JPH0660154B2 - イソカルバサイクリン類 - Google Patents

イソカルバサイクリン類

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JPH0660154B2
JPH0660154B2 JP61020173A JP2017386A JPH0660154B2 JP H0660154 B2 JPH0660154 B2 JP H0660154B2 JP 61020173 A JP61020173 A JP 61020173A JP 2017386 A JP2017386 A JP 2017386A JP H0660154 B2 JPH0660154 B2 JP H0660154B2
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methyl
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篤夫 羽里
精二 黒住
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は新規なイソカルバサイクリン類に関する。
更に詳細にはプロスタグランジンI1の6,9位の酸素原子
がメチレン基(−HC=)で置換された9(O)−メタノ−
Δ6(9α)−プロスタグランジンI1(イソカルバサイ
クリン)の合成中間体でありそれ自体も新規なイソカル
バサイクリン誘導体に関する。
〈従来技術〉 プロスタサイクリンは生体において主として動脈の血管
内壁で産生される局所ホルモンであり、その強力な生理
活性例えば血小板凝集抑制活性,血管拡張活性等により
生体の細胞機能を調節する重要な因子であり、このもの
を直接医薬品として供する試みが行なわれている。〔ク
リニカル・フアーマコロジイー・オブ・プロスタサイク
リン(Clinical Pharmacology of Prostacyclin),Raven
Press,N.Y.,1981〕。
しかし天然プロスタサイクリンは分子内に非常に加水分
解されやすいエノールエーテル結合を有するため、中性
又は酸性条件では容易に失活し、医薬品としてはその化
学的不安定性のため好ましい化合物とはいえない。この
ため天然プロスタサイクリンと同様の生理活性る有する
化学的に安定な合成プロスタサイクリン誘導体が内外で
鋭意検討されている。
中でもプロスタサイクリンの6,9−位の酸素原子をメチ
レン基で置換した誘導体、すなわち9(O)−メタノプロス
タサイクリン(カルバサイクリン)は化学的安定性を十
分に満足するプロスタサイクリン類として知られており
〔プロスタサイクリン(Prostacyclin),J.R.Vane
and S.Bergstrom,Eds.Raven Press,N.Y,pp31-41参照〕
医薬品として期待されている。しかしこの6,9(O)−メタ
ノプロスタサイクリンはその生物活性が天然のプロスタ
サイクリンよりも弱くしかもその作用選択性は特異的と
は言えず、必ずしも好ましい化合物とは言えない。
近年、カルバサイクリンの二重結合異性体の一種である
イソカルバサイクリン、すなわち、9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1類がこの同族体の中
でも最も強い血小板凝集抑制作用を示すことが発見さ
れ、医薬品としての応用が期待されるようになつた〔池
上らテトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.),2
4,3493(1983),特開昭59-137445〕。
従来かかる9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラ
ンジンI1(イソカルバサイクリン)の製造に関しては以
下のものが知られている。
(1)池上ら、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron L
etters),24,3493(1983)およびケミストリー・レター
ズ(Chemistry Letters)),1984,1069: (2)池上ら、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron L
etters),24,3497(1983): (3)池上ら、ジヤーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイ
エテイー,ケミカル・コミユニケーシヨンズ(J.Chem.S
oc.,Chemical Communications),1984,1602; (4)柴崎ら、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron L
etters),25,5087(1984): (5)柴崎ら、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron L
etters),25,1067(1984): (6)小島ら、ケミカル・アンド・フア−マシユ−テイカ
ル・ブレテイン(Chem.Pharm.Bull.),32,2866(1984): (7)小島ら、特開昭60−28943: これら7種類の方法のうち、方法(1)と方法(5)はPGE2
出発原料とし、数工程を経て鍵中間体に導びき、さらに
数工程を経て目的物のイソカルバサイクリンを得るもの
で工業的な製法とはいいがたい。
また、方法(2)と方法(3)は、いずれも、対応する出発原
料および鍵中間体を得るために高価なコーリーラクトン
から多段階の工程を要し、通算収率も高くなく、必ずし
も工業的に有利な方法とはいえないという難点がある。
なお、方法(6)および方法(7)は最終生成物がdl体でしか
得られず医薬品化を意図する製法としては好ましくない
方法である。
最後に、方法(4)はその出発原料が本発明者らの方法に
より光学活性は(R)−4−ヒドロキシ−2−シクロペン
テノンから容易に得られるばかりでなく(特開昭57−
155116)、その出発原料から鍵中間体への誘導も工業的
に何ら問題もなく製造できる方法である。しかし、鍵中
間体から最終のイソカルバサイクリン類へ到る工程にお
いて、有機水銀化合物の使用や、位置特異性の喪失、さ
らには分離不可能の副生成物の混入等の数々の難点のた
めに全収率が低くなり実用的,工業的製造法とはなりえ
ないという大きな難点がある。
〈発明の目的〉 本発明者らは上述した諸点に着目し、9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1類(イソカルバサイ
クリン類)およびその製造法を見出すべく鋭意研究した
結果、本発明に到達したものである。
〈発明の構成及び効果〉 すなわち本発明では下記式〔I〕 式中、Rは水素原子または を表わし、Aは−COOR,又は を表わす。Rは水素原子又はC〜Cのアルキル基
を表わす。R,Rは同一もしくは異なり、水素原子
またはトリ(C〜C)炭化水素シリル基を表わし、
は水素原子またはメチル基を表わし、Rは直鎖も
しくは分枝鎖C〜Cアルキル基,アルケニル基もし
くはアルキニル基;またはC〜C10シクロアルキル
基を表わし、nは0または1を表わし、ArはC〜C
アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表わ
す。
で表わされる化合物,その鏡像体、あるいはそれらの任
意の割合の混合物である新規なイソカルバサイクリン類
が提供される。
上記式〔I〕においてR1は水素原子、-COOR6,又は を表わす。尚、R1に関する他の参考例として−CH
があげられる。R6は水素原子又はC1〜C4のアルキル
基を表わす。尚Rに関する他の参考例としてC〜C
のアルケニル基があげられる。R6のC1〜C4のアルキル
基としてはメチル基,エチル基,プロピル基、ブチル基
などが挙げられアルケニル基としては2−プロペン,3
−ブテン基などが挙げられるが、メチル基,2−プロペ
ン基が好ましい。R7は水素原子又は水酸基の保護基を表
わす。その例としては下記に示すR2,R3において例示し
たものが挙げられるが、好ましくはt−ブチルジメチル
シリル基,テトラヒドロピラニル基が挙げられる。R1
して特に好ましいものとしては、 が挙げられる。
上記式〔I〕においてR2およびR3は同一もしくは異な
り、水素原子、またはトリ(C〜C)炭化水素シリ
ル基を表わす。尚、R,Rに関する他の参考例とし
て水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する
基があげられる。
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基としては、例えば、ト
リメチルシリル基,トリエチルシリル基,トリイソプロ
ピルシリル基,t−ブチルジメチルシリル基のようなト
リ(C1〜C4)アルキルシリル基,t−ブチルジフエニル
シリル基のようなジフエニル(C1〜C4)アルキルシリル
基、ジメチルフエニル基のようなジ(C1〜C4)アルキル
フエニル基、またはトリベンジルシリル基などを好まし
いものとして挙げることができる。トリ(C1〜C4)アル
キルシリル,ジフエニル(C1〜C4)アルキルシリル,フ
エニルジ(C1〜C4)アルキルシリル基が好ましく、なか
でもt−ブチルジメチルシリル基,トリメチルシリル基
が特に好ましい。
水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基と
しては、例えば、メトキシメチル基,1−エトキシエチ
ル基,2−メトキシ−2−プロピル基,2−エトキシ−
2−プロピル基,(2−メトキシエトキシ)メチル基,
ベンジルオキシメチル基,2−テトラヒドロピラニル
基,2−テトラヒドロフラニル基、または6,6−ジメチ
ル−3−オキサ−2−オキソビシクロ〔3.1.0〕ヘキス
−4−イル基を挙げることができる。2−テトラヒドロ
ピラニル基,2−テトラヒドロフラニル,1−エトキシ
エチル,2−エトキシ−2−プロピル,(2−メトキシ
エトキシ)メチル,6,6−ジメチル−3−オキサ−2−
オキソビシクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基が特に好
ましい。なかでも2−テトラヒドロピラニル基が特に好
ましい。
これらのシリル基およびアセタール結合を形成する基は
水酸基の保護基であると理解されるべきである。これら
の保護基は最終生成物の段階で弱酸性から中性の条件で
容易に除去されて薬剤として有用な遊離の水酸基とする
ことができる。
上記式〔I〕においてR4は水素原子またはメチル基を表
わす。尚、Rに関する他の参考例としてビニル基があ
げられる。
上記式〔I〕においてR5は酸素原子を含んでいてもよい
直鎖もしくは分枝鎖C3〜C8アルキル基アルケニル基もし
くはアルキニル基またはC〜C10のシクロアルキル基
を表わす。尚Rに関する他の参考例として、これらの
アルキル基,アルケニル基,アルキニル基に酸素原子を
含んだもの;置換もしくは非置換のフエニル基;置換も
しくは非置換のフエノキシ基;置換のC3〜C10シクロア
ルキル基;またはC1〜C6アルコキシ基,置換されていて
もよいフエニル基,置換されていてもよいフエノキシ基
もしくは置換されていてもよいC3〜C10シクロアルキル
基で置換されている直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル
基があげられる。
直鎖もしくは分枝鎖C3〜C8アルキル基,アルケニル基も
しくはアルキニル基としては、プロピル基,ブチル基,
ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,2−ヘキシル
基,2−メチル−2−ヘキシル基,2−メチルブチル
基,2−メチルペンチル基,2−メチルヘキシル基,2,
2−ジメチルヘキシル基,4−ヘキシン−1−イル基,
4−ヘキシン−2−イル基,3−ペンチン−1−イル
基,4−イプチン−2−イル基,5−ヘプテン−2,6−
ジメチル−1−イル基などを挙げることができる。ブチ
ル基,ペンチル,ヘキシル基,ヘプチル基,2−ヘキシ
ル基,2−メチル−2−ヘキシル基,2−メチルブチル
基,2−メチルペンチル基,4−ヘキシン−1−イル
基,4−ヘキシン−2−イル基,3−ペンチン−1−イ
ル基,4−ヘプチン−2−イル基,5−ヘプテン−2,6
−ジメチル−1−イル基が好ましい。酸素を含むアルキ
ル基等の例としては、2−メトキシエチル基,2−エト
キシエチル基などがあげられる。
置換フエニル基,置換フエノキシ基、もしくはC3〜C10
の置換シクロアルキル基の置換基としては、例えばハロ
ゲン原子,保護された水酸基(例えばシリルオキシ基,
C1〜C6アルコキシ基など),C1〜C4アルキル基などが挙
げられる。C3〜C10のシクロアルキル基としては、例え
ば、シクロプロピル基,シクロペンチル基,シクロヘキ
シル基,シクロヘキセニル基,シクロへブチル基,シク
ロオクチル基,シクロデシル基などを挙げることができ
る。シクロペンチル基,シクロヘキシル基が好ましい。
C1〜C6アルコキシ基,置換されていてもよいフエニル
基、置換されていてもよいフエノキシ基、もしくは置換
されていてもよいC3〜C10シクロアルキル基で置換され
ている直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基において、
C1〜C6アルコキシ基としては、例えばメトキシ基,エト
キシ基,プロピルオキシ基,イソプロピルオキシ基,ブ
トキシ基,t−ブトキシ基,ヘキシルオキシ基などが挙
げられる。置換されていてもよいフエニル基、置換され
ていてもよいフエノキシ基、もしくは置換されていても
よいC3〜C10シクロアルキル基の置換基およびC3〜C10
クロアルキル基としては前述の例示と同じものを挙げる
ことができる。直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基と
しては、例えば、メチル基,エチル基,プロピル基,イ
ソプロピル基,ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル
基,t−ブチル基,ペンチル基などを挙げることができ
る。かかるR5としてはブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘ
プチル,2−ヘキシル,2−メチル−2−ヘキシル,2
−メチルブチル,2−メチルペンチル,シクロペンチ
ル,シクロヘキシル,フエニル,フエノキシ,シクロペ
ンチルメチル,シクロヘキシルメチル基などを好ましい
ものとして挙げることができる。なお、置換基はその任
意の位置に結合していてもよい。
上記式〔I〕においてnは0または1を表わす。
ArはC1〜C4アルキル基で置換されていてもよいフェニル
基を表わし、その置換基の例としては前述したものが挙
げられるが、好ましくはフエニル基,p−トリル基など
を挙げることができる。
また上記式〔I〕で表わされる化合物においてビシクロ
〔3.3.0〕オクタン環自身およびそのビシクロ〔3.3.0〕
オクタン環上に結合している置換基の結合している炭
素;ω鎖上の水酸基が置換した炭素;およびアリールス
ルホンが置換した炭素は不斉な環境のために立体異性体
が存在するが本発明ではいずれの立体異性体をも含むも
のであり、またこれらの任意の割合の立体異性混合物で
もさしつかえない。また、式で代表される化合物とはこ
れらの立体異性体すべて、およびそれらの異性体の任意
の割合の混合物をあらわすが、式であらわされた立体構
造を有する化合物が最も好ましいものとしてあげられ
る。
本発明において提供される上記式〔I〕で表わされる3,
6,7−三置換ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン類の好ま
しい具体例としては下記に示した化合物を挙げることが
できる。
(1)(1S,5S,6S,7R)−2−フエニルスルホニルメチル−
6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−1−オクテニル〕−
7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (2)(1S,5S,6S,7R)−2−フエニルスルホニルメチル−
6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−1−ノネニル〕−7
−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (3)(1S,5S,6S,7R)−2−フエニルスルホニルメチル−
6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−1−オ
クテニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−
オクテン (4)(1S,5S,6S,7R)−3−フエニルスルホニルメチル−
6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−1
−オクテニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−
2−オクテン (5)(1S,5S,6S,7R)−2−フエニルスルホニルメチル−
6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−1−オ
クテニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−
オクテン (6)(1S,5S,6S,7R)−3−フエニルスルホニルメチル−
6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−1−ノ
ネニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オ
クテン (7)(6)の6−〔(E,3S,5S)……〕体 (8)(6)の6−〔(E,3S,5R)……〕体 (9)(1S,5S,6S,7R)−3−フエニルスルホニルメチル−
6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−3−シクロペンチル
−1−プロペニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.
0〕−2−オクテン (10)(1S,5S,6S,7R)−3−フエニルスルホニルメチル
−6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−3−シクロヘキシ
ル−1−プロペニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.
0〕−2−オクテン (11)(1S,5S,6S,7R)−3−フエニルスルホニルメチル
−6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−3−シクロヘキシ
ル−1−ブテニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.
0〕−2−オクテン (12)(1S,5S,6S,7R)−2−フエニルスルホニルメチル
−6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−5−フエノキシ−
1−ペンテニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕
−2−オクテン (13)(1S,5S,6S,7R)−2−フエニルスルホニルメチル
−6−〔(E,3S)−3−ヒドロキシ−5−エトキシ−1
−ペンテニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−
2−オクテン (14)(1S,5S,6S,7R)−3−フエニルスルホニルメチル
−6−〔(E,4S)−4−ヒドロキシ−4−メチル−1−
オクテニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2
−オクテン (15)(1S,5S,6S,7R)−2−フエニルスルホニルメチル
−6−〔(E,4R)−4−ヒドロキシ−4−メチル−1−
オクテニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2
−オクテン (16)(1S,5S,6S,7R)−2−フエニルスルホニルメチル
−6−〔(E)−4−ヒドロキシ−4−ビニル−1−オ
クテニル〕−7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−
オクテン (17)(1)〜(16)の3−p−トリルスルホニルメチル体 (18)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−1−オクテニル〕−7−ヒドロキシビシク
ロ〔3.3.0〕−2−オクテン (19)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−1−ノネニル〕−7−ヒドロキシビシクロ
〔3.3.0〕−2−オクテン (20)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−4−メチル−1−オクテニル〕−7−ヒド
ロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (21)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−4,4−ジメチル−1−オクテニル〕−7−
ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (22)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−5−メチル−1−オクテニル〕−7−ヒド
ロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (23)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−5−メチル−1−ノネニル〕−7−ヒドロ
キシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (24)(23)の6−〔(E,3S,5S)………〕体 (25)(23)の6−〔(E,3S,5R)………〕体 (26)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−3−シクロペンチル−1−プロペニル〕−
7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (27)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−3−シクロヘキシル−1−プロペニル〕−
7−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (28)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−3−シクロヘキシル−1−ブテニル〕−7
−ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (29)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−5−フエノキシ−1−ペンテニル〕−7−
ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (30)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,3S)−3−
ヒドロキシ−5−エトキシ−1−ペンテニル〕−7−ヒ
ドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (31)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,4S)−4−
ヒドロキシ−4−メチル−1−オクテニル〕−7−ヒド
ロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (32)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E,4R)−4−
ヒドロキシ−4−メチル−1−オクテニル〕−7−ヒド
ロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (33)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E)−4−ヒ
ドロキシ−4−ビニル−1−オクテニル〕−7−ヒドロ
キシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (34)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E)−3−ヒ
ドロキシ−1−ヘプテン−7−イン−1−イル〕−7−
ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (35)(1S,5S,6S,7R)−3−(4−カルボメトキシ−1
−フエニルスルホニルブチル)−6−〔(E)−3−ヒ
ドロキシ−1−オクテン−6−イン−1−イル〕−7−
ヒドロキシビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (36)(18)〜(35)の3−(4−カルボメトキシ−1−p−
トリルスルホニルブチル体 (37)(18)〜(36)のメチルエステルがカルボン酸である化
合物 (38)(18)〜(36)のメチルエステルがアリルエステルであ
る化合物 (39)(18)〜(36)の3−(5−ヒドロキシ−1−フエニル
スルホニルペンチル)である化合物 (40)(18)〜(36)の3−(5−ヒドロキシ−1−p−トリ
ルスルホニルペンチル)である化合物 (41)(18)〜(35)の3−〔4−(4−メチル−2,6,7−ト
リオキサビシクロ〔2.2.2〕オクト−1−イル)−
1−フエニルスルホニルブチル〕体 (42)(18)〜(35)の3−〔4−(4−メチル−2,6,7−ト
リオキサビシクロ〔2.2.2〕オクト−1−イル)−
1−p−トリルスルホニルブチル〕体 (43)(1)〜(42)の7位の水酸基および6位の置換基上の
水酸基がt−ブチルジメチルシリル基で保護された化合
物であり、(39)(40)についてはさらに3−(5−t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)体である化合物。
(44)(14)〜(16)およびその3−p−トリルスルホニルメ
チル体,(31)〜(33)とその3−(4−カルボメトキ−1
−p−トリルスルホニルブチル体)及びそのカルボン酸
体の7位の水酸基がt−ブチルジメチルシリル基で保護
され、6位の置換基上の水酸基がトリメチルシル基で保
護された化合物 (45)(1)〜(42)の7位及び6位の置換基上の水酸基が2
−テトラヒドロピラニル基で保護された化合物であり、
(39),(40)についてはさらに3−(5−(2−テトラヒ
ドロピラニルオキシ)〕体である化合物 (46)(1)〜(45)の化合物の鏡像体。
(47)(1)〜(45)の化合物の1位,5位,6位,7位及び
6位の置換基上の水酸基が置換した不斉炭素の立体異性
体 などを挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。
上記式〔I〕で表わされる新規なイソカルバサイクリン
類は下記式〔III〕 で表わされる化合物,その鏡像体、あるいはそれらの任
意の割合の混合物である3,6,7−三置換ビシクロ〔3.3.
0〕−2−オクテン類をパラジウム化合物存在下アリー
ルスルフイン酸塩で処理し、下記式〔I−1〕 で表わされる化合物およびその鏡像体あるいはそれらの
任意の割合の混合物である3,6,7−三置換ビシクロ〔3.
3.0〕−2−オクテン類を位置特異的に得、このものを
必要に応じて下記式〔II〕 〔式中、X,A′は前記定義と同じである。〕で表わさ
れるハロゲン化物と、塩基で処理した後に反応せしめ、
さらに必要に応じて脱保護反応,加水分解反応に付すこ
とにより得られる。
本反応の原料であり、上記式〔III〕で表わされる3,6,7
−三置換ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン類においてR
21およびR31は同一もしくは異なり、トリ(C1〜C7)炭
化水素シリル基または水酸基の酸素原子とともにアセタ
ール結合を形成する基を表わす。かかるトリ(C1〜C7
炭化水素シリル基または水酸基の酸素原子とともにアセ
タール結合を形成する基としては、前記式〔I〕のR2
るいはR3で例示したものと同じ基が好ましいものとして
あげることができる。
上記式〔V〕においてR4は水素原子,メチル基、または
ビニル基を表わし、R5は酸素原子を含んでいてもよい直
鎖もしくは分枝鎖C3〜C8アルキル基;置換もしくは非置
換のフエニル基;置換もしくは非置換のフエノキシ基;
置換もしくは非置換のC3〜C10シクロアルキル基;また
はC1〜C8アルコキシ基,置換されていてもよいフエニル
基,置換されていてもよいフエノキシ基、もしくは置換
されていてもよいC3〜C10シクロアルキル基で置換され
ている直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基を表わし、
いずれも前述の式〔I〕のR5で例示したものと同様のも
のが好ましくあげられる。
式〔V〕においてnは0または1を表わす。
かかる式〔V〕で代表される3,6,7−三置換−ビシクロ
〔3.3.0〕−2−オクテン類は、例えば、柴崎ら、テト
ラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters),25,50
87(1984)記載の方法と同様にして製造されるがその製造
工程を簡単に紹介すると次の工程図のようになる。すな
わち、 の製造工程である。
上記式〔III〕で表わされるアセテートを上記式〔I−
1〕で表わされるアリールスルホン体に導く反応は基本
的には猪股ら(Chem.Lett.,1357(1981))の方法に準じ
て行なわれる。用いるアリールスルフイン酸塩としては
フエニルスルフイン酸ナトリウム,P−トリルスルフイ
ン酸ナトリウムが好ましく用いられるが、その使用量は
3,6,7−三置換ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン類に対
して0.5〜30当量、好ましくは1〜10当量である。
この反応においてはパラジウム存在下に反応を行うが、
用いるパラジウム化合物は例えば新実験化学講座に(P2
30〜P243)記載の種々のパラジウム錯体を用いることが
可能である。本発明においてはテトラキス(トリフエニ
ルホスフイン)パラジウム(O)が好ましく用いられるが
これに限定されるものでは無い。使用量は3,6,7−三置
換ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン類に対して0.001〜
1当量、好ましくは0.01〜0.2当量である。この時の反
応温度は−30℃から200℃、好ましくは0℃〜50
℃であり、反応時間は10分から100時間であり、好
ましくは1時間から24時間である。反応は有機溶媒中
で行なわれ、用いられる溶媒はエチルエーテル,テトラ
ヒドロフラン,ジオキサン,ジメトキシエタン等のエー
テル系溶媒;クロロホルム,四塩化炭素、ジクロロメタ
ン等のハロゲン系溶媒;ベンゼン,トルエンなどの芳香
族溶媒;メタノール,エタノール,イソプロピルアルコ
ールなどのアルコール系溶媒、その他DMF,DMSO
などが用いられるが、好ましくはテトラヒドロフランや
メタノールが好ましい。しかして上記式〔I−I〕で表
わされる3,6,7−三置換ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテ
ン類が位置特異的に得られる。
上記式〔I−I〕におけるR21,R31,R4,R5,nについ
ては前述した前記式〔I〕あるいは前記式〔III〕に例
示したものが挙げられる。Arは置換もしくは非置換のフ
エニル基を表わすが、フエニル基,p−トリル基が好ま
しい。
かくして得られた反応液の処理は、通常行なわれる方法
に準じて後処理すればよい。例えばヘキサン,ペンタ
ン,エチルエーテル,酢酸エチルなどの水に難溶の有機
溶媒を加えて得た有機混合物を必要に応じて食塩水など
で洗浄し、無水硫酸マグネシウム,無水硫酸ナトリウム
などの乾燥剤にて乾燥後、有機溶媒が減圧下除去して租
生成物が得られる。租生成物は、所望によりカラムクロ
マトグラフイー,薄層クロマトグラフイー,液体クロマ
トグラフイーなどの精製手段により、精製することがで
きる。
次いで上記式〔I−1〕で表わされる3,6,7−三置換ビ
シクロ〔3.3.0〕−2−オクテン類を塩基で処理したの
ち上記式〔II〕で表わされるハロゲン化合物と反応せし
め、必要に応じて脱保護反応,加水分解反応を行うと位
置特異的に反応は進行し、下記式〔I−2〕 が得られる。
上記式〔II〕で表わされるハロゲン化物においてXはハ
ロゲン原子を表わし、例えば塩素,臭素,ヨウ素などを
挙げることが出来る。A′は前記式〔I〕において例示
したAから-CH2-OHと-COOHを除いたものが挙げられる。
かかるハロゲン化物は上記式〔I−1〕で表わされる3,
6,7−三置換ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン類に対
し、0.5〜30当量、好ましくは1〜10当量用いられ
る。この反応に用いる塩基は有機リチウム化合物が用い
られ、例えばn−ブチルリチウム,sec−ブチルリチウ
ム,t−ブチルリチウム,フエニルリチウム,メチルリ
チウム,ナフチルリチウム,トリチルリチウムなどが用
いられるが、好ましくはn−ブチルリチウムが用いられ
る。使用量は上記式〔I−1〕で表わされる3,6,7−三
置換ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン類に対し、0.5〜
30当量、好ましくは1〜10当量用いられる。反応温
度は、−100℃〜100℃、好ましくは−78℃〜2
0℃であり、反応時間は5分から50時間であり、好ま
しくは10分〜2時間である。反応は有機溶媒中で行な
われ、用いられる溶媒はエーテル,テトラヒドロフラ
ン,ジオキサン等のエーテル系溶媒、n−ヘキサン,ベ
ンゼンなどの炭化水素系溶媒が用いられるが、好ましく
はエーテル,テトラヒドロフランを用いる。
かくして得られた反応液の処理は、通常行なわれる方法
に準じて後処理すればよい。例えばヘキサン,ペンタ
ン,石油エーテル,エチルエーテル,酢酸エチルなどの
水に難溶の有機溶媒を加えて得た有機混合物を必要に応
じて食塩水などで洗浄し、無水硫酸マグネシウム,無水
硫酸ナトリウム、無水塩化カルシウムなどの乾燥剤にて
乾燥後、有機媒体を減圧除去して粗生成物が得られる。
粗生成物は、所望により、カラムクロマトグラフイー,
薄層クロマトグラフイー,液体クロマトグラフイーなど
の精製手段により、精製することが出来る。
次いで、得られた生成物を必要に応じて脱保護反応,加
水分解反応に付すことにより最終的に上記式〔I−2〕
で表わされる新規なイソカルバサイクリン類が得られ
る。
水酸基の保護基の除去は、保護基が水酸基の酸素原子と
共にアセタール結合を形成する基の場合には、例えば酢
酸,p−トルエンスルホン酸のピリジニウム塩または陽
イオン交換樹脂等を触媒とし、例えば水,テトラヒドロ
フラン,エチルエーテル,ジオキサン,アセトン,アセ
トニトリル等を反応溶媒とすることにより好適に実施さ
れる。反応は通常−78℃〜+30℃の温度範囲で10
分〜3日間程度行なわれる。また、保護基がトリ(C1
C7)炭化水素シリル基の場合には、例えば酢酸,テトラ
ブチルアンモニウムフルオライド,セシウムフルオライ
ド,フツ化水素水,ピリジン−フツ化水素の存在下に、
上記したような反応溶媒中で同様の温度で同様の時間実
施される。
なお、Aが4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ
〔2.2.2〕オクト−1−イル基である式〔III〕の
化合物の場合、上記の保護された水酸基の脱保護条件下
(例えば、酢酸,p−トルエンスルホン酸のピリジニウ
ム塩または陽イオン交換樹脂等の触媒下の反応)で、そ
のAは2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロプ−1−イ
ルオキシカルボニル基に変換される。
この2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロプ−1−イル
オキシカルボニル基は通常のエステル基の加水分解条
件、すなわち、水または水を含む溶媒中で水酸化リチウ
ム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウムと−40℃〜1
00℃、好ましくは0℃〜50℃の温度範囲で10分〜
24時間反応させることによりAがカルボキシ基の化合
物へと変換される。
同様にAが-COOR6で表わされるエステル基である時も上
記条件と同様に加水分解反応によりカルボン酸体へと変
換される。
かくしてイソカルバサイクリン骨格を有する上記式
〔I〕で表わされる化合物が製造される。本発明の製造
法は、 (1)工業的に入手容易な出発原料が用いられる。
(2)本発明方法の骨格合成が位置特異的に進行し、高収
率である。
などの利点を有している。さらに本発明で得られる3,6,
7−三置換ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン類はそれ自
体イソカルバサイクリン様活性、例えば血小板凝集抑制
作用,血管拡張作用,降圧作用,細胞保護作用等を有す
ることが期待される。また医薬品として有望視されてい
るイソカルバサイクリンを合成する中間体として有用な
化合物である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 アセテート3.8g(6.9mmol)のテトラヒドロフラン(1
2ml)溶液に窒素気流下p−トリルスルフイン酸ナトリ
ウム2.5g(13.9mmol)のテトロヒドロスラン(10m
l),メタノール(5ml)の混合溶媒の溶液を加え、次
いで0℃にてテトラキス(トリフエニルホスフイン)パ
ラジウム(O)404mg(0.35mmol)のテトロヒドロフラ
ン(10ml)溶液を加え、1時間攪拌後室温にし24時
間攪拌した。水を加え、エーテル抽出を行い、飽和食塩
水で洗浄後無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減
圧下留去した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイー(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)に供
し、トシル体3.92g(88%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.9(s,18H),0.7〜1.7(m,11H), 1.7〜3.0(m,7H),2.4(br,s,3H), 3.3〜4.1(m,2H),3.75(m,2H), 5.25(m,3H),7.1(d,2H,J=8Hz), 7.55(d,2H,J=8Hz) IR(cm-1,neat): 2950,2860,1600,1460,1400, 1380,1360,1320,1255,1150, 1115 実施例2 トシル体2.95g(4.6mmol)の乾燥テトラヒドロフラン
(30ml)溶液を窒素気流下−78℃に冷却し、n−ブ
チルリチウム(1.56Mヘキサン溶液)3.2ml(5.0mmol)
を加え、10分間攪拌後ヘキサメチルホスホリツクトリ
アミド(以下HMPAと記す)15mlを加えた。4−ヨ
ード酪酸メチル1.15g(50.4mmol)の乾燥テトラヒドロ
フラン(5ml)溶液を加え、そのまま−78℃で1時間
攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えてn−ヘ
キサンにて抽出を行い、飽和食塩水にて洗浄した。無水
硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下留去した。
生成物はトシル基が置換した不斉炭素に由来する2種類
の異性体(TLC;n−ヘキサン:酢酸エチル=4:
1,Rf=0.30,Rf=0.26)が存在するが各々を分離する
ことなくシリカゲルカラムクロマトグラフイー(n−ヘ
キサン:酢酸エチル=20:1)に供し成績体3.33g
(98%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.85(s,18H),0.7〜2.4(m,24H), 2.35(br,s,3H),3.55(s,3H), 3.4〜4.1(m,3H),5.0〜5.5(m,3H), 7.1(br.d,2H,J=8Hz),7.55(br.d,2H,J=8Hz) 2種の異性体の相違点 低極性体 5.15〜5.4(m,3H) 高極性体 5.0〜5.1(m,1H), 5.25〜5.5(m,2H) 実施例3 トシル体910mg(1.41mmol)の乾燥テトラヒドロフラ
ン(10ml)溶液を窒素気流下−78℃に冷却し、n−
ブチルリチウム(1.556Mヘキサン溶液)1ml(1.56mmo
l)を加え、10分間攪拌後HMPA5mlを加え、1−
ブロモ−3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシク
ロ〔2.2.2〕オクト−1−イル)プロパン400mg(1.6m
mol)の乾燥テトラヒドロフラン(2ml)溶液を加え、
そのまま−78℃で30分間、さらに−40℃で4時間
攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えてn−ヘ
キサンにて抽出を行い、飽和食塩水にて洗浄した。無水
硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下留去した。
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(トリ
エチルアミン処理したシリカゲル,n−ヘキサン:酢酸
エチル=6:1)に供し、成績体980mg(85%)を
得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.03(12H,s),0.73(3H,s), 0.8〜1.0(21H,m),1.0〜2.3(22H,m), 2.35(br.s,3H),3.74(6H,s), 3.5〜4.2(3H,m),5.0〜5.4(3H,m), 7.1(br.d,2H,J=8Hz),7.55(br.d,2H,J=8Hz) 実施例4 アセテート550mg(1mmol)のテトラヒドロフラン
(2ml)溶液に窒素気流下ベンゼンスルフイン酸ナトリ
ウム2水塩330mg(2mmol)のテトラヒドロフラン
(2ml),メタノール(1ml)の混合溶媒の溶液を加
え、次いで0℃にてテトラキス(トリフエニルホスフイ
ン)パラジウム(O)58mg(0.05mmol)のテトラヒドロ
フラン溶液(500μl)を加え、そのまま室温にて2
4時間攪拌した。水を加えエーテル抽出を行い、飽和食
塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を
減圧下留去した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフイー(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)に
供し、フエニルスルホン体412mg(65%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.9(s,18H),0.71〜1.7(m,11H), 1.7〜3.0(m,7H),3.3〜4.1(m,4H), 5.2〜5.4(m,3H),7.4〜8.1(m,5H) 実施例5 フエニルスルホン体310mg(0.49mmol)の乾燥テトラ
ヒドロフラン(4ml)溶液を窒素気流下−78℃に冷却
し、n−ブチルリチウム(1.56Mへキサン溶液)350
μl(0.55mmol)を加え、次いでHMPA2mlを加え
た。4−ヨード酪酸メチル128mg(0.56mmol)の乾燥
テトラヒドロフラン(500μl)溶液を加え、そのま
ま−78℃で1時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水
溶液を加えてn−ヘキサンにて抽出を行い、飽和食塩水
にて洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒
を減圧下留去した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフイー(n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1)
に供し、成績体342mg(95%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.85(s,18H),0.7〜2.4(m,24H), 3.4〜4.1(m,3H),3.55(s,3H), 5.0〜5.5(m,3H),7.4〜8.1(m,5H) 実施例6 アセテート680mg(1.18mmol)のテトラヒドロフラン
(3ml)溶液に窒素気流下p−トリルスルフイン酸ナト
リウム430mg(2.4mmol)のテトラヒドロフラン(2m
l),メタノール(1ml)の混合溶媒の溶液を加え、次
いで0℃にてテトラキス(トリフエニルホスフイン)パ
ラジウム(O)70mg(0.06mmol)のテトラヒドロフラン
(1ml)溶液を加えた。室温にして24時間攪拌後水を
加え、エーテル抽出を行い、飽和食塩水で洗浄した。無
水硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下留去し
た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフイー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)に供し、トシ
ル体604mg(76%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.9(s,18H),0.7〜1.7(m,15H), 1.7〜3.0(m,7H),2.4(br.s,3H), 3.3〜4.1(m,2H),3.75(m,2H), 5.25(m,3H),7.1(d,2H,J=8Hz), 7.55(d,2H,J=8Hz) 実施例7 トシル体344mg(0.51mmol)の乾燥テトラヒドロフラ
ン(4ml)溶液を窒素気流下−78℃に冷却し、n−ブ
チルリチウム(1.56Mヘキサン溶液)360μl(0.56m
mol)を加え、次いでHMPA2mlを加えた。4−ヨー
ド酪酸メチル130mg(0.57mmol)のテトラヒドロフラ
ン(1ml)溶液を加え、そのまま−78℃で1時間攪拌
した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えてn−ヘキサ
ンにて抽出を行い、飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸
マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下留去した。粗生
成物はシリカゲルカラムクロマトグラフイー(n−ヘキ
サン:酢酸エチル=15:1)に供し、成績体370mg
(94%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.85(s,18H),0.7〜2.4(m,28H), 2.35(br.s,3H),3.60(s,3H), 3.4〜4.1(m,3H),5.0〜5.5(m,3H), 7.1(br.d,2H,J=8Hz),7.55(br.d,2H,J=8Hz) 実施例8 アセテート410mg(0.79mmol)のテトラヒドロフラン
(2ml)溶液に窒素気流下p−トリルスルフイン酸ナト
リウム285mg(1.60mmol)のテトラヒドロフラン(1
ml),メタノール(0.5ml)の混合溶媒の溶液を加え、
次いで0℃にてテトラキス(トリフエニルホスフイン)
パラジウム(O)46mg(0.04mmol)のテトラヒドロフラ
ン(1ml)溶酸を加えた。室温にして24時間攪拌後水
を加え、エーテル抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫
酸マグネシウム上乾燥し、溶媒を減圧下留去した。粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(n−ヘキ
サン:酢酸エチル=10:1)に供し、トシル体395
mg(81%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.9(s,9H),1.1(s,3H), 0.7〜1.7(m,11H),1.7〜3.0(m,7H), 2.4(br.s,3H),3.3〜4.1(m,2H), 3.70(m,2H),5.20(m,3H), 7.1(d,2H,J=8Hz),7.55(d,2H,J=8Hz) 実施例9 トシル体350mg(0.57mmol)の乾燥テトラヒドロフラ
ン(4ml)溶液を窒素気流下−78℃に冷却し、n−ブ
チルリチウム(1.56Mn−ヘキサン溶液)404μl
(0.63mmol)を加え、次いでHMPA2mlを加えた。4
−ヨード酪酸メチル144mg(0.63mmol)のテトラヒド
ロフラン(1ml)溶液を加えた。2時間攪拌し、飽和塩
化アンモニウム水溶液を加えてn−ヘキサンにて抽出し
た。飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で
乾燥し、溶媒を減圧下留去した。粗生成物はシリカゲル
カラムクロマトグラフイー(n−ヘキサン:酢酸エチル
=15:1)に供し、成績体372mg(91%)を得
た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.85(s,9H),0.7〜2.4(m,24H), 1.1(s,3H),2.35(br.s,3H),3.55(s,3H), 3.4〜4.1(m,3H),5.0〜5.5(m,3H), 7.1(br.d,2H,J=8Hz),7.55(br.d,2H,J=8Hz) 実施例10 アセテート450mg(0.82mmol)のテトラヒドロフラン
(2ml)溶液に窒素気流下p−トリルスルフイン酸ナト
リウム285mg(1.60mmol)のテトラヒドロフラン−メ
タノール(1ml−0.5ml)の混合溶媒の溶液を加え、次
いで0℃にてテトラキス(トリフエニルホスフイン)パ
ラジウム(O)46mg(0.04mmol)のテトラヒドロフラン
(1ml)溶液を加えた。室温にして24時間攪拌後水を
加えてエーテル抽出を行つた。飽和食塩水で洗浄後無水
硫酸マグネシウム上乾燥し、溶媒を減圧下留去した。粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(n−ヘ
キサン:酢酸エチル=10:1)に供し、トシル体41
7mg(79%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.9(s,18H),1.0〜2.3(m,16H), 2.4(br.s,3H),3.3〜4.1(m,2H), 3.70(m,2H),5.20(m,3H), 7.1(d,2H,J=8Hz),7.55(d,2H,J=8Hz) 実施例11 実施例2と同様にして400mg(0.62mmol)のトシル体
から成績体430mg(93%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.9(s,18H),1.0〜2.4(m,22H), 2.35(br.s,3H),3.55(s,3H), 3.4〜4.1(m,3H),5.0〜5.5(m,3H), 7.1(br.d,2H,J=8Hz),7.55(br.d,2H,J=8Hz) 実施例12 ジシリル体87mg(0.12mmol)を2mlの乾燥テトロヒド
ロフラン(2ml)溶液にし、テトラブチルアンモニウム
フルロライド(1.0Mテトラヒドロフラン溶液)を47
0μl(0.47mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。水
を加えて酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウム上
で乾燥したのち溶液を減圧下留去した。シリカゲルカラ
ムクロマトグラフイー(酢酸エチル,2%メタノール)
に供し脱シリル体55mg(91%)を得た。
NMR(δppm,CDCl3) 0.7〜1.0(m,3H),1.0〜3.0(m,21H), 2.45(br.s,3H),3.7(s,3H), 3.4〜4.2(m,3H),5.3〜5.6(m,3H), 7.4(br.d,2H,J=8Hz),7.8(br.d,2H,J=8Hz) IR(cm-1,neat) 3400,2940,2860,1735,1595, 1430,1300,1280,1200,1140, 1080
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/557 ACB 7431−4C ACL

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式[I] で表わされる化合物,その鏡像体、あるいはそれらの任
    意の割合の混合物であるイソカルバサイクリン類。
  2. 【請求項2】Rが水素原子である特許請求の範囲第1
    項記載のイソカルバサイクリン類。
  3. 【請求項3】Rまたは である特許請求の範囲第1項記載のイソカルバサイクリ
    ン類。
  4. 【請求項4】Rである特許請求の範囲第1項記載のイソカルバサイクリ
    ン類。
  5. 【請求項5】RとRは同一もしくは異なり、水素原
    子,トリメチルシリル基またはジメチル−t−ブチルシ
    リル基である特許請求の範囲第1項〜第4項いずれか1
    項記載のイソカルバサイクリン類。
  6. 【請求項6】Rが水素原子である特許請求の範囲第1
    項〜第5項いずれか1項記載のイソカルバサイクリン
    類。
  7. 【請求項7】Rがブチル基,ペンチル基,ヘキシル
    基,ヘプチル基,2−ヘキシル基,2−メチル−2−ヘ
    キシル基,2−メチルブチル基,2−メチルペンチル
    基,シクロペンチル基またはシクロヘキシル基である特
    許請求の範囲第1項〜第6項いずれか1項記載のイソカ
    ルバサイクリン類。
  8. 【請求項8】n=0である特許請求の範囲第1項〜第7
    項いずれか1項記載のイソカルバサイクリン類。
  9. 【請求項9】Arがフェニル基またはp−トリル基であ
    る特許請求の範囲第1項〜第8項記載のイソカルバサイ
    クリン類。
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