JPH0830287B2 - ポリエステル3成分複合糸 - Google Patents

ポリエステル3成分複合糸

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JPH0830287B2
JPH0830287B2 JP62164865A JP16486587A JPH0830287B2 JP H0830287 B2 JPH0830287 B2 JP H0830287B2 JP 62164865 A JP62164865 A JP 62164865A JP 16486587 A JP16486587 A JP 16486587A JP H0830287 B2 JPH0830287 B2 JP H0830287B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリエステル3成分複合系に関する。さらに
詳しくは芯成分Aをとりまく海成分Cのなかに島成分B
が分散してなるポリエステル3成分芯鞘型複合系に関す
る。
[従来の技術] 2成分系複合繊維は良く知られており、その代表的な
応用、利用例は異なる2成分から易溶出成分を除去また
は互いの成分を分離して極細の繊維束を形成することで
ある。
例えば、特開昭57−121634号公報には、外周に配置さ
れた少なくとも10個の低繊度セグメント(島)と、マト
リックス(海)によって完全に包囲された1つの高繊度
セグメント(芯)を有する2成分系芯鞘型複合繊維が開
示されており、該繊維はセグメントである芯成分および
島成分に同一成分、例えばポリアミドを使用し、マトリ
ックス(海成分)にポリアミドを使用している。このた
め該繊維より極細繊維束を得ようとした場合、外周に位
置する島成分を仮撚加工により機械的にマトリックスか
ら剥離するものであり、一般の製糸工程の他に仮撚加工
が必要となる。また、仮撚加工により剥離する必要があ
るからセグメントは互いに親和性の無いポリマの組合せ
が必要となり、ポリアミド、ポリエステルの組合せの場
合、染色において通常の一段の染色工程の他にもう一段
の染色工程が必要となる。さらに、仮撚加工後の布帛は
島、芯、マトリックスいずれも捲縮を有しているため柔
軟さはあるが張り、腰のない布帛しか得られないという
欠点を有している。
一方、2成分からなる海島型複合繊維であって、海成
分中にデニール領域の異なる2種の島が存在する繊維が
特開昭59−187672号公報に開示されている。該繊維は海
成分を除去することにより、デニールの異なる2種の島
成分からなる極細の繊維束を得るものであり、その利用
方法としては該繊維を50mmの長さの短繊維とし、不織布
を形成し、海成分除去後に起毛加工することにより立毛
製品となすものである。このような短繊維使いは極細繊
維の長さが揃ったナップが得られる利点があるが、反面
長繊維織物に利用した場合、太デニールの島成分が織物
表面にあらわれ、そのため染色すると太デニールの島成
分が濃色のすじ状に見えたり、立毛加工を施すと太デニ
ールの島成分からなる毛羽の抗ピル性が悪いなどの欠点
を有している。さらに風合面においては海成分を除去す
ることによる空隙の形成と細ビニールの島成分により、
柔軟さは得られるが張り、腰を満足する織物を得ること
は困難である。またこの複合糸の場合、海成分を除去
し、極細の繊維の繊維束を得るためには、海成分と島成
分の溶媒に対する溶解性が極めて重要となる。ポリエチ
レンテレフタレートの減量加工には溶解操作の容易性、
コスト面からアルカリ水溶液が好ましく用いられる。こ
こで、従来のポリエステルからなる海成分では海成分を
完全に溶解するためには極細繊維である島成分も多量に
減量されるという欠点があった。これは海成分を島成分
に対してアルカリ減量比を大きくすると製糸性が悪化す
ることや、複合糸の強伸度を低下させることなどの問題
点からアルカリ減量比を小さくせざるをえないことによ
る。このため海成分をアルカリ水溶液等の水系可溶型か
ら他の溶剤可溶型でポリエステル以外のポリマを使用し
ているのが一般的である。この場合、成分間の親和性の
低さからくる糸切れ等による製糸性の低下という欠点
や、海成分の脱離にコストが上昇するという欠点があ
る。
また、特開昭55−1354号公報では、海成分中に収縮率
差を有する少なくとも2種の島成分が分散した、3成分
系複合繊維について開示されている。しかしながら該繊
維は、単に収縮率差を有する同一繊度の極細な島成分を
繊維中に混在させたものであり、従って柔軟さを有する
布帛は得られるものの、張り・腰を同時に満足させるこ
とはできないものである。また、前記したように、複合
繊維から極細の繊維束を得るためには、海成分と島成分
の溶媒に対する溶解性が極めて重要であるが、該繊維で
は、海成分としてポリスチレンを使用ており、成分間の
親和性が低いため糸切れ等による製糸性の低下や海成分
溶解時のコスト上昇等の問題があった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は従来の2成分系複合糸、および3成分系複合
糸では得ることができなかった風合、即ち、柔軟さを持
つとともに張り、腰をも満足し、しかもその表面を毛羽
立てることによりソフトな感触が得られる織編物を提供
することが可能であって、しかも、いずれの成分もポリ
エステルであるため製糸工程から染色仕上工程まで安定
した操業性と廉価な脱海コストが可能であることを目的
としたポリエステル3成分複合糸を提供するものであ
る。
[問題を解決するための手段] 前記した目的は、芯成分A、島成分B、海成分Cのい
ずれも相異なるポリエステルからなり、芯成分Aは島成
分Bより乾熱収縮率が10%以上高く、海成分Cは芯成分
Aおよび島成分Bのいずれに対してもアルカリ減量比が
30以上であり、複合フィラメント断面において島成分B
は下記(1)、(2)および(3)式を満足するとと
に、該島成分Bは芯成分Aをとり囲むように点在し、か
つ海成分Cのなかに偏在することなく分散してなるポリ
エステル3成分複合糸によって達成できる。
2.5DB≦DA≦35DB (1) 0.04≦DB≦0.6 (2) 4≦FB≦20 (3) DA:複合フィラメントを構成する芯成分Aのデニール
(D) DB:複合フィラメントを構成する島成分B1個のデニール
(D) FB:複合フィラメントを構成する島成分Bの島数(個) 次に理解を容易するために本発明の複合系を図によっ
て説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
第1図は本発明のポリエステル3成分複合系の一例を
示す複合フィラメントの断面図である。Aは芯成分Aで
あり、Bが島成分B、Cが海成分Cである。Bはこの図
の場合9個存在し、各々の成分B同志は海成分Cの介在
によって分離されているとともに芯成分Aとも海成分C
により分離されている。複合フィラメントにおける芯成
分Aは1個であり、その位置は複合フィラメントの糸断
面における重心と芯成分Aの重心が近いほど好ましい。
また芯成分Aの断面形状は図の如く丸断面でもよく、偏
平断面でもよく、また多葉断面でもよい。複合フィラメ
ントを構成する芯成分Aのデニールは風合面から島成分
Bと密接な関係があり、1個の島成分のデニールをDBと
した場合、2.5DBから35DBの範囲とする必要があり、4DB
から25DBの範囲が好ましい。芯成分のニールが2.5DB未
満の場合、島成分とのデニール差が小さすぎるため柔軟
さだけが強調され、張り、腰のない商品しか得られない
ことになり、一方芯成分のデニールが35DBを越える場合
は逆に硬さが強調された風合となる。この意味から芯成
分Aのデニールは0.8デニールから5デニールの範囲が
好ましく、1デニールから3デニールの範囲がより好ま
しい。
島成分Bの複合フィラメントにおける存在個数は風合
面から重要であり、4〜20とする必要があり、8〜16が
好ましい。島成分Bの個数が3個以下の場合、太デニー
ルの芯成分が強調された硬い風合の製品となり、21以上
であると極細島成分が強調された柔軟な風合となり張
り、腰に欠けた製品となる。任意の品種における複合フ
ィラメントに存在する島成分Bのデニールは均一である
ことが好ましく、また断面形状は限定しないが円形、楕
円形、偏平であることが好ましい。島成分Bのデニール
は0.04から0.6デニールの範囲とする必要があり、0.08
デニールから0.4デニールの範囲が好ましい。島成分B
のデニールが0.04デニール未満ではソフトなタッチ感は
得られるものの柔軟さが強調されすぎ好ましくない。一
方、0.6デニールを越える場合は硬さが強調された製品
風合となり好ましくない。複合フィラメントにおける島
成分Bの配置状態は安定した操業性と風合面から芯成分
Aをとり囲むように点在させ、かつ海成分C中に偏在さ
せることなく分散させる必要がある。また、芯成分Aと
複合フィラメント断面の外周の間に存在させる島成分B
は第1図のように1層でもよいが、第2図のごとく2層
でもよく、更に島数を多くする場合は3層以上でもよ
い。ここで島成分を点在させるとは、島成分どうしが接
触していない状態にあることを言い、隣接する島成分B
の間に海成分Cが介在する状態を言う。
ここで、島成分が偏在することなく分散していること
を第3図をもって説明する。
第3図は複合糸の糸軸に対する直角断面図である。本
発明にあっては、島成分Bは前記したように芯成分Aの
外周に1層あるいは多層であってもよいが、第3図は芯
成分に最も近い第1層の島成分を示すものであり、島成
分Bは島成分B1から島成分Bnまでn個の島数が存在す
る。芯成分Aの重心Oと任意の島成分B1の重心P1を通る
直線OK1が、島成分B1の界面と交わる点がQ、Rであ
り、線分P1Qと線分P1Rの各々の中点がS、Tであると
き、いかなる島成分もその重心PiとOを結ぶ線分OPiの
長さが、線分OSの長さ以上であり、かつ線分OTの長さ以
下である範囲にあること、および線分OK1を半径とし、
点Oを中心とした円周l上に、角度360°を島数nで割
った値θ°を中心角として、線分OK1を基準にして順次
当配分した点がK2、K3、……Ki、……Knであるとき、い
かなる島成分もその島成分Biに対応する当配点KiとOを
結ぶ線分OKiと、該島成分Biの重心PiとOを結ぶ線分OPi
とからなるKiOPiがなす角度が1/2θ°であることを島成
分Bが偏在することなく分散していると言う。ここでは
島成分の第1層についてのみ説明したが、第2層以上の
層においても同様である。
島成分Bは芯成分Aに接触していてもよいが、海成分
Cを介在することがより好ましく、複合フィラメントの
外周に島成分Bの一部が存在してもよく、外周全体が海
成分Cであってもよい。
3成分複合糸を製糸、製編織する際には複合フィラメ
ントを構成する成分間で剥離を生じると毛羽、タルミ、
糸切れが発生しやすくなるので、成分間は相溶性が良好
であることが必要である。相溶性が良好であるとは、3
成分複合未延伸糸を延伸して得られた延伸糸に剥離した
部分の存在しないことを意味する。
以上の観点より本発明で用いる芯成分A、島成分Bお
よび海成分Cはいずれもポリエステルである必要があ
る。本発明でポリエステルとはテレフタル酸または、そ
の低級アルキル誘導体(炭素数1〜4のアルカノールの
ジエステル)とエチレングリコールおよび少なくとも一
種の他成分とから、またはビス(2−ヒドロキシエチ
ル)テレフタレートまたはその低重合体から、あるいは
ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートおよび少
なくとも一種の他の成分とから得られるポリエステル構
成単位の少なくとも60重量%がエチレンテレフタレート
であるポリエステルである。
芯成分Aは島成分Bより乾熱収縮率が10%以上高いこ
とが必要であり、好ましくは15以上であり、20%以上が
より好ましい。芯成分Aと島成分Bの乾熱収縮率の差が
10%未満の場合には、本発明の複合糸を製織・脱海処理
後、リラックス熱処理しても製品に張り、腰がなく、ま
た収縮による編、織物の高密度性が得られず、表面タッ
チにソフト感が不足することになり望ましくない。
ここで乾熱収縮率について以下説明する。
複合フィラメントの脱海前の糸長l0を測定し、100℃
以下の処理温度で脱海した後、200℃乾熱処理を15分行
なう。次いで芯成分と島成分を分離し糸長を測定、芯成
分の糸長をlH、島成分の糸長をlLとする。乾熱収縮率は
次式で示される。
芯成分の乾熱収縮率(%)=(l0−lH)/l0×100 島成分の乾熱収縮率(%)=(l0−lL)/l0×100 芯成分Aを構成するポリマの好ましい例としては、シ
ュウ酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの
脂肪族ジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−
ナフタリンジカルボン酸、ジエン酸などの芳香族のジカ
ルボン酸、1,2シクロブタン・ジカルボン酸、1,2−シク
ロブタン・ジカルボン酸などの脂環をもつジ・カルボン
酸などを共重合したポリエステルや1,4ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコールなどの脂肪族ジオール、シクロ
ヘキサンジオールなどの脂環式ジオール、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールスルホンなどの芳香族ジオールま
たはビスフェノールA、ビスフェノールスルホンにエチ
レンオキサイドを付加した高分子ジオールなどを共重合
したポリエステルが挙げられるがこれに限定されるもの
ではない。また、これらを単独でも、また複数種の共重
合成分組合せて共重合したポリエステルでもよく、カチ
オン可染性を付与するために5−ソジウムスルホイソフ
タレートをこれらに組合せて共重合してもよい。これら
共重合成分のポリエステルへの共重合量は高収縮化のた
めに共重合成分の和が9重量%以上が好ましく、12重量
%以上がより好ましい。しかしながら、30重量%を越え
ると高い収縮率は得られるが、融点が低くなりすぎて安
定した製糸の操業性が得られ難くなり好ましくない。5
−ソジウムスルホイソフタレートを共重合成分として併
用する場合、海成分の共重合量はアルカリを含まない熱
湯水や低濃度の弱アルカリ熱湯水、例えばソーダ灰水溶
液等で溶出する際には7重量%以上でもよいが、強アル
カリ熱湯水、例えば濃度5%以上の苛性ソーダ水溶液等
を使用する際にはアルカリ溶解性が高くなるため、5−
ソジウムスルホイソフタレートの共重合量は4重量%以
下とすることが好ましい。
島成分Bは芯成分Aよりも乾熱収縮率を10%以上低く
する必要がある。島成分Bのポリマは低収縮であること
が好ましいため実質的にポリエチレンテレフタレート単
独重合体でもよく、また海成分Cを溶出した後の手触り
に変化を持たせるために共重合体あるいは添加物を加え
たものでもよい。
海成分Cは芯成分Aおよび島成分Bに対して、アルカ
リ減量比が30以上高いことが必要であり、100以上が好
ましく、500以上がさらに好ましい。海成分Cの芯成分
Aおよび島成分Bに対するアルカリ減量比が30未満の場
合、芯成分および島成分、および特に島成分の減量が著
しく高くなり、構成成分の一部が溶断する場合もあるの
で好ましくない。
ここでアルカリ減量比について説明する。
本発明のポリマA、BおよびCからなる同一デニール
の円形断面の各フィラメントを3%苛性ソーダ水溶液に
浴比1:125、温度98〜100℃で処理し、減量率が70%に到
達するまでの所要時間tA、tB、tCを測定した後、次式で
求めた値をCのAおよびBに対するアルカリ減量比とい
う。
CのAに対するアルカリ減量比=tA/tC CのAに対するアルカリ減量比=tB/tC また減量率は次式で示される。
減量率(%)=(アルカリ処理前の重量−アルカリ処
理後の重量)/アルカリ処理前の重量×100 海成分Cのポリマはアルカリ好ましくはソーダ灰水溶
液等の弱アルカリ、さらに好ましくは熱湯水に対する溶
解性があれば特に限定しないが、5−ソジウムスルホイ
ソフタレートとポリアルキレングリコールを併用する場
合にはその和を7重量%以上とすることが好ましく、更
に該ポリエステルにアジピン酸、セバシン酸などの脂肪
族のジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸などの芳香
族のジカルボン酸を共重合することもまた好ましい溶解
性を与える。好ましいポリアルキレングリコールとして
ポリエチレングリコールが挙げられる。なかでも分子量
400〜30000のポリエチレングリコールはアルカリ溶解性
が高くなるとともに、延伸時に芯成分Aや島成分Bの配
向を十分発揮させるだけの伸度を海成分Cに与えるので
好ましい。
なお、3成分複合系を形成するポリマA、B、Cには
本発明の効果を阻害しない範囲で艶消剤、抗酸化剤、螢
光増白剤、難燃剤、紫外線吸収剤などよく知られていた
添加剤を含有せしめることも可能である。
本発明による3成分複合系を紡糸するのに必要な紡糸
パックは特開昭57−47938号公報の第3図や、特開昭57
−82526号公報の第2図に示される装置が好適な一例と
して使用できる。
次に本発明におけるポリエステル3成分複合糸を製造
する口金装置について図面に基づいて説明する。
第5図は第1図および第2図に示す断面形状の3成分
複合フィラメントを製造する際に好ましく使用できる口
金装置の断面図であり、芯成分Aのポリマは口金流入孔
1に入り、細管部2を通り、導管3を経て、開孔部4に
至る。一方、島成分Bのポリマ流はポリマ溜り5,5′よ
り流入孔6,6′に入り、細管部7,7′を通り、導管8,8′
を経て、開孔部9,9′に至る。他方、海成分Cのポリマ
流はポリマ溜り10,10′より流入孔11,11′に入り、導管
8,8′のまわりに設けられた通路12,12′を経て、島成分
Bの開孔部9,9′で会合し、島成分Bを芯とし、海成分
Cを鞘とする芯鞘複合流を形成させる。開孔部13,13′
を出た島成分Bと海成分Cの芯鞘複合流は開孔部4を出
た芯成分Aのポリマ流と会合部14で3成分複合流を形成
させ、口金吐出孔15から吐出させて糸条化させる。
本発明における3成分複合系において、全成分に対す
る海成分Cの複合比率は、高いほど溶出による芯成分と
島成分および島成分同志の分離が容易であるが、島成分
Bも溶解が進み極細化することや、紡糸時の安定性、延
伸のし易さが低下し、かつ3成分複合糸の強度、伸度が
低下することから40重量%以下が好ましく、20重量%以
下がより好ましい。但し、海成分Cの複合比率が5%未
満では、海成分Cの量が少なくとなりすぎて島成分同志
の接着が紡糸中に生じ易くなるため好ましい。
本発明になる3成分複合糸を製糸するにあたって、紡
糸および延伸の工程は連続していても、また一度パッケ
ージに巻取つた後延伸してもよい。また、紡糸速度は通
常の1,000〜2,000m/minでも、2,000m/min以上の高速度
でもよい。4,000〜7,000m/minの高速度で巻取り、その
まま編物・織編物などの布帛に供することも可能であ
る。
また、紡糸時糸条が形成され、糸条温度がおよそ50℃
以下になる時点から巻取りまでの過程で、あるいは一度
パッケージに巻取った後、延伸する過程で公知の流体ノ
ズルによりフィラメント乾熱収縮率に交絡を付与してフ
ィラメントに集束性を与えることも好ましく採用でき
る。この際の交絡度は下記する方法で測定した交絡度が
5〜80ケ/mが好ましい。より好ましくは10〜60ケ/mであ
る。さらに好ましくはジェット織編機などの高速織編機
で無ヨリ・無ノリで製織する場合30〜60ケ/mであるのが
よい。交絡度が5ケ/m未満では集束性がやや不十分であ
り、より撚糸工程、製織・織準備工程、製織・織工程な
どにおいて、毛羽や糸切れが発生する場合がある。また
交絡度が80を越えると、流体による交絡の特徴である集
束部と非集束部の糸形態差に起因する布帛のカスリムラ
・イラツキ等が発生しやすくなる。
ここで交絡度について説明する。
交絡度の測定は米国特許第329032号明細書に準じたフ
ックドロップ法で行なった。概略を以下に示す。
第6図の装置において試料糸20を引取ローラ24で解舒
ウエストローラ25に巻取る。糸を1cm/secの速度で走行
させた状態でマグネット式張力付加装置21を調整して、
該張力付加装置21と引取ローラ24の間の張力を初張力に
設定する。初張力はデニール×0.2gとし、張力付加装置
21と引取ローラ24の間に固定されて設けてある張力計23
で検知する。初張力設定後、糸の走行を停止し、測定用
針22を糸に、第7図に示すようにほぼ糸を2分する位置
に刺す。ついで、試料糸を1cm/secで再び走行させる
と、針が交絡点26に引掛り、針22と引取ローラ24の間の
張力が上昇する。前記、張力値が[初張力+(マルチ糸
の各単糸のフィラメントの平均デニール)×1g]に達す
ると引取ローラ24を停止するように設定しておき、針を
刺してから再び停止するまでの糸の走行移動距離l(m
m)を引取ローラ24の回転角から読みとる。同様の操作
を40回くり返し、交絡度は下記式により計算する。
測定はn=3で行ない平均値で表示する。
本発明における交絡度は上記原理に基づいて製作され
Rhothschild社製エンタングルメント・テスター(Entan
glement Tester)(型式R2040)を用いて測定を行なっ
た。
[実施例] 以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。な
お、実施例中の物性は次のように測定する。
A.極限粘度 試料をオルトクロロフェノール溶媒に溶解し、オスト
ワルド粘度計により25℃で測定した値である。
実施例1 島成分Bとして極限粘度が0.65のポリエチレンテレフ
タレートを、海成分Cとして5−ソジウムスルホイソフ
タレートが10重量%と分子量18000のポリエチレングリ
コール10重量%およびジメチルイソフタレートを10重量
%含む極限粘度が1.20のポリエチレンテレフタレートを
用い、これら島成分Bおよび海成分Cと組み合せる芯成
分Aとしてジメチルイソフタレート共重合量がそれぞれ
0,5,10,15,25重量%であり、各々の極限粘度が0.65〜0.
70の範囲にある共重合ポリエチレンテレフタレートから
なる3種類の芯成分Aを用意した。芯成分A/島成分B/海
成分Cの重量比を48/32/20とし、第5図に示す口金を使
用し、紡糸温度290℃、紡糸速度1500m/minで紡糸した。
引続きホットローラ85℃、熱板150℃、延伸倍率3.0倍、
延伸速度800m/minで延伸し、75デニール12フィラメント
の延伸糸とした。芯成分Aのジメチルイソフタレート共
重合量がそれぞれ0,5,10,15,25重量%のポリエチレンテ
レフタレートを用いた。3成分複合糸をG1、G2、G3
G4、G5とした。これら3成分複合糸の構成は、芯成分A
のデニールは3デニール、島成分B1個のデニールは0.2
デニール、島成分Bの島数は9であり、フィラメント断
面形状は第1図とほぼ同じ形状であることを確認した。
又、任意の海成分の重心と芯成分の重心を結ぶ線分を半
径として円を描いた時、該円の円周の極近に全ての島成
分の重心が位置し、かつ、該線分を基準に島数9で360
°を割った角度40°を中心角として、該円周上に順次等
配分した点と全ての島成分の重心が極近に位置している
ことにより、海成分Cのなかに島成分Bが偏在すること
なく分散していることを確認した。なお海成分Cの芯成
分Aおよび島成分Bに対するアルカリ減量比は1100以上
であり、極めて溶解性に優れたポリマである。
3成分複合糸G1、G2、G3、G4、G5をヨコ糸に、75デニ
ール24フィラメントのポリエチレンテレフタレートのマ
ルチフィラメント糸をタテ糸にして6枚サテン組織の織
物とした。製織性はいづれも極めて良好であった。これ
ら織物を濃度1%の苛性ソーダ水溶液中で98〜100℃で1
5分間海成分Cの溶出処理を行なった後、弛緩状態で10
分間、200℃で乾熱処理を行なった。各織物の減量率は2
0.4〜21.2%の範囲であり、海成分Cは完全に溶出され
ていた。海成分Cを溶出した後のフィラメント断面形状
は第4図とほぼ同じ形状であった。
仕上加工後の織物の評価結果を表1に示した。ここに
織物の評価は熟練技術者による官能試験により5段階で
評価したものをまとめたものである。
比較実施例であるG1、G2使いの織物はソフトなタッチ
であるが、張り、腰に欠けるものであった。本発明であ
るG3、G4、G5を使った織物は張り、腰が充分に発揮され
るとともに収縮差により発現した糸長差がふくらみ感を
与え、極細糸のソフトなタッチをより発揮させた優れた
織物であった。
実施例2 島成分Bの島数が異なる以外はポリマの構成を実施例
1のG4と同じとし、実施例1と同様の方法で表2の3成
分複合糸G6、G7、G8、G9を得た。各々の3成分複合糸を
用いて実施例1と同様の製織、仕上加工、織物評価を行
なった。結果を表2に示す。
比較例であるG6を用いた織物は、張り、腰を有してい
るが、曲げ剛さが強く、タツチも硬く芯のある物であ
り、同じく比較例のG9を用いた織物はソフト感とふくら
み感を有しているが、張り、腰に欠ける物であった。実
施例であるG7、G8を用いた織物は、G7使いが張り、腰に
特徴があり、G8は表面タッチに特徴のあるいづれも優れ
た風合を持つ織物であった。
実施例3 ポリマの構成および島成分Bの島数を実施例1のG4
同じとし、芯成分Aのデニールおよび島成分Bのデニー
ルを変更した以外は実施例1と同様の方法で表3の3成
分複合糸G10、G11、G12、G13、G14、G15、G16、G17を得
た。各々の3成分複合糸を用いて実施例1と同様の製
織、仕上加工、織物評価を行なった。
結果を表3に示す。
本実施例では芯成分Aのデニール、島成分Bのデニー
ルの効果をみたものであるが、発明の範囲にある3成分
複合糸使いの場合、いづれも張り、腰があり、ソフトで
ふくらみのある織物であった。これに対し、比較例はい
づれも両特性を満足する織物は得られなかった。
実施例4 海成分Cのポリマを変更した以外は実施例1のG3と同
じ製法で表4の3成分複合糸を得た。次いで靴下編機で
筒編した後、3%苛性ソーダ水溶液に浴比1:125、98〜1
00℃で該筒編を処理した。海成分Cが完全に溶出するま
での時間と減量率を表4に示した。
アルカリ減量比が本発明の範囲外である海成分Cを使
用したG18は、海成分Cを溶出するまでの所要時間が長
いため、島成分Bをも大量に減量しており、海成分Cだ
けの20重量%を減量率から引いた4.5%が殆んど島成分
Bの減量分であることを確認した。
本発明であるG19、G20、G21は海成分Cの溶出時間が
短かいため、島成分Bの減量が少なく実質的に問題のな
いことを確認した。特にG21については島成分Bの溶出
時間が極めて短かく、3%苛性ソーダ水溶液では瞬時で
あり、2%ソーダ灰水溶液でも十分海成分Cが溶出する
ことを確認した。
[発明の効果] 本発明の3成分複合糸は上述したように製糸から布帛
にする段階までフィラメントの太さが通常の太さのフィ
ラメントであり、紡糸、延伸、仮ヨリあるいは糸条にル
ープや絡みを与える流体乱流処理などの製糸工程および
撚糸、製織、製編、製織などの高次加工工程での取扱い
が容易である。また布帛をアルカリ処理し、海成分を除
去後、熱処理することにより芯成分が収縮し、張り、腰
に優れるとともにふくらみがあり、表面のタッチがソフ
トで審美性を有する布帛を得ることが可能である。
また本発明の3成分複合糸は通常のフィラメントおよ
びステープルなどの分野にそのまま適用可能である。
また本発明の3成分複合糸は一般の合成繊維、アセテ
ート、レーヨンなどの半合成繊維、絹、羊毛、麻などの
天然繊維と合糸、交撚または交編織することによって優
れた風合および審美性をもつ布帛を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明の3成分複合糸を構成する3成
分複合フィラメントの好ましい一例を示す断面図であ
る。第3図は、本発明の3成分複合フィラメントの芯成
分と島成分の部分拡大図である。第4図は第1図の3成
分複合糸から海成分を除去して得た糸の断面図である。
第5図は、本発明の3成分複合フィラメントを得るため
の好ましく用いられる口金装置の縦断面図である。 第6図および第7図は交絡度を評価する測定機の概略図
である。 1……芯成分Aの流入孔 2……芯成分Aの細管部 3……芯成分Aの導管 4……芯成分Aの開孔部 5,5′……島成分Bのポリマ溜り 6,6′……島成分Bの流入孔 7,7′……島成分Bの細管部 8,8′……島成分Bの導管 9,9′……島成分Bの開孔部および島成分Bと海成分C
の会合部 10,10′……海成分Cのポリマ溜り 11,11′……海成分Cの流入孔 12,12′……海成分Cの通路 13,13′……島成分Bと海成分Cの芯鞘複合流の開孔部 14……芯成分Aと島成分Bおよび海成分Cとの会合部 15……口金吐出孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−187672(JP,A) 特開 昭55−1354(JP,A) 特公 昭46−41408(JP,B1) 特公 昭57−34368(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯成分A、島成分B、海成分Cのいずれも
    相異なるポリエステルからなり、芯成分Aは島成分Bよ
    り乾熱収縮率が10%以上高く、海成分Cは芯成分Aおよ
    び島成分Bのいずれに対してもアルカリ減量比が30以上
    であり、複合フィラメント断面において島成分Bは下記
    (1)、(2)および(3)式を満足するとともに、該
    島成分Bは芯成分Aをとり囲むように点在し、かつ海成
    分Cのなかに偏在することなく分散してなるポリエステ
    ル3成分複合糸。 2.5DB≦DA≦35DB (1) 0.04≦DB≦0.6 (2) 4≦FB≦20 (3) DA:複合フィラメントを構成する芯成分Aのデニール
    (D) DB:複合フィラメントを構成する島成分B1個のデニール
    (D) FB:複合フィラメントを構成する島成分Bの島数(個)
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