JPH0751694B2 - 被覆膜形成組成物 - Google Patents

被覆膜形成組成物

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JPH0751694B2
JPH0751694B2 JP60084658A JP8465885A JPH0751694B2 JP H0751694 B2 JPH0751694 B2 JP H0751694B2 JP 60084658 A JP60084658 A JP 60084658A JP 8465885 A JP8465885 A JP 8465885A JP H0751694 B2 JPH0751694 B2 JP H0751694B2
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豊 橋本
政之 亀井
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、表面平滑性、摩擦抵抗低減性、撥水性、撥油
性、防汚性、耐候性、耐光性及び基材に対する密着性が
良好な硬化被膜を形成し得る表面保護性の優れた被覆膜
形成組成物に関する。
<従来の技術> 金属、プラスチック、磁器、ガラス等の表面を保護被覆
する方法として、表面に重合性モノマーあるいはこれら
のプレポリマー等の硬化性樹脂材料を塗布し、次いでエ
ネルギー線を照射するなどの方法により硬化性樹脂材料
を重合し、表面に強固な硬化樹脂被膜を形成する方法が
知られている。
この方法において近年、フッ素化アルキル基の重合体か
ら形成される表面が低表面エネルギーを有することが着
目され、フッ素化アルキル基含有モノマーを硬化性樹脂
組成物の一成分として使用して、耐溶剤性、耐摩耗性、
摩擦低減性等に優れた被膜を形成しようとする機運が高
まり、各種成形品の保護被膜はもとより、電子写真像の
担持体表面被覆や、磁気テープ、磁気ディスク等の表面
保護被覆まで応用されるようになった。例えば 米国特許第2,803,615号、第2,642,416号、第3,384,
627号、第3,419,602号、第3,719,698号、第3,981,928
号、第3,102,103号、第3,171,861号、第3,818,074号、
第3,814,741号等の明細書に記載の、一分子中にパーフ
ロロアルキル基とビニル基を1つずつ含有する化合物、
又は−OCH2CF2OCF2CF2OCF2OqCF2CH2O−の如
きフロロオキシアルキレン基の両末端に、2価の連結基
を介してビニル基が連結された化合物を硬化性樹脂組成
物に添加し、耐溶剤性の高い被覆を行う技術(特開昭57
−16067号公報)。
磁気記録媒体の磁気表面側に、上記中の含フッ素
ビニルモノマーを塗布し、エネルギー線で硬化して、耐
摩耗性、摩擦低減性に優れた磁気表面保護層を得る技術
(特開昭59−28244号公報)。
エネルギー線硬化型組成物に、1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフロロプロピル(メタ)アクリレート又はペルフロロ
エトキシ 1,1−ジヒドロペルフロロプロピル(メア)
アクリレートの如き含フッ素ビニルモノマーを添加し、
斯かる組成物をプラスチック又は金属の表面に塗布、硬
化し、平滑性、耐摩耗性に優れた被膜を形成する技術
(特開昭52−105936号公報)。
架橋重合性化合物にフッ素系界面活性剤を添加して
なる組成物をプラスチック表面に塗布、硬化し、耐摩耗
性、平滑性に優れた被覆膜を形成する技術。
等の提案がある。
<発明が解決しようとする問題点> これら従来から使用されてきたパーフロロアルキル基又
はパーフロロアルキレン基含有ビニルモノマーは、非フ
ッ素系成分との相溶性に劣り、エネルギー線で硬化させ
て得られた硬化被膜は、摩擦低減性、均質性、平滑性が
十分ではなく、磁気テープ又は磁気ディスクに要求され
ている表面特性を満足するものではない。また一方、フ
ッ素系ビニルモノマーとして1,1,1,3,3,3−ヘキサフロ
ロプロピル(メタ)クリレートの如き部分フッ素化され
たアルキル基を含むビニルモノマーを使用し、非フッ素
系成分との相溶性を上げる試みもあるが、この様な方法
では硬化被膜の表面エネルギーを十分に下げることがで
きない為に、摩擦低減性、均質性、平滑性が不十分であ
り、上記記録材料の要求表面特性をまた充足することが
できないのが現状である。さらに、硬化性組成物にフッ
素系界面活性剤を添加せしめた組成物から得られた硬化
被膜は平滑性、均質性に改良が認められるものの、摩擦
抵抗低減性、硬度、撥水性、撥油性、防汚性、耐湿性、
耐衝撃性、耐候性、耐光性などが十分ではなく、これら
特性を高度に必要とする分野での利用に対してはまだ満
足しうるものではない。
<問題点を解決するための手段> 本発明者等は上記問題点を解決すべく鋭意研究を行った
結果、実質的に水不溶性で有機溶剤可溶性の平均分子量
2,000以上のポリフロロアルキル基含有重合体を重合硬
化性モノマーに添加、配合して得られた組成物の硬化表
面保護被覆膜が従来技術から得られた被覆膜に比しはる
かに優れた表面特性、即ち、摩擦低減性、均質性、平滑
性、耐擦傷性、防錆性、防湿性、耐溶剤性、撥水撥油
性、、耐候性、耐光性等の特性を高度に発現することを
見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は実質的に水不溶性で有機溶剤可溶性の平
均分子量2,000以上のパーフロロアルキル基含有重合体
及び分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有す
る重合硬化性多官能性のモノマー及び/又は多官能性オ
リゴマーを主体とする重合硬化性被覆膜形成組成物と要
約される。
本発明組成物の構成成分である重合体としては、実質的
に水不溶性、好ましくは0.001重量%以下の溶解度で有
機溶剤可溶性の平均分子量2,000以上の界面活性剤では
ないものが用いられる。有機溶剤に対する溶解性は25℃
において0.1重量%以上の溶解度をもつものが好まし
い。有機溶剤としては、アルコール類(メタノール、イ
ソプロピルアルコール)、ケトン類(アセトン、メチル
イソブチルケトン)、エーテル類(エチルエーテル、テ
トラヒドロフラン)、エステル類(酢酸エチル、酢酸イ
ソブチル)、炭化水素類(n−ヘキサン、トルエン)、
ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、フロン−113)
の溶剤が挙げられ、これらのいずれかの溶剤に対し25℃
で0.1重量%以上の溶解度をもつものが好ましい。平均
分子量は、2,000以上のもので、溶解性の点から平均分
子量500,000以下のものが使い易い。重合体中のフッ素
原子は、炭素原子と共有結合で連結されているものであ
り、フッ素原子含有量は0.01重量%から76重量%までの
ものが好ましく、より好ましくは0.1重量%から50重量
%までのものが使い易く、性能の発現性においても効果
的なものである。
フッ素原子は、炭素数1〜16のポリフロロアルキル基と
して含有され重合体骨格の側鎖として導入されているも
のが好ましい。このような重合体のあるものは市販品か
ら求めることができる。例えば大日本インキ化学工業製
の溶剤型撥水撥油剤ディックカードF−320、F−327な
どは特に好ましいものの例である。この他必要特性レベ
ルに応じ種々の分子構造をもった重合体を合成して得る
こともできる。このようなものの例として次のものを挙
げることができる。
B−1 とメチルメタクリレートとのモル比1:5の共重合体(平
均分子量20,000) B−2 CnF2n+1CH2CH2OCOCH=CH2(n:1〜16の混合物、
平均分子量520)と平均分子量約5,000のメチルメタクリ
レートマクロマーとのモル比3:1の共重合体(平均分子
量40,000) B−3 C10F21CH2CH2OH,PPG−5000、及びトリレンジイ
ソシアネートとのモル比2:1:2のポリウレタン(平均分
子量5,900) B−4 C8F17SO2N(CH2CH2OH)、ポリエチレングリ
コール及びアジピン酸とのモル比1:3:4のポリエステル
(平均分子量4,700) 以上の例示した重合体B−1〜B−4のものは、いずれ
も有機溶剤メチルイソブチルケトンに対し0.1%以上の
溶解度をもち、水には実質的に不溶性である。
本発明に関する重合体は、本発明の被覆膜形成組成物中
に0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上含有され
ている必要がある。添加量が0.01重量%以下になるとフ
ッ素化合物に帰因する諸特性が十分に発現されず、本発
明の効果を発揮し得ない。
本発明に関する重合体は重合硬化性モノマー及び/又は
オリゴマー添加配合されることにより表面保護被覆膜の
機能を格段に向上させることは前記した通りであるが、
この他に本発明者等により新たに見出された重要な効果
をも有している。即ち、元来重合硬化性モノマー、オリ
ゴマーと相溶性が悪く、混合して使用することができな
かったパーフロロアルキル基含有モノマーが、本発明に
関する重合体の共存下において、重合硬化性モノマー、
オリゴマーに良く相溶し、嵌合使用が可能となった。こ
の為硬化保護被覆膜の均質性は勿論表面特性に著しい相
乗的効果を発現するに至った。これも本発明の重要な効
果の一つである。
本発明組成物のもう一つの構成成分である重合硬化性の
モノマー又はオリゴマーとしては、分子中に2個以上の
(メタ)アクリロイル基を有するものであり、例えば通
常市販されているUV又は電子線硬化性の塗料あるいはイ
ンキ等を用いることができる。このようなものの例とし
ては、大日本インキ化学工業(株)製のUV硬化性塗料
(商品名:ユニディックシリーズ)、UV硬化性インキ
(商品名:ダイキュアシリーズ)、ソマール工業社性の
ソマコートシリーズ、大日精化工業(株)製のセイカビ
ームシリーズなどが挙げられる。
この他、必要特性レベルに応じて上記市販品に種々のそ
の他の重合硬化性のモノマー及び/又はオリゴマーを配
合して、新たな配合系を組みたてることもできる。この
場合の新たな配合系に配合されるその他の重合硬化性の
モノマー及び/又はオリゴマーとしては、分子中に2個
以上の(メタ)アクリロイル基を有するものであり、必
須成分として例えば分子中に2個以上の(メタ)アクリ
ロイル基を有する多官能性モノマー又は多官能性オリゴ
マーを含有せしめるのが好ましいことが本発明者等の検
討により明らかとなった。即ち、本発明において前記し
た重合体の他に分子中に2個以上の(メタ)アクリロイ
ル基を有する多官能性モノマー又は多官能性オリゴマー
の存在が好ましい。このような多官能性モノマー又は多
官能性オリゴマーとしては次のようなものが例示され
る。
(i) 多価アルコールに(メタ)アクリル酸が2個以
上付加した多価アクリレート。
多価アルコールとしてはエチレングリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトールなどが挙げられ
る。
(ii) 多価アルコールと多塩基酸から得られるポリエ
ステルポリオールに(メタ)アクリル酸が2個以上付加
したポリエステルアクリレート。
多価アルコールとしてはエチレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレング
リコール、トリメチロールプロパン、ジプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ルなど、 多塩基酸としてはフタル酸、アジピン酸、マレイン酸、
トリメリット酸、イタコン酸、こはく酸、テレフタル
酸、アルケニルこはく酸などが挙げられる。
(iii) エポキシ樹脂のエポキシ基を(メタ)アクリ
ル酸でエステル化し官能基をアクリロイル基としたエポ
キシアクリレート エポキシ樹脂としてはビスフェノールA−エピクロルヒ
ドリン型、フェノールノボラック−エピクロルヒドリン
型、脂環型樹脂などが挙げられる。
(iV) 多価イソシアネートにヒドロキシ(メタ)アク
リレートを反応させて得られるポリウレタンアクリレー
ト 多価イソシアネートとしては分子中央部がポリエステ
ル、ポリエーテルなどの構造をもち両端にイソシアネー
ト基を配置したものなどが挙げられる。
(v) その他として ポリエーテルアクリレート、メラミンアクリレート、ア
ルキドアクリレート、イソシアヌレートアクリレート、
シリコンアクリレートなどがある。
このようなもののうち、具体的な化合物を例示すると、
次の如きものが挙げられる。
A−1 CH2=C(R3)COOCH2 nOOCC(R3)=CH
2(nは1〜10の整数) A−2 CH2=C(R3)COOCH2CH2OnCOC(R3)=CH2
(nは1〜10の整数) A−13 (CH2=C(R3)COOCH2 3CCH2OH A−14 (CH2=C(R3)COOCH2 3CCH2CH3 A−15 (CH2=C(R3)COOCH2CH2O3P=O A−17 (CH2=C(R3)COOCH2 4C (但し、R3は−H又は−CH3である。)等である。
これらの分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を
有する多官能性モノマー又は多官能性オリゴマー類は、
本発明の被覆材中に好ましくは1重量%以上、より好ま
しくは5重量%以上含有されている必要がある。この含
有量が1重量%未満の組成物を基材に塗布し硬化せしめ
た硬化被膜は硬度が著しく低いだけでなく減摩性におい
ても劣悪なものとなる。又本発明者等の知見によると硬
化保護被覆膜の方面硬度及び耐候性、耐光性の点から見
ると、2官能性モノマーだけでなく、3官能性モノマー
又は4官能性モノマーが共存していることが好ましく、
重合硬化性モノマーとして、これらの2〜4官能性の多
官能性モノマー又は多官能オリゴマーの混合系となって
いることがより好ましいことが見出された。これも本発
明の顕著な効果の一つである。
本発明の被覆膜形成組成物は、被保護基材表面に塗布又
は基材に含浸させた後、熱、光、電子線などのエネルギ
ーを与えることで架橋重合硬化せしめ、所望の保護被覆
膜を形成させることができる。重合開始エネルギーとし
て熱を利用する場合はアゾビスイソブチロニトリル、ベ
ンゾイルパーオキサイドのような熱重合開始剤、紫外線
のような光を利用する場合は、ベンゾフェノン、ベンジ
ルジメチルケタールのような光開始剤と、場合によりア
ミン類、リン化合物などの光増感剤を添加せしめ架橋重
合を迅速、効率化せしめることができる。電子線で硬化
させる場合は特に開始剤の添加は必要としない。
本発明の被覆膜形成組成物中には上記した重合開始剤の
他に、反応性希釈モノマー、溶剤そして各種添加剤を加
えることができる。
反応性希釈モノマーは、本発明の組成物の粘度調節のた
めに添加される場合だけでなく被塗布基材に対する表面
保護被覆膜の塗布性及び密着性を改善するために添加さ
れる場合がある。このような反応性希釈モノマーの配合
量がふえると硬化被膜の硬度が低下するため、あまり多
量に配合することは好ましくない。反応性希釈モノマー
の多官能モノマー又は多官能オリゴマーに対する配合比
は、重量比で1/100〜5/1、好ましくは1/10〜2/1が望ま
しい。
このような反応性希釈モノマーとしては、反応性基とし
てビニル基を1個有するモノマーでかつ溶剤であり、例
としては次の如きものが挙げられるが、これにて限定さ
れるものではない。
C−1 メトキシエチルアクリレート, C−2 ブトキシエチルアクリレート, C−3 エトキシジエチレングリコールアクリレート, C−4 ブトキシトリエチレングリコールアクリレー
ト, C−5 メトキシプロピレングリコールアクリレート, C−6 フェノキシエチルアクリレート, C−7 2−ヒドロキシエチルアクリレート, C−8 2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル
アクリレート, C−9 ノニルフェノールEO付加物アクリレート, C−10 ベンジルアクリレート, C−11 シクロヘキシルアクリレート, C−12 テトラヒドロフルフリルアクリレート, C−13 モノアクリロキシエチルホスフェート, C−14 シクロペンテニルアクリレート, C−15 ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート C−16 N−ビニル−2−ピロリドン, C−17 2−(パーフロロオクチル)エチルアクリレー
ト, C−18 スチレン, C−19 N−ビニルピロリドン, C−20 N−ビニルカプロラクトン, C−21 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸, C−22 (メタ)アクリル酸 溶剤は本発明の被覆膜形成組成物の粘度、塗布性又は膜
厚の制御性などを改善させるために配合することができ
る。
このような溶剤としては、本発明組成物の架橋重合性に
悪影響を及ぼさない限り、特に制限はないが例えばメタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢
酸メチル、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロルエタ
ン、四塩化炭素、フロン−113などの低沸点溶剤が作業
性の点から好ましい。
本発明組成物をこのような溶剤に溶解させた溶液として
適用した場合、架橋重合を開始させる前に常温、又は必
要に応じて加熱や減圧により脱溶剤させる工程が必要と
なる。溶剤を加熱除去する場合、モノマー等の加熱重合
を来たさないために80℃以下で実施するのが好ましい。
本発明組成物をエネルギー線照射により架橋硬化せしめ
る場合当業界公知の、殺菌灯、紫外用螢光灯、カーボン
アーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧又は
高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハラ
イドランプ、自然光等を光源とする紫外線、又は走査
型、カーテン型電子線加速路による電子線などを用いる
ことができる。又、厚みが5μm以下の被覆層の紫外線
硬化の場合、重合の効率化の点で、窒素ガス等の不活性
ガス雰囲気下で照射することが好ましい。
本発明組成物の用いられる基材としては、鉄、アルミニ
ウム、銅、錫、鉛、亜鉛、ニッケル、コバルト、クロ
ム、金、銀等の金属類及び合金類、ガラス、陶器、磁
器、セラミック、木質物、繊維(ガラス繊維、炭素繊
維)、紙類、プラスチック類の成型物、シート、フィル
ム(ポリオレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、
ポリアミド系、フェノール系、エポキシ系、アクリル
系、塩ビ系、酢ビ系等)等が挙げられる。
<作用> 前述の如く、非フッ素系成分に含フッ素ビニルモノマー
を添加し、硬化被膜の表面特性を向上させようとする提
案はある。しかしながら、本発明者等の知見によれば、
従来から提案されてきたパーフロロアルキル基又はパー
フロロアルキレン基含有ビニルモノマーは、非フッ素系
成分との相溶性不良から相分離を惹起し、被膜の均質性
を著しく損うために、十分な摩擦低減性、防錆性、耐擦
傷性等を発揮しない。また、フッ素系ビニルモノマーと
して部分フッ素化アルキル基を含有するものを使用し、
相溶性を向上させた例もあるが、この様な系ではフッ素
化アルキル基の表面移行性が悪いために、十分な表面特
性を発揮しないのが実状である。
一方、UV硬化型モノマー組成物にフッ素系界面活性剤を
配合せしめ硬化被覆膜の均質性を向上せしめようとする
提案もあるが、硬化被覆膜の摩擦抵抗低減性、硬度撥水
性、防汚性、耐湿性、耐衝撃性などの機能が十分でな
い。
これに対し、本発明においては必須構成成分として実質
的に水不溶性で有機溶剤可溶性の重合体を用いており、
上記した種々の問題点が解決され、硬化被覆膜の物性,
機能が格段に向上することが認められた。
本発明に関わる重合体は架橋重合性モノマー類との相溶
性が良いことから相分離現象が認められない。又重合体
と架橋重合硬化樹脂との分子間のからみ合いが生じてい
ると推定され、この為、表面特性の持続性,耐久性,耐
候性及び耐光性の点においてフッ素系界面活性剤を配合
したものに比し格段に向上していることも認められた。
さらに重合体は実質的に水不溶性であるため得られた硬
化被膜の耐湿性,耐水性もフッ素系界面活性剤配合被膜
に比し格段に向上している。
尚、以上の推擦は本発明を理解する上での一助とするも
のであり、これによって本発明が何ら限定されるもので
ないことは勿論である。
<発明の効果> 本発明の表面保護被覆膜形成組成物は、前述の如く各種
の固体表面の保護被覆層として例えば防湿防錆剤、防汚
剤、潤滑剤、減摩剤、剥離剤、離型剤、電子部品等の封
止剤等として使用できるが被膜の薄さと平滑性を生かし
て特に、記録材料分野における磁気記録製品の磁性層の
被覆に好適に用いられる。
例えば、銅、アルミニウム、亜鉛などの非磁性金属やポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリ
オレフイン類、セルロースアセテート等のセルロース誘
導体ポリカーボネート等のプラスチックや、更に、場合
によりガラス、紙、木材、繊維、磁器及び陶器のような
セラミックス上に蒸着された強磁性合金(鉄、コバルト
及び/又はニッケルを主成分とし、少量のアルミニウ
ム、シリコン、クロム、マンガン、モリブデン、チタ
ン、各種重金属類、希土類金属等を含むもの)または微
量酸素存在下で、鉄、コバルト、クロム等の磁性材料を
ポリエステル等のプラスチツクフィルムに蒸着した磁器
テープ、または磁器ディスクの磁性層等の保護被覆や、
減摩性が特に要求される、磁器テープの背面処理剤とし
ても好適である。また本発明の被覆膜形成組成物に、磁
性粉を分散させることにより平滑性、減摩性、そして防
錆性等を兼備えたエネルギー線硬化型の磁気バインダー
を得ることができる。
一方、本発明の被覆膜形成組成物は、ガラス表面上にも
透明で平滑な薄い被膜を形成できるので、各種光学機器
の油汚れ防止剤などとして耐油性と耐拭き取り性を必要
とする用途にも使用することができる。
更に又、防湿性等が特に要求される光ファイバー、光フ
ァイバーケーブル、光ディスク、光磁気ディスク等の保
護被覆剤としても好適である。
また本発明の被覆膜形成組成物が耐擦傷性に優れた被膜
を形成できるので、各種成形品又はフィルム、シート等
のハードコート剤としても使用できる。
さらに又、本発明の組成物に顔料及び分散剤を混入し、
防汚性又は非粘着性に優れた塗料又はインキを形成でき
る。
次に、本発明の具体的な実施例について説明するが、斯
かる説明によって本発明が何ら限定されるものでないこ
とは勿論である。文中「部」「%」は重量基準であるも
のとする。
<実施例> 実施例1〜7,比較例1〜10 鋼板(JIS G3141)またはアルミ板(JIS H4000)に表−
1に示した本発明の組成物を塗布し、溶剤を室温で蒸散
させた後、被覆層を紫外線または電子線によって下記の
条件下で硬化させ、被覆膜の諸特性について検討した。
また塗布層を170℃5分間の加熱条件で熱硬化させた場
合についても同様に検討した。結果を表−1に示す。
装置;紫外線による硬化は、高圧水銀灯(80W/cm)を使
用し、照射距離10cm、照射時間60秒、窒素雰囲気下、33
℃で実施した。また電子線による硬化は、カーテン型電
子線加速器(200kV)を使用し、線量10Mradで行った。
塗装方法;本発明に関する分子中に2個以上の(メタ)
アクリロイル基を有する多官能性モノマー又は多官能性
オリゴマー(A)、実質的に水不溶性で有機溶剤可溶性
重合体(B)及びその他配合物から成る組成物を酢酸エ
チルによって5%に希釈し、バーコーターにて塗布し、
不揮発分が0.5μmの塗布層を形成した。
表面平滑性;表面塗膜の平滑性は、倍率160倍の光学顕
微鏡で塗膜表面のブツ等の有無を観察し、5段階(5:全
くブツがない、4:縁にほんの僅かブツあり、3:表面にほ
んの僅かブツあり、2:表面に僅かにブツがある、1:全て
にブツがある,数値が大きい程良好)で評価した。
表面乾燥性; 指触による ◎印 ベタ付きが全くない ○印 ベタ付きが若干感じられる △印 ベタ付きが少しある ×印 ベタ付きがある 表面硬度;JIS 5400の方法に基づいて実施した。
接触角;接触角は、n−ドデカン又は水を6μ測定表
面に滴下し、エルマ製ゴニオメーター式接触角測定器を
用い、25℃にて測定した。
防錆性;試験片を20%塩化ナトリウム水溶液に浸漬し、
塗膜に錆が発生するまでの時間を観察し、5段階(5:20
0時間以上、4:150〜200時間、3:100〜150時間、2:50〜1
00時間、1:0〜50時間)で評価した。
碁盤目テスト 1cm角を1mm間かくで縦と横にカッターで切り100個のマ
ス目をつくり、セロテープ(積水化学S−832)を密着
させて、一気にはがし、残ったマス目の数を表わした。
尚、実施例及び比較例No.の欄のUV表示は紫外線硬化に
よる重合体被膜の形成を示し、EB表示は電子線硬化のそ
れをまたHEATは熱硬化のそれをそれぞれ示す。また表中
のA,B,Cの記号は、本文中の化合物をそれぞれ表わして
いる。
実施例1〜7に示したように本発明例は、表面平滑性、
表面乾燥性、表面硬度、接触角、耐塩水性及び碁盤目テ
ストにおいて、極めて優秀な性能を有していることが分
る。
これに対し、比較例1〜10において、本発明組成物の一
成分を欠くか又は、本発明に関る重合体の代りに他種添
加物を配合した場合を示している。比較例においては試
験した表面物性の多くが劣悪な性能を示していることが
明瞭である。
このように実施例と比較例を比較することにより本発明
組成物の顕著な特性が理解される。
実施例8〜12,比較例11〜15 次にポリエステルフィルムに表−1に示す実施例と同じ
組成で被覆膜を形成し、その表面平滑性、表面乾燥性、
n−ドデカンの接触角及び転落角、そして摩擦抵抗低減
性を検討した。その結果を表−2に示す。
尚、動摩擦係数の測定は、米国材料試験協会規格D−18
94に準じた方法により、東洋ボールドウィン社製摩擦試
験治具を使用して行った(錘重量:236g、引張強度:100m
m/min)。
上表から本発明例と比較例に明瞭な差が認められ本発明
の有位性が実証されている。
実施例13〜14,比較例16〜20 ポリエステルフィルム上に形成した被覆膜の耐溶剤性に
ついて調べ、その結果を表−3にまとめた。
溶剤としてアセトン及びクロロホルムを用いた。被覆膜
形成フィルムをアセトンに1時間浸漬した後引上げ、塗
膜の状態を3段階で表示した。
塗工膜厚:15μm 上表からも本発明例と比較例に明瞭な差が認められ、本
発明の有効性が理解される。
実施例15〜16,比較例21〜25 実施例13〜14,比較例16〜20にて用いた硬化保護被覆膜
について耐候性,耐光性,及び耐湿性について調べた。
その結果を表−4にまとめた。
耐候性はサンシャインウェザオメーター1,000時間経過
後の密着性を碁盤目テストにより評価した。耐光性はフ
ェードメーターにて1,000時間照射後の塗膜の外観を目
視により観察した。又、耐湿性は70℃,85%RHの条件下
で100hr経過後の塗膜外観と、密着性を碁盤目テストに
より調べた。
上表から本発明実施例と比較例に明瞭な差が認められ、
本発明の有位性が実証されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 175/04 PHN PHW (56)参考文献 特開 昭61−97367(JP,A) 特開 昭59−120661(JP,A) 特開 昭58−34867(JP,A) 特開 昭54−43244(JP,A) 特公 昭48−38465(JP,B1) 特公 昭56−44893(JP,B2) 特公 昭54−15077(JP,B2) 特公 昭52−47763(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水不溶性で有機溶剤可溶性の平均分子量2,
    000以上のパーフロロアルキル基含有重合体及び分子中
    に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する重合硬化
    性多官能性モノマー及び/又は多官能性オリゴマーを主
    体とする重合硬化性被覆膜形成組成物。
JP60084658A 1985-04-22 1985-04-22 被覆膜形成組成物 Expired - Lifetime JPH0751694B2 (ja)

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