JPH10105944A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH10105944A
JPH10105944A JP25192996A JP25192996A JPH10105944A JP H10105944 A JPH10105944 A JP H10105944A JP 25192996 A JP25192996 A JP 25192996A JP 25192996 A JP25192996 A JP 25192996A JP H10105944 A JPH10105944 A JP H10105944A
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JP25192996A
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English (en)
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Hirohide Mizunoya
博英 水野谷
Noriyuki Kitaori
典之 北折
Akira Shiga
章 志賀
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さが4.5μm以下の薄いベースフィルム
を磁気記録媒体の非磁性支持体として使用し、磁気記録
媒体を順方向と逆方向の双方向に走行させて記録再生を
行う場合にも、順方向と逆方向で同じ走行性を示し、か
つ走行安定性に優れ、良好なヘッドタッチを実現する磁
気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性支持体上に斜め蒸着により形成さ
れた一層あるいは二層以上のコラム構造を持つ磁性層を
有する磁気記録媒体において、非磁性支持体の磁性層と
は反対の面に蒸着により形成される少なくとも二層の薄
膜よりなるバックコート層を有し、かつその薄膜におい
て非磁性支持体から最も離れている層のコラムの傾きと
それに隣接する層のコラムの傾きとが互いに反対方向に
傾斜することを特徴とする磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸着型の磁気記録媒
体、特にバックコート層に関するものである。より詳し
くは、バックコート層を少なくとも二層の薄膜より形成
し、かつその薄膜の構造を制御することにより、良好な
走行性を実現でき、ヘッドタッチがさらに改善される磁
気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より非磁性支持体の磁性層と反対の
面には、次に挙げる三点の役割を持たせるためにバック
コート層が形成されている。 (1)導電性を持たせることにより、帯電防止効果でゴ
ミの付着を防止する。 (2)表面性(摩擦係数)を制御することにより走行安
定性を得る。 (3)硬さ等の観点より、磁性層のある表面とバックコ
ート層のある裏面のバランスをとり反りの発生を防止す
る。
【0003】バックコート層の形成方法としては、粒径
10〜100nmの炭素をバインダー(塩ビ系、ウレタ
ン系、硝化綿系等を単独または混合して用いる)中に分
散させ、グラビア法またはリバース法、ダイ塗工法によ
り乾燥後の厚さが0.4〜1.0μmとなるように塗布
する方法あるいは真空容器中で金属または半金属を蒸着
する方法が従来より行われてきた。バックコート層を塗
布によって形成する方法においては、(1)に対しては
カーボンの導電性により、(2)に対してはカーボンの
粒径と塗布工程の制御により、(3)に対してはバイン
ダーと塗布厚の制御により、それぞれを満足させてい
た。しかしバインダーの存在によりバックコート層は十
分な導電性を得ることができず、またバインダーの溶剤
の影響によりバックコート層を塗布する際に一度大気中
に媒体を取り出す必要があったため磁性層が傷ついた
り、汚れたり、ゴミが付着したりしてドロップアウト検
査においてドロップアウト数が増加するという問題があ
った。
【0004】一方真空中で金属を蒸着する方法において
は、バインダーの影響を回避することができるためバッ
クコート層の導電性を改善することができ、またドロッ
プアウト数を減少させることができた。しかし半金属を
蒸着する場合には十分な導電性を得ることができない、
また金属を蒸着する場合にもバックコート層表面が平滑
になりすぎる、バックコート層に十分な硬度を持たせる
ことが難しい、媒体の端面が波状に変形するといった点
が問題となっていた。以上のような問題点に対して本件
出願人により、半金属と不純物を真空蒸着することによ
りバックコート層の導電性を改善する提案が特開平7−
98830号に、バックコート層を金属あるいは半金属
の二層以上の膜とすることにより適度な表面性と弾力性
を付与する提案が特開平7−98853号に、炭素系の
膜によりバックコート層を形成することによってバック
コート層に十分な硬度を待たせる提案が特開平8−10
2044号に、バックコート層上にダイヤモンドライク
カーボン層を形成することにより磁気記録媒体の端面の
変形を抑える提案が特開平8−102051号にされて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】今後より一層、高品質
の磁気記録媒体を高い生産性で製造することが望まれる
が、上述のようにバックコート層を塗布により形成する
方法では、十分な導電性を得にくい、ドロップアウト数
を減少させることができない、といった点で不利であっ
た。また蒸着する方法においても上記提案によりバック
コート層の表面性あるいは硬さは改善されたが、さらな
るカッピングの抑制、走行安定性とヘッドタッチの向上
が望まれるため、なお一層バックコート層の表面性ある
いは硬さの改善が望まれていた。また磁気記録媒体に対
して双方向の記録再生をする場合には、順方向と逆方向
のどちらの方向に対しても磁気記録媒体は同じ走行性を
持つことが望まれていた。さらに今後は、決められた大
きさの容器により多くの情報を入れるために磁気記録媒
体の厚さはより薄くなる傾向にあり、非磁性支持体上に
形成された磁性層およびバックコート層によって磁気記
録媒体の剛性を制御する必要が生じてきた。そこで本発
明においては、以上のような従来の問題点に鑑み、また
将来に向けて、斜め蒸着により形成した磁性層を有する
磁気記録媒体において、バックコート層を少なくとも二
層の薄膜より形成し、かつその薄膜の構造を制御するこ
とにより順方向と逆方向のどちらに対してもさらに高い
走行安定性が実現され、さらに剛性が制御されることに
よりヘッドタッチがさらに改善される磁気記録媒体を得
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明者らは、
斜め蒸着により形成されたコラム構造を有する磁性層を
持つ磁気記録媒体において、非磁性支持体上の磁性層と
は反対の面に斜め蒸着した少なくとも二層のコラム構造
を有する薄膜からバックコート層を形成し、かつその薄
膜の非磁性支持体から最も離れている層とそれに隣接す
る層のコラムの傾きが互いに逆方向となるように形成す
ることにより、またバックコート層を形成する少なくと
も二層の薄膜の膜厚を制御することにより、前記の目的
を達成できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】本発明によって得られるバックコート層
は、非磁性支持体上に斜め蒸着により形成されたコラム
構造を持った磁性層と反対の面に形成され、かつバック
コート層を形成する薄膜の非磁性支持体から最も離れて
いる層とそれに隣接する層のコラムの傾きが互いに逆方
向となるように傾斜した少なくとも二層の薄膜よりなる
ことを特徴とする。ここで非磁性支持体長手方向に平行
かつ非磁性支持体表面に垂直な面の構造解析は、透過型
電子顕微鏡(TEM)写真による観察あるいは電子線回
折により評価が行われる。またバックコート層は、真空
チャンバ内で金属あるいは半金属に電子ビームを照射す
ることにより蒸発させ、非磁性支持体上に付着させるこ
とにより得られる金属あるいは半金属もしくはそれらの
酸化物、窒化物、炭化物により形成される。バックコー
ト層として付着する金属は種々考えられるが、Al、C
u、Zn、Sn、Ni、Ag等およびこれらの合金が用
いられ、特に価格、付着速度、酸化後の安定性の点から
はCu−Al合金が好ましい。またバックコート層とし
て付着する半金属は、Si、Ge、As、Sc、Sb等
が用いられ、特に価格と付着速度の点からSiが好まし
い。さらにこれら金属または半金属を蒸着する際に酸
化、窒化、炭化のうちいずれか一つの反応を同時に行い
酸化膜、窒化膜、炭化膜とすることも好ましい。バック
コート層は、非磁性支持体のバックコート層と反対の面
に形成される磁性層との剛性の釣り合いを考慮して、そ
の厚さが磁性層の膜厚よりも2000Å薄い厚さから磁
性層の膜厚よりも2000Å厚い厚さとなるように形成
される。以上のバックコート層が非磁性支持体上に形成
されるのは、非磁性支持体上に磁性層および保護層が形
成される前でも後でもどちらでも良い。
【0008】本発明に使用される非磁性支持体は、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)が価格の点からは好
ましい。しかし他にもポリエチレンナフタレートのよう
なポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン、セルローストリアセテート、セルロース
ジアセテート等のセルロース誘導体、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、芳香族ポリアミド等
のプラスチック等を使用できる。これら非磁性支持体の
厚さは一般に50μm程度の厚さのものまで考えられる
が、今後の実用的な観点からは4.5μm以下であるこ
とが好ましく、磁気記録媒体とした後の厚さは非磁性支
持体の厚さと構成する各層の厚さから6.0μm以下で
あることが好ましい。
【0009】本発明において金属薄膜型磁性層は通常の
蒸着やスパッタ等の方法により形成される。金属薄膜型
磁性層を形成する磁性材料としては、通常の金属薄膜型
の磁気記録媒体の製造に用いられる強磁性金属材料が挙
げられる。例えばCo、Ni、Fe等の強磁性金属ある
いはFe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Co
−Ni、Fe−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−
Y、Co−La、Co−Pr、Co−Gd、Co−S
m、Co−Pt、Ni−Cu、Mn−Bi、Mn−S
b、Mn−Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−C
r、Fe−Co−Cr、Ni−Co−Cr等の強磁性合
金が挙げられる。特に磁気記録媒体に使用する磁性材料
の磁気特性の点からはCo、Ni、Feを主体とする強
磁性合金およびこれらの窒化物もしくは炭化物から選ば
れる少なくとも一種類が好ましい。蒸着の際に酸化性ガ
スを導入して磁性層表面に酸化物層を形成することによ
り磁性層の耐久性向上を図ることができる。蒸着による
磁性層は一層でも二層以上の多層でも良いが、高密度記
録のためには多層とすることが好ましく、実用的な範囲
としては2〜3層が適当である。また非磁性支持体上に
斜め蒸着により磁気記録媒体の磁性層が形成されること
が好ましいが、斜め蒸着の方法は特に限定されず、従来
より公知の方法に準ずる。金属薄膜型磁性層の厚さは限
定されないが、500〜5000Åが好ましく、特に実
用範囲としては800〜3000Åが好ましい。なお二
層の場合には、下層が200〜2000Å程度、上層が
100〜1000Å程度が好ましく、三層の場合には、
下層が200〜2000Å程度、中層が200〜200
0Å程度、上層が100〜1000Å程度が好ましい。
【0010】また磁気記録媒体の耐久性および耐食性を
向上させる目的で、磁性層およびバックコート層の上に
高硬度薄膜の保護層を設けることができる。このような
保護層は、例えばダイヤモンドライクカーボン、炭化ホ
ウ素、炭化珪素、窒化ホウ素、窒化珪素、酸化珪素、酸
化アルミニウム等の炭化物、窒化物、酸化物のような非
磁性材料からなり、CVD法やPVD法により成膜され
る。
【0011】磁性層上の保護層およびバックコート層の
上あるいは磁性層上の保護層およびバックコート層上の
保護層の上には、適当な潤滑剤からなる潤滑層を形成し
ても良い。潤滑層は、潤滑剤を適当な溶剤に溶解させた
ものを塗布して形成しても良いし、真空中で潤滑剤を噴
霧する方法により形成しても良い。潤滑剤としては、塗
布あるいは噴霧いずれの場合にも、パーフルオロポリエ
ーテル等のフッ素系潤滑剤が潤滑性の点から好ましく、
例えばパーフルオロポリエーテルとしては分子量200
0〜5000のものが好適である。潤滑剤の塗布量ある
いは噴霧量は、磁気記録媒体の用途や潤滑剤の種類によ
り適宜決定されるが、形成される潤滑層の厚さは5〜1
00Å程度である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体を製造する
のに適している装置の一例を図1の蒸着装置1に示す。
ここには図示しない真空排気装置に接続された真空チャ
ンバ2と、真空チャンバ2内に設けられた冷却キャンロ
ール3と、この冷却キャンロール3上でPETフィルム
等の非磁性支持体4を走行させるための巻き出しロール
および巻き取りロールを含んでいる。冷却キャンロール
3の下方には蒸発源としてルツボ7が配置され、このル
ツボ7内にバックコート形成材料、例えばCu−Al合
金が収容される。真空チャンバ2には電子銃8が配置さ
れ、ルツボ7に向け電子ビームを照射し、ルツボ7内の
Cu−Al合金を蒸発するようになっている。ルツボ7
の上方には、電子ビームにより蒸発したルツボ7から冷
却キャンロール3へ向かうCu−Al合金蒸気の非磁性
支持体4への入射角度を限定するための防着板9および
9’が斜め蒸着の行えるように配置されている。また防
着板9および9’の直上には酸素ガスを供給するための
ノズル10および10’がそれぞれ配置されている。
【0013】こうした蒸着装置1を用いて本発明による
磁気記録媒体、例えば長手方向に平行でしかも非磁性支
持体表面に対して垂直な面内の構造が図2(a)のよう
なバックコート層を形成する二層の薄膜のコラムが互い
に逆方向に傾斜するコラム構造を有する磁気記録媒体を
製造するには以下のとおりである。すなわち、真空排気
装置により真空チャンバ2内を所定の真空度とした後、
ロール5から非磁性支持体4を冷却キャンロール3上へ
と走行させる。この時非磁性支持体は、予め磁性層およ
びその磁性層の上に保護層を形成したものあるいは磁性
層の形成がなされていないものどちらでも良い。しかし
予め斜め蒸着により磁性層を形成し、さらに磁性層の上
に保護層を形成したものであれば、一層目の蒸着の際に
は、非磁性支持体を下、磁性層を上とした時に磁性層の
コラムの傾きが非磁性支持体の走行方向に対して前方に
傾くように走行させなければならない。電子銃8からル
ツボ7に向け電子ビームを照射し、ルツボ7内のCu−
Al合金を溶融蒸発させ、非磁性支持体4に対して蒸着
を行う。これはノズル10および10’より供給される
酸素の存在下において行われる。このように処理された
非磁性支持体4は一旦ロール6上に巻き取られる。続い
てロール6上に巻き取られた非磁性支持体をロール5に
移し、二層目の蒸着を行う。二層目の蒸着の際には、非
磁性支持体を下、磁性層を上とした時に磁性層のコラム
の傾きが一層目の蒸着の際とは逆に非磁性支持体4の走
行方向に対して後方に傾くように走行させる。先の場合
と同様に、電子銃8からルツボ7に向け電子ビームを照
射し、ルツボ7内のCu−Al合金を溶融蒸発させ、非
磁性支持体4に対して蒸着を行う。これはノズル10お
よび10’より供給される酸素の存在下において行われ
る。処理された非磁性支持体4は再度ロール6に巻き取
られる。必要に応じてバックコート層の上に保護層を形
成する。保護層は、上述のとおりダイヤモンドライクカ
ーボン等の高硬度薄膜をCVD法やPVD法により成膜
することにより形成される。さらに予め磁性層および磁
性層の上に保護層を形成してあるものについては、必要
に応じて磁性層の上の保護層とバックコート層側の最上
層に潤滑層を直ちに形成する。また磁性層を形成してい
ないものについては、少なくとも一層の磁性層を斜め蒸
着により形成し、その上に保護層を形成し、その後磁性
層の上の保護層とバックコート層側の最上層に潤滑層を
形成する。潤滑層の形成は、上述したとおりフッ素系潤
滑剤を大気中で塗布し、あるいは真空中で噴霧すること
により行われる。必要な各層の成膜が終了した後、一般
的な方法によりスリッティング、巻き込み、カセット組
み込み等が行われる。
【0014】
【実施例】
実施例1 厚さ4.5μmのPETフィルム上に斜め蒸着により二
層の金属コバルト磁性層を合計の厚さ1800Å成膜
し、その上に保護層としてダイヤモンドライクカーボン
膜を130Å成膜した非磁性支持体を用意した。この非
磁性支持体に対して、図1の蒸着装置1を用いて二層の
薄膜よりなるバックコート層を非磁性支持体の磁性層と
は反対の面に形成した。このバックコート層において、
バックコート層を形成する二層の薄膜のコラムの傾斜が
互いに違いに逆方向となるように成膜した。一層目を成
膜する際には、真空チャンバ2内を2×10-5Torr
まで真空排気した後、電子銃8により出力30kWでル
ツボ7内のCu−Al合金に電子ビームを照射して蒸気
雰囲気とし、非磁性支持体4はロール5から冷却キャン
ロール3上を通り、ロール6へと走行させ、冷却キャン
ロール3上においてバックコート層の一層目の薄膜を成
膜した。この時非磁性支持体4の走行速さは毎分20m
とした。成膜時には、ノズル10および10’よりそれ
ぞれ酸素ガスを110SCCMで導入した。二層目を成
膜する際には、一層目と同様に真空チャンバ2内を2×
10-5Torrまで真空排気した後、電子銃8により出
力30kWでルツボ7内のCu−Al合金に電子ビーム
を照射して蒸気雰囲気とし、非磁性支持体4はロール5
から冷却キャンロール3上を通り、ロール6へと走行さ
せ、冷却キャンロール3上においてバックコート層の二
層目の薄膜を成膜した。この時非磁性支持体4の走行速
さは毎分15mとした。成膜時には、ノズル10および
10’よりそれぞれ酸素ガスを120SCCMで導入し
た。さらに磁性層上の保護層とバックコート層の両面に
フッ素系の潤滑剤を潤滑層の膜厚が30Åとなるように
コーティングし潤滑層を形成した。得られたものを8m
m幅に裁断し、カセットに装填し、8mmビデオカセッ
トを作成した。得られた磁気記録媒体の断面およびバッ
クコート層の構造は、TEM写真あるいは電子線回折に
よれば、図2(a)に示すとおりであり、バックコート
層を形成する二層の薄膜のコラムの傾きは互いに逆方向
となっており、どちらのコラムもその太さは非磁性支持
体から離れるにつれ太くなっていた。バックコート層の
膜厚は一層目が1000Å、二層目が1300Åであっ
た。
【0015】実施例2 実施例1と同じ非磁性支持体に対して、図1の蒸着装置
1を用いて二層の薄膜よりなるバックコート層を非磁性
支持体の磁性層とは反対の面に形成した。このバックコ
ート層において、バックコート層を形成する二層の薄膜
のコラムの傾斜が互いに違いに逆方向となるように成膜
した。一層目を成膜する際には、真空チャンバ2内を2
×10-5Torrまで真空排気した後、電子銃8により
出力30kWでルツボ7内の金属Alに電子ビームを照
射して蒸気雰囲気とし、非磁性支持体4はロール6から
冷却キャンロール3上を通り、ロール5へと走行させ、
冷却キャンロール3上においてバックコート層の一層目
の薄膜を成膜した。この時非磁性支持体4の走行速さは
毎分20mとした。成膜時には、ノズル10および1
0’よりそれぞれ酸素ガスを110SCCMで導入し
た。二層目を成膜する際には、一層目と同様に真空チャ
ンバ2内を2×10-5Torrまで真空排気した後、電
子銃8により出力30kWでルツボ7内の金属Alに電
子ビームを照射して蒸気雰囲気とし、非磁性支持体4は
ロール6から冷却キャンロール3上を通り、ロール5へ
と走行させ、冷却キャンロール3上においてバックコー
ト層の二層目の薄膜を成膜した。この時非磁性支持体4
の走行速さは毎分120mとした。成膜時には、ノズル
10および10’よりそれぞれ酸素ガスを110SCC
Mで導入した。さらに磁性層上の保護層とバックコート
層の両面にフッ素系の潤滑剤を潤滑層の膜厚が30Åと
なるようにコーティングし潤滑層を形成した。得られた
ものを8mm幅に裁断し、カセットに装填し、8mmビ
デオカセットを作成した。得られた磁気記録媒体の断面
およびバックコート層の構造は、TEM写真あるいは電
子線回折によれば、図2(b)に示すとおりであり、バ
ックコート層を形成する二層の薄膜のコラムの傾きは互
いに逆方向となっており、どちらのコラムもその太さは
非磁性支持体から離れるにつれ細くなっていた。バック
コート層の膜厚は一層目が1000Å、二層目が100
0Åであった。
【0016】実施例3 実施例1と同じ非磁性支持体に対して、図1の蒸着装置
1を用いて二層の薄膜よりなるバックコート層を非磁性
支持体の磁性層とは反対の面に形成した。このバックコ
ート層において、バックコート層を形成する二層の薄膜
のコラムの傾斜が互いに違いに逆方向となるように成膜
した。一層目を成膜する際には、真空チャンバ2内を2
×10-5Torrまで真空排気した後、電子銃8により
出力30kWでルツボ7内のCu−Al合金に電子ビー
ムを照射して蒸気雰囲気とし、非磁性支持体4はロール
5から冷却キャンロール3上を通り、ロール6へと走行
させ、冷却キャンロール3上においてバックコート層の
一層目の薄膜を成膜した。この時非磁性支持体4の走行
速さは毎分20mとした。成膜時には、ノズル10およ
び10’よりそれぞれ酸素ガスを120SCCMで導入
した。二層目を成膜する際には、一層目と同様に真空チ
ャンバ2内を2×10-5Torrまで真空排気した後、
電子銃8により出力30kWでルツボ7内のCu−Al
合金に電子ビームを照射して蒸気雰囲気とし、非磁性支
持体4はロール5から冷却キャンロール3上を通り、ロ
ール6へと走行させ、冷却キャンロール3上においてバ
ックコート層の二層目の薄膜を成膜した。この時非磁性
支持体4の走行速さは毎分20mとした。成膜時には、
ノズル10および10’よりそれぞれ酸素ガスを110
SCCMで導入した。さらに磁性層上の保護層とバック
コート層の両面にフッ素系の潤滑剤を潤滑層の膜厚が3
0Åとなるようにコーティングし潤滑層を形成した。得
られたものを8mm幅に裁断し、カセットに装填し、8
mmビデオカセットを作成した。得られた磁気記録媒体
の断面およびバックコート層の構造は、TEM写真ある
いは電子線回折によれば、図2(c)に示すとおりであ
り、バックコート層を形成する二層の薄膜のコラムの傾
きは互いに逆方向となっており、どちらのコラムもその
太さは非磁性支持体から離れるにつれ太くなっていた。
バックコート層の膜厚は一層目が1000Å、二層目が
1000Åであった。
【0017】比較例1 実施例1と同じ非磁性支持体に対して、図3の蒸着装置
11を用いてバックコート層を非磁性支持体の磁性層と
は反対の面に形成した。真空チャンバ12内を2×10
-5Torrまで真空排気した後、電子銃18により出力
30kWでルツボ17内の金属Alに電子ビームを照射
して蒸気雰囲気とした。非磁性支持体4は巻き出しロー
ル15から冷却キャンロール13を通り、巻き取りロー
ル16へと走行させ、冷却キャンロール13上において
バックコート層を成膜した。非磁性支持体4の走行速さ
は毎分10mとした。バックコート成膜時には、ノズル
20より酸素ガスを210SCCMで導入した。さらに
磁性層上の保護層とバックコート層の両面にフッ素系の
潤滑剤を潤滑層の膜厚が30Åとなるようにコーティン
グし潤滑層を形成した。得られたものを8mm幅に裁断
し、カセットに装填し、8mmビデオカセットを作成し
た。得られた磁気記録媒体のバックコート層は、TEM
写真あるいは電子線回折によれば、ランダムな構造とコ
ラム構造の混在する構造の薄膜より形成されていた。ま
たバックコート層の膜厚は2000Åであった。
【0018】性能評価 実施例および比較例により得られた磁気記録媒体につい
て、市販の8mmVTR装置を改造した装置を用いて出
力波形のエンベロープ特性を測定した。図4(a)に示
すようなエンベロープ特性波形が理想であるが、実際に
はヘッドタッチの不良等の原因により図4(b)に示す
ように波形に欠けが生じてしまう。ここでは測定時に前
欠けまたは後欠けのうち欠け率の高い方を100%から
減算してエンベロープ特性とした。
【0019】また実施例および比較例により得られた磁
気記録媒体について、摩擦係数により走行性の評価を行
った。摩擦係数は次のように測定する。すなわち温度2
0℃・湿度50%RHにおいて、直径2mm、表面粗さ
0.2SのSUS製のピンに磁気テープを90°だけ巻
き付けた状態で、巻き出し側からテンション0.1N、
18.8mm/sの速度でテープを送り出す。巻き取り
側でもテンションを測定し、巻き出し側のテンションと
の比から摩擦ピンによる摩擦をオイラーの式により計算
し、磁気記録媒体の摩擦係数を求めたものである。また
摩擦係数は磁気記録媒体を順方向と逆方向の二方向にそ
れぞれ走行させて測定した。これらの結果を表1に示
す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、双方向の記録再生を行
う磁気記録媒体において、順方向と逆方向どちらの方向
に磁気記録媒体を走行させても同等の走行特性を得るこ
とができ、かつどちらの方向に走行させても良好なヘッ
ドタッチを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の製造に使用することが
できる装置の一例を示す概略図。
【図2】本発明により得られた磁気記録媒体の非磁性支
持体長手方向に平行かつ非磁性支持体表面に垂直な面の
構造を示すモデル図。
【図3】従来の磁気記録媒体の製造に使用されていた装
置の概略図。
【図4】エンベロープ波形の欠け率を示すモデル図。
【符号の説明】
1、11、 真空蒸着装置 2、12、 真空チャンバ 3、13 冷却キャンロール 4 非磁性支持体 5、6 ロール 7、17、 ルツボ 8、18、 電子銃 9、9’19、19’ 防着板 10、10’20 ノズル 15、 巻き出しロール 16、 巻き取りロール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に斜め蒸着により形成さ
    れた一層あるいは二層以上のコラム構造を持つ磁性層を
    有する磁気記録媒体において、非磁性支持体の磁性層と
    は反対の面に少なくとも二層の薄膜よりなるバックコー
    ト層を真空成膜により形成し、かつそのバックコート層
    を形成する薄膜の非磁性支持体から最も離れている層と
    それに隣接する層のコラムの傾きが互いに反対方向に傾
    斜することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記バックコート層が金属あるいは半金
    属である、もしくは金属あるいは半金属の酸化物、窒化
    物、炭化物のうちいずれか一つである請求項1に記載の
    磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記バックコート層を構成する金属がA
    lを含むことを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 前記バックコート層の膜厚Tbcと前記
    磁性層の膜厚Tmは次式で表される関係を持つ請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。 Tbc=Tm±2000Å
  5. 【請求項5】 前記バックコート層上に潤滑層が存在す
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記バックコート層上に保護層および潤
    滑層が存在する請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁
    気記録媒体。
  7. 【請求項7】 非磁性支持体の厚さが4.5μm以下か
    つ磁気記録媒体の全厚が6.0μm以下である請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
JP25192996A 1996-09-24 1996-09-24 磁気記録媒体 Pending JPH10105944A (ja)

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