JPS6347808B2 - - Google Patents
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- JPS6347808B2 JPS6347808B2 JP57182928A JP18292882A JPS6347808B2 JP S6347808 B2 JPS6347808 B2 JP S6347808B2 JP 57182928 A JP57182928 A JP 57182928A JP 18292882 A JP18292882 A JP 18292882A JP S6347808 B2 JPS6347808 B2 JP S6347808B2
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- flame
- fiber
- acrylonitrile
- fibers
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Description
本発明は、耐炎性に優れ、しかも、紡績性その
他の加工性に優れたアクリロニトリル系耐炎繊維
に関するものである。更に詳しくは、防炎布、繊
維状活性炭原料として有用な加工性の優れたアク
リロニトリル系耐炎繊維に関するものである。 従来、アクリロニトリル系繊維を酸化性雰囲気
中で熱処理して得た繊維は、耐炎性を有する繊維
として知られている。このアクリロニトリル系耐
炎繊維は、防炎性布等の防炎材料或いは繊維状活
性炭原料として有用である。 しかしながら、このアクリロニトリル系繊維を
耐炎化した場合、当初あつた25〜45%の伸度が酸
化の進行と共に低下し、充分な耐炎化処理をした
場合、15%以下の伸度となり、加工性の極めて低
い繊維となつてしまう。このため紡績性が低下
し、紡績時の糸切れ、落綿の増大、毛羽等を生
じ、太番手の糸がかろうじて紡績できるに止ま
る。この紡績糸を賦活して作つた繊維状活性炭紡
績糸も、やはり毛羽や糸切れのトラブルが生じや
すいという問題がある。また、耐炎繊維は、ニー
ドルパンチ等にてフエルトを作つた場合、繊維が
脆弱なため歩留りが低いという問題があつた。こ
のため、酸化処理を緩慢にし、しかも限界酸素指
数(LOI)の値を低くし、伸度を高くして、紡績
性その他の加工性を高めていたが、このような繊
維は、耐炎性が不充分のため、防炎布として不満
足なものであつた。 本発明者等は、充分な耐炎性、耐熱性を有し且
つ紡績性等の加工性の高い耐炎繊維について検討
の結果、本発明に至つた。 本発明は下記のとおりである。 アクリロニトリル系繊維中にAlとして50〜
500ppm、Feとして5〜100ppm及びpとして50
〜1000ppmを含有せしめて酸化処理して得られる
限界酸素指数(LOI)が45以上で且つ伸度が20%
以上のアクリロニトリル系耐炎繊維。 このようなアクリロニトリル系耐炎繊維は、防
炎効果に優れ、しかも高い紡績性、加工性を有
し、ニードルパンチ等によつても高い歩留りでフ
エルトにすることができる。また、このものを繊
維状活性炭の原料として使用した場合、高収率で
高表面積の繊維状活性炭を得ることができる。こ
のようなアクリロニトリル系耐炎繊維は、従来提
案されたことがない。 LOIの測定方法 LOIは、JIS K7201の方法に準じて下記のよう
にして求められる値である。 測定すべき繊維約1gを直径約0.3mmの針金を
支持体としてまきつけ、直径約7mmのひも状にし
て、たて150mmの枠に固定し、燃焼円筒内に配置
する。次いで、その中に酸素と窒素の混合ガスを
11.4/minで約30秒間流した後、試験片の上端
に点火し、試験片が3分以上燃え続けるか又は着
火後の燃焼長さが50mm以上燃え続けるのに必要な
最低の酸素流量と、そのときの窒素流量とを決定
する。試験片に点火した瞬間に試験片表面の毛羽
を火が走る場合は、再点火して上記測定を行う。 LOI=〔燃え続けるのに必要な酸素流量
〕×100/〔燃え続けるのに必要な酸素流量〕+〔対応
した窒素流量〕 アクリロニトリル系耐炎繊維とは、アクリロニ
トリル系繊維を酸化性雰囲気中で熱処理して得ら
れる繊維である。 アクリロニトリル系繊維とは、アクリロニトリ
ルを少なくとも85重量%以上、好ましくは、90〜
98重量%を含む重合体又は共重合体より得られた
繊維である。この場合、コモノマーとしては、ア
クリル酸、メタクリル酸、アリルスルホン酸又は
これらの塩類、エステル類、酸クロライド類、酸
アミド類、ビニルアミドのn−置換誘導体、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、α−クロロアクリロニ
トリル、ビニルピリジン類、ビニルベンゼンスル
ホン酸、ビニルスルホン酸及びそのアルカリ土類
金属塩等がある。また、アクリロニトリル重合体
の変性重合体、アクリロニトリル重合体及び共重
合体同志の混合物から得られる繊維も使用され
る。 アクリル系繊維の繊度は特に制限されないが、
0.5〜15d、特に1.5〜5dのものが好ましい。0.5dよ
り細い場合、繊維強力が低く繊維の切断が起りや
すく、逆に15dより太い場合、酸化速度が遅く、
繊維状活性炭としたときの強度、及び伸度が低く
なり、賦活収率が低下する傾向がある。 種々のLOI及び伸度を有するポリアクリロニト
リル系耐炎糸について、その性質効果を下記第1
表にまとめた。
他の加工性に優れたアクリロニトリル系耐炎繊維
に関するものである。更に詳しくは、防炎布、繊
維状活性炭原料として有用な加工性の優れたアク
リロニトリル系耐炎繊維に関するものである。 従来、アクリロニトリル系繊維を酸化性雰囲気
中で熱処理して得た繊維は、耐炎性を有する繊維
として知られている。このアクリロニトリル系耐
炎繊維は、防炎性布等の防炎材料或いは繊維状活
性炭原料として有用である。 しかしながら、このアクリロニトリル系繊維を
耐炎化した場合、当初あつた25〜45%の伸度が酸
化の進行と共に低下し、充分な耐炎化処理をした
場合、15%以下の伸度となり、加工性の極めて低
い繊維となつてしまう。このため紡績性が低下
し、紡績時の糸切れ、落綿の増大、毛羽等を生
じ、太番手の糸がかろうじて紡績できるに止ま
る。この紡績糸を賦活して作つた繊維状活性炭紡
績糸も、やはり毛羽や糸切れのトラブルが生じや
すいという問題がある。また、耐炎繊維は、ニー
ドルパンチ等にてフエルトを作つた場合、繊維が
脆弱なため歩留りが低いという問題があつた。こ
のため、酸化処理を緩慢にし、しかも限界酸素指
数(LOI)の値を低くし、伸度を高くして、紡績
性その他の加工性を高めていたが、このような繊
維は、耐炎性が不充分のため、防炎布として不満
足なものであつた。 本発明者等は、充分な耐炎性、耐熱性を有し且
つ紡績性等の加工性の高い耐炎繊維について検討
の結果、本発明に至つた。 本発明は下記のとおりである。 アクリロニトリル系繊維中にAlとして50〜
500ppm、Feとして5〜100ppm及びpとして50
〜1000ppmを含有せしめて酸化処理して得られる
限界酸素指数(LOI)が45以上で且つ伸度が20%
以上のアクリロニトリル系耐炎繊維。 このようなアクリロニトリル系耐炎繊維は、防
炎効果に優れ、しかも高い紡績性、加工性を有
し、ニードルパンチ等によつても高い歩留りでフ
エルトにすることができる。また、このものを繊
維状活性炭の原料として使用した場合、高収率で
高表面積の繊維状活性炭を得ることができる。こ
のようなアクリロニトリル系耐炎繊維は、従来提
案されたことがない。 LOIの測定方法 LOIは、JIS K7201の方法に準じて下記のよう
にして求められる値である。 測定すべき繊維約1gを直径約0.3mmの針金を
支持体としてまきつけ、直径約7mmのひも状にし
て、たて150mmの枠に固定し、燃焼円筒内に配置
する。次いで、その中に酸素と窒素の混合ガスを
11.4/minで約30秒間流した後、試験片の上端
に点火し、試験片が3分以上燃え続けるか又は着
火後の燃焼長さが50mm以上燃え続けるのに必要な
最低の酸素流量と、そのときの窒素流量とを決定
する。試験片に点火した瞬間に試験片表面の毛羽
を火が走る場合は、再点火して上記測定を行う。 LOI=〔燃え続けるのに必要な酸素流量
〕×100/〔燃え続けるのに必要な酸素流量〕+〔対応
した窒素流量〕 アクリロニトリル系耐炎繊維とは、アクリロニ
トリル系繊維を酸化性雰囲気中で熱処理して得ら
れる繊維である。 アクリロニトリル系繊維とは、アクリロニトリ
ルを少なくとも85重量%以上、好ましくは、90〜
98重量%を含む重合体又は共重合体より得られた
繊維である。この場合、コモノマーとしては、ア
クリル酸、メタクリル酸、アリルスルホン酸又は
これらの塩類、エステル類、酸クロライド類、酸
アミド類、ビニルアミドのn−置換誘導体、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、α−クロロアクリロニ
トリル、ビニルピリジン類、ビニルベンゼンスル
ホン酸、ビニルスルホン酸及びそのアルカリ土類
金属塩等がある。また、アクリロニトリル重合体
の変性重合体、アクリロニトリル重合体及び共重
合体同志の混合物から得られる繊維も使用され
る。 アクリル系繊維の繊度は特に制限されないが、
0.5〜15d、特に1.5〜5dのものが好ましい。0.5dよ
り細い場合、繊維強力が低く繊維の切断が起りや
すく、逆に15dより太い場合、酸化速度が遅く、
繊維状活性炭としたときの強度、及び伸度が低く
なり、賦活収率が低下する傾向がある。 種々のLOI及び伸度を有するポリアクリロニト
リル系耐炎糸について、その性質効果を下記第1
表にまとめた。
【表】
【表】
以上のとおり、本発明のアクリロニトリル系耐
炎繊維は、優れた特性を有するもので、次の方法
によつて得られるものである。すなわち、アクリ
ロニトリル系繊維をポリ塩化アルミニウム、鉄化
合物及び燐化合物三者の混合水溶液中で処理し、
繊維中にAlとして50〜500ppm、Feとして5〜
100ppm及びPとして50〜1000ppmを含有せしめ
た後、酸化処理する。 含有量の限定理由については、後述する。 ポリ塩化アルミニウムは、一般的に〔Al2
(OH)nCl6-n〕mで表わされ、n=1〜5、m
=10以下の値をとる無機高分子化合物であり、例
えば日本水道規格JWWA−K114のものである。
鉄化合物は、例えば硫酸第二鉄、塩化第二鉄、硝
酸第二鉄である。燐化合物は、例えばオルト燐
酸、亜燐酸、次亜燐酸である。これら化合物の一
者又は二者のみでは所定の伸度のものを得ること
ができず、三者の組み合せにより、これまで得ら
れなかつた高伸度の耐炎繊維を得ることができ
る。 この場合、原料繊維に含有させる、Al、Fe及
びPの好適組成比は、第1図に示した範囲にあ
る。 第1図A〜Hの各点における組成比(%)は下
記第2表のとおりである。 この範囲をはずれると、各成分の相容性が悪
く、得られる耐炎繊維の伸度が低下する。
炎繊維は、優れた特性を有するもので、次の方法
によつて得られるものである。すなわち、アクリ
ロニトリル系繊維をポリ塩化アルミニウム、鉄化
合物及び燐化合物三者の混合水溶液中で処理し、
繊維中にAlとして50〜500ppm、Feとして5〜
100ppm及びPとして50〜1000ppmを含有せしめ
た後、酸化処理する。 含有量の限定理由については、後述する。 ポリ塩化アルミニウムは、一般的に〔Al2
(OH)nCl6-n〕mで表わされ、n=1〜5、m
=10以下の値をとる無機高分子化合物であり、例
えば日本水道規格JWWA−K114のものである。
鉄化合物は、例えば硫酸第二鉄、塩化第二鉄、硝
酸第二鉄である。燐化合物は、例えばオルト燐
酸、亜燐酸、次亜燐酸である。これら化合物の一
者又は二者のみでは所定の伸度のものを得ること
ができず、三者の組み合せにより、これまで得ら
れなかつた高伸度の耐炎繊維を得ることができ
る。 この場合、原料繊維に含有させる、Al、Fe及
びPの好適組成比は、第1図に示した範囲にあ
る。 第1図A〜Hの各点における組成比(%)は下
記第2表のとおりである。 この範囲をはずれると、各成分の相容性が悪
く、得られる耐炎繊維の伸度が低下する。
【表】
【表】
例えば、代表的組成を示すと、次のとおりであ
る。
る。
【表】
Alイオンはプラスイオンの巨大コロイドを形
成しやすく、繊維表面で電荷が中和され、表面に
薄層状に被覆され、これが繊維の表面の溶融及び
膠着を抑制する効果をもつものと思われる。原料
のアクリロニトリル系繊維(プレカーサー)にお
けるAlの含有量(添着量)は、Alとして50〜
500ppm、好ましくは100〜300ppmである。
50ppm未満では、膠着抑制効果が発現せず、耐炎
繊維の伸度が向上しない。500ppm超では、かえ
つて繊維の膠着が発生し、繊維の強度、伸度が低
下する。 同Feの含有量は、Feとして5〜100ppm、好ま
しくは10〜70ppmである。5ppm未満では、膠着
抑制効果が発現せず、100ppm超では、Alイオン
との共存が困難となり、膠着抑制効果が減少す
る。 Feイオンは、Alイオンと同様、膠着抑制作用
を有するが、Feイオン単独の場合浴の安定性が
悪く添着斑を生じたり、耐炎繊維のコア部分が増
大し、繊維の強度、伸度が減少する。同Pの含有
量は、Pとして50〜1000ppm、好ましくは70〜
700ppmである。50ppm未満では膠着抑制効果が
発現せず、1000ppm超では耐炎繊維の強度、伸度
が低下する。 Pイオンは、単独の場合繊維を膠着させる作用
をもつが、Al及びFeイオンとの共有により、Al
イオン、Feイオンの膠着抑制効果をより一層促
進する作用を有し、また、耐炎繊維のコア率の低
下をより促進させる作用及びLOIをより高くする
作用をもつ。 これら三者を特定量比において組み合せること
により、単独使用の場合に比し、得られる耐炎繊
維は著しく伸度と加工性が向上し、本発明の目的
が達成される。これら三者の混合溶液は、紡糸工
程又は酸化処理前に浸漬法又はスプレー法により
添着される。 更に耐炎化時の収縮率を高くし、その配分を調
整することによつても製造可能である。 酸化処理後の耐炎繊維が低伸度で本発明の所要
伸度に達しないときは、これを100〜150℃スチー
ム中1分〜60分熱処理することにより、伸度20%
以上に向上させることができる。 アクリロニトリル系繊維の酸化処理(耐炎化処
理)は、該繊維を酸化性雰囲気中、熱処理するこ
とによつて行われる。 酸化性雰囲気の媒体としては、空気、酸素、塩
化水素、亜硫酸ガス等の単独ガス若しくは混合ガ
ス又はこれらと不活性ガスとの混合ガスが用いら
れるが、主として空気及び空気と窒素との混合ガ
スが経済性、工程の安定性の点から最適である。 酸化処理における酸化性雰囲気の酸素濃度は
0.2〜35容量%の範囲が最も効果的である。酸化
処理は2段に分け前段の酸化は酸素濃度20〜30容
量%の媒体中、後段の酸化は酸素濃度0.5%〜9
%の媒体で行うのが好ましい。 酸化処理に要する時間は、0.5〜30時間、好ま
しくは1.0〜10時間であり、酸素結合量が15%以
上になるまで行う。酸素結合量がこの値より低い
場合、LOIも低く、高温賦活においてトウの切断
が生じ、また賦活収率も低下する。酸素結合量
は、好ましくは16.5%以上であり、ほぼ23〜25%
程度まで高めることができる。 酸化温度は200〜400℃で行われ、最適温度は、
酸化媒体の種類及び燐の添着状況により多少異な
るが225〜350℃の範囲である。 酸化処理時の繊維に与える張力は、酸化温度で
の収縮が酸化処理中、酸素結合量が3%まではそ
の温度における自由収縮率の20〜50%となるよう
にし、それ以後はその温度における自由収縮率の
70〜90%になるようにするのが好ましい。この値
が70%以下であると、繊維が切断しやすく、90%
以上の場合繊維の機械的特性が低下し脆弱化する
傾向がある。ここに自由収縮率とは繊維に1mg/
dの荷重をかけ、一定の温度で熱収縮させたとき
の繊維の熱処理前の長さに対する収縮した長さの
割合である。 このようにして得られる耐炎繊維は、LOIが45
以上で且つ伸度が20%以上であり、通常、引張強
度10Kg/mm2〜50Kg/mm2、比重1.35〜1.50g/cm2の
特性を有する。 本発明の耐炎繊維の形態は、トウ状又は短繊維
のまま、及びフエルト、紡績糸、織物等いずれで
もよい。 一般に、LOIを上げ(耐炎性能を上げ)るため
酸化処理を行うと、耐炎糸の伸度は低下する。し
かし、Al、Fe及びPを特定量含有させて酸化処
理を行うと、LOIが45以上で且つ伸度が20%以上
の耐炎繊維を得ることができる。次に、本発明を
実施例により説明する。 実施例 1 アクリロニトリル94.0重量%、アクリル酸メチ
ル6.0重量%の共重合組成の重合体からなる30万
デニールのアクリロニトリル系繊維トウ(単糸繊
度1.5d、強度25Kg/mm2、伸度37%)を、ポリ塩化
アルミニウム、硫酸第二鉄、オルト燐酸を金属換
算でそれぞれアルミニウム(Al)200ppm、鉄
(Fe)40ppm、燐(P)170ppmを含む溶液中に
通し、添着量(含有量)Al200ppm、Fe44ppm、
P190ppmのアクリロニトリル系繊維トウとした。 このトウを空気中235℃、2時間、更に255℃、
2時間の条件下、酸素結合量3%までは自由収縮
率の40%にて、それ以後は自由収縮率の75〜80%
になるような張力下で酸化処理した。 得られた耐炎繊維はLOIが55、引張強度が36
Kg/mm2、引張伸度が34%の性能を有していた。 この耐炎繊維をクリンプ付与(クリンプ数4.4、
クリンプ率3.4)及び切断後、紡績性テストを行
つたところ繊維の損傷率6.4%、短繊維含有率1.2
%といずれも低い値を示し、紡績性は良好であつ
た。 実施例 2 アクリロニトリル系繊維(プレカーサー)に対
し下記第4表に示すように金属の添着量(含有
量)を変えたほかは、実施例1の方法に準じて酸
化処理を行い、耐炎繊維を得た。 得られた耐炎繊維につき実施例1と同様にして
紡績性テストを行つたところ、第4表に示す結果
を得た。
成しやすく、繊維表面で電荷が中和され、表面に
薄層状に被覆され、これが繊維の表面の溶融及び
膠着を抑制する効果をもつものと思われる。原料
のアクリロニトリル系繊維(プレカーサー)にお
けるAlの含有量(添着量)は、Alとして50〜
500ppm、好ましくは100〜300ppmである。
50ppm未満では、膠着抑制効果が発現せず、耐炎
繊維の伸度が向上しない。500ppm超では、かえ
つて繊維の膠着が発生し、繊維の強度、伸度が低
下する。 同Feの含有量は、Feとして5〜100ppm、好ま
しくは10〜70ppmである。5ppm未満では、膠着
抑制効果が発現せず、100ppm超では、Alイオン
との共存が困難となり、膠着抑制効果が減少す
る。 Feイオンは、Alイオンと同様、膠着抑制作用
を有するが、Feイオン単独の場合浴の安定性が
悪く添着斑を生じたり、耐炎繊維のコア部分が増
大し、繊維の強度、伸度が減少する。同Pの含有
量は、Pとして50〜1000ppm、好ましくは70〜
700ppmである。50ppm未満では膠着抑制効果が
発現せず、1000ppm超では耐炎繊維の強度、伸度
が低下する。 Pイオンは、単独の場合繊維を膠着させる作用
をもつが、Al及びFeイオンとの共有により、Al
イオン、Feイオンの膠着抑制効果をより一層促
進する作用を有し、また、耐炎繊維のコア率の低
下をより促進させる作用及びLOIをより高くする
作用をもつ。 これら三者を特定量比において組み合せること
により、単独使用の場合に比し、得られる耐炎繊
維は著しく伸度と加工性が向上し、本発明の目的
が達成される。これら三者の混合溶液は、紡糸工
程又は酸化処理前に浸漬法又はスプレー法により
添着される。 更に耐炎化時の収縮率を高くし、その配分を調
整することによつても製造可能である。 酸化処理後の耐炎繊維が低伸度で本発明の所要
伸度に達しないときは、これを100〜150℃スチー
ム中1分〜60分熱処理することにより、伸度20%
以上に向上させることができる。 アクリロニトリル系繊維の酸化処理(耐炎化処
理)は、該繊維を酸化性雰囲気中、熱処理するこ
とによつて行われる。 酸化性雰囲気の媒体としては、空気、酸素、塩
化水素、亜硫酸ガス等の単独ガス若しくは混合ガ
ス又はこれらと不活性ガスとの混合ガスが用いら
れるが、主として空気及び空気と窒素との混合ガ
スが経済性、工程の安定性の点から最適である。 酸化処理における酸化性雰囲気の酸素濃度は
0.2〜35容量%の範囲が最も効果的である。酸化
処理は2段に分け前段の酸化は酸素濃度20〜30容
量%の媒体中、後段の酸化は酸素濃度0.5%〜9
%の媒体で行うのが好ましい。 酸化処理に要する時間は、0.5〜30時間、好ま
しくは1.0〜10時間であり、酸素結合量が15%以
上になるまで行う。酸素結合量がこの値より低い
場合、LOIも低く、高温賦活においてトウの切断
が生じ、また賦活収率も低下する。酸素結合量
は、好ましくは16.5%以上であり、ほぼ23〜25%
程度まで高めることができる。 酸化温度は200〜400℃で行われ、最適温度は、
酸化媒体の種類及び燐の添着状況により多少異な
るが225〜350℃の範囲である。 酸化処理時の繊維に与える張力は、酸化温度で
の収縮が酸化処理中、酸素結合量が3%まではそ
の温度における自由収縮率の20〜50%となるよう
にし、それ以後はその温度における自由収縮率の
70〜90%になるようにするのが好ましい。この値
が70%以下であると、繊維が切断しやすく、90%
以上の場合繊維の機械的特性が低下し脆弱化する
傾向がある。ここに自由収縮率とは繊維に1mg/
dの荷重をかけ、一定の温度で熱収縮させたとき
の繊維の熱処理前の長さに対する収縮した長さの
割合である。 このようにして得られる耐炎繊維は、LOIが45
以上で且つ伸度が20%以上であり、通常、引張強
度10Kg/mm2〜50Kg/mm2、比重1.35〜1.50g/cm2の
特性を有する。 本発明の耐炎繊維の形態は、トウ状又は短繊維
のまま、及びフエルト、紡績糸、織物等いずれで
もよい。 一般に、LOIを上げ(耐炎性能を上げ)るため
酸化処理を行うと、耐炎糸の伸度は低下する。し
かし、Al、Fe及びPを特定量含有させて酸化処
理を行うと、LOIが45以上で且つ伸度が20%以上
の耐炎繊維を得ることができる。次に、本発明を
実施例により説明する。 実施例 1 アクリロニトリル94.0重量%、アクリル酸メチ
ル6.0重量%の共重合組成の重合体からなる30万
デニールのアクリロニトリル系繊維トウ(単糸繊
度1.5d、強度25Kg/mm2、伸度37%)を、ポリ塩化
アルミニウム、硫酸第二鉄、オルト燐酸を金属換
算でそれぞれアルミニウム(Al)200ppm、鉄
(Fe)40ppm、燐(P)170ppmを含む溶液中に
通し、添着量(含有量)Al200ppm、Fe44ppm、
P190ppmのアクリロニトリル系繊維トウとした。 このトウを空気中235℃、2時間、更に255℃、
2時間の条件下、酸素結合量3%までは自由収縮
率の40%にて、それ以後は自由収縮率の75〜80%
になるような張力下で酸化処理した。 得られた耐炎繊維はLOIが55、引張強度が36
Kg/mm2、引張伸度が34%の性能を有していた。 この耐炎繊維をクリンプ付与(クリンプ数4.4、
クリンプ率3.4)及び切断後、紡績性テストを行
つたところ繊維の損傷率6.4%、短繊維含有率1.2
%といずれも低い値を示し、紡績性は良好であつ
た。 実施例 2 アクリロニトリル系繊維(プレカーサー)に対
し下記第4表に示すように金属の添着量(含有
量)を変えたほかは、実施例1の方法に準じて酸
化処理を行い、耐炎繊維を得た。 得られた耐炎繊維につき実施例1と同様にして
紡績性テストを行つたところ、第4表に示す結果
を得た。
【表】
実施例 3 アクリロニトリル92重量%、アクリ
ル酸メチル6重量%、アクリルアミド2重量%の
共重合組成よりなる45万デニールのアクリロニト
リル系繊維トウ(単糸繊度1.5d)(プレカーサー)
をポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄及び次亜燐
酸の混合溶液で処理し、プレカーサーに
Al200ppm、Fe30ppm、P250ppmを添着させた。
このものを空気中235℃で結合酸素量3%までは
自由収縮率の40%になるような張力下で2時間処
理した後、屈曲角30゜で屈曲処理(しごき)を行
い、更に255℃で自由収縮率の75%になるような
張力下で2時間酸化処理して耐炎繊維を得た。 比較のため、ポリ塩化アルミニウムで単独処理
してAlを210ppm添着させたプレカーサーを同様
に酸化処理して耐炎繊維を得た。 以上で得られた各耐炎繊維の特性と紡績性は下
記第5表に示すとおりであつた。
ル酸メチル6重量%、アクリルアミド2重量%の
共重合組成よりなる45万デニールのアクリロニト
リル系繊維トウ(単糸繊度1.5d)(プレカーサー)
をポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄及び次亜燐
酸の混合溶液で処理し、プレカーサーに
Al200ppm、Fe30ppm、P250ppmを添着させた。
このものを空気中235℃で結合酸素量3%までは
自由収縮率の40%になるような張力下で2時間処
理した後、屈曲角30゜で屈曲処理(しごき)を行
い、更に255℃で自由収縮率の75%になるような
張力下で2時間酸化処理して耐炎繊維を得た。 比較のため、ポリ塩化アルミニウムで単独処理
してAlを210ppm添着させたプレカーサーを同様
に酸化処理して耐炎繊維を得た。 以上で得られた各耐炎繊維の特性と紡績性は下
記第5表に示すとおりであつた。
【表】
実施例 4
アクリロニトリル92重量%、アクリル酸メチル
8重量%の共重合組成から得られた30万デニール
のアクリロニトトリル系繊維トウ(単糸繊度
1.5d)を、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第二鉄及
びオルト燐酸を金属換算でそれぞれAl200ppm、
Fe40ppm、P200ppmを含む溶液中に通し、該ト
ウにAl220ppm、Fe44ppm、P220ppm添着させ、
空気中235℃、2時間酸化処理した後、屈曲角30゜
で屈曲処理(しごき)を行い、更に255℃で自由
収縮率が77%になるような張力下で2時間酸化処
理して耐炎繊維を得た。 得られた耐炎繊維の特性は、LOIが60、引張伸
度が39%、引張強度が35Kg/mm2であつた。 このものをトウリアクターにかけ紡績し、1700
デニールの撚り係数44(上撚り/下撚り=0.62)
の酸化処理糸を作成し、これを炉内圧0.005Kg/
mm2、賦活温度1050℃でスチーム賦活し、比表面積
1070m2/gの繊維状活性炭双糸(300デニール)
を作成した。このものは強度4.5g/d、伸度3.6
%で毛羽発生量及び糸切れの少ない双糸であつ
た。上記の撚り係数は下式で示されるものであ
る。
8重量%の共重合組成から得られた30万デニール
のアクリロニトトリル系繊維トウ(単糸繊度
1.5d)を、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第二鉄及
びオルト燐酸を金属換算でそれぞれAl200ppm、
Fe40ppm、P200ppmを含む溶液中に通し、該ト
ウにAl220ppm、Fe44ppm、P220ppm添着させ、
空気中235℃、2時間酸化処理した後、屈曲角30゜
で屈曲処理(しごき)を行い、更に255℃で自由
収縮率が77%になるような張力下で2時間酸化処
理して耐炎繊維を得た。 得られた耐炎繊維の特性は、LOIが60、引張伸
度が39%、引張強度が35Kg/mm2であつた。 このものをトウリアクターにかけ紡績し、1700
デニールの撚り係数44(上撚り/下撚り=0.62)
の酸化処理糸を作成し、これを炉内圧0.005Kg/
mm2、賦活温度1050℃でスチーム賦活し、比表面積
1070m2/gの繊維状活性炭双糸(300デニール)
を作成した。このものは強度4.5g/d、伸度3.6
%で毛羽発生量及び糸切れの少ない双糸であつ
た。上記の撚り係数は下式で示されるものであ
る。
第1図は本発明のアクリロニトリル系耐炎繊維
を得る条件の一例として、原料繊維に含有させる
金属成分の好適組成比を示したものである。
を得る条件の一例として、原料繊維に含有させる
金属成分の好適組成比を示したものである。
Claims (1)
- 1 アクリロニトリル系繊維中にAlとして50〜
500ppm、Feとして5〜100ppm及びPとして50
〜1000ppmを含有せしめて酸化処理して得られる
限界酸素指数(LOI)が45以上で且つ伸度が20%
以上のアクリロニトリル系耐炎繊維。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57182928A JPS5976927A (ja) | 1982-10-20 | 1982-10-20 | アクリロニトリル系耐炎繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57182928A JPS5976927A (ja) | 1982-10-20 | 1982-10-20 | アクリロニトリル系耐炎繊維 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5976927A JPS5976927A (ja) | 1984-05-02 |
| JPS6347808B2 true JPS6347808B2 (ja) | 1988-09-26 |
Family
ID=16126823
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57182928A Granted JPS5976927A (ja) | 1982-10-20 | 1982-10-20 | アクリロニトリル系耐炎繊維 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5976927A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59125911A (ja) * | 1982-12-25 | 1984-07-20 | Toho Rayon Co Ltd | アクリロニトリル系耐炎繊維の製造方法 |
| JPS61186521A (ja) * | 1985-02-08 | 1986-08-20 | Toray Ind Inc | 耐炎性繊維 |
| JPS61239030A (ja) * | 1985-04-13 | 1986-10-24 | 旭化成株式会社 | 耐炎化紡績糸 |
| JPS61239029A (ja) * | 1985-04-13 | 1986-10-24 | 旭化成株式会社 | 耐炎性紡績糸の製造方法 |
| JPS6233824A (ja) * | 1985-08-01 | 1987-02-13 | Toray Ind Inc | 耐摩耗性に優れたアクリル系耐炎化繊維 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5540804A (en) * | 1978-09-08 | 1980-03-22 | Toho Beslon Co | Fire retarded fabric |
| JPS56101917A (en) * | 1980-01-17 | 1981-08-14 | Toray Ind Inc | Cloth of carbon fiber |
-
1982
- 1982-10-20 JP JP57182928A patent/JPS5976927A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5976927A (ja) | 1984-05-02 |
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