JPH082471A - 自転車用ハブブレーキ - Google Patents

自転車用ハブブレーキ

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JPH082471A
JPH082471A JP6141314A JP14131494A JPH082471A JP H082471 A JPH082471 A JP H082471A JP 6141314 A JP6141314 A JP 6141314A JP 14131494 A JP14131494 A JP 14131494A JP H082471 A JPH082471 A JP H082471A
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drum
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62LBRAKES SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES
    • B62L5/00Brakes, or actuating mechanisms therefor, controlled by back-pedalling
    • B62L5/10Brakes, or actuating mechanisms therefor, controlled by back-pedalling the brakes being actuated through coacting cams and balls or rollers located in the rear wheel hub
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T74/00Machine element or mechanism
    • Y10T74/19Gearing
    • Y10T74/19535Follow-up mechanism

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 グリースが切れてもブレーキの効き過が防止
でき、その割りにはコンパクトに得られる自転車用ハブ
ブレーキを提供する。 【構成】 ブレーキーシュー11と摺動部材14の間に
グリースが存在すると、摺動部材14とブレーキドラム
10との間の摩擦力がシュー11と摺動部材14の間の
摩擦力よりも大になっている。この時、摺動部材14が
ドラム10と共に回動し、グリースが切れると、シュー
11と摺動部材14の間の摩擦力が摺動部材14とドラ
ム10との間の摩擦力よりも大になる。この時、シュー
11が摺動部材14をドラム10と共回りしないように
摩擦支持し、摺動部材14が摩擦による制動作用をして
ブレーキドラム10にブレーキが掛かる。しかも、摺動
部材14を備えるだけでコンパクトになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自転車のハブに一体回
転可能に連結するブレーキドラムと、このブレーキドラ
ムに制動作用するブレーキシューと、このブレーキシュ
ーを前記ブレーキドラム側に圧接操作するブレーキ操作
部材とを備える自転車用ハブブレーキに関し、詳しく
は、ブレーキの効き過ぎ防止が可能なブレーキに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば実開平2−35897号
公報に示されるように、ブレーキシューとブレーキ操作
部材を支持している固定部材が車体フレームに対してブ
レーキドラムの回動軸芯まわりで揺動するように、か
つ、車体フレームに取り付けた支持体がばねを介して前
記固定部材を受け止め支持するようにした自転車用ブレ
ーキを構成した。すなわち、ブレーキ操作部材に連結し
たブレーキワイヤのインナーワイヤを引っ張り操作する
と、ブレーキ操作部材がブレーキシューをブレーキドラ
ムに圧接操作してブレーキシューとブレーキドラムの間
に摩擦が発生することにより、ブレーキドラムとともに
回動する車輪にブレーキが掛かる。そして、ブレーキシ
ューとブレーキドラムの間に発生する摩擦力が前記ばね
の強さによって決まる設定力以上になると、固定部材が
ブレーキドラムおよびブレーシューを介して伝達する車
輪回動力のために前記ばねを弾性変形させながら車輪回
動方向に揺動する。すると、この固定部材揺動のために
ブレーキ操作部材がブレーキワイヤのアウターワイヤ端
部の方に移動してインナーワイヤに緩みが発生すること
により、自動的にブレーキシューとブレーキドラムの摩
擦力が低下し、制動力がワイヤ緩みのない場合よりも低
い制動力になる。つまり、図13に示すように、インナ
ーワイヤの操作ストロークSを横軸とし、制動力Bを縦
軸とすると、制動力線B1で示す強さの制動力を発揮す
る。すなわち、インナーワイヤの操作ストロークが設定
ストロークSAに達するまでは、操作ストロークSが増
大するに伴って制動力は第1傾斜角aで増大して行き、
操作ストロークが設定ストロークSAに達して制動力が
ばねによって決まる設定制動力BAになった後は、操作
ストロークが増大するに伴って制動力は第2傾斜角bで
増大して行く。そして、制動力が設定制動力BAになっ
てからはインナーワイヤの緩み操作が行われることか
ら、第2傾斜角bは第1傾斜角aより小角度になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ブレーキシューにグリ
ースを供給して使用するようになったハブブレーキでは
グリースが切れた場合に、グリースを使用しないハブブ
レーキでも、錆が発生するとか塵埃が侵入した場合に、
ブレーキシューによる摩擦制動力がアップしてブレーキ
の効き過ぎが発生することがある。しかし、従来の上記
ブレーキ技術を採用すると、グリース切れや錆発生など
の異常状態になっても、ブレーキが効き過ぎないように
できる。すなわち、図13に示すように、グレース切れ
や錆発生などがない正常状態の場合には、制動力線B2
で示す制動力が得られ、異常状態になった場合には、制
動力線B1で示す制動力が発揮されるように構成する。
すると、異常状態の場合に発揮される最大の制動力は、
制動力線B1の線上にある制動力BYになり、この最大
制動力BYは、制動力線B1の設定制動力BAまでの部
分を延長した制動力線B3の線上に位置する最大制動力
BXよりも低い制動力になる。つまり、従来の上記ブレ
ーキ技術を採用しないで異常状態になると、制動力BX
が使用可能な最大の制動力になり、この最大制動力BX
やこれに近い値の高制動力でブレーキが掛かるところの
ブレーキの効き過ぎが発生する場合がある。これに対
し、従来の上記ブレーキ技術を採用すると、異常状態に
なっても、前記最大制動力BXよりも低い値の制動力B
Yが使用可能な最大制動力になり、限界までブレーキ操
作したとしても制動力BYでブレーキが掛かることにな
ってブレーキの効き過ぎにならないのである。
【0004】ところが、従来のブレーキ技術を採用する
と、固定部材を可動式に構成するともに、固定部材の遊
端側にばねを作用せる必要があるなどにより、ブレーキ
全体が比較的大型になっていた。本発明の目的は、効き
過ぎ防止が可能であるとともに比較的コンパクトに得ら
れる自転車用ハブブレーキを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1による自転車用
ハブブレーキにあっては、目的達成のために、冒頭に記
したものにおいて、ブレーキドラムとブレーキシューと
の間に両者に摺接可能な摺動部材を介装し、前記ブレー
キ操作部材の操作でブレーキシューをブレーキドラム側
に圧接操作したとき、前記摺動部材とブレーキシューと
の間に生じる摩擦力と、前記摺動部材とブレーキドラム
との間に生じる摩擦力とが、互いに異なるように設定し
てあることを特徴とする。
【0006】請求項1によるハブブレーキを実施するに
当たり、摺動部材とブレーキシューの間の摩擦係数と、
摺動部材とブレーキドラムの間の摩擦係数を同じにし、
ブレーキシューの摺動部材への圧接力と、摺動部材のブ
レーキドラムへの圧接力とを異ならせることにより、摺
動部材とブレーキシューの間の摩擦力と、摺動部材とブ
レーキドラムの間の摩擦力とが異なるように構成する手
段を採用してもよいが、請求項2による構成を採用する
と、つぎのように有利である。
【0007】ハブブレーキを実施するに当たり、摺動部
材をブレーキドラムの外周側に取り付け、ブレーキシュ
ーを摺動部材の外周側に巻き付け操作するようにバンド
ブレーキに構成してもよいが、請求項3による構成を採
用すると、つぎのように有利である。
【0008】ハブブレーキを実施するに当たり、正常状
態にあると摺動部材とブレーキシューの間の摩擦力が摺
動部材とブレーキドラムの間の摩擦力より大であるよう
に構成してもよいが、請求項4による構成を採用する
と、つぎのように有利である。
【0009】摺動部材としては、ブレーキドラムの周方
向に分散配置する複数個の摺動部材を採用してもよい
が、請求項5による構成を採用すると、つぎのように有
利である。
【0010】請求項6による自転車用ハブブレーキにあ
っては、目的達成のために、冒頭に記したものにおい
て、ブレーキドラムとハブとの間にトルクリミッターを
介装し、ブレーキドラムとハブとの間に設定値以上のト
ルクが作用すると、このトルクリミッターの作用で、前
記ブレーキドラムとハブとが相対回転することを特徴と
する。
【0011】請求項6によるハブブレーキを実施するに
当たり、トルクリミッターとして、噛み合いクラッチ
と、この噛み合いクラッチが切り作用する際のトルクを
設定するスプリングとでなる噛み合い式のトルクリミッ
ターを採用してもよい。さらには、ハブの外周側に配置
する外装式を採用してもよいが請求項7や請求項8によ
る構成を採用すると、つぎにように有利である。
【0012】
【作用】請求項1によるハブブレーキの場合、ブレーキ
シューと摺動部材の間の摩擦力と、摺動部材とブレーキ
ドラムの間の摩擦力が異なることにより、それぞれの摩
擦力の設定によっては、グリース切れや錆発生などがな
い正常状態にあると、ブレーキシューと摺動部材の間の
摩擦力が正常状態のために摺動部材とブレーキドラムの
間の摩擦力よりも小になっており、グリース切れや錆発
生が生じた異常状態になると、ブレーキシューと摺動部
材の間の摩擦力が異常状態のために摺動部材とブレーキ
ドラムの間の摩擦力よりも大に変化するようにできる。
あるいは、逆に、正常状態にあると、摺動部材とブレー
キドラムの間の摩擦力が正常状態のためにブレーキシュ
ーと摺動部材の間の摩擦力よりも小になっており、異常
状態になると、摺動部材とブレーキドラムの間の摩擦力
が異常状態のためにブレーキシューと摺動部材の間の摩
擦力よりも大に変化するようにできる。すると、前者の
場合、正常状態にあるときにブレーキ操作をすると、前
記摩擦力差のために摺動部材がブレーキドラムと共回り
し、ブレーキシューが摺動部材に摩擦して制動作用する
ことにより、車輪にブレーキが掛かるとともに、たとえ
高速走行時であっても、ブレーキシューが摺動部材に対
してスリップして車輪が急停止しない程度にブレーキが
掛かるようにできる。そして、異常状態になったときに
ブレーキ操作をすると、摩擦力差の逆転のためにブレー
キシューが摺動部材をブレーキドラムと共回りしないよ
うに摩擦支持し、摺動部材がブレーキドラムに摩擦して
制動作用することにより、車輪にブレーキが掛かるとと
もに、たとえ高速走行時であっても、摺動部材がブレー
キドラムに対してスリップして車輪が急停止しない程度
にブレーキが掛かるようにできる。後者の場合、正常状
態にあるときにブレーキ操作をすると、前記摩擦力差の
ためにブレーキシューが摺動部材をブレーキドラムと共
回りしないように摩擦支持し、摺動部材がブレーキドラ
ムに摩擦して制動作用することにより、車輪にブレーキ
が掛かかるとともに、たとえ高速走行時であっても、摺
動部材がブレーキドラムに対してスリップして車輪が急
停止しない程度にブレーキが掛かるようにできる。そし
て、異常状態になったときにブレーキ操作をすると、摩
擦力差の逆転のために摺動部材がブレーキドラムと共回
りし、ブレーキシューが摺動部材に摩擦して制動作用す
ることにより、車輪にブレーキが掛かるとともに、たと
え高速走行時であっても、ブレーキシューが摺動部材に
対してスリップして車輪が急停止しない程度にブレーキ
が掛かるようにできる。
【0013】請求項1によるハブブレーキを実施するに
当たり、請求項2による構成を採用すると、摩擦力差が
精度よくかつ比較的容易に得られる。すなわち、ブレー
キシューの摺動部材への圧接力と、摺動部材のブレーキ
ドラムへの圧接力とを異ならせることにより、ブレーキ
シューと摺動部材の間と、摺動部材とブレーキドラムの
間の摩擦力差を得る場合、殊に摺動部材とブレーキドラ
ムの圧接力が製作誤差や組み付け誤差などによって所望
どおりになりにくいことから、精度よい摩擦力差が出に
くい。これに対し、請求項2による構成を採用すると、
摺動部材やブレーキドラムの表面処理を施すなどによ
り、ブレーキシューと摺動部材の間と、摺動部材とブレ
ーキドラムの間の摩擦係数差を所望どおりにかつ安定的
に得られる。この結果、摩擦力差が精度よくかつ比較的
容易に得られる。
【0014】請求項3による構成を採用すると、摺動部
材やブレーキシューをブレーキドラムの内側に収納でき
【0015】請求項4による構成を採用すると、所定の
摩擦力差を設定どおり長期にわたって保持できる。すな
わち、正常状態にあると摺動部材とブレーキシューの間
に生じる摩擦力の方が摺動部材とブレーキドラムの間に
生じる摩擦力よりも大になるように設定すると、正常時
にブレーキ操作をした際、摺動部材とブレーキドラムの
間でスリップが発生するようになり、殊に摺動部材の磨
滅が発生しやすくなる。摺動部材に磨滅が発生すると、
摺動部材とブレーキシューの間と、摺動部材とブレーキ
ドラムの間の摩擦力差が設定のものとは変化することか
ら、比較的早期に設定摩擦力の狂いが発生しやすくな
る。これに対し、請求項4による構成を採用すると、正
常時にブレーキ操作をした際には、ブレーキシューと摺
動部材の間でスリップが発生するようになり、ブレーキ
操作に伴う磨滅はブレーキシューと摩擦部材の間で発生
することになる。この場合、磨滅発生による設定摩擦力
差の変化が発生しても、この変化をブレーキ調整によっ
て所望どおりのものに容易に修正できる。このため、正
常時のブレーキ操作による磨滅発生にかかわらず、所定
の摩擦力差が長期にわたって確保しやすくなる。
【0016】請求項5による構成を採用すると、摺動部
材がブレーキドラムに所定の摩擦力を発生する状態で構
造簡単に組み付く。すなわち、摺動部材として、ブレー
キドラムの周方向に分散配置する複数個の摺動部材を採
用すると、摺動部材を特別な取り付け部材を用い、これ
によってブレーキドラムに圧接するように組み付ける必
要がある。これに対し、請求項5による構成を採用する
と、摺動部材をブレーキドラムに圧入するだけで、摺動
部材がブレーキドラムに所定の圧接力で組み付くように
なる。
【0017】請求項6によるハブブレーキの場合、異常
状態でブレーキ操作をし、ブレーキの効き過ぎ現象が発
生する時にブレーキドラムとハブとの間に発生するトル
クを前記設定値として設定する。すると、正常状態にあ
ると、ブレーキ操作をしてブレーキシューがブレーキド
ラムに摩擦しても、両者間には異常状態になった時の摩
擦力よりも小さい摩擦力しか発生しない。これにより、
ブレーキドラムとハブの間には前記設定値よりも低い値
のトルクしか発生しなくてトルクリミッターが作用しな
いことにより、車輪にブレーキが掛かる。しかも、たと
え高速走行時であっても、ブレーキシューがブレーキド
ラムに対してスリップして車輪が急停止しない程度にブ
レーキが掛かる。そして、異常状態になったときにブレ
ーキ操作をすると、ブレーキ操作力が弱くてブレーキシ
ューとブレーキドラムの間に発生する摩擦力が小で、ブ
レーキドラムとハブの間に発生するトルクが前記設定値
より小である間は、トルクリミッターが作用しなくてブ
レーキシューによる制動作用がハブに伝わるが、この時
は、ブレーキシューとブレーキドラムの摩擦力が小であ
るために、ブレーキは効き過ぎない。ブレーキ操作力が
大になり、ブレーキーシューとブレーキドラムの間に発
生する摩擦力が大きくなってブレーキドラムとハブの間
に発生するトルクが前記設定値以上になると、ブレーキ
シューがブレーキドラムに対して強く制動作用していな
がらも、トルクリミッターが作用してブレーキシューの
強い制動作用がハブに伝わらず、車輪が急停止しない程
度にブレーキが掛かる。
【0018】請求項7による構成を採用すると、トルク
リミッターが作用するトルクを比較的微細に調節して設
定できる。すなわち、噛み合い式のトルクリミッターを
採用すると、噛み合いが外れることによってトルクリミ
ッターが作用することにより、作用するべきトルクとし
て設定できる設定トルク値が大間隔で分散して存在する
ことになる。これに対し、請求項7による構成を採用す
ると、トルクリミッターは摩擦式になり、スリップによ
ってトルクリミッターが作用することになる。これによ
り、作用するべきトルクとして設定できる設定トルク値
が小間隔で存在することになる
【0019】請求項8による構成を採用すると、トルク
リミッターがハブの内側に収納することになる。
【0020】
【発明の効果】請求項1によるハブブレーキの場合には
ブレーキシューとブレーキドラムの間に介装する摺動部
材の作用のために、請求項6によるハブブレーキの場合
にはブレーキドラムとハブの間に介装するトルクリミッ
ターの作用のために、それぞれ冒頭に記した異常状態に
おいてもブレーキが効き過ぎないように掛かることによ
り、請求項1および請求項6のいずれのハブブレーキに
おいても、正常時のみならず異常時でもブレーキを効き
過ぎないように掛けられる。しかも、請求項1によるハ
ブブレーキの場合の場合にはブレーキシューとブレーキ
ドラムの間に摺動部材を介装するだけで済むことによ
り、請求項6によるハブブレーキの場合にはブレーキド
ラムとハブの間にトルクリミッターを介装するだけで済
むことにより、請求項1および請求項6のいずれによる
ハブブレーキによっても、従来の技術に比してコンパク
トに得られて車体に組み付けやすいようにできた。
【0021】請求項2による構成を採用すると、摩擦力
差が精度よくかつ安定的に、しかも、比較的容易に得ら
れることにより、ブレーキの効き過ぎ防止が精度よくで
きる信頼性の高いものになり、かつ、比較的安価に得ら
れる。
【0022】請求項3による構成を採用すると、摺動部
材およびブレーキシューをブレーキドラム内に収納でき
ることから、効き過ぎ防止ができるブレーキを比較的小
型で組み付けが一層しやすい状態に得られる。
【0023】請求項4による構成を採用すると、所定の
設定摩擦力差を長期にわたって得られることから、ブレ
ーキの効き過ぎ防止機能を長期にわたって保持する信頼
性の高いもになる。
【0024】請求項5による構成を採用すると、摺動部
材を圧接するだけで所定の摩擦力差が得られることによ
り、ブレーキの効き過ぎ防止が可能なものを構造簡単か
つ安価に得られる。
【0025】請求項7による構成を採用すると、トルク
リミッターが作用するように設定するトルクを比較的小
間隔で設定できることから、異常状態になってトルクリ
ミッターが作用する時の制動力が極力設計どおりになる
ように精度よく作成でき、トルクリミッターの作動面か
らもブレーキの効き過ぎ防止が精度よくできるようにな
る。
【0026】請求項8による構成を採用すると、トルク
リミッターをハブに内装できることにより、トルクリミ
ッターの装着面からもコンパクト化ができる。
【0027】
【実施例】図1および図2に示すように、自転車の前輪
用フォーク1に固定部材2を制動反力が作用しても動か
ないように固定し、ブレーキワイヤ3のアウターワイヤ
を固定部材2が備えているアウターホルダー4に装着す
るとともに、インナーワイヤ3aをブレーキ操作部材5
が備えているワイヤ連結具6に連結し、インナーワイヤ
3aを引っ張りおよび緩め操作してブレーキ操作部材5
を揺動操作することにより、前輪用ハブ7にブレーキが
掛かって前車輪にブレーキが掛かるとか、前輪用ハブ7
に対するブレーキが解除して前車輪に対するブレーキが
解除するように自転車前輪用のハブブレーキを構成して
ある。詳しくはつぎの如く構成してある。
【0028】固定部材2は一端側に備えてある図1およ
び図2に示す如き締め付けバンド8と、他端側に備えて
ある図4に示す如き取り付けボス部2aとにより、前輪
用フォーク1に固定するように構成してある。すなわ
ち、取り付けボス部2aはハブ軸9に外嵌して、固定部
材2の他端側をハブ軸9を介して前輪用フォーク1によ
って支持させるように構成し、締め付けバンド8は前輪
用フォーク1に締め付け連結して、固定部材2を前輪用
フォーク1に対してハブ軸9の軸芯まわりで回動しない
ように連結するように構成してあることにより、取り付
けボス部2aをハブ軸9に装着し、締め付けバンド8を
前輪用フォーク1に連結することによって、固定部材2
を前輪用フォーク1に制動反力が作用しても動かないよ
うに固定できる。
【0029】図4に明示するように、前輪用ハブ7の一
端側にブレーキドラム10を一体形成することにより、
ブレーキドラム10と前輪用ハブ7とを一体に回転する
ように連結してある。
【0030】図4および図5に示すように、ブレーキド
ラム10の内周面10aと、前記ブレーキ操作部材5の
操作カム部5aとの間に、ブレーキドラム10の周方向
に分散した複数個のブレーキシュー11、ブレーキシュ
ー11それぞれの内周面側に2個ずつ位置するようにし
てブレーキドラム10の周方向に分散配置した複数個の
ローラ12、これらローラ12の配置間隔が設定間隔に
なるように、かつ、ローラ12のブレーキドラム周方向
での位置ずれ抑制をするようにローラ12を保持するロ
ーラケース13、ブレーキシュー11の外周面側に配置
したリング状の摺動部材14を設けてある。
【0031】ブレーキ操作部材5は、図4および図5に
示すように玉押し15および玉押し固定ナット16に回
動可能に外嵌している前記操作カム部5aと、この操作
カム部5aから一体回動可能に延出し、延出端側が図3
の如く固定部材2と防水キャップ17の貫通孔を通って
固定部材2よりも車体横外側に位置しているとともに前
記ワイヤ連結具6が連結している操作アーム部5bとか
らなり、前記インナーワイヤ3aの引っ張り操作力によ
ってハブ軸9の軸芯まわりで切り位置OFFから入り方
向ONに揺動し、前記防水キャップ17と装飾キャプ1
8との間で前記取り付けボス部2aに取り付けて、一端
側を前記ワイヤ連結具6に連結してあるリターンばね1
9の作用によってブレーキ切り位置OFFに復帰する。
図6に示すように、ブレーキ操作部材5を切り位置OF
Fから入り方向ONに揺動操作すると、操作カム部5a
に備えてある複数の入り操作カム面5cが複数個のロー
ラ12に各別に対接してローラ12をローラケース13
からケース外周面側に押し操作してブレーキシュー11
をブレーキドラム10の方に押し操作することにより、
ブレーキ操作部材5がいずれものブレーキシュー11を
ブレーキドラム10の側に圧接操作して摺動部材14の
内周面14aに押し付け操作する。この時、ブレーキド
ラム10の回動力がブレーキシュー11やローラ12に
作用するが、図3および図4に示す如くローラケース1
3から延出して固定部材2および防水キャップ17を貫
通しているローラケース固定ピン20が固定部材2の図
3の如きピン孔2bの端部で固定部材2に当接し、固定
部材2がローラケース固定ピン20、ローラケース13
を介してローラ12を支持することにより、かつ、全て
のブレーキシュー11にわたって巻きかけてあるシュー
押さえばね21がブレーキシュー11をローラ12に押
し付け付勢しているためにローラ12の一部がブレーキ
シュー11の内周面側の凹入部11aに入り込んでいて
ブレーキシュー11を係止していることにより、ローラ
12もブレーキシュー11もローラケース固定ピン20
がピン孔2bの内部でリターンばね22に抗して移動す
るストロークだけブレーキドラム10の回動に付いて移
動することがあるが、それ以上は移動しなくてブレーキ
シュー11による制動作用が可能になる。この状態か
ら、図5に示すように、ブレーキ操作部材5を切り位置
OFFに戻し操作すると、操作カム部5aに備えてある
複数の切り凹入部5dが複数のローラ12に対接し、シ
ュー押さえばね21の付勢力のためにローラ12がロー
ラケース13の方に戻り移動し、ブレーキシュー11が
摺動部材14から離れることを可能にすることにより、
ブレーキ操作部材5がブレーキシュー11を摺動部材1
4に対する圧接解除位置に戻し操作する。
【0032】前記摺動部材14はブレーキシュー11お
よびブレーキドラム10とは別の部品に形成してブレー
キドラム10に摺動可能に嵌入してある。摺動部材14
のブレーキシュー11に向かう内周面側に図7に示すよ
うなグリース溝23を形成し、ブレーキシュー11が摺
動部材14に対してブレーキグリースが介在する状態で
摩擦して制動作用するように、摺動部材14とブレーキ
シュー11の間にブレーキグリースを前記グリース溝2
3によって貯留するようにしてある。ブレーキシュー1
1をクロムモリブデン鋼材で作成し、摺動部材14を炭
素鋼で作成し、ブレーキドラム10をアルミ合金材で作
成してある。摺動部材14はブレーキドラム10の内周
面10aとの間に比較的高い摩擦力が容易に得られるよ
うにブレーキドラム10に圧入するとともに、摺動部材
14のブレーキドラム10に接触する外周面に、摩擦係
数の安定化を図る固体潤滑剤24の一例としての硬質ク
ロームメッキまたは二硫化モリブデンをコーティングす
ることにより、ブレーキグリースが存在する場合のブレ
ーキシュー11と摺動部材14の間の摩擦係数f1、ブ
レーキグリースが切れた場合のブレーキシュー11と摺
動部材14の間の摩擦係数f3、摺動部材14とブレー
キドラム10の間の摩擦係数f2の関係を、 摩擦係数f1<摩擦係数f2<摩擦係数f3 に設定してある。これにより、ブレーキグリースが存在
していてブレーキシュー11と摺動部材14とがブレー
キグリースを介して接触する場合にブレーキシュー11
と摺動部材14の間に発生する摩擦力F1と、摺動部材
14とブレーキドラム10の間に発生する摩擦力F2と
の関係を、 摩擦力F1<摩擦力F2 になるように設定してある。さらに、ブレーキグリース
が切れてブレーキシュー11と摺動部材14とがブレー
キグリースを介さないで直接に接触する場合には、ブレ
ーキシュー11と摺動部材14の間の摩擦力がグリース
切れのために前記摩擦力F1より強い摩擦力F3に変化
し、この摩擦力F3と、摺動部材14とブレーキドラム
4の間に発生する前記摩擦力F2との関係を、 摩擦力F2<摩擦力F3 になるように設定してある。つまり、前記摩擦力F1,
F2,F3の大きさ関係を、 摩擦力F1<摩擦力F2<摩擦力F3 に設定してある。
【0033】要するに、ブレーキワイヤ3のインナーワ
イヤ3aを緩め操作してブレーキ操作部材5をリターン
ばね19によって切り位置OFFに操作してあると、ブ
レーキ操作部材5がローラ12およびブレーキシュー1
1をシュー押さえばね21による操作力によってローラ
ケース13側に戻し操作することによってブレーキシュ
ー11が摺動部材14から離れ、ブレーキ切りになって
いる。ブレーキワイヤ3のインナーワイヤ3aを引っ張
り操作してブレーキ操作部材5を切り位置OFFから入
り方向ONに揺動操作すると、ブレーキ操作部材5が操
作カム部5aによりローラ12を介してブレーキシュー
11を摺動部材14に圧接操作する。この時、ブレーキ
グリースが存在していると、ブレーキシュー11と摺動
部材14の間の摩擦力F1が摺動部材14とブレーキド
ラム10の間の摩擦力F2より小であることにより、摺
動部材14がブレーキドラム10と共回りし、ブレーキ
シュー11が摺動部材14に摩擦制動力を付与すること
により、ブレーキシュー11が摺動部材14を介してブ
レーキドラム10に制動作用して前車輪にブレーキが掛
かる。ブレーキグリースが切れていると、ブレーキシュ
ー11と摺動部材14の間の摩擦力F3が摺動部材14
とブレーキドラム10の間の摩擦力F2より大になるこ
とにより、ブレーキシュー11が摺動部材14をブレー
キドラム10と共回りしないように摩擦支持し、摺動部
材14がブレーキドラム10に摩擦制動力を付与するこ
とにより、前車輪にブレーキが掛かる。これにより、グ
リース切れになっていても、ブレーキの効き過ぎが発生
しないようにしながらブレーキ操作できる。
【0034】すなわち、図8に示すように、ブレーキグ
リースが存在している時、切れている時のいずれにおい
ても、インナーワイヤ3aの引き操作ストロークSを多
くするに伴い、ブレーキ操作部材5がブレーキシュー1
1を摺動部材14に圧接する操作力が入りカム面5cの
傾斜面のために増大して前車輪に作用する制動力Bが増
大するが、ブレーキグリースが存在している時は、ブレ
ーキシュー11と摺動部材14の間の摩擦力F1によっ
て制動力Bが発生することから、制動力Bは制動力線B
2に沿って増大し、インナーワイヤ3aを限界まで引き
操作することによって得られる最大制動力BX2まで増
大する。そして、ブレーキグリースが切れている時は、
摺動部材14とブレーキドラム10の間の摩擦力F2に
よって制動力Bが発生するとともに、この摩擦力F2は
前記摩擦力F1より大であることから、この時の制動力
Bは制動力線B1に沿って増大し、インナーワイヤ3a
を限界まで引き操作することによって得られる最大制動
力BX1まで増大する。前記摩擦力F2がF1より大で
あることから、前記最大制動力BX1は前記最大制動力
BX2より大になる。摺動部材14が存在しなくてブレ
ーキシュー11がブレーキドラム10に直接制動作用す
る場合、ブレーキグリースが切れると、ブレーキシュー
11は前記摩擦力F3でブレーキドラム10に直接制動
作用することになるために、インナーワイヤ3aの引き
操作ストロークSを多くするに伴って制動力Bは制動力
線B3に沿って増大し、インナーワイヤ3aを限界まで
引き操作すると、制動力Bは最大制動力BX3になる。
この時の最大制動力BX3は、前記摩擦力F3とF2と
の大きさ関係により、前記最大制動力BX1よりも大き
い制動力になる。したがって、グレース切れが発生した
際、インナーワイヤ3aを限界まで引き操作するブレー
キ操作を行っても、前記最大制動力BX3よりも低い最
大制動力BX1しか得られないのであり、この最大制動
力BX1は前記摩擦力F2の設定により、ブレーキの効
き過ぎが発生しない値の制動力に設定してある。実際に
は、前記最大制動力BX1としてのタイヤ接線力が約4
5Kgで、前記最大制動力BX2としてのタイヤ接線力
が約35Kgになるように構成して実施する。
【0035】図4および図5に示すように、ブレーキド
ラム10の取り付け孔に組み込んだ球体61、この球体
61を摺動部材14の外周面に押し付け付勢するように
構成してブレーキドラム10の外周側に取り付けねじ6
2によって取り付けた球体押しばね63、摺動部材14
の外周面側に摺動部材14の周方向に分散配置して形成
してある複数個の図7の如き切り込み溝64により、報
知装置60を構成してある。
【0036】すなわち、摺動部材14とブレーキドラム
10が一体回動する場合、球体61が摺動部材14に対
して回動移動しなくて発音作用しないことにより、報知
装置60は非作動状態にある。ブレーキグリースが切れ
て摺動部材14とブレーキドラム10との間にスリップ
が発生し、ブレーキドラム10と摺動部材14とが相対
回動すると、ブレーキドラム10が球体61を保持しな
がら摺動部材14に対して回動することにより、球体6
1が摺動部材14の外周側をその周方向に移動し、摺動
部材14の切り込み溝64を通過して行く。すると、球
体61は切り込み溝64を通過する際、球体押しばね6
3による押し操作のために切り込み溝64に落ち込んで
摺動部材14に衝突する際、球体61と摺動部材14と
の衝突音が発生する。これにより、報知装置60が作動
状態になり、球体61と摺動部材14との衝突音によっ
てグリース切れの発生を報知する。
【0037】上記ハブブレーキの場合、摺動部材14や
ブレーキシュー11がブレーキドラム10の内側に位置
することから、ブレーキ全体がコンパクトになる。これ
により、組み付けに必要なスペースの面や、取扱の面な
どから自転車用車体への組み付けがしやすくなって有利
である。このドラム内装式に替え、ブレーキシューをバ
ンド式に形成し、ブレーキシューや摺動部材をブレーキ
ドラムの外側に配置する外装式に構成して実施してもよ
い。
【0038】上記ハブブレーキの場合、摺動部材が上記
実施例の如くリング形状であることから、ブレーキドラ
ムに圧入するだけで、特別な取り付け部材や圧接操作部
材を備えなくとも、ブレーキドラムに対して所定の摩擦
力が得られるように圧接できるととともに組み付けられ
る。これにより、摺動部材取り付け構造の面からブレー
キが構造簡単に得られて有利である。このリング状摺動
部材に替え、ブレーキドラムの周方向に分散配置する複
数の摺動部材を採用して実施してもよい。
【0039】つぎに、請求項6による自転車用ハブブレ
ーキの実施例を説明する。図9に示すように、自転車前
輪用ハブ7の一端側に配置するように構成したブレーキ
ドラム31、図2〜図5に示すハブブレーキのものと同
様に構成したブレーキシュー11、ローラ12、ローラ
ケース13、ブレーキ操作部材5、固定部材2などを備
えるブレーキ本体30と、このブレーキ本体30の前記
ブレーキドラム31と前記前輪用ハブ7の間に介装して
ブレーキドラム31を前輪用ハブ7に一体回転可能に連
結するように構成したトルクリミッター40とにより、
自転車前輪用のハブブレーキを構成してある。
【0040】前記ブレーキ本体30は図9および図10
に示すように構成してある。すなわち、ブレーキワイヤ
3のインナーワイヤ3aを緩め操作してブレーキ操作部
材5をリターンばね19によって切り位置OFFに操作
してあると、ブレーキ操作部材5の複数個の切り凹入部
5dが複数個のローラ12に各別に対応して、シュー押
さえばね21がローラ12およびブレーキシュー11を
ローラケース13の方に押し戻している。これにより、
ブレーキシュー11がブレーキドラム31の内周面31
aから離れてブレーキドラム31に対する制動作用を解
除している。ブレーキワイヤ3のインナーワイヤ3aを
引っ張り操作してブレーキ操作部材5を切り位置OFF
から入りON方向にハブ軸9の軸芯まわりで揺動操作す
ると、ブレーキ操作部材5の操作カム部5aが備えてい
る複数の入り操作カム面5cが複数個のローラ12に各
別に対接してローラ12をローラケース13からその外
周面側に出る方向に押圧操作することにより、ブレーキ
操作部材5がローラ12を介してブレーキシュー11を
ブレーキドラム31の内周面31aに圧接操作する。こ
れにより、ブレーキシュー11がブレーキドラム31に
摩擦して制動作用する。
【0041】ブレーキドラム31のブレーキシュー11
に向かう内周面側に図9に示すようなグリース溝23を
形成し、ブレーキシュー11がブレーキドラム31に対
してブレーキグリースが介在する状態で摩擦して制動作
用するように、ブレーキドラム31とブレーキシュー1
1の間にブレーキグリースを前記グリース溝23によっ
て貯留するようにしてある。
【0042】図9に示すように、前輪用ハブ7の一端部
の内側に玉受け部50aを形成するための筒状体50
を、これの連結部50bでのねじ連結によって一体に回
動するように構成して前輪用ハブ7に連結し、前輪用ハ
ブ7の一端部に一端側が内嵌するように構成して前記筒
状体50の端部に外嵌するとともに筒状体50のストッ
パー面50cによって抜け止めされるように構成したリ
ング部材41、前輪用ハブ7の一端部の前記リング部材
41よりも内側に内嵌するとともに前記筒状体50に外
嵌した摩擦板42、この摩擦板42よりもハブ7の内側
で摩擦板42と、前輪用ハブ7の端面7aとの間に配置
して筒状体50に外嵌したスプリング43により、前記
トルクリミッター40を構成してある。すなわち、リン
グ部材41は、ハブ7および筒状体50に対して相対回
転可能に嵌合し、ブレーキドラム31に対してスプライ
ン部31bによって係合していることにより、ハブ7と
は相対回転可能で、ブレーキドラム31とは一体に回転
する。摩擦板42は、ハブ7に対してスプライン部42
aによって一体回転および摺動可能に係合し、筒状体5
0対して相対回転および摺動可能に嵌合していることに
より、ハブ7に対してハブ軸芯方向に摺動することのみ
が可能で、ハブ7とは一体に回転する。スプリング43
がハブ7を反力部材として摩擦板42をリング部材41
の側面41bに押圧し、ハブ7の回動トルクが摩擦板4
2とリング部材41との摩擦によってブレーキドラム3
1に伝達することを可能にし、かつ、ハブ7の回動トル
クが摩擦板42とリング部材41の間の摩擦係数と、ス
プリング43の押圧力とによって決まる設定トルクT以
上になると、摩擦板42とリング部材41がスリップし
て相対回転することを可能にしている。つまり、前輪用
ハブ7の回動トルクが設定トルクTより低い場合には、
トルクリミッター40が入りになってブレーキドラム3
1とハブ7とを一体回転するように摩擦連結する。そし
て、前輪用ハブ7の回動トルクが設定トルクT以上にな
ると、トルクリミッター40が切り作動してブレーキド
ラム31とハブ7とを相対回転させる。
【0043】さらに、トルクリミッター40をハブ7の
一端側の内部に位置するハブ内装式に構成してある。こ
れにより、ハブブレーキがトルクリミッター付きであり
ながらコンパクトになり、組み付けに必要なスペースの
面や、取扱の面などから自転車用車体への組み付けがし
やすい。この種トルクリミッターとしては、摩擦板をブ
レーキドラムの方に取り付け、リング部材をハブの方に
取り付けて実施してもよい。
【0044】ブレーキグリースが存在していてブレーキ
シュー11がブレーキグリースを介してブレーキドラム
31に接触する時にはブレーキ本体30によって図11
に示す制動力B2が得られるように、かつ、ブレーキグ
リースが切れてブレーキシュー11がブレーキグリース
を介さないでブレーキドラム31に接触する時にブレー
キ本体30によって得られる制動力Bと、トルクリミッ
ター40の前記設定トルクTとが図11に示す関係にな
るように、ブレーキ本体30およびトルクリミッター4
0を構成してある。
【0045】すなわち、ブレーキグリースが存在してい
る時、切れている時のいずれにおいても、インナーワイ
ヤ3aの引き操作ストロークSを多くするに伴い、ブレ
ーキ操作部材5がブレーキシュー11をブレーキドラム
31に圧接する操作力が入りカム面5cの傾斜面のため
に増大して前車輪に作用する制動力Bが増大するが、ブ
レーキグリースが存在している時は、ブレーキシュー1
1とブレーキドラム31の間の摩擦力によって制動力B
が発生することから、制動力Bは制動力線B2に沿って
増大し、インナーワイヤ3aを限界まで引き操作するこ
とによって得られる最大制動力BX2まで増大する。そ
して、ブレーキグリースが切れている時は、ブレーキシ
ュー11とブレーキドラム31の間にブレーキグリース
が存在している時よりも強い摩擦力が発生し、この強摩
擦力によって制動力Bが発生することから、この時の制
動力Bは制動力線B3に沿って増大する。そして、前記
設定トルクTによって決まる制動力BX1まで増大する
と、この後は、インナーワイヤ3aをさらに引き操作し
てブレーキシュー11をブレーキドラム31に圧接する
操作力がさらに増大しても、トルクリミッター40が切
り作動して前輪用ハブ7がブレーキドラム31に対して
スリップ回動し、前車輪に実際に作用する制動力は前記
制動力BX1で止まり、これ以上には増大しない。つま
り、トルクリミッター40が存在しなくてブレーキグリ
ースが切れた場合、インナーワイヤ3aの引き操作スト
ロークを多くするに伴って前車輪に実際に作用する制動
力が前記制動力BX1よりさらに増大し、インナーワイ
ヤ3aを限界まで引き操作すると、前車輪に実際に作用
する制動力Bは最大制動力BX3になる。ところがトル
クリミター40が存在していることにより、グレース切
れが発生した際にインナーワイヤ3aを限界まで引き操
作するブレーキ操作を行っても、前車輪には前記最大制
動力BX3よりも低い制動力BX1しか作用しなくて、
ブレーキの効き過ぎが発生しないようにしながらブレー
キ操作できる。実際には、前記最大制動力BX1として
のタイヤ接線力が約45Kgで、前記最大制動力BX2
としてのタイヤ接線力が約35Kgになるように構成し
て実施する。
【0046】図9に示すように、ブレーキドラム31に
これの周方向に分散配置して取り付けた発音体71と、
ハブ7にこれの周方向に分散配置して形成した複数の突
条72とにより、報知装置70を構成してある。
【0047】すなわち、トルクリミッター40が作用し
ない場合には、摩擦板42とリング部材41の摩擦のた
めにブレーキドラム31とハブ7とが一体回動すること
により、ハブ7が発音体71に対して回動移動しない。
これにより、報知装置70は非作動状態にある。トルク
リミッター40が作用すると、摩擦板42とリング部材
41とがスリップしてブレーキドラム31とハブ7とが
相対回動することにより、ハブ7が発音体71に対して
回動移動する。すると、突条72が発音体71を通過す
る都度、発音体71が突条71により弾かれて振動する
ために発音する。これにより、報知装置70が作動状態
になり、発音体71から発生する音によってグリース切
れの発生を報知する。
【0048】トルクリミッターとしては、図12に示す
構造のトルクリミッター80を採用して実施してもよ
い。このトルクリミッター80は、ハブ7の一端側に内
装したリング部材81、2枚のハブ側摩擦板82,8
2、2枚のブレーキ側摩擦板83,83、および、両摩
擦板82,83よりもハブ7の内側に位置する皿バネ製
スプリング84によって構成してある。すなわち、リン
グ部材81はボール85、玉押し86を介してハブ軸9
によって回動可能に支持されるように構成してハブ1の
端部に相対回動可能に内嵌するとともにスプライン部8
1aによってブレーキドラム31に一体に回動するよう
に連結してある。ハブ側摩擦板82はスプライン部82
aにより、ハブ7に対して一体に回動するように、か
つ、ハブ軸芯方向に摺動可能なように連結し、ブレーキ
側摩擦板83はスプライン部83aにより、リング部材
81に対して一体に回動するように、かつ、ハブ軸芯方
向に摺動可能なように連結してある。スプリング84
は、リング部材81の端部に螺着してあるバネ受け87
を反力部材として、ハブ側摩擦板82およびブレーキ側
摩擦板83をリング部材81の側面81aに直接にある
いは間接的に押し付け付勢することにより、ハブ側摩擦
板82とブレーキ側摩擦板83とを圧接させて両摩擦板
82と83の間に摩擦力を発生するようにしている。つ
まり、摩擦板82と83の摩擦力の強さによって前記設
定トルクTを設定してあり、前輪用ハブ7の回動トルク
が設定トルクTより低い場合には、ハブ7とリング部材
81とが摩擦板82,83による摩擦力によって一体に
回動する。これにより、トルクリミッター80が非作用
状態になって、ブレーキドラム31とハブを一体に回動
させる。前輪用ハブ7の回動トルクが設定トルクT以上
になると、摩擦板82と83がスリップしてハブ7とリ
ング部材81とが相対回動する。これにより、トルクリ
ミッター80が作用状態になってブレーキドラム31と
ハブ7とを相対回動させる。
【0049】トルクリミッターとしては、上記各実施例
の如き摩擦式を採用する他、噛み合い式のクラッチと、
このクラッチを入り付勢するとともにクラッチが切り作
動するときのトルクを設定するスプリングとでなる噛み
合い式を採用して実施してもよい。さらには、ハブの内
部に配置するハブ内装式の他、ハブの外側に配置する外
装式を採用して実施してもよい。
【0050】〔別実施例〕上記実施構造の如く、報知装
置60または70を備えていると、この報知装置の作動
により、グリース切れが発生したことを容易かつ確実に
認識し、直ちにブレーキグリースを供給して正常な状態
でのブレーキ操作ができるようになって便利であるが、
報知装置を省略して実施してもよい。
【0051】本発明は、ブレーキグリースを供給して使
用するハブブレーキの他、ブレーキグリースを供給しな
いで使用するように構成されたハブブレーキの場合にも
適応できる。すなわち、グリース非使用ブレーキの場合
でも、錆が発生したり、塵埃が入り込むと、ブレーキシ
ューとブレーキドラムの間の摩擦力が錆発生や塵埃進入
のない時の摩擦力よりも大になり、ブレーキの効き過ぎ
になることがある。
【0052】また、本発明は、上記実施例の如くブレー
キシューをローラによってブレーキドラム側に圧接する
ブレーキの他、一対のブレーキシューを回転カムによっ
てブレーキドラムの内面側に圧接したり、圧接解除する
ように構成した内拡式ブレーキにも適用できる。さらに
は、バンド式ブレーキにも適用できる。
【0053】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】自転車前輪用ハブブレーキ全体の側面図
【図2】自転車前輪用ハブブレーキ全体の正面図
【図3】ブレーキ操作部材取り付け部の側面図
【図4】自転車前輪用ハブブレーキの断面図
【図5】ブレーキ切り状態の説明図
【図6】ブレーキ入り状態の説明図
【図7】摺動部材の一部切欠き状態での斜視図
【図8】制動力の説明図
【図9】自転車前輪用ハブブレーキの断面図
【図10】ブレーキ切り状態の説明図
【図11】制動力の説明図
【図12】別実施トルクリミッターの断面図
【図13】従来のブレーキによる制動力の説明図
【符号の説明】
5 操作部材 7 ハブ 10,31 ブレーキドラム 10a 内周面 11 ブレーキシュー 14 摺動部材 40,80 トルクリミッター 41,81 リング部材 42,82 摩擦板 43,84 スプリング F1,F2 摩擦力

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自転車のハブ(7)に一体回転可能に連
    結するブレーキドラム(10)と、このブレーキドラム
    (10)に制動作用するブレーキシュー(11)と、こ
    のブレーキシュー(11)を前記ブレーキドラム(1
    0)側に圧接操作するブレーキ操作部材(5)とを備え
    る自転車用ハブブレーキであって、 前記ブレーキドラム(10)とブレーキシュー(11)
    との間に両者(10),(11)に摺接可能な摺動部材
    (14)を介装し、前記ブレーキ操作部材(5)の操作
    でブレーキシュー(11)をブレーキドラム(10)側
    に圧接操作したとき、前記摺動部材(14)とブレーキ
    シュー(11)との間に生じる摩擦力(F1)と、前記
    摺動部材(14)とブレーキドラム(10)との間に生
    じる摩擦力(F2)とが、互いに異なるように設定して
    ある自転車用ハブブレーキ。
  2. 【請求項2】 前記摺動部材(14)とブレーキシュー
    (11)との間の摩擦係数と、摺動部材(14)とブレ
    ーキドラム(10)との間の摩擦係数とを異ならせるこ
    とにより、前記両摩擦力(F1),(F2)が異なるよ
    うにしてある請求項1記載の自転車用ハブブレーキ。
  3. 【請求項3】 前記摺動部材(14)が前記ブレーキド
    ラム(10)の内周面(10a)とブレーキシュー(1
    1)の外周面との間に介装してある請求項2記載の自転
    車用ハブブレーキ。
  4. 【請求項4】 前記摺動部材(14)とブレーキシュー
    (11)との間に生じる摩擦力(F1)の方が、この摺
    動部材(14)とブレーキドラム(10)との間に生じ
    る摩擦力(F2)よりも小になるように設定してある請
    求項3記載の自転車用ハブブレーキ。
  5. 【請求項5】 前記摺動部材(14)がリング状でブレ
    ーキドラム(10)の内周面(10a)に対して圧入し
    てある請求項4記載の自転車用ハブブレーキ。
  6. 【請求項6】 自転車のハブ(7)に一体回転可能に連
    結するブレーキドラム(31)と、このブレーキドラム
    (31)に制動作用するブレーキシュー(11)と、こ
    のブレーキシュー(11)を前記ブレーキドラム(3
    1)側に圧接操作するブレーキ操作部材(5)とを備え
    る自転車用ハブブレーキであって、 前記ブレーキドラム(31)とハブ(7)との間にトル
    クリミッター(40)、(80)を介装し、ブレーキド
    ラム(31)とハブ(7)との間に設定値以上のトルク
    が作用すると、このトルクリミッター(40),(8
    0)の作用で、前記ブレーキドラム(31)とハブ
    (7)とが相対回転する自転車用ハブブレーキ。
  7. 【請求項7】 前記トルクリミッター(40),(8
    0)が摩擦板(42,82)とこの摩擦板(42,8
    2)に作用するスプリング(43,84)とからなり、
    前記ブレーキドラム(31)とハブ(7)とのうち、少
    なくとも一方(7)の側に前記摩擦板(42,82)を
    摺動のみ自在に取り付け、他方(31)の側にこの摩擦
    板(42,82)を前記スプリング(43,84)によ
    って押圧してある請求項6記載の自転車用ハブブレー
    キ。
  8. 【請求項8】 前記ブレーキドラム(31)に連動連結
    のリング部材(41,81)と前記摩擦板(42,8
    2)とが、この摩擦板(42,82)を内側にしてそれ
    ぞれハブ(7)の一端部に、前記リング部材(41)は
    相対回転自在に、前記摩擦板(42,82)は摺動のみ
    自在に内嵌されるとともに、この摩擦板(42,82)
    よりもハブ(7)の内側に位置するスプリング(43,
    84)によって前記摩擦板(42,82)がリング部材
    (41,81)に押圧されている請求項7記載の自転車
    用ハブブレーキ。
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