JPH0834766A - 抗腫瘍性物質be−39907類 - Google Patents

抗腫瘍性物質be−39907類

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JPH0834766A
JPH0834766A JP19198294A JP19198294A JPH0834766A JP H0834766 A JPH0834766 A JP H0834766A JP 19198294 A JP19198294 A JP 19198294A JP 19198294 A JP19198294 A JP 19198294A JP H0834766 A JPH0834766 A JP H0834766A
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group
compound
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JP19198294A
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Inventor
Takayoshi Okabe
隆義 岡部
Kaori Uemi
かおり 上見
Hajime Suzuki
肇 鈴木
Hiroyuki Suda
寛之 須田
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MSD KK
Original Assignee
Banyu Phamaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式[I] 【化1】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルカノ
イル基、又はベンゾイル基を示す)で表される化合物。 【効果】本発明に記載するBE−39907類は癌細胞
の増殖を強く抑制するため、医薬の分野で癌の治療薬と
しての使用が期待される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬の分野で有用であ
り、より具体的には腫瘍細胞の増殖を阻害して抗腫瘍作
用を有する新規化合物群、その製造法及びその用途並び
に該化合物を産生する微生物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】癌化学療法の分野においては、ブレオマ
イシン(Bleomycin)及びアドリアマイシン
(Adriamycin)等の多くの微生物代謝産物を
臨床的に応用することが試みられ、またこれらは実際に
臨床において使用されている。しかしながら、様々な種
類の腫瘍に対してその効果は必ずしも充分ではなく、よ
り優れた新規な抗腫瘍性物質に関して不断の希求がある
のが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような現状に鑑
み、本発明者らは広く微生物代謝産物をスクリーニング
することにより、優れた新規抗腫瘍性物質を見出すこと
を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく、抗腫瘍活性を有する物質について微生
物二次代謝産物を広くスクリーニングした結果、下記一
般式[I]で表される化合物が優れた抗腫瘍作用を示す
ことを見出して本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、新規な一般式[I]
【0006】
【化7】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルキル
カルボニル基又はベンゾイル基を示す)で表される化合
物、その製法及び用途、並びに式[I]の化合物を産生
する能力を有するサッカロポリスポーラ(Saccha
ropolyspora)属に属する微生物に関するも
のである。
【0007】次に本明細書において用いる用語について
説明する。 本明細書において使用する「低級」なる語
は、この語の付された基又は化合物の炭素数が6個以
下、好ましくは4個以下であることを意味する。
【0008】「低級アルキル基」とは炭素数が1〜6個
の直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、
ヘキシル基等が挙げられる。
【0009】「低級アルカノイル基」とは炭素数が1〜
6個の直鎖状又は分枝状のアルカノイル基を示し例えば
ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブチリル
基、イソブチリル基、ペンタノイル基、イソペンタノイ
ル基、ヘキサノイル基、イソヘキサノイル基等が挙げら
れる。
【0010】以下に本発明にかかわる新規な抗腫瘍性物
質BE−39007類の物理化学的な性状を示す。
【0011】ここで、式[III]の化合物をBE−3
9907A1と称し、式[II]の化合物をBE−39
907A2と称する。
【0012】下記にNMR測定における略号の意味を以
下に示す。 br:ブロード s :シングレット d :ダブレット dd:ダブルダブレット q :カルテット m :マルチプレット J :カップリング定数 Hz:ヘルツ 以下に、本発明化合物の理化学的性状を示す。BE−39907A1の理化学的性状 性状 :赤橙色固体 分子式:C81022 構造式:
【0013】
【化8】 質量スペクトル:高分解能EI−MS:m/z 16
6.0755[M+] 紫外及び可視吸収スペクトル:λmax(MeOH,nm
(ε)) 259(9,060),387(14,00
0),485(4,580) 赤外吸収スペクトル νmax(KBr,cm-1):33
63,1618,1599,1564,1508,13
69,1257,1103,8371 H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3,δ
ppm):2.88(3H,d,J=5.9Hz),
4.08(3H,s),5.43(1H,q,J=5.
9Hz),6.33(1H,d,J=9.8Hz),
6.50(1H,d,J=2.9Hz),7.37(1
H,dd,J=2.9,9.8Hz)13 C−NMRスペクトル(125MHz,CDCl3
δppm):29.1,48.6,92.0,124.
2,126.6,143.3,144.2,180.4 薄層クロマトグラフィー:(メルク社製キーゼルゲル6
0F254) Rf値:0.80(展開溶媒 クロロホルム:メタノー
ル=10:1) 溶解性:メタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホ
ルムに易溶、n−ヘキサンに不溶。
【0014】酸性、中性、塩基性物質の区別:塩基性物
質 呈色反応:ヨード反応 陽性 りんモリブデン酸反応 陽性BE−39907A2の理化学的性状 性状 :黄色固体 分子式:C7822 構造式:
【0015】
【化9】 質量スペクトル:高分解能EI−MS:m/z 15
2.0578[M+] 紫外及び可視吸収スペクトル:λmax(MeOH,nm
(ε)) 234(11,400),328(8,85
0),431(3,070) 赤外吸収スペクトル νmax(KBr,cm-1):33
23,1616,1579,1518,1417,13
15,993,939,8391 H−NMRスペクトル(500MHz,DMSO−
6,ppm):2.67(3H,d,J=5.2H
z),6.02(1H,d,J=2.4Hz),6.4
1(1H,q,J=5.2Hz),6.41(1H,
d,J=9.8Hz),7.15(1H,dd,J=
9.8,2.4Hz),12.6(1H,brs)13
−NMRスペクトル(100MHz,DMSO−d6
ppm):28.6,86.2,126.6,139.
7,143.5,150.1,181.9 薄層クロマトグラフィー:(メルク社製キーゼルゲル6
0F254) Rf値:0.74(展開溶媒 クロロホルム:メタノー
ル=10:1) 溶解性:メタノール、アセトンに易溶、酢酸エチル、ク
ロロホルムに可溶、n−ヘキサンに不溶。
【0016】酸性、中性、塩基性物質の区別:両性物質 呈色反応:ヨード反応 陽性 りんモリブデン酸反応 陽性 次にBE−39907類の製造法について説明する。本
発明の抗腫瘍性物質BE−39907類の製造に使用す
る微生物又はその変異株は、抗腫瘍性物質BE−399
07A1又はBE−39907A2を生産するものなら
いずれでも良いが、例えば以下の菌学的性状を有する微
生物が挙げられる。
【0017】A39907株の菌学的性状 1.形態 A39907株は気菌糸上に中空の胞子鞘で胞子(1.
3〜1.0×0.7〜0.6μm)が連結された直状お
よび曲状の長い胞子鎖を形成し、胞子鞘の表面は毛髪状
である。基生菌糸の断裂は認められるが、胞子のう、鞭
毛胞子、および菌核等の特殊な器官は観察されない。 2.各種寒天平板培地における培養性状(28℃ 14
日間培養)
【0018】
【表1】 3.生育温度(スターチ・無機塩寒天培地 14日間培
養) 最適生育条件 12℃:生育せず 16℃:生育は痕跡程度 19℃:生育良好、気菌糸形成せず 23℃:生育非常に良好、気菌糸良好 28℃:生育非常に良好、気菌糸形成良好 32℃:生育非常に良好、気菌糸形成良好 37℃:生育良好、気菌糸形成せず 43℃:生育せず 4.生理学的諸性質 (1)ゼラチンの液化 陽性 (グルコース・ペプトン・ゼラチン培地) (2)スターチの加水分解 陽性 (スターチ・無機塩寒天培地) (3)脱脂粉乳の凝固 陰性 (スキムミルク培地) (4)脱脂粉乳のペプトン化 陽性 (スキムミルク培地) (5)メラニン様色素の生成 陰性 (6)食塩耐性 食塩含有量13%以下で生育 (イースト・麦芽寒天培地) 5.炭素源の利用能 プリドハム・ゴドリーブ寒天を基礎培地とし、下記各種
糖を添加して28℃14日間培養した。 D−グルコース + ラフィノース + D−キシロース − D−マンニトール + L−アラビノース − イノシトール + L−ラムノース + サリシン ± D−フルクトース + シュクロース + D−ガラクトース + 6.細胞壁組成 細胞壁からはmeso−ジアミノピメリン酸、アラビノ
ースおよびガラクトースが検出され、細胞壁タイプはI
V型であると考えられる。分類上特徴ある全菌体糖成分
はアラビノース、ガラクトースであり、糖パターンはA
型であった。また、ミコール酸は検出されず、主要メナ
キノンはMK−9(H4)及びMK−10(H4)であっ
た。
【0019】以上の菌学的諸性質よりA39907株は
放線菌サッカロポリスポーラ属に属すると考えられる。
従って、A39907株をサッカロポリスポーラ エス
ピーA39907(Saccharopolyspor
a sp.A 39907)と称することとした。
【0020】なお、本菌株は通商産業省工業技術院生命
工学工業技術研究所に寄託されており、その微工研受託
番号は、微工研菌寄第14071号(FERM P−1
4071)である。
【0021】本発明で使用される微生物は、サッカロポ
リスポーラ属に属し、抗腫瘍性物質BE−39907類
を産生する能力を有する放線菌であればいずれのもので
もよいが、好ましくはサッカロポリスポーラ エスピー
A39907又はその変異株が挙げられる。該変異株
としては、例えばX線若しくは紫外線等の照射処理、例
えばナイトロジェン・マスタード、アザセリン、亜硝
酸、2−アミノプリン若しくはN−メチル−N’−ニト
ロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)等の変異誘起剤
による処理又はファージ接触、形質転換、形質導入若し
くは接合等の通常用いられる菌種変換処理方法等により
BE−39907類産生菌を変異させた微生物が挙げら
れる。
【0022】本発明のBE−39907類は、BE−3
9907類の生産菌株A39907株又はその変異株を
栄養源含有培地に接種して好気的に培養させることによ
り、その培養液及びその菌体からBE−39907類を
採取し、要すれば薬学的に許容しうる塩とすることによ
り製造することができる。
【0023】栄養源としては、放線菌の栄養源として公
知のものが使用でき、炭素源としては、例えば市販され
ているブドウ糖、グリセリン、麦芽糖、デンプン、庶
糖、糖蜜又はデキストリン等が単独又は混合物として用
いられる。窒素源としては、例えば市販されている大豆
粉、コーングルテンミール、コーンスティープリカー、
肉エキス、脱脂肉骨粉、ミートミール、酵母エキス、乾
燥酵母、綿実粉、ペプトン、小麦胚芽、脱脂米糠、魚
粉、無機アンモニウム塩又は硝酸ナトリウム等が単独又
は混合物として用いられる。無機塩としては、例えば市
販されている炭酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化ナ
トリウム、臭化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネ
シウム又は各種リン酸塩等が単独又は混合物として使用
することができる。その他要すれば、鉄、マンガン、コ
バルト、モリブデン、銅、亜鉛等の重金属塩を微量添加
してもよい。また、発泡の著しい時には、消泡剤とし
て、例えば大豆油、亜麻仁油等の植物油類、例えばオク
タデカノール等の高級アルコール類、各種シリコン化合
物等を適宜添加してもよい。これらのもの以外でも、該
生産菌が利用し、BE−39907類の生産に役立つも
のを適宜使用することができ、例えば3−(N−モルホ
リノ)プロパンスルホン酸、ホウ酸ナトリウム等が挙げ
られる。
【0024】培養方法は、一般の微生物代謝産物の生産
方法と同様に行うことができ、固体培養でも液体培養で
もよい。液体培養の場合は、静置培養、撹拌培養、振盪
培養、通気培養等のいずれの培養方法を実施してもよい
が、特に振盪培養又は深部通気撹拌培養等が好ましい。
培養温度は19℃〜37℃が適当であるが、23℃〜3
2℃が好ましい。培養時間は72時間〜288時間が適
当であるが、144時間〜240時間が好ましい。
【0025】培養液及び菌体から目的とするBE−39
907類を採取するには、微生物の生産する代謝物の培
養物から採取するのに通常使用される分離手段が適宜利
用される。BE−39907類は培養濾液中及び菌体
中、主に濾液中に存在するので、培養濾液又は菌体より
通常の分離手段、例えば溶媒抽出法、イオン交換樹脂
法、吸着又は分配クロマトグラフィー法、ゲル濾過法等
を単独又は組合せて行うことにより精製することができ
る。また高速液体クロマトグラフィーや薄層クロマトグ
ラフィーなども抽出精製に適宜利用可能である。
【0026】好ましい分離−精製の例としては次の方法
等が挙げられる。まず培養液を濾過し、濾液を得る。濾
液を酢酸エチル抽出し、抽出液を減圧下濃縮後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノ
ール)に供し、BE−39907A1及びA2の粗物質
を得る。このものを再度シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製することにより、各々を純粋な物質と
して得ることができる。
【0027】式[II]の化合物(BE−39907A
2)は有機化学の分野でよく知られたアルキル化、アル
カノイル化又はベンゾイル化の方法により、各々一般式
[I]でRが低級アルキル基、低級アルカノイル基また
はベンゾイル基である化合物に容易に変換することがで
きる。
【0028】例えば塩基の存在下でBE−39907A
2を低級アルキル化剤で処理し、一般式[I]の化合物
のうちRが低級アルキル基である化合物に導くことがで
きる。
【0029】又、塩基存在下にBE−39907A2を
酸無水物又は酸ハロゲン化物で処理し、対応する低級ア
ルカノイル誘導体又はベンゾイル誘導体に容易に導くこ
とができる。
【0030】次に、本発明の化合物の有用性を示すため
に、本発明化合物の腫瘍細胞に対する増殖抑制効果をを
測定した。BE−39907類の抗腫瘍活性 抗腫瘍性物質類BE−39907類のマウス実験腫瘍細
胞に対する増殖阻止作用を決定するため、in vit
roで試験を行なった。マウス白血病細胞P388に対
する抗腫瘍作用試験は、BE−39907類をジメチル
スルホキシドに溶解した後、牛胎児血清10%含有RP
MI1640培地(20μMの2−メルカプトエタノー
ルを含む)で逐次希釈し、2×103 個の腫瘍細胞を
含む細胞培養培地(牛胎児血清10%含有PRMI16
40培地、20μMの2−メルカプトエタノールを含
む)50μlに対し50μlを加えた。37℃で72時
間、5%CO2下で培養後、MTT測定法により対照群
と比較した。
【0031】マウス大腸癌細胞colon26に対する
抗腫瘍試験は、BE−39907類をジメチルスルホキ
シドに溶解した後、牛胎児血清10%含有RPMI16
40培地で逐次希釈し、1×103個の腫瘍細胞を含む
細胞培養培地(牛胎児血清10%含有PRMI1640
培地)100μlに対し100μlを加えた。37℃で
72時間、5%CO2下で培養後、50% トリクロロ
酢酸で固定し、0.4%スルホローダミンBで染色後、
10mMトリス緩衝液を用いて細胞から色素を抽出し
た。450nmを対照波長として550nmに於ける吸
光度を測定して対照群と比較した。その結果、BE−3
9907類は両癌細胞に対し、強い増殖阻止活性を示
し、50% 増殖阻害濃度(IC50)は第2表の通りで
あった。
【0032】更に、BE−39907類のヒト癌細胞に
対する抗腫瘍活性をin vitroで試験した。細胞
は、ヒト大腸癌細胞DLD−1、ヒト肺癌細胞PC−1
3及びヒト胃癌細胞MKN−45を使用し、細胞培養用
培地は、全ての癌細胞共に牛胎児血清10%含有RPM
I1640培地を用いた。BE−39907類をまずジ
メチルスルホキシドに溶解し、次に牛胎児血清10%含
有RPMI1640培地で逐次希釈して検液とした。癌
細胞増殖阻害の検定は、1×103 個の癌細胞を含む
細胞培養用の培地100μlを96穴マイクロプレート
に分注し、37℃で24時間、5%CO2下で培養した
後、上記検液100μlを加えた。更に、72時間培養
後細胞を50%トリクロロ酢酸で固定し、以下colo
n 26細胞と同様の方法を用い対照群と比較検討し
た。その結果、BE−39907類はヒト腫瘍細胞にお
いても強い増殖阻害活性を示し、その50%増殖阻止濃
度(IC50)は第2表の通りであった。
【0033】
【表2】 上述したようにBE−39907類はマウス及びヒトの
癌細胞に対し顕著な増殖阻止作用を示す。従って、本発
明はヒトをはじめとする哺乳動物の抗腫瘍剤として有用
である。
【0034】本発明化合物を抗腫瘍剤として使用する際
の投与形態としては各種の形態を選択でき、例えば錠
剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤等の経口剤、例え
ば溶液、懸濁液等の殺菌した液状の非経口剤等が挙げら
れる。
【0035】固体の製剤は、そのまま錠剤、カプセル
剤、顆粒剤又は粉末の形態として製造することもできる
が、適当な添加物を使用して製造することもできる。該
添加物としては、例えば乳糖、ブドウ糖等の糖類、例え
ばトウモロコシ、小麦、米等の澱粉類、例えばステアリ
ン酸等の脂肪酸類、例えばメタケイ酸ナトリウム、アル
ミン酸マグネシウム、無水リン酸カルシウム等の無機塩
類、例えばポリビニルピロリドン、ポリアルキレングリ
コール等の合成高分子類、例えばステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸塩類、例えば
ステアリルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコ
ール類類、例えばメチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース等の合成セルロース誘導体類、その他、
水、ゼラチン、タルク、植物油、アラビアゴム等通常用
いられる添加物等が挙げられる。
【0036】これらの錠剤、カプセル剤、顆粒剤、粉末
等の固形製剤は、一般的には0.1〜100重量%、好
ましくは5〜100重量%の有効成分を含むことができ
る。
【0037】液状製剤は、水、アルコール類又は例えば
大豆油、ピーナツ油、ゴマ油等の植物由来の油等液状製
剤において通常用いられる適当な添加物を使用し、懸濁
液、シロップ剤、注射剤等の形態として製造することが
できる。
【0038】特に、非経口的に筋肉内注射、静脈内注
射、皮下注射で投与する場合の適当な溶剤としては、例
えば注射用蒸留水、塩酸リドカイン水溶液(筋肉内注射
用)、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、エタノール、静脈
内注射用液体(例えばクエン酸、クエン酸ナトリウム等
の水溶液)、電解質溶液(例えば点滴静注、静脈内注射
用)等又はこれらの混合溶液が挙げられる。
【0039】又、これらの注射剤は予め溶解したものの
他、粉末のまま又は適当な添加物を加えたものを用時溶
解する形態もとることができる。これらの注射液は、通
常0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の有効
成分を含むことができる。
【0040】又、経口投与の懸濁剤又はシロップ剤等の
液剤は、0.5〜10重量%の有効成分を含むことがで
きる。
【0041】本発明の化合物の実際に好ましい投与量
は、使用される化合物の種類、配合された組成物の種
類、適用頻度及び治療すべき特定部位及び患者の病状に
よって適宜増減することができる。例えば、一日当りの
成人一人当りの投与量は、経口投与の場合、10ないし
500mgであり、非経口投与、好ましくは静脈内注射
の場合、1日当り10ないし100mgである。なお、
投与回数は、投与方法及び症状により異なるが、単回又
は2ないし5回に分けて投与することができる。
【0042】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではなく、実施例の修飾手段はもちろん、本発明によ
って明らかにされたBE−39907類の性状に基づい
て、公知の手段を用いてBE−39907類を生産、濃
縮、抽出、精製する方法すべてを包含する。実施例1 斜面軟寒天培地に接種した放線菌A39907株をグル
コース0.2%、デキストリン2%、ミートミール0.
5%、脱脂米ヌカ0.5%、脱脂肉骨粉0.2%、乾燥
酵母0.1%、硫酸マグネシウム0.05%、臭化ナト
リウム0.05%、塩化ナトリウム0.5%、リン酸水
素二カリウム0.1%、硫酸第一鉄0.0002%、塩
化第二銅0.00004%、塩化マンガン0.0000
4%、塩化コバルト0.00004%、硫酸亜鉛0.0
0008%、ホウ酸ナトリウム0.00008%及びモ
リブデン酸アンモニウム0.00024%からなる培地
(pH7.2)100mlを含む500ml容の三角フ
ラスコ4本に接種し、28℃で120時間、回転振盪機
(毎分180回転)上で培養した。
【0043】この培養液を2mlずつ上記の培地を10
0ml含む500ml容の三角フラスコ100本に接種
し28℃で240時間、回転振盪機(毎分180回転)
上で培養した。
【0044】このようにして得られた培養液(約10
L)に酢酸エチル10Lを加え、室温にて30分間撹拌
した。これにセライトを加え、濾過法により、菌体を分
離し、酢酸エチル層を得た。酢酸エチル層を無水硫酸ナ
トリウムにて脱水後、減圧下濃縮乾固した。残渣をクロ
ロホルム150mlに溶解し、シリカゲルカラム(10
0g,メルク社製キーゼルゲル60)カラムに吸着し、
クロロホルムで洗浄後、クロロホルム/メタノール(1
00:1)の混液で溶出し、BE−39907A1を主
に含む分画1と、BE−39907A2を主に含む分画
2を得た。
【0045】分画1を濃縮後、クロロホルム7mlに溶
解し、40gのシリカゲルカラムに付しクロロホルムで
洗浄後、クロロホルム/エタノール(200:1)の混
液で溶出することにより、BE−39907A1の赤橙
色固体195mgを得た。
【0046】分画2を濃縮後トルエン25mlに溶解
し、40gのシリカゲルカラムにかけ、トルエン/酢酸
エチル(10:1)の混液で溶出することにより、BE
−39907A2の黄色固体21mgを得た。
【0047】以下に本発明の化合物の製剤化例を示す
が、本発明の化合物の製剤化は、本製剤化例に限定され
るものではない。製剤例1 本物質(BE−39907A1) 10部 重質酸化マグネシウム 15部 乳糖 75部 を均一に混合して350μm以下の粉末状又は細粒状の
散剤とする。この散剤をカプセル容器に入れてカプセル
剤とした。製剤例2 本物質(BE−39907A1) 45部 澱粉 15部 乳糖 16部 結晶性セルロース 21部 ポリビニルアルコール 3部 蒸留水 30部 を均一に混合した後、破砕造粒して乾燥し、次いで篩別
して1410〜177μmの大きさの顆粒剤とした。製剤例3 製剤化例2と同様の方法で顆粒剤を作った後、この顆粒
剤96部に対してステアリン酸カルシウム4部を加えて
圧縮成形し、直径10mmの錠剤を作製した。 製剤例 4 製剤化例2の方法で得られた顆粒剤の90部に対して結
晶性セルロース10部及びステアリン酸カルシウム3部
を加えて圧縮成形し、直径8mmの錠剤とした後、これ
にシロップゼラチン、沈降性炭酸カルシウム混合懸濁液
を加えて糖衣錠を作製した。製剤例5 本物質(BE−39907A1) 0.6部 非イオン系界面活性剤 2.4部 生理的食塩水 97部 を加温混合してからアンプルに入れ、滅菌を行って注射
剤を作製した。
【0048】
【発明の効果】本発明のBE−39907類は、ヒト及
びマウスの腫瘍細胞に対して、増殖抑制効果を示すこと
から医薬の分野で抗腫瘍剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 251/68 8829−4H C12N 1/20 A 8828−4B C12P 13/00 2121−4B //(C12N 1/20 C12R 1:01) (C12P 13/00 C12R 1:01) (72)発明者 須田 寛之 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬株 式会社つくば研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I] 【化1】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルカノ
    イル基、又はベンゾイル基を示す)で表される化合物。
  2. 【請求項2】サッカロポリスポーラ(Saccharo
    polyspora)属に属し、式[II]で表される
    化合物を産生する能力を有する微生物又はその変異株を
    培養し、その培養液及び菌体から式[II]で表される
    化合物を採取することを特徴とする、式[II] 【化2】 で表される化合物の製造法。
  3. 【請求項3】サッカロポリスポーラ(Saccharo
    polyspora)属に属し、式[II]で表される
    化合物を産生する能力を有する微生物又はその変異株を
    培養し、その培養液及び菌体から式[II] 【化3】 で表される化合物を採取し式[II]の化合物をアルキ
    ル化、アルカノイル化又はベンゾイル化することを特徴
    とする一般式[I] 【化4】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルカノ
    イル基、又はベンゾイル基を示す)で表される化合物の
    製造法。
  4. 【請求項4】サッカロポリスポーラ(Saccharo
    polyspora)属に属し、式[III]で表され
    る化合物を産生する能力を有する微生物又はその変異株
    を培養し、その培養液及び菌体から式[III]で表さ
    れる化合物を採取することを特徴とする、式[III] 【化5】 で表される化合物の製造法。
  5. 【請求項5】微生物又はその変異株が、サッカロポリス
    ポーラ エスピーA39907(Saccharopo
    lyspora sp.A39907)である請求項2
    記載の製法。
  6. 【請求項6】微生物又はその変異株が、サッカロポリス
    ポーラ エスピーA39907(Saccharopo
    lyspora sp.A39907)である請求項4
    記載の製法。
  7. 【請求項7】一般式[I] 【化6】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルカノ
    イル基又はベンゾイル基を示す)で表される化合物を有
    効成分とする抗腫瘍剤。
  8. 【請求項8】一般式[II]の化合物を産生する能力を
    有するサッカロポリスポーラ(Saccharopol
    yspora)属に属する微生物又はその変異株。
  9. 【請求項9】微生物が、サッカロポリスポーラ エスピ
    ー A39907(Saccharopolyspor
    a sp.A39907)である請求項8記載の微生物
    又はその変異株。
  10. 【請求項10】一般式[III]の化合物を産生する能
    力を有するサッカロポリスポーラ(Saccharop
    olyspora)属に属する微生物又はその変異株。
  11. 【請求項11】微生物が、サッカロポリスポーラ エス
    ピー A39907(Saccharopolyspo
    ra sp.A39907)である請求項10記載の微
    生物又はその変異株。
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