JPH0776624A - ポリエステル系粒子 - Google Patents

ポリエステル系粒子

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JPH0776624A
JPH0776624A JP22353493A JP22353493A JPH0776624A JP H0776624 A JPH0776624 A JP H0776624A JP 22353493 A JP22353493 A JP 22353493A JP 22353493 A JP22353493 A JP 22353493A JP H0776624 A JPH0776624 A JP H0776624A
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JP
Japan
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acid
particles
polyester
weight
resin
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JP22353493A
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English (en)
Inventor
Satoshi Maeda
郷司 前田
Yasunari Hotsuta
泰業 堀田
Shigeru Yoneda
茂 米田
Masanori Kobayashi
正典 小林
Yozo Yamada
陽三 山田
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 隠蔽性、光線散乱性、に優れるポリエステル
を主成分とする粒子の提供。 【構成】 イオン性基および不飽和二重結合含有ポリエ
ステルを水分散し、緩凝集させることによりポリエステ
ル粒子を得る。次いでビニルモノマ−にて膨潤させ、所
定の電解質濃度の水系媒体中にて加熱し吸水と同時に架
橋し、冷却処理を行い中空多孔化する。得られる粒子は
光線散乱性に優れ、またポリエステル系バインダ−、ポ
リエステル系フィルムとのマッチングが良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、艶消し剤、ブロッキン
グ防止材、クロマトグラフィ−用坦体、薬剤用坦体、粉
体塗料、ギャップ調整材、電子写真用トナ−、電気粘性
流体、化粧品等として盛んに利用されてきている樹脂粒
子に関するものであり、特に粒子内部に多数の小孔を有
するポリエステル樹脂系粒子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この様な用途に用いられる樹脂粒
子として、エマルジョン重合法、懸濁重合法、シ−ド重
合法、分散重合法等の「重合造粒法」により得られる粒
子が用いられてきた。しかしながら、エマルジョン重合
法および懸濁重合法により得られる樹脂粒子は、粒子径
範囲が限定され、かつ粒子径分布はブロ−ドなものとな
る。シ−ド重合法および分散重合法により得られる樹脂
粒子は、シャ−プな粒子径分布を有するものの、非常に
高価なものとなる。さらに、以上述べてきた「重合造粒
法」すなわち、エマルジョン重合、懸濁重合、シ−ド重
合、分散重合により作製される樹脂粒子はその製造方法
からも自明であるようにビニル系ポリマ−の樹脂粒子に
限定される。塗料、接着剤等に広く用いられるポリエス
テル系バインダ−は汎用性の高いポリエステルフィルム
への接着性に優れるものであるが、上記のビニル系ポリ
マ−の粒子はポリエステル系のバインダ−に対し、必ず
しもマッチングがよくないためこれらに代わる樹脂粒子
が望まれていた。本発明者らは、縮合系ポリマ−である
ポリエステル樹脂からなり、さらに、任意の平均粒子径
をもち、かつシャ−プな粒子径分布を有し、工業的規模
での生産が可能な樹脂粒子として、特開平3−2124
44等を提案してきた。該発明はポリエステル樹脂に所
定量のイオン性基を含有せしめ、ポリエステル樹脂を水
系媒体にミクロ分散したのち、ミクロ分散体の水中での
分散安定性を制御することにより緩凝集せしめ任意の粒
子径、シャ−プな粒子径分布の粒子を得るものである。
かかるポリエステル粒子は、艶消し剤、ブロッキング防
止材等の塗料用添加剤等としてポリエステル系バインダ
−とのマッチングの良さ等の特徴を有するユニ−クなも
のであるが隠蔽性を要求される用途、光散乱性を要求さ
れる用途、低い比重を要求される用途などにおいて不満
足なものであった。
【0003】従来、隠蔽性、光散乱性、低比重、断熱
性、軽量性などを要求される用途においては内部に小孔
を有する樹脂粒子が用いられている。このような内孔を
有する樹脂粒子を製造する方法としては 1)樹脂粒子中に発泡剤を含有させておき後にこの発泡剤
を発泡させる方法。 2)樹脂にブタン等の揮発性物質を封入しておき、のちに
この揮発性物質をガス化膨張させる方法。 3)樹脂を溶融させ、これに空気等の気体ジェットを吹き
付け、気泡を封入する方法。 4)樹脂粒子内部にアルカリ膨潤性の物質を含有させてお
き、この樹脂粒子にアルカリ性液体を浸透させてアルカ
リ膨潤性の物質を膨張させる方法。 等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらの方法は
いずれも条件等の制御が難しく所望の内孔を有する樹脂
粒子を効率よく確実に製造することが困難である。また
これらの方法によれば粒子を構成する樹脂に、ある程度
以上の軟らかさ、熱可塑性が要求されるため必然的に耐
熱性の必要な用途に用いることが可能な樹脂にて中空粒
子を得ることは困難である。また一般の樹脂粒子と同
様、主としてビニル系ポリマ−の樹脂粒子に適用される
方法であり、縮合系ポリマ−に適用することは困難であ
る。以上述べてきたように従来の技術によれば、内部に
空孔を有する樹脂粒子はビニル系ポリマ−に限られ、さ
らに耐熱性にも劣るものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる状況
に鑑み鋭意研究を重ねた結果、次なる発明に到達した。
すなわち本発明は、5mol%以上の不飽和多価カルボン酸
を含有する多価カルボン酸成分と多価アルコ−ル成分の
縮合により得られ、かつ、20〜2000eq./to
nの範囲でイオン性基を含有するポリエステル樹脂1〜
95重量%に、ビニル系モノマ−5〜99重量%を含ま
せた後に重合させることにより得られる架橋樹脂を主成
分とし、体積平均粒子径Dが0.5〜100μmの範囲
であり、粒子内部に気体または液体にて満たされた単一
または複数の独立空孔が存在し、空孔率が1〜99vol%
の範囲であることを特徴とする架橋ポリエステル粒子で
ある。
【0006】本発明の粒子は体積平均径Dが0.5〜1
00μmの範囲であることが必須であり、1〜50μm
の範囲が好ましく、さらに2〜25μmの範囲が、また
さらに2〜15μmが、なおさらに2〜9μmの範囲が
好ましい。体積平均径がこの範囲以下では粒子のハンド
リングが困難となり、またこの範囲以上では塗料用添加
剤等としては実用的でない。本発明の粒子の粒子径分布
は、粒子径0.5D〜2.0Dの範囲の粒子が全体の7
0wt%以上を占めることが望ましく、好ましくは80wt
%以上、さらには85wt%以上、またさらには90wt%
以上を占めることが好ましい。また、別表現によれば、
70wt%以上が占める粒子径範囲は0.6D〜1.8D
の範囲が好ましく、さらに0.7D〜1.5Dの範囲
が、またさらには0.8D〜1.3Dの範囲が、なおさ
らには0.9D〜1.2Dの範囲であることが好まし
い。また、標準偏差を平均値で除した値である変動係数
は30%以下であることが望ましく、好ましくは20%
以下、さらに好ましくは15%以下、またさらには10
%以下であることが好ましい。
【0007】本発明の粒子は粒子内部に単一または複数
の独立空孔を有するものである。本発明ではそのいずれ
の場合においても空孔率が1〜99vol%の範囲であるこ
とを必須とする。ここに空孔率とは粒子の内孔容積を粒
子の見かけ体積で除した値である。空孔率は2〜98vo
l%の範囲が好ましく、さらに5〜95vol%が、またさら
には10〜95vol%の範囲が、なおさらには20〜90
vol%の範囲が好ましい。かかる空孔は気体または液体に
て満たされており、気体としては空気、窒素、2酸化炭
素等が好ましく、液体としては水が好ましい。本発明の
粒子は特にこれを限定するものではないが、乾燥した
際、すなわち空孔が気体で満たされた場合の見かけ比重
が0.1〜1.3の範囲であることが好ましく、さらに
0.2〜1.2の範囲が、またさらに0.5〜1.0の
範囲が好ましい。
【0008】本発明の粒子はポリエステル樹脂1〜95
重量%に、ビニル系モノマ−5〜99重量%を含ませた
後に重合させることにより得られる架橋樹脂を主成分と
する。ここにポリエステル樹脂は全樹脂成分の10〜9
0wt%の使用が好ましく、20〜80wt%以上がさらに
好ましく、30〜70wt%の使用がなお好ましい。本発
明におけるポリエステル樹脂とは多価カルボン酸類と多
価アルコ−ル類からなる。ポリエステル樹脂に用いられ
る多価カルボン酸類としては、例えば、 ・テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,
5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、9,10−アントラセンジカルボン酸、
9,10−アントラセンジプロピオン酸、ジフェン酸、
スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−ス
ルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボ
ン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、スル
ホテレフタル酸、およびまたはそれらの金属塩、アンモ
ニウム塩などの芳香族ジカルボン酸、 ・p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安
息香酸などの芳香族オキシカルボン酸、 ・コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、 ・フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、シ
トラコン酸、等の脂肪族不飽和多価カルボン酸、 ・フェニレンジアクリル酸等の芳香族不飽和多価カルボ
ン酸 ・ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、等の
脂環族ジカルボン酸、 ・トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の
三価以上の多価カルボン酸 等を例示できる。
【0009】本発明においては、多価カルボン酸類に一
部、モノカルボン酸類を併用しても良い。モノカルボン
酸類としては芳香族モノカルボン酸類が好ましい。芳香
族モノカルボン酸としては例えば、安息香酸、クロロ安
息香酸、ブロモ安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸、ナ
フタレンカルボン酸、4−メチル安息香酸、3メチル安
息香酸、サリチル酸、チオサリチル酸、フェニル酢酸、
およびこれらの低級アルキルエステル、スルホ安息香酸
モノアンモニウム塩、スルホ安息香酸モノナトリウム
塩、シクロヘキシルアミノカルボニル安息香酸、n-ドデ
シルアミノカルボニル安息香酸、タ−シャルブチル安息
香酸、ナフタレンカルボン酸、アントラセンカルボン
酸、タ−シャルブチルナフタレンカルボン酸等を用いる
ことができ、また特にタ−シャルブチル安息香酸を使用
することがより好ましい。該芳香族モノカルボン酸の使
用量は酸成分に対して2〜25mol%、さらに5〜20mo
l%、またさらに8〜16mol%の使用がより好ましい。
【0010】本発明ではかかる多価カルボン酸成分の5
mol%以上の不飽和脂肪族多価カルボン酸を用いることが
必須である。本発明における不飽和多価カルボン酸とし
てはフマル酸、マレイン酸の使用が好ましくさらにフマ
ル酸の使用が好ましい。不飽和多価カルボン酸の使用は
酸成分に対し5mol%以上が必須であり、20〜50mol%
が好ましく、30〜50mol%がさらに好ましい。
【0011】ポリエステル樹脂に用いられる多価アルコ
−ル類としては脂肪族多価アルコ−ル類、脂環族多価ア
ルコ−ル類、芳香族多価アルコ−ル類等を例示できる。 ・脂肪族多価アルコ−ル類としては、エチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、1,3−プロパンジオ−
ル、2,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−
ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ
−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジエチレングリコ−
ル、ジプロピレングリコ−ル、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオ−ル、ポリエチレングリコ−
ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレング
リコ−ル等の脂肪族ジオ−ル類、トリメチロ−ルエタ
ン、トリメチロ−ルプロパン、グリセリン、ペンタエル
スリト−ル等のトリオ−ルおよびテトラオ−ル類等を例
示できる。
【0012】・脂環族多価アルコ−ル類としては1,4
−シクロヘキサンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジ
メタノ−ル、スピログリコ−ル、水素化ビスフェノ−ル
A、水素化ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加
物およびプロピレンオキサイド付加物、トリシクロデカ
ンジオ−ル、トリシクロデカンジメタノ−ル等を例示で
きる。 ・芳香族多価アルコ−ル類としてはパラキシレングリコ
−ル、メタキシレングリコ−ル、オルトキシレングリコ
−ル、1,4−フェニレングリコ−ル、1,4−フェニ
レングリコ−ルのエチレンオキサイド付加物、ビスフェ
ノ−ルA、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加
物およびプロピレンオキサイド付加物等を例示できる。 ・さらにポリエステルポリオ−ルとして、ε−カプロラ
クトン等のラクトン類を開環重合して得られる、ラクト
ン系ポリエステルポリオ−ル類等を例示することができ
る。 ・またカルボン酸類と同様、脂肪族アルコ−ル、芳香族
アルコ−ル、脂環族アルコ−ル等のモノアルコ−ルを用
いることができる。
【0013】本発明におけるポリエステル樹脂のガラス
転移点は40℃以上が好ましく、45℃以上、好ましく
は50℃以上、さらに好ましくは60℃以上、またさら
に好ましくは70℃以上である。ガラス転移点がこれよ
り低い場合には、取扱い中あるいは保存中にブロッキン
グする傾向がみられ、得られる粉体をハンドリングする
ことが困難となる場合がある。本発明のポリエステル樹
脂の数平均分子量は1000〜20000の範囲が好ま
しい。また、2000以上5000以下の範囲が好まし
く、3000以上4000以下の範囲がさらに好まし
い。
【0014】本発明においてはイオン性基を20〜20
00eq./tonの範囲でポリエステル樹脂に含有す
ることが必須である。イオン性基としては、スルホン酸
基、カルボキシル基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸
基、ホスフィン酸基もしくはそれらのアンモニウム塩、
金属塩等のアニオン性基、または第1級ないし第3級ア
ミン基等のカチオン性基であり、好ましくは、スルホン
酸アルカリ金属塩の基、カルボン酸アンモニウム塩基を
用いることができる。これらイオン性基はポリエステル
に共重合された形態、あるいは高分子末端に導入された
形態にて含有されることが好ましい。
【0015】ポリエステルに共重合可能なスルホン酸金
属塩基含有多価カルボン酸としては、スルホテレフタル
酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4
−スルホナフタレン−2,7ジカルボン酸、5〔4−ス
ルホフェノキシ〕イソフタル酸、およびまたはそれらの
塩を例示することができる。またスルホ安息香酸の金属
塩を併用することによって高分子末端にスルホン酸金属
塩基を導入することができる。塩としてはアンモニウム
系イオン、Li、Na、K、Mg、Ca、Cu、Fe、
Ni。Co、Al等の塩があげられ、特に好ましいもの
はK塩またはNa塩である。カルボキシル基はポリエス
テルの重合末期にトリメリット酸等の多価カルボン酸を
系内に導入することにより高分子末端に付加することが
できる。さらにこれをアンモニア、水酸化ナトリウム等
にて中和することによりカルボン酸塩の基に交換するこ
とができる。これらイオン性基の含有量は、該ポリエス
テル樹脂に対し、20〜2000eq./tonの範囲
が必須であり、好ましくは20〜500eq./to
n、さらの好ましくは50〜200eq./tonであ
る。
【0016】本発明においてポリエステル樹脂を架橋さ
せるために用いられるビニル系モノマ−としては例えば
アルキル基の炭素数が1〜10である(メタ)アクリル
酸アルキル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
フェニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、グリシ
ジル(メタ)アクリレ−ト、等の(メタ)アクリル酸エ
ステル類、メチルビニルケトン、フェニルビニルケト
ン、メチルイソプロペニルケトン等の不飽和ケトン類、
蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルブタン酸
ビニル等のビニルエステル類、メチルビニルエ−テル、
エチルビニルエ−テル、プロピルビニルエ−テル、等の
ビニルエ−テル類、ハロゲン化ビニルおよびハロゲン化
ビニリデン類、アクリルアミドおよびそのアルキル置換
体、スチレン、ジビニルベンゼン、スチレンのアルキル
置換体、スチレンのハロゲン置換体、アリルアルコ−ル
およびそのエステルまたはエ−テル類、アクロレイン、
メタアクロレイン等のビニルアルデヒド類、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデン等の
ビニルモノマ−、ならびにアクリル酸、メタクリル酸、
フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン
酸およびこれらの塩類、ビニルスルホン酸、アクリルス
ルホン酸、パラスチレンスルホン酸等の不飽和炭化水素
スルホン酸およびそれらの塩類、二重結合を有するリン
酸エステル類、およびその塩類、ピリジン、ビニルピロ
リドン、ビニルイミダゾ−ル、ビニルカルバゾ−ル、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレ−ト、ジエチルア
ミノエチル(メタアクリレ−ト等を用いることができ
る。またこれらに加えてシロキサン類、ラクトン類、ラ
クタム類、エポキシ化合物等の開環重合系モノマ−を併
用してもよい。
【0017】反応開始剤としては特に制限される物では
なく公知の開始剤を使用すればよい。例えばベンゾイル
パ−オキサイド、パラクロロベンゾイルパ−オキサイ
ド、2,4−ジクロロベンゾイルパ−オキサイド、カプ
リリルパ−オキサイド、ラウルイルパ−オキサイド、ア
セチルパ−オキサイド、メチルエチルケトンパ−オキサ
イド、シクロヘキサノンパ−オキサイド、ビス(1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルパ−オキサイド)、ヒドロキシ
ヘプチルパ−オキサイド、t−ブチルハイドロパ−オキ
サイド、p−メンタンパ−オキサイド、クメンハイド
ロ、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジヒドロパ−
オキサイド、ジ−t−ブチルパ−オキサイド、ジクミル
パ−オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パ−
オキシベンゾエ−ト)、t−ブチルパ−ベンゾエ−ト、
t−ブチルパ−アセテ−ト、t−ブチルパ−オクテ−
ト、t−ブチルパ−オキシイソブチレ−ト、ジ−t−ブ
チルジ−パ−フタレ−ト、過酸化琥珀酸等の有機過酸化
物系開始剤、アゾイソブチルニトリル、ジスオキシベン
ゾイル、フェニルアセトアルデヒド、フェニルピロ葡萄
糖、ピナコン酸誘導体等の開始剤を用いることができ
る。反応促進剤としてはコバルト系、バナジウム系、マ
ンガン系、第3級アミン系、第4級アンモニウム塩系、
メルカプタン系等の反応促進剤を用いることができる。
【0018】以下に本発明の中空架橋ポリエステル樹脂
粒子を得るための具体的方法について述べる。本発明の
中空架橋ポリエステル樹脂粒子を得る方法としては、 中空ポリエステル粒子形成し、次いで粒子をビニルモ
ノマ−にて膨潤させ、後架橋する方法。 中空ポリエステル粒子の形成と同時に架橋する方法。 の2種に大別できる。
【0019】中空ポリエステル樹脂粒子を得る方法と
しては、 1)ポリエステル粒子の形成と同時に中空化する方法。 a)例えば、イオン性基含有ポリエステル樹脂を水溶性有
機化合物に溶解し、ついで水を添加することによりW/
O/W型エマルジョンを形成させて中空粒子を得る方
法。 2)中実ポリエステル粒子を後処理により中空化する方
法。 a)イオン性基含有ポリエステル樹脂の中実粒子を水系媒
体中にてガラス転移温度以上に加熱処理する方法、 b)イオン性基含有ポリエステル樹脂粒子の水系分散体に
水溶性有機化合物を添加した後に共沸により該水溶性有
機化合物を除去する際に中空化する方法、 c)イオン性基含有ポリエステル樹脂粒子の水系分散体に
溶剤を添加し、粒子を膨潤せしめた後にスプレイドライ
等の方法にて乾燥させる際に中空化する方法、 等を例示することができる。後者2)−a)〜b)の各方法に
おいて用いられる中実ポリエステル粒子としては、イオ
ン性基含有ポリエステル樹脂を粉砕分級して得られる樹
脂粒子を用いても良いが、好ましくは後述する水系造粒
法にて得られるポリエステル樹脂粒子を用いることが好
ましい。かくして得られた中空粒子をビニルモノマ−に
て膨潤させ後架橋させることにより架橋ポリエステルか
らなる中空粒子を得ることができる。
【0020】中空ポリエステル粒子の形成と同時に架
橋する方法としては、 1)イオン性基含有ポリエステル樹脂の中実粒子を水系媒
体中にてビニルモノマ−にて膨潤させ、同時にガラス転
移温度以上に加熱処理することにより中空化と架橋を同
時に行わせる方法を例示できる。この際に用いられる中
実ポリエステル粒子としては、前述と同様、イオン性基
含有ポリエステル樹脂を粉砕分級して得られる樹脂粒子
を用いても良いが、できるなら水系造粒法にて得られる
ポリエステル樹脂粒子を用いることが好ましい。
【0021】以下、水系造粒法によるポリエステル粒子
の形成法について説明する。本発明におけるイオン性基
含有ポリエステル樹脂は水分散性を有する。本発明のイ
オン性基含有ポリエステル樹脂の水系微分散体は公知の
任意の方法によって製造することができる。すなわち、
イオン性基含有ポリエステル樹脂と水溶性有機化合物と
を50〜200℃であらかじめ混合し、これに水を加え
るか、あるいはイオン性基含有ポリエステル系樹脂と水
溶性有機化合物との混合物を水に加え、40〜120℃
で撹拌することにより製造される。あるいは水と水溶性
有機化合物との混合溶液中にイオン性基含有ポリエステ
ル系樹脂を添加し、40〜100℃で撹拌して分散させ
る方法によっても製造される。水溶性有機化合物として
はエタノ−ル、ブタノ−ル、イソプロパノ−ル、エチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、等を使用
することができる。界面活性剤を併用は好ましくない
が、特に使用を制限するものではない。このようにして
得られる水系微分散体の平均粒子径は概ね0.01〜
1.0μm程度である。かかるイオン性基含有ポリエス
テル樹脂の水系微分散体に、該イオン性基含有ポリエス
テル樹脂が可塑化する条件下において、電解質等の添加
等の手段により、該微分散粒子を緩凝集領域に導き粒子
成長させることによりポリエステル粒子を得ることがで
きる。
【0022】本発明において用いられる電解質として
は、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸カリウ
ム、硫酸マグネシウム、りん酸ナトリウム、りん酸二水
素ナトリウム、りん酸水素二ナトリウム、塩化アンモニ
ウム、塩化カルシウム、塩化コバルト、塩化ストロンチ
ウム、塩化セシウム、塩化バリウム、塩化ニッケル、塩
化マグネシウム、塩化ルビジウム、塩化ナトリウム、塩
化カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、酢酸
カリウム、安息香酸ナトリウム等に代表される一般的な
無機あるいは有機の水溶性塩を用いることができる。こ
れら電解質の濃度は1価の電解質を用いる場合0.01
〜2.0mol/l、さらには0.1〜1.0mol/l、また
さらには0.2〜0.8mol/lの範囲が好ましい。さら
に多価の電解質を用いる場合その添加量はより少ない量
でよい。本発明においては、前記電解質を系内にあらか
じめ仕込むか、ないしは後添加することにより目的を十
分に達成することが可能であるが、好ましくは「電解質
前駆体を添加した後に電解質化する」ことによりさらに
良質のポリエステル樹脂粒子を得ることができる。
【0023】電解質前駆体としては例えば低温で難溶
性、高温にて易溶性の塩、pH、温度、圧力、光照射、
等で分解し電解質化する化合物、等を例示できる。本発
明ではアミノアルコ−ル類とカルボン酸類とのエステル
化合物類を好ましい電解質前駆体として使用できる。か
かるエステル化合物はアミノ基を有するため水溶性を示
し、その水溶液はアルカリ性を示す。かかるアルカリ水
溶液を昇温した場合エステル結合は加水分解しアミノア
ルコ−ル類とカルボン酸との塩となる。アミノ基は実際
には第一級アンモニウム基ないし第3級アンモニウム基
として機能する。本発明において好ましいアミノアルコ
−ル類としてはアミノエタノ−ル、1,3−アミノプロ
パノ−ル、1,4−アミノブタノ−ル、ジメチルアミノ
エタノ−ル、1,3−ジメチルアミノプロパノ−ル、ジ
エチルアミノエタノ−ル、ジエチルアミノプロパノ−ル
等を用いることができる。カルボン酸類としては例え
ば、安息香酸およびその誘導体、ナフタレンカルボン
酸、およびその誘導体、サリチル酸、チオサリチル酸、
フェニル酢酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン
酸、デカン酸、ドデカン酸、ラウリル酸、ステアリル
酸、アクリル酸、メタクリル酸等を用いることができ
る。さらに本発明においてはこれらアミノアルコ−ル類
とカルボン酸類との任意の組合せのエステルを電解質前
駆体として好ましく用いることができる。
【0024】このようにして得られたポリエステル粒子
は、実質球形であり、かつ、シャ−プな粒子径分布を有
し、高濃度に高温分散染色が可能である。かくして得ら
れるポリエステル粒子は体積平均粒子径Dを1〜100
μmの範囲にて自由に制御可能であり(電解質濃度と温
度、時間による)、粒子径分布は粒子径0.5D〜2.
0Dの範囲の粒子が全体の80重量%以上を占め、変動
係数が30%以下のシャ−プなものとなり、平均真球度
(短径/長径)0.8以上という実質的に球形のポリエ
ステル粒子となる。懸濁重合等により得られるビニル系
ポリマ−の粒子に対する本発明の粒子の特異性はポリエ
ステル樹脂の物性の多様性のみならず、このようなポリ
エステル粒子の形状、粒子径分布にも発揮される。一般
の懸濁重合粒子は特に粒子径分布がブロ−ドであり変動
係数30%程度以上のものしか得られない。本発明では
粒子化条件の調整により粒子径0.5D〜2.0Dの範
囲の粒子が全体の80重量%以上、好ましくは85重量
%以上、さらに好ましくは90重量%以上、またさらに
好ましくは95重量%以上のものを得ることができる。
また変動係数は30%以下、好ましくは20%以下、さ
らに好ましくは15%以下、またさらに好ましくは10
%以下とすることができる。また平均真球度(短径/長
径)0.8以上、好ましくは0.85以上、さらに好ま
しくは0.9以上、なおさらに好ましくは0.95以上
とすることができる。なおここに変動係数とは標準偏差
を平均値にて除した値を云う。
【0025】本発明では好ましくは、かくして得られる
ポリエステル粒子を種粒子として用い、中空化、架橋を
行うわけであるが、この水系造粒法により得られるポリ
エステル粒子は水系媒体中における分散安定性が極めて
高く、ビニルモノマ−による膨潤操作、あるいは、ガラ
ス転移温度以上での加熱処理等を行っても凝集すること
はなく、かくして得られる架橋中空樹脂粒子はポリエス
テル種粒子の粒子径分布を維持し、粒子径0.5D〜
2.0Dの範囲の粒子が全体の80重量%以上、好まし
くは85重量%以上、さらに好ましくは90重量%以
上、またさらに好ましくは95重量%以上となり、また
変動係数は30%以下、好ましくは20%以下、さらに
好ましくは15%以下、またさらに好ましくは10%以
下、なおされに好ましくは7%以下とすることができ
る。本発明においては・ガラス転移温度以上に加熱処理
する方法を用いることが最も好ましく、この方法によれ
ば、加熱処理の温度、系内の電界質濃度により中空度を
任意に制御できる。処理温度としてはポリエステル樹脂
のガラス転移温度から200℃までの間の温度が好まし
く、140℃以下の温度がさらに好ましく100℃以下
がなお好ましく90℃以下がさらに好ましい。電解質濃
度は0.2mol/l以下の範囲が好ましく、0.1mol/l
以下がなお好ましく、0.05mol/l以下がさらに好ま
しい。
【0026】本発明のポリエステル樹脂粒子には、粒子
成長過程においてヘテロ凝集により異種の水分散体を取
り込むことができる。また染料等にて着色されたポリエ
ステル微分散体をもちいることもできる。このようにし
て粒子の着色および機能化が可能である。異種の水分散
体とは例えば顔料、ラテックス、カ−ボンブラック、等
の分散体である。得られた粒子は洗浄脱水の後、凍結乾
燥、噴霧乾燥、流動乾燥、真空乾燥等の手段により乾燥
粉体として取り出される。もちろん用途によっては水系
媒体に分散した状態のまま使用される。また内部空孔の
内容物を置換して使用することも可能である。
【0027】以上述べてきた本発明の樹脂粒子は、ポリ
エステルに含まれる不飽和二重結合がビニルモノマ−の
重合に伴い架橋するため特に耐熱、耐溶剤性に優れた架
橋樹脂粒子となる。本発明のシ−ド粒子となるポリエス
テル樹脂粒子は水系媒体中において非常に安定に分散す
るためポバ−ル、ヒドロキシエチルセルロ−ス、あるい
はシリカ等の無機粒子等々のいわゆる懸濁安定剤を必要
としない。かかる懸濁安定剤は粒子を得た後には除去し
たいものであるが一般には除去しがたく、得られる粒子
の用途を著しく限定させるものである。架橋樹脂粒子
は、分子内に2個以上のビニル結合を有するモノマ−を
含むビニル系樹脂を懸濁重合することによっても容易に
得ることが可能であるが、その粒子径範囲はブロ−ドで
あり、微小でありかつ均一な粒径の架橋粒子は得られ難
い。しかしながら、本発明の架橋樹脂粒子は耐熱、耐溶
剤性に優れるのみならず、粒子径が広い範囲において自
由にコントロ−ル可能であり、さらにシャ−プな粒子径
分布を示し、かつ実質球形である等の優れた特性を示す
ものとなる。
【0028】さらに本発明の粒子は内部に適当なる空孔
を有するために、光線の散乱効果が高く、塗料用添加剤
として用いた場合高度な白色性を演出することができ
る。また内部の空孔の保温効果により高い断熱性を期待
できる。さらに内部の空孔に気体を満たした場合、見か
けの比重が小さいために軽量化に有利である。また同様
の理由により見かけの比誘電率が小さいため低誘電材料
としても有用である。これらの作用は従来より知られた
ビニル系ポリマ−の中空樹脂粒子にも期待されるもので
あるが、本発明においてはさらに主構成成分にポリエス
テル樹脂を用いているため汎用性の高いポリエステルフ
ィルムへの接着性が高いポリエステル系バインダ−との
マッチングに優れ、かかるバインダ−に配合した場合に
おいて優れた効果を得ることができる。
【0029】以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらになんら限定される物で
はない。
【実施例】
[ポリエステル樹脂(A1)〜(A3)、(A6)の重
合]温度計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中に、 テレフタル酸ジメチルエステル 80 重量部、 イソフタル酸ジメチルエステル 80 重量部、 5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル 6 重量部 エチレングリコ−ル 68 重量部、 ネオペンチルグリコ−ル 114 重量部、および テトラブトキシチタネ−ト 0.1 重量部 を仕込み120〜220℃で120分間加熱してエステ
ル交換反応を行った。次いで、反応系の温度を180℃
に下げ、 フマル酸 20 重量部 ハイドロキノン 0.1 重量部 を加え、200℃にて60分間反応を続け、その後、反
応系の温度を220〜240℃に上げ、系の圧力1〜1
0mmHgとして60分間反応を続けた結果、共重合ポ
リエステル樹脂(A1)を得た。得られた共重合ポリエ
ステル樹脂(A1)の組成、ガラス転移温度、酸価、分
子量、スルホン酸ナトリウム基当量を表1.に示す。ポ
リエステルの組成はNMR分析、ガラス転移温度はDS
C、酸価は滴定、分子量はGPC、スルホン酸ナトリウ
ム基当量はSの定量により求めた。以下、原料を変えて
同様に重合を行い、表1.に示すポリエステル樹脂(A
2)〜(A3),(A6)を得た。
【0030】
【表1】 [ポリエステル樹脂(A4)の重合]温度計、撹拌機を
備えたオ−トクレ−ブ中に、 ジメチルテレフタレ−ト 129 重量部、 5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル 3 重量部 エチレングリコ−ル 50 重量部、 ビスフェノ−ルAのプロピレンオキサイド付加物 280 重量部 テトラブトキシチタネ−ト 0.1 重量部 を仕込み150〜220℃で180分間加熱してエステ
ル交換反応を行った。次いで反応系の温度を180℃に
下げ、 無水マレイン酸 29 重量部 ハイドロキノン 0.1 重量部 を加え、200℃にて60分間反応を続け、その後、反
応系の温度を220〜240℃に昇温した後、系の圧力
を徐々に減じて30分後に10mmHgとし、60分間
反応を続けた。その後オ−トクレ−ブ中を窒素ガスで置
換し、大気圧とした。温度を200℃に保ち無水トリメ
リット酸を加え、60分間反応を行い、表1.に示す共
重合ポリエステル樹脂(A4)を得た。
【0031】[ポリエステル樹脂(A5)の重合]温度
計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中に、ビスフェノ−
ルAのプロピレンオキサイド付加物700重量部、無水
マレイン酸196重量部、ハイドロキノン1重量部を仕
込み、反応系内に窒素ガスを導入し不活性雰囲気に保
ち、0.05重量部のジブチル錫オキサイドを加え20
0度にて反応させ表1.に示すポリエステル樹脂(A
5)を得た。なお、表1.中 NDC は 1,5−ナフタレンジカルボン酸 TPA は テレフタル酸 IPA は イソフタル酸 SIP は 5−ナトリウムスルホイソフタル酸 FA は フマル酸 MA は マレイン酸 TMA は トリメリット酸 EG は エチレングリコール NPG は ネオペンチルグリコ−ル BPP は ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付
加物( 平均分子量350) Tg は ガラス転移温度 を示す。
【0032】[ポリエステル水系微分散体の製造]ポリ
エステル樹脂(A1)300重量部、メチルエチルケト
ン150重量部、テトラヒドロフラン140重量部を8
0℃にて溶解した後80℃の水680部を添加し、粒子
径約0.1μmの共重合ポリエステル樹脂の水系微分散
体とした後、蒸留用フラスコに入れ、留分温度が100
℃に達するまで蒸留し、冷却後に水を加え脱溶剤された
固形分濃度30%のポリエステル水系微分散粒子(B
1)を得た。以下同様の方法にてポリエステル樹脂(A
2)、(A3)からそれぞれ(B2)、(B3)を得
た。
【0033】ポリエステル(A4)300部に、ブタノ
−ル100部を加え90℃で溶解した後、80℃まで冷
却した。さらに共重合ポリエステルの酸価に等量となる
ように1Nのアンモニア水溶液を加え、80℃を保持し
30分間撹拌した後80℃の水500部を添加し共重合
ポリエステルの水系微分散体を得た。さらに得られた水
微分散体を蒸留用フラスコに入れ、留分温度100℃に
達するまで蒸留した後冷却し、最終的に脱溶剤された固
形分濃度30%の共重合ポリエステルの水微分散体(B
4)を得た。以下同様の方法にてポリエステル樹脂(A
5)から微分散体(B5)を得た。樹脂ポリエステル
(A6)を用い同様の操作を行ったが微分散体を得るこ
とはできなかった。
【0034】[ポリエステル粒子の製造:湿式造粒法]
温度計、コンデンサ−、撹拌羽根を備えた四つ口の1リ
ットルセパラブルフラスコに、ポリエステル水系微分散
体(B1)300重量部を仕込み80℃に昇温した。次
いで、ジメチルアミノエチルメタクリレ−ト20重量%
水溶液40重量部を60分間に渡って添加し(0.2m
ol/l)、さらに300分間80℃に保った状態で撹
拌を続けた。系内の伝導度は約1mSから25mSに上
昇、pHは10.8から6.7にまで下降した。これよ
り、添加したジメチルアミノエチルメタクリレ−トはほ
ぼ後完全に加水分解し、ジメチルアミノエタノ−ルとメ
タクリル酸の塩になっていることが確認された。ポリエ
ステル水系ミクロ分散体に存在したサブミクロンオ−ダ
−の粒子径の共重合体は時間とともに合体粒子成長し、
表2.に示すポリエステル球状粒子(C1)を得た。な
お表2.中、平均粒子径、粒子径分布、変動係数はコ−
ルタ−カウンタ−TA2を用いて測定した。また真球度
は粒子の走査電子顕微鏡写真を画像処理装置イメ−ジア
ナライザ−V1[東洋紡績株式会社製]にて処理するこ
とにより測定した。表中DAMはジメチルアミノエチル
メタクリレ−トを示す。以下同様に原料および条件を変
えて実験を行い、表2.に示すポリエステル粒子(C
2)〜(C6)を得た。
【0035】
【表2】 [ポリエステル粒子の製造:粉砕法]ポリエステル樹脂
(A3)をチョッパ−ミルにて粗粉砕した後に、超音速
ジェットミルPJM200型にて微粉砕し粉砕粒子(C
7)を得た。同様にポリエステル樹脂(A6)から粉砕
粒子(C8)を得た。
【0036】[中空粒子の作成]ポリエステル粒子(C
1)を脱水洗浄し水に再分散した後、脱イオン水にて希
釈し固形分濃度を5%に調整したポリエステル粒子水分
散体とした。ポリエステル水分散体を1000重量部を
セパラブルフラスコに仕込み静かに撹拌しながら、系の
温度を90℃に上げ30分間後に脱イオン水2000重
量部を注ぐことにより冷却した。得られた粒子を吸引ロ
ウトにて脱水洗浄し水に再分散して中空ポリエステル粒
子(D1)を得た。以下同様にポリエステル粒子(C
2)〜(C7)から中空粒子(D2)〜(D7)を得
た。ポリエステル粒子(C8)を用いた場合、昇温途中
にて粒子が凝集し、中空粒子を得ることはできなかっ
た。
【0037】[架橋]中空ポリエステル粒子(D1)の
水分散体を脱イオン水にて希釈し固形分濃度を5%に調
整したポリエステル粒子水分散体とした。ポリエステル
水分散体1000重量部をセパラブルフラスコに仕込み
静かに撹拌しながら、過酸化ベンゾイル1重量%を溶解
した蒸留スチレン50重量部を滴下し30分間撹拌を続
けたのち、系の温度を80℃に上げ300分間反応を続
けた。系を室温まで冷却後、得られた粒子を吸引ロウト
にて脱水洗浄し真空乾燥して中空架橋ポリエステル乾燥
粒子(E1)を得た。得られた粒子の平均粒子径、粒子
径分布、変動係数、真球度、見かけ比重、空孔率を表
3.に示す。空孔率は粒子の密度差より求めた。得られ
た粒子をトルエンに浸漬し、粒子形状を保持し得るか否
かにて耐溶剤性を評価した。また粒子を100℃のホッ
トプレ−ト上に置き、粒子形状を保持し得るか否かにて
耐熱性を評価した。結果、いずれの粒子も良好な耐熱・
耐溶剤性を有していた。
【0038】
【表3】 [中空化同時架橋・空孔率の制御]固形分濃度を2%に
調整したポリエステル粒子(C3)の水分散体1000
重量部、電解質として塩化ナトリウム0.58g(0.
01mol/l相当)、過酸化ベンゾイル1重量%を溶解し
た蒸留スチレン20重量部を染色試験器ミニカラ−[テ
クサム技研製]のステンレスポットに仕込み90℃にて
120分間処理し水冷後、得られた粒子を吸引ロウトに
て脱水洗浄し真空乾燥して中空ポリエステル粒子表4.
に示す中空粒子(E9)を得た。以下同様に温度と電解
質濃度を変えて実験を行い中空ポリエステル粒子(E1
0)〜(E16)を得た。すなわち本発明では処理系の電
解室濃度、処理温度により空孔率の制御が可能であるこ
とが示された。得られた粒子の耐熱・耐溶剤性を評価し
たが、いずれの粒子も良好な耐熱・耐溶剤性を有してい
た。
【0039】
【表4】 [低比重、低誘電率成形体]ポリエステル樹脂(A1)
から得られた水分散体(B1)を水系バインダ−として
用いた。該バインダ−100重量部にベンゾイルパ−オ
キサイド1重量部を溶解したスチレン20重量部を加え
30分間室温にて撹拌した。さらにこれに、中空架橋粒
子E1の脱水ケ−キ500重量部を加え、混合したのち
シリコ−ンゴム型に流し込み70℃にて120分間加熱
した後冷却し、真空乾燥し成形体を得た。得られた成形
体の見かけ比重は0.72であった。Qメ−タ法により
得られた成形体の比誘電率を測定したところ、比誘電率
は1.94であった。 [白色ポリエステルコ−トフィルム]前述の水系バイン
ダ−200重量部に脱水ケ−キ50重量部を加え撹拌し
た。得られた分散液をポリエステルフィルム上にバ−コ
−タ−にて塗布し乾燥硬化させた。得られたフィルムは
白色度に優れ、また塗膜の接着性は碁盤目クロスカット
セロテ−プ剥離試験の結果100 /100 であった。
【0040】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明における
ポリエステル粒子は、縮合系ポリマ−であるポリエステ
ル樹脂の粒子であり、任意の粒子径、任意の空孔率を有
し、かつ、低比重、低誘電率であり、さらに耐熱・耐溶
剤性に優れ、さらにポリエステル系バインダ−、フィル
ムとのマッチングに優れる工業的に極めて優れるもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 正典 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 山田 陽三 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5mol%以上の不飽和多価カルボン酸を含
    有する多価カルボン酸成分と多価アルコ−ル成分の縮合
    により得られ、かつ、20〜2000eq./tonの
    範囲でイオン性基を含有するポリエステル樹脂1〜95
    重量%に、ビニル系モノマ−5〜99重量%を含ませた
    後に重合させることにより得られる架橋樹脂を主成分と
    し、体積平均粒子径Dが0.5〜100μmの範囲であ
    り、粒子内部に気体または液体にて満たされた単一また
    は複数の独立空孔が存在し、空孔率が1〜99vol%の範
    囲であることを特徴とする架橋ポリエステル系粒子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002059172A1 (fr) * 2001-01-25 2002-08-01 Japan U-Pica Company, Ltd. Procede relatif a l'elaboration de fines particules de resine durcie
CN103724834A (zh) * 2013-12-13 2014-04-16 芜湖佳诚电子科技有限公司 一种电绝缘密封圈

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002059172A1 (fr) * 2001-01-25 2002-08-01 Japan U-Pica Company, Ltd. Procede relatif a l'elaboration de fines particules de resine durcie
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