JPH0854414A - 半導体加速度センサ及びその製造方法 - Google Patents

半導体加速度センサ及びその製造方法

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JPH0854414A
JPH0854414A JP21179994A JP21179994A JPH0854414A JP H0854414 A JPH0854414 A JP H0854414A JP 21179994 A JP21179994 A JP 21179994A JP 21179994 A JP21179994 A JP 21179994A JP H0854414 A JPH0854414 A JP H0854414A
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JP
Japan
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silicon substrate
thin
glass plate
acceleration sensor
thin portion
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Application number
JP21179994A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Nishimura
仁 西村
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度の片持ち梁構造または両持ち梁構造の
半導体加速度センサを低製造コストで、大量生産する。 【構成】 シリコン基板10の裏面側に、端から端まで
横切るようなチャンネル状凹部17が設けられることに
よりシリコン基板10の端から端まで達するような薄肉
部21が形成されており、その薄肉部21の上面付近に
拡散抵抗層13が形成されている。シリコン基板10の
裏面にはガラス板30が陽極接合により接合されてお
り、薄肉部21に対応してスリット部31が設けられて
ガラス板30が2つの独立した部分に分割されている。
薄肉部21を挟んだ一方の側は台座部51とされて固定
され、他方の側は自由端とされ、これにより片持ち梁構
造が形成される。自由端側は重錘部61とされ、この部
分に加わる加速度が、シリコン基板10の端から端まで
達する薄肉部21に曲げ応力を与え、拡散抵抗層13に
おける抵抗を大きく変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車、航空機、各
種の工業用ロボットあるいは家電製品等において、加速
度検知・制御に用いられる半導体加速度センサ及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体加速度センサは、シリコンのピエ
ゾ抵抗効果を利用した半導体歪ゲージにより構成される
もので、加速度によって半導体歪ゲージに曲げ応力が加
わることにより加速度に応じた出力を得るものである。
すなわち、半導体加速度センサでは、通常、シリコン基
板の表面側に歪ゲージとなる拡散抵抗領域が設けられて
おり、さらにその拡散抵抗領域が形成された部分の裏面
側からエッチングして凹部が設けられることにより薄肉
部が形成される。この薄肉部を挟む両側の部分の一方を
固定して台座部とし、他方を自由端として片持ち梁構造
とする。この自由端を加速度に応じて移動する重錘部と
し、その移動によって薄肉部に曲げ応力が加わり、ピエ
ゾ抵抗効果により拡散抵抗領域の抵抗値が変化する。
【0003】半導体加速度センサの感度は、一定の加速
度によりどれだけ半導体歪ゲージに曲げ応力が加わる
か、つまり半導体歪ゲージが形成されている薄肉部にど
れだけ曲げ応力が加わるかにより決まる。そこで、重錘
部の質量や薄肉部の厚さ等が感度を決める重要なファク
ターとなる。すなわち、重錘部の質量を大きくすればす
るほど、また片持ち梁となっている薄肉部の厚さを薄く
すればするほど、半導体加速度センサの感度は向上する
という関係にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
加速度センサにおいて薄肉部の厚さを薄くすると強度及
び耐久性の点で問題が生じるし、また、重錘部の質量を
大きくするため他の部材を取り付ける場合には製造工程
が複雑になり、製造コストが上昇したり、大量生産する
ことが容易でなくなったりする問題が生じる。
【0005】この発明は、上記に鑑み、大量生産容易
で、低製造コストとすることが可能な、高感度の片持ち
梁構造または両持ち梁構造の半導体加速度センサを提供
することを目的とする。
【0006】また、この発明は、簡単な製造工程で質量
の大きな重錘部を容易に形成することができ、これによ
り低製造コストで高感度の片持ち梁構造または両持ち梁
構造の半導体加速度センサを大量生産することができ
る、半導体加速度センサの製造方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明による半導体加速度センサにおいては、シ
リコン基板と、該シリコン基板を横切る方向に端から端
まで形成されたチャンネル状凹部による薄肉部と、該薄
肉部に設けられた歪ゲージとなる拡散抵抗層と、該薄肉
部に対応した位置で分離され、上記シリコン基板に陽極
接合された熱膨張係数がシリコン基板に近い硼珪酸ガラ
スのガラス板とを備え、上記薄肉部を挟んだ一方の側が
台座部、他方の側が自由端部となる片持ち梁構造とされ
ていることが特徴となっている。
【0008】この半導体加速度センサにおいて、上記シ
リコン基板は方形状に形成されていて、自由端部となっ
ている方形状部分の、上記チャンネル状凹部の長さ方向
と同方向の辺が他の辺よりも長いものとすることができ
る。
【0009】また、この発明による半導体加速度センサ
においては、シリコン基板と、該シリコン基板を横切る
方向に端から端まで形成されたチャンネル状凹部による
2つの細長い薄肉部と、該薄肉部のそれぞれに設けられ
た歪ゲージとなる拡散抵抗層と、該薄肉部のそれぞれに
対応した位置で分離され、上記シリコン基板に陽極接合
された熱膨張係数がシリコン基板に近い硼珪酸ガラスの
ガラス板とを備え、上記2つの薄肉部の両外側の部分が
台座部、上記2つの薄肉部に挟まれた部分が移動可能な
部分となる両持ち梁構造とすることもできる。
【0010】さらに、この半導体加速度センサは、シリ
コン基板に歪ゲージとなる拡散抵抗層を形成する工程
と、上記シリコン基板の上記拡散抵抗層付近にチャンネ
ル状凹部を形成することにより薄肉部を設ける工程と、
上記シリコン基板にガラス板を陽極接合によって接合す
る工程と、該ガラス板を上記薄肉部に対応する位置で分
離するための、上記チャンネル状凹部の長さ方向に平行
なスリット部をガラス板に形成する工程と、該シリコン
基板及びガラス板を、少なくとも上記チャンネル状凹部
の長さ方向に直角な切断面において切断して片持ち梁構
造あるいは両持ち梁構造の個別のセンサチップに分離す
る工程とを行なうことにより製造される。
【0011】この半導体加速度センサの製造方法におい
て、切断することにより個別のセンサチップに分離した
後、その切断面の上記薄肉部の端部が位置している部分
をエッチングしてその部分のチッピングを除去する工程
をさらに付加することもできる。
【0012】
【作用】シリコン基板にはガラス板が陽極接合されてお
り、この部分の質量が高められている。そこで、加速度
によってこの部分に大きな力が加わることになり、これ
によって薄肉部に十分な曲げ応力を与えることができ、
拡散抵抗層においてピエゾ抵抗効果による大きな抵抗変
化を生じさせることができる。そのため、薄肉部を薄く
しなくても加速度に対する感度を高めることができる。
薄肉部を薄くしないでよいことから、強度や耐久性が向
上する。
【0013】薄肉部はチャンネル状凹部をシリコン基板
に形成することによって作られるが、このチャンネル状
凹部がシリコン基板の端から端まで横切るように形成さ
れているため、この薄肉部が曲がる部分となる片持ち梁
構造または両持ち梁構造を容易に実現できる。
【0014】シリコン基板を方形状に形成すれば、自由
端部もまた方形状となるが、その方形状の自由端部にお
いて、上記チャンネル状凹部の長さ方向と同方向の辺が
他の辺よりも長いものとすることにより、自由端部に横
方向(チャンネル状凹部の長さ方向)の力がかかったと
きに薄肉部が横方向に曲がることを防止でき、薄肉部が
その肉厚方向にのみ曲がるようにできる。そのため、自
由端部が薄肉部の肉厚方向に加速度を受けたときのみ、
これに感応した出力を生じるようにできて、特定方向の
加速度を、他の方向の加速度に影響されずに検出するこ
とができる。
【0015】シリコン基板に歪ゲージとなる拡散抵抗層
を形成したり、チャンネル状凹部を形成して薄肉部を設
けたりする工程は、圧力センサなどの製造工程と同じで
あり、通常の半導体製造プロセスにより行なうことがで
きる。そしてこのようなプロセスを経たシリコン基板に
対してガラス板を陽極接合し、その後スリット部を形成
する工程と切断工程とを行なうだけで、片持ち梁構造あ
るいは両持ち梁構造の個別のセンサチップを製造でき
る。そのため、全体として製造工程が簡単であり、しか
も大量生産に向いている。ガラス板を接合することによ
り重錘部の質量を増大させることが容易であり、これに
よって感度を高めることができ、このように高感度の半
導体加速度センサを低コストで製造することができる。
【0016】さらに、センサチップとしての個別化のた
めの切断工程で生じるチッピングは、クラックの原因と
なったりするが、その切断面の上記薄肉部の端部が位置
している部分については、エッチングによってチッピン
グを除去するようにしている。この薄肉部は加速度に応
じて曲がるので、この薄肉部にチッピングがあるとクラ
ックが生じやすいが、この薄肉部にはチッピングがなく
なり、そのようなクラックが生じるおそれが解消され
る。そのため、寿命や耐久性が向上する。
【0017】
【実施例】以下、この発明の好ましい一実施例について
図面を参照しながら詳細に説明する。図1の(a)はこ
の発明の一実施例にかかる半導体加速度センサの上から
見た模式的な平面図であり、図1の(b)は同加速度セ
ンサの側面から見た模式的な立面図である。これらの図
に示すように、シリコン基板10の裏面側にチャンネル
状の凹部17が設けられている。このような凹部17に
より、シリコン基板10の薄肉部21が形成されること
になる。このチャンネル状凹部17は図1の(a)に示
すようにシリコン基板10を横切る方向に端から端まで
形成されており、これによって薄肉部21もまたシリコ
ン基板10を端から端まで横切るものとなる。この薄肉
部21の上面付近に拡散抵抗層13が形成されている。
この拡散抵抗層13は歪ゲージとして機能するもので、
図1の(a)に示すように薄肉部21の中央部ではなく
て、やや左側に偏った位置に形成されている。
【0018】このシリコン基板10の裏面には、パイレ
ックスガラス(商標)などの、シリコン基板10と熱膨
張係数がほぼ等しい硼珪酸ガラスからなるガラス板30
が陽極接合により強固に接合されている。このガラス板
30には、上記のチャンネル状凹部17(つまり薄肉部
21)に対応してスリット部31が設けられている。こ
のスリット部31はチャンネル状凹部17と同様にガラ
ス板30を端から端まで横切るように形成されているた
め、このスリット部31によってガラス板30が2つの
独立した部分に分割されることになる。
【0019】この2つに分けられたガラス板30を含め
て、シリコン基板10の、薄肉部21を挟んだ一方の側
は台座部51とされて固定され、他方の側は自由端とさ
れる。これにより片持ち梁構造が形成される。自由端側
はシリコン基板10の部分も厚くなっていて重錘部61
となっているが、さらにガラス板30が接合されること
により、この重錘部61の質量が大きなものとされてい
る。
【0020】このような構造の半導体加速度センサで
は、重錘部61に加速度が加わることにより薄肉部21
が曲がることになる。チャンネル状凹部17がシリコン
基板10を横切る方向に端から端まで形成され、薄肉部
21もまたシリコン基板10を端から端まで横切るもの
となっているため、主にこの薄肉部21において曲がり
が生じる。その結果、歪ゲージとして機能する拡散抵抗
層13から加速度に応じた出力を得ることができる。チ
ャンネル状凹部17をシリコン基板10の端から端まで
形成するというきわめて簡単な構造によって、加速度が
加わることによって曲がる薄肉部21を有する片持ち梁
構造が形成されることとなり、製造が容易になる。
【0021】さらに、ガラス板30がシリコン基板10
の裏面に陽極接合により接合されることにより、質量の
大きな重錘部61が形成されるため、薄肉部21を薄く
しなくても、加速度によりこの薄肉部21が十分に曲が
ることになり、加速度に対する感度が高まる。薄肉部2
1を薄くしなくてもよいことから、強度を高めることが
できる。歪ゲージとして機能する拡散抵抗層13を、上
記のように薄肉部21の中央部ではなくて台座部51に
近い側に偏った位置に形成したことにより、より応力の
加わる位置に歪ゲージを形成したことになり、感度をよ
り高めることができる。
【0022】なお、この半導体加速度センサのチップ
は、長さ(図1の(a)の左右方向)3mm×幅(図1
の(a)の上下方向)1mm程度のサイズの長方形の形
状とすることができる。そして、たとえば、薄肉部21
の厚さは15μm程度、ガラス板30の厚さは1mm〜
3mm程度とすることができる。ただし、このような形
状だけに限らず、正方形等の種々のものとすることがで
きる。たとえば、図2に示すように、長さ(左右方向)
2.5mm×幅(上下方向)2.5mmの正方形として
もよい。この場合、薄肉部21の長さ(上下方向の長
さ、つまりチャンネル状凹部の長さ)が長くなるため、
片持ち梁の振動方向にぶれが生じることが防止できる。
すなわち、薄肉部21が図2の上下方向に長く形成され
ているため、図2の紙面に直角な方向の加速度に対して
は薄肉部21はその方向(肉厚方向)には容易に曲がる
が、横方向(図2の上下方向)などにはより曲がりにく
い。そのため、その横方向の加速度が重錘部61に加わ
っても、薄肉部21はその方向には曲がらないので、そ
のような方向の加速度に影響されることが少なくなる。
薄肉部21の肉厚方向の加速度にのみ、より感応するこ
とになる。そのため特定方向の加速度を検知する加速度
センサとして有効である。
【0023】つぎにこのような半導体加速度センサの製
造方法について説明する。まず、表面の結晶方位が(1
00)となっているn型シリコン基板10を酸化して、
図3に示すようにその表裏両面に酸化シリコン膜11を
形成する。つぎにフォトリソグラフィにより表面側の酸
化シリコン膜11に窓12を設ける。これらの窓12は
拡散用の窓で、これらの窓12を通してボロンなどを拡
散することにより、図4に示すように拡散抵抗層(P
層)13を形成する。この拡散抵抗層13は歪ゲージと
なるものである。
【0024】その後、再び酸化して図5に示すようにシ
リコン基板10の表裏両面に酸化シリコン膜11(前の
酸化シリコン膜11と一体化したもの)を設け、さらに
窒化して窒化シリコン膜15を形成する(なお、この窒
化シリコン膜15は場合によっては形成しなくてもよ
い)。
【0025】そして、裏面においてフォトリソグラフィ
により窒化シリコン膜15のエッチングと酸化シリコン
膜11のエッチングとを順次行なって、図6に示すよう
に裏面の酸化シリコン膜11と窒化シリコン膜15に窓
16を設ける。この窓16は薄肉部21を形成するため
の凹部17を選択的に設けるのに用いる選択エッチング
用の窓である。この窓16を通してシリコンエッチング
を行なって図6のようにチャンネル状の凹部17を形成
する。この凹部17が形成されることにより薄くなった
部分(約15μm)が薄肉部21となる。凹部17が図
6の紙面に直角な方向に延びるチャンネル状のものとな
っているため、薄肉部21も図6の紙面に直角な方向に
延びる細長いものとなる。
【0026】さらに表面側では、フォトリソグラフィに
より窒化シリコン膜15のエッチングと酸化シリコン膜
11のエッチングとを順次行って、図7のように表面の
酸化シリコン膜11と窒化シリコン膜15に窓26を設
ける。この窓26は電極形成のためのコンタクトホール
となるものである。そして、表面の全面にアルミニウム
(あるいはAu-Cr、Au-Ti等)を蒸着した後、フォトリソ
グラフィによりアルミニウムをコンタクトホール窓26
の近辺のみ残してエッチングして除去し、図7のような
電極27を設ける。
【0027】つぎに裏面側の窒化シリコン膜15と酸化
シリコン膜11とを除去し、図8に示すようにシリコン
基板10の裏面にガラス板30を接合する。このガラス
板30はたとえば厚さ1mm〜3mmの、パイレックス
ガラス(商標)などの、シリコン基板10と熱膨張係数
がほぼ等しい硼珪酸ガラスからなるものである。このシ
リコン基板10とガラス板30との接合は、いわゆる陽
極接合により行なう。すなわち、たとえば、真空中でこ
れらシリコン基板10とガラス板30とを重ね合わせて
電極で挟み、400℃の温度下で、600Vの電圧をか
ける。これらシリコン基板10とガラス板30とは電極
に挟まれる方向の加重がかかるだけであるが、プラスマ
イナスの静電力で吸引されて強固に接合される。
【0028】こうしてガラス板30がシリコン基板10
の裏面に強固に接合された後、図9に示すようにスリッ
ト部31を設けてガラス板30を分割する。このスリッ
ト部31は、チャンネル状凹部17(つまり薄肉部2
1)に対応した位置において、チャンネル状凹部17の
長さ方向(紙面と直角な方向)に延びるように形成す
る。このスリット部31はたとえばダイシングソウなど
によりガラス板30のみを切断することにより形成す
る。そして同じくダイシングソウなどを用いて紙面と直
角な切断面32でシリコン基板10とガラス板30の両
方を切断することにより、個別のセンサチップを形成す
る。
【0029】これらの工程はたとえば直径100mmほ
どのシリコンウェハを用いることにより、多数(たとえ
ば1000個程度)のセンサチップについて同時に行な
う。すなわち、たとえば図10に示すような円形のシリ
コン基板10に上記のような拡散抵抗層13や薄肉部2
1等を多数同時に形成し、その後同じような直径を持つ
ガラス板30を接合する。その接合の後、ダイシングソ
ウを用いてガラス板30にのみ肉薄部21に対応するよ
うにスリット部31を設けるとともに、薄肉部21に対
して平行な方向と直角な方向の切断面32に沿ってシリ
コン基板10とこれに接合したガラス板30とを切断
し、個別のセンサチップ33を得る。この各センサチッ
プ33のサイズはたとえば、薄肉部21に直角な方向
(図1の(a)の左右方向)において3mm、薄肉部2
1に平行な方向(図1の(a)の上下方向)において1
mmとすることができる。また、必要に応じてセンサチ
ップ33の上下に、重錘部61の動きを制限するための
ストッパをシリコン等で形成することもできる。
【0030】このように通常の半導体製造プロセスを用
いて歪ゲージや薄肉部21を形成した後、重錘部61の
重さを増やすためのガラス板30を陽極接合により強固
に接合し、さらにダイシングソウなどによる切断工程で
スリット部31を形成するとともに個々のセンサチップ
33としての個別化を行なうだけで、加速度によって曲
がる薄肉部21を有する片持ち梁構造の半導体加速度セ
ンサのチップを多数得ることができる。したがって、き
わめて簡単な製造工程で、感度の高い片持ち梁構造の半
導体加速度センサチップを、1枚のシリコンウェハから
一度に多数作製でき、大量生産に適した製造方法である
といえる。
【0031】なお、センサチップ33は最後にダイシン
グソウなどにより切断されて作られるため、その周囲の
切断面には図11に示すように無数の細かなチッピング
(ぎざぎざ)が発生している。薄肉部21は上記のよう
に加速度により曲がるため、このチッピングによってク
ラックが発生することもあり得、このことが耐久性低下
要因となりかねない。そこで、少なくとも、この曲がる
薄肉部21の付近のみは、このチッピングを除去してお
くことが有効である。チッピングは幅(紙面に平行な方
向の幅、端面からの深さ)30μm程度なので、図11
に示すように、端面から30μm以上の深さとなるよう
な湾曲した凹部71を、たとえばRIE(リアクティブ
イオンエッチング)法などにより形成することが望まし
い。
【0032】上記では片持ち梁構造の半導体加速度セン
サについて説明したが、図12の(a)、(b)に示す
ように両持ち梁構造とすることも容易であることはもち
ろんである。この図12に示す半導体加速度センサは、
一つのセンサチップ内に、凹部17、薄肉部21、薄肉
部21上の拡散抵抗層13、及びガラス板30を分離す
るスリット部31の組が、2つ存在するように大きなウ
ェハを切断して、センサチップを作ったものである。そ
して、両端を台座部51として固定し、2つの薄肉部2
1に挟まれた中央の部分を重錘部61として自由に動き
得るようにする。このように両持ち梁構造の半導体加速
度センサチップを作る工程も、上記の片持ち梁構造のも
のと同様に、きわめて簡単であって、大量生産に適した
ものとなっている。すなわち通常の半導体製造プロセス
と切断工程のみによって両持ち梁構造の半導体加速度セ
ンサチップを作ることができ、しかも、1枚のシリコン
ウェハから一度に多数作製できるからである。
【0033】なお、この両持ち梁構造の半導体加速度セ
ンサにおいても、歪ゲージとなる拡散抵抗層13は曲げ
応力がより発生する箇所に設けることが望ましいことか
ら、図12の(a)に示すように、それぞれの薄肉部2
1の中央部ではなくて台座部51に近い側に偏った位置
に設けることとしている。また、この歪ゲージとなる拡
散抵抗層13のそれぞれの方向(長さ方向)も、図12
の(a)のように互いに直角になるようなものだけでな
く、図13のように薄肉部21の長さ方向(図の上下方
向)に直角な方向(図の左右方向)に平行なものとして
もよい。
【0034】その他、この発明の趣旨を逸脱しない範囲
で、具体的な構造あるいは材料等については種々に変更
可能であることはいうまでもないことである。
【0035】
【発明の効果】以上、実施例について説明したように、
この発明によれば、製造容易で感度の高い片持ち梁構造
または両持ち梁構造の半導体加速度センサを得ることが
できる。さらにこの発明の製造方法によれば、高感度の
片持ち梁構造または両持ち梁構造の半導体加速度センサ
を低製造コストで大量生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の模式的な外観図。
【図2】変形例を上から見た模式的な平面図。
【図3】この発明の一実施例の最初の製造工程での断面
図。
【図4】同実施例の第2の製造工程での断面図。
【図5】同実施例の第3の製造工程での断面図。
【図6】同実施例の第4の製造工程での断面図。
【図7】同実施例の第5の製造工程での断面図。
【図8】同実施例の第6の製造工程での断面図。
【図9】同実施例の最後の製造工程での断面図。
【図10】切断前のウェハを上から見た平面図。
【図11】別の変形例を上から見た模式的な平面図。
【図12】他の実施例の模式的な外観図。
【図13】さらに別の変形例を上から見た模式的な平面
図。
【符号の説明】
10 シリコン基板 11 酸化シリコン膜 12、16、26 窓 13 拡散抵抗層 15 窒化シリコン膜 17 凹部 21 薄肉部 27 電極 30 ガラス板 31 スリット部 32 切断面 33 センサチップ 51 台座部 61 重錘部 71 湾曲凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板と、該シリコン基板を横切
    る方向に端から端まで形成されたチャンネル状凹部によ
    る薄肉部と、該薄肉部に設けられた歪ゲージとなる拡散
    抵抗層と、該薄肉部に対応した位置で分離され、上記シ
    リコン基板に陽極接合された熱膨張係数がシリコン基板
    に近い硼珪酸ガラスのガラス板とを備え、上記薄肉部を
    挟んだ一方の側が台座部、他方の側が自由端部となる片
    持ち梁構造とされていることを特徴とする半導体加速度
    センサ。
  2. 【請求項2】 上記シリコン基板は方形状に形成されて
    いて、自由端部となっている方形状部分の、上記チャン
    ネル状凹部の長さ方向と同方向の辺が他の辺よりも長い
    ものとされていることを特徴とする請求項1記載の半導
    体加速度センサ。
  3. 【請求項3】 シリコン基板と、該シリコン基板を横切
    る方向に端から端まで形成されたチャンネル状凹部によ
    る2つの細長い薄肉部と、該薄肉部のそれぞれに設けら
    れた歪ゲージとなる拡散抵抗層と、該薄肉部のそれぞれ
    に対応した位置で分離され、上記シリコン基板に陽極接
    合された熱膨張係数がシリコン基板に近い硼珪酸ガラス
    のガラス板とを備え、上記2つの薄肉部の両外側の部分
    が台座部、上記2つの薄肉部に挟まれた部分が移動可能
    な部分となる両持ち梁構造とされていることを特徴とす
    る半導体加速度センサ。
  4. 【請求項4】 シリコン基板に歪ゲージとなる拡散抵抗
    層を形成する工程と、上記シリコン基板の上記拡散抵抗
    層付近にチャンネル状凹部を形成することにより薄肉部
    を設ける工程と、上記シリコン基板にガラス板を陽極接
    合によって接合する工程と、該ガラス板を上記薄肉部に
    対応する位置で分離するための、上記チャンネル状凹部
    の長さ方向に平行なスリット部をガラス板に形成する工
    程と、該シリコン基板及びガラス板を、少なくとも上記
    チャンネル状凹部の長さ方向に直角な切断面において切
    断して片持ち梁構造あるいは両持ち梁構造の個別のセン
    サチップに分離する工程とを有することを特徴とする半
    導体加速度センサの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記の、切断することにより個別のセン
    サチップに分離する工程の後に、切断面の上記薄肉部の
    端部が位置している部分をエッチングしてその部分のチ
    ッピングを除去する工程をさらに行なうことを特徴とす
    る請求項4記載の半導体加速度センサの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002243759A (ja) * 2001-02-13 2002-08-28 Hokuriku Electric Ind Co Ltd 半導体加速度センサ素子
RU2848152C1 (ru) * 2025-05-07 2025-10-16 Федеральное государственное унитарное предприятие "Центральный научно-исследовательский институт химии и механики" (ФГУП "ЦНИИХМ") Способ изготовления чувствительного элемента акселерометра

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