JPH0124121B2 - - Google Patents
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- JPH0124121B2 JPH0124121B2 JP4040086A JP4040086A JPH0124121B2 JP H0124121 B2 JPH0124121 B2 JP H0124121B2 JP 4040086 A JP4040086 A JP 4040086A JP 4040086 A JP4040086 A JP 4040086A JP H0124121 B2 JPH0124121 B2 JP H0124121B2
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- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、梨黒斑病の防除剤に関する。
本発明の梨黒斑病の防除剤は、梨の栽培におい
て、梨黒斑病の発生を阻止し、また梨黒斑病にか
かつている梨を回復するために使用される。 〔技術の背景および先行技術の説明〕 梨黒斑病は、梨、特に二十世紀種の梨に多発す
る植物病であつて、梨黒斑病にかかると、果実、
葉および枝梢に黒色の病斑を生じ、果実に発生し
た場合は軟化し、裂開して落果するに到る。この
ために梨の果樹における梨黒斑病の発生を防除す
ることが要望されている。 キトサンは、エビやカニなどの甲殻類の殻に含
まれるキチンを脱アセチル化して得られる多糖類
であつて、D−グルコサミンがβ−1,4結合に
よつて直鎖状に結合した多糖類であり、キトサン
を分解して得られる低重合度のキトサンも知られ
ている。キトサンを分解する方法には、塩酸によ
る加水分解法、亜硝酸による酸化分解法および塩
素による酸化分解法などの化学的な方法、および
酵素(キトサナーゼ)による方法がある。キトサ
ナーゼを生産する微生物として、バチルス
(Bacillus sp.)R−4〔トミナガ他:ビオヒミ
カ・エ・ビオフイジカ・アクタ(Y.Tominaga
et al:Biochimica et Biophysica Acta)第410
巻第145−155頁(1957年)〕、ペニシリウム・イス
ランデイクム(Penicillium islandicum)〔デイ
ー・エム・フエントン他:ジヤーナル・オブ・ジ
エネラル・ミクロバイオロジー(D.M.Fenton et
al Journal of General Microbiology)第126巻
第151−165頁(1981年)〕、バチルス(Bacillus
sp.)99−5(堀内:日本農芸化学会、昭和59年度
大会溝演要旨集第550頁)、ストレプトミセス
(Streptomyces)No.6〔ジエイ・エス・プライス
他:ジヤーナル・オブ・バクテリオロジー(J.S.
Price al:Jounal of Bacteriology)第124巻第
1574−1584頁(1975年)〕、ストレプトミセス・グ
リセウス(Streptomyces griseus)〔オオタカラ
他:キチン・キトサン・アンド・リレイテツド・
エンザイムス(A.Ohtakara et al:Chitin、
Chitosan and Related Enzymes)第147−160頁
(1985年)アカデミツク・プレス〕およびバチル
ス(Bacillus sp.)No.7−M(特願昭60−120673
号)があり、キトサンが植物病原性のカビの生育
に影響を及ぼすこと〔ピー・エス・ストエツセル
他:フイトパソロギツシユ・ツアイトシユリフト
(P.Stoessel et aAl:Phytopathologische
Zeitschrift)第111巻第82−89頁(1984年)、シ
ー・アール・アラン他:エクスペリメンタル・マ
イコロジー(C.R.Allan et al:Experimental
Mycology)第3巻第285−287頁(1979年)〕お
よびキトサンの分解物がえん豆のカビの生育の抑
制に影響を及ぼすこと〔デイー・エフ・ケンドラ
他:エクスペリメンタル・マイコロジー(D.F.
Kendra et al Experimental Mycology)第8
巻第276−281頁(1984年)〕が知られ、さらにキ
トサンおよびキトサンの軽度分解物が細菌の生育
を抑制すること(特願昭60−223749号)が提案さ
れているが、キトサンおよびキトサンの分解産物
の植物体における植物病害の防除についての詳細
な報告は見当らない。 本発明者らは、キトサンについて永年研究を続
けているが、その研究において、分子量が3000以
下の低分子キトサンが梨の果樹における梨黒斑病
の発生を防除するのに有効であることを見出し、
この知見に基づいて本発明に到達した。 〔発明の目的および発明の要約〕 本発明の目的は、梨黒斑病の防除に有効な薬剤
を提案することにある。 本発明は、分子量が3000以下の低分子キトサン
を有効成分とする梨黒斑病の防除剤であり、低分
子キトサンとして、その重合度が2〜8のキトサ
ンオリゴ糖を使用することができ、またキトサン
をバチルスNo.7−M(微工研菌寄第8139号)に由
来するキトサナーゼで分解し、得られたものを使
用することができる。 〔発明の具体的な説明〕 本発明の梨黒斑病の防除剤の有効成分の分子量
が3000以下の低分子キトサンは、理論上、キトサ
ンを酸分解、酸化分解または酵素分解などの公知
の方法により分解することによつて得られるが、
その分解反応において、生成物の低分子キトサン
の分子量を3000以下に調整することを要する。低
分子キトサンの分子量の調整は、キトサンの公知
方法による分解物から常法による分子量3000以下
の分画の分取によることができるが、酵素分解に
おける予備実験において、分子量3000以下の低分
子キトサンを得るのに必要な条件を求め、その分
解条件において、キトサンの分解を行ない、分子
量3000以下の所望の分子量の低分子キトサンに富
む生成物を得ることもできる。重合度が2〜8の
キトサンオリゴ糖は、前記の分子量3000以下の低
分子キトサンと同様の手法で得ることができる。 分子量が3000以下の低分子キトサン、また特に
重合度が2〜8のキトサンオリゴ糖を得るための
酵素分解において使用する酵素としては、キトサ
ンを分解して、低分子化することができるキトサ
ナーゼであれば、いかなるものであつても、これ
を使用することができるが、バチルス
(Bacillus)No.7−Mの生産するキトサナーゼに
より分解するのが簡便であり、また経済的であ
る。 バチルスNo.7−Mは、長崎県南高来群小浜町雲
仙の原生沼の土壌よりキチンまたはキトサンを唯
一の炭素源とする培地に生育しうる細菌として分
離されたバチルス(Bacillus sp.)No.7株を親株
として、この親株をN−メチル−N′−ニトロソ
−N−ニトロソグアニジン(NTG)で処理して
突然変異を誘発させ、得られたストレプトマイシ
ン耐性の変異株の中から、高活性のキトサナーゼ
を生産しうるものとして分離された変異株であつ
て、微工研菌寄第8139号(FERM P−8139)と
して通商産業省微生物工業技術研究所に寄託され
ている。 バチルスNo.7−Mの菌学的性質は以下に示され
る。 A 細胞の形態 (1) 細胞の形および大きさ:短桿菌、 (肉汁および肉汁寒天斜面培養、37℃、24〜
72時間の培養) (2) 細胞の多形性の有無:無し、 (3) 運動性の有無:有り、 (肉汁寒天半流動高層穿刺培養) (4) 胞子の有無:有り、内生胞子および裸の胞
子、球状、 〔ドーナー(Dorner)の染色法およびウ
イツツ(Witz)変法〕 (5) グラム染色性:陽性、 〔肉汁寒天斜面培養、37℃、18時間、ヒユ
ツカー(Hucker)の変法により染色〕 B 各培地における生育状態 (1) 肉汁寒天平板培養(37℃、24〜168時間):
糸状の周縁を有する円形で、隆起した乳白色
のコロニーを形成する。コロニーの表面は凹
凸でやや光沢があり、半透明である。時間の
経過とともに盛上つてくる。色素は生産しな
い。 (2) 肉汁寒天斜面培養(37℃、24〜168時間):
拡布状に盛上つた乳白色のコロニーを形成す
る。コロニーは凸円形の隆起があり、光沢が
ある。生育は良好で、時間とともに拡がつて
くる。色素は生産しない。 (3) 肉汁液体培養(37℃、24〜168時間):表面
に膜を形成しない。時間とともに全体的に濁
つてくる。底部に絮状(顆粒状)の沈デンが
形成され、徐々に多くなつてくる。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養(25℃、24〜168時
間): 穿刺線に沿つて生育し、液化する。表面お
よび内部は漏斗状に生育し、液化する。液化
部分は白濁する。 (5) リトマスミルク(37℃、24〜168時間):2
日後から上部が少しずつ液化し、4日目には
色は完全に変色し、酸性となつた。凝固はし
ない。時間の経過とともに、液化は進み、半
透明になつた。 C 生理学的性質 (1) 硝酸塩の還元:− (硝酸塩肉汁培地、37℃、24〜120時間) (2) 脱窒反応:− (駒形らの方法、発酵管を使用、37℃、24〜
120時間) (3) MRテスト:+ (37℃、24〜168時間) (4) VPテスト(アセチルメチルカルビノール
生成試験:+ (37℃、24〜168時間) (5) インドールの生成:− (37℃、24〜168時間) (6) 硫化水素の生成:− (TSI寒天法、37℃、24〜168時間) (7) デン粉の加水分解:+ (37℃、24〜168時間) (8) クエン酸の利用 (コーザーの培地、37℃、24〜168時間):− (クリステンセンの培地、37℃、24〜168時
間):+ (9) 無機窒素源の利用(37℃、24〜168時間) 硝酸塩:未定、 アンモニウム塩:未定、 (10) 色素の生成 (マンニツト・酵母エキス寒天斜面培地):
− 〔キング(King)A寒天斜面培地〕:− (11) 蛍光の有無:無し (12) ウレアーゼ:+ (クリステンセン−ウレア寒天培地、37℃、
24〜168時間) (13) オキシダーゼ:+ (肉汁寒天培地、37℃、24〜48時間) (14) カタラーゼ:+ (肉汁寒天培地、37℃、24〜48時間) (15) 生育の範囲:(肉汁寒天培地) 温度:未定、 PH:5〜10、 添加食塩濃度:未定、 (16) 酸素に対する態度:好気性 (1%グルコース肉汁高層寒天培地、37℃、
24〜72時間) (17) O−Fテスト〔ヒユーーライフソン
(Hugh−Leifson)法、37℃、P−グルコー
ス〕:発酵的に酸を生成する。
(fermentative) (18) 糖類からの酸およびガスの生成の有無
(37℃、24〜168時間):
て、梨黒斑病の発生を阻止し、また梨黒斑病にか
かつている梨を回復するために使用される。 〔技術の背景および先行技術の説明〕 梨黒斑病は、梨、特に二十世紀種の梨に多発す
る植物病であつて、梨黒斑病にかかると、果実、
葉および枝梢に黒色の病斑を生じ、果実に発生し
た場合は軟化し、裂開して落果するに到る。この
ために梨の果樹における梨黒斑病の発生を防除す
ることが要望されている。 キトサンは、エビやカニなどの甲殻類の殻に含
まれるキチンを脱アセチル化して得られる多糖類
であつて、D−グルコサミンがβ−1,4結合に
よつて直鎖状に結合した多糖類であり、キトサン
を分解して得られる低重合度のキトサンも知られ
ている。キトサンを分解する方法には、塩酸によ
る加水分解法、亜硝酸による酸化分解法および塩
素による酸化分解法などの化学的な方法、および
酵素(キトサナーゼ)による方法がある。キトサ
ナーゼを生産する微生物として、バチルス
(Bacillus sp.)R−4〔トミナガ他:ビオヒミ
カ・エ・ビオフイジカ・アクタ(Y.Tominaga
et al:Biochimica et Biophysica Acta)第410
巻第145−155頁(1957年)〕、ペニシリウム・イス
ランデイクム(Penicillium islandicum)〔デイ
ー・エム・フエントン他:ジヤーナル・オブ・ジ
エネラル・ミクロバイオロジー(D.M.Fenton et
al Journal of General Microbiology)第126巻
第151−165頁(1981年)〕、バチルス(Bacillus
sp.)99−5(堀内:日本農芸化学会、昭和59年度
大会溝演要旨集第550頁)、ストレプトミセス
(Streptomyces)No.6〔ジエイ・エス・プライス
他:ジヤーナル・オブ・バクテリオロジー(J.S.
Price al:Jounal of Bacteriology)第124巻第
1574−1584頁(1975年)〕、ストレプトミセス・グ
リセウス(Streptomyces griseus)〔オオタカラ
他:キチン・キトサン・アンド・リレイテツド・
エンザイムス(A.Ohtakara et al:Chitin、
Chitosan and Related Enzymes)第147−160頁
(1985年)アカデミツク・プレス〕およびバチル
ス(Bacillus sp.)No.7−M(特願昭60−120673
号)があり、キトサンが植物病原性のカビの生育
に影響を及ぼすこと〔ピー・エス・ストエツセル
他:フイトパソロギツシユ・ツアイトシユリフト
(P.Stoessel et aAl:Phytopathologische
Zeitschrift)第111巻第82−89頁(1984年)、シ
ー・アール・アラン他:エクスペリメンタル・マ
イコロジー(C.R.Allan et al:Experimental
Mycology)第3巻第285−287頁(1979年)〕お
よびキトサンの分解物がえん豆のカビの生育の抑
制に影響を及ぼすこと〔デイー・エフ・ケンドラ
他:エクスペリメンタル・マイコロジー(D.F.
Kendra et al Experimental Mycology)第8
巻第276−281頁(1984年)〕が知られ、さらにキ
トサンおよびキトサンの軽度分解物が細菌の生育
を抑制すること(特願昭60−223749号)が提案さ
れているが、キトサンおよびキトサンの分解産物
の植物体における植物病害の防除についての詳細
な報告は見当らない。 本発明者らは、キトサンについて永年研究を続
けているが、その研究において、分子量が3000以
下の低分子キトサンが梨の果樹における梨黒斑病
の発生を防除するのに有効であることを見出し、
この知見に基づいて本発明に到達した。 〔発明の目的および発明の要約〕 本発明の目的は、梨黒斑病の防除に有効な薬剤
を提案することにある。 本発明は、分子量が3000以下の低分子キトサン
を有効成分とする梨黒斑病の防除剤であり、低分
子キトサンとして、その重合度が2〜8のキトサ
ンオリゴ糖を使用することができ、またキトサン
をバチルスNo.7−M(微工研菌寄第8139号)に由
来するキトサナーゼで分解し、得られたものを使
用することができる。 〔発明の具体的な説明〕 本発明の梨黒斑病の防除剤の有効成分の分子量
が3000以下の低分子キトサンは、理論上、キトサ
ンを酸分解、酸化分解または酵素分解などの公知
の方法により分解することによつて得られるが、
その分解反応において、生成物の低分子キトサン
の分子量を3000以下に調整することを要する。低
分子キトサンの分子量の調整は、キトサンの公知
方法による分解物から常法による分子量3000以下
の分画の分取によることができるが、酵素分解に
おける予備実験において、分子量3000以下の低分
子キトサンを得るのに必要な条件を求め、その分
解条件において、キトサンの分解を行ない、分子
量3000以下の所望の分子量の低分子キトサンに富
む生成物を得ることもできる。重合度が2〜8の
キトサンオリゴ糖は、前記の分子量3000以下の低
分子キトサンと同様の手法で得ることができる。 分子量が3000以下の低分子キトサン、また特に
重合度が2〜8のキトサンオリゴ糖を得るための
酵素分解において使用する酵素としては、キトサ
ンを分解して、低分子化することができるキトサ
ナーゼであれば、いかなるものであつても、これ
を使用することができるが、バチルス
(Bacillus)No.7−Mの生産するキトサナーゼに
より分解するのが簡便であり、また経済的であ
る。 バチルスNo.7−Mは、長崎県南高来群小浜町雲
仙の原生沼の土壌よりキチンまたはキトサンを唯
一の炭素源とする培地に生育しうる細菌として分
離されたバチルス(Bacillus sp.)No.7株を親株
として、この親株をN−メチル−N′−ニトロソ
−N−ニトロソグアニジン(NTG)で処理して
突然変異を誘発させ、得られたストレプトマイシ
ン耐性の変異株の中から、高活性のキトサナーゼ
を生産しうるものとして分離された変異株であつ
て、微工研菌寄第8139号(FERM P−8139)と
して通商産業省微生物工業技術研究所に寄託され
ている。 バチルスNo.7−Mの菌学的性質は以下に示され
る。 A 細胞の形態 (1) 細胞の形および大きさ:短桿菌、 (肉汁および肉汁寒天斜面培養、37℃、24〜
72時間の培養) (2) 細胞の多形性の有無:無し、 (3) 運動性の有無:有り、 (肉汁寒天半流動高層穿刺培養) (4) 胞子の有無:有り、内生胞子および裸の胞
子、球状、 〔ドーナー(Dorner)の染色法およびウ
イツツ(Witz)変法〕 (5) グラム染色性:陽性、 〔肉汁寒天斜面培養、37℃、18時間、ヒユ
ツカー(Hucker)の変法により染色〕 B 各培地における生育状態 (1) 肉汁寒天平板培養(37℃、24〜168時間):
糸状の周縁を有する円形で、隆起した乳白色
のコロニーを形成する。コロニーの表面は凹
凸でやや光沢があり、半透明である。時間の
経過とともに盛上つてくる。色素は生産しな
い。 (2) 肉汁寒天斜面培養(37℃、24〜168時間):
拡布状に盛上つた乳白色のコロニーを形成す
る。コロニーは凸円形の隆起があり、光沢が
ある。生育は良好で、時間とともに拡がつて
くる。色素は生産しない。 (3) 肉汁液体培養(37℃、24〜168時間):表面
に膜を形成しない。時間とともに全体的に濁
つてくる。底部に絮状(顆粒状)の沈デンが
形成され、徐々に多くなつてくる。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養(25℃、24〜168時
間): 穿刺線に沿つて生育し、液化する。表面お
よび内部は漏斗状に生育し、液化する。液化
部分は白濁する。 (5) リトマスミルク(37℃、24〜168時間):2
日後から上部が少しずつ液化し、4日目には
色は完全に変色し、酸性となつた。凝固はし
ない。時間の経過とともに、液化は進み、半
透明になつた。 C 生理学的性質 (1) 硝酸塩の還元:− (硝酸塩肉汁培地、37℃、24〜120時間) (2) 脱窒反応:− (駒形らの方法、発酵管を使用、37℃、24〜
120時間) (3) MRテスト:+ (37℃、24〜168時間) (4) VPテスト(アセチルメチルカルビノール
生成試験:+ (37℃、24〜168時間) (5) インドールの生成:− (37℃、24〜168時間) (6) 硫化水素の生成:− (TSI寒天法、37℃、24〜168時間) (7) デン粉の加水分解:+ (37℃、24〜168時間) (8) クエン酸の利用 (コーザーの培地、37℃、24〜168時間):− (クリステンセンの培地、37℃、24〜168時
間):+ (9) 無機窒素源の利用(37℃、24〜168時間) 硝酸塩:未定、 アンモニウム塩:未定、 (10) 色素の生成 (マンニツト・酵母エキス寒天斜面培地):
− 〔キング(King)A寒天斜面培地〕:− (11) 蛍光の有無:無し (12) ウレアーゼ:+ (クリステンセン−ウレア寒天培地、37℃、
24〜168時間) (13) オキシダーゼ:+ (肉汁寒天培地、37℃、24〜48時間) (14) カタラーゼ:+ (肉汁寒天培地、37℃、24〜48時間) (15) 生育の範囲:(肉汁寒天培地) 温度:未定、 PH:5〜10、 添加食塩濃度:未定、 (16) 酸素に対する態度:好気性 (1%グルコース肉汁高層寒天培地、37℃、
24〜72時間) (17) O−Fテスト〔ヒユーーライフソン
(Hugh−Leifson)法、37℃、P−グルコー
ス〕:発酵的に酸を生成する。
(fermentative) (18) 糖類からの酸およびガスの生成の有無
(37℃、24〜168時間):
【表】
【表】
以上の菌学的性質について、パージエイス・マ
ニユアル・オブ・デターミネイテイブ・バクテリ
オロジー(Bergey′s Manual of Determinative
Bacteriology)の第8版(1974年)を検索した
ところ、No.7−M株はバチルス(Bacillus)属に
属するのが相当であることがわかつた。 バチルスNo.7−Mにより生産されたキトサナー
ゼの酵素化学的性質は以下に示すとおりである。 (1) 作 用: キトサンに作用し、分子の内部鎖から任意に
β−1,4結合を分解して、主としてキトサン
オリゴ糖(GlcN)o(n=2〜8)(2量体〜8
量体)を生成する。キトサンオリゴ糖は高速液
体クロマトグラフイーを用いてキトサン分解液
から分離することができる。この分解液におけ
るキトサンの分解度は約45%である。カルボキ
シメチルセルロース(CMC)にも作用し、あ
る程度はこれを分解するが、キチンには全く作
用しない。 (2) 作用温度範囲および最適作用温度: 可溶性キトサンを基質とした場合、80℃まで
作用し、最適作用温度は50℃である。 PH6.0において10分間反応させた場合の温度
と比活性の関係を第1図に示す。 (3) 作用PH範囲および最適PH: PH3〜9の範囲において作用し、最適PHはPH
6である。 1%可溶性キトサン1mlに各PHの緩衝液2ml
および酵素液1mlを加えた反応液を37℃におい
て10分間反応させた場合のPHと酵素の比活性の
関係を第2図に示す。 (4) 熱安定性: 50℃における15分間の保温まで、ほぼ安定
で、60℃における15分間の加熱により、酵素の
約40%が失活し、70℃における15分間の加熱に
より、完全に失活した。 温度と比活性の関係を第3図に示す。 (5) PH安定性: 0.1M緩衝液中で30℃において2時間放置し
た後、残存する酵素活性を測定したが、PH5〜
11の範囲において安定であつた。PH10〜11にお
いて安定であることは、バチルスNo.7−Mによ
り生産されたキトサナーゼの大きな特徴の一つ
である。PHと比活性の関係を第4図に示す。 (6) 阻害剤: バチルスNo.7−Mにより生産されたキトサナ
ーゼは、1×10-3Mの終濃度のHgCl2、PbCl2、
AgNO3、およびPCMBの存在によりほぼ100
%が阻害された。 (7) 基質特異性: 種々の基質を使用し、基質の終濃度を0.25%
とした時に、酵素反応液4ml当り酸素蛋白質1
mgによつて1時間後に遊離する全還元糖とヘキ
ソサミンの量(mg/mg蛋白質/時)を測定し
た。その結果が第1表に示される。
ニユアル・オブ・デターミネイテイブ・バクテリ
オロジー(Bergey′s Manual of Determinative
Bacteriology)の第8版(1974年)を検索した
ところ、No.7−M株はバチルス(Bacillus)属に
属するのが相当であることがわかつた。 バチルスNo.7−Mにより生産されたキトサナー
ゼの酵素化学的性質は以下に示すとおりである。 (1) 作 用: キトサンに作用し、分子の内部鎖から任意に
β−1,4結合を分解して、主としてキトサン
オリゴ糖(GlcN)o(n=2〜8)(2量体〜8
量体)を生成する。キトサンオリゴ糖は高速液
体クロマトグラフイーを用いてキトサン分解液
から分離することができる。この分解液におけ
るキトサンの分解度は約45%である。カルボキ
シメチルセルロース(CMC)にも作用し、あ
る程度はこれを分解するが、キチンには全く作
用しない。 (2) 作用温度範囲および最適作用温度: 可溶性キトサンを基質とした場合、80℃まで
作用し、最適作用温度は50℃である。 PH6.0において10分間反応させた場合の温度
と比活性の関係を第1図に示す。 (3) 作用PH範囲および最適PH: PH3〜9の範囲において作用し、最適PHはPH
6である。 1%可溶性キトサン1mlに各PHの緩衝液2ml
および酵素液1mlを加えた反応液を37℃におい
て10分間反応させた場合のPHと酵素の比活性の
関係を第2図に示す。 (4) 熱安定性: 50℃における15分間の保温まで、ほぼ安定
で、60℃における15分間の加熱により、酵素の
約40%が失活し、70℃における15分間の加熱に
より、完全に失活した。 温度と比活性の関係を第3図に示す。 (5) PH安定性: 0.1M緩衝液中で30℃において2時間放置し
た後、残存する酵素活性を測定したが、PH5〜
11の範囲において安定であつた。PH10〜11にお
いて安定であることは、バチルスNo.7−Mによ
り生産されたキトサナーゼの大きな特徴の一つ
である。PHと比活性の関係を第4図に示す。 (6) 阻害剤: バチルスNo.7−Mにより生産されたキトサナ
ーゼは、1×10-3Mの終濃度のHgCl2、PbCl2、
AgNO3、およびPCMBの存在によりほぼ100
%が阻害された。 (7) 基質特異性: 種々の基質を使用し、基質の終濃度を0.25%
とした時に、酵素反応液4ml当り酸素蛋白質1
mgによつて1時間後に遊離する全還元糖とヘキ
ソサミンの量(mg/mg蛋白質/時)を測定し
た。その結果が第1表に示される。
【表】
バチルスNo.7−Mにより生産されたキトサナ
ーゼは、コロイルダキトサン、可溶性キトサン
およびグライコールキトサンをよく分解し、カ
ルボキシメチルセルロース(CMC)も若干分
解したが、粉末キトサンには作用しなかつた。
またコロイダルキチン、グライコールキチン、
粉末キチンおつびメチルセルロースは全く分解
しなかつた。 (8) 分子量: SDS−ポリアクリルアミド電気泳動法により
分子量を測定した結果を第5図に示す。第5図
において(〇)はバチルスNo.7−Mにより生産
されたキトサナーゼの分子量であつて、約
41000である。 セフアデツクスG−100を用いたゲル濾過法
により分子量を測定した結果を第6図に示す。
第6図において(〇)はバチルスNo.7−Mによ
り生産されキトサナーゼの分子量であつて、約
30000である。 (9) 酵素力価の測定法: 1gの粉末キトサン(28メツシユ)を50mlの
0.1M酢酸水溶液に溶解し、0.1M酢酸ナトリウ
ム水溶液でPH6.0に調整した後、0.1M酢酸緩衝
液(PH:6.0)を加えて、全容を100mlにして、
基質の1%可溶性キトサン溶液を調製する。 37℃において5分間プレインキユベートした
基質の1%可溶性キトサン溶液1mlに、同様に
プレインキユベートした酵素液1mlを加え、37
℃において正確に10分間酵素反応を行なわせ
る。その後反応液を3分間煮沸して酵素反応を
停止させ、反応液中に生成した還元糖を定量す
る。 この条件において1μモルのグルコサミンに
相当する還元糖を遊離させる酵素量を、1単位
(unit)のキトサナーゼ活性とする。 本発明の梨黒斑病の防除剤は、固体または液体
の担体または、他の農業用薬剤との混合剤の形に
おいて使用することができる。梨黒斑病の防除を
効果的に行なうには、少なくとも0.05%の液剤の
形において梨の果樹に散布するのが好ましい。粉
剤の形において使用する場合、展着剤とともに使
用するのが好ましい。 以下において本発明を参考例および実施例に代
りうる試験例によつてさらに詳しく説明する。 参考例 1 (種培養の調製) 250ml容三角フラスコに、酵母エキス0.8%、ペ
プトン0.4%、肉エキス0.2%、コロイダルキトサ
ン0.5%を含む液体培地(PH:7.2)50mlを入れ、
常法により殺菌した後、これに予め液体培養した
バチルス(Bacillus sp.)No.7−M(FFRM P−
8139)を接種し、30℃において、1日間振とう培
養した。 (酵素生産用培養液の調製) 5容三角フラスコ2本に、上記と同一の組成
の液体培地をそれぞれ1ずつ入れ、常法により
殺菌した後、これに上記で得られた種培養液40ml
を接種し、30℃において、4日間振とう培養し
た。培養液を6000r.p.mにおいて遠心分離して、
菌体を除去し、得られた上澄液のキトサナーゼの
活性を前記の酵素力価の測定法によつて測定し
た。上澄液1ml当り0.99単位であつた。 (酵素液の精製) 上記で得られた上澄液を混合し、得られた混合
液1.81に固体硫安1015g(硫安80%飽和に相当
する)を加えて、濾過し、得られた沈デン物を蒸
留水に溶解し、177mlとした。この酵素液を蒸留
水、引き続いて、0.02Mリン酸緩衝液(PH:6.0)
に対して透析した後、得られた酵素液を、予め
0.02Mリン酸緩衝液で平衝化したCM−セフアデ
ツクスC−50を充填したカラム〔2.6cm(径)×45
cm(長さ)〕に流してキトサナーゼを吸着させた。
ほとんどの不純蛋白質は素通り区分に集まつてい
た。このカラムを0.02Mリン酸緩衝液350mlで洗
浄した後、0〜0.5Mの塩化ナトリウムで直線的
濃度勾配により酵素蛋白質を溶出した。 次にキトサナーゼ活性を示した第218〜240のフ
ラクシヨンを合し、これをダイアフローメンブレ
ンフイルターPM−10(アミコン社製品)を用い
た限外濾過装置で17倍に濃縮し、この濃縮液に、
セフアデツクスG−100を用いるゲル濾過を行な
つた。 このゲル濾過のキトサナーゼ活性を示した第50
〜63のフラクシヨンを合し、再びCM−セフアデ
ツクスC−50によるカラムクロマトグラフイーを
行なつた。前回と同じ条件で酵素を吸着し、0〜
0.5Mの塩化ナトリウムで直線的濃度勾配により
酵素蛋白質を溶出した。 参考例 2 (キトサンオリゴ糖の調製) 500ml容のビーカーに、キトサン(脱アセチル
化度:99%)15gを取り、これに脱イオン水150
mlおよび1N乳酸50mlを加え、充分攪拌した後、
脱イオン水を加えて、全体を300mlとした。 このキトサン乳酸溶液10mlを試験管に取り、37
℃の恒温槽において10分間プレインキユベートし
た。 これとは別に、参考例のCM−セフアデツクス
C−50によるカラムクロマトグラフイーで得たキ
トサナーゼ溶液を水で希釈し、10.5unit/mlと
し、その1mlを試験管に取り、前記と同様にプレ
インキユベートし、これを前記のキトサン乳酸溶
液に加え、37℃の恒温槽において反応させた。
100分間経過後に、ビーカーを沸とう浴に6分間
入れて反応を停止させ、反応液を遠心分離し、さ
らに濾過した後、凍結乾燥して、19.1gのキトサ
ンオリゴ糖の粉末を得た。 このキトサンオリゴ糖のD−グルコサミンの重
合度は2〜8であり、D−グルコサミンおよび重
合度9以上のキトサンはほとんど含まなかつた。 試験例 (梨黒斑病に対する試験) 梨(二十世紀種)の葉に梨黒斑病菌〔アルタナ
リア・アルタネイタ・ジヤパニーズ・ピア・パソ
タイプ(Alternaria alternata Japanese pear
pathotype)〕の菌体を散布したときの病斑の形
成に対する低分子キトサンの影響を試験した。 (1) 試料の調製 (1‐1) 低分子キトサン溶液の調製 500ml容のビーカーにキトサン(脱アセチ
ル化度:95%)15gを取り、これに脱イオン
水150mlおよび1M乳酸69mlを加え、充分攪拌
し、一夜放置した後、さらに脱イオン水を加
えて、全体を300mlとした。これを37℃にお
いてプレインキユベートした。 これとは別に、参考例1で得たキトサナー
ゼ溶液の酵素活性を10.5unit/mlに調整し、
その30mlを37℃においてプレインキユベート
し、このキトサナーゼ溶液を前に調製し、プ
レインキユベートしたキトサン溶液に加え、
37%において50分間攪拌して、反応させた
後、これを加熱沸騰して、反応を停止させ
た。反応液を遠心分離し、さらに濾過した
後、凍結真空乾燥して、低分子キトサン20.8
gを得た。 この低分子キトサン1gを取り、0.5%酢
酸水溶液100mlに溶解し、セフアデツクスG
−25によりゲル濾過を行ない、デキストラン
をスタンダートとして、分子量3000以下の低
分子キトサンを分画し、水酸化ナトリウム水
溶液により中和した後、エタノール中に注い
で沈澱させ、これを濾過し、エタノールおよ
びエーテルで充分洗浄し、一夜乾燥して、分
子量が3000以下の低分子キトサンの粉末0.2
gを得た。 ここに得られた低分子キトサンの粉末0.1
gを取り、これを水100mlに溶解して、低分
子キトサンの0.1%水溶液100mlを得た。 (1‐2) キトサンオリゴ糖溶液の調製 参考例2で得たキトサンオリゴ糖(重合
度:2〜8、平均重合度:5.5)の粉末0.1g
を100mlの水に溶解して、キトサンオリゴ糖
の0.1%水溶液100mlを調製した。 (1‐3) CM−キトサン溶液の調製 キチンの粉末15gを42%水酸化ナトリウム
水溶液300mlに溶解し、室温における減圧下
で、5時間放置した後、常圧において一夜攪
拌し、グラフフイルターで濾過した。濾過ケ
ーキを1容のビーカーに取り、これに水
200gを入れて、30分間放置した後、水酸化
ナトリウムの割合が14%になるように調整し
て、充分に攪拌した。ビーカーを氷水中で冷
却しながら、これに、モノクロル酢酸23gを
水23mlに加えて得たモノクロル酢酸水溶液を
徐々に滴下し、30分間放置した後、室温にお
いて一夜放置した。これを酢酸で中和し、3
日間透析した後、減圧下に濃縮し、濃縮液を
凍結真空乾燥して、CM−キチン(カルボキ
シメチル−キチン)14.7gを得た。 ここに得られたCM−キチン2.5gを500ml
容のビーカーに取り、14%水酸化ナトリウム
水溶液300mlを加えて、溶解し、オイルバス
を使用して、85℃において20時間攪拌して、
反応させた。反応後に、酢酸で中和し、これ
を3日間透析した後、濃縮し、濃縮液を乾燥
して、CM−キトサン1.9gを得た。 このCM−キトサンを水100mlに溶解して、
CMキトサンの0.1%水溶液100mlを調製した。 (2) 試験方法 バツト〔30(ヨコ)×25(タテ)×4(深さ)cm〕
に、厚さ3.5cmの同寸法のスポンジを入れ、こ
れに水道水をスポンジの表面が湿潤するまで入
れた後、このスポンジの上に感受性品種の二十
世紀梨の若葉を並べた。 梨黒斑病菌〔アルタナリア・アルタネイタ・
ジヤパニーズ・ピア・パソタイプ(Alternaria
alternata Japanese pear pathotype)〕の分
生胞子を前記の試料溶液に106/mlの胞子濃度
において懸濁し、この胞子懸濁液をバツトのス
ポンジ上に並べた二十世紀梨の若葉に噴霧し
た。26℃において24時間インキユベートした
後、二十世紀梨の若葉に形成した梨黒斑病の病
斑を1区3葉について計数した。 対照区として、試料溶液を加えることなく、
水に前記の梨黒斑病菌の分生胞子を前記と同じ
胞子濃度において懸濁して得た胞子懸濁液を、
前記と同様に二十世紀梨の若葉に噴霧した後、
これを前記の試験区と同様にインキユベート
し、二十世紀梨の若葉に形成した梨黒斑病の病
斑を計数した。 病斑形成の抑制率は次式によつて算出した。 抑制率(%)=(1−処理区の単位面積当りの
病斑数/対照区の単位面積当りの病斑数)×100 (3) 試験結果 試験結果は第1表に示すとおりであつた。
ーゼは、コロイルダキトサン、可溶性キトサン
およびグライコールキトサンをよく分解し、カ
ルボキシメチルセルロース(CMC)も若干分
解したが、粉末キトサンには作用しなかつた。
またコロイダルキチン、グライコールキチン、
粉末キチンおつびメチルセルロースは全く分解
しなかつた。 (8) 分子量: SDS−ポリアクリルアミド電気泳動法により
分子量を測定した結果を第5図に示す。第5図
において(〇)はバチルスNo.7−Mにより生産
されたキトサナーゼの分子量であつて、約
41000である。 セフアデツクスG−100を用いたゲル濾過法
により分子量を測定した結果を第6図に示す。
第6図において(〇)はバチルスNo.7−Mによ
り生産されキトサナーゼの分子量であつて、約
30000である。 (9) 酵素力価の測定法: 1gの粉末キトサン(28メツシユ)を50mlの
0.1M酢酸水溶液に溶解し、0.1M酢酸ナトリウ
ム水溶液でPH6.0に調整した後、0.1M酢酸緩衝
液(PH:6.0)を加えて、全容を100mlにして、
基質の1%可溶性キトサン溶液を調製する。 37℃において5分間プレインキユベートした
基質の1%可溶性キトサン溶液1mlに、同様に
プレインキユベートした酵素液1mlを加え、37
℃において正確に10分間酵素反応を行なわせ
る。その後反応液を3分間煮沸して酵素反応を
停止させ、反応液中に生成した還元糖を定量す
る。 この条件において1μモルのグルコサミンに
相当する還元糖を遊離させる酵素量を、1単位
(unit)のキトサナーゼ活性とする。 本発明の梨黒斑病の防除剤は、固体または液体
の担体または、他の農業用薬剤との混合剤の形に
おいて使用することができる。梨黒斑病の防除を
効果的に行なうには、少なくとも0.05%の液剤の
形において梨の果樹に散布するのが好ましい。粉
剤の形において使用する場合、展着剤とともに使
用するのが好ましい。 以下において本発明を参考例および実施例に代
りうる試験例によつてさらに詳しく説明する。 参考例 1 (種培養の調製) 250ml容三角フラスコに、酵母エキス0.8%、ペ
プトン0.4%、肉エキス0.2%、コロイダルキトサ
ン0.5%を含む液体培地(PH:7.2)50mlを入れ、
常法により殺菌した後、これに予め液体培養した
バチルス(Bacillus sp.)No.7−M(FFRM P−
8139)を接種し、30℃において、1日間振とう培
養した。 (酵素生産用培養液の調製) 5容三角フラスコ2本に、上記と同一の組成
の液体培地をそれぞれ1ずつ入れ、常法により
殺菌した後、これに上記で得られた種培養液40ml
を接種し、30℃において、4日間振とう培養し
た。培養液を6000r.p.mにおいて遠心分離して、
菌体を除去し、得られた上澄液のキトサナーゼの
活性を前記の酵素力価の測定法によつて測定し
た。上澄液1ml当り0.99単位であつた。 (酵素液の精製) 上記で得られた上澄液を混合し、得られた混合
液1.81に固体硫安1015g(硫安80%飽和に相当
する)を加えて、濾過し、得られた沈デン物を蒸
留水に溶解し、177mlとした。この酵素液を蒸留
水、引き続いて、0.02Mリン酸緩衝液(PH:6.0)
に対して透析した後、得られた酵素液を、予め
0.02Mリン酸緩衝液で平衝化したCM−セフアデ
ツクスC−50を充填したカラム〔2.6cm(径)×45
cm(長さ)〕に流してキトサナーゼを吸着させた。
ほとんどの不純蛋白質は素通り区分に集まつてい
た。このカラムを0.02Mリン酸緩衝液350mlで洗
浄した後、0〜0.5Mの塩化ナトリウムで直線的
濃度勾配により酵素蛋白質を溶出した。 次にキトサナーゼ活性を示した第218〜240のフ
ラクシヨンを合し、これをダイアフローメンブレ
ンフイルターPM−10(アミコン社製品)を用い
た限外濾過装置で17倍に濃縮し、この濃縮液に、
セフアデツクスG−100を用いるゲル濾過を行な
つた。 このゲル濾過のキトサナーゼ活性を示した第50
〜63のフラクシヨンを合し、再びCM−セフアデ
ツクスC−50によるカラムクロマトグラフイーを
行なつた。前回と同じ条件で酵素を吸着し、0〜
0.5Mの塩化ナトリウムで直線的濃度勾配により
酵素蛋白質を溶出した。 参考例 2 (キトサンオリゴ糖の調製) 500ml容のビーカーに、キトサン(脱アセチル
化度:99%)15gを取り、これに脱イオン水150
mlおよび1N乳酸50mlを加え、充分攪拌した後、
脱イオン水を加えて、全体を300mlとした。 このキトサン乳酸溶液10mlを試験管に取り、37
℃の恒温槽において10分間プレインキユベートし
た。 これとは別に、参考例のCM−セフアデツクス
C−50によるカラムクロマトグラフイーで得たキ
トサナーゼ溶液を水で希釈し、10.5unit/mlと
し、その1mlを試験管に取り、前記と同様にプレ
インキユベートし、これを前記のキトサン乳酸溶
液に加え、37℃の恒温槽において反応させた。
100分間経過後に、ビーカーを沸とう浴に6分間
入れて反応を停止させ、反応液を遠心分離し、さ
らに濾過した後、凍結乾燥して、19.1gのキトサ
ンオリゴ糖の粉末を得た。 このキトサンオリゴ糖のD−グルコサミンの重
合度は2〜8であり、D−グルコサミンおよび重
合度9以上のキトサンはほとんど含まなかつた。 試験例 (梨黒斑病に対する試験) 梨(二十世紀種)の葉に梨黒斑病菌〔アルタナ
リア・アルタネイタ・ジヤパニーズ・ピア・パソ
タイプ(Alternaria alternata Japanese pear
pathotype)〕の菌体を散布したときの病斑の形
成に対する低分子キトサンの影響を試験した。 (1) 試料の調製 (1‐1) 低分子キトサン溶液の調製 500ml容のビーカーにキトサン(脱アセチ
ル化度:95%)15gを取り、これに脱イオン
水150mlおよび1M乳酸69mlを加え、充分攪拌
し、一夜放置した後、さらに脱イオン水を加
えて、全体を300mlとした。これを37℃にお
いてプレインキユベートした。 これとは別に、参考例1で得たキトサナー
ゼ溶液の酵素活性を10.5unit/mlに調整し、
その30mlを37℃においてプレインキユベート
し、このキトサナーゼ溶液を前に調製し、プ
レインキユベートしたキトサン溶液に加え、
37%において50分間攪拌して、反応させた
後、これを加熱沸騰して、反応を停止させ
た。反応液を遠心分離し、さらに濾過した
後、凍結真空乾燥して、低分子キトサン20.8
gを得た。 この低分子キトサン1gを取り、0.5%酢
酸水溶液100mlに溶解し、セフアデツクスG
−25によりゲル濾過を行ない、デキストラン
をスタンダートとして、分子量3000以下の低
分子キトサンを分画し、水酸化ナトリウム水
溶液により中和した後、エタノール中に注い
で沈澱させ、これを濾過し、エタノールおよ
びエーテルで充分洗浄し、一夜乾燥して、分
子量が3000以下の低分子キトサンの粉末0.2
gを得た。 ここに得られた低分子キトサンの粉末0.1
gを取り、これを水100mlに溶解して、低分
子キトサンの0.1%水溶液100mlを得た。 (1‐2) キトサンオリゴ糖溶液の調製 参考例2で得たキトサンオリゴ糖(重合
度:2〜8、平均重合度:5.5)の粉末0.1g
を100mlの水に溶解して、キトサンオリゴ糖
の0.1%水溶液100mlを調製した。 (1‐3) CM−キトサン溶液の調製 キチンの粉末15gを42%水酸化ナトリウム
水溶液300mlに溶解し、室温における減圧下
で、5時間放置した後、常圧において一夜攪
拌し、グラフフイルターで濾過した。濾過ケ
ーキを1容のビーカーに取り、これに水
200gを入れて、30分間放置した後、水酸化
ナトリウムの割合が14%になるように調整し
て、充分に攪拌した。ビーカーを氷水中で冷
却しながら、これに、モノクロル酢酸23gを
水23mlに加えて得たモノクロル酢酸水溶液を
徐々に滴下し、30分間放置した後、室温にお
いて一夜放置した。これを酢酸で中和し、3
日間透析した後、減圧下に濃縮し、濃縮液を
凍結真空乾燥して、CM−キチン(カルボキ
シメチル−キチン)14.7gを得た。 ここに得られたCM−キチン2.5gを500ml
容のビーカーに取り、14%水酸化ナトリウム
水溶液300mlを加えて、溶解し、オイルバス
を使用して、85℃において20時間攪拌して、
反応させた。反応後に、酢酸で中和し、これ
を3日間透析した後、濃縮し、濃縮液を乾燥
して、CM−キトサン1.9gを得た。 このCM−キトサンを水100mlに溶解して、
CMキトサンの0.1%水溶液100mlを調製した。 (2) 試験方法 バツト〔30(ヨコ)×25(タテ)×4(深さ)cm〕
に、厚さ3.5cmの同寸法のスポンジを入れ、こ
れに水道水をスポンジの表面が湿潤するまで入
れた後、このスポンジの上に感受性品種の二十
世紀梨の若葉を並べた。 梨黒斑病菌〔アルタナリア・アルタネイタ・
ジヤパニーズ・ピア・パソタイプ(Alternaria
alternata Japanese pear pathotype)〕の分
生胞子を前記の試料溶液に106/mlの胞子濃度
において懸濁し、この胞子懸濁液をバツトのス
ポンジ上に並べた二十世紀梨の若葉に噴霧し
た。26℃において24時間インキユベートした
後、二十世紀梨の若葉に形成した梨黒斑病の病
斑を1区3葉について計数した。 対照区として、試料溶液を加えることなく、
水に前記の梨黒斑病菌の分生胞子を前記と同じ
胞子濃度において懸濁して得た胞子懸濁液を、
前記と同様に二十世紀梨の若葉に噴霧した後、
これを前記の試験区と同様にインキユベート
し、二十世紀梨の若葉に形成した梨黒斑病の病
斑を計数した。 病斑形成の抑制率は次式によつて算出した。 抑制率(%)=(1−処理区の単位面積当りの
病斑数/対照区の単位面積当りの病斑数)×100 (3) 試験結果 試験結果は第1表に示すとおりであつた。
二十世紀梨の裁培における懸案の梨黒斑病の発
生を防除することができる。
生を防除することができる。
第1図は、バチルスNo.7−Mにより産生したキ
トサナーゼの作用温度範囲における温度と比活性
の関係を示す図表、第2図は、前記のキトサナー
ゼの作用PH範囲におけるPHと比活性の関係を示す
図表、第3図は、前記のキトサナーゼの熱安定性
における温度と比活性の関係を示す図表、第4図
は、前記のキトサナーゼのPH安定性におけるPHと
比活性の関係を示す図表、第5図は、前記のキト
サナーゼのSDS−ポリアクリルアミド電気泳動法
による分子量測定の結果を示す図表、そして第6
図は、前記のキトサナーゼのゲル濾過法による分
子量測定の結果を示す図表である。
トサナーゼの作用温度範囲における温度と比活性
の関係を示す図表、第2図は、前記のキトサナー
ゼの作用PH範囲におけるPHと比活性の関係を示す
図表、第3図は、前記のキトサナーゼの熱安定性
における温度と比活性の関係を示す図表、第4図
は、前記のキトサナーゼのPH安定性におけるPHと
比活性の関係を示す図表、第5図は、前記のキト
サナーゼのSDS−ポリアクリルアミド電気泳動法
による分子量測定の結果を示す図表、そして第6
図は、前記のキトサナーゼのゲル濾過法による分
子量測定の結果を示す図表である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 分子量が3000以下の低分子キトサンを有効成
分とすることを特徴とする梨黒斑病の防除剤。 2 低分子キトサンが、D−グルコサミンの重合
度が2〜8のキトサンオリゴ糖であることを特徴
とする特許請求の範囲第1項に記載の梨黒斑病の
防除剤。 3 低分子キトサンが、キトサンをバチルスNo.7
−M(微工研菌寄第8139号)に由来するキトサナ
ーゼにより分解して、得られたものであることを
特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項に
記載の梨黒斑病の防除剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4040086A JPS62198604A (ja) | 1986-02-27 | 1986-02-27 | 梨黒斑病の防除剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4040086A JPS62198604A (ja) | 1986-02-27 | 1986-02-27 | 梨黒斑病の防除剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62198604A JPS62198604A (ja) | 1987-09-02 |
| JPH0124121B2 true JPH0124121B2 (ja) | 1989-05-10 |
Family
ID=12579607
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4040086A Granted JPS62198604A (ja) | 1986-02-27 | 1986-02-27 | 梨黒斑病の防除剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62198604A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6060429A (en) * | 1994-07-25 | 2000-05-09 | State of Israel--Ministry of Agriculture | Composition and method for controlling plant diseases caused by fungi |
| US5965545A (en) * | 1996-10-15 | 1999-10-12 | State Of Israel, Ministry Of Agriculture, Agricultural Research Organization, The Volcani Center | Compositions and method for controlling fungal disease in plants |
| GB201218954D0 (en) | 2012-10-22 | 2012-12-05 | Norwegian University Of Life Sciences The | Composition |
-
1986
- 1986-02-27 JP JP4040086A patent/JPS62198604A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62198604A (ja) | 1987-09-02 |
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