JPH0667992B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JPH0667992B2
JPH0667992B2 JP30612889A JP30612889A JPH0667992B2 JP H0667992 B2 JPH0667992 B2 JP H0667992B2 JP 30612889 A JP30612889 A JP 30612889A JP 30612889 A JP30612889 A JP 30612889A JP H0667992 B2 JPH0667992 B2 JP H0667992B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐熱性合成樹脂、特に加工性に優れた耐熱性熱
硬化可能な樹脂組成物に関する。
[従来の技術] プラスチック工業の需要が高度化するにつれて、特殊な
性質を持つ工業素材が必要とされるようになり、この傾
向は技術の高度化と相まって急速に展開しつつある。
耐熱性向上の要求は、プラスチック、フィルム、繊維、
ラミネート、積層板、接着剤等耐熱性を要求される分野
の工業材料に耐熱性を付与し、市場を拡大すること及び
新しい機能をもって広範な新しい分野への進出を計るた
めでもある。
このような要求に対し、芳香族ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド等エンジ
ニヤリングプラスチックスと呼ばれる一群の合成樹脂が
既に開発され、従来の合成樹脂とは異なった新規な機能
を有するプラスチックとして工業生産され、新しい需要
分野を開拓しつつあり、アラミドの名称で知られている
芳香族ポリアミドはその中の一つである。
芳香族ポリアミドとしては、デュ・ポン社で開発された
ポリパラフェニレンテレフタルアミド(商品名:ケプラ
ー)、ポリメタフェニレンイソフタルアミド(商品名:
ノーメックス又はHT−1)はその代表的なタイプであ
る。
これらのポリアミド類は、そのすべてが本質的に熱可塑
性合成樹脂に分類されるものであるが、一般に融点が高
く、しかも融点と熱分解温度との差が小さい、または逆
転しているものもあるので溶融成形が困難もしくは構造
によっては不可能であるという難点があった。これに対
し、先駆体としてオリゴマーを作り、それを熱硬化させ
るタイプのポリアミド類は未だ提案されていなかった。
熱硬化性の芳香族ポリアミドがなかった理由としては、
一般的に融点が従来の熱可塑性合成樹脂に比して充分高
かったこと、また不飽和結合の導入は成形工程中に好ま
しからざるゲル化を惹起する危険が多いと判断されてい
たためと考える。
一方、これとは別に代表的な耐熱性樹脂の一つにジマレ
イミド類と芳香族ジアミンとをミカエル反応で不飽和結
合へのアミノ基の付加反応によりポリマー形成を行なっ
ていることも周知である(フランスローヌ・プーラン社
“ケルイミド”)。
但し、マレイミド類は単独重合させようとすると高温で
は重合反応が激しすぎ、有用なポリマーと得られ難かっ
た。
[発明が解決しようとする課題] 芳香族ポリアミドは、かなりの高温においても比較的安
定であり、電気特性、機械的強度も優れており、化学的
安定性も高く優れた耐熱性高分子である。
本発明は芳香族ポリアミドの有する優れたこれらの性質
を失わずに、成形加工性を高め、更に高温における機械
的強度、化学的安定性が高められた芳香族ポリアミド系
の樹脂の開発を目的としたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは成形材料として、あるいは積層板として成
形加工する場合に、比較的融点が低く、加熱、加圧下で
所望の形状に成形可能であり、しかも比較的緩和な条件
で硬化でき、硬化後充分な耐熱性、機械的強度および化
学的安定性等を有する芳香族ポリアミドオリゴマーを得
るために、(メタ)アクリルアミド(本発明において、
アクリルアミド及び/又はメタアクリルアミドを意味す
る。)、芳香族ジアミン及び芳香族ジカルボン酸ジハラ
イドをハロゲン化水素受容体の存在下で反応させて、末
端不飽和基を有する芳香族ポリアミドオリゴマーを得
た。
このオリゴマーはラジカル発生触媒の存在下で硬化可能
であり、この硬化した芳香族ポリアミドは前記の優れた
性質を有することを見出したが、更にこのオリゴマーに
加えてマレイミド類を併用することにより、硬化速度を
向上させ、しかも両者の混合割合を選ぶことにより硬化
前における混合物の融点を下げることが出来、しかも硬
化後は充分な耐熱性、機械的強度および化学的安定性を
有する成形体を得ることを見出し、かかる望ましい改良
ができることを知って本発明を完成することができた。
本発明の末端不飽和基を有する芳香族ポリアミドオリゴ
マーは、一例として次の反応式によって示すことができ
る。
上記[II]の反応を円滑に進行させるために、副生する
塩化水素の受容体が必要であって、一般的には脂肪族第
3級アミン又は苛性アルカリの使用が便利である。
この場合のnは0から15程度(但し、n=0の時は芳香
族ジアミンは使用しない。)、好ましくは3ないし7程
度の値が成形性の容易さから有利であり、この段階での
高分子化は特に必要でない。
この反応は一般にアミン類を水相に、酸クロライドを水
に溶解しない不活性有機溶媒に混合して、界面重縮合反
応を行なうか、あるいは両者を不活性有機溶媒に溶解
し、低温で縮合させる低温溶液重縮合反応により行なう
ことができる。
本発明に使用できる末端不飽和基を有する有機酸アミド
としては、アクリルアミド、メタクリルアミドが挙げら
れる。
また、本発明に使用できる芳香族ジカルボン酸ジハライ
ドとしては、芳香族二塩基酸のジクロライドが便利であ
り、例えばテレフタル酸ジクロライド、イソフタル酸ジ
クロライド、フタル酸ジクロライドまたはその混合物な
どが代表的である。
フタル酸ジクロライドは硬化後のアラミドの耐熱性が不
充分であり、テレフタル酸ジクロライドを使用するとき
は耐熱性は充分であるが、得られる芳香族ポリアミドオ
リゴマーの融点が高くなって取扱性が困難になる傾向が
あり、実用性から言えばイソフタル酸ジクロライドが最
も良く本発明の目的に合致する。
芳香族ジアミンとしては、例えばメタフェニレンジアミ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミ
ノジフェニルプロパン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−
ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホン、ジアニシジン、2,4−トルイレンジアミ
ン、2,4/2,6−トルイレンジアミン混合物、1,3−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼンなどが利用可能であ
り、二種類又はそれ以上の混合使用も可能である。
この合成反応は比較的に化学量論的に反応は進行するの
で、前記[II]式のnを計算した上、必要量の末端不飽
和有機酸ハライド、芳香族ジアミンおよび芳香族ジカル
ボン酸ジハライドを反応させればよく、もし精密な調整
を必要とするときは簡単なテストによりそのモル比は決
定できる。
この反応によって得られる芳香族ポリアミドオリゴマー
は既に説明した如く、その組成を容易に選ぶことがで
き、200℃以下の温度で成形可能である。
本発明により合成された不飽和末端基を有する芳香族ポ
リアミドオリゴマーは、ラジカル発生触媒の併用により
硬化させることができ、耐熱性を格段に向上させること
が可能となる。
芳香族ポリアミドオリゴマーと併用するマレイミド類は
次の3種類に分けられる。
(i)フェニルマレイミド類 (ii)芳香族ジアミンと無水マレイン酸とから合成され
るジマレイミド類 芳香族ジアミンの種類は前出したものが利用される。
(iii)アニリン−ホルムアルデヒド縮合物と無水マレ
イン酸とから合成されるポリマレイミド 更に、(i),(ii),(iii)の混合使用も可能であ
る。
フェニルマレイミドは低融点であり、芳香族ポリアミド
オリゴマーとの相溶性も幅広いが、耐熱性にやや欠ける
点もあり、一般的には芳香族ジアミンを原料とするジマ
レイミド類が利用される。
これらの例としては、N−フェニルマレイミド、N(0
−クロロフェニル)マレイミド、N,N′−ジフェニルメ
タンビスマレイミド、N,N′−ジフェニルエーテルビス
マレイミド、N,N′−パラフェニレンビスマレイミド、
N,N′−(2−メチルメタフェニレン)ビスマレイミ
ド、N,N′−メタフェニレンビスマレイミド、N,N′−
(3,3′−ジメチルジフェニルメタン)ビスマレイミ
ド、N,N′−(3,3′−ジフェニルスルフォン)ビスマレ
イミド又はアニリン−ホルムアルデヒド縮合物のマレイ
ミド化物などが挙げられる。
本発明の末端に不飽和基を有する芳香族ポリアミドオリ
ゴマーは一般に硬化速度が遅く、触媒としてラジカル発
生剤を使用しても比較的長時間、高温に加熱することが
必要とされるが、マレイミド誘導体を配合することによ
り硬化速度を向上させることができる。
更に、硬化前のマレイミドを配合した組成物の成形性を
向上させる(融点を低下させる)効果があり、低圧で加
工を可能とすることができる。
芳香族ポリアミドオリゴマーとマレイミド誘導体の配合
比は芳香族ポリアミドオリゴマー100重量部に対し、マ
レイミド誘導体10〜200重量部、好ましくは10〜100重量
部である。
マレイミドの添加量を10重量部以下にすると耐熱性は良
好であるが、融点の降下が小さく成形性の改善効果は少
なくなる。また、200重量部以上にしても融点はほぼ一
定値を示し、これ以上の融点降下は認められないのみな
らず、成形体の耐熱性が低下し、同時に重合反応も激し
くなり、制御困難になるという問題がある。
本発明による芳香族ポリアミドオリゴマーとマレイミド
類との混合物は、ラジカル発生触媒の併用により硬化さ
せることが出来、耐熱性を格段に向上させることが可能
となる。
ラジカル発生触媒は制限を加える必要はないが、成形温
度が100℃以上になる場合は、いわゆる高温分解型の、
例えばジクミルパーオキサイドタイプが用いられる。
使用量は1〜3phrが適当である。
また、不飽和結合と共重合可能なモノマーの併用は、モ
ノマーが芳香族ポリアミドオリゴマー及びマレイミド誘
導体を硬化反応条件下で溶解する場合に可能であり、特
に前記[I]式中のnが小さい値の場合その適用範囲が
広い。
本発明による不飽和末端基を有する芳香族ポリアミドオ
リゴマーは、硬化に際し補強剤、フィラー、離型剤、着
色剤、ポリマー等を必要に応じ併用できることはもちろ
んである。
次に本発明の理解を助けるために、以下に実施例を示
す。
[実施例] (合成例1〜5) 還流冷却器、滴下濾斗、温度計、攪拌機を備えた500ml
の四ツ口のセパラブルフラスコにイソフタル酸クロライ
ド20.3g(0.1モル)、ジメチルフォルムアミド(DMF)1
00gを仕込み、10℃以下に冷却する。
次に所定量(0.0333モル)のアクリルアミド又はメタク
リルアミド、所定量(0.0833モル)の芳香族ジアミン、
トリエチルアミン20.2g(0.2モル)、DMF100g(または8
0g)を秤量混合し、反応フラスコに滴下する。〔DMF80g
を用いた場合には、滴下終了後DMF20gで滴下濾斗を洗浄
し、洗浄液は反応フラスコに滴下する。〕その間、反応
温度は10℃以下に保つ。
滴下終了後、反応混合物の温度を10℃以下に保ち、2時
間攪拌を継続する。
次に反応混合物を激しく攪拌している大量の水中に徐々
に加え、結晶を析出させる。析出した結晶を吸引濾過
し、水で洗浄後乾燥する。
(実施例1) 合成例1で合成したオリゴマー[I]1重量部、N−フ
ェニルマレイミド1重量部、ジクミルパーオキサイドの
2%アセトン溶液2重量部を試験管内に加え、均一に混
合し、90℃の油浴に入れ、アセトンを蒸発し乾燥した。
そのとき混合物は黄色の均一溶液であった。
この黄色の均一溶液を120℃に昇温し、3時間加熱した
ところ琥珀色をした丈夫な塊状の重合体が得られた。
この重合体を更に200℃、5時間アフターキュアーを行
なった。
得られた重合体を乳鉢で粉砕して、空気中で10℃/分の
昇温速度で熱重量分析を行なうと第1図の(1)のよう
になった。
95%重量保持温度 298℃ 90%重量保持温度 334℃ 500℃重量保持率 61.0% (実施例2) 合成例1で合成したオリゴマー[I]1重量部、N,N′
−ジフェニルメタンビスマレイミド1重量部、ジクミル
パーオキサイドの2%アセトン溶液2重量部を試験管内
に加え、均一に混合し、160℃で3時間加熱した以外は
実施例1と同じ操作を行なった。
得られた重合体を乳鉢で粉砕して、空気中で10℃/分の
昇温速度で熱重量分析を行なうと第1図の(2)のよう
になった。
95%重量保持温度 369℃ 90%重量保持温度 418℃ 500℃重量保持率 76.0% (実施例3) 合成例1で合成したオリゴマー[I]の代わりに合成例
2で合成したオリゴマー[II]を用いた以外は実施例2
と同じ操作を行なった。
得られた重合体を乳鉢で粉砕して、空気中で10℃/分の
昇温速度で熱重量分析を行なうと第1図の(3)のよう
になった。
95%重量保持温度 282℃ 90%重量保持温度 344℃ 500℃重量保持率 57.5% (実施例4) 合成例1で合成したオリゴマー[I]の代わりに合成例
3で合成したオリゴマー[III]を用いた以外は実施例
2と同じ操作を行なった。
得られた重合体を乳鉢で粉砕して、空気中で10℃/分の
昇温速度で熱重量分析を行なうと第1図の(4)のよう
になった。
95%重量保持温度 318℃ 90%重量保持温度 420℃ 500℃重量保持率 74.3% (実施例5) 合成例1で合成したオリゴマー[I]の代わりに合成例
4で合成したオリゴマー[IV]を用いた以外は実施例2
と同じ操作を行なった。
得られた重合体を乳鉢で粉砕して、空気中で10℃/分の
昇温速度で熱重量分析を行なうと次のような値が得られ
た。
95%重量保持温度 353℃ 90%重量保持温度 428℃ 500℃重量保持率 75.1% (実施例6) 合成例1で合成したオリゴマー[I]の代わりに合成例
5で合成したオリゴマー[V]を用いた以外は実施例2
と同じ操作を行なった。
得られた重合体を乳鉢で粉砕して、空気中で10℃/分の
昇温速度で熱重量分析を行なうと次のような値が得られ
た。
95%重量保持温度 325℃ 90%重量保持温度 420℃ 500℃重量保持率 73.2% (実施例7) 合成例1で合成したオリゴマー[I]40部、N,N′−ジ
フェニルメタンビスマレイミド40部及びジクミルパーオ
キサイド1.6部をDMF120部に溶解した溶液にガラス布を
浸漬した後、80℃で1時間乾燥してプリプレグを作成し
た。然る後、このプリプレグを数枚重ねあわせ圧力15Kg
/cm、温度160℃で1時間加熱加圧した後、200℃で5
時間硬化を行ない、積層板を得た。
この積層板の曲げ強度は25℃において54Kg/mm2であ
り、200℃においては45Kg/mm2であった。また、230
℃、200時間加熱した後の曲げ強度は25℃で52Kg/mm2
あった。
(参考例1) 芳香族ポリアミドオリゴマーにマレイミド類を添加した
組成物は著しく融点が低下し、加工が容易となる。
この例としてN−フェニルマレイミドと合成例1で得た
オリゴマー[I]の種々の混合比における融点を第1表
に示す。
[効果] 本発明は、芳香族ポリアミドの優れた性質を失わない
で、高温でも機械的性質の劣化しない耐熱性に優れた熱
硬化性のポリアミド樹脂であって、特に硬化性及び加工
性を向上させた硬化可能な樹脂組成物を提供できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1〜4の硬化した樹脂組成物の熱重量
分析の効果を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)末端に脂肪族不飽和基を有し、一般
    式[I]で示される芳香族ポリアミドオリゴマーおよび (ロ)マレイミド誘導体 を配合してなる熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】マレイミド誘導体が、フェニルマレイミ
    ド、芳香族ジマレイミドおよび芳香族ポリマレイミドの
    少なくとも一種であるマレイミド誘導体である請求項1
    記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項第1項において、ポリアミドオリゴ
    マー100重量部に対し、マレイミド誘導体が10〜200重量
    部である熱硬化性樹脂組成物。
JP30612889A 1989-11-24 1989-11-24 熱硬化性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0667992B2 (ja)

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