JPH07122165B2 - シリカアルミナ多孔質繊維の製造方法 - Google Patents

シリカアルミナ多孔質繊維の製造方法

Info

Publication number
JPH07122165B2
JPH07122165B2 JP3860691A JP3860691A JPH07122165B2 JP H07122165 B2 JPH07122165 B2 JP H07122165B2 JP 3860691 A JP3860691 A JP 3860691A JP 3860691 A JP3860691 A JP 3860691A JP H07122165 B2 JPH07122165 B2 JP H07122165B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
surface area
specific surface
silica
alkoxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3860691A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04281018A (ja
Inventor
正裕 関根
康之 水嶋
Original Assignee
株式会社コロイドリサーチ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社コロイドリサーチ filed Critical 株式会社コロイドリサーチ
Priority to JP3860691A priority Critical patent/JPH07122165B2/ja
Publication of JPH04281018A publication Critical patent/JPH04281018A/ja
Publication of JPH07122165B2 publication Critical patent/JPH07122165B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inorganic Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温触媒担体に好適な
高温下でも高い比表面積を維持しうるシリカアルミナ多
孔質繊維の製造方法に関するものである。更に詳しく
は、アルミニウムアルコキシドを化学的に改質し、シリ
コンアルコキシドあるいはその誘導体から得られるゲル
繊維を焼成してシリカアルミナ繊維を得る方法におい
て、ゲル繊維の焼成前に水蒸気処理をすることにより、
多孔質のシリカアルミナ繊維を製造する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、化学プロセスに使用されてきた触
媒は、通常、600℃以下の温度に耐性であるなら通常
の化学プロセスに支障を生じることは特になかったため
セラミックス触媒が一般的に使用されても特にその耐熱
性は問題にならなかったが、近年、高温化学プロセスを
伴う装置、特に、触媒燃焼器は、ガスタービン、ボイラ
ー、ジェットエンジンなどの応用が期待され、NOX 発
生の低減化、燃焼効率の向上等の要請から、1000℃
以上の高温環境に耐性のセラミックスが使用されるよう
になってきている。
【0003】このようなセラミックスは、例えば、所望
の組成、形状を得るために、種々の金属酸化物等の粉末
を適宜配合混合、成形、そして焼成して製造される。し
かし、この方法では出発原料粉末自体の比表面積が低い
ため高温焼成により一層比表面積が低下し、効率の高い
触媒とは言えなかった。
【0004】そこで、より比表面積の高いセラミックス
を製造するために出発原料を粉末に代えて金属アルコキ
シド、例えば、アルミニウムアルコキシドやバリウムア
ルコキシドを混合加水分解して形成したゲルを焼成する
ゾル・ゲル法が、INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON FINE CE
RAMICS ARITA '87に「高温触媒燃焼においける耐熱性触
媒材料の開発」と題した荒井弘道の文献に記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ゲ
ル・ゾル法では、粉末として生成するために一体化させ
るためには再形成が必要であること、また、燃焼触媒と
して最も一般的な使用温度である1200℃付近での比表面
積が、せいぜい50〜60g/m2 と小さく、尚比表面積が
十分に大きいとはいえなかった。
【0006】本発明は、以上の問題点を解決し、ゾル・
ゲル法により高温下で高い比表面積を有し、かつ繊維状
で幾何学的表面積も大きく、モジュール化も容易なシリ
カアルミナ多孔質繊維の製造方法を提供することを解決
課題とするものである。
【0007】また、従来より知られている触媒担体用の
セラミックス繊維も、その比表面積が低いものであった
り、また、高いものであっても高温下での比表面積の保
持の困難なものであった。本発明は、その解決をも意図
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミニウム
アルコキシドとシリコンアルコキシドからシリカアルミ
ナ繊維を製造する方法において、アルミニウムアルコキ
シドと活性水素を有する化合物との反応混合物を焼成後
のセラミックス中のシリカ含有量が30重量%以下とな
る量のシリコンアルコキシド及び/またはその誘導体と
混合し、この混合したものを加水分解してゾルを形成
し、該ゾルを紡糸してゲル繊維とした後、紡糸直後のゲ
ル繊維を水蒸気処理し、その後この水蒸気処理されたゲ
ル繊維を焼成することを特徴とするシリカアルミナ多孔
質繊維の製造方法であり、これにより上記課題を解決す
ることができる。
【0009】本発明は、上記組成の金属アルコキシドを
含む混合物を加水分解により生成したゾルを紡糸した
後、紡糸直後のゲル繊維に水蒸気処理を施すことによ
り、ゲル繊維に多孔性を生成、保持させると、このゲル
繊維を焼成してもゲル状態の多孔性を維持することがで
き、高比表面積のシリカアルミナ多孔質繊維を得ること
ができるものである。
【0010】前記加水分解される混合物は、少なくとも
アルミニウムアルコキシドおよびシリコンアルコキシド
から生成されるゾルの組成金属となる両金属アルコキシ
ド、およびアルミニウムアルコキシドとの反応混合物を
生成するための該活性水素を有する化合物を含有すれ
ば、他の任意の成分、例えば、有機溶媒、水、任意の添
加剤、例えば、塩酸等の無機酸等の触媒、他のゾル組成
金属材料、結晶制御剤等を含有することができる。
【0011】本発明で用いられるアルミニウムアルコキ
シドは、一般式(RO)3 Al (R:アルキル基)で表
わされるものであり、具体的にはRはメチル、エチル、
n−プロピル、 iso−プロピル、n−ブチル、iso −ブ
チル、sec −ブチル、tert−ブチル等がある。
【0012】また、アルミニウムアルコキシドと反応さ
せる活性水素を有する化合物とは、一般に有機化合物中
の水素原子が酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子と結合
しており、通常の水素−炭素結合より反応性が強いとい
う特徴を持つものである。本発明にいう活性水素を有す
る化合物とは、前述の条件を満たし、かつ出発原料であ
るアルミニウムアルコキシドに対して反応性を有するも
のであり、D.C.Bradley, R.C.Mehrotra and D.P.Gaur
著"Matal Alkoxides" p149〜298に列挙された化合物が
相当する。
【0013】具体的には、モノエタノールアミン、モノ
n−プロパノールアミン、モノ iso−ブロパノールアミ
ン、ジエタノールアミン、ジ iso−プロパノールアミ
ン、トリエタノールアミン、トリ iso−プロパノールア
ミンに代表されるアルカノールアミン化合物;アセチル
アセトン、アセト酢酸エチルに代表されるβ−ジケトン
化合物;エチレングリコール、ジエチレングリコールに
代表されるグリコール化合物;の他、有機酸、フェノー
ル、チオール、アミン類等が列挙されるが、加水分解速
度の調整という面で、アルカノールアミン化合物、β−
ジケトン化合物が特に好ましい。さらに、この中でもア
ルカノールアミン化合物としてはトリエタノールアミン
が、β−ジケトン化合物としてはアセト酢酸エチル等の
β−ケトン酸エステル類が特に好ましい。
【0014】この活性水素を有する化合物の使用量は、
β−ジケトン化合物以外については、アルミニウムアル
コキシド1モルに対して活性水素のモル数で0.6 〜2.7
モルの範囲で使用する。アセチルアセトン、アセト酢酸
エチル等のβ−ジケトン化合物はエノール型で反応に関
与するため活性水素の数は1分子中1個と数えるがβ−
ジケトン化合物類、特にアセト酢酸エチルのようなβ−
ケトン酸エステルの場合はアルミニウムのアルコキシド
を安定化する能力に優れ、活性水素のモル数、すなわち
分子のモル数で 0.2〜1.5 モルの範囲の使用量で充分効
果がある。
【0015】アルカノールアミン類は水酸基の水素原子
がアルミニウムアルコキシドとの反応に関与するため、
1分子中の活性水素の数はモノアルカノールアミンでは
1個、ジアルカノールアミンでは2個、トリアルカノー
ルアミンでは3個とそれぞれ数える。この活性水素を有
する化合物の使用量が上記の範囲にあるときには、加水
分解時にアルミニウムアルコキシドの加水分解速度の調
整が十分に行われて、紡糸操作に適した粘性を有するゾ
ルが得られる。
【0016】この活性水素を有する化合物の使用量が上
記範囲より少ない場合、アルミニウムアルコキシドの加
水分解速度の調整が十分に行なわれず、加水分解時に反
応が急激に進行し、粉末状の沈殿物が析出し、紡糸操作
に適した粘性を有するゾルの合成は不可能である。一
方、使用量が上記範囲より多い場合、加水分解のアルコ
ール、有機溶媒の系外除去後、粘性を有するゾルは得ら
れるものの、紡糸操作後も加水分解に対して安定である
ためゲル化速度が極めて遅く、ゲルファイバーの形状保
持が困難となり実用的でなくなる。
【0017】アルミニウムアルコキシドと活性水素を有
する化合物を反応させるのは、両者を常温ないし加温下
に混合することにより行うことができるが、その反応は
混和性、反応の均一性の面から有機溶媒存在下で行うの
が好ましい。もっとも、有機溶媒が存在しなくても反応
は可能である。ここで用いる有機溶媒としてはアルミニ
ウムアルコキシドを溶解するものが好ましく、具体的に
は iso−プロパノール、 sec−ブタノール等に代表され
るアルコール類、トルエン、ベンゼン、キシレン等に代
表される芳香族系炭化水素、テトラヒドロフラン、ジメ
チルホルムアミド、四塩化炭素等が例示されるが、溶解
度の観点からアルコール類が好ましい。
【0018】一方、上記した反応混合物と混合するシリ
コンアルコキシドは、一般式(RO)4 Si(R:アル
キル基)で表わされるものであり、具体的にはRはメチ
ル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、 iso−ブチ
ル、 sec−ブチル、tert−ブチル等がある。シリコンア
ルコキシドの誘導体は、前述のシリコンアルコキシド
を、シリコンアルコキシドに対して4モル倍以下の水で
部分的に加水分解を行ったもの、あらかじめ重縮合反応
の進んだオリゴマー等がある。
【0019】このシリコンアルコキシド及び/又はその
誘導体の使用量は、焼成後のセラミックス中のシリカ含
有量が30重量%以下となる量とする。その使用量が焼
成後のセラミックス中のシリカ含有量が30重量%を越
える量となる場合には、得られるシリカアルミナ繊維は
耐熱性が著しく低下し、後述する高温下での高比表面積
の保持が困難となる。また、シリカ源を添加しない純粋
なアルミナ系の場合、α−アルミナへの結晶転移及び粒
成長が比較的低温でおこり、やはり高温下での高比表面
積の保持が困難でとなる。
【0020】アルミニウムアルコキシドと活性水素を有
する化合物との反応混合物をシリコンアルコキシド及び
/又はその誘導体と混合させた混合物を加水分解するさ
いに用いる水の使用量は、アルミニウムアルコキシド、
シリコンアルコキシド、後述するように、他の金属アル
コキシドも含めて、全アルコキシド1モルに対して0.5
〜2.0モルの範囲で使用する。シリコンアルコキシドの
誘導体として、あらかじめ重縮合反応の進んだオリゴマ
ーを使用する場合も、オリゴマーを1分子として取り扱
って上記範囲内の水を使用する。また、シリコンアルコ
キシドの誘導体として、シリコンアルコキシドに対して
4モル倍以下の水で部分的に加水分解を行ったものを使
用する場合は、この部分的に加水分解する際の水の使用
量も計算に入れてアルミニウムアルコキシド、出発物質
のシリコンアルコキシド等全アルコキシド1モルに対し
て上記範囲内の加水分解水量となるように水を追添加す
る。
【0021】水の使用量が 0.5モルよりも少ない場合、
加水分解生成アルコールの除去の後、及び系に有機溶媒
を使用した場合にはその除去の後には、粘性を有するゾ
ルは得られるが、紡糸操作後ゲルファイバーの形状保持
が困難となり実用的でなくなる。一方、水の使用量が
2.0モルより多い場合、加水分解時には反応が急激に進
行し、粉末状の沈殿物が析出したり、粘性ゾルが得られ
たとしても、ゲル化が速く、紡糸可能な状態及び時間が
極めて短く、紡糸操作に適した粘性を有するゾルの合成
には適しない。また、上記観点より、より好ましい加水
分解の水の使用量は全アルコキシド1モルに対して 0.5
〜1.5 モルの範囲である。
【0022】前記混合物の加水分解を行う方法として
は、水に対して適当に溶解性を有する、あるいは水を溶
解する有機溶媒と水との混合物の添加による加水分解、
空気中の水分を利用した加水分解、水蒸気を含有したガ
スを吹き込むことを利用した加水分解等が挙げられる。
活性水素を有する化合物としてモノエタノールアミン、
アセチルアセトンを使用した場合、空気中の水分を利用
した加水分解、又は水蒸気を含有したガスを吹き込むこ
とを利用した加水分解の方法を用いることが好ましい。
この場合、水に対して適当に溶解性を有する、あるいは
水を溶解する有機溶媒と水との混合物の添加による加水
分解では、水の濃度を極めて低濃度にしないと、加水分
解時に粉末状の沈殿物が析出し、紡糸操作に適した粘性
を有するゾルの工業的合成には適さない。活性水素を有
する化合物としてトリエタノールアミン、アセト酢酸エ
チルを使用した場合、加水分解の方法には特に制限はな
い。この観点からこの両化合物は特に好ましい化合物と
いえる。
【0023】また、この加水分解は、アルミニウムアル
コキシドと活性水素を有する化合物との反応で述べたの
と同様な理由により、有機溶媒の存在下で行うのが好ま
しい。そのための有機溶媒は、この加水分解の工程で添
加してもよいが、すでにアルミニウムアルコキシドと活
性水素を有する化合物との混合、反応を有機溶媒の存在
下で行ったもの、あるいはシリコンアルコキシドの部分
加水分解で有機溶媒の存在下で行ったものは、その有機
溶媒を含有している、シリコンアルコキシド及び/又は
その誘導体を混合させた混合物をそのまま加水分解の反
応に供してもよい。
【0024】本発明において使用する、アルミニウムア
ルコキシド、活性水素を有する化合物、シリコンアルコ
キシド及び/又はその誘導体、並びに水を混合させる順
序としては、水の添加以前にアルミニウムアルコキシド
と活性水素を有する化合物とが反応し、その反応混合物
にシリコンアルコキシド及び/又はその誘導体が共存す
る状況が整っておれば特に制限されるものではない。
【0025】上記の加水分解によりシリカアルミナ前駆
体ゾルが得られる。このゾルはある程度の粘性を有し、
曳糸性を有するが、これは紡糸をするのには濃度が低く
て不十分なので、適当に濃縮操作を行うことにより紡糸
可能な粘性ゾルが得られる。この濃縮操作は常圧蒸留で
も減圧蒸留でもどちらでもよい。この濃縮した粘性ゾル
を用いて適当な公知の手法により紡糸することができ
る。
【0026】繊維状に成形されたゾルは空気中の水分、
あるいは水蒸気量を高めたり、ゲル化を促進する気体状
の触媒存在下で速やかにゲル化し、ゲル繊維が得られ
る。このゲル繊維を何ら処理することなく、焼成した場
合、比表面積の低いセラミックス繊維しか得られず、高
温触媒担体に好適な高温下で高い比表面積を維持しうる
多孔質繊維にはなり得ない。
【0027】この問題は、紡糸直後のゲル繊維に水蒸気
処理を施すことにより解決が可能となった。ここでいう
水蒸気処理とは、40℃以上の温度で行う加湿雰囲気下
の処理であり、40℃、相対湿度50%以上の雰囲気
下、すなわち40℃以上の温度領域で0.024kgH
2 O/kg−dry air以上の絶対湿度雰囲気下の
処理を示す。処理時間を短縮するために、より好ましく
は温度60℃、相対湿度60%以上の雰囲気下、すなわ
ち60℃以上の温度領域で0.091kgH2 O/kg
−dry air以上の絶対湿度雰囲気下で行うのがよ
い。
【0028】この水蒸気処理は、100℃以上の高圧水
蒸気の使用も当然可能であるが、大気圧下の高湿度雰囲
気下の処理で充分である。この処理時間は、アルミニウ
ムアルコキシドと反応させる活性水素を有する化合物の
種類、量によっても異なるが、活性水素を有する化合物
の種類、量が異なっても一般的な傾向としてシリカ含有
率が高くなる程、水蒸気処理の時間を長くする必要があ
る。この処理時間は温度、湿度の影響を受け一義的に決
定できないが、温度が高い程、また湿度が高い程短時間
の処理で可能であり、5分以上の処理で有効である。
【0029】この処理時間が短かすぎる場合、ゲルファ
イバー中での加水分解、重縮合の進行が不充分となり、
充分なマイクロポアの生成が出来なくなる。そのためゲ
ルファイバーの比表面積も高くならず、また、高温下で
の比表面積の保持も不可能となる。この処理時間の長す
ぎることによる問題点は特になく、製造プロセス上問題
とならない程度に長くすることが好ましい。
【0030】上記の水蒸気処理は、ファイバーを連続的
に処理してもバッチで処理を行なってもよい。水蒸気処
理を施されたゲル繊維は、焼成されることによりシリカ
アルミナ多孔質繊維となるが、水蒸気処理の後適宜所望
の工程、例えば、所望の薬剤の塗布、例えば、触媒溶液
への浸漬等、焼成温度に至らない温度下での加熱処理工
程等を設けることができる。
【0031】以上のように、ゲル繊維を紡糸直後に水蒸
気処理することにより、高比表面積のゲルファイバーが
容易に得られ、この高比表面積は、焼成後も保持され、
再現性良く、高温下でも高い比表面積を維持しうる高温
触媒担体に好適なシリカアルミナ多孔質繊維の製造が可
能となる。
【0032】また、このようにして得られるシリカアル
ミナ多孔質繊維に対して、結晶転移の制御、異常粒生長
の抑制等を目的として、B2 O3、MgO、P2 O5 、
CaO、Cr2 O3 、CuO、Fe2 O3 、TiO2 、
ZrO2 の添加剤を添加することもできる。これらの化
合物は、酸化物、無機塩、有機塩、金属アルコキシドな
どとして、シリカルアルミナ前駆体ゾルの生成前あるい
は生成後でかつ紡糸前に添加することも可能である。
【0033】また、このシリカアルミナ多孔質繊維より
高温触媒を製造する方法としては、公知の手法を応用す
ることが可能であり、例えば、水蒸気処理が終了した段
階の多孔質ゲルファイバーあるいは適当な温度で加熱処
理を施したシリカアルミナ多孔質繊維を触媒金属成分を
含有する溶液に浸漬した後、酸化あるいは還元雰囲気下
の焼成を組み合わせて触媒成分が担持された高温触媒を
得ることができる。
【0034】
【作用】本発明によれば、ゲル繊維を紡糸直後に水蒸気
処理することにより、高比表面積のゲルファイバーが容
易に得られ、この高比表面積は焼成後も保持され、再現
性良く、高温下でも高い比表面積を維持しうる高温触媒
担体に好適なシリカアルミナ多孔質繊維の製造が可能と
なった。
【0035】明確な機構については不明であるが、以下
のように考えられる。金属アルコキシドからの曳糸性ゾ
ルの合成に際しては、その加水分解に使用される水の量
が、完全な加水分解に要する化学量論量よりも少ない。
従って、紡糸直後のゲル繊維中には多量のアルコキシル
基が残存している。このゲル繊維が水蒸気雰囲気下に置
かれることにより、表面部より加水分解、重縮合が進行
して厚いシェルが形成される。この固いシェルが形成さ
れた後、更に内部でも重縮合が進行し、体積が収縮する
ために多数のマイクロポアが生成し、高比表面積のゲル
ファイバーが得られる。このマイクロポアの気孔径が比
較的大きいため、高温下でも高い比表面積を維持し、高
温触媒担体に好適なシリカアルミナ多孔質繊維が得られ
るものと思われる。
【0036】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定され
るものではない。
【0037】実施例1 アルミニウム sec−ブトキシド1モルに対してsec −ブ
タノール 6.6モル、トリエタノールアミン0.33モルを室
温で2時間混合し、反応生成物を得た。得られた反応生
成物にシリコンエトキシド0.15モルを1規定塩酸酸性に
調整された水0.15モルで部分的に加水分解したもの
を混合し、これに 1モルの水と 3.3モルの sec−ブタノ
ールの混合液を添加し、12時間攪拌し、60℃、 100mmHg
で減圧蒸留して sec−ブタノールの一部を除去した後紡
糸可能な曳糸性ゾルを得、紡糸操作を行うことにより透
明なゲルファイバーを得た。
【0038】得られたゲルファイバーを70℃、相対湿
度85%の条件下で3日間水蒸気処理を行なった。得られ
たゲルファイバーのBET比表面積は321m2 /gと
高比表面積であった。この水蒸気処理ゲルファイバーを
1100℃で2時間空気中で焼成した結果、結晶相はγ
−アルミナで303m2 /gの高比表面積のシリカアル
ミナ多孔質繊維が得られた。
【0039】比較例1 実施例1で得られたゲルファイバーを水蒸気処理するこ
となく、実施例1と同一条件下で焼成した。この繊維は
残存炭素のため黒色でもろいものであり、その比表面積
も0.15m2 /gと低いものであった。
【0040】比較例2 アルミニウムsec−ブトキシド1モルに対するシリコ
ンアルコキシドの使用量を1モルとし、実施例と同一の
手法でシリカ含有率54重量%に対応するゲルファイバ
ーを得た。このゲルファイバーを実施例1と同一の条件
下で水蒸気処理することにより、BET比表面積254
m2 /gの高比表面積ゲルファイバーを得た。このゲル
ファイバーを実施例1と同一条件下で焼成した結果、結
晶相はムライトでその比表面積は0.05m2 /gと多
孔性が全く失われていた。
【0041】実施例2 アルミニウム sec−ブトキシド1モルに対してsec−ブ
タノール 6.6モル、アセト酢酸エチル0.4 モルを室温で
2時間混合し、反応生成物を得た。シリコンメトキシド
0.045 モル、 シリコンsec −ブトキシド0.5 モル、水
0.045 モルを50℃で2時間混合し、シリコンアルコキシ
ド誘導体を得た。前記反応物とシリコンアルコキシド誘
導体を混合し、1.0 モルの水と 3.3モルのsec −ブタノ
ールの混合液を添加し、加水分解操作を行った。添加
後、12時間攪拌し、60℃ 100mmHgで減圧蒸留して sec−
ブタノールの一部を除去した後、紡糸可能な曳糸性ゾル
を得、紡糸操作を行うことにより透明なゲルファイバー
を得た。
【0042】得られたゲルファイバーを 70 ℃、相対湿
度85%の条件下で24時間水蒸気処理を行なった。得られ
たゲルファイバーのBET比表面積は263m2 /gと
高比表面積であった。この水蒸気処理ゲルファイバーを
1100℃で2時間空気中で焼成した結果、結晶相はγ
−アルミナで240m2 /gの高比表面積のシリカアル
ミナ多孔質繊維が得られた。
【0043】比較例3 実施例2で得られたゲルファイバーを、水蒸気処理する
ことなく実施例2と同一条件で焼成した。この繊維は残
存炭素のため、黒色でもろいものであり、その比表面積
も1.5m2 /gと低いものであった。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、化学的に改質されたア
ルミニウムアルコキシド、シリコンアルコキシド及び/
またはその誘導体から得られるゲル繊維を水蒸気処理を
施した後に焼成することにより、高温下でも高い比表面
積を維持しうる多孔質のシリカアルミナ繊維の製造が可
能となる。高温触媒担体として好適で工業材料として有
用な同繊維を再現性良く、安定に製造する上で極めて有
用な製造方法である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムアルコキシドとシリコンア
    ルコキシドからシリカアルミナ繊維を製造する方法にお
    いて、アルミニウムアルコキシドと活性水素を有する化
    合物との反応混合物を焼成後のセラミックス中のシリカ
    含有量が30重量%以下となる量のシリコンアルコキシ
    ド及び/またはその誘導体と混合し、この混合したもの
    を加水分解してゾルを形成し、該ゾルを紡糸してゲル繊
    維とした後、紡糸直後のゲル繊維を水蒸気処理し、その
    後この水蒸気処理されたゲル繊維を焼成することを特徴
    とするシリカアルミナ多孔質繊維の製造方法。
JP3860691A 1991-03-05 1991-03-05 シリカアルミナ多孔質繊維の製造方法 Expired - Lifetime JPH07122165B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3860691A JPH07122165B2 (ja) 1991-03-05 1991-03-05 シリカアルミナ多孔質繊維の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3860691A JPH07122165B2 (ja) 1991-03-05 1991-03-05 シリカアルミナ多孔質繊維の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04281018A JPH04281018A (ja) 1992-10-06
JPH07122165B2 true JPH07122165B2 (ja) 1995-12-25

Family

ID=12529930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3860691A Expired - Lifetime JPH07122165B2 (ja) 1991-03-05 1991-03-05 シリカアルミナ多孔質繊維の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07122165B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004183153A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Saint-Gobain Tm Kk 加熱後に遊離ケイ酸を生成しない生体溶解性無機繊維
JP3979494B2 (ja) * 2002-12-04 2007-09-19 サンゴバン・ティーエム株式会社 加熱後に遊離ケイ酸を生成しない生体溶解性無機繊維とその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04281018A (ja) 1992-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7220398B2 (en) Mixed-metal oxide particles by liquid feed flame spray pyrolysis of oxide precursors in oxygenated solvents
EP2617756B1 (en) Method of forming a preceramic material
US5114887A (en) Process for preparing oxynitride ceramic fibers
JP2005501984A (ja) ジルコニウム/金属酸化物繊維
CA2029024C (en) Process for preparing cordierite
JPH04281018A (ja) シリカアルミナ多孔質繊維の製造方法
JPH02102112A (ja) シリカアルミナ前駆体ゾルの製造方法
JPH04263615A (ja) アルミノシリケート系粘性ゾルの製造方法
JPH0742174B2 (ja) アルミナ系多孔体の製造方法
JPH0733296B2 (ja) アルミナ系多孔質セラミックスの製造方法
JPH076091B2 (ja) シリカアルミナ繊維の製造方法
JPH03252312A (ja) アルミナ系多孔質セラミックスの製造方法
JPS63242917A (ja) 耐熱性アルミナ複合酸化物の製造方法
JP3186398B2 (ja) 無機多孔質体の製造方法
JPH04295007A (ja) セラミック前駆体ゲルの乾燥方法
JPH01278414A (ja) アルミナ前駆体ゾルの製造方法
JPH0397615A (ja) シリカアルミナ前駆体ゾルの製造方法
JPH085729B2 (ja) セラミツクス前駆体成形体の製造方法
JPH076092B2 (ja) 窒素含有セラミックスファイバーの製造方法
JPH0818824B2 (ja) アルミナ系多孔質ゲルの製造方法
JPH0613410B2 (ja) アルミノ珪酸系ガラスの製造方法
JPH0733297B2 (ja) 多孔質セラミックスの製造方法
JPS63175642A (ja) 耐熱性担体の製造法
JPH01221517A (ja) セラミックス前駆体ゲル繊維の製造方法
JPH0585722A (ja) 高分子アルミナゾルの製造方法