JPS6328097B2 - - Google Patents
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- JPS6328097B2 JPS6328097B2 JP9278980A JP9278980A JPS6328097B2 JP S6328097 B2 JPS6328097 B2 JP S6328097B2 JP 9278980 A JP9278980 A JP 9278980A JP 9278980 A JP9278980 A JP 9278980A JP S6328097 B2 JPS6328097 B2 JP S6328097B2
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- Japan
- Prior art keywords
- film
- polyethylene glycol
- coating
- composition
- stretching
- Prior art date
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- Expired
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- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
本発明は、フイルムの片方の表面が平坦であつ
て他の面が無数の山脈状微小ヒダでおおわれたデ
ユアルサーフエス構造を有する易滑性ポリエステ
ルフイルムに関する。 ポリエステルフイルム、特にポリエチレンテレ
フタレートの二軸延伸フイルムは、そのすぐれた
機械的性質,電気的性質,耐熱性及び耐薬品性な
どから磁気テープ,写真フイルム,各種包装用フ
イルム,コンデンサー、メタライジング電気絶縁
材料及び書写材料など極めて広汎な用途に使用さ
れ、その需要の伸びは最近特に著しい。しかしな
がらこれら素材を円滑に生産し、種々の分野への
適用をする場合、技術改善の対象として滑り性が
問題となつている。 即ち極めて薄いフイルムに於て、この滑り性が
不足すると実用上捲取り作業,捲き返し作業,塗
布作業、スリツト作業などに重大な支障を与え、
捲き皺発生の原因や著しい静電気の発生による塵
埃吸著など好ましからざる現象を誘起し、その良
好な物理的特性を有しているにもかゝわらず、実
質的には素材としての十分な活用がはかりえなく
なる。たとえば、ポリエチレンテレフタレートの
未延伸或は一軸延伸フイルムとして加圧成形,真
空成形される用途も近年増加してきており、表面
の滑性が不足すると重ね合せた成形物を相互にぬ
きとることが出来ず、加工上の流れ作業性が著し
く低下するなどの例も出てくる。この為に従来と
られてきた方法はポリエステルフイルムの製膜に
際してポリマー中に、種々のフイラー例えば酸化
硅素,カオリン,タルク,炭酸カルシウム,アル
ミナなどを添加し、二軸延伸の過程で表層にこれ
らの添加物の効果を及ぼすことによつて微小突起
を形成せしめ滑り性を発現せしめるものである。
また従来技術では重合過程で触媒残渣などの不溶
性の粒子を形成させ、これを広く表層に作用させ
ることなどの技術手段でもつて対応がはかられて
きた。事実このことによつて、ポリエステルフイ
ルムの滑りは改善され需要は順調に伸びている
が、用途によつてはこれら物質が膜組織内に介在
すると透明度が減少したり、ボイドを生成するな
ど好ましからざる現象を招き、特にジアゾフイル
ム、メタライジング用フイルム、写真フイルム及
び磁気テープフイルムにはこれらが重大な障害と
なつて立ちはだかつている。とりわけ最近伸長の
著しいビデオ用ベースフイルムについては、電磁
特性を良好に保つために、片面は極度に平坦に且
つ他面は良好な搬送特性即ち良好な走行性が要求
されている。このような極めて高度な表面性を要
求されるビデオ用ベースフイルムについては、フ
イラーを細くし且つ添加割合を充分少くして、滑
り性(搬送走行性)が最少限度保たれている範囲
で、表面平坦性を維持してドロツプアウト、カラ
ーノイズ等の電磁特性を良好に保つなどバランス
を図る技術によつて解決策がなされている。しか
しながら、かような技術のみではベース表面性の
改善に限度がある。この内部のフイラーの突起効
果を表層に集中させて滑り性を改良する場合に
は、突出作用はフイルム両表面に及ぶため磁気塗
料層への転写の逆効果を無視することが出来な
い。加えて高分子中に無機微粒子を添加したり或
は不溶性の触媒残渣を生成せしめて表層に細い突
起を形成せしめる方法では製膜の過程に於て、組
織中に粗大な不溶性異物が発生しやすく、この異
物は表層に形成される微小な凹凸をはるかに上ま
わる大きさとして表面に作用する為に、磁性塗膜
にこれが転写し、凹部凸部何れも共にヘツドとの
接触に際しスペースロスを発生せしめ記録損失
(ドロツプアウト)をもたらす。かかる観点から
ビデオ用ベースフイルムとしての好ましい態様
は、片面が可能な限り平坦であつて、他の表面は
捲取作業性及び搬送走行性が良好に保たれる範囲
で凹凸(中心線平均粗さ:CLA)が小さく磁気
層への転写が起らないようなものである。このよ
うなフイルム表面のデユアル化が望ましいのであ
るが、実際には従来から多くの技術が検討され続
けてきたにもかかわらず、性能上未だ充分満足す
べき水準に達していないか、または品質的には一
応のレベルに達していても生産技術上問題を伴う
など不完全なものが殆どを占めている。このよう
な状況に鑑み本発明者らは、片面が平坦でありか
つ他の面が走行性を発現するに足りる微細突起を
もつた所謂デユアルサーフエス化ポリエステルフ
イルムを得る方法について広汎且つ多岐に亘つて
検討を重ねた結果、本発明に到達した。 即ち、本発明は、結晶配向が完了する前のポリ
エステルフイルムの表面(片面)にアクリル酸金
属塩10〜90wt%,ポリエチレングリコール5〜
45wt%及びポリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル5〜45wt%からなる固形成分を含有
する水系組成物を塗設し、続いて延伸,熱固定処
理でフイルムの結晶配向を完了させ、この間に該
固形成分の反応によつて該フイルムの塗設層に山
脈状の微小ヒダを形成させてなる易滑性ポリエス
テルフイルムである。 本発明を説明する。 本発明のフイルム滑り性効果は、結晶配向が完
了する前のフイルム例えば未延伸フイルム,一軸
延伸フイルム等に上記水系組成物を適用し、続け
て縦延伸或は横延伸を行い、更に熱固定を行う一
連の操作、即ちインラインコーテイング方式を行
うことによつて得られる。未延伸或は一軸フイル
ムに前記の水系組成物(液)を塗布しそのまま経
時させたあと二軸延伸を完結せしめても効果的な
表面状態を得ることはむづかしく、あくまでも塗
布,延伸,熱固定の一連の工程が連続して行われ
ることが本発明を達成する上で極めて重要な条件
となる。 本発明に云うポリエステルフイルムとは芳香族
二塩基酸或はそのエステル形成性誘導体とジオー
ル或はそのエステル形成性誘導体とから合成され
るポリエステルその代表的なものとしてポリエチ
レンテレフタレートを例示できるまたはその共重
合体さらにはそれと小割合の他のポリマーとのブ
レンド体を押し出して得られるシート状物質がそ
の対象となる。 本発明における「結晶配向が完了する前」とは
延伸,熱固定処理を更に要する状態を意味し、未
延伸の状態,一軸延伸の状態等がその代表例であ
る。 次に、本発明に供する水系組成物の固形成分の
一つであるアクリル酸金属塩とは Mm(CH2=CHCOO)n・Xi 〔ここで M:Ca,Mg,Al,Sn,Zn,Na等の金属 m:1,2の数 n:1〜6の数 X:Cl,−OH i:0または1〜5の数〕 である。 で表わされる含金属多官能性アクリル酸モノマー
である。生産性、反応性の点から、金属としては
Al,Znなどであることが好ましい。例えばAl2
(CH2=CHCOO)2〜5 Cl4〜1 またはZn(CH2=
CHCOO)2などが使用の対象であつて、これらは
水に溶解した形で用いる。また、ポリエチレング
リコールジグリシジルエーテルとは下記構造を有
するものでエポキシ当量(WPE)が概略170〜
380のものがよい。 (ここで、mは整数で、9程度が好ましい)さ
らにポリエチレングリコールとは、一般式HO
(CH2CH2O)lCH2C2OHで表わされる水溶性の
化合物(lは整数である)であり、前記2成分と
の相互作用が現われるためにはその分子量(平
均)は3000以上であることが好ましい。 ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
及びポリエチレングリコールは何れも水に溶解し
て、前記アクリル酸金属塩水溶液と合体するが、
フイルムの表面に塗設し山脈状の微小ヒダ形成に
よる突起効果をひき出すには、前記成分を夫々任
意の割合で単に混合した組成物であればよいと云
うものではない。8成分の組成比率が、固形分比
率で、アクリル酸金属塩90〜10wt%、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル5〜45wt
%及びポリエチレングリコール5〜45wt%の範
囲で調製される組成物である必要がある。アクリ
ル酸金属塩の比率が上記指定の範囲を逸脱して多
くなりすぎると、形成された微小な山脈状ヒダが
硬く脆くなつて削れが大きくなる。少な過ぎると
ヒダの形成が緩慢となつて良好な走行性が確保出
来ない。 ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
が上記範囲を逸脱して多くなりすぎるとフイルム
間の滑りが悪くなり、逆に少なすぎると微妙なヒ
ダの生成が悪くなる。さらにポリエチレングリコ
ールについてはその配合割合が少なすぎると、金
属物質例えばビデオハードに内蔵されている固定
ピンなどに対する滑りが十分でなく、接触抵抗が
増大する悪影響がある。また多すぎると湿潤雰囲
気での初期抵抗即ちスタート時の滑り性が悪くな
る。前述の特定割合で混合された組成物を結晶配
向が完了する前のポリエステルフイルムに適用
し、該フイルムの結晶配向を完了させる処理の間
に該組成物の各成分間相互の反応をひきおこさせ
ることで、フイルムの塗設層に山脈状の微小ヒダ
を形成できる。このように好ましいデユアルサー
フエスフイルムが得られる理由は明らかにできて
はいないが、組成物塗設後のフイルムの組織が拡
張延伸され、高温度雰囲気下で熱処理を受ける一
連のプロセスに於て、フイルムの延伸,熱固定処
理と組成物の乾燥による凝集的会合,架橋反応に
よる樹脂状収縮等とが微妙に作用しあつて山脈状
ヒダを形成されると、考えられる。 組成物は、このようにポリエステルフイルム表
面で各々の成分が相互に反応を起こし山脈状ヒダ
を形成するが、この場合ベース基材と塗膜層とは
極めて強固に結合されており特に膜の剥離,離脱
が問題となることはない。 このようにしてポリエステルフイルムの片面を
易滑化し磁性塗料が他面に塗布された際に、この
磁性塗膜側に他面の微小突起がほとんど転写せず
に、且つ一定の水準の搬送走行性を保持する必要
がある。このため適用する組成物は、通常0.5〜
10wt%の濃度とすることが適当である。またフ
イルムへの塗布量は水系組成物(wet)で0.5〜
2.5g/m2、固形分として0.01〜1.0g/m2もあれ
ば十分である。塗布面側の表面特性がそこなわれ
ないかぎり該組成物に混和をはかりうる他の物
質、例えば界面活性剤,安定剤,架橋促進剤,反
応触媒,樹脂類及び補助滑剤などを加えることは
一向にさしつかえはない。 次にこの組成物をポリエステルフイルムの表面
に塗設する方法としては、公知の技術手段例えば
リバースコート,キスマイヤーコート,グラビア
コート,スロツトダイコート及びカーテンコート
などが独立又は組み合せた形で適用すればよい。
このデユアルサーフエス化の為に、はん雑で独特
のむづかしい方法を用いる必要は全くない。 塗工を施す対象は結晶配向が完了する前のポリ
エステルフイルム、例えばポリエステル樹脂を溶
融押し出ししてキヤステイングした直後(未延伸
フイルム)またはタテ又はヨコどちらか一方向に
延伸を行つた直後(一軸延伸フイルム)のフイル
ムがその対象となる。微小凹凸を有する山脈状ヒ
ダを表層に形成せしめ、易滑走行性を保持させる
ためには塗布組成物が少くともベースのフイルム
の延伸が完結する直前で乾燥が終了しておりその
後少くとも180℃以上の温度で2.5秒以上熱処理を
受けることが好ましい。 即ちフイルムが二軸延伸され結晶化される熱雰
囲気を塗布物質組成の相互反応に最大限活用する
ことにより特異な表面形態を形づくればよい。 本発明の被覆処理された易滑ポリエステルフイ
ルムは片面のみが微小ヒダでおおわれ且つ他面は
極力平坦に保つことを意図している。製膜プロセ
スでフイルムを捲きとつた時にこの粗化した面と
平坦面との接触により、平坦面側が変形し、いわ
ゆる転写現象が起こる可能性は殆どない。このよ
うに本発明の微小突起ヒダは極めて小さく、実際
上問題とならない程度の低粗度であるから、捲取
時に転写の影響は無視できる。 以上の如く、ポリマー中への無機フイラーを微
細化して添加を極度におさえたポリマーまたは添
加物を全く含まないポリマーを製膜して表面の平
坦性を保持せしめたフイルムが生産上極めて捲取
り困難であつたものを該組成物の適用で先づ容易
に捲きとりを可能にした点で格段の技術進をもた
らしめたものと云える。 しかもこのような方法で得られたデユアルサー
フエスフイルムはビデオテープレコーダー搬走系
を模擬して作られたNJS走行試験機101型(日本
自動制御)を通じての走行テストで、極めて小さ
い動的摩擦係数を示すのみならず、固定ピンに対
する削れ性(摩擦摩耗性)も優れているから、磁
気テープ用ベースフイルムとして優れた性質を有
していることが明らかである。本発明の態様をよ
り的確に説明するために以下実施例をあげて詳し
く説明するが、ここにあげるものはごく一部分の
例を示しているにすぎずこれに限定されるもので
はない。 なお実施例中の測定項目は次の方法で測定し
た。 1 PV値;粗面化されたフイルムを東京精秘社
製触針式表面粗さ計(Surcom3B)を使用して
針の半径2μ、荷重0.19rの条件下にフイルム基
準長26mmについて基準長方向を50倍表面粗さ方
向を2万倍に拡大しチヤートを書かせ粗面曲線
から基準長さだけ抜きとつた部分の平均線に平
行な直線のうち高い方から1番目の谷底を通る
ものをえらびこの2直線の間隔を縦倍率で割つ
た値をミクロン単位で表わしてこのPV値の10
個の平均値で表わす。 2 CLA値 上記1と同様の装置でフイルム粗さ曲線を求
めその中心線の方向に測定長さL(基準長2mm)
の部分を抜きとりこのぬきとり部分の中心線を
X軸、縦倍率の方向をY軸として粗さ曲線をY
=f(x)で表わした時次の式で与えられた値
をμ単位で表わす。 RCLA=1/L∫L 0|f(x)|dx この測定は基準長を0.25mmとして8個測定し
値の大きい方向から3個除外し残りの5個の平
均値で表わす。 3 動摩擦係数(走行性) 第1図はフイルム走行性を評価するための動
摩擦係数μkを測定する模式図である(使用装
置、日本自動制御K.KNJS101型)。図面では1
は繰出しリール、2はテンシヨンコントロー
ル、3,5,6,8,9,11はフリーロー
ル、4はテンシヨン検出機(入口)、7はクロ
ムメツキ固定ピン(5mmφ)、10はテンシヨ
ン検出器(出口)、12はガイドローラ、13
は巻取りリールを夫々示す。 第1回に示す如く25℃60%RH雰囲気下で、
易滑化をはかつた処理面が外径5mmの固定ピン
に(152/180)πラジアンで接触するようフイ
ルムを通し、毎秒33cm/secの速さで移動摩擦
させる。そして入口テンシヨンが30grとなる
ようテンシヨンコントローラー2を調整した時
の出口テンシヨンT2(10)を求め下式で動摩擦係
数μkを算出する。 μk=0.868logT2/30 なお検出するテープ長さは89.1mとした。 4 削れ性 上記3の動摩擦係数の測定のときに走行状態
の良否を観察し、同時に固定ピン上にフイルム
が接触する時に何か堆積する物質があるかどう
かを観察した。堆積物が全く認められないもの
を〇,附着の形跡のあるものを△,多いものを
×で表示した(試験長891m) 5 フイルム摩擦係数 東洋テスター社製のスリツパリー測定器を使
用し、塗設面とポリエチレンテレフタレート
(非処理)フイルムとの摩擦係数を測定した。 比較例 1 25℃、オルソクロロフエノール中で測定した極
限粘度0.62の無機質フイラーを全く含まないポリ
エチレンテレフタレート(結晶融解熱9.8cal/
g)をエクストルーダーで口金から押出し、これ
を40℃に冷却したドラム上で静電印加を行いなが
ら厚さ152μの押し出しフイルムを得、続いてこ
れを93℃に加熱した金属ロール上で長手方向に
3.6倍に延伸した。 さらに引続いてテンターで3.5倍に101℃の温度
で横方向に延伸し221℃で6.3秒熱固定を行つて結
晶配向を完結させたあとエツヂをスリツトしなが
ら500mm巾で捲取りを行つた。最終的にフイルム
は平均12.3μの厚みを有していた。フイルム間相
互の滑りが悪いため皺が発生し、一度この皺が発
生するとこれが次々と表層部へ伝播集中して、ロ
ール端部の一方側は固く、中央部が柔くなると云
つた到底商品形態をなさない捲姿となつた。その
捲取テンシヨンは幅あたり9.8Kgであつた。一方
捲取テンシヨンを極度におとし4.68Kgで捲取つた
が端部が不揃いとなる以外に捲皺もみられ完全な
ものではなかつた。何とか、これを1/2インチ巾
にマイクロスリツトを試みようとしたが不可能で
あつた。 実施例 1 アクリル酸アルミニウムとして浅田化学K.Kの
P―3(構造式:Al2(CH2=CHCOO)o・X)
30wt%水溶液をイオン交換水を用いて稀釈し2wt
%溶液を調製した。 続いて平均分子量が19000のポリエチレングリ
コール(日本油脂製)及びポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテルNER―400A(長瀬産業
製:エポキシ当量(WPE)278)をイオン交換水
に溶解稀釈し夫々2wt%水溶液を作つた。 一方HLBが12.8のポリオキシエチレンノニル
フエニルエーテルNS208.5(日本油脂製)も上
と同様イオン交換水で稀釈し2wt%の水溶液とし
て上記物質の円滑な塗工のためのぬれ剤として準
備した。 次に上記で調製したアクリル酸アルミ2wt%溶
液を12Kg,ポリエチレングリコール2wt%溶液を
5Kg,ポリエチレングリコールジグリシジルコー
テル2wt%溶液を2Kg,ポリオキシエチレンノニ
ルフエニルエーテル2wt%溶液を1Kg夫々計量し
て合体混合し、塗布組成物約20Kgを準備した。 以上の如くにして得た塗布液を3本ロールで構
成されているコータヘツドで比較例1のタテ延伸
が終了した1軸フイルムに適用し、テンター直前
の位置のフイルムの片面に均一に塗布を行つた。
その塗布量はウエツトで約2.2g/m2で、実質的
にはドライで約0.0126g/m2程度を示した。かく
して得た片面塗布フイルムは、捲取りに際し9.8
Kgのテンシヨンで充分な捲きとりが可能となつ
た。このようにして得たロールをマイクロスリツ
トし1/2インチ巾のテープ150m巻きを何本も作つ
たが、何れも良好にスリツトが出来、スリツト作
業性も良好であることが明らかとなつた。また得
られた試料について表面特性,走行性などを調べ
たところ表1の如き結果が得られ、何れも磁気テ
ープ用ベースフイルムとして、極めて好ましい特
性を具備していることが比較例1との対応からも
浮きぼりにされた。なお処理面をアルミ蒸着し、
微分干渉顕微鏡で400倍に拡大して観察を行つた
ところ、無数の鋭いヒダ状突起が形成されている
ことを確認出来た。
て他の面が無数の山脈状微小ヒダでおおわれたデ
ユアルサーフエス構造を有する易滑性ポリエステ
ルフイルムに関する。 ポリエステルフイルム、特にポリエチレンテレ
フタレートの二軸延伸フイルムは、そのすぐれた
機械的性質,電気的性質,耐熱性及び耐薬品性な
どから磁気テープ,写真フイルム,各種包装用フ
イルム,コンデンサー、メタライジング電気絶縁
材料及び書写材料など極めて広汎な用途に使用さ
れ、その需要の伸びは最近特に著しい。しかしな
がらこれら素材を円滑に生産し、種々の分野への
適用をする場合、技術改善の対象として滑り性が
問題となつている。 即ち極めて薄いフイルムに於て、この滑り性が
不足すると実用上捲取り作業,捲き返し作業,塗
布作業、スリツト作業などに重大な支障を与え、
捲き皺発生の原因や著しい静電気の発生による塵
埃吸著など好ましからざる現象を誘起し、その良
好な物理的特性を有しているにもかゝわらず、実
質的には素材としての十分な活用がはかりえなく
なる。たとえば、ポリエチレンテレフタレートの
未延伸或は一軸延伸フイルムとして加圧成形,真
空成形される用途も近年増加してきており、表面
の滑性が不足すると重ね合せた成形物を相互にぬ
きとることが出来ず、加工上の流れ作業性が著し
く低下するなどの例も出てくる。この為に従来と
られてきた方法はポリエステルフイルムの製膜に
際してポリマー中に、種々のフイラー例えば酸化
硅素,カオリン,タルク,炭酸カルシウム,アル
ミナなどを添加し、二軸延伸の過程で表層にこれ
らの添加物の効果を及ぼすことによつて微小突起
を形成せしめ滑り性を発現せしめるものである。
また従来技術では重合過程で触媒残渣などの不溶
性の粒子を形成させ、これを広く表層に作用させ
ることなどの技術手段でもつて対応がはかられて
きた。事実このことによつて、ポリエステルフイ
ルムの滑りは改善され需要は順調に伸びている
が、用途によつてはこれら物質が膜組織内に介在
すると透明度が減少したり、ボイドを生成するな
ど好ましからざる現象を招き、特にジアゾフイル
ム、メタライジング用フイルム、写真フイルム及
び磁気テープフイルムにはこれらが重大な障害と
なつて立ちはだかつている。とりわけ最近伸長の
著しいビデオ用ベースフイルムについては、電磁
特性を良好に保つために、片面は極度に平坦に且
つ他面は良好な搬送特性即ち良好な走行性が要求
されている。このような極めて高度な表面性を要
求されるビデオ用ベースフイルムについては、フ
イラーを細くし且つ添加割合を充分少くして、滑
り性(搬送走行性)が最少限度保たれている範囲
で、表面平坦性を維持してドロツプアウト、カラ
ーノイズ等の電磁特性を良好に保つなどバランス
を図る技術によつて解決策がなされている。しか
しながら、かような技術のみではベース表面性の
改善に限度がある。この内部のフイラーの突起効
果を表層に集中させて滑り性を改良する場合に
は、突出作用はフイルム両表面に及ぶため磁気塗
料層への転写の逆効果を無視することが出来な
い。加えて高分子中に無機微粒子を添加したり或
は不溶性の触媒残渣を生成せしめて表層に細い突
起を形成せしめる方法では製膜の過程に於て、組
織中に粗大な不溶性異物が発生しやすく、この異
物は表層に形成される微小な凹凸をはるかに上ま
わる大きさとして表面に作用する為に、磁性塗膜
にこれが転写し、凹部凸部何れも共にヘツドとの
接触に際しスペースロスを発生せしめ記録損失
(ドロツプアウト)をもたらす。かかる観点から
ビデオ用ベースフイルムとしての好ましい態様
は、片面が可能な限り平坦であつて、他の表面は
捲取作業性及び搬送走行性が良好に保たれる範囲
で凹凸(中心線平均粗さ:CLA)が小さく磁気
層への転写が起らないようなものである。このよ
うなフイルム表面のデユアル化が望ましいのであ
るが、実際には従来から多くの技術が検討され続
けてきたにもかかわらず、性能上未だ充分満足す
べき水準に達していないか、または品質的には一
応のレベルに達していても生産技術上問題を伴う
など不完全なものが殆どを占めている。このよう
な状況に鑑み本発明者らは、片面が平坦でありか
つ他の面が走行性を発現するに足りる微細突起を
もつた所謂デユアルサーフエス化ポリエステルフ
イルムを得る方法について広汎且つ多岐に亘つて
検討を重ねた結果、本発明に到達した。 即ち、本発明は、結晶配向が完了する前のポリ
エステルフイルムの表面(片面)にアクリル酸金
属塩10〜90wt%,ポリエチレングリコール5〜
45wt%及びポリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル5〜45wt%からなる固形成分を含有
する水系組成物を塗設し、続いて延伸,熱固定処
理でフイルムの結晶配向を完了させ、この間に該
固形成分の反応によつて該フイルムの塗設層に山
脈状の微小ヒダを形成させてなる易滑性ポリエス
テルフイルムである。 本発明を説明する。 本発明のフイルム滑り性効果は、結晶配向が完
了する前のフイルム例えば未延伸フイルム,一軸
延伸フイルム等に上記水系組成物を適用し、続け
て縦延伸或は横延伸を行い、更に熱固定を行う一
連の操作、即ちインラインコーテイング方式を行
うことによつて得られる。未延伸或は一軸フイル
ムに前記の水系組成物(液)を塗布しそのまま経
時させたあと二軸延伸を完結せしめても効果的な
表面状態を得ることはむづかしく、あくまでも塗
布,延伸,熱固定の一連の工程が連続して行われ
ることが本発明を達成する上で極めて重要な条件
となる。 本発明に云うポリエステルフイルムとは芳香族
二塩基酸或はそのエステル形成性誘導体とジオー
ル或はそのエステル形成性誘導体とから合成され
るポリエステルその代表的なものとしてポリエチ
レンテレフタレートを例示できるまたはその共重
合体さらにはそれと小割合の他のポリマーとのブ
レンド体を押し出して得られるシート状物質がそ
の対象となる。 本発明における「結晶配向が完了する前」とは
延伸,熱固定処理を更に要する状態を意味し、未
延伸の状態,一軸延伸の状態等がその代表例であ
る。 次に、本発明に供する水系組成物の固形成分の
一つであるアクリル酸金属塩とは Mm(CH2=CHCOO)n・Xi 〔ここで M:Ca,Mg,Al,Sn,Zn,Na等の金属 m:1,2の数 n:1〜6の数 X:Cl,−OH i:0または1〜5の数〕 である。 で表わされる含金属多官能性アクリル酸モノマー
である。生産性、反応性の点から、金属としては
Al,Znなどであることが好ましい。例えばAl2
(CH2=CHCOO)2〜5 Cl4〜1 またはZn(CH2=
CHCOO)2などが使用の対象であつて、これらは
水に溶解した形で用いる。また、ポリエチレング
リコールジグリシジルエーテルとは下記構造を有
するものでエポキシ当量(WPE)が概略170〜
380のものがよい。 (ここで、mは整数で、9程度が好ましい)さ
らにポリエチレングリコールとは、一般式HO
(CH2CH2O)lCH2C2OHで表わされる水溶性の
化合物(lは整数である)であり、前記2成分と
の相互作用が現われるためにはその分子量(平
均)は3000以上であることが好ましい。 ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
及びポリエチレングリコールは何れも水に溶解し
て、前記アクリル酸金属塩水溶液と合体するが、
フイルムの表面に塗設し山脈状の微小ヒダ形成に
よる突起効果をひき出すには、前記成分を夫々任
意の割合で単に混合した組成物であればよいと云
うものではない。8成分の組成比率が、固形分比
率で、アクリル酸金属塩90〜10wt%、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル5〜45wt
%及びポリエチレングリコール5〜45wt%の範
囲で調製される組成物である必要がある。アクリ
ル酸金属塩の比率が上記指定の範囲を逸脱して多
くなりすぎると、形成された微小な山脈状ヒダが
硬く脆くなつて削れが大きくなる。少な過ぎると
ヒダの形成が緩慢となつて良好な走行性が確保出
来ない。 ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
が上記範囲を逸脱して多くなりすぎるとフイルム
間の滑りが悪くなり、逆に少なすぎると微妙なヒ
ダの生成が悪くなる。さらにポリエチレングリコ
ールについてはその配合割合が少なすぎると、金
属物質例えばビデオハードに内蔵されている固定
ピンなどに対する滑りが十分でなく、接触抵抗が
増大する悪影響がある。また多すぎると湿潤雰囲
気での初期抵抗即ちスタート時の滑り性が悪くな
る。前述の特定割合で混合された組成物を結晶配
向が完了する前のポリエステルフイルムに適用
し、該フイルムの結晶配向を完了させる処理の間
に該組成物の各成分間相互の反応をひきおこさせ
ることで、フイルムの塗設層に山脈状の微小ヒダ
を形成できる。このように好ましいデユアルサー
フエスフイルムが得られる理由は明らかにできて
はいないが、組成物塗設後のフイルムの組織が拡
張延伸され、高温度雰囲気下で熱処理を受ける一
連のプロセスに於て、フイルムの延伸,熱固定処
理と組成物の乾燥による凝集的会合,架橋反応に
よる樹脂状収縮等とが微妙に作用しあつて山脈状
ヒダを形成されると、考えられる。 組成物は、このようにポリエステルフイルム表
面で各々の成分が相互に反応を起こし山脈状ヒダ
を形成するが、この場合ベース基材と塗膜層とは
極めて強固に結合されており特に膜の剥離,離脱
が問題となることはない。 このようにしてポリエステルフイルムの片面を
易滑化し磁性塗料が他面に塗布された際に、この
磁性塗膜側に他面の微小突起がほとんど転写せず
に、且つ一定の水準の搬送走行性を保持する必要
がある。このため適用する組成物は、通常0.5〜
10wt%の濃度とすることが適当である。またフ
イルムへの塗布量は水系組成物(wet)で0.5〜
2.5g/m2、固形分として0.01〜1.0g/m2もあれ
ば十分である。塗布面側の表面特性がそこなわれ
ないかぎり該組成物に混和をはかりうる他の物
質、例えば界面活性剤,安定剤,架橋促進剤,反
応触媒,樹脂類及び補助滑剤などを加えることは
一向にさしつかえはない。 次にこの組成物をポリエステルフイルムの表面
に塗設する方法としては、公知の技術手段例えば
リバースコート,キスマイヤーコート,グラビア
コート,スロツトダイコート及びカーテンコート
などが独立又は組み合せた形で適用すればよい。
このデユアルサーフエス化の為に、はん雑で独特
のむづかしい方法を用いる必要は全くない。 塗工を施す対象は結晶配向が完了する前のポリ
エステルフイルム、例えばポリエステル樹脂を溶
融押し出ししてキヤステイングした直後(未延伸
フイルム)またはタテ又はヨコどちらか一方向に
延伸を行つた直後(一軸延伸フイルム)のフイル
ムがその対象となる。微小凹凸を有する山脈状ヒ
ダを表層に形成せしめ、易滑走行性を保持させる
ためには塗布組成物が少くともベースのフイルム
の延伸が完結する直前で乾燥が終了しておりその
後少くとも180℃以上の温度で2.5秒以上熱処理を
受けることが好ましい。 即ちフイルムが二軸延伸され結晶化される熱雰
囲気を塗布物質組成の相互反応に最大限活用する
ことにより特異な表面形態を形づくればよい。 本発明の被覆処理された易滑ポリエステルフイ
ルムは片面のみが微小ヒダでおおわれ且つ他面は
極力平坦に保つことを意図している。製膜プロセ
スでフイルムを捲きとつた時にこの粗化した面と
平坦面との接触により、平坦面側が変形し、いわ
ゆる転写現象が起こる可能性は殆どない。このよ
うに本発明の微小突起ヒダは極めて小さく、実際
上問題とならない程度の低粗度であるから、捲取
時に転写の影響は無視できる。 以上の如く、ポリマー中への無機フイラーを微
細化して添加を極度におさえたポリマーまたは添
加物を全く含まないポリマーを製膜して表面の平
坦性を保持せしめたフイルムが生産上極めて捲取
り困難であつたものを該組成物の適用で先づ容易
に捲きとりを可能にした点で格段の技術進をもた
らしめたものと云える。 しかもこのような方法で得られたデユアルサー
フエスフイルムはビデオテープレコーダー搬走系
を模擬して作られたNJS走行試験機101型(日本
自動制御)を通じての走行テストで、極めて小さ
い動的摩擦係数を示すのみならず、固定ピンに対
する削れ性(摩擦摩耗性)も優れているから、磁
気テープ用ベースフイルムとして優れた性質を有
していることが明らかである。本発明の態様をよ
り的確に説明するために以下実施例をあげて詳し
く説明するが、ここにあげるものはごく一部分の
例を示しているにすぎずこれに限定されるもので
はない。 なお実施例中の測定項目は次の方法で測定し
た。 1 PV値;粗面化されたフイルムを東京精秘社
製触針式表面粗さ計(Surcom3B)を使用して
針の半径2μ、荷重0.19rの条件下にフイルム基
準長26mmについて基準長方向を50倍表面粗さ方
向を2万倍に拡大しチヤートを書かせ粗面曲線
から基準長さだけ抜きとつた部分の平均線に平
行な直線のうち高い方から1番目の谷底を通る
ものをえらびこの2直線の間隔を縦倍率で割つ
た値をミクロン単位で表わしてこのPV値の10
個の平均値で表わす。 2 CLA値 上記1と同様の装置でフイルム粗さ曲線を求
めその中心線の方向に測定長さL(基準長2mm)
の部分を抜きとりこのぬきとり部分の中心線を
X軸、縦倍率の方向をY軸として粗さ曲線をY
=f(x)で表わした時次の式で与えられた値
をμ単位で表わす。 RCLA=1/L∫L 0|f(x)|dx この測定は基準長を0.25mmとして8個測定し
値の大きい方向から3個除外し残りの5個の平
均値で表わす。 3 動摩擦係数(走行性) 第1図はフイルム走行性を評価するための動
摩擦係数μkを測定する模式図である(使用装
置、日本自動制御K.KNJS101型)。図面では1
は繰出しリール、2はテンシヨンコントロー
ル、3,5,6,8,9,11はフリーロー
ル、4はテンシヨン検出機(入口)、7はクロ
ムメツキ固定ピン(5mmφ)、10はテンシヨ
ン検出器(出口)、12はガイドローラ、13
は巻取りリールを夫々示す。 第1回に示す如く25℃60%RH雰囲気下で、
易滑化をはかつた処理面が外径5mmの固定ピン
に(152/180)πラジアンで接触するようフイ
ルムを通し、毎秒33cm/secの速さで移動摩擦
させる。そして入口テンシヨンが30grとなる
ようテンシヨンコントローラー2を調整した時
の出口テンシヨンT2(10)を求め下式で動摩擦係
数μkを算出する。 μk=0.868logT2/30 なお検出するテープ長さは89.1mとした。 4 削れ性 上記3の動摩擦係数の測定のときに走行状態
の良否を観察し、同時に固定ピン上にフイルム
が接触する時に何か堆積する物質があるかどう
かを観察した。堆積物が全く認められないもの
を〇,附着の形跡のあるものを△,多いものを
×で表示した(試験長891m) 5 フイルム摩擦係数 東洋テスター社製のスリツパリー測定器を使
用し、塗設面とポリエチレンテレフタレート
(非処理)フイルムとの摩擦係数を測定した。 比較例 1 25℃、オルソクロロフエノール中で測定した極
限粘度0.62の無機質フイラーを全く含まないポリ
エチレンテレフタレート(結晶融解熱9.8cal/
g)をエクストルーダーで口金から押出し、これ
を40℃に冷却したドラム上で静電印加を行いなが
ら厚さ152μの押し出しフイルムを得、続いてこ
れを93℃に加熱した金属ロール上で長手方向に
3.6倍に延伸した。 さらに引続いてテンターで3.5倍に101℃の温度
で横方向に延伸し221℃で6.3秒熱固定を行つて結
晶配向を完結させたあとエツヂをスリツトしなが
ら500mm巾で捲取りを行つた。最終的にフイルム
は平均12.3μの厚みを有していた。フイルム間相
互の滑りが悪いため皺が発生し、一度この皺が発
生するとこれが次々と表層部へ伝播集中して、ロ
ール端部の一方側は固く、中央部が柔くなると云
つた到底商品形態をなさない捲姿となつた。その
捲取テンシヨンは幅あたり9.8Kgであつた。一方
捲取テンシヨンを極度におとし4.68Kgで捲取つた
が端部が不揃いとなる以外に捲皺もみられ完全な
ものではなかつた。何とか、これを1/2インチ巾
にマイクロスリツトを試みようとしたが不可能で
あつた。 実施例 1 アクリル酸アルミニウムとして浅田化学K.Kの
P―3(構造式:Al2(CH2=CHCOO)o・X)
30wt%水溶液をイオン交換水を用いて稀釈し2wt
%溶液を調製した。 続いて平均分子量が19000のポリエチレングリ
コール(日本油脂製)及びポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテルNER―400A(長瀬産業
製:エポキシ当量(WPE)278)をイオン交換水
に溶解稀釈し夫々2wt%水溶液を作つた。 一方HLBが12.8のポリオキシエチレンノニル
フエニルエーテルNS208.5(日本油脂製)も上
と同様イオン交換水で稀釈し2wt%の水溶液とし
て上記物質の円滑な塗工のためのぬれ剤として準
備した。 次に上記で調製したアクリル酸アルミ2wt%溶
液を12Kg,ポリエチレングリコール2wt%溶液を
5Kg,ポリエチレングリコールジグリシジルコー
テル2wt%溶液を2Kg,ポリオキシエチレンノニ
ルフエニルエーテル2wt%溶液を1Kg夫々計量し
て合体混合し、塗布組成物約20Kgを準備した。 以上の如くにして得た塗布液を3本ロールで構
成されているコータヘツドで比較例1のタテ延伸
が終了した1軸フイルムに適用し、テンター直前
の位置のフイルムの片面に均一に塗布を行つた。
その塗布量はウエツトで約2.2g/m2で、実質的
にはドライで約0.0126g/m2程度を示した。かく
して得た片面塗布フイルムは、捲取りに際し9.8
Kgのテンシヨンで充分な捲きとりが可能となつ
た。このようにして得たロールをマイクロスリツ
トし1/2インチ巾のテープ150m巻きを何本も作つ
たが、何れも良好にスリツトが出来、スリツト作
業性も良好であることが明らかとなつた。また得
られた試料について表面特性,走行性などを調べ
たところ表1の如き結果が得られ、何れも磁気テ
ープ用ベースフイルムとして、極めて好ましい特
性を具備していることが比較例1との対応からも
浮きぼりにされた。なお処理面をアルミ蒸着し、
微分干渉顕微鏡で400倍に拡大して観察を行つた
ところ、無数の鋭いヒダ状突起が形成されている
ことを確認出来た。
【表】
【表】
比較例 2
比較例1で、タテ延伸前の未延伸フイルム(約
548μ)を採取し、これから11cm角のサンプルを
いくつか採取し、同時二軸延伸機(USロング社
製)で91℃熱風雰囲気下でタテ、ヨコ共3.6倍に
同時延伸を行つた。この得られた高透明のフイル
ムを木枠に緊張固定し、別の温度雰囲気下、即ち
225℃で約11秒熱固定を行つた。得られたポリエ
ステルフイルムは、約12.2μの厚さを示した。こ
のバツチ延伸で得たフイルムの片面に、実施例1
で得た塗布組物をマイヤーバー(No.4)を用いて
コーテイングし、143℃で乾燥した。このあと塗
布面側にアルミ蒸着を施してこれを微分干渉顕微
鏡を用いて400倍に拡大し表層を観察したがほと
んど山脈状のヒダは形成されておらず、緩慢なう
ねりが存在するにすぎなかつた。ベースフイルム
の処理限界として157℃1分程度まで温度を上げ
たが、その表面はほとんど変化しなかつた。一方
処理面と非処理のスリツパリーはμs,μk(静動摩
擦係数)とも0.52で、塗布の効果は認められたも
のの際立つてよいと云うレベルにはないことがわ
かつた。 比較例 8 アクリル酸アルミニウム,ポリエチレングリコ
ールそしてポリオキシエチレンノニルフエニルエ
ーテル(夫々2wt%溶液)の混合比率を9.2Kg:
0.4Kg:0.4Kgに変更した以外は、すべて比較例1
の条件をトレースして一軸延伸フイルム152μに
上記割合からなる塗布組成物を適用した。その結
果実施例1と同様未塗布状態では満足に捲きとり
が不可能であつたものが、本組成物の適用により
良好な形で捲きとることが出来、表面処理効果を
確認出来た。二軸延伸フイルムとしては12.3μで
あつた。 一方捲取つたサンプルから小試片をとり出し、
アルミ蒸着を処理面側に行つて、微分干渉顕微鏡
で観察したところ、山脈状の微小ヒダは崩れて、
これらがところどころで凝集散在する大きな突起
に成長していることが確認出来た。さらにPV値,
CLA,走行性及び削れ性についてその特性を測
定したところ次の結果を得た。
548μ)を採取し、これから11cm角のサンプルを
いくつか採取し、同時二軸延伸機(USロング社
製)で91℃熱風雰囲気下でタテ、ヨコ共3.6倍に
同時延伸を行つた。この得られた高透明のフイル
ムを木枠に緊張固定し、別の温度雰囲気下、即ち
225℃で約11秒熱固定を行つた。得られたポリエ
ステルフイルムは、約12.2μの厚さを示した。こ
のバツチ延伸で得たフイルムの片面に、実施例1
で得た塗布組物をマイヤーバー(No.4)を用いて
コーテイングし、143℃で乾燥した。このあと塗
布面側にアルミ蒸着を施してこれを微分干渉顕微
鏡を用いて400倍に拡大し表層を観察したがほと
んど山脈状のヒダは形成されておらず、緩慢なう
ねりが存在するにすぎなかつた。ベースフイルム
の処理限界として157℃1分程度まで温度を上げ
たが、その表面はほとんど変化しなかつた。一方
処理面と非処理のスリツパリーはμs,μk(静動摩
擦係数)とも0.52で、塗布の効果は認められたも
のの際立つてよいと云うレベルにはないことがわ
かつた。 比較例 8 アクリル酸アルミニウム,ポリエチレングリコ
ールそしてポリオキシエチレンノニルフエニルエ
ーテル(夫々2wt%溶液)の混合比率を9.2Kg:
0.4Kg:0.4Kgに変更した以外は、すべて比較例1
の条件をトレースして一軸延伸フイルム152μに
上記割合からなる塗布組成物を適用した。その結
果実施例1と同様未塗布状態では満足に捲きとり
が不可能であつたものが、本組成物の適用により
良好な形で捲きとることが出来、表面処理効果を
確認出来た。二軸延伸フイルムとしては12.3μで
あつた。 一方捲取つたサンプルから小試片をとり出し、
アルミ蒸着を処理面側に行つて、微分干渉顕微鏡
で観察したところ、山脈状の微小ヒダは崩れて、
これらがところどころで凝集散在する大きな突起
に成長していることが確認出来た。さらにPV値,
CLA,走行性及び削れ性についてその特性を測
定したところ次の結果を得た。
【表】
アクリル酸アルミニウムの割合がふえると削れ
性の点で問題があることがわかつた。 実施例 2〜4 比較例1の製膜条件で縦延伸直後テンターへ入
る直前に下記割合の塗布組成物を適用してその作
業特性及び表面特性を調べたところ表8の如き結
果が得られた。
性の点で問題があることがわかつた。 実施例 2〜4 比較例1の製膜条件で縦延伸直後テンターへ入
る直前に下記割合の塗布組成物を適用してその作
業特性及び表面特性を調べたところ表8の如き結
果が得られた。
【表】
【表】
表3の成分は次の通りである。
アクリル酸アルミニウム:浅田化学〓のP―1
(構造式:Al2(CH2=CHCOO)o・X,30wt%
水溶液) ポリエチレングリコール:日本油脂〓のポリエ
チレングリコール20000(平均分子量19000) ポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル:長瀬産業〓のNER―400A(エポキシ当量
(WPE):278) ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル:
日本油脂〓のノニオンNS208.5 シリカゾル:触媒化成工業〓のCalaloid―S
(30wt%水分散液) 二硫化モリブデンゾル:Acheson Colloids
Compa―ny製のDag 206(35wt%水分散液) これら成分は2wt%水溶液又は分散液に調製し
たのち用いる。またPV値及びCLAは上段は処理
面、下段は非塗布面の値を示す。 実施例5及び比較例4 平均粒径が0.31μ以下のシリカ微粉を0.13wt%
含むポリエチレンテレフタレートを167℃で乾燥
し283℃で溶融押出し40℃に保持したキヤステイ
ングドラム上に急冷固化せしめて213μの未延伸
フイルムを得、これを縦延伸温度90℃、縦延伸倍
率3.5倍、横延伸温度112℃、横延伸倍率3.8倍で
遂次二軸延伸し、210℃で9.8秒間熱固定して実質
16μのフイルムをうる目的で製膜を行つたがテン
シヨンの調節の範囲で良好な捲きとりは行えなか
つた。一方実施例1で用いた塗布液をタテ延伸直
後、テンターへ入る直前で塗布したところ、その
捲姿は著しく良好となり、易滑性表面が形成され
ていることがわかつた。
(構造式:Al2(CH2=CHCOO)o・X,30wt%
水溶液) ポリエチレングリコール:日本油脂〓のポリエ
チレングリコール20000(平均分子量19000) ポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル:長瀬産業〓のNER―400A(エポキシ当量
(WPE):278) ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル:
日本油脂〓のノニオンNS208.5 シリカゾル:触媒化成工業〓のCalaloid―S
(30wt%水分散液) 二硫化モリブデンゾル:Acheson Colloids
Compa―ny製のDag 206(35wt%水分散液) これら成分は2wt%水溶液又は分散液に調製し
たのち用いる。またPV値及びCLAは上段は処理
面、下段は非塗布面の値を示す。 実施例5及び比較例4 平均粒径が0.31μ以下のシリカ微粉を0.13wt%
含むポリエチレンテレフタレートを167℃で乾燥
し283℃で溶融押出し40℃に保持したキヤステイ
ングドラム上に急冷固化せしめて213μの未延伸
フイルムを得、これを縦延伸温度90℃、縦延伸倍
率3.5倍、横延伸温度112℃、横延伸倍率3.8倍で
遂次二軸延伸し、210℃で9.8秒間熱固定して実質
16μのフイルムをうる目的で製膜を行つたがテン
シヨンの調節の範囲で良好な捲きとりは行えなか
つた。一方実施例1で用いた塗布液をタテ延伸直
後、テンターへ入る直前で塗布したところ、その
捲姿は著しく良好となり、易滑性表面が形成され
ていることがわかつた。
第1図は動摩擦係数を測定する装置の模式図で
ある。図面で1は繰出しリール、13は巻取リー
ルであり、4,10のテンシヨン検出器における
張力から動摩擦係数が計算できる。
ある。図面で1は繰出しリール、13は巻取リー
ルであり、4,10のテンシヨン検出器における
張力から動摩擦係数が計算できる。
Claims (1)
- 1 結晶配向が完了する前のポリエステルフイル
ムの表面(片面)にアクリル酸金属塩10〜90wt
%,ポリエチレングリコール5〜45wt%及びポ
リエチレングリコールジグリシジルエーテル5〜
45wt%からなる固形成分を含有する水系組成物
を塗設し、続いて延伸熱固定処理でフイルムの結
晶配向を完了させ、この間に該固形成分の反応に
よつて該フイルムの塗設層に山脈状の微小ヒダを
形成させてなる易滑性ポリエステルフイルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9278980A JPS5718254A (en) | 1980-07-09 | 1980-07-09 | Slidable polyester film |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9278980A JPS5718254A (en) | 1980-07-09 | 1980-07-09 | Slidable polyester film |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5718254A JPS5718254A (en) | 1982-01-30 |
| JPS6328097B2 true JPS6328097B2 (ja) | 1988-06-07 |
Family
ID=14064180
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9278980A Granted JPS5718254A (en) | 1980-07-09 | 1980-07-09 | Slidable polyester film |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5718254A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58153639A (ja) * | 1982-03-10 | 1983-09-12 | 東レ株式会社 | 複合フイルム |
| JPS58191156A (ja) * | 1982-05-04 | 1983-11-08 | 東レ株式会社 | 被覆フイルム |
| JPS58193149A (ja) * | 1982-05-06 | 1983-11-10 | 東レ株式会社 | 複合フイルム |
| JPS61165141A (ja) * | 1985-01-17 | 1986-07-25 | Toshiba Corp | バツクアツプ計算機の制御装置 |
-
1980
- 1980-07-09 JP JP9278980A patent/JPS5718254A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5718254A (en) | 1982-01-30 |
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