JPH10105941A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH10105941A JPH10105941A JP25192696A JP25192696A JPH10105941A JP H10105941 A JPH10105941 A JP H10105941A JP 25192696 A JP25192696 A JP 25192696A JP 25192696 A JP25192696 A JP 25192696A JP H10105941 A JPH10105941 A JP H10105941A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- layer
- recording medium
- magnetic recording
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- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 厚さが4.5μm以下の薄いベースフィルム
を磁気記録媒体の非磁性支持体として使用する際にも、
走行性安定性に優れ、良好なヘッドタッチを実現する磁
気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性支持体上に蒸着により形成された
一層あるいは二層以上の同一方向に傾斜するコラム構造
を持つ磁性層を有する磁気記録媒体において、非磁性支
持体の磁性層とは反対の面に蒸着により少なくとも一層
のバックコート層を形成し、かつそのバックコート層が
磁性層のコラムの傾斜と同一の方向に傾斜するコラムよ
りなる薄膜から形成されることを特徴とする磁気記録媒
体。
を磁気記録媒体の非磁性支持体として使用する際にも、
走行性安定性に優れ、良好なヘッドタッチを実現する磁
気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性支持体上に蒸着により形成された
一層あるいは二層以上の同一方向に傾斜するコラム構造
を持つ磁性層を有する磁気記録媒体において、非磁性支
持体の磁性層とは反対の面に蒸着により少なくとも一層
のバックコート層を形成し、かつそのバックコート層が
磁性層のコラムの傾斜と同一の方向に傾斜するコラムよ
りなる薄膜から形成されることを特徴とする磁気記録媒
体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸着型の磁気記録媒
体、特にバックコート層に関するものである。より詳し
くは、バックコート層を形成する薄膜の構造を制御する
ことにより、良好な走行性が維持できる磁気記録媒体に
関する。
体、特にバックコート層に関するものである。より詳し
くは、バックコート層を形成する薄膜の構造を制御する
ことにより、良好な走行性が維持できる磁気記録媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より非磁性支持体の磁性層と反対の
面には、次に挙げる三点の役割を持たせるためにバック
コート層が形成されている。 (1)導電性を持たせることにより、帯電防止効果でゴ
ミの付着を防止する。 (2)表面性(摩擦係数)を制御することにより走行安
定性を得る。 (3)硬さ等の観点より、磁性層のある表面とバックコ
ート層のある裏面のバランスをとり反りの発生を防止す
る。
面には、次に挙げる三点の役割を持たせるためにバック
コート層が形成されている。 (1)導電性を持たせることにより、帯電防止効果でゴ
ミの付着を防止する。 (2)表面性(摩擦係数)を制御することにより走行安
定性を得る。 (3)硬さ等の観点より、磁性層のある表面とバックコ
ート層のある裏面のバランスをとり反りの発生を防止す
る。
【0003】バックコート層の形成方法としては、粒径
10〜100nmの炭素をバインダー(塩ビ系、ウレタ
ン系、硝化綿系等を単独または混合して用いる)中に分
散させ、グラビア法またはリバース法、ダイ塗工法によ
り乾燥後の厚さが0.4〜1.0μmとなるように塗布
する方法あるいは真空容器中で金属または半金属を蒸着
する方法が従来より行われてきた。バックコート層を塗
布によって形成する方法においては、(1)に対しては
カーボンの導電性により、(2)に対してはカーボンの
粒径と塗布工程の制御により、(3)に対してはバイン
ダーと塗布厚の制御により、それぞれを満足させてい
た。しかしバインダーの存在によりバックコート層は十
分な導電性を得ることができず、またバインダーの溶剤
の影響によりバックコート層を塗布する際に一度大気中
に媒体を取り出す必要があったため磁性層が傷ついた
り、汚れたり、ゴミが付着したりしてドロップアウト検
査においてドロップアウト数が増加するという問題があ
った。
10〜100nmの炭素をバインダー(塩ビ系、ウレタ
ン系、硝化綿系等を単独または混合して用いる)中に分
散させ、グラビア法またはリバース法、ダイ塗工法によ
り乾燥後の厚さが0.4〜1.0μmとなるように塗布
する方法あるいは真空容器中で金属または半金属を蒸着
する方法が従来より行われてきた。バックコート層を塗
布によって形成する方法においては、(1)に対しては
カーボンの導電性により、(2)に対してはカーボンの
粒径と塗布工程の制御により、(3)に対してはバイン
ダーと塗布厚の制御により、それぞれを満足させてい
た。しかしバインダーの存在によりバックコート層は十
分な導電性を得ることができず、またバインダーの溶剤
の影響によりバックコート層を塗布する際に一度大気中
に媒体を取り出す必要があったため磁性層が傷ついた
り、汚れたり、ゴミが付着したりしてドロップアウト検
査においてドロップアウト数が増加するという問題があ
った。
【0004】一方真空中で金属を蒸着する方法において
は、バインダーの影響を回避することができるためバッ
クコート層の導電性を改善することができ、またドロッ
プアウト数を減少させることができた。しかし半金属を
蒸着する場合には十分な導電性を得ることができない、
また金属を蒸着する場合にもバックコート層表面が平滑
になりすぎる、バックコート層に十分な硬度を持たせる
ことが難しい、媒体の端面が波状に変形するといった点
が問題となっていた。以上のような問題点に対して本件
出願人により、半金属と不純物を真空蒸着することによ
りバックコート層の導電性を改善する提案が特開平7−
98830号に、バックコート層を金属あるいは半金属
の二層以上の膜とすることにより適度な表面性と弾力性
を付与する提案が特開平7−98853号に、炭素系の
膜によりバックコート層を形成することによってバック
コート層に十分な硬度を待たせる提案が特開平8−10
2044号に、バックコート層上にダイヤモンドライク
カーボン層を形成することにより磁気記録媒体の端面の
変形を抑える提案が特開平8−102051号にされて
いる。
は、バインダーの影響を回避することができるためバッ
クコート層の導電性を改善することができ、またドロッ
プアウト数を減少させることができた。しかし半金属を
蒸着する場合には十分な導電性を得ることができない、
また金属を蒸着する場合にもバックコート層表面が平滑
になりすぎる、バックコート層に十分な硬度を持たせる
ことが難しい、媒体の端面が波状に変形するといった点
が問題となっていた。以上のような問題点に対して本件
出願人により、半金属と不純物を真空蒸着することによ
りバックコート層の導電性を改善する提案が特開平7−
98830号に、バックコート層を金属あるいは半金属
の二層以上の膜とすることにより適度な表面性と弾力性
を付与する提案が特開平7−98853号に、炭素系の
膜によりバックコート層を形成することによってバック
コート層に十分な硬度を待たせる提案が特開平8−10
2044号に、バックコート層上にダイヤモンドライク
カーボン層を形成することにより磁気記録媒体の端面の
変形を抑える提案が特開平8−102051号にされて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】今後より一層、高品質
の磁気記録媒体を高い生産性で製造することが望まれる
が、上述のようにバックコート層を塗布により形成する
方法では、十分な導電性を得にくい、ドロップアウト数
を減少させることができない、といった点で不利であっ
た。また蒸着する方法においても上記提案によりバック
コート層の表面性あるいは硬さは改善されたが、さらな
るカッピングの抑制、走行安定性とヘッドタッチの向上
が望まれるため、なお一層バックコート層の表面性ある
いは硬さの改善が望まれていた。さらに今後は、決めら
れた大きさの容器により多くの情報を入れるために磁気
記録媒体の厚さはより薄くなる傾向にあり、非磁性支持
体上に形成された磁性層およびバックコート層によって
磁気記録媒体に適度な硬さを持たせる必要が生じてき
た。そこで本発明においては、以上のような従来の問題
点に鑑み、また将来に向けて、斜め蒸着により形成した
磁性層を有する磁気記録媒体において、バックコート層
をなす薄膜の構造を制御することによりさらに高い走行
安定性が実現される磁気記録媒体を得ることを目的とす
る。
の磁気記録媒体を高い生産性で製造することが望まれる
が、上述のようにバックコート層を塗布により形成する
方法では、十分な導電性を得にくい、ドロップアウト数
を減少させることができない、といった点で不利であっ
た。また蒸着する方法においても上記提案によりバック
コート層の表面性あるいは硬さは改善されたが、さらな
るカッピングの抑制、走行安定性とヘッドタッチの向上
が望まれるため、なお一層バックコート層の表面性ある
いは硬さの改善が望まれていた。さらに今後は、決めら
れた大きさの容器により多くの情報を入れるために磁気
記録媒体の厚さはより薄くなる傾向にあり、非磁性支持
体上に形成された磁性層およびバックコート層によって
磁気記録媒体に適度な硬さを持たせる必要が生じてき
た。そこで本発明においては、以上のような従来の問題
点に鑑み、また将来に向けて、斜め蒸着により形成した
磁性層を有する磁気記録媒体において、バックコート層
をなす薄膜の構造を制御することによりさらに高い走行
安定性が実現される磁気記録媒体を得ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明者らは、
斜め蒸着により形成されたコラム構造を有する磁性層を
持つ磁気記録媒体において、非磁性支持体上の磁性層と
は反対の面に構造を制御して斜め蒸着したコラム構造を
有するバックコート層を形成することにより、前記の目
的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
斜め蒸着により形成されたコラム構造を有する磁性層を
持つ磁気記録媒体において、非磁性支持体上の磁性層と
は反対の面に構造を制御して斜め蒸着したコラム構造を
有するバックコート層を形成することにより、前記の目
的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】本発明によって得られるバックコート層
は、非磁性支持体上に斜め蒸着により形成された同一方
向に傾斜を持つコラム構造を持った磁性層と反対の面に
形成され、かつ磁性層のコラムと同一方向に傾斜を持つ
コラム構造を有する薄膜よりなることを特徴とする。こ
こで非磁性支持体長手方向に平行かつ非磁性支持体表面
に垂直な面の構造解析は、透過型電子顕微鏡(TEM)
写真による観察あるいは電子線回折により評価が行われ
る。またバックコート層は、真空チャンバ内で金属ある
いは半金属に電子ビームを照射することにより蒸発さ
せ、非磁性支持体上に付着させることにより得られる金
属あるいは半金属もしくはそれらの酸化物、窒化物、炭
化物により形成される。バックコート層として付着する
金属は種々考えられるが、Al、Cu、Zn、Sn、N
i、Ag等およびこれらの合金が用いられ、特に価格、
付着速度、酸化後の安定性の点からはCu−Al合金が
好ましい。またバックコート層として付着する半金属
は、Si、Ge、As、Sc、Sb等が用いられ、特に
価格と付着速度の点からSiが好ましい。さらにこれら
金属または半金属を蒸着する際に酸化、窒化、炭化のう
ちいずれか一つの反応を同時に行い酸化膜、窒化膜、炭
化膜とすることも好ましい。バックコート層は、非磁性
支持体のバックコート層と反対の面に形成される磁性層
との剛性の釣り合いを考慮して、その厚さが磁性層の膜
厚よりも2000Å薄い厚さから磁性層の膜厚よりも2
000Å厚い厚さとなるように形成される。以上のバッ
クコート層が非磁性支持体上に形成されるのは、非磁性
支持体上に磁性層および保護層が形成される前でも後で
もどちらでも良い。
は、非磁性支持体上に斜め蒸着により形成された同一方
向に傾斜を持つコラム構造を持った磁性層と反対の面に
形成され、かつ磁性層のコラムと同一方向に傾斜を持つ
コラム構造を有する薄膜よりなることを特徴とする。こ
こで非磁性支持体長手方向に平行かつ非磁性支持体表面
に垂直な面の構造解析は、透過型電子顕微鏡(TEM)
写真による観察あるいは電子線回折により評価が行われ
る。またバックコート層は、真空チャンバ内で金属ある
いは半金属に電子ビームを照射することにより蒸発さ
せ、非磁性支持体上に付着させることにより得られる金
属あるいは半金属もしくはそれらの酸化物、窒化物、炭
化物により形成される。バックコート層として付着する
金属は種々考えられるが、Al、Cu、Zn、Sn、N
i、Ag等およびこれらの合金が用いられ、特に価格、
付着速度、酸化後の安定性の点からはCu−Al合金が
好ましい。またバックコート層として付着する半金属
は、Si、Ge、As、Sc、Sb等が用いられ、特に
価格と付着速度の点からSiが好ましい。さらにこれら
金属または半金属を蒸着する際に酸化、窒化、炭化のう
ちいずれか一つの反応を同時に行い酸化膜、窒化膜、炭
化膜とすることも好ましい。バックコート層は、非磁性
支持体のバックコート層と反対の面に形成される磁性層
との剛性の釣り合いを考慮して、その厚さが磁性層の膜
厚よりも2000Å薄い厚さから磁性層の膜厚よりも2
000Å厚い厚さとなるように形成される。以上のバッ
クコート層が非磁性支持体上に形成されるのは、非磁性
支持体上に磁性層および保護層が形成される前でも後で
もどちらでも良い。
【0008】本発明に使用される非磁性支持体は、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)が価格の点からは好
ましい。しかし他にもポリエチレンナフタレートのよう
なポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン、セルローストリアセテート、セルロース
ジアセテート等のセルロース誘導体、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、芳香族ポリアミド等
のプラスチック等を使用できる。これら非磁性支持体の
厚さは一般に50μm程度の厚さのものまで考えられる
が、今後の実用的な観点からは4.5μm以下であるこ
とが好ましく、磁気記録媒体とした後の厚さは非磁性支
持体の厚さと構成する各層の厚さから6.0μm以下で
あることが好ましい。
エチレンテレフタレート(PET)が価格の点からは好
ましい。しかし他にもポリエチレンナフタレートのよう
なポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン、セルローストリアセテート、セルロース
ジアセテート等のセルロース誘導体、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、芳香族ポリアミド等
のプラスチック等を使用できる。これら非磁性支持体の
厚さは一般に50μm程度の厚さのものまで考えられる
が、今後の実用的な観点からは4.5μm以下であるこ
とが好ましく、磁気記録媒体とした後の厚さは非磁性支
持体の厚さと構成する各層の厚さから6.0μm以下で
あることが好ましい。
【0009】本発明において金属薄膜型磁性層は通常の
蒸着やスパッタ等の方法により形成される。金属薄膜型
磁性層を形成する磁性材料としては、通常の金属薄膜型
の磁気記録媒体の製造に用いられる強磁性金属材料が挙
げられる。例えばCo、Ni、Fe等の強磁性金属ある
いはFe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Co
−Ni、Fe−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−
Y、Co−La、Co−Pr、Co−Gd、Co−S
m、Co−Pt、Ni−Cu、Mn−Bi、Mn−S
b、Mn−Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−C
r、Fe−Co−Cr、Ni−Co−Cr等の強磁性合
金が挙げられる。特に磁気記録媒体に使用する磁性材料
の磁気特性の点からはCo、Ni、Feを主体とする強
磁性合金およびこれらの窒化物もしくは炭化物から選ば
れる少なくとも一種類が好ましい。蒸着の際に酸化性ガ
スを導入して磁性層表面に酸化物層を形成することによ
り磁性層の耐久性向上を図ることができる。蒸着による
磁性層は一層でも二層以上の多層でも良いが、高密度記
録のためには多層とすることが好ましく、実用的な範囲
としては2〜3層が適当である。また非磁性支持体上に
斜め蒸着により磁気記録媒体の磁性層が形成されること
が好ましく、磁性層が多層の場合においても各磁性層を
形成するコラムの傾きは、非磁性支持体長手方向に対し
て同じ方向に向くように形成される。斜め蒸着の方法は
特に限定されず、従来より公知の方法に準ずる。金属薄
膜型磁性層の厚さは限定されないが、500〜5000
Åが好ましく、特に実用範囲としては800〜3000
Åが好ましい。なお二層の場合には、下層が200〜2
000Å程度、上層が100〜1000Å程度が好まし
く、三層の場合には、下層が200〜2000Å程度、
中層が200〜2000Å程度、上層が100〜100
0Å程度が好ましい。
蒸着やスパッタ等の方法により形成される。金属薄膜型
磁性層を形成する磁性材料としては、通常の金属薄膜型
の磁気記録媒体の製造に用いられる強磁性金属材料が挙
げられる。例えばCo、Ni、Fe等の強磁性金属ある
いはFe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Co
−Ni、Fe−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−
Y、Co−La、Co−Pr、Co−Gd、Co−S
m、Co−Pt、Ni−Cu、Mn−Bi、Mn−S
b、Mn−Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−C
r、Fe−Co−Cr、Ni−Co−Cr等の強磁性合
金が挙げられる。特に磁気記録媒体に使用する磁性材料
の磁気特性の点からはCo、Ni、Feを主体とする強
磁性合金およびこれらの窒化物もしくは炭化物から選ば
れる少なくとも一種類が好ましい。蒸着の際に酸化性ガ
スを導入して磁性層表面に酸化物層を形成することによ
り磁性層の耐久性向上を図ることができる。蒸着による
磁性層は一層でも二層以上の多層でも良いが、高密度記
録のためには多層とすることが好ましく、実用的な範囲
としては2〜3層が適当である。また非磁性支持体上に
斜め蒸着により磁気記録媒体の磁性層が形成されること
が好ましく、磁性層が多層の場合においても各磁性層を
形成するコラムの傾きは、非磁性支持体長手方向に対し
て同じ方向に向くように形成される。斜め蒸着の方法は
特に限定されず、従来より公知の方法に準ずる。金属薄
膜型磁性層の厚さは限定されないが、500〜5000
Åが好ましく、特に実用範囲としては800〜3000
Åが好ましい。なお二層の場合には、下層が200〜2
000Å程度、上層が100〜1000Å程度が好まし
く、三層の場合には、下層が200〜2000Å程度、
中層が200〜2000Å程度、上層が100〜100
0Å程度が好ましい。
【0010】また磁気記録媒体の耐久性および耐食性を
向上させる目的で、磁性層およびバックコート層の上に
高硬度薄膜の保護層を設けることができる。このような
保護層は、例えばダイヤモンドライクカーボン、炭化ホ
ウ素、炭化珪素、窒化ホウ素、窒化珪素、酸化珪素、酸
化アルミニウム等の炭化物、窒化物、酸化物のような非
磁性材料からなり、CVD法やPVD法により成膜され
る。
向上させる目的で、磁性層およびバックコート層の上に
高硬度薄膜の保護層を設けることができる。このような
保護層は、例えばダイヤモンドライクカーボン、炭化ホ
ウ素、炭化珪素、窒化ホウ素、窒化珪素、酸化珪素、酸
化アルミニウム等の炭化物、窒化物、酸化物のような非
磁性材料からなり、CVD法やPVD法により成膜され
る。
【0011】磁性層上の保護層およびバックコート層の
上あるいは磁性層上の保護層およびバックコート層上の
保護層の上には、適当な潤滑剤からなる潤滑層を形成し
ても良い。潤滑層は、潤滑剤を適当な溶剤に溶解させた
ものを塗布して形成しても良いし、真空中で潤滑剤を噴
霧する方法により形成しても良い。潤滑剤としては、塗
布あるいは噴霧いずれの場合にも、パーフルオロポリエ
ーテル等のフッ素系潤滑剤が潤滑性の点から好ましく、
例えばパーフルオロポリエーテルとしては分子量200
0〜5000のものが好適である。潤滑剤の塗布量ある
いは噴霧量は、磁気記録媒体の用途や潤滑剤の種類によ
り適宜決定されるが、形成される潤滑層の厚さは5〜1
00Å程度である。
上あるいは磁性層上の保護層およびバックコート層上の
保護層の上には、適当な潤滑剤からなる潤滑層を形成し
ても良い。潤滑層は、潤滑剤を適当な溶剤に溶解させた
ものを塗布して形成しても良いし、真空中で潤滑剤を噴
霧する方法により形成しても良い。潤滑剤としては、塗
布あるいは噴霧いずれの場合にも、パーフルオロポリエ
ーテル等のフッ素系潤滑剤が潤滑性の点から好ましく、
例えばパーフルオロポリエーテルとしては分子量200
0〜5000のものが好適である。潤滑剤の塗布量ある
いは噴霧量は、磁気記録媒体の用途や潤滑剤の種類によ
り適宜決定されるが、形成される潤滑層の厚さは5〜1
00Å程度である。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の磁気記録媒体を
製造するに適した蒸着装置1の一例を示している。ここ
には図示しない真空排気装置に接続された真空チャンバ
2と、真空チャンバ2内に設けられた冷却キャンロール
3と、この冷却キャンロール3上でPETフィルム等の
非磁性支持体4を走行させるための巻き出しロールおよ
び巻き取りロールを含んでいる。冷却キャンロール3の
下方には蒸発源としてルツボ7が配置され、このルツボ
7内にバックコート形成材料、例えばCu−Al合金が
収容される。真空チャンバ2には電子銃8が配置され、
ルツボ7に向け電子ビームを照射し、ルツボ7内のCu
−Al合金を蒸発するようになっている。ルツボ7の上
方には、電子ビームにより蒸発したルツボ7から冷却キ
ャンロール3へ向かうCu−Al合金蒸気の非磁性支持
体4への入射角度を限定するための防着板9および9’
が斜め蒸着の行えるように配置されている。また防着板
9および9’の直上には酸素ガスを供給するためのノズ
ル10および10’がそれぞれ配置されている。
製造するに適した蒸着装置1の一例を示している。ここ
には図示しない真空排気装置に接続された真空チャンバ
2と、真空チャンバ2内に設けられた冷却キャンロール
3と、この冷却キャンロール3上でPETフィルム等の
非磁性支持体4を走行させるための巻き出しロールおよ
び巻き取りロールを含んでいる。冷却キャンロール3の
下方には蒸発源としてルツボ7が配置され、このルツボ
7内にバックコート形成材料、例えばCu−Al合金が
収容される。真空チャンバ2には電子銃8が配置され、
ルツボ7に向け電子ビームを照射し、ルツボ7内のCu
−Al合金を蒸発するようになっている。ルツボ7の上
方には、電子ビームにより蒸発したルツボ7から冷却キ
ャンロール3へ向かうCu−Al合金蒸気の非磁性支持
体4への入射角度を限定するための防着板9および9’
が斜め蒸着の行えるように配置されている。また防着板
9および9’の直上には酸素ガスを供給するためのノズ
ル10および10’がそれぞれ配置されている。
【0013】こうした蒸着装置1を用いて本発明による
磁気記録媒体を製造するには以下のとおりである。すな
わち、真空排気装置により真空チャンバ2内を所定の真
空度とした後、巻き出しロールから非磁性支持体4を冷
却キャンロール3上へと走行させる。この時非磁性支持
体は、予め磁性層およびその磁性層の上に保護層を形成
したものあるいは磁性層の形成がなされていないものど
ちらでも良い。しかし予め斜め蒸着により少なくとも一
層の磁性層が形成されている場合には、非磁性支持体4
上の磁性層を形成するコラムの傾きと非磁性支持体4の
走行方向が重要である。つまり図1において冷却キャン
ロール3の回転方向は、:時計の方向と同じ方向(右
回り)に回転する、:時計の方向と反対方向(左回
り)に回転する2とおりがある。の場合非磁性支持体
4の走行方向は、非磁性支持体を下、磁性層を上とした
時に非磁性支持体上に形成されている磁性層のコラムの
傾きが、非磁性支持体4の進行方向に対して前方に傾斜
するようにしなくてはならない。またの場合には、同
様に非磁性支持体を下、磁性層を上とした時に非磁性支
持体上に形成されている磁性層のコラムの傾きが、非磁
性支持体4の進行方向に対して後方に傾斜するようにし
なくてはならない。なおの場合にはロール6が巻き出
しロール、ロール5が巻き取りロールとなり、の場合
には逆にロール5が巻き出しロール、ロール6が巻き取
りロールとなる。以上のように巻き出しロールから非磁
性支持体4を冷却キャンロール3上へと走行させる。電
子銃8からルツボ7に向け電子ビームを照射し、ルツボ
7内のCu−Al合金を溶融蒸発させ、非磁性支持体4
に対して蒸着を行う。これはノズル10および10’よ
り供給される酸素の存在下において行われる。このよう
に処理された非磁性支持体4は巻き取りロール上に巻き
取られる。必要に応じてバックコート層の上に保護層を
形成する。保護層は、上述のとおりダイヤモンドライク
カーボン等の高硬度薄膜をCVD法やPVD法により成
膜することにより形成される。さらに予め磁性層および
磁性層の上に保護層を形成してあるものについては、必
要に応じて磁性層の上の保護層とバックコート層側の最
上層に潤滑層を直ちに形成する。また磁性層及びその上
の保護層を形成していないものについては、磁性層のコ
ラムの傾きがバックコート層のコラムの傾きと同一方向
となるように少なくとも一層の磁性層を斜め蒸着により
形成し、その上に保護層を形成し、磁性層の上の保護層
とバックコート層側の最上層に潤滑層を形成する。潤滑
層の形成は、上述したとおりフッ素系潤滑剤を大気中で
塗布し、あるいは真空中で噴霧することにより行われ
る。必要な各層の成膜が終了した後、一般的な方法によ
りスリッティング、巻き込み、カセット組み込み等が行
われる。
磁気記録媒体を製造するには以下のとおりである。すな
わち、真空排気装置により真空チャンバ2内を所定の真
空度とした後、巻き出しロールから非磁性支持体4を冷
却キャンロール3上へと走行させる。この時非磁性支持
体は、予め磁性層およびその磁性層の上に保護層を形成
したものあるいは磁性層の形成がなされていないものど
ちらでも良い。しかし予め斜め蒸着により少なくとも一
層の磁性層が形成されている場合には、非磁性支持体4
上の磁性層を形成するコラムの傾きと非磁性支持体4の
走行方向が重要である。つまり図1において冷却キャン
ロール3の回転方向は、:時計の方向と同じ方向(右
回り)に回転する、:時計の方向と反対方向(左回
り)に回転する2とおりがある。の場合非磁性支持体
4の走行方向は、非磁性支持体を下、磁性層を上とした
時に非磁性支持体上に形成されている磁性層のコラムの
傾きが、非磁性支持体4の進行方向に対して前方に傾斜
するようにしなくてはならない。またの場合には、同
様に非磁性支持体を下、磁性層を上とした時に非磁性支
持体上に形成されている磁性層のコラムの傾きが、非磁
性支持体4の進行方向に対して後方に傾斜するようにし
なくてはならない。なおの場合にはロール6が巻き出
しロール、ロール5が巻き取りロールとなり、の場合
には逆にロール5が巻き出しロール、ロール6が巻き取
りロールとなる。以上のように巻き出しロールから非磁
性支持体4を冷却キャンロール3上へと走行させる。電
子銃8からルツボ7に向け電子ビームを照射し、ルツボ
7内のCu−Al合金を溶融蒸発させ、非磁性支持体4
に対して蒸着を行う。これはノズル10および10’よ
り供給される酸素の存在下において行われる。このよう
に処理された非磁性支持体4は巻き取りロール上に巻き
取られる。必要に応じてバックコート層の上に保護層を
形成する。保護層は、上述のとおりダイヤモンドライク
カーボン等の高硬度薄膜をCVD法やPVD法により成
膜することにより形成される。さらに予め磁性層および
磁性層の上に保護層を形成してあるものについては、必
要に応じて磁性層の上の保護層とバックコート層側の最
上層に潤滑層を直ちに形成する。また磁性層及びその上
の保護層を形成していないものについては、磁性層のコ
ラムの傾きがバックコート層のコラムの傾きと同一方向
となるように少なくとも一層の磁性層を斜め蒸着により
形成し、その上に保護層を形成し、磁性層の上の保護層
とバックコート層側の最上層に潤滑層を形成する。潤滑
層の形成は、上述したとおりフッ素系潤滑剤を大気中で
塗布し、あるいは真空中で噴霧することにより行われ
る。必要な各層の成膜が終了した後、一般的な方法によ
りスリッティング、巻き込み、カセット組み込み等が行
われる。
【0014】
実施例1 厚さ4.5μmのPETフィルム上に斜め蒸着により二
層の金属コバルト磁性層を合計の厚さ1900Å成膜
し、その上に保護層としてダイヤモンドライクカーボン
膜を120Å成膜した非磁性支持体を用意した。この非
磁性支持体に対して、図1の蒸着装置を用いてバックコ
ート層を非磁性支持体の磁性層とは反対の面に成膜し
た。真空チャンバ2内を2×10-5Torrまで真空排
気した後、電子銃8により出力20kWでルツボ7内の
Cu−Al合金に電子ビームを照射して蒸気雰囲気とし
た。非磁性支持体4はロール6から冷却キャンロール3
上を通り、ロール5へと走行させ、冷却キャンロール3
上においてバックコート層を成膜した。この時非磁性支
持体4の走行速さは毎分10mとした。バックコート層
成膜時には、ノズル10および10’よりそれぞれ酸素
ガスを240SCCMで導入した。さらに磁性層上の保
護層とバックコート層の両面にフッ素系の潤滑剤を潤滑
層の膜厚が40Åとなるようにコーティングし潤滑層を
形成した。得られたものを8mm幅に裁断し、カセット
に装填し、8mmビデオカセットを作製した。得られた
磁気記録媒体の断面およびバックコート層の構造は、T
EM写真あるいは電子線回折によれば、図2(a)に示
すとおりであり、バックコート層のコラムの傾きと磁性
層のコラムの傾きは同じ向きとなっており、かつバック
コート層のコラムの太さは非磁性支持体から離れるにつ
れ細くなっていた。バックコート層の膜厚は2000Å
であった。
層の金属コバルト磁性層を合計の厚さ1900Å成膜
し、その上に保護層としてダイヤモンドライクカーボン
膜を120Å成膜した非磁性支持体を用意した。この非
磁性支持体に対して、図1の蒸着装置を用いてバックコ
ート層を非磁性支持体の磁性層とは反対の面に成膜し
た。真空チャンバ2内を2×10-5Torrまで真空排
気した後、電子銃8により出力20kWでルツボ7内の
Cu−Al合金に電子ビームを照射して蒸気雰囲気とし
た。非磁性支持体4はロール6から冷却キャンロール3
上を通り、ロール5へと走行させ、冷却キャンロール3
上においてバックコート層を成膜した。この時非磁性支
持体4の走行速さは毎分10mとした。バックコート層
成膜時には、ノズル10および10’よりそれぞれ酸素
ガスを240SCCMで導入した。さらに磁性層上の保
護層とバックコート層の両面にフッ素系の潤滑剤を潤滑
層の膜厚が40Åとなるようにコーティングし潤滑層を
形成した。得られたものを8mm幅に裁断し、カセット
に装填し、8mmビデオカセットを作製した。得られた
磁気記録媒体の断面およびバックコート層の構造は、T
EM写真あるいは電子線回折によれば、図2(a)に示
すとおりであり、バックコート層のコラムの傾きと磁性
層のコラムの傾きは同じ向きとなっており、かつバック
コート層のコラムの太さは非磁性支持体から離れるにつ
れ細くなっていた。バックコート層の膜厚は2000Å
であった。
【0015】実施例2 実施例1と同じ非磁性支持体に対して、図1の蒸着装置
を用いてバックコート層を非磁性支持体の磁性層とは反
対の面に成膜した。真空チャンバ2内を2×10-5To
rrまで真空排気した後、電子銃8により出力14kW
でルツボ7内の金属Alに電子ビームを照射して蒸気雰
囲気とした。非磁性支持体4はロール5から冷却キャン
ロール3上を通り、ロール6へと走行させ、冷却キャン
ロール3上においてバックコート層を成膜した。この時
非磁性支持体4の走行速さは毎分13mとした。バック
コート層成膜時には、ノズル10および10’よりそれ
ぞれ酸素ガスを160SCCMで導入した。二層のバッ
クコート層を形成するため、同じ条件におけるバックコ
ート成膜工程を二回行った。さらに磁性層上の保護層と
バックコート層の両面にフッ素系の潤滑剤を潤滑層の膜
厚が40Åとなるようにコーティングし潤滑層を形成し
た。得られたものを8mm幅に裁断し、カセットに装填
し、8mmビデオカセットを作製した。得られた磁気記
録媒体の断面およびバックコート層の構造は、TEM写
真あるいは電子線回折によれば、図2(b)に示すとお
りであり、二層の薄膜より形成されるバックコート層の
それぞれのコラムの傾きと磁性層のコラムの傾きは同じ
向きとなっており、かつバックコート層のコラムの太さ
は非磁性支持体から離れるにつれ太くなっていた。バッ
クコート層全体の膜厚は2600Åであった。
を用いてバックコート層を非磁性支持体の磁性層とは反
対の面に成膜した。真空チャンバ2内を2×10-5To
rrまで真空排気した後、電子銃8により出力14kW
でルツボ7内の金属Alに電子ビームを照射して蒸気雰
囲気とした。非磁性支持体4はロール5から冷却キャン
ロール3上を通り、ロール6へと走行させ、冷却キャン
ロール3上においてバックコート層を成膜した。この時
非磁性支持体4の走行速さは毎分13mとした。バック
コート層成膜時には、ノズル10および10’よりそれ
ぞれ酸素ガスを160SCCMで導入した。二層のバッ
クコート層を形成するため、同じ条件におけるバックコ
ート成膜工程を二回行った。さらに磁性層上の保護層と
バックコート層の両面にフッ素系の潤滑剤を潤滑層の膜
厚が40Åとなるようにコーティングし潤滑層を形成し
た。得られたものを8mm幅に裁断し、カセットに装填
し、8mmビデオカセットを作製した。得られた磁気記
録媒体の断面およびバックコート層の構造は、TEM写
真あるいは電子線回折によれば、図2(b)に示すとお
りであり、二層の薄膜より形成されるバックコート層の
それぞれのコラムの傾きと磁性層のコラムの傾きは同じ
向きとなっており、かつバックコート層のコラムの太さ
は非磁性支持体から離れるにつれ太くなっていた。バッ
クコート層全体の膜厚は2600Åであった。
【0016】実施例3 実施例1と同じ非磁性支持体に対して、図3の蒸着装置
11を用いてバックコート層を非磁性支持体の磁性層と
は反対の面に成膜した。真空チャンバ12内を2×10
-5Torrまで真空排気した後、電子銃18により出力
20kWでルツボ17内のCu−Al合金に電子ビーム
を照射して蒸気雰囲気とした。非磁性支持体4は巻き出
しロール15から案内ロール13、13’を経て巻き取
りロール16へと走行させ、案内ロール13と13’の
間においてバックコート層を成膜した。非磁性支持体4
の走行速さは毎分8mとした。バックコート成膜時に
は、ノズル20および20’よりそれぞれ酸素ガスを1
90SCCMで導入した。さらに磁性層上の保護層とバ
ックコート層の両面にフッ素系の潤滑剤を潤滑層の膜厚
が40Åとなるようにコーティングし潤滑層を形成し
た。得られたものを8mm幅に裁断し、カセットに装填
し、8mmビデオカセットを作製した。得られた磁気記
録媒体の断面およびバックコート層の構造は、TEM写
真あるいは電子線回折によれば、図2(c)に示すとお
りであり、バックコート層のコラムの傾きと磁性層のコ
ラムの傾きは同じ向きとなっており、かつバックコート
層のコラムの太さは非磁性支持体から離れても一定の太
さとなっていた。バックコート層の膜厚は2500Åで
あった。
11を用いてバックコート層を非磁性支持体の磁性層と
は反対の面に成膜した。真空チャンバ12内を2×10
-5Torrまで真空排気した後、電子銃18により出力
20kWでルツボ17内のCu−Al合金に電子ビーム
を照射して蒸気雰囲気とした。非磁性支持体4は巻き出
しロール15から案内ロール13、13’を経て巻き取
りロール16へと走行させ、案内ロール13と13’の
間においてバックコート層を成膜した。非磁性支持体4
の走行速さは毎分8mとした。バックコート成膜時に
は、ノズル20および20’よりそれぞれ酸素ガスを1
90SCCMで導入した。さらに磁性層上の保護層とバ
ックコート層の両面にフッ素系の潤滑剤を潤滑層の膜厚
が40Åとなるようにコーティングし潤滑層を形成し
た。得られたものを8mm幅に裁断し、カセットに装填
し、8mmビデオカセットを作製した。得られた磁気記
録媒体の断面およびバックコート層の構造は、TEM写
真あるいは電子線回折によれば、図2(c)に示すとお
りであり、バックコート層のコラムの傾きと磁性層のコ
ラムの傾きは同じ向きとなっており、かつバックコート
層のコラムの太さは非磁性支持体から離れても一定の太
さとなっていた。バックコート層の膜厚は2500Åで
あった。
【0017】比較例1 実施例1と同じ非磁性支持体に対して、図4の蒸着装置
21を用いてバックコート層を非磁性支持体の磁性層と
は反対の面に成膜した。真空チャンバ22内を2×10
-5Torrまで真空排気した後、電子銃28により出力
12kWでルツボ27内の金属Alに電子ビームを照射
して蒸気雰囲気とした。非磁性支持体4は巻き出しロー
ル25から冷却キャンロール23を通り、巻き取りロー
ル26へと走行させ、冷却キャンロール23上において
バックコート層を成膜した。非磁性支持体4の走行速さ
は毎分17mとした。バックコート成膜時には、ノズル
30より酸素ガスを180SCCMで導入した。さらに
磁性層上の保護層とバックコート層の両面にフッ素系の
潤滑剤を潤滑層の膜厚が40Åとなるようにコーティン
グし潤滑層を形成した。得られたものを8mm幅に裁断
し、カセットに装填し、8mmビデオカセットを作製し
た。得られた磁気記録媒体のバックコート層は、TEM
写真あるいは電子線回折によれば、図5に示すとおりで
あり、ランダムな構造の薄膜より形成されていた。また
バックコート層の膜厚は2000Åであった。
21を用いてバックコート層を非磁性支持体の磁性層と
は反対の面に成膜した。真空チャンバ22内を2×10
-5Torrまで真空排気した後、電子銃28により出力
12kWでルツボ27内の金属Alに電子ビームを照射
して蒸気雰囲気とした。非磁性支持体4は巻き出しロー
ル25から冷却キャンロール23を通り、巻き取りロー
ル26へと走行させ、冷却キャンロール23上において
バックコート層を成膜した。非磁性支持体4の走行速さ
は毎分17mとした。バックコート成膜時には、ノズル
30より酸素ガスを180SCCMで導入した。さらに
磁性層上の保護層とバックコート層の両面にフッ素系の
潤滑剤を潤滑層の膜厚が40Åとなるようにコーティン
グし潤滑層を形成した。得られたものを8mm幅に裁断
し、カセットに装填し、8mmビデオカセットを作製し
た。得られた磁気記録媒体のバックコート層は、TEM
写真あるいは電子線回折によれば、図5に示すとおりで
あり、ランダムな構造の薄膜より形成されていた。また
バックコート層の膜厚は2000Åであった。
【0018】性能評価 実施例および比較例により得られた磁気記録媒体につい
て、摩擦係数によって走行性を評価した。摩擦係数は次
のようにして測定する。すなわち温度20℃、湿度50
%RHにおいて、直径2mm、表面粗さ0.2SのSU
S製のピンに磁気記録媒体を90°巻き付けた状態で、
巻き出し側からテンション0.1N,18.8mm/s
の速度で磁気記録媒体を送り出す。巻き取り側において
もテンションを測定し、巻き出し側のテンション(0.
1N)との比から摩擦ピンによる摩擦をオイラーの式に
より計算して、磁気記録媒体の摩擦係数を求めるもので
ある。これらの結果を表1に示す。
て、摩擦係数によって走行性を評価した。摩擦係数は次
のようにして測定する。すなわち温度20℃、湿度50
%RHにおいて、直径2mm、表面粗さ0.2SのSU
S製のピンに磁気記録媒体を90°巻き付けた状態で、
巻き出し側からテンション0.1N,18.8mm/s
の速度で磁気記録媒体を送り出す。巻き取り側において
もテンションを測定し、巻き出し側のテンション(0.
1N)との比から摩擦ピンによる摩擦をオイラーの式に
より計算して、磁気記録媒体の摩擦係数を求めるもので
ある。これらの結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、従来以上に良好な走行
安定性を持つ磁気記録を得ることができ、それによりヘ
ッドタッチがさらに改善される。
安定性を持つ磁気記録を得ることができ、それによりヘ
ッドタッチがさらに改善される。
【図1】本発明の磁気記録媒体の製造に使用することが
できる装置の一例を示す概略図。
できる装置の一例を示す概略図。
【図2】本発明により得られた磁気記録媒体の非磁性支
持体長手方向に平行かつ非磁性支持体表面に垂直な面の
構造を示すモデル図。
持体長手方向に平行かつ非磁性支持体表面に垂直な面の
構造を示すモデル図。
【図3】本発明の磁気記録媒体の製造に使用することが
できる装置の他の例を示す概略図。
できる装置の他の例を示す概略図。
【図4】従来の磁気記録媒体の製造に使用されていた装
置の概略図。
置の概略図。
【図5】従来の磁気記録媒体の製造装置により得られた
磁気記録媒体の非磁性支持体長手方向に平行かつ非磁性
支持体表面に垂直な面の構造を示すモデル図。
磁気記録媒体の非磁性支持体長手方向に平行かつ非磁性
支持体表面に垂直な面の構造を示すモデル図。
1、11、21 真空蒸着装置 2、12、22 真空チャンバ 3、23 冷却キャン 4 非磁性支持体 5、6 ロール 7、17、27 ルツボ 8、18、28 電子銃 9、9’19、19’29 防着板 10、10’20、20’30 ノズル 13、13’ 案内ロール 15、25 巻き出しロール 16、26 巻き取りロール
Claims (9)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に蒸着により形成された
一層あるいは二層以上の同一方向に傾斜するコラム構造
を持つ磁性層を有する磁気記録媒体において、非磁性支
持体の磁性層とは反対の面に真空成膜により少なくとも
一層のバックコート層を形成し、かつそのバックコート
層が磁性層のコラムの傾斜と同一方向に傾斜するコラム
よりなる薄膜から形成されていることを特徴とする磁気
記録媒体。 - 【請求項2】 前記非磁性支持体長手方向に平行かつ前
記非磁性支持体表面に垂直な面における前記バックコー
ト層のコラムの太さが、前記バックコート層表面から前
記非磁性支持体に向かう深さ方向に対して徐々に変化し
ていく請求項1に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 前記非磁性支持体長手方向に平行かつ前
記非磁性支持体表面に垂直な面における前記バックコー
ト層のコラムの太さが、前記バックコート層表面から前
記非磁性支持体に向かう深さ方向に対して一定である請
求項1に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項4】 前記バックコート層が金属あるいは半金
属である、もしくは金属あるいは半金属の酸化物、窒化
物、炭化物のうちいずれか一つである請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項5】 前記バックコート層を構成する金属がA
lを含むことを特徴とする請求項4に記載の磁気記録媒
体。 - 【請求項6】 前記バックコート層の膜厚Tbcと前記
磁性層の膜厚Tmは次式で表される関係を持つ請求項1
〜5のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。Tbc=T
m±2000Å - 【請求項7】 前記バックコート層上に潤滑層が存在す
る請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項8】 前記バックコート層上に保護層および潤
滑層が存在する請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁
気記録媒体。 - 【請求項9】 非磁性支持体の厚さが4.5μm以下か
つ磁気記録媒体の全厚が6.0μm以下である請求項1
〜8のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25192696A JPH10105941A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25192696A JPH10105941A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10105941A true JPH10105941A (ja) | 1998-04-24 |
Family
ID=17230034
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25192696A Pending JPH10105941A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10105941A (ja) |
-
1996
- 1996-09-24 JP JP25192696A patent/JPH10105941A/ja active Pending
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