JPH0660422B2 - ほうろうの製造方法 - Google Patents

ほうろうの製造方法

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JPH0660422B2
JPH0660422B2 JP62125727A JP12572787A JPH0660422B2 JP H0660422 B2 JPH0660422 B2 JP H0660422B2 JP 62125727 A JP62125727 A JP 62125727A JP 12572787 A JP12572787 A JP 12572787A JP H0660422 B2 JPH0660422 B2 JP H0660422B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はほうろうの製造方法に関し、特に自動車、電機
製品等に使用されている通常の普通鋼板をほうろう掛け
するとともに、従来のほうろう用鋼板と同等以上に爪と
びや泡欠陥及び密着性不良のない両面若しくは片面1回
掛ほうろうの製造を可能にすることにある。以下、ほう
ろうと記載するが、これらは鋼板ほうろうをさし、鋳物
ほうろうは除外する。
〔従来の技術〕
周知の通りほうろうの欠陥には、爪とび、泡及び密着性
不良等があり、ほうろう用の鋼板と釉薬の組合せや前処
理が不適当な場合に、欠陥が発生しやすい。
爪とびは、焼成時にほうろう釉薬又は焼成炉の雰囲気中
の水分と鉄との反応により生じた水素が鋼中に入り、冷
却時に鋼板とほうろう皮膜の界面に集まり、その水素ガ
スの圧力により、ほうろう膜がはね飛ばされて発生した
ものと考えられる。
そこで耐爪とび性を改善する方法として、鋼中の介在
物、析出物を多くし、その周辺に水素を吸蔵させる方法
が従来から知られており、たとえばTi−C,Ti−Sおよび
Ti−REM−S系で介在物、析出物を作るものとしては、特
開昭 48−222号公報、特開昭52−131919号公報および特
公昭54−3447号公報などが、B−N系で介在物、析出物
を作るものとしては特開昭58−1013号公報などがある。
一方、泡系欠陥にはコッパーヘッドやピンホール等があ
り、これらは主に鋼中〔C〕、カーバイドなどが焼成時
に分解し、COガスになり、泡系欠陥になると考えられ
ている。その防止策ないしは加工性の向上策として、溶
鋼時又は焼鈍時に脱炭しており、たとえば特開昭 56−5
1553号公報又は特開昭51−6813号公報等がある。
しかし、泡系欠陥の原因として〔C〕源以外に、鋼板表
面の介在物も関係している様で、爪とびと泡欠陥を同時
に完全防止するのは容易ではない。
更に、密着性不良は特に両面1回掛ほうろうで発生しや
すい。一般に密着性を向上させるためには鋼板の表面粗
度を大きくするか、鋼板と釉薬間の化学結合力を強める
とよい。前者には鋼中にCuを0.025%以上添加したり、
酸洗減量を大きくしたり、後者には酸洗後Ni 液に浸漬
(以下、Niディップと呼ぶ)した上に釉薬を塗布する方
法がある。しかし、両面1回掛ほうろうでは密着不良が
起り易いので、特開昭51−1311号公報では鋼板の表面粗
さとMn 量を規制し、特開昭 57−63661号公報では鋼中
成分の(P+S)/Cuを2.0以下にしている。
一方ほうろう用被覆金属製品としてほうろう用フリット
に水溶性又は水分散高分子、酸化剤及び潮解性物質より
なる混合物を鋼板表面に施釉、乾燥したもので、これを
そのまま成形加工し、焼成できるものとして特公昭 49
−41084号公報、更にこれとほぼ類似の特公昭 54−2300
6号公報がある。これらはほうろう釉薬を施釉したまま
で優れた成形加工ができ、その後焼成するとほうろう成
品として外観、密着性、耐食性が良好であるとしてい
る。
次に、特公昭 36−19385号公報は本発明と同じ酸化処理
を行なう事が記載されているが、 「酸化膜の厚さは 0.003〜0.04mm(30,000〜400,000
Å)の範囲内にあるときがほうろう性が良い」とされて
いるが、本発明では酸化鉄膜の厚みは50〜1100Åが最適
で、上記特許の最適厚みと全く異なるものである。
更に、上記特許では酸洗及びNi ディップを行ってい
ないが、本発明は従来実施されていない酸化鉄膜上にN
i を付着させてからほうろう掛けを行なう点でも全く新
規な方法である。酸化鉄膜とNi の付着との共存によ
り、ほうろう膜の密着性が向上するが、どちらかが欠け
ていると密着性は極めて低下する。
最後に、本発明は両面1回掛けの難かしい連続鋳造鋼
でかつ、従来技術ではほうろうの用途には適用が不可能
であった普通鋼板にほうろう掛けするもので、従来の技
術に見られないものである。上記特許は連続鋳造鋼がな
かった時代で、ほうろう掛けが比較的容易な鋳型鋳造の
キャップド鋼に適用されたもので、かつ、鋼板表面の粗
面化やNi ディップを行わず、酸化は本発明に比べ高温
度で、長時間行なっているので酸化鉄の膜厚は厚く、本
発明と異なるものである。又上記特許を追試験した所ほ
うろう膜にスケールの欠陥が多く、かつ密着性も極めて
悪い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述のように、ほうろう用鋼板は通常の普通鋼板とはや
や異なる特別の成分で、特に、介在物が多く、清浄度指
数は普通鋼板の約5倍も高く、またJISG3133はほうろう
用鋼板としては脱炭処理鋼板であると規定している。従
来技術では、普通鋼板、すなわちJIS規格に該当する
ものとしては熱延鋼板(JISG3131)及び冷延鋼板(JISG314
1)を使用して両面若しくは片面1回掛けほうろうとし、
密着性不良が発生しないほうろうを提供することはでき
なかった。
〔問題を解決するための手段〕
本発明は、普通鋼板をほうろう用鋼板にした従来に見ら
れない全く新規なほうろうを提供するために、ほうろう
特性を有しない熱間圧延普通鋼板もしくは冷間圧延普通
鋼板の表面に、酸化鉄層が存在する場合は該酸化鉄層を
除去し、前記熱間圧延鋼板もしくは冷間圧延鋼板の表面
を表面粗さRmaxで15〜60μmに粗面化し、しかる後該表
面に厚さが50〜1100Åの酸化鉄層を形成し、その後Ni
液と接触させ、ほうろう掛けを行なうことを特徴とする
方法を要旨とする。
一般に、ほうろう用鋼板は両面1回掛ほうろうの場合完
全脱脂後酸洗、Ni ディップ、中和後、施釉するのが常
識とされており、完全脱脂後酸洗し、油および酸化鉄層
を完全除去するのが不可欠になっているので本発明の様
に鋼板と釉薬の間に酸化鉄層を付着せしめるのは従来の
常識では考えられない。更に、酸化鉄層の上にNi を付
着させるのも従来なかった。また、ほうろう用に適さな
い熱延及び冷延普通鋼板に両面1回掛けほうろうが可能
であるとの従来の技術常識もない。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明が対象とする普通鋼板とはJIS G 3131の熱間圧延
軟鋼板及び鋼帯(SPHC,SPHD,SPHE等)、JIS G 3141の
冷間圧延鋼板及び鋼帯(SPCC,SPCD,SPCE等)及びJIS
G 3303のぶりき原板(SPB 等)等を含む普通鋼の鋼板及
び鋼帯であって、これらの普通鋼板及び鋼帯のうち、JI
S規格にないほうろう用途の普通鋼板、すなわち、ほう
ろう用鋼板に近いものおよびほうろう用鋼板と普通鋼板
の中間的なものとして従来からほうろうの用途に使用さ
れている普通鋼板及び鋼帯を除いた普通鋼板をいう。も
ちろん、JIS G 3133のほうろう用脱炭鋼板及び鋼帯(SP
P 等)は含まないこととする。なお、これらほうろう用
鋼板、鋼帯を本発明方法によりほうろう掛けを行なう
と、従来のほうろう用鋼板には見られないような爪と
び、泡欠陥が少ないほうろうが得られるが、本発明法は
普通鋼板を従来同等もしくはそれ以上の品質のほうろう
用鋼板とすることを目的とするので、上記ほうろう用鋼
板、鋼帯は本発明の対象外とした。よって、本発明にい
う普通鋼板とは、前述のJIS 規格にないほうろう用途の
普通鋼板を除く普通鋼板であって、広義には、爪とび、
泡欠陥防止及び密着性不良対策が講ぜられていない鋼板
を指す。上記普通鋼板の成分範囲はJIS規格に表示さ
れており、C:0.15%以下、Mn:0.60%以下、P:0.0
50%以下、S:0.050%以下で、更に、Cuは0.08%以
下、Alは0.08%以下、Tiは0.10%以下とする。Cuは
一般に0.08%超ではCu 原因の表面疵が発生しやすくな
り、更に、コスト高になるので、0.08%以下にした。
又、Alを0.08%以下にする理由はもともとAl 脱酸す
る場合Al 含有は不可避であり、目的に対する影響を調
査した結果、0.08%迄は特に悪影響はないが、0.08%超
では経済的に問題が生じる。
Tiを0.10%以下にする理由は上記のAlと同様にTi 脱
酸の他にN,Cと結合し、窒素物、炭化物とし、非時効
性の他に加工性を向上するために添加されるが、本願発
明のほうろう性に対する影響は0.10%迄は特に悪影響は
ないが、0.10%超ではコスト高になる。
一般にほうろう用鋼板を用いた両面1回掛の通常の製造
工程では施釉後焼成する際、まず鋼板表面に酸化が起
り、ついで、ほうろう釉薬が溶融し、酸化鉄がほうろう
中に溶解し、焼成終了時に酸化鉄層が消滅して、ほうろ
う層と鋼板が密着する。その際酸化鉄の過不足が密着に
大きな影響を及ぼすと考えられている。しかし、適正な
酸化鉄の厚みは不明であり、かつ、ほうろう釉薬のすき
まや、加熱温度、昇温速度や雰囲気等が異なりそのコン
トロールは極めて難しい。従って、安定した密着性を有
するほうろう用鋼板を作ることは困難である。また、通
常、ほうろうの用途に使用されていない普通鋼板の熱延
及び冷延鋼板では粗度を大きくし、Cu添加やNi ディ
ップをしても密着性のよいものを作る事は極めて難し
い。
そこで、本発明は、熱間圧延普通鋼板については表面酸
化膜を除去した後、冷間圧延鋼板については、そのま
ま、表面を酸洗、ダルロール圧延、研摩(グラインダ
ー、ペーパー、ショットブラスト、放電加工等)及び研
削等により、粗面化する。なお、熱間圧延鋼板の表面酸
化膜除去と粗面化を一回の酸洗工程内で行なってもよ
い。
鋼板の表面粗度に関しては、従来のほうろう用鋼板では
Rmaxで7〜20μmである。本発明においては鋼板の表
面粗度の範囲は、Rmaxで15〜60μmと従来よりやや粗い
表面粗度範囲がほうろう品質を良好にする。ここで、表
面粗度Rmaxは、鋼板表裏面のL及びC方向のRmaxの平均
値で表示することにする。
表面粗度がRmaxで15μm未満では、その上に酸化鉄被
膜を被覆してほうろう釉薬を施釉し、焼成すると、溶融
した釉薬の表面張力で、釉引けが起り、鋼板上に釉薬の
付着した部分と、釉薬が付着していない部分が発生する
ことがある。釉薬の鋼板へのアンカーリング効果をもた
せるためには、Rmaxで15μm以上の粗度が望ましい。
Rmaxで60μm超にするためには酸洗で、長時間を要
し、且つ、鋼板表面にスマット(よごれ)が大量に付着
し、ほうろうに泡欠陥が発生しやすくなり、又ダルロー
ルで粗度を60μm超にするのは、ロール表面の粗度調
整が困難で、且つ、使用時のロール表面の摩耗が激しい
ので、ロール交換を頻繁に行う必要があり、コスト的に
不利である。一方、上記Rmaxの範囲に相当する1インチ
当りのピーク数、PPIは約90〜388 ピーク/インチ
で、中心線平均粗さRa は、約0.7〜62μmであ
る。
更に、ショットブラストでは鋼板表面の粗度を粗くする
のに適するが、Rmaxで60μm超にするために、ショッ
トの噴射圧を極めて高くする必要があり、設備及び電力
消費の面でコスト高になり不利である。
本発明は少くとも普通鋼板の表面に適正な厚みで、均一
な酸化鉄層を前もって生成させた点に大きな特徴を有す
るものである。
本発明者等は、酸化鉄層の厚みを、酸化前后の重量測定
と偏光解析装置で測定し、酸化鉄の厚みを求めた。ま
た、低温度(570℃以下)での酸化鉄相は一般にFe3O4
Fe2O3相からなると言われているが、Fe3O4相が主体と考
え重量増加分をFe3O4の比重で割って上記厚みを得た。
その結果、酸化鉄相の厚みは50〜1100Åの範囲が最適で
あることが判明した。
酸化鉄層の厚さを50〜1100Åに限定した理由は、50Å
未満では酸化鉄層が薄すぎて密着性が悪くなる。この原
因は焼成時に鋼板とほうろう層の界面にSiO2と酸化鉄の
反応物即ち珪酸鉄がわずかしか出来ないためと考えられ
る。一方、酸化鉄層が1100Å超でも密着性が低下する。
この原因は焼成時にほうろう中に酸化鉄膜が完全に溶解
せず、ほうろう層と鋼板の界面に未溶解の酸化鉄が残存
しているためと推定される。
50〜1100Å厚さの酸化鉄層にした鋼板をNi ディップ後
ほうろう掛けして焼成するとほうろう中に酸化鉄膜が適
度に溶解し、ほうろう層と鋼板の界面に珪酸鉄が生成
し、これがほうろう層と鋼板との接着剤としての役割を
して密着性を向上しているものと思われる。
なお鋼板の表面粗度は酸化鉄表面にほとんど同じ値で残
存する。すなわち、鋼板表面の深い凹部の残留歪が局部
的に大きくなっているため、深い凹部では酸化が促進さ
れ、凹部が若干平坦化される傾向があるが、鋼板全体と
しての粗度Rmaxは酸化前後ではほとんど変わりない。ま
た、酸化鉄形成後に粗度計、光学顕微鏡或いは電子顕微
鏡により鋼板地鉄の酸化鉄との界面の粗さを測定するこ
とができる。
上述のように普通鋼板の表面にこれら酸化鉄層を形成さ
せるには一般に、電気炉、熱風炉、赤外線炉、ガス炉、
高周波炉、直接通電、レーザービーム等により酸化雰囲
気中で酸化させる。酸化温度は約 50〜600℃で数秒〜数
10分位で処理する。該処理の酸化は高温になる程短時
間で行う。弱酸化雰囲気で酸化させる場合は当然、高温
度でかつ長時間で行うことができる。この他に焼鈍直後
の冷却過程で酸化する方法等もある。
酸化膜の作用、効果は上述した如くほうろう層の鋼板へ
の密着性の向上にあるが、その他の効果として、泡及び
爪とび防止の向上もある。即ち、鋼板表面を酸化すると
炭化物、窒化物、硫化物等が酸化され、ガス化し、鋼板
表面の酸化膜中に泡原因となる成分(C,N,S等)が減
少するので泡が発生しにくい。又爪とびの原因は鉄と釉
薬中の水分との反応で発生した水素によって生じるので
鋼板表面を酸化鉄膜でマスクすればこの反応は起らな
い。これは介在物の少ない(一般に0.05%未満)、通
常、ほうろうの用途に使用されていない普通鋼板の熱延
及び冷延鋼板では特に爪とびが発生しやすいので上の酸
化処理は極めて有効である。次に本発明のほうろうは両
面1回掛けほうろうを行う際、酸化鉄層の上層にNi デ
ィップを行うか、ないしはNi ディップ後その上層にさ
び止め油を塗布する。その後それらの上層にほうろう釉
薬を塗布、乾燥後焼成すると各種ほうろう特性が向上す
る。
Ni 液との接触は通常ディップで行う。Ni ディップは
一般に両面1回掛けほうろうを行う場合、必須の処理
で、数%のNiSO4水溶液(pHが約2.5〜3.0)を約
70℃にし、数分間浸漬してNi 被覆処理し、その後中
和、乾燥するか、ないしは更に密着性を向上するため、
その上層にさび止油を塗布する。酸化鉄層の上にNi デ
ィップした場合通常の鋼板表面にNi ディップした場合
に比べ付着量は0.1〜5.0g/m2と、約1/500〜1/10
程度ですむ。なお、ディップの代りに塗布を行なっても
よい。Ni ディップの効果はほうろう成品の欠陥防止に
効果があるが、特に焼成時の酸化を押え、かつ、ほうろ
う層と鋼板界面の珪酸鉄中に拡散してほうろう膜の鋼板
への密着性を向上する。
上述した塗油の作用、効果はほうろう釉薬が焼成の昇温
時に約500〜600℃で軟化、溶融する迄の低温度で油が分
解、焼成し、釉薬中の水分及び酸素を蒸発、除去するこ
とにより、前記爪とび及び泡の発生を減少又は防止でき
ると考えられる。
その塗油量は片面当り3.0g/m以下が適正である。
塗油量が片面当り3.0g/m超では、焼成時に油の焼
成、分解ガスが大量に発生し、ほうろう釉薬が鋼板上か
ら浮上し、剥離したり、部分的に浮上して釉引けが起り
易くなり、又コスト高になる。
なお上記のさび止め油として、JISでNP−0〜11及び
NP18〜20の15種類に整理され、これらの中には通常、
防錆油、潤滑油、機械油等と呼称しているものが含ま
れ、又気化性さび止め剤も効果があると考えられる。塗
油は一般にスプレイ、ロールコーター、浸漬、フローコ
ーター、はけ塗り等で行う。長尺物ではスプレイで、塗
布後ロールで塗布量を均一にする。また、少量で均一塗
布する場合には、静電塗装などで行う。
続いて、鋼板が圧延された段階からほうろう完成段階ま
での一連の工程をより具体的に説明する。
1)先ず、熱延普通鋼板を対象とした場合では、熱延鋼
板表面をショット、硫酸又は塩酸酸洗或いはスキンパス
−酸洗又はショット−酸洗を行うことにより、スケール
を完全に除去し且つ表面粗度を所望の値に調整する。ま
た、冷延鋼板の場合、スキンパス、ショット又は酸洗或
いはスキンパス−酸洗又はショット−酸洗で表面粗度を
調整する。上記処理後(ショット・スキンパスの後で脱
脂、水洗、乾燥を行う場合は乾燥時)又は前記酸洗後の
水洗、乾燥時に本発明の特徴とする酸化鉄を形成させ、
Ni ディップ−水洗−中和−乾燥−施釉−乾燥−焼成−
空冷を行なう。
また、さび止め油を塗布する場合は施釉する前に塗油す
る。本発明において酸化された鋼板は白板、パネル等の
平板のままで使用される場合は鋼板の成形は殆んど行わ
ずに、ほうろう掛け工程に通される。
2)次に冷延鋼板、熱延鋼板をプレス成形した後、前記
1)の粗面化処理を行った後、酸洗を行う工程ではその
乾燥時に酸化処理を行い、それ以外の場合は酸素雰囲気
炉中で酸化を行い、その後Ni ディップし、次いで前記
1)と同じ工程でほうろう掛けを行なう。
3)更に前記2)の工程で、粗面調整後酸化処理した後
でプレス成形し、次いで脱脂、水洗、Ni ディップ−前
記1)記載のほうろう掛けを行う。
また、粗面調整後、プレス成形し、次いで脱脂、水洗、
乾燥の工程を通す場合、該乾燥時に酸化膜を形成しても
よい。
4)次に熱延鋼板の場合、酸洗ショット又はスキンパス
−酸洗を行い、冷延鋼板の場合スキンパスを行ない表面
粗度を粗調整した後成形し、プレス油等を脱脂後、水洗
し、硫酸酸洗で表面粗度を最終調整後水洗→乾燥(酸化
を兼ねる)−Ni ディップ後前記1)と同じ工程でほう
ろう掛けを行う。この場合、成形後粗面化、酸化及びN
i ディップを行うので、加工で酸化鉄膜が殆んど除去さ
れるような例えばスピニング加工でケトルを製造する場
合に適する。
5)最後に冷延鋼板の場合、冷間圧延後酸洗で表面粗度
を調整し、オープンコイル焼鈍又は連続焼鈍を行った直
後の冷却過程で本発明の酸化処理を行い、その後成形、
脱脂、Ni ディップ後前記1)と同じ工程でほうろう掛
けを行う。この場合、酸化を、酸洗後の中和−水洗−乾
燥時に酸化も兼ねて行ない、タイトコイル焼鈍を行って
もよい。
本発明の酸化鉄層の厚みは50〜1100Åで、極めて薄く、
鋼板との密着性はよく、曲げやプレス加工等を行って各
用途別の成形品に加工されるが、剥離しにくい。更に、
酸化前に粗面化を行っているので、仮に酸化鉄が剥離し
ても粗度の凸部のみで凹部は残存しており、その後のN
i ディップで粗度の凸部に重点的にNi が付着するの
で、ほうろう密着性にはNi の断続的に付着させた方が
好都合である。
溶接部は溶接時の酸化膜が薄い場合はそのままでもよい
が、厚い場合は酸化鉄の表層部はサンドペーパー等で落
とした方がよい。
さらに、ほうろう釉薬工程の具体的条件について説明す
る。
ほうろう釉薬は溶融後急冷破砕されたガラス質(フリッ
ト)に浮遊剤、着色剤、水を加えてボールミル等で、約
200メッシュ以下に微粉砕したもの(スリップ)で、これ
らの成分は、ほうろう釉薬成分ないしはその用途により
異なり、更に種々の添加物を加えることがある。
施釉はスプレイ、浸漬、静電スプレイ、電気泳動法等が
あり、鋼板の片面又は両面に行う。施釉後、室温〜100
℃位で数10分乾燥し、約800〜920℃の炉で焼成する
か、連結炉で乾燥、焼成、冷却を行ない、ほうろう成品
に仕上げる。
本発明の方法では製造されるほうろう成品は、耐食性、
耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、豊かな色彩等に優れ、ス
トーブ、レンジ、ボール、ポット、炊飯器、流し台、建
築用パネル、白板、等に用いられる。
(実施例1) 第1表の成分(重量%)の2.0mm厚みの熱延普通鋼板(S
PHC)を塩酸々洗した鋼板及び冷延普通鋼板(SPCCとSPCE)
を0.5〜1.2%調質圧延又はショット後100×150mm
に剪断し、脱脂、硫酸々洗で鋼板表裏面の粗度をRmax
で約7〜61μmに調整後、炉温が 350℃、500℃及び7
00℃の電気加熱炉中で1秒〜20分間酸化し、Ni ディ
ップし、その上層に第2表のフリットを主成分とする釉
薬を鋼板の両面に約130μm施釉し、100℃で30分間乾
燥を行った後焼成した。
なお比較品には、ほうろうに適しないブライト仕上(R
max≒5μm)、酸化処理を行っていないもの(通常の両
面1回掛処理)および酸化鉄厚さが本発明範囲外のもの
を示す。
第1図には炉温 300℃、500℃及び700℃中での鋼板表面
の昇温曲線を示す。参考のため第3表の酸化条件で炉温
350℃装入時間30秒は第1図で鋼板表面温度が約90
℃に達した後(図中×印)直ちに炉外に出し、大気中で空
冷したものである。第3表に両面1回掛けに本発明品を
適用した例を示したが、粗面化、酸化処理により普通鋼
板は、ほうろう特性が向上したことを明らかにしてい
る。
(実施例2) 第1表の成分(重量%)の2.0mm厚みの熱延普通鋼板を
塩酸々洗した鋼板及び0.8mm厚の冷延普通鋼板を0.
5〜1.2%調質圧延又はショットし、150×100mm
サンプルに剪断後アルカリ液で脱脂し、10%硫酸液中
で数分間酸洗して粗度を調整した後中和し、炉温が350
℃、 500℃及び 700℃の電気加熱炉中で1秒〜5分間酸
化し、Ni ディップ後引火点 55〜210℃のさび止め油を
塗油量を変えて均一に塗油した。
その後第2表のフリットを主成分とする釉薬(スリップ)
をスプレイで鋼板の両面に施釉し、室温〜50℃範囲で
30分乾燥した後焼成、空冷後各種ほうろう特性を測定
し、その結果を第4表に示す。
なお、第4表の比較品には酸化鉄厚さが本発明範囲外の
ものと酸化、Ni ディップ後塗油量の多いものを示す。
第4表から明らかなようにほうろう釉薬を施釉する前に
50〜1100Åの酸化鉄層を有し、Ni ディップ、塗油した
鋼板にほうろう掛けした成品はコッパーヘッド、爪とび
がなく、密着性も良好であった。
これに反し、酸化膜厚が50μm未満又は1100μm超の
ものはほうろう膜の密着性が悪い。又、塗油量が片面当
り3.0g/m超では釉引けが発生する。
(実施例3) 第1表の成分(重量%)の2.0mm厚みの熱延普通鋼板を塩
酸々洗した鋼板及び0.8mm厚の冷延普通鋼板を0.5
〜1.2%調質圧延又はショットし、90×90mmのサン
プルに剪断後エリクセン試験機でエリクセン値8mmに変
形し、アルカリ液で脱脂し、10%硫酸液中で数分間酸
洗して粗度を調整した後中和し、炉温が350℃、500℃、
及び 700℃の電気加熱炉中で1秒〜30秒間酸化し、N
i ディップ後実施例1と同様の方法でほうろう掛けし
た。更に、エリクセン試験機による成形を酸化処理後で
も行なった。なお、比較品には従来法による両面1回掛
ほうろう工程(調質圧延等−成形脱脂−水洗−硫酸々洗
−水洗−Ni メッキ−水洗−中和−乾燥−施釉−乾燥−
焼成)で製造したものを示す。その結果を第5表に示
す。第5表の本発明品1)は調質圧延等の後に成形した
ものを、本発明品2)は酸化処理後に成形したものを示
すが、いずれもほうろう性は良好である。一方、従来法
による比較品はほうろう性が悪い。
〔発明の効果〕 本発明にかかわるほうろう用被覆鋼板は、従来技術では
ほうろうが適用できなかった普通鋼板においてもほうろ
うの適用が可能となり、しかも、ほうろう特性が良好で
あるので、その経済的効果、作業効果が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、0.8mm×100mm×150mmの寸法の試料につい
て酸化時間(炉内保持時間)、酸化温度(鋼板表面温度)
および炉温の関係を示すグラフである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほうろう特性を有しない熱間圧延普通鋼板
    もしくは冷間圧延普通鋼板の表面に酸化鉄層が存在する
    場合は該酸化鉄層を除去し、前記熱間圧延鋼板もしくは
    冷間圧延鋼板の表面を表面粗さRmaxで15〜60μmに粗面
    化し、しかる後該表面に厚さが50〜1100Åの酸化鉄層を
    形成し、その後Ni液に接触させた後ほうろう掛けを行な
    うことを特徴とするほうろうの製造方法。
  2. 【請求項2】前記普通鋼板を成形後、前記粗面化を行な
    い、さらに前記酸化鉄層の形成を行なうことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のほうろうの製造方法。
  3. 【請求項3】前記普通鋼板を粗面化し、前記酸化鉄層の
    形成を行ない、その後成形することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載のほうろうの製造方法。
  4. 【請求項4】ほうろう特性を有しない普通鋼板を冷間圧
    延後、酸洗により前記粗面化を行ない、その後の乾燥時
    または焼鈍直後の冷却過程で、前記酸化鉄層を形成さ
    せ、しかる後成形し、Ni液に接触させた後ほうろう掛け
    を行なうことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    ほうろうの製造方法。
  5. 【請求項5】ほうろう特性を有しない熱間圧延普通鋼板
    もしくは冷間圧延普通鋼板の表面に酸化鉄層が存在する
    場合は該酸化鉄層を除去し、前記熱間圧延鋼板もしくは
    冷間圧延鋼板の表面を表面粗さRmaxで15〜60μmに粗面
    化し、しかる後該表面に厚さが50〜1100Åの酸化鉄層を
    形成し、その後Ni液に接触後塗油を行ない、しかる後ほ
    うろう掛けすることを特徴とするほうろうの製造方法。
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