粒誘発剤としてコンパウンド 48/80
(5μg/ml)20μlを加えて37℃−10分間反
応させた。 その後、いったん氷冷し、遠心分離(15
0×g、5分)した上清中に遊離されたヒスタミン量を
蛍光検出器付き高速液体クロマトグラフィーにより測定
した。ヒスタミン遊離抑制活性は次式により算出した。 ヒスタミン遊離抑制率(%)=100×[1−(SR−
C)/(R−C)] C: 対照の細胞から遊離されるヒスタミン量 R: 誘発剤を加えたときに細胞から遊離されるヒスタ
ミン量 SR:試料を共存させて誘発剤を加えたときに細胞から
遊離されるヒスタミン量
テアリン酸マグネシウム5gと混合し、この混合物を単
発式打錠機にて打錠し、直径10mm、重量300mg
の錠剤を製造した。
て20ー50メッシュの顆粒剤を得た。
合成され、種々の作用を有する医薬が見出されてきた。
例えば、抗炎症剤として、化学合成品を主に多数の薬物
が開発されてきた。そして、約100年前より、臨床に
用いられてきたアスピリンの作用点が、アラキドン酸よ
りプロスタグランジン(以下、「PG」と略す)の合成
に至る過程の初発酵素であるシクロオキシゲナーゼ阻害
にあることが解明されたことを契機として、インドメタ
シンなどの、同様の作用メカニズムによる強力な薬効を
有するものが開発されてきた。
ムクロモグリケート(以下、「DSCG」と略す)など
の化学合成品が、アラキドン酸よりロイコトリエンを生
成させる5−リポキシゲナーゼの阻害剤としてはカフェ
ー酸を多量に含むヨモギ抽出物などが用いられている。
るヒアルロン酸が主に化粧品に配合されているが、最
近、ヒアルロン酸分解酵素であるヒアルロニダーゼに対
する阻害活性を1つの指標として、茶抽出液の抗アレル
ギー活牲を評価しようとする試みが行われており(前田
有美恵ら:食衛誌、31巻、233−237頁、199
0)、ヒアルロニダーゼ阻害活性と抗アレルギー活性の
相関が示唆されている。
解決すベく、アラキドン酸よりPGの合成に至る過程の
初発酵素であるシクロオキシゲナーゼおよびヒアルロン
酸の加水分解酵素であるヒアルロニダーゼの両酵素を阻
害し、かつ抗ヒスタミン活性も有する天然物を見いだす
べく鋭意探索を行った。ここで、ヒアルロニダーゼ阻害
を目標としたのは、本酵素の阻害が、人体中でのヒアル
ロン酸レベルの維持のみならず、抗炎症や抗アレルギー
活性とも強く相関するからである。本酵素は、炎症時に
は活性化され、結合組織のマトリックスを破壊し、炎症
系の細胞および血管の透過性を高める役割りを演じてい
ると考えられるので、本酵素の阻害が抗炎症につながる
とされる。また、ヒアルロニダーゼが、肥満細胞中にあ
つて、IgE−抗原複合体がレセプターに結合すること
に始まりヒスタミン顆粒の放出(脱顆粒)にまで至る一
連の過程に含まれる可能性が高い。脱顆粒のような大き
な形態変化は、ヒアルロン酸による保水構造の一時的破
壊なくしては起こり得ないからである。事実、抗アレル
ギー剤の中にはヒアルロニダーゼ阻害活性を合わせ持つ
ものが多い。
限定されるものではないが、甜茶1に対して溶剤2−1
000重量倍、特に抽出操作、効率の点で5−100重
量倍が好ましい。抽出温度は室温−常圧下での溶剤の沸
点の範囲とするのが便利であり、抽出時間は10分から
24時間の範囲とするのが好ましい。
甜茶抽出物のシクロオキシゲナーゼ阻害活性、すなわち
PG合成の阻害による抗炎症活性はアスピリンのそれの
約1/5であり、抗ヒスタミン活性は抗アレルギー薬イ
ンタールの活性成分であるDSCGのそれに匹敵した。
従って、本発明の医薬は抗炎症作用および抗アレルギー
作用を有する医薬として有用なものである。また、甜茶
抽出物を含む食品を日常的に摂取することにより、風邪
に伴なう炎症やのどのはれ、花粉症、せきなどを予防・
改善することができる。同様に、甜茶抽出物を含む化粧
品の使用により、皮膚のかゆみなどを改善することが可
能である。
出物であり、かつ、抗炎症剤、抗アレルギー剤としての
作用の他にヒアルロン酸分解阻止剤としての種々の効果
を合わせ持っており、その多機能性は他に例を見ないも
のである。
ーゼ阻害試験、ヒアルロニダーゼ阻害試験、ヒスタミン
遊離抑制試験および抗炎症剤、抗アレルギー剤並びにヒ
アルロン酸の分解阻止剤の製造に関する実施例を挙げ、
本発明を更に詳しく説明する。 実施例 1 甜茶抽出物の製造:甜茶100gを3000mlの三角
フラスコにいれ、熱水1000mlを加え、沸騰水浴中
で3時間抽出を行った。これを濾過し、得た濾液を凍結
乾燥し、抽出物32.3gを得た(甜茶抽出物1)。
シ薬品、メーカーコードA3)のシクロオキシゲナーゼ
活性に対する阻害効果を酸素吸収法により測定した。す
なわち、酸素電極を備えた4ml容の反応槽に、10m
MのL−トリプトファンを含む0.2Mトリス塩酸緩衝
液(PH8.0)3.835ml、40μMヘモグロビ
ン液25μl、被験試料液100μ lよびミクロゾー
ム0・6mgを含む上記緩衝液30μ1を加え、5分間
プレインキュベートした後、エタノールに溶かした10
mMアラキドン酸液10μlの添加により反応を開始さ
せた。反応温度は30℃である。被験試料液の代わりに
精製水を加えた対照の初発酵素吸収速度をC、被験試料
添加時のそれをSとして、以下の計算式により阻害率I
(%)を求めた。 I(%)=100×(C−S)/C 甜茶および羅漢果抽出物とも、阻害活性の用量依存曲線
は直線性を示さず、I=50%付近に変曲点を持つS字
型となった。
(Sigma,TypeIV)を用いて、コンパウンド
48/80による、不活性型酵素の活性化段階の阻害作
用を中心に測定した。酵素活性は、ヒアルロン酸の加水
分解により生成するN−アセチルヘキソサミンを還元末
端とする四糖の還元力の増加をA585比色定量するこ
とにより、測定した(前田 有美恵ら:食衛誌、31
巻、233−237頁、1990)。すなわち、適量の
被験試料を0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)100μ
lに溶かして試験管にとり、同緩衝液50μlに溶かし
た酵素0.10mg(100NF units)を加
え、37℃ー20分間インキュベートした後、同緩衝液
に100μlに溶かしたコンパウンド48/80(50
μg)を加え、更に37℃−20分間インキュベートす
る。最後に、同緩衝液250μlに溶かしたヒアルロン
酸ナトリウム塩(200μg、微生物由来)を加えて、
37℃−40分間インキユベートした後、0.4NNa
0H100μlを加えて氷冷後ホウ酸緩衝液(pH9.
1)100μlを加えて3分間煮沸する。氷冷後、p−
ジメチルアミノベンズアルデヒド試液3mlを加えて、
37℃−20分間インキュベート後、A585を測定し
た。対照には試料溶液の代わりに上記酢酸緩衝液を用い
た。また、それぞれの、ブランクとして、酵素溶液の代
わりに上記酢酸緩衝液を用いた。阻害活性は次の式から
求められる阻害率で表した。
た抽出物について、下記の方法で、そのヒスタミン遊離
抑制活性を測定した(平井 裕子ら:生薬学雑誌、37
巻、374−380、1983)。その結果を第3表に
示す。 ─────────────────────────────────────────────────────
合成され、種々の作用を有する医薬が見出されてきた。
例えば、抗炎症剤として、化学合成品を主に多数の薬物
が開発されてきた。そして、約100年前より、臨床に
用いられてきたアスピリンの作用点が、アラキドン酸よ
りプロスタグランジン(以下、「PG」と略す)の合成
に至る過程の初発酵素であるシクロオキシゲナーゼ阻害
にあることが解明されたことを契機として、インドメタ
シンなどの、同様の作用メカニズムによる強力な薬効を
有するものが開発されてきた。
ムクロモグリケート(以下、「DSCG」と略す)など
の化学合成品が、アラキドン酸よりロイコトリエンを生
成させる5−リポキシゲナーゼの阻害剤としてはカフェ
ー酸を多量に含むヨモギ抽出物などが用いられている。
るヒアルロン酸が主に化粧品に配合されているが、最
近、ヒアルロン酸分解酵素であるヒアルロニダーゼに対
する阻害活性を1つの指標として、茶抽出液の抗アレル
ギー活性を評価しようとする試みが行われており(前田
有美恵ら:食衛誌、31巻、233−237頁、199
0)、ヒアルロニダーゼ阻害活性と抗アレルギー活性の
相関が示唆されている。
解決すべく、アラキドン酸よりPGの合成に至る過程の
初発酵素であるシクロオキシゲナーゼおよびヒアルロン
酸の加水分解酵素であるヒアルロニダーゼの両酵素を阻
害し、かつ抗ヒスタミン活性も有する天然物を見いだす
べく鋭意探索を行った。ここで、ヒアルロニダーゼ阻害
を目標としたのは、本酵素の阻害が、人体中でのヒアル
ロン酸レベルの維持のみならず、抗炎症や抗アレルギー
活性とも強く相関するからである。本酵素は、炎症時に
は活性化され、結合組織のマトリックスを破壊し、炎症
系の細胞および血管の透過性を高める役割りを演じてい
ると考えられるので、本酵素の阻害が抗炎症につながる
とされる。また、ヒアルロニダーゼが、肥満細胞中にあ
って、IgE−抗原複合体がレセプターに結合すること
に始まりヒスタミン顆粒の放出(脱顆粒)にまで至る一
連の過程に含まれる可能性が高い。脱顆粒のような大き
な形態変化は、ヒアルロン酸による保水構造の一時的破
壊なくしては起こり得ないからである。事実、抗アレル
ギー剤の中にはヒアルロニダーゼ阻害活性を合わせ持つ
ものが多い。
限定されるものではないが、甜茶1に対して溶剤2−1
000重量倍、特に抽出操作、効率の点で5−100重
量倍が好ましい。抽出温度は室温−常圧下での溶剤の沸
点の範囲とするのが便利であり、抽出時間は10分から
24時間の範囲とするのが好ましい。
甜茶抽出物のシクロオキシゲナーゼ阻害活性、すなわち
PG合成の阻害による抗炎症活性はアスピリンのそれの
約1/5であり抗ヒスタミン活性は抗アレルギー薬イン
タールの活性成分であるDSCGのそれに匹敵した。従
って、本発明の医薬は抗炎症作用および抗アレルギー作
用を有する医薬として有用なものである。また、甜茶抽
出物を含む食品を日常的に摂取することにより、風邪に
伴なう炎症やのどのはれ、花粉症、せきなどを予防・改
善することができる。同様に、甜茶抽出物を含む化粧品
の使用により、皮膚のかゆみなどを改善することが可能
である。
出物であり、かつ、抗炎症剤、抗アレルギー剤としての
作用の他にヒアルロン酸分解阻止剤としての種々の効果
を合わせ持っており、その多機能性は他に例を見ないも
のである。
ーゼ阻害試験、ヒアルロニダーゼ阻害試験、ヒスタミン
遊離抑制試験および抗炎症剤、抗アレルギー剤並びにヒ
アルロン酸の分解阻止剤の製造に関する実施例を挙げ、
本発明を更に詳しく説明する。 実施例 1 甜茶抽出物の製造:甜茶100gを3000mlの三角
フラスコにいれ、熱水 1000mlを加え、沸騰水浴
中で3時間抽出を行った。これを濾過し、得た濾液を凍
結乾燥し、抽出物32.3gを得た(甜茶抽出物1)。
シ薬品、メーカーコードA3)のシクロオキシゲナーゼ
活性に対する阻害効果を酸素吸収法により測定した。す
なわち、酸素電極を備えた4ml容の反応槽に、10m
MのL−トリプトファンを含む0.2Mトリス塩酸緩衝
液(pH8.0)3.835ml、40μMヘモグロビ
ン液25μl、被験試料液100μlおよびミクロゾー
ム0.6mgを含む上記緩衝液30μlを加え、5分間
プレインキュベートした後、エタノールに溶かした10
mMアラキドン酸液10μlの添加により反応を開始さ
せた。反応温度は30℃である。被験試料液の代わりに
精製水を加えた対照の初発酵素吸収速度をC、被験試料
添加時のそれをSとして、以下の計算式により阻害率I
(%)を求めた。 I(%)=100×(C−S)/C 甜茶および羅漢果抽出物とも、阻害活性の用量依存曲線
は直線性を示さず、I=50%付近に変曲点を持つS字
型となった。
(Sigma,TypeIV)を用いて、コンパウンド
48/80による、不活性型酵素の活性化段階の阻害作
用を中心に測定した。酵素活性は、ヒアルロン酸の加水
分解により生成するN−アセチルヘキソサミンを還元末
端とする四糖の還元力の増加をA 585 で比色定量する
ことにより、測定した(前田有美恵ら:食衛誌、31
巻、233−237頁、1990)。すなわち、適量の
被験試料を0.1M酢酸緩衝液 (pH4.0)100
μlに溶かして試験管にとり、同緩衝液50μlに溶か
した酵素0.10mg(100NF units)を加
え、37℃−20分間インキュベートした後、同緩衝液
に100μlに溶かしたコンパウンド48/80(50
μg)を加え、更に37℃ー20分間インキュベートす
る。最後に、同緩衝液250μlに溶かしたヒアルロン
酸ナトリウム塩(200μg、微生物由来)を加えて、
37℃−40分間インキュベートした後、0.4N N
aOH 100μlを加えて氷冷後ホウ酸緩衝液(pH
9.1)100μlを加えて3分間煮沸する。氷冷後、
p−ジメチルアミノベンズアルデヒド試液3mlを加え
て、37℃−20分間インキュベート後、A 585 を測
定した。対照には試料溶液の代わりに上記酢酸緩衝液を
用いた。また、それぞれのブランクとして、酵素溶液の
代わりに上記酢酸緩衝液を用いた。阻害活性は次の式か
ら求められる阻害率で表した。 A:対照溶液のA 585 B:対照溶液のブランクのA 585 C:試料溶液のA 585 D:試料溶液のブランクのA 585
た抽出物について、下記の方法で、そのヒスタミン遊離
抑制活性を測定した(平井裕子ら:生薬学雑誌、37
巻、374−380、1983)。その結果を第3表に
示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 甜茶抽出物を有効成分とすることを特徴
とする、抗炎症剤、抗アレルギー剤およびヒアルロン酸
の分解阻止剤から選ばれる医薬。 - 【請求項2】 請求項第1項記載の医薬を含有する化粧
品。 - 【請求項3】 請求項第1項記載の医薬を含有する食
品。
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