JPH062707B2 - 光学活性4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類の製法 - Google Patents

光学活性4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類の製法

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JPH062707B2
JPH062707B2 JP59245883A JP24588384A JPH062707B2 JP H062707 B2 JPH062707 B2 JP H062707B2 JP 59245883 A JP59245883 A JP 59245883A JP 24588384 A JP24588384 A JP 24588384A JP H062707 B2 JPH062707 B2 JP H062707B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、光学活性4−ヒドロキシ−2−シクロペンテ
ノン類の製法に関する。更に詳細には本発明は3,4−エ
ポキシシクロペンタノンを光学活性1,1′−ビ−2−ナ
フトールの錯体と接触させることによりエポキシ体を異
性化せしめ、4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンと
し、しかも同時に4位の不斉炭素にRまたはS配位の光
学活性が誘起された化合物の親規な製法であり、得られ
た光学活性4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンは次
いで必要に応じ水酸基を保護して光学活性な4−ヒドロ
キシ−2−シクロペンテノン類を製造する方法に関す
る。
かかる製造法によれば、種々の薬理作用を有するブロス
タグランジンあるいは制ガン作用を有するメイタンシン
等の医薬品の種々の製造中間体となる光学活性な4−ヒ
ドロキシ−2−シクロペンチノン類を高収率で効率よく
得ることができ、更にかかる製造法は立体化学上極めて
意義ある製造法である。
〈従来技術〉 従来、(R)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン,
(S)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン等の光学
活性な4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類の製造
法としては、例えば次のような製造法が知られている。
すなわち、 (1) シクロペンタジエンから得られるジアセトキシシ
クロペント−1−エンを酵素により加水分解して、3
(R)−アセトキシ−5(R)−ヒドロキシシクロペント−1
−エンを得、次いでこれを二酸化マンガンで酸化して、
4(R)−アセトキシシクロペント−2−エン−1−オン
を製造する方法(テトラヘドロン,32,1713−1
718(1977),テトラヘドロン,32,1893
(1977)参照)、 (2) 出発化合物としてD又はL−酒石酸を用い、これ
を4工程の操作によりD又はL−1,4−ジヨード−2,3−
イソブロピリデンジオキシブタンとし、これとリチオ化
合物とを反応させて次いで加水分解し、(R)又は(S)−4
−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンを製造する方法
(テトラヘドロン・レターズ,10,759〜762
(1976)参照)、 (3) 出発物質として、微生物の代謝産物であるテライ
ンという化合物より、5工程を経て4(R)−アセトキシ
−2−シクロペンテノンを製造する方法(テトヘドロン
レターズ,(29),2553〜2556(1978)参照)、 (4) 2,4,6−トリクロロフエノールを、塩素で反応せし
めて、3,5,5−トリクロロ−1,4−ジヒドロキシシクロペ
ント−2−エン−1−カルボン酸を得、これをブルシン
にて光学分割し、次いで4工程の操作を経て、(R)−4
−t−ブチルジメチルシロキシシクロペント−2−エノ
ンを製造する方法(テトラヘドロンレターズ,1539
〜42(1979)(17)参照)、 (5) 1−シクロペンテン−3.5−ジオンをキラルなビナ
フトール化合物とアルコールと水素化リチウムアルミニ
ウムとから得られる化合物で不斉還元して(R)または(S)
の4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンを得、この水
酸基を必要に応じて保護して製造する方法(野依ら,特
開昭56-123932;Pure Appl chem,53(1981)参
照)、 (6) d/−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンと光
学分割剤を結合させ、生成物を2つのジアステレオマー
として分離した後分割剤を反応で脱保護して光学活性体
を得、この水酸基を必要に応じて保護して製造する方法
(羽里ら,特開昭57-159777および野依ら,Tetrahedron
Litt,23,4057(1982)参照)、 (7) d/−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンをオ
ルト−フタル酸のハーフエステル体とし、これを光学活
性アミンとの塩として、再結晶により一方の異性体を分
離し、脱保護して光学活性体を得、水酸基を必要に応じ
て保護して製造する方法(渡辺ら,特開昭57-14560参
照)。
これらの方法においては、(1),(2)の方法は得られる4
−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類の光学収率が充
分に満足し得るものではなく、またそのトータル収率も
低いものであり、(3),(4)の方法にあつては光学収率は
高いが、(3)の方法によれば入手が困難なテラインとい
う化合物を出発物質として用いており、また(4)の方法
にあつては、製造工程において光学分割を行うものであ
り、また(3),(4)のいずれの方法のトータル収率も充分
に満足し得るものではない。(5)の方法は原料である1
−シクロペンテン−3.5−ジオンが出発原料として高価
で入手が比較的困難であるものを用いるという難点があ
る。さらに(6),(7)の光学分割による方法では一方の光
学活性体として利用出来るものは理論的にも高々50%
であり、トータル収率も充分ではない。
〈発明の目的〉 このように従来の、光学活性な4−ヒドロキシ−2−シ
クロペンテノン類の製造法は、必ずしも工業的に優れた
ものとは言えないものである。
そこで本発明者らは、容易に入手し得る化合物を用い
て、光学収率が高く、またトータル収率も高い、工業的
に有利な4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類の製
造法を見出すべく鋭意研究した。従来から知られている
3,4−エポキシシクロペンタノンが活性アルミナの作用
によりdl−4−ヒドロキシ−2−シクロペテノンに異性
化するという知見(野依ら,J.Amer.Chm.Soc,10
1,1623(1979);特開昭54-154735参照)に着目し、3,4
−エポキシシクロペンタノンを原料に、不斉修飾したア
ルミニウム錯体や他の金属錯体と接触させることによ
り、光学収率が高く、工業的に有利に光学活性な4−ヒ
ドロキシ−2−シクロペンテノン類が得られることを見
出し本発明に到達したものである。
〈発明の構成及び作用効果〉 すなわち本発明は下記式〔I〕 で表わされる3,4−エポキシシクロペンタノンを光学活
性1,1′−ビ−2−ナフトールの錯体と接触させ、次い
で必要に応じ水酸基を保護することを特徴とする下記
[II] (式中、*印は光学活性が誘起された不斉炭素原子を表
わし、Rは水素原子又は保護基を表わす。) で表わされる光学活性な4−ヒドロキシ−2−シクロペ
ンテノン類の製造法である。
本発明の製造法では、出発原料として、前記式〔I〕で
表わされる3,4−エポシシクロペンタノンを用いる。か
かる化合物はシクロペンタジエンより、従来知られた方
法により容易に得ることができる(野依ら,特開昭54−
154734,野依らTetrahedron Lett,22,441
3(1981)参照)。
かかる3,4−エポキシシクロペンタノンを光学活性な1,
1′−ビ−2−ナフトールの錯体で処理することによつ
て、光学活性な4−ヒドロキシ−2−シクロペンテルが
得られる。ここで用いられる光学活性な1,1′−ビ−2
−ナフトールは、Bull.Soc.Chim.Fr.43,1388
(1928)に記載された方法により、得られる(±)−
ビナフチルリン酸をシンコニンで光学分割し、これを水
素化アルミニウムリチウムで処理することによつて(S)
−(-)−1,1′−ビ−2−ナフトールあるいは(R)−(+)−
1,1′−ビ−2−ナフトールとして得ることができる。
本発明で用いられるこのものの錯体は以下のようにして
作成される。
すなわち下記式〔III〕 ▲R1 3▼Al ……(III) (R1は炭素数1〜4のアルキル基を表わす) で表わされる配位子であるトリアルキルアルミニウムと
アルコール類,フェノール類またはスルホン酸類の補助
配位子と光学活性1,1′−ビ−2−ナフトールとの組み
合せによつて調整するか、または下記式〔IV〕 R2−Metal−R3 ……(IV) (R2は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、R3はR2
に同じか、またはハロゲン原子を表わし、Metalはマグ
ネシウム原子または亜鉛原子を表わす。) で表わされる配位子である有機金属化合物と光学活性1,
1′−ビ−2−ナフトールとの組み合せによつて調製さ
れる。
上記式〔III〕においてR1は炭素数1〜4のアルキル基
であり、例えばメチル,エチル,プロピル,n−ブチ
ル,iSo−ブチル基があり、特にメチル基が好まし
い。
単座補助配位子として用いられるアルミニウム原子に親
和力の強い酸素原子を有するアルコール類,フエノール
類,またはスルホン酸類が用いられる。アルコール類と
しては炭素数1〜10の低級アルコール類例えばメタノ
ール,エタノール,イソプロパノール,n−デシルアル
コール等があり、特にメタノールが好ましい。フエノー
ル類としては炭素数1〜10のアルキル置換フエノール
類,例えば2,6−ジ−ブチル−4−メチルフエノール,
2,6−ジ−イソプロピルフエノール等があり、また他の
置換フエノール類,例えば4−メトキシフエノール,0
−クロロフエノール,2−ニトロフエノール,4−ニト
ロフエノール,2,4−ジニトロフエノール,2,6−ジニト
ロフエノール,2,6−ジ−t−エチル−4−ニトロフエ
ノール等があり、特に4−ニトロフエノールが光学収率
の点で好ましく用いられる。スルホン酸類としては4−
メチルベンゼンスルホン酸,2,4,6−トリメチルベンゼ
ンスルホン酸等がある。
上記式(IV)においてR2は炭素数1〜4のアルキル基で
あり例えばメチル,エチル,プロピル,n−ブチル,i
So−ブチル基があり、特にメチル,エチル基が好まし
い。R3はR2に同じか、またはハロゲン原子を表わし、
ハロゲン原子では臭素原子が好ましく用いられる。
錯体の調製は配位子上記式〔III〕の溶液に単座配位子
(R4Hと表記)、ついで光学活性1,1′−ビ−2−ナフ
トール(BN(OH)2と表記)の液体を加え、窒素,アル
ゴン等の不活性ガス雰囲気下に撹拌することにより行な
う(A法)と 〈A法〉 上記式〔III〕の溶液に光学活性1,1′−ビ−2−ナフト
ールの溶液、ついで単座配位子を加えて行なう(B法)
のいづれの方法でも作成される。
〈B法〉 また単座配位子を用いない錯体の調製方法もある。すな
わち上記式(IV)の配位子を用いることによつて達成され
る。方法としては(i)ジアルキルマグネシウム、または
ジアルキル亜鉛(IV)の溶液に光学活性1,1′−ビ−2−
ナフトールを加える方法,(ii)光学活性1,1′−ビ−2
−ナフトールの1つの水酸基を例えばn−ブチルリチウ
ム,n−プロピルリチウム,n−メチルリチウム等でリ
チオ化した後、これに 上記式〔III〕の溶液に光学活性1,1′−ビ−2−ナフト
ールの溶液、ついで単座配位子を加えて行なう(B法)
のいづれの方法でも作成される。
〈B法〉 また単座配位子を用いない錯体の調製方法もある。すな
わち上記式(IV)の配位子を用いることによつて達成され
る。方法としては(i)ジアルキルマグネシウム、または
ジアルキル亜鉛(IV)の溶液に光学活性1,1′−ビ−2−
ナフトールを加える方法,(ii)光学活性1,1′−ビ−2
−ナフトールの1つの水酸基を例えばn−ブチルリチウ
ム,n−プロピルリチウム,n−メチルリチウム等でリ
チオ化した後、これに配伝子であるアルキル−金属−ハ
ロゲン(IV)を加える方法のいづれかによつて達成され
る。
錯体の調製及び反応には不活性媒体が用いられる。例え
ばハロゲン化炭化水素類,例えばジクロロメタン,クロ
ロフオルム,ジクロロエタン,ジブロモメタン等、また
は芳香族炭化水素類,例えばベンゼン,トルエン,キシ
レン等,またはエーテル類,例えばジエチルエーテル,
テトラヒドロフラン,ジオキサン等,ニトニル類,例え
ばアセトニトリル,プロピオニトリル等が用いられ、中
でもハロゲン化炭化水素類が好ましく用いられ、特にジ
クロロメタン,クロロフオルムが好ましく用いられる。
用いられる溶媒の量は反応をスムーズに進行させるに十
分な量があればよく、錯体1モルに体して100mlから
10,好ましくは0.5〜2の範囲が用いられ
る。用いられる媒体の種類,量は反応生成物の光学純度
に大きな影響を与えるので適切な組み合せと選択をすれ
ば良い。
配位子の当量関係については上記式〔III〕のトリアル
キルアルミニウムに対して光学活性1,1′−ビ−2−ナ
フトールを0.1〜5.0当量好ましくは0.5〜3.0当量、特に
好ましくは1.5〜19当量を用いるのが良い。また上記
式〔IV〕のアルキル有機金属化合物に対しては光学活性
1,1′−ビ−2−ナフトールを0.2〜0.5当量好ましくは
0.8〜1.5当量を用いる。また単座配位子に対しては光学
活性1,1′−ビ−2−ナフトールを0.1〜3.0当量好まし
くは0.8〜1.5当量を用いる。
かくして上述した方法により錯体は調製さされるから調
製後のエージング時間については0.5〜100時間好ま
しくは1時間〜75時間が良い。また用いられる錯体の
量は原料に対して1〜50モル%,好ましくは5〜20
モル%が用いられる。
かくして錯体と原料は錯体を調製した時と同じ媒体を用
いて光学活性を誘起しながら異性化反応に付される。反
応は通常は0℃〜70℃,好ましくは10〜40℃で進
行する。反応の進行は薄層クロマトグラフイー等の手段
により追跡出来る。反応時間は目的に応じて設定され
る。すなわち反応の初期と後期で立体化学が逆転する場
合もある。
生成物は非常に水に溶けやすいので、リン酸緩衝液(pH
7.4)を加えて有機溶媒で抽出される。水層部は再度減
圧濃縮した後、有機溶媒で抽出して生成物をさらに得
る。抽出溶媒としては酢酸エチルまたメチルイソブチル
ケトンが好ましく用いられる。
かくして前記式〔II〕においてRが水素原子である粗製
の光学活性4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンが得
られ、これは通常の蒸留カラムクロマトグラフイー等の
手段によつて精製される。
このものは必要に応じて更にその水酸基を保護せしめて
もよい。
かかる化合物の水酸基を保護するには、公知の反応を採
用することができる。
すなわち、保護基が例えばアセチル基,プロパノイル
基,クロロアセチル基,ベンゾイル基,p−ブロモベン
ゾイル基,p−ニトロベンゾイル基等のアシル基の場合
には、酸ハロゲン化物もしくは酸無水物とピリジンとを
反応せしめることにより容易に保護基を導入することが
できる。また保護基がトリメチルシリル基,ジメチル−
t−ブチシリル基等のトリアルキルシリル基の場合に
は、トリアルキルシリルハロゲン化物とイミダゾールと
ヘキサメチルホスホリツクトリアミドを反応せしめるこ
とによつて保護基を導入することができる。また保護基
が2−テトラヒドロピラニル基;2−テトラドドロフラ
ニル基,α−エトキシエチル基,α−エトキシ−α−メ
チルエチル基等の場合は対応するビニルエーテル化合物
であをジヒドロピラン,ジヒドロフラン,エチルビニル
エーテル,エチルイソプロペニルエーテルをパラトルエ
ンスルホン酸などの酸性触媒存在下に接触せしめること
により保護基を導入することができる。
かくして上記式〔II〕で表わされる光学活性が誘起され
た4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類が製造され
る。
また保護された水酸基を有する生成物はその光学純度を
さらに上げるために再結晶等の手段で処理しても良い。
特にRがブチルジメチルシリル基の場合は低温で例えば
ペンタン,ヘキサン等の炭化水素類を用いて再結晶さ
れ、光学純度を上げることも出来る。
以上の如くして、種々のプロスタグランジン類の合成中
間体となり得る光学活性な4−ヒドロキシ−2−シクロ
ペンテノン類を、容易に入手し得る3,4−エポキシシク
ロペンタノンより高い光学収率で効率よく製造すること
ができる。
本発明方法の特長は異性化と同時に比較的高い光学活性
を簡単にしかも温和な条件で誘起出来る点であり、従来
の方法に比べて非常に工程数が短かく、目的の光学活性
体を得ることが出来る、新規で有利な方法と言える。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例1〜4 アルミニウム錯体による反応 方法A 減圧下加熱乾燥したアンプルをアルゴン置換し、乾燥脱
気塩化メチレンを入れ、トリメチルアルミニウムのヘキ
サン溶液(0.95M、0.10ml、0.095mmol)を加えた。撹
拌しながら−ニトロフエノール(13.3mg、0.096mmo
l)の塩化メチレン溶液を加えた。ついで(s)−ビナフト
ール(27.2mg、0.095mmol)の塩化メチレン溶液を加え
2時間室温(20−25℃)にて撹拌した。3,4−エポ
キシシクロペンタノン(95.1mg、0.97mmol)の塩化メチ
レン溶液を加えて反応を行つた。液量は全体で10−1
2mlとなるようにした。
方法B 減圧下加熱乾燥したアンプルをアルゴン置換し、乾燥脱
気塩化メチレンを入れ、トリメチルアルミニウムのヘキ
サン溶液(0.95M、0.10ml0.095mmol)を加えた。撹拌しな
がら(s)−ビナフトール(27.2mg、0.095mmol)の塩化メ
チレン溶液、ついで−ニトロフエノール(13.2mg、0.
095mmol)の塩化メチレン溶液を加え2時間室温(20
−25℃)にて撹拌した。
3,4−エポキシシクロペンタノン(95.1mg、0.97mmol)
の塩化メチレン溶液を加え反応を行つた。全体の液量は
10−12mとした。
異性化反応の後処理、精製法 1. 反応液にpH7.4のリン酸緩衝液と、ヘキサンを加え
て分液ロートに移しよく振る。水層(ヒドロキシシクロ
ペンテノンを含む)を分離した。
有機層は再度リン酸緩衝液を加え抽出を行つた。(この
操作を2回行う)。有機層にはビナフトールおよびフエ
ノール、水層にはエポキシ体およびヒドロキシエノンが
抽出された。
水層を真空ポンプを用いて注意深く濃縮し、ほぼ乾固さ
せた。この液に酢酸エチルを加え超音波浴につけて抽出
を行つた。有機層を分離し再度抽出を行つた。有機層を
濃縮し、クーゲルロール蒸留(3mmHg、108−112
℃)を行い4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンを得
た。
2. 反応液に微量のリン酸緩衡液を加え、メチル−ブ
チルケトン(MIBK)を加え分液ロートに移しよく振る。
水層を分離し、メチルイソブチルケトンを加え再度抽出
を行つた。有機層を集めエバポレーター(オイルレス真
空ポンプ付)で濃縮した。濃縮液はマイクロビーズ5D
(100−200メツシユ,富士デビソン社)10gを
用いて、ヘキサン−酢酸エチル(6:1)でカラムクロ
マトグラフイーを行い、ビナフトール,フエノール,エ
ポキシ体,ヒドロキシエノンを分取した。
3. 反応液に数滴のリン酸緩衝液を加え、超音波浴につ
けた。定性用ろ紙(東洋ろ紙2番)で過した。
さらに20mの塩化メチレンを使つて沈殿を洗つた。
液の洗浄液を集めシリポアフイルター(トーヨーメン
ブレムフイルター、0.45μm TYPE RC)で過し、濃縮
マイクロビース5D(富士デビソン社)10gを用いて
ヘキサン−酢酸エチル(6:1)でカラムクロマトグフ
イーを行つた。
4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンのスペクトルデ
ーター ′HNMR(CDCl3)δ,2.26(1H,dd,J=18,2Hz),2.78(1H,dd,J
=18,6Hz),3.10(1H br),5.05(1H,m),6.22(1H,dd,J=6,1
Hz),7.57(1H,dd,J=6,2Hz). 不斉収率の決定法 4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンの光学純度は、
MTRAエステル体に導びき′HNMRを測定した求めた。
MTPAエステル化 4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン(10mg、0.1mmo
l)を0.2mlの塩化メチレに溶かし、ピリジン(4A、モ
レキユラーシーブより乾燥)をマイクロシリンジを用い
て25μ(0.3mmol、3e)MTPAC((+)−MTP
Aより合成)を50μ(0.2mmol、2e)加えた。
液はただちに白濁した。このまま一晩撹拌した。
エーテルと飽和硫酸銅水溶液を加え抽出した。有機層を
分離し、再度硫酸銅水溶液を加えて抽出した。有機層を
分離し、Na2SO4を加えて乾燥し、過して濃縮した。シ
リカゲル(Merck 7743)5gを用いて、ヘキサン−酢酸
エチル(8:1)にてカラムクロマトグラフイーを行
い、′HNMRを測定した。
MTPAエステル体のスペクトルデーター(s) 体 ′HNMR(CDC3)δ, 2.39(1H,dd,J=18.7,2.4Hz),2.94(1H,dd,J=18.7,
6.2Hz),3.01(3H,t,J=1.3Hz),5.68(1H,m),6.40(1H,dd,J
=5.7Hz),7.45-7.65(6H,m)(R) 体 ′HNMR(CDC3)δ, 2.29(1H,dd,J=18.7,2.4Hz),2.87(1H,dd,J=18.7,
6.2Hz),3.01(3H,t,J=1.3Hz),5.68(1H,m),6.40(1H,dd,J
=5.7Hz),7.45-7.65(6H,m). 錯体の調製法(A法とB法)による効果を検討して表1
の結果を得た。
実施例5 スターリングバーを入れたアルゴンを減圧下加熱乾燥
し、アルゴン置換した。これに脱気したクロロホルム
(3ml)を入れ、トリメチルアルミニウムヘキサン溶液
(0.10ml、0.095mmol)をシリンジにて加えた。スター
リングしながら−ニトロフエノール(13.2mg、0.095mm
ol)のクロロホルム溶液(4ml)をアルゴン圧にてステ
ンレスチユーブを用いて加えた。液は直ちに黄色の懸濁
液となつた。次いで(s)−ビナフトール(46.1mg、1.61mm
ol)のクロロホルム溶液(4ml)を同様にして加え室温
にて2時間撹拌した。
この液に3,4−エポキシシクロペンタノン(91.5mg、0.95
mmol)のクロロホルム溶液を加えた。液はほとんど透明
な溶液となる。このまま室温にて55時間撹拌を続け
た。反応液は黄かつ色の懸濁液となつた。
pH7.4のリン酸緩衝液数滴を加え超音波で浸透する。こ
れを定量用ろ紙(トヨーろ紙、5c)を用いて過した。
さらに約20mlの塩化メチレンを用いて洗い込んだ。
液と洗液を濃縮した。ODS樹脂(富士デヴイソン、マイ
クロビーズ5D、100−200メツシユ)10gを用
いて、ヘキサン−酢酸エチル8:1を展開溶媒としてカ
ラムクロマトグラフイーを行つた。
エポキシ体(収量23%)アルコール体(40%)をそれ
ぞれ分取した。アルコール体の一部を(R)−α−メトキ
シ−α−トリフルオロメチル−フエニル酢酸クロライド
(2当量)ピリジン(1.5当量)を用いてエステル化し
た。反応液にエーテルと飽和硫酸銅氷溶液を加え抽出を
行つた。有機層を濃縮し、シリカゲル2gを用いてヘキ
サン−酢酸エチル8:1の展開溶媒でカラムクロマトグ
ラフイーを行つた。MTPAエステル体を分取し、濃縮
し、′HNMRを測定したところ70%eeで、(s)一体の4
−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンが得られたことが
わかつた。
実施例6〜11 光学活性1,1′−ビ−2−ナフトール/トリアルキルア
ルミニウムの比について検討して表2を示す結果を得
た。ここで単座配位子としては4−ニトロフエノールを
用いた。
単座配位子として2,6−ジメチル−4−ニトロフエノー
ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−ニトロフエノールを用
いた結果を表3に示した。
実施例12〜25 単座配位子の種類の効果について検討して表4,5,6
に示した。
実施例26〜33 単座配位子として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
エノール,4−ニトロフエノールを用いた場合の媒体の
種類を検討し、それぞれ表7,8に示した結果を得た。
実施例34〜36 単座配位子として4−ニトロフエノールを用いた時の錯
体に対する媒体の量について検討して表9に示す結果を
得た。
実施例37〜43 単座配位子4−ニトロフエノールを用いて実施した錯体
調製のエージング時間1と2と用いられる量について検
討した結果下に示すような表10,11の結果を得た。
実施例44 マグネシウム錯体を用いた異性化反応 減圧下加熱乾燥した反応管をアルゴン置換し凍結脱気し
た塩化メチレン(4ml)を加えEt2Mg(0.625M、0.08m
l、0.050mmol)を加え(s)−ビナフトール(14.2mg、0.0
50mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)を加えた。3,4−
エポキシシクロペンタノン(48.3mg、0.50mmol)の塩化
メチレン溶液を加え0°にて72時間撹拌した。
後処理は実施例1に従つて行い、ヒドロキシエノン(2
4.5mg、0.25mmol)収率51%を得た。光学純度は36
ページに記した方法でMTPAエステル化し′HMNRを測定
し、10%eeと決定した。表12に結果をまとめた。
実施例45,46 減圧下加熱乾燥したアンプルに乾燥脱気T.HF(2ml)
をとり(s)−ビナフトール(15.3mg、0.053mmol)を加え
アルゴン雰囲気下で−78℃に冷却し、−Buli(1.6
M、0.035ml、0.056mmol)を加え室温に昇温した。再度
−78℃まで冷却し、CH2MgBr(3.36M、0.015ml、0.05
0mmol)を加え室温にまで昇温した。1mlのTHFに
3,4−エポキシシクロペンタノン(53.0mg、0.054mmol)
をとかして加え、0°で1時間撹拌した。反応の後処
理、精製、光学収率の決定は前ページと同様にして行つ
た。表12に結果をまとめた。
実施例47 Bと同様の操作を溶媒をTHFのかわりにベンゼンを用
いて行つた。表12に結果をまとめた。
実施例48,49 亜鉛媒体を用いた異性化反応 減圧下加熱乾燥したアンプルをアルゴン置換し、(s)
ビナフトール(28.0mg、0.098mmol)のトルエン溶液を
加え、ジエチル亜鉛(1.96M、0.05ml、0.098mmol)を
加え室温にて撹拌した。3,4−エポキシシクロペンタノ
ン(97.5mg、0.99mmol)を加え0°で撹拌した。反応の
後処理は実施例の方法に従つて行つた。表12に結果を
まとめた。
マグネシウム,亜鉛系の配位子を用いた光学活性1,1′
−ビ−2−ナフトール の錯体を用いて実施した。結果を表12に示す結果を得
た。
実施例50〜55 再結晶による精製 70%eeに調製したジメチル−−ブチルシリル基で保
護した。エノン(772mg)を40mlのペンタンに溶か
したアルゴン雰囲気下で−45℃に冷却した。
ジメチル−t−ブチルシリル基で保護した光学活性エノ
ンを接種し、再結晶を行つた。結晶が十分生成した後ス
テンレスチューブを用いてアルゴン圧で母液を除いた。
−45℃に冷却したペンタン(3ml)で結晶を洗い再度
ステンレスチューブを用いて洗液を除いた。結晶は一昨
真空ポンプで吸引することにより乾燥した。収量は16
%であつた。これから9.21mgを秤りとり2mlのメタノー
ルに希釈し、旋光度の測定を行つた。▲〔α〕28 D▼+6
1.9°(c0.4605、メタノール)光学活性シリル保護エノ
ンの旋光度▲〔α〕28 D▼+67.4°(c0.4、メタノー
ル)から計算して得られた結晶は92%eeであつた。
(実施例54)他の条件で検討した結果を表13にまと
めて示した。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式[I] で表わされる3,4−エポキシシクロペンタノンを光学活
    性1,1′−ビ−2−ナフトールの錯体と接触させ、次い
    で必要に応じ水酸基を保護することを特徴とする下記式
    [II] [式中、*印は光学活性が誘起された不斉炭素原子を表
    わし、Rは水素原子又は保護基を表わす。] で表わされる光学活性4−ヒドロキシ−2−シクロペン
    テノン類の製法。
  2. 【請求項2】錯体が下記式[III] ▲R1 3▼Al …[III] [R1は炭素数1〜4のアルキル基を表わす。] で表わされる配位子であるトリアルキルアルミニウムと
    アルコール類、フェノール類またはスルホン酸類の補助
    配位子と光学活性1,1′−ビ−2−ナフトールとの組み
    合せである特許請求の範囲第1項記載の光学活性4−ヒ
    ドロキシ−2−シクロペンテノン類の製法。
  3. 【請求項3】錯体が下記式[IV] R2−Metal−R3 …[IV] [R2は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、R3はR2
    に同じか、またはハロゲン原子を表わし、Metalはマグ
    ネシウム原子または亜鉛原子を表わす。] で表わされる配位子である有機金属化合物と光学活性1,
    1′−ビ−2−ナフトールとの組み合せである特許請求
    の範囲第1項記載の光学活性4−ヒドロキシ−2−シク
    ロペンテノン類の製法。
  4. 【請求項4】トリアルキルアルミニウムがトリメチルア
    ルミニウムである特許請求の範囲第2項記載の光学活性
    4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類の製法。
  5. 【請求項5】補助配位子のフェノール類がニトロフェノ
    ール類である特許請求の範囲第2項記載の光学活性4−
    ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類の製法。
  6. 【請求項6】補助配位子のスルホン酸類がベンゼンスル
    ホン酸類である特許請求の範囲第2項記載の光学活性4
    −ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類の製法。
  7. 【請求項7】式[II]においてRがt−ブチルジメチル
    シリル基であり、光学活性が誘起された生成物をさらに
    再結晶により光学純度を高める特許請求の範囲第1項記
    載の光学活性4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類
    の製法。
  8. 【請求項8】式[IV]においてR2がメチル基又はエチ
    ル基である特許請求の範囲第3項記載の光学活性4−ヒ
    ドロキシ−2−シクロペンテノン類の製法。
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