JPS62156B2 - - Google Patents
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- JPS62156B2 JPS62156B2 JP59019281A JP1928184A JPS62156B2 JP S62156 B2 JPS62156 B2 JP S62156B2 JP 59019281 A JP59019281 A JP 59019281A JP 1928184 A JP1928184 A JP 1928184A JP S62156 B2 JPS62156 B2 JP S62156B2
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- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
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Description
技術分野
本発明は、以下「M−331物質」と称する新規
な抗生物質、とくにシユードモナス属微生物
(Pseudomonas sp.)に対して有効な新規抗生物
質に関する。 発明の構成 本発明のM−331物質の理化学的性質は次の通
りである。 (1) 実験式:C40H49N9O11S(高分解能フアース
ト アトミツク ボンバードメント マススペ
クトロメトリー法による) (2) 分子量:863(マススペクトロメトリー法に
よる) (3) 元素分析値(%):C40H49N9O11S・6H2Oと
して 実測値
炭素:49.12、水素:5.94、窒素:13.24 計算値
炭素:49.43、水素:6.32、窒素:12.97 (4) 比旋光度:〔α〕25 D=+58.9゜(ジメチルス
ルホキシド) (5) 赤外線吸収スペクトル: KBr錠としてのチヤートを第1図に示す。主
なνnax(cm-1)値は次の通りである。 3375、1660、1590、1535、1460、1385、1340、
1260、1175、1100、1065、960、880、815、
745、700、630、580、545 (6) 紫外線吸収スペクトル: 酸性もしくは中性メタノール中におけるチヤ
ートを第2図に示す。主なλnax(nm)は次
の通りである。 290(ε=4600)、258(ε=19500)、221(ε=
41000)、205(ε=37500) また塩基性メタノール中における主なλnax
(nm)は次の通りである。 290(ε=7400)、262(ε=20400)、245(ε=
25000)、223(ε=43100) (7) 物質の性質:白色粉末の両性物質 (8) 溶媒に対する溶解性:水、メタノール、ジメ
チルスルホキシドおよびジメチルホルムアミド
等の極性溶媒に可溶。クロロホルムおよびエー
テル等の無極性溶媒に難溶。 (9) 呈色反応:モーリツシユ、塩化第二鉄−フエ
リシアン化カリウム、フオリン、エールリツヒ
およびパウリの各反応はそれぞれ陽性、ビウレ
ツト、アンスロン、坂口、ドラゲンドルフおよ
びニンヒドリンの各反応はそれぞれ陰性。 (10) 融点:204〜209℃ (11) pKa(66%(v/v)水性ジメチルホルムア
ミド中):5.8、7.9、10.3、11.8 (12) 薄層クロマトグラフイー:逆相C18シリール
化シリカゲルをけい光指示薬(254nm)およ
び0.5Mクエン酸緩衝液(PH=4.0):メタノー
ル=1:1と共に用いた時のRf値がほぼ0.45で
ある。 M−331物質は新規な抗生物質群に属する。即
ちこれは特開昭54−163502号公報およびカレント
ケモテラピー アンド インフエクチアウス、
デイシーズ〔Current Chemotherapy and
Infectious Disease、(第11回国際化学療法学会
講演要旨集)、1、473〜475(1979)〕に記載の抗
生物質A−38533因子Bに類似するが、以下の理
化学的性質において本質的に異なつている。 抗生物質A−38533因子Bは、実験式が
C39H45N9O12Sであり、元素分析値は炭素54.4〜
55.1%、水素5.3〜5.6%及び窒素13.4〜13.9%
で、融点187〜190℃を有し、呈色反応はフオリン
反応が陰性であり、しかも薄層クロマトグラフイ
ーでのRf値が0.38であり、この点でM−331物質
とは明確に区別される。 本発明のM−331物質は該M−331物質生産菌を
培地に培養し、得られる培養物から分離・採取す
ることにより製造できる。 M−331物質生産菌としてはストレプトミセス
属に属する微生物を利用できる。そのうち、発明
者らが中華人民共和国貴州省安順縣の土壌から新
たに分離した菌株(M−331)は次のような菌学
的性質を有する。 (1) 形態学的性質 a 胞子形成菌糸の分枝法:単純分枝 b 胞子形成の形態:鎖実状、RF(Rectus−
Flexibilis)−型 c 胞子の数:数10個 d 胞子の表面構造及び大きさ:平滑、1.6〜
2.1×1.3〜1.8μm e 鞭毛胞子の有無:認められない f 胞子のうの有無:認められない g 胞子柄の着生位置:気菌糸上 (2) 各種培地上の性状および生態学的性質 下記表1に示す。
な抗生物質、とくにシユードモナス属微生物
(Pseudomonas sp.)に対して有効な新規抗生物
質に関する。 発明の構成 本発明のM−331物質の理化学的性質は次の通
りである。 (1) 実験式:C40H49N9O11S(高分解能フアース
ト アトミツク ボンバードメント マススペ
クトロメトリー法による) (2) 分子量:863(マススペクトロメトリー法に
よる) (3) 元素分析値(%):C40H49N9O11S・6H2Oと
して 実測値
炭素:49.12、水素:5.94、窒素:13.24 計算値
炭素:49.43、水素:6.32、窒素:12.97 (4) 比旋光度:〔α〕25 D=+58.9゜(ジメチルス
ルホキシド) (5) 赤外線吸収スペクトル: KBr錠としてのチヤートを第1図に示す。主
なνnax(cm-1)値は次の通りである。 3375、1660、1590、1535、1460、1385、1340、
1260、1175、1100、1065、960、880、815、
745、700、630、580、545 (6) 紫外線吸収スペクトル: 酸性もしくは中性メタノール中におけるチヤ
ートを第2図に示す。主なλnax(nm)は次
の通りである。 290(ε=4600)、258(ε=19500)、221(ε=
41000)、205(ε=37500) また塩基性メタノール中における主なλnax
(nm)は次の通りである。 290(ε=7400)、262(ε=20400)、245(ε=
25000)、223(ε=43100) (7) 物質の性質:白色粉末の両性物質 (8) 溶媒に対する溶解性:水、メタノール、ジメ
チルスルホキシドおよびジメチルホルムアミド
等の極性溶媒に可溶。クロロホルムおよびエー
テル等の無極性溶媒に難溶。 (9) 呈色反応:モーリツシユ、塩化第二鉄−フエ
リシアン化カリウム、フオリン、エールリツヒ
およびパウリの各反応はそれぞれ陽性、ビウレ
ツト、アンスロン、坂口、ドラゲンドルフおよ
びニンヒドリンの各反応はそれぞれ陰性。 (10) 融点:204〜209℃ (11) pKa(66%(v/v)水性ジメチルホルムア
ミド中):5.8、7.9、10.3、11.8 (12) 薄層クロマトグラフイー:逆相C18シリール
化シリカゲルをけい光指示薬(254nm)およ
び0.5Mクエン酸緩衝液(PH=4.0):メタノー
ル=1:1と共に用いた時のRf値がほぼ0.45で
ある。 M−331物質は新規な抗生物質群に属する。即
ちこれは特開昭54−163502号公報およびカレント
ケモテラピー アンド インフエクチアウス、
デイシーズ〔Current Chemotherapy and
Infectious Disease、(第11回国際化学療法学会
講演要旨集)、1、473〜475(1979)〕に記載の抗
生物質A−38533因子Bに類似するが、以下の理
化学的性質において本質的に異なつている。 抗生物質A−38533因子Bは、実験式が
C39H45N9O12Sであり、元素分析値は炭素54.4〜
55.1%、水素5.3〜5.6%及び窒素13.4〜13.9%
で、融点187〜190℃を有し、呈色反応はフオリン
反応が陰性であり、しかも薄層クロマトグラフイ
ーでのRf値が0.38であり、この点でM−331物質
とは明確に区別される。 本発明のM−331物質は該M−331物質生産菌を
培地に培養し、得られる培養物から分離・採取す
ることにより製造できる。 M−331物質生産菌としてはストレプトミセス
属に属する微生物を利用できる。そのうち、発明
者らが中華人民共和国貴州省安順縣の土壌から新
たに分離した菌株(M−331)は次のような菌学
的性質を有する。 (1) 形態学的性質 a 胞子形成菌糸の分枝法:単純分枝 b 胞子形成の形態:鎖実状、RF(Rectus−
Flexibilis)−型 c 胞子の数:数10個 d 胞子の表面構造及び大きさ:平滑、1.6〜
2.1×1.3〜1.8μm e 鞭毛胞子の有無:認められない f 胞子のうの有無:認められない g 胞子柄の着生位置:気菌糸上 (2) 各種培地上の性状および生態学的性質 下記表1に示す。
【表】
(3) 生理的諸性質
a 生育温度範囲 15〜40℃
b ゼラチンの液化(28℃) 陰性
c スターチの加水分解 陽性
d セルロースの分解 陰性
e 脱脂乳の凝固 陽性
f 脱脂乳のペプトン化 陽性
g 硝酸塩の還元 陽性
h メラニン様色素の形成 陰性
i 硫化水素の産生 陰性
(4) 各炭素源の同化性(プリドハム・ゴードリー
ブ寒天培地上) a D−グルコース + b D−フルクトース + c L−ラムノース + d D−マンニトール − e L−アラビノース + f イノシトール − g ラフイノース − h D−キシロース + i シユクロース + j セルロース + (+:利用した、−:利用しなかつた) (5) 細胞壁組成 細胞水解物全体にL・L−ジアミノピメリン
酸及びグリシンが存在する。 以上のような菌学的性質を有する本菌株M−
331について、ベツカーらのアプリケーシヨンミ
クロバイオロジー〔Application Microbiology、
12、421−423(1964)〕、バージーズ マニユアル
オブ デターミネイテイブ バクテリオロジ
ー、第8版〔Bergey′s M anual of
Determinative Bacteriology、8th edition
(1974)〕、シヤーリングらのインターナシヨナ
ル・ジヤーナル・システイマテイツク・バクテリ
オロジー〔International Journal Systematic
Bacteriology 18、69−189(1968)〕、同18、279
−392(1968)、同19、391−512(1969)、同22、
265−394(1972)、野々村のジヤーナル・フエル
メンテーシヨン テクノロジー〔Journal
Fermentation Technology、52、78−92
(1974)〕および黒田らのジヤーナル・アンテイバ
イオテイクス〔Journal Antibiotics、33、259−
266(1980)〕により検索すると、本菌株に特に近
縁するものとして、ストレプトミセス・レシフエ
ンシス(Streptomyces・recifensis)、アクチノ
ミセス・アツロオリバセウス(Actinomyces・
atroolivaceus)、ストレプトミセス・キサントシ
デイクス(Streptomyces・xanthocidicus)およ
びストレプトミセス・オミヤエンシス
(Streptomyces・omiyaensis)が挙げられるが、
本菌株は上記のうち三種の菌とは、以下の諸点に
おいて明らかな相異が認められる。 (1) ストレプトミセス・レシフエンシス: 基中菌糸の色はイースト麦芽寒天培地上で灰
黄色であり、オートミール寒天培地上、スター
チ無機塩寒天培地上及び、グリセロール・アス
パラギン寒天培地上では識別できる色素はな
い。L−ラムノースの利用がないか又は少な
く、一方D−マンニトールおよびラフイノース
を利用する。 (2) アクチノミセス・アツロオリバセウス: 基中菌糸の色はイースト麦芽寒天培地、オー
トミール寒天培地、スターチ無機塩寒天培地お
よびグリセロール・アスパラギン寒天培地上で
識別できない。シユクロース、イノシトール、
D−マンニトールおよびラフイノースの利用は
一定してない。 (3) ストレプトミセス・キサントシデイクス: メラノイド色素が変化しやすい。L−ラムノ
ースを利用せず、ラフイノースの利用は少な
い。 従つて、本菌株は、これら三菌株とは完全に異
なる菌と同定された。 またストレプトミセス・オミヤエンシスとは最
も性質が近似しており、僅かにD−フルクトース
およびアラビノースの利用が少なく、シユクロー
スは利用しない、という点で異なつており、従つ
て本菌株M−331をストレプトマイセス・オミヤ
エンシスの変種と認め、ストレプトミセス・オミ
ヤエンシス・ヴアリアント、アンシユネンシス
(Streptomyces・omiyaensis variant
anshunensis)と命名した。 本菌株M−331は、工業技術院微生物工業技術
研究所に受託番号 微工研条寄第447号(FERM
BP−447)として寄託されている。 本発明で利用するストレプトミセス属に属する
M−331物質生産菌としては、上記菌性M−331の
他、同属に属するM−331物質生産菌及びこれら
を例えばX線、紫外線等の照射処理や、ナイトロ
ジエンマスタード、アザセリン、亜硝酸、N−メ
チル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン
(NTG)、2−アミノプリン等の変異誘起剤によ
る処理および形質導入、形質転換、接合等の通常
用いられる変異処理手段によつて変異させたもの
をも利用することができる。之等変異等の処理に
よればM−331物質の生産能力を高めることがで
きる。 本発明M−331物質の製造のための上記ストレ
プトミセス属微生物の培養方法は、基本的には一
般の微生物の培養方法に準ずることができ、通常
は液体培地による撹拌通気培養が有利である。培
地としては、ストレプトミセス属に属するM−
331物質生産菌が利用する栄養源を含有する各種
の合成培地、半合成培地あるいは天然培地を用い
ることができる。之等培地の組成としては、炭素
源として例えばグルコース、マンノース、グリセ
リン、シユクロース、糖蜜、でん粉、液化でん粉
等を、窒素源として肉エキス、カザミノ酸、ペプ
トン、グルテンミール、コーンミール、棉実油、
大豆粉、コーンスチーブリカー、乾燥酵母、リン
酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿素等を、
また必要に応じて、例えば、リン酸水素2ナトリ
ウム、リン酸2水素カリウム、炭酸カルシウム、
塩化マグネシウム等の金属のリン酸塩、炭酸塩、
塩化物等の無機塩等を夫々使用できる。培養中発
泡の著しい時には例えば大豆油、亜麻仁油等の植
物油、オクタデカノール、テトラデカノール、ヘ
プタデカノール等の高級アルコール類およびシリ
コン化合物等の消泡剤を適宜添加すればよい。通
常M−331物質生産菌は、20〜40℃で生育し、M
−331物質の生産は、約25〜40℃の範囲で行なわ
れる。本培養の培養時間は50〜100時間程度が適
当であり、培地の濃厚化に従つて、培養時間を更
に延長してもよい。上記培養に当つては撹拌通気
培養で通常行われるように、培地への滅菌空気の
吹き込みを行なうのが好ましく、微生物の効率的
生育のためには、タンク培養に用いる空気量を1
分間あたり、栄養培地1容量部に対して0.3〜0.6
容量部用い、毎分200〜400回転で撹拌するのが望
ましい。 尚、以上述べた培養条件は利用する微生物の特
性に応じてそれぞれ最適の条件を選択して適用さ
れるのが好ましい。 このようにして培養物中にM−331物質が生成
蓄積される。これは主に培養液中に含有されてい
るので、遠心分離または過により培養物から菌
体を除去した後、液から一般抗生物質の製造に
用いられる常用の手段によつて分離、精製され
る。 この分離、精製手段としては、具体的には減圧
濃縮;凍結乾燥;溶媒抽出;液性交換例えば強酸
性陽イオン交換樹脂1×3(中国製)、アンバー
ライトCG−120、弱酸性陽イオン交換樹脂122
(中国製)、アンバーライトIRC−50等の陽イオン
交換樹脂やアンバーライトIRA411、アンバーラ
イトIRA400等の陰イオン交換樹脂や非イオン交
換樹脂、アンバーライトXAD−2、ダイヤイオ
ンHP−20等の非イオン性吸着樹脂等による処
理;例えば活性炭、珪酸、シリカゲル、アルミナ
等の吸着剤による処理;結晶化乃至再結晶等を単
独で、又は任意の順序で組み合せて、また反復し
て採用することができる。 かくして本発明のM−331物質を収得できる。 本発明はまたM−331物質の塩をも提供するも
のであり、該塩は医薬として許容される通常の塩
を意味する。この医薬として許容される塩として
は、例えばナトリウム、カリウム、リチウム等の
アルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等の
アルカリ土類金属塩、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン等の有機アミン塩等を例示できる。 本発明のM−331物質及びその塩は、以下の生
物学的性質を有する点においても特徴付けられ
る。 抗菌作用 グラム陽性及びグラム陰性病原菌、特にシユ
ードモナス属の細菌の発育を阻止する。ミクロ
液体希釈法によつて検定したM−331物質の各
種グラム陽性及びグラム陰性病原菌に対する最
小発育阻止濃度(MIC)を表2に示した。なお
対照に用いた抗生物質はカルベニシリンであ
る。
ブ寒天培地上) a D−グルコース + b D−フルクトース + c L−ラムノース + d D−マンニトール − e L−アラビノース + f イノシトール − g ラフイノース − h D−キシロース + i シユクロース + j セルロース + (+:利用した、−:利用しなかつた) (5) 細胞壁組成 細胞水解物全体にL・L−ジアミノピメリン
酸及びグリシンが存在する。 以上のような菌学的性質を有する本菌株M−
331について、ベツカーらのアプリケーシヨンミ
クロバイオロジー〔Application Microbiology、
12、421−423(1964)〕、バージーズ マニユアル
オブ デターミネイテイブ バクテリオロジ
ー、第8版〔Bergey′s M anual of
Determinative Bacteriology、8th edition
(1974)〕、シヤーリングらのインターナシヨナ
ル・ジヤーナル・システイマテイツク・バクテリ
オロジー〔International Journal Systematic
Bacteriology 18、69−189(1968)〕、同18、279
−392(1968)、同19、391−512(1969)、同22、
265−394(1972)、野々村のジヤーナル・フエル
メンテーシヨン テクノロジー〔Journal
Fermentation Technology、52、78−92
(1974)〕および黒田らのジヤーナル・アンテイバ
イオテイクス〔Journal Antibiotics、33、259−
266(1980)〕により検索すると、本菌株に特に近
縁するものとして、ストレプトミセス・レシフエ
ンシス(Streptomyces・recifensis)、アクチノ
ミセス・アツロオリバセウス(Actinomyces・
atroolivaceus)、ストレプトミセス・キサントシ
デイクス(Streptomyces・xanthocidicus)およ
びストレプトミセス・オミヤエンシス
(Streptomyces・omiyaensis)が挙げられるが、
本菌株は上記のうち三種の菌とは、以下の諸点に
おいて明らかな相異が認められる。 (1) ストレプトミセス・レシフエンシス: 基中菌糸の色はイースト麦芽寒天培地上で灰
黄色であり、オートミール寒天培地上、スター
チ無機塩寒天培地上及び、グリセロール・アス
パラギン寒天培地上では識別できる色素はな
い。L−ラムノースの利用がないか又は少な
く、一方D−マンニトールおよびラフイノース
を利用する。 (2) アクチノミセス・アツロオリバセウス: 基中菌糸の色はイースト麦芽寒天培地、オー
トミール寒天培地、スターチ無機塩寒天培地お
よびグリセロール・アスパラギン寒天培地上で
識別できない。シユクロース、イノシトール、
D−マンニトールおよびラフイノースの利用は
一定してない。 (3) ストレプトミセス・キサントシデイクス: メラノイド色素が変化しやすい。L−ラムノ
ースを利用せず、ラフイノースの利用は少な
い。 従つて、本菌株は、これら三菌株とは完全に異
なる菌と同定された。 またストレプトミセス・オミヤエンシスとは最
も性質が近似しており、僅かにD−フルクトース
およびアラビノースの利用が少なく、シユクロー
スは利用しない、という点で異なつており、従つ
て本菌株M−331をストレプトマイセス・オミヤ
エンシスの変種と認め、ストレプトミセス・オミ
ヤエンシス・ヴアリアント、アンシユネンシス
(Streptomyces・omiyaensis variant
anshunensis)と命名した。 本菌株M−331は、工業技術院微生物工業技術
研究所に受託番号 微工研条寄第447号(FERM
BP−447)として寄託されている。 本発明で利用するストレプトミセス属に属する
M−331物質生産菌としては、上記菌性M−331の
他、同属に属するM−331物質生産菌及びこれら
を例えばX線、紫外線等の照射処理や、ナイトロ
ジエンマスタード、アザセリン、亜硝酸、N−メ
チル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン
(NTG)、2−アミノプリン等の変異誘起剤によ
る処理および形質導入、形質転換、接合等の通常
用いられる変異処理手段によつて変異させたもの
をも利用することができる。之等変異等の処理に
よればM−331物質の生産能力を高めることがで
きる。 本発明M−331物質の製造のための上記ストレ
プトミセス属微生物の培養方法は、基本的には一
般の微生物の培養方法に準ずることができ、通常
は液体培地による撹拌通気培養が有利である。培
地としては、ストレプトミセス属に属するM−
331物質生産菌が利用する栄養源を含有する各種
の合成培地、半合成培地あるいは天然培地を用い
ることができる。之等培地の組成としては、炭素
源として例えばグルコース、マンノース、グリセ
リン、シユクロース、糖蜜、でん粉、液化でん粉
等を、窒素源として肉エキス、カザミノ酸、ペプ
トン、グルテンミール、コーンミール、棉実油、
大豆粉、コーンスチーブリカー、乾燥酵母、リン
酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿素等を、
また必要に応じて、例えば、リン酸水素2ナトリ
ウム、リン酸2水素カリウム、炭酸カルシウム、
塩化マグネシウム等の金属のリン酸塩、炭酸塩、
塩化物等の無機塩等を夫々使用できる。培養中発
泡の著しい時には例えば大豆油、亜麻仁油等の植
物油、オクタデカノール、テトラデカノール、ヘ
プタデカノール等の高級アルコール類およびシリ
コン化合物等の消泡剤を適宜添加すればよい。通
常M−331物質生産菌は、20〜40℃で生育し、M
−331物質の生産は、約25〜40℃の範囲で行なわ
れる。本培養の培養時間は50〜100時間程度が適
当であり、培地の濃厚化に従つて、培養時間を更
に延長してもよい。上記培養に当つては撹拌通気
培養で通常行われるように、培地への滅菌空気の
吹き込みを行なうのが好ましく、微生物の効率的
生育のためには、タンク培養に用いる空気量を1
分間あたり、栄養培地1容量部に対して0.3〜0.6
容量部用い、毎分200〜400回転で撹拌するのが望
ましい。 尚、以上述べた培養条件は利用する微生物の特
性に応じてそれぞれ最適の条件を選択して適用さ
れるのが好ましい。 このようにして培養物中にM−331物質が生成
蓄積される。これは主に培養液中に含有されてい
るので、遠心分離または過により培養物から菌
体を除去した後、液から一般抗生物質の製造に
用いられる常用の手段によつて分離、精製され
る。 この分離、精製手段としては、具体的には減圧
濃縮;凍結乾燥;溶媒抽出;液性交換例えば強酸
性陽イオン交換樹脂1×3(中国製)、アンバー
ライトCG−120、弱酸性陽イオン交換樹脂122
(中国製)、アンバーライトIRC−50等の陽イオン
交換樹脂やアンバーライトIRA411、アンバーラ
イトIRA400等の陰イオン交換樹脂や非イオン交
換樹脂、アンバーライトXAD−2、ダイヤイオ
ンHP−20等の非イオン性吸着樹脂等による処
理;例えば活性炭、珪酸、シリカゲル、アルミナ
等の吸着剤による処理;結晶化乃至再結晶等を単
独で、又は任意の順序で組み合せて、また反復し
て採用することができる。 かくして本発明のM−331物質を収得できる。 本発明はまたM−331物質の塩をも提供するも
のであり、該塩は医薬として許容される通常の塩
を意味する。この医薬として許容される塩として
は、例えばナトリウム、カリウム、リチウム等の
アルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等の
アルカリ土類金属塩、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン等の有機アミン塩等を例示できる。 本発明のM−331物質及びその塩は、以下の生
物学的性質を有する点においても特徴付けられ
る。 抗菌作用 グラム陽性及びグラム陰性病原菌、特にシユ
ードモナス属の細菌の発育を阻止する。ミクロ
液体希釈法によつて検定したM−331物質の各
種グラム陽性及びグラム陰性病原菌に対する最
小発育阻止濃度(MIC)を表2に示した。なお
対照に用いた抗生物質はカルベニシリンであ
る。
【表】
【表】
又、本発明M−331物質及びその塩は生体内
において実験的感染症に対して、抗菌活性を示
す。試験方法は最新医学・第32巻・1491〜6
(1977)に準じた。M−331物質を、緑膿菌
PSE1を感染させたマウスに1回投与し、観察
された活性をED50値で検出した(被験動物の
50%を防御する有効投与量をmg/Kgで表わ
す)。それらの結果を表3に示した。なお、対
照に用いた抗生物質はカルベニシリンである。
において実験的感染症に対して、抗菌活性を示
す。試験方法は最新医学・第32巻・1491〜6
(1977)に準じた。M−331物質を、緑膿菌
PSE1を感染させたマウスに1回投与し、観察
された活性をED50値で検出した(被験動物の
50%を防御する有効投与量をmg/Kgで表わ
す)。それらの結果を表3に示した。なお、対
照に用いた抗生物質はカルベニシリンである。
【表】
急性毒性
M−331物質のマウスに対する静脈内投与で
のLD50は2400mg/Kgである。 以上のような理化学的性質および生物学的性質
を有する物質は未だ知られておらず、本発明はか
かる抗菌作用を有し、医薬として有用な新規物質
を提供するものである。 実施例 次に本発明を実施例を挙げて更に詳細に説明す
る。 実施例 グルコース6%(重量%、以下同じ)、デンプ
ン0.5%、ペプトン0.6%、魚粉0.5%、硫酸アンモ
ニウム0.7%、炭酸カルシウム0.4%および消泡剤
としてシリコンK−75(信越化学製)0.05%から
成る組成の培地100を200容量の培養タンクに
入れ、115℃で20分間滅菌した。これに上記と同
じ組成の培地で菌株M−331を培養した培養物を
5%接種し、毎分50の無菌空気を通じ、毎分
200〜250回転のプロペラ撹拌を行ないながら、28
℃で72時間培養した。培養終了後、遠心分離した
後、その上澄液について以下の分離操作を行なつ
た。 培養液をシユウ酸でPH2.0に調製後、水酸化ナ
トリウム水溶液にてPH3.8〜4.0に調製した。沈殿
物を別し、液を強酸性陽イオン交換樹脂1×
3(Na+)(中国製)に吸着させて、有効物質を
希水酸化ナトリウム水溶液にて溶出させた。その
溶出液を塩酸溶液にてPH6.5〜7.0に調製し、しば
らく放置後、析出してくる沈殿物を取した。又
液を塩化ナトリウムにて塩析した後、沈殿物を
取し、これを希水酸化ナトリウム水溶液に溶解
後、塩酸水溶液にてPH6.5〜7.0に調製し、しばら
く放置後、析出してくる沈殿物を取し、先の沈
殿物と合わせた。この沈殿物を水に溶解後、陽イ
オン交換樹脂122(Na+)(中国製)を充てんした
カラムに通過させ、有効物質を水にて溶出させ
た。溶出液のPHを6.5〜7.0に調製し、析出してく
る沈殿物を取し、乾燥させて、13.3gの粉末を
得た。 次に上記で得た粉末13.3gを水酸化ナトリウム
水溶液に溶かし、非イオン性吸着樹脂X−5(中
国製)を充てんしたカラムに通過させ、有効物質
を吸着させた。このカラムから有効物質を20%ア
セトン水溶液にて溶出させ、活性分画を集め、減
圧濃縮し、さらに凍結乾燥を行なつて白色粉末
4.6gを得た。 この白色粉末は、前記理化学的性質及び生物学
的性質を有していた。
のLD50は2400mg/Kgである。 以上のような理化学的性質および生物学的性質
を有する物質は未だ知られておらず、本発明はか
かる抗菌作用を有し、医薬として有用な新規物質
を提供するものである。 実施例 次に本発明を実施例を挙げて更に詳細に説明す
る。 実施例 グルコース6%(重量%、以下同じ)、デンプ
ン0.5%、ペプトン0.6%、魚粉0.5%、硫酸アンモ
ニウム0.7%、炭酸カルシウム0.4%および消泡剤
としてシリコンK−75(信越化学製)0.05%から
成る組成の培地100を200容量の培養タンクに
入れ、115℃で20分間滅菌した。これに上記と同
じ組成の培地で菌株M−331を培養した培養物を
5%接種し、毎分50の無菌空気を通じ、毎分
200〜250回転のプロペラ撹拌を行ないながら、28
℃で72時間培養した。培養終了後、遠心分離した
後、その上澄液について以下の分離操作を行なつ
た。 培養液をシユウ酸でPH2.0に調製後、水酸化ナ
トリウム水溶液にてPH3.8〜4.0に調製した。沈殿
物を別し、液を強酸性陽イオン交換樹脂1×
3(Na+)(中国製)に吸着させて、有効物質を
希水酸化ナトリウム水溶液にて溶出させた。その
溶出液を塩酸溶液にてPH6.5〜7.0に調製し、しば
らく放置後、析出してくる沈殿物を取した。又
液を塩化ナトリウムにて塩析した後、沈殿物を
取し、これを希水酸化ナトリウム水溶液に溶解
後、塩酸水溶液にてPH6.5〜7.0に調製し、しばら
く放置後、析出してくる沈殿物を取し、先の沈
殿物と合わせた。この沈殿物を水に溶解後、陽イ
オン交換樹脂122(Na+)(中国製)を充てんした
カラムに通過させ、有効物質を水にて溶出させ
た。溶出液のPHを6.5〜7.0に調製し、析出してく
る沈殿物を取し、乾燥させて、13.3gの粉末を
得た。 次に上記で得た粉末13.3gを水酸化ナトリウム
水溶液に溶かし、非イオン性吸着樹脂X−5(中
国製)を充てんしたカラムに通過させ、有効物質
を吸着させた。このカラムから有効物質を20%ア
セトン水溶液にて溶出させ、活性分画を集め、減
圧濃縮し、さらに凍結乾燥を行なつて白色粉末
4.6gを得た。 この白色粉末は、前記理化学的性質及び生物学
的性質を有していた。
第1図は本発明M−331物質の赤外線吸収スペ
クトル(KBr錠)分析図であり、第2図は同物質
の中性又は酸性メタノール中での紫外線吸収スペ
クトル分析図である。
クトル(KBr錠)分析図であり、第2図は同物質
の中性又は酸性メタノール中での紫外線吸収スペ
クトル分析図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記(1)〜(12)の特徴を有するM−331物質およ
びその塩。 (1) 実験式:C40H49N9O11S(高分解能フアース
ト アトミツク ボンバードメント マススペ
クトロメトリー法による) (2) 分子量:863(マススペクトル法による) (3) 元素分析値(%):C40H49N9O11S・6H2Oと
して 実測値
炭素:49.12、水素:5.94、窒素:13.24 計算値
炭素:49.43、水素:6.32、窒素:12.97 (4)比旋光度:〔α〕25 D=+58.9゜(ジメチルスル
ホキシド) (5) 赤外線吸収スペクトル:νKBr nax(cm-1) 3375、1660、1590、1535、1460、1385、1340、
1260、1175、1100、1065、960、880、815、
745、700、630、580、545 (6) 紫外線吸収スペクトル;λmax(nm) 酸性もしくは中性メタノール中 290(ε=4600)、258(ε=19500)、221(ε=
41000)、205(ε=37500)、 塩基性メタノール中 290(ε=7400)、262(ε=20400)、245(ε=
25000)、223(ε=43100)、 (7) 物質の性質:白色粉末の両性物質 (8) 溶媒に対する溶解性:水、メタノール、ジメ
チルスルホキシドおよびジメチルホルムアミド
の極性溶媒に可溶、クロロホルム、エーテルの
無極性溶媒に難溶 (9) 呈色反応:モーリツシユ、塩化第二鉄−フエ
リシアン化カリウム、フオリン、エールリツヒ
およびパウリの各反応にそれぞれ陽性、ビウレ
ツト、アンスロン、坂口、ドラゲンドルフおよ
びニンヒドリンの各反応にそれぞれ陰性。 (10) 融点:204〜209℃ (11) pKa(66%水性ジメチルホルムアミド中):
5.8、7.9、10.3、11.8 (12) 薄層クラマトグラフイー: 逆相C18シリール化シリカゲルをけい光指示
薬(254nm)および0.5Mクエン酸緩衝液(PH
=4.0):メタノール=1:1と共に用いた時
のRf値がほぼ0.45である。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59019281A JPS60164491A (ja) | 1984-02-02 | 1984-02-02 | M−331物質 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59019281A JPS60164491A (ja) | 1984-02-02 | 1984-02-02 | M−331物質 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60164491A JPS60164491A (ja) | 1985-08-27 |
| JPS62156B2 true JPS62156B2 (ja) | 1987-01-06 |
Family
ID=11995055
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59019281A Granted JPS60164491A (ja) | 1984-02-02 | 1984-02-02 | M−331物質 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60164491A (ja) |
-
1984
- 1984-02-02 JP JP59019281A patent/JPS60164491A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60164491A (ja) | 1985-08-27 |
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