JPH0252020B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0252020B2 JPH0252020B2 JP60039667A JP3966785A JPH0252020B2 JP H0252020 B2 JPH0252020 B2 JP H0252020B2 JP 60039667 A JP60039667 A JP 60039667A JP 3966785 A JP3966785 A JP 3966785A JP H0252020 B2 JPH0252020 B2 JP H0252020B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- covering
- torque
- elastic
- false twisted
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、ポリウレタン系等の弾性糸にポリア
ミド等の熱可塑性合成長繊維糸条を二重に巻付け
てなるダブルカバリング弾性糸の製造方法に関す
る。特に、ソツクスやストツキング等の靴下用素
材として有用な細繊度の被覆弾性糸を製造する方
法に関する。 [従来の技術] ポリウレタン系等の弾性糸の回りにポリアミド
長繊維の如き熱可塑性合成繊維を二重に巻付ける
こと(ダブルカバリング)によつて、弾性糸の欠
点である染色特性、機械的強度、耐摩擦特性など
をカバーして用いることが広く行なわれている。
このダブルカバリングした被覆弾性糸は、20〜70
デニールの弾性糸条に、70〜20デニールの被覆用
糸を二重等に巻付けることによつて一般に製造さ
れ、例えば、下糸撚り数2600t/m、上糸撚り数
1800t/mの程度で巻付けが行なわれ(特開昭47
−19146号公報など)、ソツクス、ストツキング等
の用途に広範に用いられている。そして、その被
覆用糸としては、内側巻付け用にも外側巻付け用
にも、同一のフラツトヤーン(各種の加工を施し
ていない延伸糸)が用いられていた。 この被覆弾性糸における被覆性は、被覆用糸の
糸条繊度を太くしたり、単糸数を多くしたり、ま
た、被覆用糸の巻付け回数(カバリング撚数)を
多くすることによつて、向上させることができ
る。しかし、被覆用糸の糸条繊度を太くすると被
覆弾性糸自体が太くなるという問題がある。従つ
て、ストツキング用のように、得られる製品の透
明性や均整性が強く要求され、被覆弾性糸自体を
太くすることができないフアツシヨン指向的な用
途分野では、被覆性を上げるためには、被覆用糸
の繊度を18デニール以下のように細くして、巻付
け回数を3000〜4000t/m程度まで多くしたりし
なくてはならない。 しかし、被覆用糸の巻付け回数をこのように増
加させると、得られる被覆弾性糸のトルクが大き
くなるので、編立時等に発生するスナールや、得
られる編地の編目乱れが多くなるという問題があ
り、ダブルカバリング弾性糸を工業的に生産する
場合には好ましいものではなかつた。 [発明が解決しようとする問題点] そこで、本発明は、被覆性を向上させるとそれ
に付随して増大するトルクの問題を解消するた
め、カバリング撚数を低下させることなくトルク
を低減させ、高い被覆性と均整な外観を示すに十
分なカバリング撚りを有してもなお十分に低いト
ルク特性を示す、優れた被覆弾性糸、の製造方法
を提供することを主な目的とする。すなわち、本
発明の主な目的は、被覆性や均整性に優れ、か
つ、編立時にスナールが発生してビリ込みが生じ
たりすることなく編立しやすく、高い透明性と均
整な編面を有ししかも耐久性に優れた編地が得ら
れる優れたダブルカバリング弾性糸、を得ること
ができる方法を提供することにある。 さらに本発明は、透明性に優れフラツトで均整
な外観を有する編地とすることができるダブルカ
バリング弾性糸を得ることを、別の目的とする。 [問題点を解決するための手段] この目的を達成するため、本発明は、弾性繊維
からなる芯糸に、熱可塑性重合体の長繊維からな
る2本の被覆用糸を巻付け方向を変えて二重に巻
付けることによりダブルカバリング弾性糸を製造
する方法において、外側巻付けの被覆用糸とし
て、その巻付け方向と同方向のトルクを有する非
嵩高性のトルク・タイプ仮撚糸を用いることを特
徴とする、ダブルカバリング弾性糸の製造方法か
らなる。ここでいう、巻付け方向と同方向のトル
クとは、巻付け撚りによりその仮撚糸の有するト
ルクが減殺する方向にあることを意味する。 本発明法で用いる弾性繊維は、スパンデツクス
繊維と一般に言われるポリウレタン系弾性繊維が
好適であるが、他の種類の弾性繊維であつてもよ
い。一方、被覆用糸をなす熱可塑性重合体の長繊
維としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリオ
レフイン、ポリアクリル繊維等が用いられるが、
染色特性、機械的強度、耐摩擦特性等に優れたポ
リアミド繊維が好ましく、さらにポリアミドの中
でもこれら特性の特に優れたナイロン6やナイロ
ン66の繊維が好ましい。 外側巻付けの被覆用糸として用いる非嵩高性の
トルク・タイプ仮撚糸は、カバリングした状態に
おいて嵩高性を実質的に示さない仮撚加工糸を意
味するものであり、一般にトルク・タイプ仮撚糸
といわれているものである。このトルク・タイプ
仮撚糸は、通常のウーリー仮撚加工方法が仮撚数
(Tt/m)をその糸条繊度(Dデニール)に対し
25000/√〜30000/√の範囲として仮撚加工
するに対し、 3000/√≦T≦18000/√の範囲、好まし
くは、 5000/√≦T≦18000/√ の範囲とし、またさらには、その熱固定温度を当
該糸条の融点よりも40〜110℃低い程度の温度、
好ましくは、50〜90℃低い温度として仮撚加工す
ることによつて得ることができる。これらの仮撚
条件で得られたトルク・タイプ仮撚糸は、仮撚加
工による単糸断面の変形がほとんど生じていない
(第1図を参照)ので、被覆弾性糸によるイラツ
キを防止し優れた均整さを保持するために好まし
い。 外側巻付け被覆用糸の巻付け方向が仮撚糸の有
するトルクが減殺する方向であるとは、S撚り仮
撚して得られたS方向トルクの仮撚糸を用いる場
合は、巻付け方向(カバリング撚り方向)をS方
向とし、一方、Z撚り仮撚して得られたZ方向ト
ルクの仮撚糸を用いる場合は、巻付け方向(カバ
リング撚り方向)をZ方向とすることを意味す
る。 内側巻付けの被覆用糸としては、被覆用糸とし
て通常用いられているフラツトヤーンを用いれば
よい。また、芯糸の回りに被覆用糸を巻付けるダ
ブルカバリング糸製造は、通常のダブルカバリン
グ糸製造手段、すなわち、芯糸の回りに2本の被
覆用糸を各々、順次外側に撚り方向を変えて二重
に巻付けるダブルカバリングによつて行なえばよ
い。 [作用] 本発明は被覆性や均整性を低下させることな
く、トルクを低減させるために、外側巻付けの被
覆用糸として非嵩高性のトルク・タイプ仮撚糸を
用いること、および、外側被覆用糸の巻付け方向
をその仮撚糸の有するトルクが減殺する方向とす
ることを特徴とするものである。 ダブルカバリング弾性糸(以下単に被覆弾性糸
という)では、内側巻付けと外側巻付けとでは巻
付け方向を逆にしているので、それらのカバリン
グ撚りによるトルクは内側と外側とで相殺しあう
関係にある。しかし、従来は、内側の被覆用糸も
外側の被覆用糸も同じフラツトヤーンを用いてい
たので、外側の被覆用糸のカバリング撚数を低め
にしても外側の巻付け径が内側の巻付け径よりも
かなり大きいために、外側巻付けによるトルクは
相当大きいものとなり、十分な被覆性を与える条
件では両方のトルクを完全に相殺することは困難
であつた。この結果、従来の被覆弾性糸では、外
側のカバリング撚りによるトルクが被覆弾性糸の
トルクとして現われるのである。 このトルクは外側のカバリング撚数を大幅に低
下させることによつて低減することができるが、
同時に被覆性が低下して外観を損うという欠点が
生じる。そこで、外側のカバリング撚数を下げる
ことなく被覆弾性糸のトルクを低減させることに
ついて検討した結果、外側のカバリング撚り方向
と同じ方向のトルクを有するトルク・タイプ仮撚
糸を外側被覆用糸に用いて被覆弾性糸を製造すれ
ば、被覆性や均整性を阻害することなく、外側被
覆用糸のカバリング撚りに起因するトルクを低減
させることができるという知見に基き、本発明に
至つたものである。 すなわち、本発明では、大きなトルクが生じる
外側に用いる被覆用糸として、外側のカバリング
撚り方向と同じ方向のトルクを有するトルク・タ
イプ仮撚糸を用いているので、そのトルク・タイ
プ仮撚糸の有するトルクがカバリング撚りによる
トルクを減殺し、これにより、外側のカバリング
撚数を低下させることなく被覆弾性糸全体のトル
クを低減させることができるのである。この結
果、得られる被覆弾性糸に良好な被覆性や均整性
を与えるに十分なカバリング撚数を与えてもな
お、トルクを低減させることができるのである。 また、被覆弾性糸の生産速度は一般的に撚数の
高い内側のカバリング撚数で規定されるものであ
るが、本発明法によるとトルクを増大させること
なく内側のカバリング撚数を下げることができる
ので、被覆性、均整性および低トルクを阻害する
ことなく、ダブルカバリングの生産速度を上げる
ことができる。 一方、外側の被覆用糸として、 25000/√〜30000/√程度の高い仮撚数
(Tt/m)で仮撚加工して得られる捲縮タイプ仮
撚糸(ウーリー・タイプ仮撚糸)を用いると、外
側のカバリング撚りによるトルクよりも捲縮タイ
プ仮撚糸によるトルクの方がはるかに大きいの
で、得られる被覆弾性糸には捲縮タイプ仮撚糸に
よるトルクが大きく現われ、低トルク糸とするこ
とはできない。また、捲縮タイプ仮撚糸はカバリ
ングした状態において嵩高性を示すので、得られ
た被覆弾性糸の表面外観が凹凸となり、本発明法
の目的とする透明性に優れフラツトで均整な外観
の編地を得ることは困難である。さらに、捲縮タ
イプ仮撚糸は、第1図に示すように単糸断面が変
形しているので、得られる被覆弾性糸にイラツキ
が生じ、この点からも編地の均整さを阻害するこ
とになる。 [実施例および比較例] ・実施例 1 20デニール、3フイラメントのスパンデツクス
繊維糸を3.2倍に伸長しつつ、通常のカバリング
機でダブルカバリング(下撚りZ方向、上撚りS
方向)を、撚り速度16000rpm、糸速度5.3m/
minで行なつた。この際用いた被覆用糸は15デニ
ール5フイラメントのナイロン6フイラメント糸
であり、その糸形態は、第1表に示すとおり、フ
ラツトヤーン、トルク・タイプ仮撚糸、もしくは
捲縮タイプ仮撚糸であつた。なお、ここで用いた
仮撚糸は、第1表に示す仮撚数、温度で、S方向
仮撚―熱固定―解撚して得られたS方向のトルク
を有する仮撚糸であつた。 得られた被覆弾性糸の有するトルクは、長さ1
mの被覆弾性糸の中央に1gの荷重をかけて垂下
させることによりトルクを発現させ、生じた撚り
数(50cmあたりの撚り数)を測り、1mあたりの
撚り数に換算させた値(トルク指数)で表示し
た。 また、得られた被覆弾性糸の被覆性は、拡大鏡
を用いて目視により、次の基準で評価した。 ◎: 優良 △: やや不良 〇: 良好 ×: 不良 次に、得られた被覆弾性糸を通常の方法で編地
とし、その均整性を上記被覆性の場合と同じ基準
で評価した。また、その編立時の発生するスナー
ルのビリ込みの程度を、次の基準で評価した。 ◎: なし 〇: ほとんどなし ×: 多い
ミド等の熱可塑性合成長繊維糸条を二重に巻付け
てなるダブルカバリング弾性糸の製造方法に関す
る。特に、ソツクスやストツキング等の靴下用素
材として有用な細繊度の被覆弾性糸を製造する方
法に関する。 [従来の技術] ポリウレタン系等の弾性糸の回りにポリアミド
長繊維の如き熱可塑性合成繊維を二重に巻付ける
こと(ダブルカバリング)によつて、弾性糸の欠
点である染色特性、機械的強度、耐摩擦特性など
をカバーして用いることが広く行なわれている。
このダブルカバリングした被覆弾性糸は、20〜70
デニールの弾性糸条に、70〜20デニールの被覆用
糸を二重等に巻付けることによつて一般に製造さ
れ、例えば、下糸撚り数2600t/m、上糸撚り数
1800t/mの程度で巻付けが行なわれ(特開昭47
−19146号公報など)、ソツクス、ストツキング等
の用途に広範に用いられている。そして、その被
覆用糸としては、内側巻付け用にも外側巻付け用
にも、同一のフラツトヤーン(各種の加工を施し
ていない延伸糸)が用いられていた。 この被覆弾性糸における被覆性は、被覆用糸の
糸条繊度を太くしたり、単糸数を多くしたり、ま
た、被覆用糸の巻付け回数(カバリング撚数)を
多くすることによつて、向上させることができ
る。しかし、被覆用糸の糸条繊度を太くすると被
覆弾性糸自体が太くなるという問題がある。従つ
て、ストツキング用のように、得られる製品の透
明性や均整性が強く要求され、被覆弾性糸自体を
太くすることができないフアツシヨン指向的な用
途分野では、被覆性を上げるためには、被覆用糸
の繊度を18デニール以下のように細くして、巻付
け回数を3000〜4000t/m程度まで多くしたりし
なくてはならない。 しかし、被覆用糸の巻付け回数をこのように増
加させると、得られる被覆弾性糸のトルクが大き
くなるので、編立時等に発生するスナールや、得
られる編地の編目乱れが多くなるという問題があ
り、ダブルカバリング弾性糸を工業的に生産する
場合には好ましいものではなかつた。 [発明が解決しようとする問題点] そこで、本発明は、被覆性を向上させるとそれ
に付随して増大するトルクの問題を解消するた
め、カバリング撚数を低下させることなくトルク
を低減させ、高い被覆性と均整な外観を示すに十
分なカバリング撚りを有してもなお十分に低いト
ルク特性を示す、優れた被覆弾性糸、の製造方法
を提供することを主な目的とする。すなわち、本
発明の主な目的は、被覆性や均整性に優れ、か
つ、編立時にスナールが発生してビリ込みが生じ
たりすることなく編立しやすく、高い透明性と均
整な編面を有ししかも耐久性に優れた編地が得ら
れる優れたダブルカバリング弾性糸、を得ること
ができる方法を提供することにある。 さらに本発明は、透明性に優れフラツトで均整
な外観を有する編地とすることができるダブルカ
バリング弾性糸を得ることを、別の目的とする。 [問題点を解決するための手段] この目的を達成するため、本発明は、弾性繊維
からなる芯糸に、熱可塑性重合体の長繊維からな
る2本の被覆用糸を巻付け方向を変えて二重に巻
付けることによりダブルカバリング弾性糸を製造
する方法において、外側巻付けの被覆用糸とし
て、その巻付け方向と同方向のトルクを有する非
嵩高性のトルク・タイプ仮撚糸を用いることを特
徴とする、ダブルカバリング弾性糸の製造方法か
らなる。ここでいう、巻付け方向と同方向のトル
クとは、巻付け撚りによりその仮撚糸の有するト
ルクが減殺する方向にあることを意味する。 本発明法で用いる弾性繊維は、スパンデツクス
繊維と一般に言われるポリウレタン系弾性繊維が
好適であるが、他の種類の弾性繊維であつてもよ
い。一方、被覆用糸をなす熱可塑性重合体の長繊
維としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリオ
レフイン、ポリアクリル繊維等が用いられるが、
染色特性、機械的強度、耐摩擦特性等に優れたポ
リアミド繊維が好ましく、さらにポリアミドの中
でもこれら特性の特に優れたナイロン6やナイロ
ン66の繊維が好ましい。 外側巻付けの被覆用糸として用いる非嵩高性の
トルク・タイプ仮撚糸は、カバリングした状態に
おいて嵩高性を実質的に示さない仮撚加工糸を意
味するものであり、一般にトルク・タイプ仮撚糸
といわれているものである。このトルク・タイプ
仮撚糸は、通常のウーリー仮撚加工方法が仮撚数
(Tt/m)をその糸条繊度(Dデニール)に対し
25000/√〜30000/√の範囲として仮撚加工
するに対し、 3000/√≦T≦18000/√の範囲、好まし
くは、 5000/√≦T≦18000/√ の範囲とし、またさらには、その熱固定温度を当
該糸条の融点よりも40〜110℃低い程度の温度、
好ましくは、50〜90℃低い温度として仮撚加工す
ることによつて得ることができる。これらの仮撚
条件で得られたトルク・タイプ仮撚糸は、仮撚加
工による単糸断面の変形がほとんど生じていない
(第1図を参照)ので、被覆弾性糸によるイラツ
キを防止し優れた均整さを保持するために好まし
い。 外側巻付け被覆用糸の巻付け方向が仮撚糸の有
するトルクが減殺する方向であるとは、S撚り仮
撚して得られたS方向トルクの仮撚糸を用いる場
合は、巻付け方向(カバリング撚り方向)をS方
向とし、一方、Z撚り仮撚して得られたZ方向ト
ルクの仮撚糸を用いる場合は、巻付け方向(カバ
リング撚り方向)をZ方向とすることを意味す
る。 内側巻付けの被覆用糸としては、被覆用糸とし
て通常用いられているフラツトヤーンを用いれば
よい。また、芯糸の回りに被覆用糸を巻付けるダ
ブルカバリング糸製造は、通常のダブルカバリン
グ糸製造手段、すなわち、芯糸の回りに2本の被
覆用糸を各々、順次外側に撚り方向を変えて二重
に巻付けるダブルカバリングによつて行なえばよ
い。 [作用] 本発明は被覆性や均整性を低下させることな
く、トルクを低減させるために、外側巻付けの被
覆用糸として非嵩高性のトルク・タイプ仮撚糸を
用いること、および、外側被覆用糸の巻付け方向
をその仮撚糸の有するトルクが減殺する方向とす
ることを特徴とするものである。 ダブルカバリング弾性糸(以下単に被覆弾性糸
という)では、内側巻付けと外側巻付けとでは巻
付け方向を逆にしているので、それらのカバリン
グ撚りによるトルクは内側と外側とで相殺しあう
関係にある。しかし、従来は、内側の被覆用糸も
外側の被覆用糸も同じフラツトヤーンを用いてい
たので、外側の被覆用糸のカバリング撚数を低め
にしても外側の巻付け径が内側の巻付け径よりも
かなり大きいために、外側巻付けによるトルクは
相当大きいものとなり、十分な被覆性を与える条
件では両方のトルクを完全に相殺することは困難
であつた。この結果、従来の被覆弾性糸では、外
側のカバリング撚りによるトルクが被覆弾性糸の
トルクとして現われるのである。 このトルクは外側のカバリング撚数を大幅に低
下させることによつて低減することができるが、
同時に被覆性が低下して外観を損うという欠点が
生じる。そこで、外側のカバリング撚数を下げる
ことなく被覆弾性糸のトルクを低減させることに
ついて検討した結果、外側のカバリング撚り方向
と同じ方向のトルクを有するトルク・タイプ仮撚
糸を外側被覆用糸に用いて被覆弾性糸を製造すれ
ば、被覆性や均整性を阻害することなく、外側被
覆用糸のカバリング撚りに起因するトルクを低減
させることができるという知見に基き、本発明に
至つたものである。 すなわち、本発明では、大きなトルクが生じる
外側に用いる被覆用糸として、外側のカバリング
撚り方向と同じ方向のトルクを有するトルク・タ
イプ仮撚糸を用いているので、そのトルク・タイ
プ仮撚糸の有するトルクがカバリング撚りによる
トルクを減殺し、これにより、外側のカバリング
撚数を低下させることなく被覆弾性糸全体のトル
クを低減させることができるのである。この結
果、得られる被覆弾性糸に良好な被覆性や均整性
を与えるに十分なカバリング撚数を与えてもな
お、トルクを低減させることができるのである。 また、被覆弾性糸の生産速度は一般的に撚数の
高い内側のカバリング撚数で規定されるものであ
るが、本発明法によるとトルクを増大させること
なく内側のカバリング撚数を下げることができる
ので、被覆性、均整性および低トルクを阻害する
ことなく、ダブルカバリングの生産速度を上げる
ことができる。 一方、外側の被覆用糸として、 25000/√〜30000/√程度の高い仮撚数
(Tt/m)で仮撚加工して得られる捲縮タイプ仮
撚糸(ウーリー・タイプ仮撚糸)を用いると、外
側のカバリング撚りによるトルクよりも捲縮タイ
プ仮撚糸によるトルクの方がはるかに大きいの
で、得られる被覆弾性糸には捲縮タイプ仮撚糸に
よるトルクが大きく現われ、低トルク糸とするこ
とはできない。また、捲縮タイプ仮撚糸はカバリ
ングした状態において嵩高性を示すので、得られ
た被覆弾性糸の表面外観が凹凸となり、本発明法
の目的とする透明性に優れフラツトで均整な外観
の編地を得ることは困難である。さらに、捲縮タ
イプ仮撚糸は、第1図に示すように単糸断面が変
形しているので、得られる被覆弾性糸にイラツキ
が生じ、この点からも編地の均整さを阻害するこ
とになる。 [実施例および比較例] ・実施例 1 20デニール、3フイラメントのスパンデツクス
繊維糸を3.2倍に伸長しつつ、通常のカバリング
機でダブルカバリング(下撚りZ方向、上撚りS
方向)を、撚り速度16000rpm、糸速度5.3m/
minで行なつた。この際用いた被覆用糸は15デニ
ール5フイラメントのナイロン6フイラメント糸
であり、その糸形態は、第1表に示すとおり、フ
ラツトヤーン、トルク・タイプ仮撚糸、もしくは
捲縮タイプ仮撚糸であつた。なお、ここで用いた
仮撚糸は、第1表に示す仮撚数、温度で、S方向
仮撚―熱固定―解撚して得られたS方向のトルク
を有する仮撚糸であつた。 得られた被覆弾性糸の有するトルクは、長さ1
mの被覆弾性糸の中央に1gの荷重をかけて垂下
させることによりトルクを発現させ、生じた撚り
数(50cmあたりの撚り数)を測り、1mあたりの
撚り数に換算させた値(トルク指数)で表示し
た。 また、得られた被覆弾性糸の被覆性は、拡大鏡
を用いて目視により、次の基準で評価した。 ◎: 優良 △: やや不良 〇: 良好 ×: 不良 次に、得られた被覆弾性糸を通常の方法で編地
とし、その均整性を上記被覆性の場合と同じ基準
で評価した。また、その編立時の発生するスナー
ルのビリ込みの程度を、次の基準で評価した。 ◎: なし 〇: ほとんどなし ×: 多い
【表】
この結果からわかるように、本発明法により得
られたNo.1〜8の被覆弾性糸では、カバリング撚
数を下げることなくトルクが低減され、被覆性、
低トルク性ともに優れた被覆弾性糸を得ることが
でき、編立時のスナールによるビリ込みがなく、
均整性の優れた編地とすることができた。 これに対し、フラツトヤーンを内側、外側の被
覆用糸に用いた従来法による場合(No.21,22)
は、外側のカバリング撚数が高いと、被覆性、均
整性が良好となる反面、トルクが高く、編立時の
ビリ込みが多くなるという問題があつた。 また、No.23の結果からわかるとおり、外側の被
覆用糸として捲縮タイプ仮撚糸を用いると、捲縮
タイプ仮撚糸の有する大きなトルクに起因するト
ルクが現われ、トルクが高くなるし、また、被覆
性は向上するものの均整性が劣つていた。 ・実施例 2 20デニール、3フイラメントのスパンデツクス
繊維糸を3.2倍に伸長しつつ、通常のカバリング
機でダブルカバリング(下撚りZ方向、上燃りS
方向、カバリング撚数は内側、外側ともに
2600t/m)を、撚り速度16000rpm、糸速度
6.2m/minで行なつた。この際用いた被覆用糸は
15デニール5フイラメントのナイロン6フイラメ
ント糸であり、その糸形態は、第1表に示すとお
り、フラツトヤーン、トルク・タイプ仮撚糸、も
しくは捲縮タイプ仮撚糸であつた。なお、ここで
用いた仮撚糸は、第2表に示す仮撚数、温度で、
S方向仮撚―熱固定―解撚して得られたS方向の
トルクを有する仮撚糸であつた。
られたNo.1〜8の被覆弾性糸では、カバリング撚
数を下げることなくトルクが低減され、被覆性、
低トルク性ともに優れた被覆弾性糸を得ることが
でき、編立時のスナールによるビリ込みがなく、
均整性の優れた編地とすることができた。 これに対し、フラツトヤーンを内側、外側の被
覆用糸に用いた従来法による場合(No.21,22)
は、外側のカバリング撚数が高いと、被覆性、均
整性が良好となる反面、トルクが高く、編立時の
ビリ込みが多くなるという問題があつた。 また、No.23の結果からわかるとおり、外側の被
覆用糸として捲縮タイプ仮撚糸を用いると、捲縮
タイプ仮撚糸の有する大きなトルクに起因するト
ルクが現われ、トルクが高くなるし、また、被覆
性は向上するものの均整性が劣つていた。 ・実施例 2 20デニール、3フイラメントのスパンデツクス
繊維糸を3.2倍に伸長しつつ、通常のカバリング
機でダブルカバリング(下撚りZ方向、上燃りS
方向、カバリング撚数は内側、外側ともに
2600t/m)を、撚り速度16000rpm、糸速度
6.2m/minで行なつた。この際用いた被覆用糸は
15デニール5フイラメントのナイロン6フイラメ
ント糸であり、その糸形態は、第1表に示すとお
り、フラツトヤーン、トルク・タイプ仮撚糸、も
しくは捲縮タイプ仮撚糸であつた。なお、ここで
用いた仮撚糸は、第2表に示す仮撚数、温度で、
S方向仮撚―熱固定―解撚して得られたS方向の
トルクを有する仮撚糸であつた。
【表】
この結果からわかるように、本発明法により得
られたNo.9〜15の被覆弾性糸では、内側のカバリ
ング撚数を外側のカバーリング撚数と同じ水準に
下げても、トルクが低く、かつ被覆性の優れた被
覆弾性糸を得ることができた。また、内側のカバ
リング撚数を下げることによりカバリングの生産
性を上げることができた。 これに対し、フラツトヤーンを内側、外側の被
覆用糸に用いた従来法による場合(No.24)では、
トルクが極度に高く、編立時のビリ込みが多く、
均整性も低下した。 また、No.25の結果からわかるとおり、外側の被
覆用糸として捲縮タイプ仮撚糸を用いた場合は、
トルク均整性ともに大幅に劣るものであつた。 [発明の効果] 本発明法により得られる被覆弾性糸は、外側巻
付けの被覆用糸として非嵩高性のトルク・タイプ
仮撚糸を用い、かつ、外側被覆用糸の巻付け方向
をその仮撚糸の有するトルクが減殺する方向とし
ているので、カバリング撚数を下げることなく得
られる被覆弾性糸のトルクを低減させることがで
きる。従つて、高い被覆性と均整な外観とを有
し、かつ、低いトルク特性を示す、優れた被覆弾
性糸とすることができる。 この被覆弾性糸は、編立しやすく、被覆性良好
であり、透明性に優れフラツトで均整な外観を有
する高品位の編地を得るために有用である。 また、本発明法によると、得られる被覆弾性糸
のトルクを増大させることなく内側のカバリング
撚数を下げることができるので、カバリングの生
産速度を上げることができる。
られたNo.9〜15の被覆弾性糸では、内側のカバリ
ング撚数を外側のカバーリング撚数と同じ水準に
下げても、トルクが低く、かつ被覆性の優れた被
覆弾性糸を得ることができた。また、内側のカバ
リング撚数を下げることによりカバリングの生産
性を上げることができた。 これに対し、フラツトヤーンを内側、外側の被
覆用糸に用いた従来法による場合(No.24)では、
トルクが極度に高く、編立時のビリ込みが多く、
均整性も低下した。 また、No.25の結果からわかるとおり、外側の被
覆用糸として捲縮タイプ仮撚糸を用いた場合は、
トルク均整性ともに大幅に劣るものであつた。 [発明の効果] 本発明法により得られる被覆弾性糸は、外側巻
付けの被覆用糸として非嵩高性のトルク・タイプ
仮撚糸を用い、かつ、外側被覆用糸の巻付け方向
をその仮撚糸の有するトルクが減殺する方向とし
ているので、カバリング撚数を下げることなく得
られる被覆弾性糸のトルクを低減させることがで
きる。従つて、高い被覆性と均整な外観とを有
し、かつ、低いトルク特性を示す、優れた被覆弾
性糸とすることができる。 この被覆弾性糸は、編立しやすく、被覆性良好
であり、透明性に優れフラツトで均整な外観を有
する高品位の編地を得るために有用である。 また、本発明法によると、得られる被覆弾性糸
のトルクを増大させることなく内側のカバリング
撚数を下げることができるので、カバリングの生
産速度を上げることができる。
第1図は本発明法で外側の被覆用糸として用い
たトルク・タイプ仮撚糸(実施例1No.6における
トルク・タイプ仮撚糸)の単糸断面形態を示す断
面図であり、第2図は内側の被覆用糸として用い
られるフラツトヤーン(実施例1,2におけるフ
ラツトヤーン)の単糸断面形態を示す断面図であ
る。また、第3図は実施例1のNo.23および実施例
2のNo.25で外側の被覆用糸として用いた捲縮タイ
プ仮撚糸の単糸断面形態を示す断面図である。
たトルク・タイプ仮撚糸(実施例1No.6における
トルク・タイプ仮撚糸)の単糸断面形態を示す断
面図であり、第2図は内側の被覆用糸として用い
られるフラツトヤーン(実施例1,2におけるフ
ラツトヤーン)の単糸断面形態を示す断面図であ
る。また、第3図は実施例1のNo.23および実施例
2のNo.25で外側の被覆用糸として用いた捲縮タイ
プ仮撚糸の単糸断面形態を示す断面図である。
Claims (1)
- 1 弾性繊維からなる芯糸に、熱可塑性重合体の
長繊維からなる2本の被覆用糸を巻付け方向を変
えて二重に巻付けることによりダブルカバリング
弾性糸を製造する方法において、外側巻付けの被
覆用糸として、その巻付け方向と同方向のトルク
を有する非嵩高性のトルク・タイプ仮撚糸を用い
ることを特徴とする、ダブルカバリング弾性糸の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3966785A JPS61201038A (ja) | 1985-02-28 | 1985-02-28 | ダブルカバリング弾性糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3966785A JPS61201038A (ja) | 1985-02-28 | 1985-02-28 | ダブルカバリング弾性糸の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61201038A JPS61201038A (ja) | 1986-09-05 |
| JPH0252020B2 true JPH0252020B2 (ja) | 1990-11-09 |
Family
ID=12559433
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3966785A Granted JPS61201038A (ja) | 1985-02-28 | 1985-02-28 | ダブルカバリング弾性糸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61201038A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06147557A (ja) * | 1992-10-30 | 1994-05-27 | Haabesuto Syst:Kk | 空気調和機 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5813736A (ja) * | 1981-07-14 | 1983-01-26 | 旭化成株式会社 | ポリエステル被覆糸 |
-
1985
- 1985-02-28 JP JP3966785A patent/JPS61201038A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06147557A (ja) * | 1992-10-30 | 1994-05-27 | Haabesuto Syst:Kk | 空気調和機 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61201038A (ja) | 1986-09-05 |
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