JPS6318962B2 - - Google Patents
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- JPS6318962B2 JPS6318962B2 JP57025441A JP2544182A JPS6318962B2 JP S6318962 B2 JPS6318962 B2 JP S6318962B2 JP 57025441 A JP57025441 A JP 57025441A JP 2544182 A JP2544182 A JP 2544182A JP S6318962 B2 JPS6318962 B2 JP S6318962B2
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- polysaccharide
- molecular weight
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- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
発明の背景
技術分野
本発明は新規な抗腫瘍性多糖体およびその製造
方法に関する。 さらに詳しくは、本発明はニーム樹皮の熱水抽
出液を精製して得られる抗腫瘍性中性多糖体およ
びその製造方法に関するものである。本発明の多
糖体は癌の治療薬として有用である。 先行技術 従来ニーム抽出物が種々な薬理作用を有するこ
とは知られている。即ち、ニームの樹皮、葉部、
花部、果実、枝部、根皮または樹脂を水または親
水性溶媒で抽出するかあるいは微粉砕して皮膚化
粧料を得る方法(特公昭52−28853、同52−28854
および53−10125)、上記ニーム原料を親水性溶媒
および(または)熱水で抽出して抗菌作用、胃
腸・肝臓機能改善作用を有する成分を得る方法
(特公昭53−10124)および上記ニーム原料を疎水
性溶媒で抽出して皮膚疾患およびリユウマチの治
療に有効な成分を得る方法(特公昭53−13689)
が報告されている。 本発明者等は先にニーム樹皮の熱水抽出物が細
胞分裂阻止活性を有することを見い出したが、さ
らに研究を進めた結果、ニーム樹皮熱水抽出物の
薬理活性成分としてα−(1→4)−グルカンを主
鎖とし、主鎖中にβ−(1→3)−フコースを含
み、分枝としてα−(1→6)−アラビノースを有
し、グルコース、アラビノースおよびフコースの
構成割合が約5:2:1である中性多糖体を単離
した。この多糖体は文献未載の新規化合物であつ
て優れた抗腫瘍作用を有する。 発明の目的 従つて本発明の目的は、制癌剤として有用な上
記多糖体を提供することにある。本発明の多糖体
は後述する如く、ザルコーマ180腹水型および固
形型マウス移植腫瘍に対して強い抑制活性を示
し、特に定着固形腫瘍に対して著効を示す。 本発明の目的はさらに上記多糖体を製造する方
法を提供することにある。本発明の方法によれ
ば、上記多糖体は、ニーム樹皮の熱水抽出液を分
子篩処理、特にゲル過し分子量約21000の化合
物を採取することによつて製造される。 発明の具体的説明 本発明は第1に、ニーム樹皮より得られる下記
構造および特性を有する抗腫瘍性多糖体からな
る。 (イ) 構造 α−(1→4)−グルカンを主鎖とし、主鎖中
にβ−(1→3)−フコースを含み、分枝として
α−(1→6)−アラビノースを有し、グルコー
ス、アラビノースおよびフコースの構成割合が
約5:2:1の中性多糖体。 (ロ) 色と形状 凍結乾燥品は白色粉末である。 (ハ) 溶解性 水に可溶で、メタノール、エタノール、アセ
トン、エーテル、クロロホルム、酢酸エチル、
ベンゼンおよびヘキサン等の有機溶媒に不溶で
ある。 (ニ) 呈色反応 フエノール硫酸反応、アンスロン硫酸反応に
陽性で、ヨウ素の添加により青緑色を呈する。 (ホ) 分子量 分画分子量1×103〜2×105の分子篩剤を用
いたカラムゲルクロマトグラフイ単一のピーク
を与え、分子量は約21000である。 (ヘ) 赤外線吸収スペクトル 第1図に示す通りである。 IRνKBr naxcm-1:3400、2930、1630 (ト) 紫外線吸収スペクトル 水溶液中の測定で吸収極大を示さず末端吸収
のみを示す。 (チ) 13C核磁気共鳴スペクトル 重水中で外部基準にTMS(テトラメチルシラ
ン)を使用して測定した100MHz 13C核磁気共
鳴スペクトルは第2図の通りである。 δppm:109.1、101.2、78.9、73.2、62.3、18.2 本発明は第2に、ニーム樹皮の熱水抽出液を分
子篩処理し、分子量約21000を有する化合物を採
取してなる上記抗腫瘍性多糖体の製造方法からな
る。 本発明は第3に、上記分子篩処理として先ず分
画分子量約1×103〜1×105乃至1×103〜2×
105の分子篩剤を用いて行ない、次いで最初の多
糖体画分をさらに分画分子量約1×103〜2×105
乃至1×103〜8×105の分子篩剤を用いて行な
い、二番目の多糖体画分を採取してなる上記抗腫
瘍性多糖体の製造方法からなる。 本発明は第4に、上記分子篩処理がゲル過で
あり、上記分子篩剤がゲル過剤である上記抗腫
瘍性多糖体の製造方法からなる。 本発明は第5に、上記ゲル過剤がデキストラ
ンゲル、ポリアクリルアミドゲル、親水性ポリビ
ニル系ゲル又は多孔性ガラスビーズである上記抗
腫瘍性多糖体の製造方法からなる。 本発明の方法を実施するに際しては、ニーム樹
皮の熱水抽出液を分子篩処理、特にゲル過し、
分子量約21000を有する化合物を採取する。 本発明方法の原料植物であるニームは学名をメ
リア・アザジラクタ(Melia azadirachta)とい
い、熱帯地域に自生する高さ10m以上に達する木
本植物である。本発明の方法においては、ニーム
の樹皮の熱水抽出液を原料として使用する。ニー
ム樹皮を熱水で抽出処理する操作は常法に従つて
行なわれる。即ち、細断したニーム樹皮に熱水を
加えるか、あるいは、ニーム樹皮に水を加え、そ
の混合物を加熱沸騰させることによつて実施され
る。加熱は沸騰水浴中または直火で行うことがで
きる。抽出時間は原料の品質等に従つて適宜決定
されるが通常1乃至48時間である。抽出終了後、
抽出混合物を過することにより抽出液が得られ
る。かくして得られたニーム樹皮熱水抽出液には
多量の不純物が含まれているので本発明のゲル
過工程に供する前に、アルコール沈澱法または透
析膜法により、該抽出液を精製するのが望まし
い。例えば、アルコール沈澱法で精製する場合に
は、上記抽出液にメタノール、エタノールのよう
なアルコールを加え、生成した沈澱を常法によ
り、例えば遠心分離により採取する。透析膜法に
より精製する場合は、該抽出液を透析膜に入れ、
水につけて透析し、透析内液を所望により濃縮乾
固するかまたは凍結乾燥して抽出物を得る。透析
膜としては分画分子量50000以下のもの、例えば
スペクトラ・ポア1〜6(スペクトラム・メデイ
カル・インダストリーズ社製品)、ビスキング・
チユーブ(ユニオンカーバイト社製品)が使用さ
れる。アルコール沈澱法または透析膜法で精製し
て得られた抽出物を水に溶解して本発明方法の原
料であるニーム樹皮熱水抽出液とする。さらに、
ニーム樹皮の熱水抽出処理に先立つて、ニーム樹
皮を有機溶媒および(または)常温の水で抽出前
処理することにより、不要成分を予め除去してお
くことも望ましい。抽出前処理に使用する溶媒と
してはメタノール、エタノール、プロパノール、
ピリジン、アセトンのような極性有機溶媒、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、酢酸エチルのような非極
性有機溶媒があげられる。 本発明の方法におけるゲル過工程は、前記ニ
ーム樹皮熱水抽出液をゲル過剤を充填したカラ
ムにかけ、溶離する多糖体画分から分子量約
21000の多糖体を常法により採取することによつ
て実施される。ゲル過は、分画分子量が約8×
105以下のゲル過剤を用いて行なわれ、所望の
多糖体は、最初の画分から採取される。 上記工程で使用されるゲル過剤としては、デ
キストランゲル、ポリアクリルアミドゲル、ポリ
ビニル系のポリマーゲル、多孔性ガラスビーズ等
があげられる。これらは、例えばセフアデツクス
G−100、G−200、セフアクリルS−300(以上フ
アルマシア社製品、スエーデン)、バイオゲルP
−100〜P−300(バイオラツド社製品、米国)、ト
ヨパールHW−50、HW−55(東洋曹達工業、日
本)、CPG−10(エレクトロ・ヌクレオニツクス
社、米国)等の製品名で市販されている。本発明
の方法においては、分画分子量の異なるゲル過
剤を組合せて使用することにより所望の多糖体を
高純度で単離することができる。即ち、ニーム樹
皮熱水抽出液を分画分子量約1×103〜1×105乃
至1×103〜2×105のゲル過剤(例えばセフア
デツクスG−100、G−200、バイオゲルP−100、
トヨパールHW−50等)を充填したカラムにかけ
蒸留水で溶離すると多糖体が3つの画分に分画さ
れる。最初に溶出する画分を採取し、これを分画
分子量約1×103〜2×105乃至1×103〜8×105
のゲル過剤(例えばセフアデツクスG−200、
セフアクリルS−300、バイオゲルP−300、トヨ
パールHW−60等)を充填したカラムにかけ蒸留
水で溶離すると多糖体がさらに2つの画分に分画
される。二番目に溶出する画分を採取し、蒸留乾
固または凍結乾燥すると目的とする抗腫瘍性多糖
体が得られる。かくして得られた多糖体は次の構
造および特性を有する。 (イ) 構造 α−(1→4)−グルカンを主鎖とし、主鎖中
にβ−(1→3)フコースを含み、分枝として
α−(1→6)アラビノースを有し、グルコー
ス、アラビノースおよびフコースの構成割合が
約5:2:1の中性多糖体。 (ロ) 色と形状 凍結乾燥品は白色粉末である。 (ハ) 溶解性 水に可溶で、メタノール、エタノール、アセ
トン、エーテル、クロロホルム、酢酸エチル、
ベンゼンおよびヘキサン等の有機溶媒に不溶で
ある。 (ニ) 呈色反応 フエノール硫酸反応、アンスロン硫酸反応に
陽性でヨウ素の添加により青緑色を呈する。 (ホ) 分子量 分画分子量1×103〜2×105の分子篩剤を用
いたカラムゲルクロマトグラフイで単一のピー
クを与え、分子量は約21000である。 (ヘ) 赤外線吸収スペクトル 第1図に示す通りである。 IRνKBr naxcm-1:3400、2930、1630 (ト) 紫外線吸収スペクトル 水溶液中の測定で吸収極大を示さず、末端吸
収のみを示す。 (チ) 13C核磁気共鳴スペクトル 重水中で外部基準にTMS(テトラメチルシラ
ン)を使用して測定した100MHz 13C核磁気共
鳴スペクトルは第2図の通りである。 δppm:109.1、101.2、78.9、73.2、62.3、18.2 本発明の多糖体は、薬理試験の結果、ザルコー
マ180腹水型および固形型マウス移植腫瘍に対し
て顕著な阻止作用を有することが確認された。次
にその試験例を示す。 試験例 1 ザルコーマ180腹水ガンに対する効果 (試料調製) リン酸緩衝食塩水(ギブコ社製、リン酸
9.5mMを含む;PBS)に0.5%カルボキシメチル
セルロース(CMC)を懸濁させた溶液に所定濃
度になるように試料を溶解させた。 (ザルコーマ180ガン細胞移植) ICRマウス腹腔中で継代培養したザルコーマ
180ガン細胞を腹水とともにとり出し、生理食塩
水で適当に希釈して細胞数が1.0×108個/mlとな
るように調製した。この細胞懸濁液の0.1mlを4
週令雄ICRマウス腹腔へ注射器を用いて移植し
た。従つて1匹あたりの移植細胞数は1.0×107個
である。 (試料投与) ザルコーマ180ガン細胞を移植した次の日より
1日1回連続4日間、上に調製した試料を注射器
を用いて腹腔に0.1ml投与した。1試料1濃度に
つき6匹のマウスを使用した。対照は試料の溶剤
として用いた上記CMC入りPBSを同様に投与し
たものとした。投与量の表示はマウス体重1Kgあ
たりのmg数とした。 (効果の判定法) ガン細砲移植後7日目にそれぞれのマウスの体
重を測定した。次に腹腔に貯まつた腹水を全量と
り出した後のマウスの体重を測定した。腹水採取
前後の体重の差を腹水量とする。採取した腹水を
ヘマトクリツト管に吸い込ませ、ヘマトクリツト
測定用ローターを用いて、低温で遠心分離し、血
液のヘマトクリツト値に相当するアサイトクリツ
ト値を得た(腹水中に占めるガン細胞の割合)。
腹水量にこの値を乗ずれば全腹水中の細胞の容量
が得られる。これを全細胞容量(トータル・パツ
クト・セル・ボリユウム;TPCV)とする。対照
では、全腹水量は6〜10ml、TPCVは、1.6〜2.5
mlとなつた。 試料投与マウスのTPCVと対照投与マウスの
TPCVの比(T/C)をとつて100〜66%のもの
をガンに対する効果なし(−)、65〜41%のもの
をやや有効(+)、40〜11%のものを有効()、
10〜0%のものを著効()とする。結果を表1
に示す。 試験例 2 ザルコーマ180固型ガンに対する効果 (ザルコーマ180ガン細胞移植) 試験例1と同様にして1.0×108個/mlの細胞懸
濁液を調製した。この懸濁液の0.1mlを4週令、
雄ICRマウス背部皮下に注射器を用いて細胞を移
植した。 (効果判定法) ガン細胞移植後21日目に成長したガン組織を摘
出し、その重量を測定した(1群6匹の平均値)。
この重量と対照のものとの比(T/C)をとつて
効果判定を行つた。対照のガン組織重量は3.0〜
4.5gであつた。比の値が100〜71%のものを無効
(−)、70〜51%のものをやや有効(+)、50〜21
%のものを有効()、20〜0%のものを著効
()とした。結果を表1に示す。 表1から明らかなように、本発明の多糖体は、
ザルコーマ180移植ガンのうち、特に腹水ガンに
対して強い抑制効果を有している。
方法に関する。 さらに詳しくは、本発明はニーム樹皮の熱水抽
出液を精製して得られる抗腫瘍性中性多糖体およ
びその製造方法に関するものである。本発明の多
糖体は癌の治療薬として有用である。 先行技術 従来ニーム抽出物が種々な薬理作用を有するこ
とは知られている。即ち、ニームの樹皮、葉部、
花部、果実、枝部、根皮または樹脂を水または親
水性溶媒で抽出するかあるいは微粉砕して皮膚化
粧料を得る方法(特公昭52−28853、同52−28854
および53−10125)、上記ニーム原料を親水性溶媒
および(または)熱水で抽出して抗菌作用、胃
腸・肝臓機能改善作用を有する成分を得る方法
(特公昭53−10124)および上記ニーム原料を疎水
性溶媒で抽出して皮膚疾患およびリユウマチの治
療に有効な成分を得る方法(特公昭53−13689)
が報告されている。 本発明者等は先にニーム樹皮の熱水抽出物が細
胞分裂阻止活性を有することを見い出したが、さ
らに研究を進めた結果、ニーム樹皮熱水抽出物の
薬理活性成分としてα−(1→4)−グルカンを主
鎖とし、主鎖中にβ−(1→3)−フコースを含
み、分枝としてα−(1→6)−アラビノースを有
し、グルコース、アラビノースおよびフコースの
構成割合が約5:2:1である中性多糖体を単離
した。この多糖体は文献未載の新規化合物であつ
て優れた抗腫瘍作用を有する。 発明の目的 従つて本発明の目的は、制癌剤として有用な上
記多糖体を提供することにある。本発明の多糖体
は後述する如く、ザルコーマ180腹水型および固
形型マウス移植腫瘍に対して強い抑制活性を示
し、特に定着固形腫瘍に対して著効を示す。 本発明の目的はさらに上記多糖体を製造する方
法を提供することにある。本発明の方法によれ
ば、上記多糖体は、ニーム樹皮の熱水抽出液を分
子篩処理、特にゲル過し分子量約21000の化合
物を採取することによつて製造される。 発明の具体的説明 本発明は第1に、ニーム樹皮より得られる下記
構造および特性を有する抗腫瘍性多糖体からな
る。 (イ) 構造 α−(1→4)−グルカンを主鎖とし、主鎖中
にβ−(1→3)−フコースを含み、分枝として
α−(1→6)−アラビノースを有し、グルコー
ス、アラビノースおよびフコースの構成割合が
約5:2:1の中性多糖体。 (ロ) 色と形状 凍結乾燥品は白色粉末である。 (ハ) 溶解性 水に可溶で、メタノール、エタノール、アセ
トン、エーテル、クロロホルム、酢酸エチル、
ベンゼンおよびヘキサン等の有機溶媒に不溶で
ある。 (ニ) 呈色反応 フエノール硫酸反応、アンスロン硫酸反応に
陽性で、ヨウ素の添加により青緑色を呈する。 (ホ) 分子量 分画分子量1×103〜2×105の分子篩剤を用
いたカラムゲルクロマトグラフイ単一のピーク
を与え、分子量は約21000である。 (ヘ) 赤外線吸収スペクトル 第1図に示す通りである。 IRνKBr naxcm-1:3400、2930、1630 (ト) 紫外線吸収スペクトル 水溶液中の測定で吸収極大を示さず末端吸収
のみを示す。 (チ) 13C核磁気共鳴スペクトル 重水中で外部基準にTMS(テトラメチルシラ
ン)を使用して測定した100MHz 13C核磁気共
鳴スペクトルは第2図の通りである。 δppm:109.1、101.2、78.9、73.2、62.3、18.2 本発明は第2に、ニーム樹皮の熱水抽出液を分
子篩処理し、分子量約21000を有する化合物を採
取してなる上記抗腫瘍性多糖体の製造方法からな
る。 本発明は第3に、上記分子篩処理として先ず分
画分子量約1×103〜1×105乃至1×103〜2×
105の分子篩剤を用いて行ない、次いで最初の多
糖体画分をさらに分画分子量約1×103〜2×105
乃至1×103〜8×105の分子篩剤を用いて行な
い、二番目の多糖体画分を採取してなる上記抗腫
瘍性多糖体の製造方法からなる。 本発明は第4に、上記分子篩処理がゲル過で
あり、上記分子篩剤がゲル過剤である上記抗腫
瘍性多糖体の製造方法からなる。 本発明は第5に、上記ゲル過剤がデキストラ
ンゲル、ポリアクリルアミドゲル、親水性ポリビ
ニル系ゲル又は多孔性ガラスビーズである上記抗
腫瘍性多糖体の製造方法からなる。 本発明の方法を実施するに際しては、ニーム樹
皮の熱水抽出液を分子篩処理、特にゲル過し、
分子量約21000を有する化合物を採取する。 本発明方法の原料植物であるニームは学名をメ
リア・アザジラクタ(Melia azadirachta)とい
い、熱帯地域に自生する高さ10m以上に達する木
本植物である。本発明の方法においては、ニーム
の樹皮の熱水抽出液を原料として使用する。ニー
ム樹皮を熱水で抽出処理する操作は常法に従つて
行なわれる。即ち、細断したニーム樹皮に熱水を
加えるか、あるいは、ニーム樹皮に水を加え、そ
の混合物を加熱沸騰させることによつて実施され
る。加熱は沸騰水浴中または直火で行うことがで
きる。抽出時間は原料の品質等に従つて適宜決定
されるが通常1乃至48時間である。抽出終了後、
抽出混合物を過することにより抽出液が得られ
る。かくして得られたニーム樹皮熱水抽出液には
多量の不純物が含まれているので本発明のゲル
過工程に供する前に、アルコール沈澱法または透
析膜法により、該抽出液を精製するのが望まし
い。例えば、アルコール沈澱法で精製する場合に
は、上記抽出液にメタノール、エタノールのよう
なアルコールを加え、生成した沈澱を常法によ
り、例えば遠心分離により採取する。透析膜法に
より精製する場合は、該抽出液を透析膜に入れ、
水につけて透析し、透析内液を所望により濃縮乾
固するかまたは凍結乾燥して抽出物を得る。透析
膜としては分画分子量50000以下のもの、例えば
スペクトラ・ポア1〜6(スペクトラム・メデイ
カル・インダストリーズ社製品)、ビスキング・
チユーブ(ユニオンカーバイト社製品)が使用さ
れる。アルコール沈澱法または透析膜法で精製し
て得られた抽出物を水に溶解して本発明方法の原
料であるニーム樹皮熱水抽出液とする。さらに、
ニーム樹皮の熱水抽出処理に先立つて、ニーム樹
皮を有機溶媒および(または)常温の水で抽出前
処理することにより、不要成分を予め除去してお
くことも望ましい。抽出前処理に使用する溶媒と
してはメタノール、エタノール、プロパノール、
ピリジン、アセトンのような極性有機溶媒、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、酢酸エチルのような非極
性有機溶媒があげられる。 本発明の方法におけるゲル過工程は、前記ニ
ーム樹皮熱水抽出液をゲル過剤を充填したカラ
ムにかけ、溶離する多糖体画分から分子量約
21000の多糖体を常法により採取することによつ
て実施される。ゲル過は、分画分子量が約8×
105以下のゲル過剤を用いて行なわれ、所望の
多糖体は、最初の画分から採取される。 上記工程で使用されるゲル過剤としては、デ
キストランゲル、ポリアクリルアミドゲル、ポリ
ビニル系のポリマーゲル、多孔性ガラスビーズ等
があげられる。これらは、例えばセフアデツクス
G−100、G−200、セフアクリルS−300(以上フ
アルマシア社製品、スエーデン)、バイオゲルP
−100〜P−300(バイオラツド社製品、米国)、ト
ヨパールHW−50、HW−55(東洋曹達工業、日
本)、CPG−10(エレクトロ・ヌクレオニツクス
社、米国)等の製品名で市販されている。本発明
の方法においては、分画分子量の異なるゲル過
剤を組合せて使用することにより所望の多糖体を
高純度で単離することができる。即ち、ニーム樹
皮熱水抽出液を分画分子量約1×103〜1×105乃
至1×103〜2×105のゲル過剤(例えばセフア
デツクスG−100、G−200、バイオゲルP−100、
トヨパールHW−50等)を充填したカラムにかけ
蒸留水で溶離すると多糖体が3つの画分に分画さ
れる。最初に溶出する画分を採取し、これを分画
分子量約1×103〜2×105乃至1×103〜8×105
のゲル過剤(例えばセフアデツクスG−200、
セフアクリルS−300、バイオゲルP−300、トヨ
パールHW−60等)を充填したカラムにかけ蒸留
水で溶離すると多糖体がさらに2つの画分に分画
される。二番目に溶出する画分を採取し、蒸留乾
固または凍結乾燥すると目的とする抗腫瘍性多糖
体が得られる。かくして得られた多糖体は次の構
造および特性を有する。 (イ) 構造 α−(1→4)−グルカンを主鎖とし、主鎖中
にβ−(1→3)フコースを含み、分枝として
α−(1→6)アラビノースを有し、グルコー
ス、アラビノースおよびフコースの構成割合が
約5:2:1の中性多糖体。 (ロ) 色と形状 凍結乾燥品は白色粉末である。 (ハ) 溶解性 水に可溶で、メタノール、エタノール、アセ
トン、エーテル、クロロホルム、酢酸エチル、
ベンゼンおよびヘキサン等の有機溶媒に不溶で
ある。 (ニ) 呈色反応 フエノール硫酸反応、アンスロン硫酸反応に
陽性でヨウ素の添加により青緑色を呈する。 (ホ) 分子量 分画分子量1×103〜2×105の分子篩剤を用
いたカラムゲルクロマトグラフイで単一のピー
クを与え、分子量は約21000である。 (ヘ) 赤外線吸収スペクトル 第1図に示す通りである。 IRνKBr naxcm-1:3400、2930、1630 (ト) 紫外線吸収スペクトル 水溶液中の測定で吸収極大を示さず、末端吸
収のみを示す。 (チ) 13C核磁気共鳴スペクトル 重水中で外部基準にTMS(テトラメチルシラ
ン)を使用して測定した100MHz 13C核磁気共
鳴スペクトルは第2図の通りである。 δppm:109.1、101.2、78.9、73.2、62.3、18.2 本発明の多糖体は、薬理試験の結果、ザルコー
マ180腹水型および固形型マウス移植腫瘍に対し
て顕著な阻止作用を有することが確認された。次
にその試験例を示す。 試験例 1 ザルコーマ180腹水ガンに対する効果 (試料調製) リン酸緩衝食塩水(ギブコ社製、リン酸
9.5mMを含む;PBS)に0.5%カルボキシメチル
セルロース(CMC)を懸濁させた溶液に所定濃
度になるように試料を溶解させた。 (ザルコーマ180ガン細胞移植) ICRマウス腹腔中で継代培養したザルコーマ
180ガン細胞を腹水とともにとり出し、生理食塩
水で適当に希釈して細胞数が1.0×108個/mlとな
るように調製した。この細胞懸濁液の0.1mlを4
週令雄ICRマウス腹腔へ注射器を用いて移植し
た。従つて1匹あたりの移植細胞数は1.0×107個
である。 (試料投与) ザルコーマ180ガン細胞を移植した次の日より
1日1回連続4日間、上に調製した試料を注射器
を用いて腹腔に0.1ml投与した。1試料1濃度に
つき6匹のマウスを使用した。対照は試料の溶剤
として用いた上記CMC入りPBSを同様に投与し
たものとした。投与量の表示はマウス体重1Kgあ
たりのmg数とした。 (効果の判定法) ガン細砲移植後7日目にそれぞれのマウスの体
重を測定した。次に腹腔に貯まつた腹水を全量と
り出した後のマウスの体重を測定した。腹水採取
前後の体重の差を腹水量とする。採取した腹水を
ヘマトクリツト管に吸い込ませ、ヘマトクリツト
測定用ローターを用いて、低温で遠心分離し、血
液のヘマトクリツト値に相当するアサイトクリツ
ト値を得た(腹水中に占めるガン細胞の割合)。
腹水量にこの値を乗ずれば全腹水中の細胞の容量
が得られる。これを全細胞容量(トータル・パツ
クト・セル・ボリユウム;TPCV)とする。対照
では、全腹水量は6〜10ml、TPCVは、1.6〜2.5
mlとなつた。 試料投与マウスのTPCVと対照投与マウスの
TPCVの比(T/C)をとつて100〜66%のもの
をガンに対する効果なし(−)、65〜41%のもの
をやや有効(+)、40〜11%のものを有効()、
10〜0%のものを著効()とする。結果を表1
に示す。 試験例 2 ザルコーマ180固型ガンに対する効果 (ザルコーマ180ガン細胞移植) 試験例1と同様にして1.0×108個/mlの細胞懸
濁液を調製した。この懸濁液の0.1mlを4週令、
雄ICRマウス背部皮下に注射器を用いて細胞を移
植した。 (効果判定法) ガン細胞移植後21日目に成長したガン組織を摘
出し、その重量を測定した(1群6匹の平均値)。
この重量と対照のものとの比(T/C)をとつて
効果判定を行つた。対照のガン組織重量は3.0〜
4.5gであつた。比の値が100〜71%のものを無効
(−)、70〜51%のものをやや有効(+)、50〜21
%のものを有効()、20〜0%のものを著効
()とした。結果を表1に示す。 表1から明らかなように、本発明の多糖体は、
ザルコーマ180移植ガンのうち、特に腹水ガンに
対して強い抑制効果を有している。
【表】
試験例 3
定着固形ガンに対する効果
ザルコーマ180細胞1×107個を雄性ICRマウス
(5匹)背部皮下に移植し、飼育した。固形腫瘍
が完全に定着し、1〜2g程の大きさとなつた10
日目から1日1回、5日間マウス腹腔内に所定量
の試料を投与した。移植後21日目に腫瘍部を切り
とりその重量部を対照群と比較し、試験例2の方
法に従つて効果を判定した。結果を表2に示す。
(5匹)背部皮下に移植し、飼育した。固形腫瘍
が完全に定着し、1〜2g程の大きさとなつた10
日目から1日1回、5日間マウス腹腔内に所定量
の試料を投与した。移植後21日目に腫瘍部を切り
とりその重量部を対照群と比較し、試験例2の方
法に従つて効果を判定した。結果を表2に示す。
【表】
試験例 4
急性毒性
本発明の多糖体を体重20±1gのICR雄性マウス
に投与して急性毒性試験を行なつた結果、LD50
値は、腹腔内投与で600mg/Kg以上、経口投与で
は1000mg/Kg以上であつた。 上記の薬理試験の結果からも明らかなように、
本発明の多糖体は顕著な抗腫瘍性を有し、毒性は
極めて低いので、制癌剤として優れた性質を有す
る。また、定着固形ガンに対して特に強い抑制効
果を有することから本発明の多糖体は免疫賦活型
の抗腫瘍作用を有すると考えられる。 本発明の多糖体は、各種の癌疾患に対して有効
であり、投与量は、症状、年令、体重などによつ
て異なるが、通常は成人に対して1日100〜2500
mgであり、1〜4回に分けて投与することができ
る。 本発明の多糖体は任意所要の製剤用担体または
賦形剤を用いて経口または非経口投与用に製剤化
される。 経口投与用の錠剤、散剤、カプセル剤、顆粒剤
等は慣用の賦形剤例えば炭酸カルシウム、リン酸
カルシウム、とうもろこしでんぷん、馬鈴薯でん
ぷん、砂糖、ラクトース、タルク、ステアリン酸
マグネシウム、アラビアゴム等を含有していても
よい。経口投与用液体製剤は水性または油性懸濁
液、溶液、シロツプ、エリキシル剤その他であつ
てもよい。 注射用製剤は溶液または懸濁液の形態であり、
懸濁化剤、安定剤または分散剤のような処方剤を
含んでいてもよく、滅菌蒸留水、精油たとえばピ
ーナツ油、とうもろこし油あるいは非水溶媒、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等を含有していてもよい。 直腸内投与のためには坐剤用組成物の形で提供
され、周知の製剤担体たとえばポリエチレングリ
コール、ラノリン、ココナツト油等を含有してい
てもよい。 次に参考例および実施例を示して本発明をさら
に具体的に説明する。 参考例 ニーム樹皮熱水抽出液の製造 (1) ニーム樹皮乾燥品50gをベンゼン(500ml×
3)およびメタノール(500ml×3)を用いて
室温で24時間抽出前処理し、得られた抽出残渣
を熱水200mlで3回抽出処理した。得られた抽
出液を合し、ロータリーエバポレーターで濃縮
乾固し、1960.5mgの粉末を得た。 (2) 上記(1)で得られた粉末1000mgを水200mlに溶
解し、得られた水溶液に純エタノールを撹拌し
ながら室温で徐々に加え、水溶液中のエタノー
ル濃度が80%になつたときに添加をやめ、生成
した沈澱を遠心分離により採取し、594.5mgの
褐色粉末を得た。 (3) 上記(1)で得られた粉末500mgを水50mlにとか
し、この水溶液をスペクトラ ポア6(分画分
子量50000)に入れ、水に対して透析した。透
析内液をロータリーエバポレーターを用いて濃
縮乾固して褐色の粉末310mgを得た。 実施例 上記参考例(2)または(3)で得られたニーム樹皮熱
水抽出物1020mgを20mlの蒸留水に溶解し、セフア
デツクスG−100を充填したカラム(直径7.0cm、
35.0cm)に注ぎ、蒸留水を用いてゲル過を行つ
た。フエノール硫酸法で溶出液中の糖含量を定量
しつつゲル過を行うと、多糖体は3つに分画さ
れる。最初に溶出される画分から多糖体273mgが
得られる。次にこの50mgを5mlの蒸留水に溶解
し、セフアデツクスG−200を充填したカラム
(直径4.0cm、長さ50.0cm)に注ぎ、蒸留水を用い
てゲル過を行つた。フエノール硫酸法で溶出液
中の糖含量を定量しつつゲル過を行うと多糖体
は2つに分画される。二番目に溶出する多糖体画
分より所望の抗腫瘍性多糖体16mgが得られた。こ
のものは、高速液体クロマトおよび電気泳動で単
一の化合物であることを確認した。 また上記ゲル過において、セフアデツクスG
−200の代りにセフアクリルS−300を使用しても
同様の結果が得られた。 発明の具体的効果 上に詳述した如く、本発明によれば、第1に、
抗腫瘍性多糖体が提供される。本多糖体は文献未
載の新規化合物であつて、試験例で示したよう
に、ザルコーマ180腹水型および固形型マウス移
植腫瘍等に対して強い抑制活性を示し、毒性は非
常に低いので、制癌剤として有用である。 本発明によれば、第2に、上記多糖体の製造方
法が提供される。即ち、該多糖体は、ニーム樹皮
の熱水抽出液を分子篩処理し、分子量約21000を
有する化合物を採取することによつて得られる。 本発明によれば、第3に、上記多糖体の有利な
製造方法が提供される。即ち、該多糖体は、上記
分子篩処理を分画分子量約1×103〜1×105乃至
1×103〜2×105の分子篩剤と分画分子量約1×
103〜2×105〜8×105の分子篩剤と組合せて行
なうことによつて高純度で得られる。 本発明によれば、第4に、上記多糖体のさらに
有利な製造方法が提供される。即ち、該多糖体
は、上記分子篩処理としてゲル過剤を用いたゲ
ル過を行うことによつてより容易に得られる。 本発明によれば、第5に、上記多糖体のさらに
有利な製造方法が提供される。即ち、該多糖体
は、ゲル過剤としてデキストランゲル、ポリア
クリルアミドゲル、親水性ポリビニル系ゲルまた
は多孔性ガラスビーズを使用することによつて容
易に高純度で得られる。
に投与して急性毒性試験を行なつた結果、LD50
値は、腹腔内投与で600mg/Kg以上、経口投与で
は1000mg/Kg以上であつた。 上記の薬理試験の結果からも明らかなように、
本発明の多糖体は顕著な抗腫瘍性を有し、毒性は
極めて低いので、制癌剤として優れた性質を有す
る。また、定着固形ガンに対して特に強い抑制効
果を有することから本発明の多糖体は免疫賦活型
の抗腫瘍作用を有すると考えられる。 本発明の多糖体は、各種の癌疾患に対して有効
であり、投与量は、症状、年令、体重などによつ
て異なるが、通常は成人に対して1日100〜2500
mgであり、1〜4回に分けて投与することができ
る。 本発明の多糖体は任意所要の製剤用担体または
賦形剤を用いて経口または非経口投与用に製剤化
される。 経口投与用の錠剤、散剤、カプセル剤、顆粒剤
等は慣用の賦形剤例えば炭酸カルシウム、リン酸
カルシウム、とうもろこしでんぷん、馬鈴薯でん
ぷん、砂糖、ラクトース、タルク、ステアリン酸
マグネシウム、アラビアゴム等を含有していても
よい。経口投与用液体製剤は水性または油性懸濁
液、溶液、シロツプ、エリキシル剤その他であつ
てもよい。 注射用製剤は溶液または懸濁液の形態であり、
懸濁化剤、安定剤または分散剤のような処方剤を
含んでいてもよく、滅菌蒸留水、精油たとえばピ
ーナツ油、とうもろこし油あるいは非水溶媒、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等を含有していてもよい。 直腸内投与のためには坐剤用組成物の形で提供
され、周知の製剤担体たとえばポリエチレングリ
コール、ラノリン、ココナツト油等を含有してい
てもよい。 次に参考例および実施例を示して本発明をさら
に具体的に説明する。 参考例 ニーム樹皮熱水抽出液の製造 (1) ニーム樹皮乾燥品50gをベンゼン(500ml×
3)およびメタノール(500ml×3)を用いて
室温で24時間抽出前処理し、得られた抽出残渣
を熱水200mlで3回抽出処理した。得られた抽
出液を合し、ロータリーエバポレーターで濃縮
乾固し、1960.5mgの粉末を得た。 (2) 上記(1)で得られた粉末1000mgを水200mlに溶
解し、得られた水溶液に純エタノールを撹拌し
ながら室温で徐々に加え、水溶液中のエタノー
ル濃度が80%になつたときに添加をやめ、生成
した沈澱を遠心分離により採取し、594.5mgの
褐色粉末を得た。 (3) 上記(1)で得られた粉末500mgを水50mlにとか
し、この水溶液をスペクトラ ポア6(分画分
子量50000)に入れ、水に対して透析した。透
析内液をロータリーエバポレーターを用いて濃
縮乾固して褐色の粉末310mgを得た。 実施例 上記参考例(2)または(3)で得られたニーム樹皮熱
水抽出物1020mgを20mlの蒸留水に溶解し、セフア
デツクスG−100を充填したカラム(直径7.0cm、
35.0cm)に注ぎ、蒸留水を用いてゲル過を行つ
た。フエノール硫酸法で溶出液中の糖含量を定量
しつつゲル過を行うと、多糖体は3つに分画さ
れる。最初に溶出される画分から多糖体273mgが
得られる。次にこの50mgを5mlの蒸留水に溶解
し、セフアデツクスG−200を充填したカラム
(直径4.0cm、長さ50.0cm)に注ぎ、蒸留水を用い
てゲル過を行つた。フエノール硫酸法で溶出液
中の糖含量を定量しつつゲル過を行うと多糖体
は2つに分画される。二番目に溶出する多糖体画
分より所望の抗腫瘍性多糖体16mgが得られた。こ
のものは、高速液体クロマトおよび電気泳動で単
一の化合物であることを確認した。 また上記ゲル過において、セフアデツクスG
−200の代りにセフアクリルS−300を使用しても
同様の結果が得られた。 発明の具体的効果 上に詳述した如く、本発明によれば、第1に、
抗腫瘍性多糖体が提供される。本多糖体は文献未
載の新規化合物であつて、試験例で示したよう
に、ザルコーマ180腹水型および固形型マウス移
植腫瘍等に対して強い抑制活性を示し、毒性は非
常に低いので、制癌剤として有用である。 本発明によれば、第2に、上記多糖体の製造方
法が提供される。即ち、該多糖体は、ニーム樹皮
の熱水抽出液を分子篩処理し、分子量約21000を
有する化合物を採取することによつて得られる。 本発明によれば、第3に、上記多糖体の有利な
製造方法が提供される。即ち、該多糖体は、上記
分子篩処理を分画分子量約1×103〜1×105乃至
1×103〜2×105の分子篩剤と分画分子量約1×
103〜2×105〜8×105の分子篩剤と組合せて行
なうことによつて高純度で得られる。 本発明によれば、第4に、上記多糖体のさらに
有利な製造方法が提供される。即ち、該多糖体
は、上記分子篩処理としてゲル過剤を用いたゲ
ル過を行うことによつてより容易に得られる。 本発明によれば、第5に、上記多糖体のさらに
有利な製造方法が提供される。即ち、該多糖体
は、ゲル過剤としてデキストランゲル、ポリア
クリルアミドゲル、親水性ポリビニル系ゲルまた
は多孔性ガラスビーズを使用することによつて容
易に高純度で得られる。
第1図は本発明の抗腫瘍性多糖体の赤外線吸収
スペクトルを示し、第2図は、同物質の 13C核磁
気共鳴スペクトルを示す。
スペクトルを示し、第2図は、同物質の 13C核磁
気共鳴スペクトルを示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ニーム樹皮より得られる下記構造および特性
を有する抗腫瘍性多糖体。 (イ) 構造 α−(1→4)−グルカンを主鎖とし、主鎖中
にβ−(1→3)−フコースを含み、分枝として
α−(1→6)アラビノースを有し、グルコー
ス、アラビノースおよびフコースの構成割合が
約5:2:1の中性多糖体。 (ロ) 色と形状 凍結乾燥品は白色粉末である。 (ハ) 溶解性 水に可溶で、メタノール、エタノール、アセ
トン、エーテル、クロロホルム、酢酸エチル、
ベンゼンおよびヘキサン等の有機溶媒に不溶で
ある。 (ニ) 呈色反応 フエノール硫酸反応、アンスロン硫酸反応に
陽性でヨウ素の添加により青緑色を呈する。 (ホ) 分子量 分画分子量1×103〜2×105の分子篩剤を用
いたカラムゲルクロマトグラフイで単一のピー
クを与え、分子量は約21000である。 (ヘ) 赤外線吸収スペクトル 第1図に示す通りである。 IRνKBr naxcm-1:3400、2930、1630 (ト) 紫外線吸収スペクトル 水溶液中の測定で吸収極大を示さず、末端吸
収のみを示す。 (チ) 13C核磁気共鳴スペクトル 重水中で外部基準にTMS(テトラメチルシラ
ン)を使用して測定した100MHz 13C核磁気共
鳴スペクトルは第2図の通りである。 δppm:109.1、101.2、78.9、73.2、62.3、18.2 2 ニーム樹皮の熱水抽出液を分子篩処理し、分
子量約21000を有する化合物を採取することを特
徴とする下記構造および特性を有する抗腫瘍性多
糖体の製造方法。 (イ) 構造 α−(1→4)−グルカンを主鎖とし、主鎖中
にβ−(1→3)−フコースを含み、分枝として
α−(1→6)−アラビノースを有し、グルコー
ス、アラビノースおよびフコースの構成割合が
約5:2:1の中性多糖体。 (ロ) 色と形状 凍結乾燥品は白色粉末である。 (ハ) 溶解性 水に可溶で、メタノール、エタノール、アセ
トン、エーテル、クロロホルム、酢酸エチル、
ベンゼンおよびヘキサン等の有機溶媒に不溶で
ある。 (ニ) 呈色反応 フエノール硫酸反応、アンスロン硫酸反応に
陽性でヨウ素の添加により青緑色を呈する。 (ホ) 分子量 分画分子量1×103〜2×105の分子篩剤を用
いたカラムゲルクロマトグラフイで単一のピー
クを与え、分子量は約21000である。 (ヘ) 赤外線吸収スペクトル 第1図に示す通りである。 IRνKBr naxcm-1:3400、2930、1630 (ト) 紫外線吸収スペクトル 水溶液中の測定で吸収極大を示さず、末端吸
収のみを示す。 (チ) 13C核磁気共鳴スペクトル 重水中で外部基準にTMS(テトラメチルシラ
ン)を使用して測定した100MHz 13C核磁気共
鳴スペクトルは第2図の通りである。 δppm:109.1、101.2、78.9、73.2、62.3、18.2 3 上記分子篩処理は、先ず分画分子量約1×
103〜1×105乃至1×103〜2×105の分子篩剤を
用いて行ない、次いで最初の多糖体画分をさらに
分画分子量約1×103〜2×105乃至1×103〜8
×105の分子篩剤を用いて行ない、二番目の多糖
体画分を採取することを特徴とする特許請求の範
囲第2項記載の抗腫瘍性多糖体の製造方法。 4 上記分子篩処理がゲル過であり、上記分子
篩剤がゲル過剤である特許請求の範囲第2項ま
たは第3項記載の抗腫瘍性多糖体の製造方法。 5 上記ゲル過剤がデキストランゲル、ポリア
クリルアミドゲル、親水性ポリビニル系ゲルまた
は多孔性ガラスビーズである特許請求の範囲第4
項記載の抗腫瘍性多糖体の製造方法。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57025441A JPS58144321A (ja) | 1982-02-19 | 1982-02-19 | 抗腫瘍性多糖体およびその製造方法 |
| DE19833305047 DE3305047A1 (de) | 1982-02-19 | 1983-02-14 | Polysaccharide, ihre herstellung und diese enthaltende therapeutische zusammensetzungen |
| US06/466,553 US4536496A (en) | 1982-02-19 | 1983-02-15 | Polysaccharides N9GI, their preparation and therapeutic compositions containing them |
| GB08304461A GB2120265B (en) | 1982-02-19 | 1983-02-17 | Polysaccharides their preparation and therapeutic compositions containing them |
| FR8302708A FR2522001B1 (fr) | 1982-02-19 | 1983-02-18 | Polysaccharides, leur preparation et compositions therapeutiques contenant ces produits |
| CH937/83A CH653349A5 (de) | 1982-02-19 | 1983-02-18 | Polysaccharide, ihre herstellung und diese enthaltende therapeutische zusammensetzungen. |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57025441A JPS58144321A (ja) | 1982-02-19 | 1982-02-19 | 抗腫瘍性多糖体およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58144321A JPS58144321A (ja) | 1983-08-27 |
| JPS6318962B2 true JPS6318962B2 (ja) | 1988-04-20 |
Family
ID=12166084
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57025441A Granted JPS58144321A (ja) | 1982-02-19 | 1982-02-19 | 抗腫瘍性多糖体およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58144321A (ja) |
-
1982
- 1982-02-19 JP JP57025441A patent/JPS58144321A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58144321A (ja) | 1983-08-27 |
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