JPS6335638B2 - - Google Patents
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- JPS6335638B2 JPS6335638B2 JP57123524A JP12352482A JPS6335638B2 JP S6335638 B2 JPS6335638 B2 JP S6335638B2 JP 57123524 A JP57123524 A JP 57123524A JP 12352482 A JP12352482 A JP 12352482A JP S6335638 B2 JPS6335638 B2 JP S6335638B2
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
本発明は、新規化合物群、1―β―D―アラビ
ノフラノシルシトシン 5′(カルボキシアルキル)
りん酸(以下「ara CMPカルボキシアルキル」
と略称する。)およびその薬学的に許容される塩
に関するものである。 1―β―D―アラビノフラノシルシトシン
5′―アルキルりん酸(以下「ara CMPアルキル」
と略称する)のうち炭素数14〜23のアルキル側鎖
を有するものは経口投与した場合に顕著な抗腫瘍
性を示し(特開昭55―2601号公報参照)、しかも
その至適投与量が母化合物の1―β―D―アラビ
ノフラノシルシトシン(以下、「ara C」と略称
する。)より低いという特徴を有する。これら
ara CMPアルキルのうち最も活性の強いara
CMPステアリルを数種の動物に経口投与した場
合の生体内動態を検討したところ、活性代謝物で
あるara Cが比較的長時間血中に存在すること
が判明し、これがara CMPアルキルの特徴的な
活性発現に寄与しているものと考えられている
(昭和55年10月1日、日本癌学会発行、「日本癌学
会第39回総会記事」、第216頁、744)。 本発明者らは〔5― 3H〕ara CMPステアリ
ルの分布代謝排泄についてマウスを用いてさらに
検討を加えた結果、経口投与された〔 3H〕体は
腸管を除いては主に肝臓に分布し、投与後3〜12
時間の間、投与量の約10%のレベルを維持し、肝
臓中にはara CMPステアリルが投与後4時間目
まで蓄積した後漸減し、代つて未知代謝物が蓄積
し、12時間目以降には肝臓中の代謝物の約90%を
この未知代謝物が占めることが判明した。この未
知代謝物はara CMPステアリルと活性体のara
Cとの間に位置づけられる中間代謝物であり、
ara CMPステアリルは肝臓内でこの未知代謝物
まで代謝され、この未知代謝物の形で肝臓内に比
較的長く残存し、徐々に代謝されてara Cを放
出することにより、ara Cの血中濃度を長時間
維持し、持続性を高めていることが推定される。 本発明者らは、この未知代謝物の構造決定を試
みたところ、1―β―D―アラビノフラノシルシ
トシン 5′(3―カルボキシプロピル)りん酸
(ara CMPカルボキシプロピル)と同定すること
ができた。 本発明は、以上の知見に基いて完成されたもの
である。すなわち、本発明は、一般式〔〕 〔式中、nは1以上の整数を示す。〕で表わさ
れるara CMPカルボキシアルキルおよびその薬
学的に許容される塩に関するものである。 本発明化合物は、抗腫瘍剤として有用なara
CMPアルキルの肝臓におけるω(オメガ)酸化お
よびβ(ベータ)酸化による代謝産物およびその
類似体であり、そのもの自体抗腫瘍活性を有し、
ara Cのプロドラツグとして有用であるばかり
でなく、ara Cの有用な他のプロドラツグをド
ラツグデザインする上でのキー・コンパウンドと
なりうるものである。 本発明化合物は、前記一般式〔〕で表わさ
れ、該式中のnが1以上の整数であるものであ
り、さらに具体的にはn=1〜23の化合物が代表
的化合物として挙げられる。具体的化合物を例示
すれば、ara CMPカルボキシメチル、ara
CMP2―カルボキシエチル、ara CMP3―カルボ
キシプロピル、ara CMP4―カルボキシブチル、
ara CMP5―カルボキシペンチル、ara CMP6―
カルボキシヘキシル、ara CMP7―カルボキシヘ
プチル、ara CMP8―カルボキシオクチル、ara
CMP9―カルボキシノニル、ara CMP10―カル
ボキシデシル、ara CMP11―カルボキシウンデ
シル、ara CMP12―カルボキシドデシル、ara
CMP13―カルボキシトリデシル、ara CMP14―
カルボキシテトラデシル、ara CMP15―カルボ
キシペンタデシル、ara CMP16―カルボキシセ
チル、ara CMP17―カルボキシヘプタデシル、
ara CMP18―カルボキシステアリル、ara
CMP19―カルボキシノナデシル、ara CMP20―
カルボキシエイコシルなどが挙げられる。また、
これらの薬学的に許容される塩としては、ナトリ
ウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属
塩、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土
金属塩、アンモニウム塩などが具体的に例示され
る。 本発明化合物の製造法には特に限定されない。
任意の合目的的な方法により分子団の導入および
結合の形成を行うことができる。 本発明化合物を製造する方法の一例として、た
とえばara CMPと目的化合物のカルボキシアル
キル残基に対応するヒドロキシカルボン酸とを有
機溶媒中でアリールスルホニルクロライドなどに
より縮合反応させる方法が挙げられる。 本法において、原料ara CMPは反応溶媒に対
する溶解性を高めるために、三級アルキルアンモ
ニウム塩(たとえば、トリエチルアンモニウム
塩、トリ―n―ブチルアンモニウム塩、トリ―n
―オクチルアンモニウム塩など)、四級アルキル
アンモニウム塩(たとえば、メチル―トリ―n―
ブチルアンモニウム塩、メチル―トリ―n―オク
チルアンモニウム)、またはアミジン塩(たとえ
ば、4―モルホリノ―N,N′―ジシクロヘキシ
ルカルボキサミジン塩など)などの塩として反応
に供するか、あるいはアシル基(たとえば、アセ
チル基、ブチリル基、ベンゾイル基など)などの
適当な保護基でシトシン塩基の4位アミノ基およ
び/またはリボース残基の水酸基を保護したもの
を用いるが好ましい。 反応溶媒は、反応を阻害しない有機溶媒であれ
ばいずれでもよく、たとえばN,N―ジメチルホ
ルムアミド、N,N―ジメチルアセトアミド、ク
ロロホルム、ピリジン、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、酢酸エチル、トリ―n―ブチルアミン
などの1種か、もしくは2種以上からなる混合溶
媒が挙げられる。反応溶媒の使用量は溶媒の種類
によつて多少異なるが、通常原料ara CMP1ミリ
モルあたり1〜10mlでよい。 ara CMPを縮合させるべきヒドロキシカルボ
ン酸は、目的とするara CMPカルボキシアルキ
ルの種類に応じて、そのカルボキシアルキル残基
に対応するヒドロキシカルボン酸を選択する。そ
の代表例を示せばグリコール酸、β―ヒドロキシ
プロピオン酸、γ―ヒドロキシ―n―酪酸、ヒド
ロキシ―n―カプロン酸、ヒドロキシ―n―ヘプ
タン酸、ヒドロキシ―n―カプリル酸、ヒドロキ
シ―n―ノナン酸、ヒドロキシ―n―カプリン
酸、ヒドロキシウンデカン酸、ヒドロキシ―n―
ラウリン酸、ヒドロキシミリスチン酸、ヒドロキ
シパルミチン酸、ヒドロキシステアリン酸などで
ある。これらは、遊離型であつても、ナトリウム
塩、トリエチルアンモニウム塩、トリ―n―ブチ
ルアンモニウム塩などの塩型であつてもよい。そ
の使用量は原料ara CMPの1〜6倍モルである。 縮合剤のアリールスルホニルクロライドの具体
例としては、たとえばトリイソプロピルベンゼン
スルホニルクロライド、o―トシルクロライド、
p―トシルクロライド、ベンゼンスルホニルクロ
ライド、メシチレンスルホニルクロライドなどが
挙げられる。その使用量は、原料ara CMPの1
〜6倍モルである。 反応温度は室温でよく、反応時間は1〜24時間
である。 また、本発明化合物の他の合成法として、ara
CMPとグリコールとを縮合反応させてara CMP
ヒドロキシアルキルを生成させ、次いでこのω―
位水酸基を酸化剤により酸化してara CMPカル
ボキシアルキルに導く方法も挙げられる。 本法におけるara CMPとグリコールとの縮合
反応は、前記のara CMPとヒドロキシカルボン
酸との縮合反応に準じて行えばよい。使用される
グリコールは、目的化合物のアルキル残基よりも
メチレン基が1つ多いアルキル残基を有するもの
を選択する。すなわち、エチレングルコール、ト
リメチレングリコール、1,4―ブタンジオー
ル、1,5―ペンタンジオール、1,6―ヘキサ
ンジオール、1,7―ヘプタンジオール、1,8
―オクタンジオール、1,9―ノナンジオール、
1,10―デカンジオール、1,11―ウンデカンジ
オール、1,12―ドデカンジオール、1,13―ト
リデカンジオール、1,14―テトラデカンジオー
ル、1,15―ペンタデカンジオール、1,16―ヘ
キサデカンジオール、1,18―オクタデカンジオ
ール、1,20―エイコサンジオールなどから目的
とする化合物に対応するものを用いる。 ara CMPヒドロキシアルキルの酸化反応にお
いてはアルコールのカルボン酸への酸化反応に適
用しうる酸化方法、酸化剤を選択して行うことが
できる。たとえば、白金触媒を用いる接触酸素酸
化法を適用することによつて実施できる。この方
法は、水、酢酸エチル、ジオキサン、アセトンな
どの溶媒中で、必要に応じて炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどの弱塩基を存在させて、加
熱反応させる方法である。 合成された目的化合物は常法により反応液から
単離することができる。たとえば液―液抽出法、
イオン交換クロマトグラフイー法、吸着クロマト
グラフイー法、再結晶法などの精製手段を適宜に
選択、組合せて実施することができる。 以下、本発明化合物例およびその製造例を示す
実施例、ならびにその抗腫瘍活性試験例を挙げて
本発明のより具体的な説明とする。 実施例 1 N4,O2′,O3′―トリアセチルara CMP(トリ
―n―ブチルアンモニウム塩)10ミリモルにγ―
ヒドロキシ酪酸(ナトリウム塩)20ミリモルを加
え、さらにメタノールを加えて溶解させた後、濃
縮乾固した、残渣をピリジン20mlに溶解させ、p
―トシルクロライド20ミリモルを加え、室温で20
時間反応させた。反応液にアンモニア水20mlを加
えて脱アセチル化した後、濃縮してピリジンおよ
びアンモニアを除去し、水を加えて2に希釈
し、これをダウエツクス1×5(ギ酸型)500mlカ
ラムに吸着させ、水洗後、0.02Nギ酸25で溶出
した。高速液体クロマトグラフイーで分析後、目
的物のフラクシヨンを合わせ、濃縮し、これにエ
タノールを加えて結晶を析出させた。メタノール
から再結晶し、ara CMP3―カルボキシプロピル
1.4gを得た。 融 点 188.5℃(分解) 元素分析 測定値 C,37.90 H,4.88 N,10.56 理論値 C,38.15 H,4.93 N,10.27 紫外部吸収 E1% 1cm(0.05N―塩酸,280nm)321.5 OD250/OD260 0.41 OD280/OD260 2.20 実施例 2 N4,O2′,O3′―トリアセチルara CMP(トリ
―n―ブチルアンモニウム塩)10ミリモルに1,
6―ヘキサンジオール20ミリモルおよびピリジン
20mlを加えて溶解させた後、トリイソプロピルベ
ンゼンスルホニルクロライド20ミリを加え、20時
間反応させた。反応液に水を加えて析出した沈澱
を濾去後、アンモニア水を加えて脱アセチル化
し、濃縮後、2に希釈し、強塩基性アニオン交
換樹脂、ダウエツクス1×5(ギ酸型)500mlカラ
ムに吸着させ、0.02Nギ酸7.5、続いて0.05Nギ
酸5で溶出した。0.02Nギ酸溶出液を濃縮し、
エタノールを加えて結晶を析出させ、メタノール
から再結晶し、ara CMP6―ヒドロキシヘキシル
1.9gを得た。 融点 210℃(分解) ara CMP6―ヒドロキシヘキシル2.0gに水100
mlを加えて溶解させ、PH7.0に調整後、酸化白金
触媒10gを加え、空気を吹き込みながら、95〜
100℃で6時間攪拌反応させた。 反応液の酸化白金を濾去した後、強塩基アニオ
ン交換樹脂、ダウエツクス1×5(ギ酸型)カラ
ム50mlに吸着させ、0.02Nギ酸で溶出した。 溶出液を濃縮し、結晶を析出させ、水から再結
晶してara CMP5―カルボキシペンチル470mgを
得た。 融点 210.5℃ 紫外部吸収 E1% 1cm(0.05N塩酸、280nm)286 OD250/OD260 0.41 OD280/OD260 2.21 元素分析 C15H24N3O10P・1/2H2Oとして 測定値 C,40.71 H,5.47 N,9.64 理論値 C,40.36 H,5.65 N,9.41 実施例 3 1,6―ヘキサンジオールの代りに、1,5―
ペンタンジオール、1,8―オクタンジオールま
たは1,12―ドデカンジオールを用いた他は実施
例2と同様にしてそれぞれara CMP5―ヒドロキ
シペンチル、ara CMP8―ヒドロキシオクチル、
またはara CMP12―ヒドロキシドデシルを得、
さらにこれらを酸化してara CMP4―カルボキシ
ブチル、ara CMP7―カルボキシヘプチル、ara
CMP11―カルボキシウンデシルを得た。 それぞれの理化学的性質を第1表に示す。
ノフラノシルシトシン 5′(カルボキシアルキル)
りん酸(以下「ara CMPカルボキシアルキル」
と略称する。)およびその薬学的に許容される塩
に関するものである。 1―β―D―アラビノフラノシルシトシン
5′―アルキルりん酸(以下「ara CMPアルキル」
と略称する)のうち炭素数14〜23のアルキル側鎖
を有するものは経口投与した場合に顕著な抗腫瘍
性を示し(特開昭55―2601号公報参照)、しかも
その至適投与量が母化合物の1―β―D―アラビ
ノフラノシルシトシン(以下、「ara C」と略称
する。)より低いという特徴を有する。これら
ara CMPアルキルのうち最も活性の強いara
CMPステアリルを数種の動物に経口投与した場
合の生体内動態を検討したところ、活性代謝物で
あるara Cが比較的長時間血中に存在すること
が判明し、これがara CMPアルキルの特徴的な
活性発現に寄与しているものと考えられている
(昭和55年10月1日、日本癌学会発行、「日本癌学
会第39回総会記事」、第216頁、744)。 本発明者らは〔5― 3H〕ara CMPステアリ
ルの分布代謝排泄についてマウスを用いてさらに
検討を加えた結果、経口投与された〔 3H〕体は
腸管を除いては主に肝臓に分布し、投与後3〜12
時間の間、投与量の約10%のレベルを維持し、肝
臓中にはara CMPステアリルが投与後4時間目
まで蓄積した後漸減し、代つて未知代謝物が蓄積
し、12時間目以降には肝臓中の代謝物の約90%を
この未知代謝物が占めることが判明した。この未
知代謝物はara CMPステアリルと活性体のara
Cとの間に位置づけられる中間代謝物であり、
ara CMPステアリルは肝臓内でこの未知代謝物
まで代謝され、この未知代謝物の形で肝臓内に比
較的長く残存し、徐々に代謝されてara Cを放
出することにより、ara Cの血中濃度を長時間
維持し、持続性を高めていることが推定される。 本発明者らは、この未知代謝物の構造決定を試
みたところ、1―β―D―アラビノフラノシルシ
トシン 5′(3―カルボキシプロピル)りん酸
(ara CMPカルボキシプロピル)と同定すること
ができた。 本発明は、以上の知見に基いて完成されたもの
である。すなわち、本発明は、一般式〔〕 〔式中、nは1以上の整数を示す。〕で表わさ
れるara CMPカルボキシアルキルおよびその薬
学的に許容される塩に関するものである。 本発明化合物は、抗腫瘍剤として有用なara
CMPアルキルの肝臓におけるω(オメガ)酸化お
よびβ(ベータ)酸化による代謝産物およびその
類似体であり、そのもの自体抗腫瘍活性を有し、
ara Cのプロドラツグとして有用であるばかり
でなく、ara Cの有用な他のプロドラツグをド
ラツグデザインする上でのキー・コンパウンドと
なりうるものである。 本発明化合物は、前記一般式〔〕で表わさ
れ、該式中のnが1以上の整数であるものであ
り、さらに具体的にはn=1〜23の化合物が代表
的化合物として挙げられる。具体的化合物を例示
すれば、ara CMPカルボキシメチル、ara
CMP2―カルボキシエチル、ara CMP3―カルボ
キシプロピル、ara CMP4―カルボキシブチル、
ara CMP5―カルボキシペンチル、ara CMP6―
カルボキシヘキシル、ara CMP7―カルボキシヘ
プチル、ara CMP8―カルボキシオクチル、ara
CMP9―カルボキシノニル、ara CMP10―カル
ボキシデシル、ara CMP11―カルボキシウンデ
シル、ara CMP12―カルボキシドデシル、ara
CMP13―カルボキシトリデシル、ara CMP14―
カルボキシテトラデシル、ara CMP15―カルボ
キシペンタデシル、ara CMP16―カルボキシセ
チル、ara CMP17―カルボキシヘプタデシル、
ara CMP18―カルボキシステアリル、ara
CMP19―カルボキシノナデシル、ara CMP20―
カルボキシエイコシルなどが挙げられる。また、
これらの薬学的に許容される塩としては、ナトリ
ウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属
塩、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土
金属塩、アンモニウム塩などが具体的に例示され
る。 本発明化合物の製造法には特に限定されない。
任意の合目的的な方法により分子団の導入および
結合の形成を行うことができる。 本発明化合物を製造する方法の一例として、た
とえばara CMPと目的化合物のカルボキシアル
キル残基に対応するヒドロキシカルボン酸とを有
機溶媒中でアリールスルホニルクロライドなどに
より縮合反応させる方法が挙げられる。 本法において、原料ara CMPは反応溶媒に対
する溶解性を高めるために、三級アルキルアンモ
ニウム塩(たとえば、トリエチルアンモニウム
塩、トリ―n―ブチルアンモニウム塩、トリ―n
―オクチルアンモニウム塩など)、四級アルキル
アンモニウム塩(たとえば、メチル―トリ―n―
ブチルアンモニウム塩、メチル―トリ―n―オク
チルアンモニウム)、またはアミジン塩(たとえ
ば、4―モルホリノ―N,N′―ジシクロヘキシ
ルカルボキサミジン塩など)などの塩として反応
に供するか、あるいはアシル基(たとえば、アセ
チル基、ブチリル基、ベンゾイル基など)などの
適当な保護基でシトシン塩基の4位アミノ基およ
び/またはリボース残基の水酸基を保護したもの
を用いるが好ましい。 反応溶媒は、反応を阻害しない有機溶媒であれ
ばいずれでもよく、たとえばN,N―ジメチルホ
ルムアミド、N,N―ジメチルアセトアミド、ク
ロロホルム、ピリジン、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、酢酸エチル、トリ―n―ブチルアミン
などの1種か、もしくは2種以上からなる混合溶
媒が挙げられる。反応溶媒の使用量は溶媒の種類
によつて多少異なるが、通常原料ara CMP1ミリ
モルあたり1〜10mlでよい。 ara CMPを縮合させるべきヒドロキシカルボ
ン酸は、目的とするara CMPカルボキシアルキ
ルの種類に応じて、そのカルボキシアルキル残基
に対応するヒドロキシカルボン酸を選択する。そ
の代表例を示せばグリコール酸、β―ヒドロキシ
プロピオン酸、γ―ヒドロキシ―n―酪酸、ヒド
ロキシ―n―カプロン酸、ヒドロキシ―n―ヘプ
タン酸、ヒドロキシ―n―カプリル酸、ヒドロキ
シ―n―ノナン酸、ヒドロキシ―n―カプリン
酸、ヒドロキシウンデカン酸、ヒドロキシ―n―
ラウリン酸、ヒドロキシミリスチン酸、ヒドロキ
シパルミチン酸、ヒドロキシステアリン酸などで
ある。これらは、遊離型であつても、ナトリウム
塩、トリエチルアンモニウム塩、トリ―n―ブチ
ルアンモニウム塩などの塩型であつてもよい。そ
の使用量は原料ara CMPの1〜6倍モルである。 縮合剤のアリールスルホニルクロライドの具体
例としては、たとえばトリイソプロピルベンゼン
スルホニルクロライド、o―トシルクロライド、
p―トシルクロライド、ベンゼンスルホニルクロ
ライド、メシチレンスルホニルクロライドなどが
挙げられる。その使用量は、原料ara CMPの1
〜6倍モルである。 反応温度は室温でよく、反応時間は1〜24時間
である。 また、本発明化合物の他の合成法として、ara
CMPとグリコールとを縮合反応させてara CMP
ヒドロキシアルキルを生成させ、次いでこのω―
位水酸基を酸化剤により酸化してara CMPカル
ボキシアルキルに導く方法も挙げられる。 本法におけるara CMPとグリコールとの縮合
反応は、前記のara CMPとヒドロキシカルボン
酸との縮合反応に準じて行えばよい。使用される
グリコールは、目的化合物のアルキル残基よりも
メチレン基が1つ多いアルキル残基を有するもの
を選択する。すなわち、エチレングルコール、ト
リメチレングリコール、1,4―ブタンジオー
ル、1,5―ペンタンジオール、1,6―ヘキサ
ンジオール、1,7―ヘプタンジオール、1,8
―オクタンジオール、1,9―ノナンジオール、
1,10―デカンジオール、1,11―ウンデカンジ
オール、1,12―ドデカンジオール、1,13―ト
リデカンジオール、1,14―テトラデカンジオー
ル、1,15―ペンタデカンジオール、1,16―ヘ
キサデカンジオール、1,18―オクタデカンジオ
ール、1,20―エイコサンジオールなどから目的
とする化合物に対応するものを用いる。 ara CMPヒドロキシアルキルの酸化反応にお
いてはアルコールのカルボン酸への酸化反応に適
用しうる酸化方法、酸化剤を選択して行うことが
できる。たとえば、白金触媒を用いる接触酸素酸
化法を適用することによつて実施できる。この方
法は、水、酢酸エチル、ジオキサン、アセトンな
どの溶媒中で、必要に応じて炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどの弱塩基を存在させて、加
熱反応させる方法である。 合成された目的化合物は常法により反応液から
単離することができる。たとえば液―液抽出法、
イオン交換クロマトグラフイー法、吸着クロマト
グラフイー法、再結晶法などの精製手段を適宜に
選択、組合せて実施することができる。 以下、本発明化合物例およびその製造例を示す
実施例、ならびにその抗腫瘍活性試験例を挙げて
本発明のより具体的な説明とする。 実施例 1 N4,O2′,O3′―トリアセチルara CMP(トリ
―n―ブチルアンモニウム塩)10ミリモルにγ―
ヒドロキシ酪酸(ナトリウム塩)20ミリモルを加
え、さらにメタノールを加えて溶解させた後、濃
縮乾固した、残渣をピリジン20mlに溶解させ、p
―トシルクロライド20ミリモルを加え、室温で20
時間反応させた。反応液にアンモニア水20mlを加
えて脱アセチル化した後、濃縮してピリジンおよ
びアンモニアを除去し、水を加えて2に希釈
し、これをダウエツクス1×5(ギ酸型)500mlカ
ラムに吸着させ、水洗後、0.02Nギ酸25で溶出
した。高速液体クロマトグラフイーで分析後、目
的物のフラクシヨンを合わせ、濃縮し、これにエ
タノールを加えて結晶を析出させた。メタノール
から再結晶し、ara CMP3―カルボキシプロピル
1.4gを得た。 融 点 188.5℃(分解) 元素分析 測定値 C,37.90 H,4.88 N,10.56 理論値 C,38.15 H,4.93 N,10.27 紫外部吸収 E1% 1cm(0.05N―塩酸,280nm)321.5 OD250/OD260 0.41 OD280/OD260 2.20 実施例 2 N4,O2′,O3′―トリアセチルara CMP(トリ
―n―ブチルアンモニウム塩)10ミリモルに1,
6―ヘキサンジオール20ミリモルおよびピリジン
20mlを加えて溶解させた後、トリイソプロピルベ
ンゼンスルホニルクロライド20ミリを加え、20時
間反応させた。反応液に水を加えて析出した沈澱
を濾去後、アンモニア水を加えて脱アセチル化
し、濃縮後、2に希釈し、強塩基性アニオン交
換樹脂、ダウエツクス1×5(ギ酸型)500mlカラ
ムに吸着させ、0.02Nギ酸7.5、続いて0.05Nギ
酸5で溶出した。0.02Nギ酸溶出液を濃縮し、
エタノールを加えて結晶を析出させ、メタノール
から再結晶し、ara CMP6―ヒドロキシヘキシル
1.9gを得た。 融点 210℃(分解) ara CMP6―ヒドロキシヘキシル2.0gに水100
mlを加えて溶解させ、PH7.0に調整後、酸化白金
触媒10gを加え、空気を吹き込みながら、95〜
100℃で6時間攪拌反応させた。 反応液の酸化白金を濾去した後、強塩基アニオ
ン交換樹脂、ダウエツクス1×5(ギ酸型)カラ
ム50mlに吸着させ、0.02Nギ酸で溶出した。 溶出液を濃縮し、結晶を析出させ、水から再結
晶してara CMP5―カルボキシペンチル470mgを
得た。 融点 210.5℃ 紫外部吸収 E1% 1cm(0.05N塩酸、280nm)286 OD250/OD260 0.41 OD280/OD260 2.21 元素分析 C15H24N3O10P・1/2H2Oとして 測定値 C,40.71 H,5.47 N,9.64 理論値 C,40.36 H,5.65 N,9.41 実施例 3 1,6―ヘキサンジオールの代りに、1,5―
ペンタンジオール、1,8―オクタンジオールま
たは1,12―ドデカンジオールを用いた他は実施
例2と同様にしてそれぞれara CMP5―ヒドロキ
シペンチル、ara CMP8―ヒドロキシオクチル、
またはara CMP12―ヒドロキシドデシルを得、
さらにこれらを酸化してara CMP4―カルボキシ
ブチル、ara CMP7―カルボキシヘプチル、ara
CMP11―カルボキシウンデシルを得た。 それぞれの理化学的性質を第1表に示す。
【表】
試験例 1
L5178Yマウス白血病細胞をRPMI1640培地
(ニツスイ,10%牛血清添加)にて培養し、培養
48時間目に同一の培地で希釈して約1.4×105個/
mlになるように細胞懸濁液を調整した。この細胞
懸濁液0.9mlに化合物を適当な濃度に溶解したサ
ンプル液0.1mlを加えて48時間37℃で培養し、細
胞数を計測した。対照の培養液の細胞数(C)に対す
る被験化合物を添加した培養液の細胞数(T)の
比(T/C)をグラフ上にプロツトし、T/C=
0.5になる被験化合物濃度(ED50,μg/ml)を
求めた。 その結果、ara CMP3―カルボキシプロピルは
0.8μg/mlという低濃度でマウス白血病細胞の増
殖を阻止する抗腫瘍活性のあることがわかつた。 試験例 2 BDF1マウス(雄、8週令)にL1210白血病細
胞1×105個を腹腔内に移植し、24時間目から1
日1回5日間被験化合物を腹腔内投与した。その
結果は第2表および第3表のとおりであつた。
(ニツスイ,10%牛血清添加)にて培養し、培養
48時間目に同一の培地で希釈して約1.4×105個/
mlになるように細胞懸濁液を調整した。この細胞
懸濁液0.9mlに化合物を適当な濃度に溶解したサ
ンプル液0.1mlを加えて48時間37℃で培養し、細
胞数を計測した。対照の培養液の細胞数(C)に対す
る被験化合物を添加した培養液の細胞数(T)の
比(T/C)をグラフ上にプロツトし、T/C=
0.5になる被験化合物濃度(ED50,μg/ml)を
求めた。 その結果、ara CMP3―カルボキシプロピルは
0.8μg/mlという低濃度でマウス白血病細胞の増
殖を阻止する抗腫瘍活性のあることがわかつた。 試験例 2 BDF1マウス(雄、8週令)にL1210白血病細
胞1×105個を腹腔内に移植し、24時間目から1
日1回5日間被験化合物を腹腔内投与した。その
結果は第2表および第3表のとおりであつた。
【表】
【表】
第2表および第3表に明らかなように、ara
CMPカルボキシアルキルを投与した場合に有意
な延命効果が認められた。
CMPカルボキシアルキルを投与した場合に有意
な延命効果が認められた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式〔〕 〔式中、nは1以上の整数を示す。〕で表わさ
れる1―β―D―アラビノフラノシルシトシン
5′―(カルボキシアルキル)りん酸およびそれら
の薬学的に許容される塩。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12352482A JPS5913799A (ja) | 1982-07-15 | 1982-07-15 | 1−β−D−アラビノフラノシルシトシン5′−(カルボキシアルキル)りん酸 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12352482A JPS5913799A (ja) | 1982-07-15 | 1982-07-15 | 1−β−D−アラビノフラノシルシトシン5′−(カルボキシアルキル)りん酸 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5913799A JPS5913799A (ja) | 1984-01-24 |
| JPS6335638B2 true JPS6335638B2 (ja) | 1988-07-15 |
Family
ID=14862741
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12352482A Granted JPS5913799A (ja) | 1982-07-15 | 1982-07-15 | 1−β−D−アラビノフラノシルシトシン5′−(カルボキシアルキル)りん酸 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5913799A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2144921A2 (en) * | 2007-02-27 | 2010-01-20 | K.U. Leuven Research and Development | Phosphate modified nucleosides useful as substrates for polymerases and as antiviral agents |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58206600A (ja) * | 1982-05-27 | 1983-12-01 | Yamasa Shoyu Co Ltd | 1−β−D−アラビノフラノシルシトシン5′−(カルボキシアルキル)りん酸 |
-
1982
- 1982-07-15 JP JP12352482A patent/JPS5913799A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5913799A (ja) | 1984-01-24 |
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