JPH09175209A - 作業車の伝動構造 - Google Patents

作業車の伝動構造

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JPH09175209A
JPH09175209A JP33937896A JP33937896A JPH09175209A JP H09175209 A JPH09175209 A JP H09175209A JP 33937896 A JP33937896 A JP 33937896A JP 33937896 A JP33937896 A JP 33937896A JP H09175209 A JPH09175209 A JP H09175209A
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piece
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベルト式無段変速装置を備えた作業車の走行
伝動構造において、ベルト式無段変速装置の変速操作系
及びテンションプーリを無理なく配置する。 【構成】 ベルト式無段変速装置Aの上手側プーリ11
及び下手側プーリ12を可動プーリ片及び固定プーリ片
を備えた割プーリ型式に構成し、上手側プーリ11及び
下手側プーリ12の可動プーリ片を機械的に連係して、
この可動プーリ片が高速側及び低速側にスライド操作さ
れるようにする連係機構15を備える。連係機構15を
伝動ベルト13の上部側及び下部側の一方に配置し、テ
ンションプーリ14を伝動ベルト13の上部側及び下部
側の他方に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は作業車等における自動減
速装置、詳しくは機体に対して昇降自在に連結した作業
装置を上昇させると、走行速度が自動的に減速されるよ
う、ベルト式変速装置と前記作業装置を昇降させる機構
とを連係する機構を備えてある自動減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動減速装置は、例えば特開昭6
2‐126904号公報で示されたもののように、エン
ジンの出力軸に巻回半径可変式の所謂割りプーリを、走
行系伝動ケースの入力軸に巻回半径固定のプーリを夫々
設け、これら両プーリに巻回するベルトのテンションプ
ーリを、作業装置の昇降に伴って揺動変位する構成が知
られている。
【0003】つまり、作業装置が上昇するとテンション
プーリがベルトを押し込むことによって割プーリのベル
ト巻回半径が小さくなって減速されるとともに、作業装
置が下降すると、前記テンションプーリはベルトの外方
へ変位するので、出力軸に設けたバネが割プーリの巻回
半径を大きくして増速するように構成されるとともに、
この自動減速の作動中であってもこれに優先して人為的
に変速できる変速レバーも設けていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】乗用田植機を例に挙げ
ると、作業時において枕地に達した機体を旋回させる場
合には、通常、苗植付装置は上昇させてステアリング操
作を行う。又、この旋回時には泥中でステアリング車輪
が泥土を掻くため泥土からの抵抗が直進走行時より大き
くなる。そこで自動減速することによってエンジンスト
ップの防止が行えるのであるが、比較的深い枕地では、
所定の自動減速度より、更に減速された速度を必要とす
る場合もある。
【0005】従って、比較的深い枕地で旋回させる場合
には、連係の調節で所定の自動減速速度より減速された
速度を得ることになるため、一度、このように調節を行
ってしまうと、苗植付装置の上昇時には浅い枕地でも、
この減速速度に設定され、作業能率を低下させる不都合
を生じることになるが、前記公知例の構成の田植機では
自動減速装置の作動に優先する変速レバーを設けたこと
によって、自動減速の連係の調節をすることなく減速可
能とすることにより前記不都合を解消し得るようにして
あった。
【0006】しかしながら、前記従来技術では所定の自
動減速状態から更に減速するときにはいちいち変速レバ
ーの人為操作が必要であって、面倒、かつ、煩わしいと
ともに、うっかり変速レバーを戻し忘れると不必要な減
速状態で旋回を行うことによる作業能率の低下を招来す
るという不都合な面もあった。本発明は合理的改造によ
って上記不都合を解消せんとすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、冒頭に記載した自動減速装置において、前
記変速装置における駆動プーリを割プーリによる巻回半
径可変式に、かつ、該駆動プーリと受動プーリとに亘っ
て巻回されるベルトを緊張付勢してあるとともに、前記
変速装置による伝動状態が高速状態となるように付勢す
る機構を設け、かつ、前記連係機構の作動状況とは無関
係に、前記変速装置による伝動状態の低速状態への変更
を可能とする融通部を設けてあることを特徴構成とす
る。
【0008】
【作用】
(イ) 一般に、駆動側のプーリを割プーリに構成すれ
ば、駆動負荷が増大するとベルトの引張り駆動抵抗が増
すことにより、割プーリを押し拡げる力が強くなって巻
回半径が小さくなり、自動的に駆動トルクを増加させよ
うとするトルク増大作用が生ずる。そして、その作用を
遂行させるには巻回半径が小となった分のベルトたるみ
を吸収する装置の存在を必要条件とするのであるが、従
来ではテンションプーリが自動減速装置によって設定さ
れた位置に係止される構造であるためにベルトたるみの
吸収が不可であって前記トルク増大作用を発揮させ得な
かったが、前記特徴構成によれば、ベルトを緊張付勢す
る構造としたことによって、何らの人為操作なしにトル
ク増大作用を自動的に生じ得るようになる。
【0009】(ロ) そして、ベルト変速装置を高速伝
動状態になるように付勢しながらも連係機構に拘束され
ずに低速伝動状態へ変更可能であることにより、作業装
置の昇降に応じて走行速度を増減する自動減速作用を発
揮しながらも、前記トルク増大作用が独立して行われる
ことを可能としている。
【0010】つまり、少しだけ自動減速されている状態
のときに、その設定減速度合よりも更に減速が必要とな
った場合には、ベルト変速機構が自身によって直ちにト
ルク増大作用を行うようになるが、融通部を設けたこと
によって自動減速状態に何らの変更操作することなく、
かつ、人為的な走行速度変更操作もすることなく所望の
更なる減速状態が現出されるようになる。
【0011】
【発明の効果】従って、(イ)の作用により、駆動側を
割プーリとした構造が本来的に有している自動トルク増
大作用を、有効に発揮できるようにし得たとともに、
(ロ)の作用によって、該作用と自動減速作用との双方
とも行なえるようにできたので、自動減速構造を備えな
がらも、更なる減速状態が自動的に行われ、かつ、自動
的に元の設定減速状態に復元するようになり、操作性お
よび作業能率ともに向上した総合性能の高い自動減速装
置を提供することができた。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図3に示すように、エンジン1からの動力を、ベ
ルト式の無段変速装置Aを介して走行用の伝動ケース2
に伝え、該伝動ケース2からの出力で前後車輪3,4を
駆動するよう伝動系を形成して走行機体Bを構成し、
又、該走行機体Bの中央部に搭乗運転部Cを形成し、か
つ、該走行機体Bの後端に油圧シリンダ5によって昇降
操作されるリンク機構6を介して作業装置の一例として
の苗植付装置Dを連結して、乗用田植機を構成する。
【0013】同図に示すように前記搭乗運転部Cには、
前記前車輪3を操作するステアリングハンドル7、前記
伝動ケース2に連係する主変速レバー8、及び座席9が
設けられ、この座席9の側部に前記無段変速装置Aを後
述する連係機構Eとは無関係に操作する人為変速レバー
10が設けられている。
【0014】図1及び図2に示すように前記無段変速装
置Aはエンジン1の出力軸1aに設けられた出力割プー
リ11、伝動ケース2の入力軸2aに設けられた入力割
プーリ12、これらに巻回するベルト13、このベルト
13を緊張付勢するためのテンションプーリ14で成
り、出力割プーリ11と入力割プーリ12とを連動して
巻回半径を可変する連動ロッド15が設けてある。
【0015】すなわち、両割プーリ11,12共に可動
プーリ片11a,12aを乗り上がりカム機構Fによっ
て軸方向に移動可能に構成してあり、固定カム23,2
3の2個のローラ23a,23aと摺接する転動傾斜面
を持つ回動カム24,24どうしを同方向に回動するよ
うに前記連動ロッド15で連動連結してある。従って、
入力割プーリ12の巻回半径を小さくするようにその可
動プーリ片12aを回動操作すると、出力割プーリ11
はその可動プーリ片11aが固定プーリ片11b側へ寄
ることによって巻回半径が大きくなるのである。尚、1
2bは入力割プーリ12の固定プーリ片である。
【0016】図1に示すように、変速レバー10は機体
フレーム17に対して左右向き軸芯Pで揺動自在に支承
された揺動ブラケット18に基端部が連結固定されると
共に、ガイド部材19を介して座席9の側部まで延設さ
れ、前記軸芯P周りに揺動操作できるよう、かつ、ガイ
ド部材19によって操作位置を固定できるように構成さ
れている。
【0017】又、揺動ブラケット18の下方に位置し、
かつ、機体フレーム17に対して左右向き軸芯Qで揺動
自在に、接当ブラケット20を支承し、該接当ブラケッ
ト20に融通として形成した長穴20hと、前記揺動ブ
ラケット18の一端との間に亘って連結ロッド21が設
けられ、該接当ブラケット20と入力割プーリ12の可
動プーリ片24に形成した上側操作点16とが操作ロッ
ド22を介して連結されることで、変速レバー10を第
1図に示すH方向に操作すると機体の走行速度が増し、
又、L方向に操作すると機体の走行速度が減じられるよ
うになっている。
【0018】同図に示すように、前記接当ブラケット2
0にはアーム部20aが形成され、苗植付装置Dを機体
に対して上昇させた場合に、苗植付装置Dを昇降させる
機構としての前記リンク機構6に設けた接当片6aの接
当押圧によって該接当ブラケット20を揺動操作し、そ
れによって走行速度を自動減速する連係機構Eを設けて
自動減速装置が構成されている。
【0019】つまり、接当ブラケット20と前記入力割
プーリ12における回動カム24の上側操作点16とを
操作ロッド22で連動連結して前記連係機構Eを構成し
てあるとともに、前記上側操作点16をスプリング25
で出力軸1a側へ引張り付勢することにより変速装置A
を高速伝動状態に付勢する機構Gを構成してある。
【0020】前記上側操作点16は、その横向きピン1
6aを操作ロッド22に形成した前後に長い長孔26に
嵌入して枢支連結してあり、前記連係機構Eの作動状況
とは無関係に変速装置Aによる伝動状態の低速伝動状態
への変更、すなわち、前記上側操作点16のピン16a
が後方へ移動可能となる融通部26としてある。また、
操作ロッド22は追従バネ27で常に軽く前方へ向けて
付勢してあり、接当ブラケット20のアーム部20aと
リンク機構6の接当片6aとが常に接触する状態として
ある。
【0021】尚、出力プーリ11における回動カム24
の操作点31と連動ロッド15とは、該ロッド15の長
板部15aに形成した長穴15bに、操作点31に固定
のピン31aを挿入して枢支連結し、かつ、このピン3
1aを2本のバネ32,32で前後に引っ張って係止し
てあり、丁度長穴15bの前後中間位置で係止するよう
にしてある。
【0022】次に本発明による自動減速装置の作用を説
明すれば、苗植付装置Dを上昇させて自動減速状態に設
定された後、苗植付装置Dを作業レベルまで下降させる
と、変速レバー10の設定速度まで走行速度が復元し、
又、自動減速状態で変速レバーを減速方向に人為操作す
ると、追従バネ27に抗して接当ブラケット20がリン
ク機構6に設けた接当片6aと離間する方向に揺動して
走行速度を更に減速することもできる。
【0023】因に、接当ブラケット20に形成した長穴
20hは自動減速を許容する寸法に形成され、前述のよ
うに、自動減速状態から更に人為減速される場合には、
前記長穴20hによって許容されたストローク分だけ変
速レバー10を操作した後、減速されることになる。
【0024】そして、前記変速レバー10を操作しない
場合の自動減速状態において、駆動負荷が増大すると、
変速装置Aがスプリング25に抗して自動的にトルクを
増大するように、すなわち、上側操作点16のピン16
aが後方へ向けて回動移動するようになるが、前記長孔
26によって連係機構Eに影響を及ぼすことなくその回
動移動を行うことができるのである。駆動負荷が軽減さ
れると変速装置Aの自己変速作用によって増速され、元
の自動減速状態に復元するのであり、前記長孔26を全
変速域をカバーする長さに設定しておけば好都合であ
る。
【0025】〔別実施例〕図4に示すように、駆動割プ
ーリ11、巻回半径固定の入力プーリ28、テンション
プーリ14等から変速装置Aを構成し、前記テンション
プーリ14を支持するとともに、支点Z周りで揺動する
アーム29を連係機構Eにおける操作ロッド22とを融
通部26でもって連動連結したものでも良い。この場合
の付勢機構Gは、出力軸1aに外嵌した巻きバネ30で
あり、駆動割プーリ11の可動プーリ片(図示せず)を
固定プーリ片11b側へ押し付けている。また、出力プ
ーリ、入力プーリ共に割プーリに構成し、入力割プーリ
をその巻回半径を大きくする側に付勢するバネを設けた
追従型のベルト式無段変速装置Aに本発明を適用しても
良い。
【0026】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】該装置の構造を示す側面図
【図2】変速装置の構造を示す平面図
【図3】乗用型田植機の側面図
【図4】自動減速装置の別実施例を示す要部の側面図
【符号の説明】
A 変速装置 B 機体 D 作業装置 E 連係機構 G 付勢機構 6 昇降機構 11 駆動プーリ 12 受動プーリ 13 ベルト 26 融通部
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 作業車の伝動構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベルト式無段変速装置
を備えた作業車の伝動構造に関する。
【0002】
【従来の技術】作業車において使用されるベルト式無段
変速装置には、上手側プーリ及び下手側プーリを、固定
プーリ片及び可動プーリ片による割プーリ型式に構成し
たものがあり、上手側及び下手側プーリの可動プーリ片
を伝動軸に沿ってスライド操作することにより、伝動ベ
ルトの巻回半径を変更して変速操作を行うように構成さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のように上手側及
び下手側プーリの両方を割プーリ型式に構成すると、支
障なく変速操作が行われるようにする為に、上手側及び
下手側プーリの可動プーリ片が同時に高速側及び低速側
にスライド操作されるようにする連係機構を備えて、こ
の連係機構を上手側及び下手側プーリの可動プーリ片に
亘って架設する必要がある。さらに、伝動ベルトに対し
て、テンションプーリを配置する必要もある。本発明
は、ベルト式無段変速装置を備えた作業車の伝動構造に
おいて、上手側及び下手側プーリの可動プーリ片に亘っ
て架設される連係機構及びテンションプーリを、コンパ
クトに配置することができるように構成することを目的
としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな作業車の伝動構造において、次のように構成するこ
とにある。 〔1〕伝動系における上手側の伝動軸及び下手側の伝動
軸の各々に、軸芯方向にスライド操作される可動プーリ
片及び固定プーリ片によって構成された割プーリ型式の
上手側プーリ及び下手側プーリを備え、上手側及び下手
側プーリに亘り伝動ベルトを巻回して、ベルト式無段変
速装置を構成すると共に、上手側プーリの可動プーリ片
と下手側プーリの可動プーリ片とを機械的に連係して、
上手側プーリ及び下手側プーリの可動プーリ片が、高速
側及び低速側にスライド操作されるようにする連係機構
を備えて、連係機構を伝動ベルトの上部側及び下部側の
一方に配置し、伝動ベルトのテンションプーリを伝動ベ
ルトの上部側及び下部側の他方に配置してある。
【0005】〔2〕伝動系における上手側の伝動軸及び
下手側の伝動軸の各々に、軸芯方向にスライド操作され
る可動プーリ片及び固定プーリ片によって構成された割
プーリ型式の上手側プーリ及び下手側プーリを備え、上
手側及び下手側プーリに亘り伝動ベルトを巻回して、ベ
ルト式無段変速装置を構成すると共に、上手側プーリの
可動プーリ片と下手側プーリの可動プーリ片とを機械的
に連係して、上手側プーリ及び下手側プーリの可動プー
リ片が、高速側及び低速側にスライド操作されるように
する連係機構を備えて、連係機構を伝動ベルトの下部側
に配置し、伝動ベルトのテンションプーリを伝動ベルト
の上部側に配置してある。
【0006】
【作用】 〔I〕ベルト式無段変速装置において、伝動ベルトの上
部側又は下部側の同じ側に連係機構及びテンションプー
リを一緒に配置すると、連係機構の動作及びテンション
プーリの動作が互いに干渉し合ったりしないように、連
係機構及びテンションプーリを互いに少し離して配置し
たりする必要があり、連係機構及びテンションプーリの
配置に制約が生じることになる。
【0007】請求項1の特徴によるとベルト式無段変速
装置において、伝動ベルトの上部側及び下部側の各々に
分かれて、連係機構及びテンションプーリが配置され
る。これにより、連係機構及びテンションプーリが互い
に充分に離れて、連係機構の動作及びテンションプーリ
の動作が互いに干渉し合ったりするようなことがないの
で、連係機構及びテンションプーリの配置に制約が生じ
ることはない。
【0008】〔II〕請求項2の特徴によると、請求項
1の場合と同様に前項〔I〕に記載の「作用」を備えて
おり、これに加えて以下のような「作用」を備えてい
る。例えば水田等の不整地を走行する作業車では、車輪
等が下側から撥ね上げる土等が、走行機体の下部に多く
付着する。請求項2の特徴によると、テンションプーリ
が伝動ベルトの上部側に配置されるので、下側から撥ね
上げられる土等がテンションプーリに付着することが、
伝動ベルトの下部側に配置される状態よりも少なくな
る。これにより、回転するテンションプーリに土等が付
着して、テンションプーリの動作に支障を来すと言うよ
うな状態が少なくなる。
【0009】
【発明の効果】請求項1の特徴によると、ベルト式無段
変速装置を備えた作業車の伝動構造において、伝動ベル
トの上部側及び下部側の各々に分けて、連係機構及びテ
ンションプーリを配置することにより、連係機構及びテ
ンションプーリを制約なく適切に配置することができる
ようになる。これにより、連係機構及びテンションプー
リを、コンパクトに配置することができるようになり、
ベルト式無段変速装置の全体の小型化及び軽量化に有利
なものとなる。
【0010】請求項2の特徴によると、請求項1の場合
と同様に前述の請求項1の「発明の効果」を備えてお
り、これに加えて以下に示すような「発明の効果」を備
えている。請求項2の特徴のように、テンションプーリ
を伝動ベルトの上部側に配置することによって、土等の
付着によりテンションプーリの動作に支障を来すと言う
ような状態が少なくなるので、ベルト式無段変速装置の
作動の安定性及び耐久性を向上させることができた。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図3に示すようにエンジン1からの動力を、ベル
ト式無段変速装置Aを介して伝動ケース2に伝え、伝動
ケース2からの動力で前車輪3及び後車輪4を駆動する
ように伝動系を形成して、走行機体Bが構成されてい
る。走行機体Bの中央部に搭乗運転部Cを形成し、走行
機体Bの後端に油圧シリンダ5により昇降操作されるリ
ンク機構6を介して、作業装置の一例としての苗植付装
置Dを連結して、乗用型田植機(作業車に相当) が構成
されている。
【0012】図3に示すように、搭乗運転部Cに前車輪
3を操作するステアリングハンドル7、伝動ケース2に
連係される主変速レバー8及び座席9が設けられ、座席
9の横側部にベルト式無段変速装置Aを変速操作する人
為変速レバー10が設けられている。
【0013】図1及び図2に示すようにベルト式無段変
速装置Aは、エンジン1の出力軸1a(上手側の伝動軸
に相当)に設けられた割プーリ型式の出力プーリ11
(上手側プーリに相当)、伝動ケース2の入力軸2a
(下手側の伝動軸に相当)に設けられた割プーリ型式の
入力プーリ12(下手側プーリに相当)、出力及び入力
プーリ11,12に巻回される伝動ベルト13、伝動ベ
ルト13を緊張付勢するためのテンションプーリ14で
構成されており、出力及び入力プーリ11,12とを連
動させて伝動ベルト13の巻回半径を変更する連動ロッ
ド15(連係機構に相当)が備えられている。テンショ
ンプーリ14は、支点Z周りに揺動自在に支持されたア
ーム29に備えられている。
【0014】出力及び入力プーリ11,12は、可動プ
ーリ片11a,12aが乗り上がり型式のカム機構Fに
よって軸芯方向にスライド操作自在に構成されており、
カム機構Fにおける固定カム23のローラ23aと摺接
する転動傾斜面を持つ回動カム24が同方向に回転操作
されるように、連動ロッド15により回動カム24が連
動連結されている。この場合、伝動ベルト13の上部側
及び下部側のうちの一方である上部側に、テンションプ
ーリ14が配置され、伝動ベルト13の上部側及び下部
側のうちの他方である下部側に、連動ロッド15が配置
されている。
【0015】従って、入力プーリ12での伝動ベルト1
3の巻回半径が小さくなるように(高速側)、入力プー
リ12の可動プーリ片12aが機体外側にスライド操作
されると、出力プーリ11の可動プーリ片11aが固定
プーリ片11b側(機体外側)にスライド操作されて、
出力プーリ11での伝動ベルト13の巻回半径が大きく
なる。逆に、入力プーリ12での伝動ベルト13の巻回
半径が大きくなるように(低速側)、入力プーリ12の
可動プーリ片12aが固定プーリ片12b側(機体左右
中央側)にスライド操作されると、出力プーリ11の可
動プーリ片11aが機体左右中央側にスライド操作され
て、出力プーリ11での伝動ベルト13の巻回半径が小
さくなる。
【0016】図1に示すように、機体フレーム17の左
右軸芯P周りに揺動自在に支持された揺動ブラケット1
8に、人為変速レバー10の基端部が連結固定され、ガ
イド部材19を介して座席9の横側部まで延出されてお
り、人為変速レバー10が左右軸芯P周りに揺動操作で
きるように、且つガイド部材19によって所望の操作位
置に固定できるように構成されている。
【0017】揺動ブラケット18の下方において、機体
フレーム17の左右軸芯Q周りに揺動自在に接当ブラケ
ット20が支持され、接当ブラケット20に融通として
形成された長穴20hと、揺動ブラケット18の一端と
に亘って連結ロッド21が設けられており、入力プーリ
12側の回動カム24に形成された上側操作点16と接
当ブラケット20とが、操作ロッド22を介して連結さ
れている。これによって、人為変速レバー10を図1に
示す高速側Hに操作すると、機体の走行速度が増し、低
速側Lに操作すると機体の走行速度が減じられる。
【0018】図1に示すように、接当ブラケット20に
アーム部20aが形成されて、苗植付装置Dを上昇させ
た場合に、リンク機構6に設けられた接当片6aの接当
押圧により、接当ブラケット20が揺動操作されるよう
に構成されて、走行速度が自動的に減速操作されるよう
に構成されている。
【0019】入力プーリ12側の回動カム24の上側操
作点16と接当ブラケット20とが操作ロッド22によ
り連動連結されており、上側操作点16をスプリング2
5で出力軸1a側へ引っ張り付勢することにより、ベル
ト式無段変速装置Aを高速側Hに付勢するように構成さ
れている。
【0020】上側操作点16の横向きピン16aが操作
ロッド22に形成された前後に長い長孔26に挿入され
ており、前述のような走行速度の自動的な減速操作とは
無関係に、ベルト式無段変速装置Aの低速側Lへの変速
操作が可能となる(横向きピン16aの後方への移動が
可能となる)。操作ロッド22はバネ27により常に軽
く前方に向けて付勢されており、接当ブラケット20の
アーム部20aとリンク機構6の接当片6aとが常に接
触する状態にされている。
【0021】出力プーリ11側の回動カム24の操作点
31と連動ロッド15とにおいて、操作ロッド15の長
板部15aに形成した長穴15bに、操作点31のピン
31aが挿入され、ピン31aが2本のバネ32で前後
に引っ張られており、ピン31aが長穴15bの前後中
間位置で止まるように構成されている。
【0022】前述のように苗植付装置Dを上昇させて、
走行速度が自動的に減速操作された際、苗植付装置Dを
作業レベルまで下降させると、人為変速レバー10によ
る走行速度に復帰する。前述のように自動的に減速操作
された状態で、人為変速レバー10を低速側Lに操作す
ると、バネ27に抗して接当ブラケット20がリンク機
構6の接当片6aから離間する方向に揺動して、走行速
度をさらに減速操作することもできる。接当ブラケット
20に形成された長穴20hは、前述の自動的な減速操
作を許容する寸法に形成されており、前述のように人為
変速レバー10によりさらに減速操作する場合には、長
穴20hによって許容されたストローク分だけ人為変速
レバー10が低速側Lに操作された後に減速操作され
る。
【0023】人為変速レバー10を操作しない場合に自
動的な減速操作が行われた状態において、駆動負荷が増
大すると、ベルト式無段変速装置Aがスプリング25に
抗して自動的に伝動トルクを増大させるように、上側操
作点16の横向きピン16aが後方へ向けて移動するよ
うになるが、長孔26により上側操作点16の移動が行
われる。次に駆動負荷が軽減されるとベルト式無段変速
装置Aの自己変速作用によって、ベルト式無段変速装置
Aが元の自動減速状態に復帰する。この場合に長孔26
を、全変速操作域をカバーする長さに設定しておけば好
都合である。
【0024】〔別実施例〕出力プーリ11及び入力プー
リ12を割プーリ型式に構成して、入力プーリ12を伝
動ベルト13の巻回半径が大きくなる側に付勢するバネ
(図示せず)を設けた追従型のベルト式無段変速装置A
に本発明を適用しても良い。
【0025】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルト式無段変速装置を示す側面図
【図2】ベルト式無段変速装置を示す平面図
【図3】乗用型田植機の側面図
【符号の説明】 1a 上手側の伝動軸 2a 下手側の伝動軸 11 上手側プーリ 11a 上手側プーリの可動プーリ片 11b 上手側プーリの固定プーリ片 12 下手側プーリ 12a 下手側プーリの可動プーリ片 12b 下手側プーリの固定プーリ片 13 伝動ベルト 14 テンションプーリ 15 連係機構 A ベルト式無段変速装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】削除

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行伝動系における上手側の伝動軸(1
    a)及び下手側の伝動軸(2a)の各々に、軸芯方向に
    スライド操作される可動プーリ片(11a),(12
    a)及び固定プーリ片(11b),(12b)によって
    構成された割プーリ型式の上手側プーリ(11)及び下
    手側プーリ(12)を備え、 前記上手側及び下手側プーリ(11),(12)に亘り
    伝動ベルト(13)を巻回して、走行用のベルト式無段
    変速装置(A)を構成すると共に、 前記上手側プーリ(11)の可動プーリ片(11a)と
    前記下手側プーリ(12)の可動プーリ片(12a)と
    を機械的に連係して、前記上手側プーリ(11)及び下
    手側プーリ(12)の可動プーリ片(11a),(12
    a)が、高速側及び低速側にスライド操作されるように
    する連係機構(15)を備えて、 前記連係機構(15)を前記伝動ベルト(13)の上部
    側及び下部側の一方に配置し、前記伝動ベルト(13)
    のテンションプーリ(14)を、前記伝動ベルト(1
    3)の上部側及び下部側の他方に配置してある作業車の
    走行伝動構造。
  2. 【請求項2】 走行伝動系における上手側の伝動軸(1
    a)及び下手側の伝動軸(2a)の各々に、軸芯方向に
    スライド操作される可動プーリ片(11a),(12
    a)及び固定プーリ片(11b),(12b)によって
    構成された割プーリ型式の上手側プーリ(11)及び下
    手側プーリ(12)を備え、 前記上手側及び下手側プーリ(11),(12)に亘り
    伝動ベルト(13)を巻回して、走行用のベルト式無段
    変速装置(A)を構成すると共に、 前記上手側プーリ(11)の可動プーリ片(11a)と
    前記下手側プーリ(12)の可動プーリ片(12a)と
    を機械的に連係して、前記上手側プーリ(11)及び下
    手側プーリ(12)の可動プーリ片(11a),(12
    a)が、高速側及び低速側にスライド操作されるように
    する連係機構(15)を備えて、 前記連係機構(15)を前記伝動ベルト(13)の下部
    側に配置し、前記伝動ベルト(13)のテンションプー
    リ(14)を、前記伝動ベルト(13)の上部側に配置
    してある作業車の走行伝動構造。
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