JPH0757210A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH0757210A
JPH0757210A JP20313593A JP20313593A JPH0757210A JP H0757210 A JPH0757210 A JP H0757210A JP 20313593 A JP20313593 A JP 20313593A JP 20313593 A JP20313593 A JP 20313593A JP H0757210 A JPH0757210 A JP H0757210A
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JP
Japan
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magnetic
film
head
metal
magnetic head
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JP20313593A
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Inventor
Tadashi Saito
正 斎藤
Shinji Takahashi
伸司 高橋
Toshinobu Watanabe
利信 渡辺
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属磁性膜1,2が磁性フェライト材よりな
る一対の基板3,5及び4,6により膜厚方向から挟み
込まれてなる一対の磁気コア半体7,8が、上記金属磁
性膜1,2を突き合わせるようにして接合一体化され、
これら金属磁性膜1,2の突き合わせ面間には磁気ギャ
ップgが形成されている磁気ヘッドにおいて、金属磁性
膜1,2が磁気ヘッド走行方向Mに対して斜交して略一
直線状に連なるようにし、上記金属磁性膜1,2と磁気
ヘッド走行方向Mのなす角度θ1 を10゜≦θ1 ≦15
゜とする。この時、磁気ヘッドのチップ厚さWを100
μm≦W≦250μm、トラック幅TwをTw≦15μ
mとし、アジマス角θ2 を20゜≦θ2 としても良い。 【効果】 高帯域での高ヘッド出力が確保される。ま
た、金属磁性膜の偏摩耗によるヘッド出力の低下が防止
され、耐摩耗性も向上される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
等に用いられる磁気ヘッドに関するものであり、特に金
属磁性膜を一対の基板で挟持した一対の磁気コア半体を
接合一体化させてなる、いわゆる、ラミネートタイプの
磁気ヘッドの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】10〜50MHz以上の高帯域において
記録再生を行う磁気ヘッドとして、1〜5μm程度の磁
性金属薄膜を厚さ100〜200nm程度の絶縁膜と交
互に積層したものを磁気コアとする磁気ヘッドが実用に
供せられている。上記磁気ヘッドとしては、例えば、図
16に示すように、セラミックス,結晶化ガラス等の非
磁性材基板101a,101b,102a,102bに
よって前述の積層磁性膜である金属磁性膜103a,1
03bを挟み込んだ磁気コア半体104,105を、金
属磁性膜103a,103bを突き合わせるようにして
接合一体化した、いわゆるラミネートタイプの磁気ヘッ
ドが知られている。
【0003】上記ラミネートタイプの磁気ヘッドにおい
ては、金属磁性膜の突き合わせ面間に磁気ギャップが形
成され、該金属磁性膜の幅が磁気ギャップのトラック幅
となることから、挟トラック化が可能であり、高密度記
録が達成される。
【0004】しかしながら、かかる磁気ヘッドにおい
て、さらなる高密度記録を達成するためにトラック幅を
さらに狭くする、すなわち金属磁性膜の幅をさらに狭め
て行くと、磁路を構成するコア断面積の減少によってヘ
ッド効率が劣化する。上記のような傾向は、トラック幅
を15μm以下とした場合に特に顕著である。
【0005】このため、従来においては、特開昭63−
74103号公報に示されるような基板に酸化物系磁性
材を使用した磁気ヘッドが提案されている。該磁気ヘッ
ドにおいては、コア断面積の確保によってヘッド効率の
劣化を防止しており、狭トラック化した場合でも、酸化
物系磁性基板が補助コアとして機能し、コア断面積が充
分に確保されることから、非磁性基板を用いた磁気ヘッ
ドに比べてヘッド効率の劣化を抑制することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】また、上記のようなラ
ミネート型の磁気ヘッドにおいては、情報信号を高密度
に記録させるために、磁気ギャップにアジマス角をもた
せている。すなわち、図17に示すように、磁気コア半
体106,107の金属磁性膜108,109の突き合
わせ面間に形成される磁気ギャップgにアジマス角をも
たせている。なお、前述の特開昭63−74103号公
報に示されるような磁気ヘッドにおいても同様であり、
該磁気ヘッドにおいては、上記金属磁性膜がアジマス角
を有する磁気ギャップgに対して垂直方向に延在するよ
うにしている。
【0007】そして、一般に、磁気ギャップにアジマス
角をもたせる場合、トラック幅を狭くするに伴いアジマ
ス角を大きくする必要があるとされており、例えば、前
記のようにトラック幅を15μm以下とした場合におい
ては、アジマス角を20゜以上とすることが好ましいと
されている。
【0008】ところが、上記の特開昭63−74103
号公報に示されるような磁気ヘッドにおいてアジマス角
を20゜以上とすると、以下のような不都合が生じる。
該磁気ヘッドは、ビデオテープレコーダに使用されるた
め、そのチップ厚が100μm〜250μm程度に規制
されている。このような例えばチップ厚が100μmで
ある磁気ヘッドのアジマス角を20゜以上とすると、金
属磁性膜が磁気ギャップgに対して垂直方向に延在され
ていることから、図18に示すように、金属磁性膜10
8,109の配置位置が巻線溝110,111形成位置
と合致してしまい、金属磁性膜108,109が巻線溝
110,111付近で分断されてしまう。また、例えば
チップ厚が250μmである磁気ヘッドのアジマス角を
20゜以上とすると、図19に示すように、金属磁性膜
108,109が巻線溝110,111によって分断さ
れることはないものの磁気コア半体106,107中に
形成される金属磁性膜108,109によって形成され
る磁路が極端に狭いものとなってしまう。従って、どち
らの場合においても上記磁気ヘッドの高帯域におけるヘ
ッド出力が低下するといった不都合が生じる。
【0009】上記不都合を解消するために、上記磁気ヘ
ッドのチップ厚を厚くして、金属磁性膜によって形成さ
れる磁路を拡大することも提案されているが、磁気ヘッ
ド中の酸化物系磁性材料基板の体積の増大による磁気ヘ
ッドのインダクタンスの増加によって√L当たりのヘッ
ド出力の低下が発生する、或いは酸化物系磁性材料基板
の体積の増大による材料コストの増大が発生し、好まし
くない。
【0010】そこで本発明は、従来の実情に鑑みて提案
されたものであり、チップ厚を100μm以上250μ
以下とし、トラック幅を15μm以下とし、アジマス角
を20゜以上とした場合においても、高帯域において高
ヘッド出力を得ることの可能な磁気ヘッドを提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、磁性フェライト材よりなる一対の基板に
より金属磁性膜を膜厚方向より挟み込んでなる一対の磁
気コア半体が、上記金属磁性膜を突き合わせるようにし
て接合一体化されており、これら金属磁性膜の突き合わ
せ面間に磁気ギャップが形成されている磁気ヘッドにお
いて、前記一対の磁気コア半体の金属磁性膜が磁気ヘッ
ド走行方向に対して斜交して略一直線状に連なってお
り、上記金属磁性膜とヘッド走行方向のなす角度をθ1
としたときに10゜≦θ1 ≦15゜であることを特徴と
するものである。
【0012】すなわち、本発明の磁気ヘッドは、ラミネ
ート型の磁気ヘッドにおいて、金属磁性膜を磁気ギャッ
プと直交させるのではなく、斜交するように配置し、す
なわち磁気ヘッド走行方向とも斜交するように配置し、
該金属磁性膜の磁気ヘッド走行方向に対する角度を規制
することによって、金属磁性膜の配置位置を制御し、巻
線溝において金属磁性膜が途切れる、或いは金属磁性膜
によって形成される磁路が極端に狭くなるようなことが
ないようにし、高帯域においても高ヘッド出力を確保す
るようにしたものである。
【0013】また、本発明は上記のような磁気ヘッドに
おいて、トラック幅方向におけるチップ厚をWとしたと
きに100μm≦W≦250μmであること、磁気ギャ
ップのトラック幅をTwとしたときにTw≦15μm、
磁気ギャップのアジマス角をθ2 としたときに20゜≦
θ2 であることを特徴とするものである。
【0014】さらに本発明は、上記のような磁気ヘッド
において、磁気ギャップ近傍にガラスが充填されている
こと、磁気ギャップのトラック幅規制溝が、基板と金属
磁性膜を同時に溝加工することにより形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0015】
【作用】本発明の磁気ヘッドにおいては、一対の磁気コ
ア半体の金属磁性膜が磁気ヘッド走行方向に対して斜交
して略一直線状に連なっており、上記金属磁性膜とヘッ
ド走行方向のなす角度をθ1 としたときに10゜≦θ1
≦15゜であるため、例えば、チップ厚Wを100μm
≦W≦250μmとし、トラック幅TwをTw≦15μ
mとし、アジマス角θ2 を20゜≦θ2 とした場合にお
いても、巻線溝において金属磁性膜が途切れる、或いは
金属磁性膜によって形成される磁路が極端に狭くなるよ
うなことがないため、高帯域においても高ヘッド出力が
確保される。
【0016】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】本実施例の磁気ヘッドは、図1及び図2に
示すように、金属磁性膜1,2がその膜厚方向より磁性
フェライト材よりなる第1の基板3,4と第2の基板
5,6によって挟み込まれてなる一対の磁気コア半体
7,8からなり、これら磁気コア半体7,8が上記金属
磁性膜1,2同士を突合わせるようにして融着ガラス9
により接合一体化されて構成されている。このとき、上
記金属磁性膜1,2は、図中Mで示す磁気ヘッド走行方
向に対して角度θ1 で斜交して略一直線状に連なるよう
になされている。そして、上記金属磁性膜1,2の突き
合わせ面間には、アジマス角θ2 を有する磁気ギャップ
gが形成されている。
【0018】上記のように磁気コア半体7,8は、主コ
アとなる金属磁性膜1,2とこれを膜厚方向より挾み込
む補助コアとなる第1の基板3,4と第2の基板5,6
とから構成され、該第2の基板5,6の一主面に被着形
成される金属磁性膜1,2を挾み込むようにして第1の
基板3,4が積層されることにより接合一体化されてい
る。
【0019】上記金属磁性膜1,2は、高周波特性を向
上させる目的で膜厚の薄い磁性金属薄膜が絶縁膜を介し
て積層されてなる積層メタル膜とされている。
【0020】上記磁性金属薄膜を構成する材料として
は、センダスト(Fe−Al−Si)やFe−Ru−G
a−Si、又はこれらにO,N等を添加した結晶質磁性
金属材料或いはFe系又はCo系の微結晶磁性金属材料
等が挙げられる。また、上記磁性金属薄膜の膜厚は、高
周波特性の向上のために1層当たり2〜5μmとするこ
とが望ましい。
【0021】また、一方の絶縁膜としては、例えばSi
2 ,Ta2 5 等の酸化物膜やSi3 4 等の窒化物
膜等が使用される。上記絶縁膜の膜厚としては、例えば
0.1〜0.3μm程度が好ましい。
【0022】なお、本実施例においては、磁性金属薄膜
としてセンダスト膜、絶縁膜としてSiO2 膜を使用し
た。そのときの膜厚は、磁気ギャップgのトラック幅T
wを15μmとするために、一層あたりの磁性金属薄膜
を3μmとし、絶縁膜を0.2μmとして6層形成し
た。
【0023】また、第1の基板3,4及び第2の基板
5,6は、前述のように磁性フェライト材よりなる。上
記磁性フェライト材としては、単結晶フェライト、多結
晶フェライト、単結晶フェライトと多結晶フェライトの
接合材、面指数の異なる単結晶フェライトの接合材の何
れを用いても良い。なお、本実施例においては、単結晶
フェライトを用いた。
【0024】そして、本実施例の磁気ヘッドにおいて
は、磁気ギャップgのトラック幅Twを規制するため
に、磁気コア半体7,8の突き合わせ面に磁性フェライ
ト材よりなる第1の基板3,4及び第2の基板5,6を
切り欠くようなトラック幅規制溝10a,10b,11
a,11bを設けており、これらによる溝部にも融着ガ
ラス9が充填されている。なお、本実施例の磁気ヘッド
においては、第1の基板3,4及び第2の基板5,6の
厚さを調整して、チップ厚Wが200μmとなるように
した。
【0025】さらに、磁気コア半体7,8の突き合わせ
面側にはコイル巻装用の巻き線溝12,13、ガラス溝
14,15が設けられており、磁気コア半体7,8の接
合強度を確保するため、これらにも融着ガラス9が溶融
充填されている。また、この磁気ヘッドにおいては、磁
気記録媒体と摺接する磁気記録媒体摺接面の両側に段差
部16a,16bが設けられ、磁気記録媒体に対する当
たり幅Hが規制されるとともに、巻線溝12,13に形
成されたコイルの巻装状態を良好なものとなすためにこ
の巻線溝12,13と相対向する位置に巻線補助溝1
7,18が形成されている。なお、本実施例の磁気ヘッ
ドにおいては、当たり幅Hを80μmとしている。
【0026】このとき、本実施例の磁気ヘッドにおいて
は、前述のように、上記金属磁性膜1,2が、図中Mで
示す磁気ヘッド走行方向に対して角度θ1 で斜交して略
一直線状に連なるようになされ、これらの突き合わせ面
間には、アジマス角θ2 を有する磁気ギャップgが形成
されている。そして、磁気ギャップgのアジマス角θ 2
を20゜とし、金属磁性膜1,2が磁気ヘッド走行方向
Mに対して斜交する角度θ1 を10゜≦θ1 ≦15゜の
範囲としている。
【0027】従って、本実施例の磁気ヘッドにおいて
は、金属磁性膜は磁気ギャップg及び磁気ヘッド走行方
向と一致しておらず、斜めに配置されており、且つ上記
金属磁性膜の磁気ヘッド走行方向Mに対して斜交する角
度θ1 が10゜≦θ1 ≦15゜とされて該金属磁性膜の
配置方向が制御されている。すなわち、チップ厚Wを従
来の厚さとしたままで、トラック幅Twを15μm以下
と挟トラック化し、磁気ギャップgのアジマス角θ2
20゜とした場合においても、金属磁性膜は巻線溝を取
り囲む形で連続して磁路を構成しており、金属磁性膜が
巻線溝によって分断される、金属磁性膜によって構成さ
れる磁路が極端に狭くなるといったことがなく、金属磁
性膜の有する高透磁率特性がいかんなく発揮され、高帯
域における高ヘッド出力が確保される。
【0028】次いで、前述した図1の磁気ヘッドを製造
する方法について工程順に従って説明する。先ず、図3
に示すように、単結晶フェライトよりなる磁性フェライ
ト基板21を用意し、この磁性フェライト基板21の両
面をポリッシング加工等によって鏡面加工する。次に、
図4に示すように、上記磁性フェライト基板21の一方
の面に、スパッタリングにより金属磁性膜22を被着形
成する。
【0029】上記金属磁性膜22を形成するに際して
は、磁性フェライト基板21との付着力向上等のため
に、磁性フェライト基板21上に下地膜を予め形成して
おいても良く、該下地膜としては、SiO2 ,Ta2
5 等の酸化物膜、Si3 4 等の窒化物膜、Cr,A
l,Si,Pt等の金属膜及びそれらの合金膜、或いは
それらを組合わせた積層膜等が使用される。なお、本実
施例においては、膜厚50nmのSiO2 膜を使用し
た。
【0030】そして、金属磁性膜22は、高周波特性を
向上させるために、SiO2 よりなる絶縁膜を介して膜
厚の薄いセンダストよりなる磁性金属薄膜を何層にも積
層することにより形成する。なお、金属磁性膜22の厚
さは、後行程においてトラック幅規制溝を形成する必要
があることから目的とする記録トラック幅の1.2〜3
倍とすることが好ましく、本実施例の磁気ヘッドを形成
するに際しては、トラック幅15μmの磁気ギャップを
形成するために膜厚0.2μmの絶縁膜を介して一層あ
たりの膜厚3μmの磁性金属薄膜を6層重ねた。
【0031】さらに、上記磁性フェライト基板21上の
金属磁性膜22の上及びその反対面上に、図5に示すよ
うに低融点ガラス膜23を成膜する。このとき、金属磁
性膜22及び磁性フェライト基板21と低融点ガラス膜
23の反応を防止するために下地膜を形成しても良く、
該下地膜としては、SiO2 ,Ta2 5 等の酸化物
膜、Si3 4 等の窒化物膜、Cr,Al,Pt等の金
属膜及びこれらの合金膜、或いはそれらを組合わせた積
層膜等が使用できる。なお、本実施例においては、下地
膜として膜厚0.1μmのCr膜を形成した。
【0032】上記低融点ガラス膜23としては、低融点
ガラスをスパッタリングして形成したもの、或いはフリ
ットガラスをスピンコーティング等によって塗布して形
成したものが使用でき、その膜厚としては、0.1μm
〜0.5μmが好ましい。本実施例においては、低融点
ガラス膜23は膜厚0.2μmのPbO系の低融点ガラ
スをスパッタリングによって形成するものとした。
【0033】なお、本実施例においては、低融点ガラス
膜23を磁性フェライト基板21の両面に形成したが、
上記低融点ガラス膜23はどちらか一方の面のみに形成
すれば良い。
【0034】そして、上記のように金属磁性膜22及び
低融点ガラス膜23の形成された磁性フェライト基板2
1を図6に示すように(以降、低融点ガラス膜23の図
示は省略する。)複数積層し、加圧しながら500℃〜
700℃に加熱して複数の磁性フェライト基板21の接
合を行い、磁気コアブロック24を形成する。このと
き、複数の磁性フェライト基板21は、図中αで示す傾
斜角を有して積層形成する。なお、傾斜角αは下記の式
1により求められる角度である。
【0035】α=θ2 −θ1 ・・・ (式1)
【0036】これは、後工程において磁気コアブロック
24の切断を行う際の廃棄部分の量を低減して製造コス
トを削減するためであり、傾斜角αを有しない状態で積
層しても良い。
【0037】次に、図7に示すように、磁気コアブロッ
ク24中の磁性フェライト基板21の積層によって段差
部となっている両側面を傾斜角αを有する面となるよう
に切断し、これらの面に沿った切断面にて磁気コアブロ
ック24を2分割し、磁気コア半体ブロック25,26
を形成する。そして、切断面を研磨し、図8に示すよう
に巻線溝27,28を形成する。しかる後、この切断面
において、図9に示すように磁性フェライト基板21と
金属磁性膜22の境界線に沿って金属磁性膜22の一側
縁にかかるような位置で巻線溝27,28と直交するよ
うに溝加工を行ってトラック幅規制溝29,30を切削
もしくは研削により形成する。
【0038】そして、上記磁気コア半体ブロック25,
26の突き合わせ面に鏡面加工を行い、ギャップ膜を形
成した後、図10に示すように、磁気コア半体ブロック
25,26の接合を行う。この際、上記磁気コア半体の
トラックの位置合わせを行った後、両磁気コアブロック
25,26を突き合わせ、先の低融点ガラスよりもさら
に低融点のガラス31で融着すると、前記トラック幅規
制溝29,30中にもガラス31が流れ込み、磁気コア
半体ブロック25,26が接合され、突き合わせ面間に
磁気ギャップgを有する磁気ヘッドブロック32が形成
される。
【0039】次いで、巻線補助溝の加工,磁気記録媒体
摺接面の円筒研磨を行った後、図11に示すように、磁
気ギャップgがアジマス角θ2 を有するように磁気ヘッ
ドブロック32を傾け、図中X−X’及びY−Y’線で
示す位置でスライシングして分離する。そして、磁気記
録媒体との当たり幅を規定する段差部の加工を行い、先
の実施例の磁気ヘッドを完成する。
【0040】そこで、本実施例の磁気ヘッドの効果を確
認すべく、以下のような実験を行った。すなわち、磁気
ヘッドの金属磁性膜が磁気ヘッド走行方向に対して斜交
する角度θ1 を変化させて磁気ヘッドを作製し、各磁気
ヘッドの周波数に対するヘッド出力を測定した。
【0041】各磁気ヘッドのチップ厚Wを200μmと
し、当たり幅Hを80μmとし、トラック幅Twを15
μmとし、磁気ギャップのアジマス角θ2 を20゜とし
て、金属磁性膜の斜交する角度θ1 を0゜,5゜,10
゜,15゜,20゜,25゜とした磁気ヘッドサンプル
1〜6を作製し、各磁気ヘッドのヘッド出力を測定し
た。各磁気ヘッドサンプル1〜6は、前述の製造工程中
の磁性フェライト基板を積層する際の傾斜角αをそれぞ
れ20゜,15゜,10゜,5゜,0゜,−5゜(図
6,7中に示す傾斜角の方向を正の方向とする。)とし
て磁気コアブロックを形成して製造を行った。
【0042】なお、ヘッド出力は、各磁気ヘッドの金属
磁性膜の偏摩耗が発生しない程度の測定時間内にて測定
するものとした。結果を図12に示す。図12の横軸は
周波数を示し、縦軸はヘッド出力(相対出力)を示す。
磁気ヘッドサンプル1〜3の結果は略同等であり、図中
実線で示し、磁気ヘッドサンプル4の結果は図中破線で
示し、磁気ヘッドサンプル5の結果は図中一点鎖線で示
し、磁気ヘッドサンプル6の結果は図中二点鎖線で示
す。図12の結果を見てわかるように、角度θ1が0゜
〜15゜である磁気ヘッドサンプル1〜4においては略
同等のヘッド出力が得られたが、角度θ1 が20゜以上
である磁気ヘッドサンプル5,6においては高帯域での
ヘッド出力の低下が見られた。
【0043】これは、以下の理由によるものである。角
度θ1 が0゜である磁気ヘッドサンプル1においては、
金属磁性膜による磁路が十分に確保されており、また、
角度θ1 が5゜〜15゜である磁気ヘッドサンプル2〜
4においては、例えば図13に示す(図13には磁気ヘ
ッドサンプル4の磁気ギャップg近傍部を示す。)よう
に、金属磁性膜1,2の配設位置が図中破線で示す巻線
溝12,13形成位置と合致することがなく、金属磁性
膜1,2が分断される、金属磁性膜1,2によって形成
される磁路が極端に狭くなることがなく、金属磁性膜
1,2の有する高透磁率特性がいかんなく発揮され、高
帯域における高ヘッド出力が確保される。
【0044】しかしながら、角度θ1 が20゜,25゜
である磁気ヘッドサンプル5,6においては、例えば図
14に示す(図14には磁気ヘッドサンプル6の磁気ギ
ャップg近傍部を示す。)ように、金属磁性膜41,4
2の配設位置と図中破線で示す巻線溝52,53の形成
位置が非常に近いものとなるため、金属磁性膜41,4
2によって形成される磁路が巻線溝52,53形成位置
において極端に狭くなり、高帯域におけるヘッド出力が
確保できなくなるためであると思われる。
【0045】ところで、これまで述べてきたようなラミ
ネート型の磁気ヘッドにおいては、磁気記録媒体摺接面
が磁性フェライト基板と金属磁性膜によって構成されて
おり、金属磁性膜を構成する磁性金属材料の耐摩耗性が
磁性フェライト基板を構成する磁性フェライト材料と比
較して低いことから、磁気記録媒体と長時間摺接すると
金属磁性膜の偏摩耗が発生し易いといった不都合があ
る。上記金属磁性膜の偏摩耗が発生すると、スペーシン
グロスによりヘッド出力が低下してしまう。
【0046】そこで、上記各磁気ヘッドサンプル1〜6
における磁気記録媒体に対するヘッド摺接時間とヘッド
出力の関係を調査した。結果を図15に示す。図15の
横軸はヘッド摺接時間を示し、縦軸はヘッド出力の低下
量を示す。図を見てわかるように、金属磁性膜が磁気ヘ
ッド走行方向に対して斜交する角度θ1 が0゜,5゜で
ある磁気ヘッドサンプル1,2においては、磁気記録媒
体とのヘッド摺接時間の増加に伴い、ヘッド出力が著し
く低下した。一方、角度θ1 が10゜,15゜,20
゜,25゜である磁気ヘッドサンプル3,4,5,6に
おいては、ヘッド摺接時間が増加してもヘッド出力はさ
ほど低下しないことが確認された。
【0047】これは、角度θ1 が0゜,5゜である磁気
ヘッドサンプル1,2においては、磁気ヘッド走行方向
と略同方向に金属磁性膜が配置されており、磁気記録媒
体摺接面中に占める磁性金属材料の割合が大きく、金属
磁性膜の偏摩耗が発生し易く、スペーシングロスが発生
しやすいためである。また、角度θ1 が10゜,15
゜,20゜,25゜である磁気ヘッドサンプル3,4,
5,6においては、磁気ヘッド走行方向に斜交した方向
に金属磁性膜が配置されており、磁気記録媒体摺接面中
に占める磁性金属材料の割合が小さく、金属磁性膜の偏
摩耗が発生しにくく、スペーシングロスが発生しにくい
ためである。
【0048】なお、角度θ1 が0゜である磁気ヘッドサ
ンプル1と角度θ1 が10゜である磁気ヘッドサンプル
3の耐摩耗性を比較したところ、磁気ヘッドサンプル3
の方が30%高い耐摩耗性を示した。従って、本実施例
の磁気ヘッドにおいて、角度θ1 を10゜以上とするこ
とで、耐摩耗性も大きく向上されることも確認された。
【0049】従って、上記のような磁気ヘッドにおいて
は、金属磁性膜による磁路を十分に確保するといった理
由から、金属磁性膜の磁気ヘッド走行方向に対する角度
θ1を15゜以下とすることが好ましく、金属磁性膜の
偏摩耗を防止する、耐摩耗性を向上するといった理由か
ら、角度θ1 を10゜以上とすることが好ましいことが
確認された。すなわち、上述の本実施例の磁気ヘッドに
おいては、トラック幅を15μmと挟トラック化し、ア
ジマス角θ2 を20゜以上とし、チップ厚を従来のよう
に200μmとした場合においても、高帯域における高
ヘッド出力が確保され、偏摩耗によるヘッド出力の低下
が防止されることが確認された。
【0050】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の磁気ヘッドにおいては、一対の磁気コア半体の金属
磁性膜が磁気ヘッド走行方向に対して斜交して略一直線
状に連なっており、上記金属磁性膜とヘッド走行方向の
なす角度をθ1 としたときに10゜≦θ1 ≦15゜であ
るため、例えば、チップ厚Wを100μm≦W≦250
μmとし、トラック幅TwをTw≦15μmとし、アジ
マス角θ2 を20゜≦θ 2 とした場合においても、巻線
溝において金属磁性膜が途切れる、或いは金属磁性膜に
よって形成される磁路が極端に狭くなるようなことがな
いため、高帯域においても高ヘッド出力が確保される。
【0051】また、本発明の磁気ヘッドにおいては、金
属磁性膜が磁気ヘッド走行方向に対して斜交して形成さ
れるため、磁気記録媒体摺接面に金属磁性膜が占める割
合が小さくなり、金属磁性膜の偏摩耗によるヘッド出力
の低下が防止され、耐摩耗性も向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気ヘッドを示す斜視図であ
る。
【図2】図1の磁気ヘッドの磁気ギャップ近傍部を示す
平面図である。
【図3】図1の磁気ヘッドを製造する方法を工程順に示
すものであり、磁性フェライト基板に鏡面加工を行う工
程を示す斜視図である。
【図4】磁性フェライト基板上に金属磁性膜を形成する
工程を示す斜視図である。
【図5】低融点ガラス膜を形成する工程を示す斜視図で
ある。
【図6】磁気コアブロックを形成する工程を示す斜視図
である。
【図7】磁気コア半体ブロックを形成する工程を示す斜
視図である。
【図8】磁気コア半体ブロックに巻線溝を形成する工程
を示す斜視図である。
【図9】磁気コア半体ブロックにトラック幅規制溝を形
成する工程を示す斜視図である。
【図10】磁気コア半体ブロックを接合する工程を示す
斜視図である。
【図11】磁気ヘッドブロックをスライシングする工程
を示す平面図である。
【図12】周波数とヘッド出力の関係を示す図である。
【図13】磁気ヘッドサンプル3の磁気ギャップ近傍部
を示す平面図である。
【図14】磁気ヘッドサンプル6の磁気ギャップ近傍部
を示す平面図である。
【図15】ヘッド摺接時間とヘッド出力の低下量の関係
を示す図である。
【図16】従来の磁気ヘッドの一例を示す斜視図であ
る。
【図17】従来の磁気ヘッドの他の例を示す斜視図であ
る。
【図18】従来の磁気ヘッドのさらに他の例を示す斜視
図である。
【図19】従来の磁気ヘッドのさらに他の例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1,2・・・金属磁性膜 3,4,5,6・・・基板 7,8・・・磁気コア半体 g・・・磁気ギャップ M・・・磁気ヘッド走行方向 θ1 ・・・角度 θ2 ・・・アジマス角 W・・・チップ厚 Tw・・・トラック幅

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性フェライト材よりなる一対の基板に
    より金属磁性膜を膜厚方向より挟み込んでなる一対の磁
    気コア半体が、上記金属磁性膜を突き合わせるようにし
    て接合一体化されており、これら金属磁性膜の突き合わ
    せ面間に磁気ギャップが形成されている磁気ヘッドにお
    いて、 前記一対の磁気コア半体の金属磁性膜が磁気ヘッド走行
    方向に対して斜交して略一直線状に連なっており、 上記金属磁性膜とヘッド走行方向のなす角度をθ1 とし
    たときに10゜≦θ1≦15゜であることを特徴とする
    磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 トラック幅方向におけるチップ厚をWと
    したときに100μm≦W≦250μmであることを特
    徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 磁気ギャップのトラック幅をTwとした
    ときにTw≦15μm、磁気ギャップのアジマス角をθ
    2 としたときに20゜≦θ2 であることを特徴とする請
    求項1又は2記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 磁気ギャップ近傍にガラスが充填されて
    いることを特徴とする請求項1,2又は3記載の磁気ヘ
    ッド。
  5. 【請求項5】 磁気ギャップのトラック幅規制溝が、基
    板と金属磁性膜を同時に溝加工することにより形成され
    ていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の
    磁気ヘッド。
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