JPH0359083B2 - - Google Patents
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- JPH0359083B2 JPH0359083B2 JP21729684A JP21729684A JPH0359083B2 JP H0359083 B2 JPH0359083 B2 JP H0359083B2 JP 21729684 A JP21729684 A JP 21729684A JP 21729684 A JP21729684 A JP 21729684A JP H0359083 B2 JPH0359083 B2 JP H0359083B2
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- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
- Polymerization Catalysts (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、新規な複合触媒を用い、高いトラン
ス結合含率と、高い分子量かつ狭い分子量分布と
を有する、共役ジエン重合体を効率よく製造する
方法に関するものである。 〔従来の技術〕 従来、高いトランス結合含率を有する共役ジエ
ン重合体を製造する方法として知られている技術
は、大きく次の3種類に分類することができる。
即ち、(1)遷移金属化合物を主成分とする、いわゆ
るチーグラー触媒系、(2)アルカリ土類金属等を主
成分とするアニオン重合触媒系、及び(3)希土類金
属を主成分とする系である。 ニツケル、コバルト、チタン、バナジウム等の
遷移金属を主成分とする第1の系は、高度に立体
規則性重合が行なわれることが知られており、例
えば、チタン金属を用いるブタジエンの重合法と
して、四価のチタン金属化合物とハロゲン化マグ
ネシウムとの担体を用いる方法(特開昭51−
67387号)がある。また、バナジウム化合物を主
成分とする場合、トランス結合含率の極めて高い
重合体を得ることができる。例えば、四価のハロ
ゲン化バナジウムと有機アルミニウムとの複合触
媒を用いてイソプレンを重合する方法(特開昭50
−36585号)、更には、三価或いは四価のバナジウ
ム化合物と有機アルミニウム及び四価のチタン化
合物とで成る複合触媒を用いてイソプレンを重合
する方法(特開昭49−29386号、特開昭50−
122586号)等が知られている。しかし、これらの
触媒は、一般に炭化水素溶媒に不溶であり、また
共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素化合物との共
重合も困難である。更に、重合が進んだ段階で、
高度に分岐した重合体となり易い欠点を有し、得
られる重合体を分子量分布も著しく広いものとな
る。この様な重合体はゴムとして用いた場合、加
硫物の強度や耐摩耗性等に於いて劣るという大き
な欠点を有する。 一方、上記(2)の種類に属するものとしては、
A金属の有機金属化合物を重合触媒とする例があ
るが、一般にベリリウム、マグネシウム以外の
A金属の有機金属化合物は合成が困難であり、ま
たその共役ジエン類の重合活性は著しく低い。上
記2種の有機金属化合物の場合も、合成は比較的
容易であるものの、共役ジエン類に対する重合反
応性は、ある特殊な反応条件以外には活性がな
く、実用に供された例はない。これに対して、
A金属の有機化合物と他の有機金属化合物とを組
合わせた複合触媒を使用する方法としては、バリ
ウム−ジ−tert−ブトキシドと有機リチウム(特
開昭47−3728号)、或いはバリウム−ジ−tert−
ブトキシドと有機マグネシウム(特開昭52−
48910号)等を用いてブタジエンの重合を行う例
があり、更にはバリウム或いはストロンチウムの
有機化合物と有機リチウム及びB或いはAの金
属の有機金属化合物を用いて共役ジエンの重合を
行なう方法(特開昭52−30543号)等も知られて
いる。これらのA金属化合物を含む複合触媒を
用いる系では、ある程度高いトランス結合含率を
有する共役ジエン重合体が得られ、分子量分布も
比較的狭いものとなる。また、芳香族ビニル炭化
水素との共重合も可能である。しかし、ジエン部
のさらに高い、例えば90%ものトランス結合含率
を有する重合体を得ようとする場合、一般に、低
い重合温度での使用が必要となり、この場合、そ
の重合活性は著しく低いものとなつて、工業的使
用を目的とするには満足すべきものではなかつ
た。 更に第3の種類に属するものとして、希土類金
属化合物を主触媒とし、助触媒として有機マグネ
シウム化合物を用いる複合触媒も知られている。
例えば、特開昭59−1508では、Di、Nd、Pr等の
バーサチツク酸塩、或いは特殊なα、γ−ジケト
ン錯体を用いる方法が提案されている。然しなが
ら、この複合触媒もその重合活性は極めて低く、
又、得られるポリマーの分子量が低く、さらに分
子量分布も広いという欠点を有している。 以上の様に、従来より種々の触媒系は知られて
いるものの、工業的に利用可能なレベルで、高い
トランス含量を有し、高い分子量で、かつ分子量
分布の狭い共役ジエン重合体、特にポリブタジエ
ンを、極めて高活性に得ることができる触媒は知
られていなかつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、上記(1)〜(3)の公知触媒の欠点を改良
し、極めて高活性に高トランス含率と高い分子量
でかつ狭い分子量分布を有する共役ジエン重合体
を得ることが可能な触媒及び重合方法を提供する
ためになされたものである。 〔問題点を解決するための手段及び作用〕 本発明は(a)ランタンの有機酸塩、及び(b)有機マ
グネシウム化合物より成る複合触媒を用いること
を特徴とする共役ジエン重合体の製造方法を提供
する。 本発明の複合触媒の主成分であるランタンは、
ランタニド遷移金属の内では豊富に存在する金属
であり、工業的に容易に、かつ安価に入手するこ
とが可能である。しかしその共役ジエン重合触媒
としての性能は、高いシス含率の重合体を製造し
うることは知られていたが、活性は極めて低いも
のであつた〔例えばJ.Polym.Sci.、Polym.Chem.
Ed.,18、3345(1980)〕、また、高トランス含率の
ブタジエン重合体を得ることは知られていなかつ
た。 しかし我々はランタンを含む複合触媒を鋭意研
究し、本発明の複合触媒を用いて共役ジエンを重
合すると、驚くべきことに高いトランス含率の共
役ジエン重合体が極めて高活性に重合でき、しか
も得られる重合体は高分子量でかつ分子量分布の
狭いものも得られ、このようにして得られる重合
体が優れた物性を示すことを見出し、本発明に到
つた。 本発明の複合触媒の成分(a)であるランタンの有
機酸塩は、例えば下記の有機酸のアルカリ金属塩
とランタンの塩化物とを水またはアルコール、ケ
トン等の有機溶媒中で反応させることによつて容
易に得ることができる。 用いるランタン元素は特に高純度である必要は
なく、他の希土類金属元素ないしは希土類以外の
金属元素を少量含むものであつても構わない。ま
た、ランタンの有機酸塩は、ランタンあるいは有
機酸が不純物として少量含まれても構わない。 また、用いる有機酸化合物は下記の一般式
()乃至()で表わされる。 R1−LH ……() (ここでR1、R2およびR5〜R8は脂肪族炭化水素
基あるいは芳香族炭化水素基を表わし、R3は芳
香族炭化水素基を表わし、R4は脂肪族炭化水素
基を表わし、R9〜R12は脂肪族炭化水素基、芳香
族炭化水素基、アルコキシ基あるいはフエノキシ
基を表わす。Lは酸素原子あるいはイオウ原子を
表わす。またさらにj、k、lおよびmは1以上
6以下の整数を表わす。) 上記の一般式()はアルコール、チオアルコ
ール、フエノールまたはチオフエノールを表わ
す。これらの例としてはメチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−
プロピルアルコール、tert−ブチルアルコール、
tert−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコー
ル、シクロヘキシルアルコール、アリルアルコー
ル、2−ブテニルアルコール、3−ヘキセニルア
ルコール、2・5−デカジエニルアルコール、ベ
ンジルアルコール、フエノール、カテコール、1
−ナフトール、2−ナフトール、2・6−ジ−
tert−ブチルフエノール、2・6−ジ−tert−ブ
チル−4−メチルフエノール、2・4・6−トリ
−tert−ブチルフエノール、4−フエニルフエノ
ール、エタンチオール、1−ブタンチオール、2
−ペンタンチオール、2−iso−ブタンチオール、
チオフエノール、2−ナフタレンチオール、シク
ロヘキサンチオール、3−メチルシクロヘキサン
チオール、2−ナフタレンチオール、ベンゼンメ
タンチオール、2−ナフタレンメタンチオール等
が挙げられる。 一般式()はカルボン酸またはイオウ同属体
を表わす。これらの例としてはイソ吉草酸、カプ
リル酸、オクタン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
リノール酸、シクロペンタンカルボン酸、ナフテ
ン酸、エチルヘキサン酸、ピバール酸、バーサチ
ツク酸(シエル化学から販売されるC10モノカル
ボン酸の異性体の混合物から構成される合成酸)、
フエニル酢酸、安息香酸、2−ナフトエ酸、ヘキ
サンチオール酸、2・2−ジメチルブタンチオン
酸、デカンチオン酸、テトラデカンチオン酸、チ
オ安息香酸等が挙げられる。 一般式()はアルキルアリルスルホン酸を表
わす。この例としてはドデシルベンゼンスルホン
酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデ
シルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼン
スルホン酸、ジブチルナフタリンスルホン酸、n
−ヘキシルナフタリンスルホン酸、ジブチルフエ
ニルスルホン酸等が挙げられる。 一般式()は硫酸のモノアルコールエステル
を表わす。これらの例としては、ラウリルアルコ
ールの硫酸モノエステル、オレイルアルコールの
硫酸モノエステル、ステアリルアルコールの硫酸
モノエステル等が挙げられる。 一般式()はアルコールまたはフエノールの
エチレンオキサイド付加物のリン酸ジエステルを
表わす。これらの例としてはドデシルアルコール
のエチレンオキサイド付加物のリン酸ジエステ
ル、オクチルアルコールのエチレンオキサイド付
加物のリン酸ジエステル、ステアリルアルコール
のエチレンオキサイド付加物のリン酸ジエステ
ル、オレイルアルコールのエチレンオキサイド付
加物のリン酸ジエステル、ノニルフエノールのエ
チレンオキサイド付加物のリン酸エステル、ドデ
シルフエノールのエチレンオキサイド付加物のリ
ン酸エステル等が挙げられる。 一般式()はアルコールまたはフエノールの
エチレンオキサイド付加物の亜リン酸ジエステル
を表わす。これらの例としては、ドデシルアルコ
ールのエチレンオキサイド付加物の亜リン酸ジエ
ステル、ステアリルアルコールのエチレンオキサ
イド付加物の亜リン酸ジエステル、ステアリルア
ルコールのエチレンオキサイド付加物の亜リン酸
ジエステル、ノニルフエノールのエチレンオキサ
イド付加物の亜リン酸ジエステル、ドデシルフエ
ノールのエチレンオキサイド付加物の亜リン酸ジ
エステル等が挙げられる。 一般式()は5価の有機リン酸化合物を表わ
す。この例としてはリン酸ジブチル、リン酸ジペ
ンチル、リン酸ジヘキシル、リン酸ジヘプチル、
リン酸ジオクチル、リン酸ビス(1−メチルヘプ
チル)、リン酸ビス(2−エチルヘキシル)、リン
酸ジラウリル、リン酸ジオレイル、リン酸ジフエ
ニル、リン酸ビス(p−ノニルフエニル)、リン
酸(ブチル)(2−エチルヘキシル)、リン酸(1
−メチルヘプチル)(2エチルヘキシル)、リン酸
(2−エチルヘキシル)(p−ノニルフエニル)、
2−エチルヘキシルホスホン酸モノブチル、2−
エチルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチルヘキ
シル、フエニルホスホン酸モノ−2−エチルヘキ
シル、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−p−
ノニルフエニル、ジブチルホスフイン酸、ビス
(2−エチルヘキシル)ホスフイン酸、ビス(1
−メチルヘプチル)ホスフイン酸、ジラウリルホ
スフイン酸、ジオレイルホスフイン酸、ジフエニ
ルホスフイン酸、ビス(p−ノニルフエニル)ホ
スフイン酸、ブチル(2−エチルヘキシル)ホス
フイン酸、(2−エチルヘキシル)(1−メチルヘ
プチル)ホスフイン酸、(2−エチルヘキシル)
(p−ノニルフエニル)ホスフイン酸等が挙げら
れる。 一般式()は3価のリン酸化合物を表わす。
この例としてはリン酸ビス(2−エチルヘキシ
ル)、リン酸ビス(1−メチルヘプチル)、2−エ
チルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチルヘキシ
ル、ビス(2−エチルヘキシル)ホスフイン酸が
挙げられる。 本発明を形成するもう一つの触媒成分(b)有機マ
グネシウム化合物は下記の一般式()で表わさ
れる。 Mg・R13・R14 ……() (ここで、R13、R14は、脂肪族炭化水素基又は
芳香族炭化水素基を表わし、それぞれ同一の基で
あつても、異なる基であつても構わない。) また、有機マグネシウムには、その炭化水素溶
媒に対する溶解性を改善するため、有機アルミニ
ウムまたは有機亜鉛等を少量含むものであつても
構わない。 その様な例としては、ジエチルマグネシウム、
ジ−n−プロピルマグネシウム、ジ−イソプロピ
ルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、
n−ブチル−sec−ブチルマグネシウム、ジ−sec
−ブチルマグネシウム、ジ−tert−ブチルマグネ
シウム、ジ−n−ヘキシルマグネシウム、ジ−n
−プロピルマグネシウム、ジフエニルマグネシウ
ム、MAGALA−6E、7.5E(テキサスアルキル
社)等が好ましいが、更に好ましいものとして
は、ジ−イソプロピルマグネシウム、ジ−n−ブ
チルマグネシウム、ジ−sec−ブチルマグネシウ
ム、MAGALA−6E、−7,5E等が挙げられる。 本発明の複合触媒は極めて活性が高く、使用す
る触媒量は、重合すべき共役ジエン単量体100g
当たり、成分(a)は好ましくは、0.01〜1ミリモ
ル、更に好ましくは0.05〜0.6ミリモルである。
成分(b)は好ましくは、同じく共役ジエン単量体
100g当たりの濃度で示し、0.02〜10ミリモル、
更に好ましくは0.1〜6ミリモルである。一般に、
一定量のランタン金属に対し、使用する有機マグ
ネシウムの量が少なすぎる場合、重合活性の低下
を招くばかりか、得られる共役ジエン重合体中の
トランス結合含率も低いものとなり、また、その
分子量分布も広いものとなる。一方、使用する有
機マグネシウムの量が多すぎる場合、得られる共
役ジエン重合体の分子量分布は狭くなる反面、重
合活性、トランス結合含率も共に低下する。ま
た、不必要に多量の触媒量を使用することは共役
ジエン重合体中に残存する触媒残渣を多くするば
かりか、経済性の面でも好ましいものではない。
即ち、本発明で使用される複合触媒の好ましい量
は、触媒の構成成分(a)と(b)との比で示し、(a)/(b)
が1/0.1から1/50、更に好ましくは1/0.5か
ら1/10の範囲である。 本発明の複合触媒は、更に(c)リチウムの有機化
合物、(d)有機アルミニウム化合物、(e)電子供与性
化合物の内の一つまたはそれ以上の成分を好まし
くはモル比で有機マグネシウム化合物の1/10以上
共存させることによつて、更にその重合活性を高
めることができる。使用されるリチウムの有機化
合物は次の一般式()〜()で示される。 R15(Li)w ……() R16(OLi)w ……() R17(OCH2CH2)yOLi ……() (ここでR15、R16、R17、R18、R19、R20及びR21
は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を表
わし、w、x、yおよびzは1以上6以下の整数
を表わす。) 一般式()の例としてはメチルリチウム、エ
チルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロ
ピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウム、tert−ブチルリチウム、イソアミル
リチウム、sec−アミルリチウム−n−ヘキシル
リチウム、n−オクチルリチウム、アリルリチウ
ム、ベンジルリチウム、フエニルリチウム、1,
1−ジフエニルリチウム、テトラメチレンジリチ
ウム、ペンタメチレンジリチウム、1,2−ジリ
チオ−1,1,2,2−テトラフエニルエタン、
1,3−ビス(1−リチオ−1,3−ジメチルペ
ンチル)ベンゼン、等が挙げられる。好ましく
は、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、
tert−ブチルリチウム、1,3−ビス(1−リチ
オ−1,3−ジメチルペンチル)ベンゼン等の有
機リチウム化合物が挙げられる。 一般式()の例としてはエチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、iso−プロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチル
アルコール、2−ブチルアルコール、tert−ブチ
ルアルコール、n−アミルアルコール、n−ヘキ
シルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−
オクチルアルコール、シクロヘキシルアルコー
ル、アリルアルコール、シクロペンチルアルコー
ル、ベンジルアルコール、フエノール、1−ナフ
トール、2,6−ジ−tert−ブチルフエノール、
2,4,6−トリ−tert−ブチルフエノール、ノ
ニルフエノール、4−フエニルフエノール等のア
ルコールおよびフエノールのリチウム塩が挙げら
れる。 一般式()の例としては、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノフエニルエーテル等のリチウ
ム塩が挙げられる。 一般式()の例としては、ジメチルアミノ
エタノール、ジエチルアミノエタノール、ジ−n
−プロピルアミノエタノール等のリチウム塩が挙
げられる。 一般式()の例としてはジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−
iso−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、
ジ−n−ヘキシルアミン等の2級アミンのリチウ
ム塩が挙げられる。 一般式()の例としてはエチレンイミン、
トリエチレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、
ヘキサメチレンイミンの環状イミンのリチウム塩
が挙げられる。 特に好ましいリチウムの有機化合物はn−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム及びiso−アミ
ルリチウムである。 本発明の複合触媒において共存するリチウムの
の有機化合物の量によつて、得られる共役ジエン
重合体中のトランス結合含率を変化させることが
可能である。一般にリチウムの有機化合物の使用
量が多くなるに従つて、重合活性は増大し、一
方、得られる共役ジエン重合体中のトランス結合
含率は減少する。しかしながら、適当量使用した
場合には、高トランス結合含率を有するポリマー
を、更に高活性に得ることが可能である。従つ
て、目的とするポリマー中のトランス結合含率に
よつて、使用すべきリチウムの有機化合物の量は
異なるが、一般的に、トランス結合含率が80%以
上のものを得ようとする場合には、リチウムの有
機化合物中のリチウム原子と、有機マグネシウム
化合物中のマグネシウム原子との比で表わして、
Li/Mgモル比が、1.5以下であることが望まし
い。特に、トランス結合含率が85%以上となる樹
脂状タイプのポリマーを得ようとする場合には、
同じくLi/Mgモル比が、0.7以下であることが望
ましい。 また、当該複合触媒の重合活性を高める為に、
共存させることが可能な第2の成分である(d)有機
アルミニウム化合物は、次の一般式()で表
わすことができる。 AlR22R23R24 ……() (ここでR22、R23は、水素又は脂肪族炭化水素
基を表わし、R24は脂肪族炭化水素基を表わす。) その様な例としては、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ト
リヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムハイドライ
ド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、エ
チルアルミニウムジハイドライド、イソブチルア
ルミニウムジハイドライド等が挙げられる。特に
好ましいものは、トリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウム
ハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイド
ライドである。有機アルミニウム化合物を使用す
る場合、特にその多すぎる使用量は、逆に重合活
性及びトランス結合含率の両者を共に低下させ
る。従つて、有機アルミニウム化合物の使用量は
適正量に留めるべきであり、その場合には、重合
活性、トランス結合含率の両者共に高めることが
可能である。一般的には、使用する有機アルミニ
ウム化合物の量は、Al/Mgモル比で表わして、
10以下の場合が好ましく、1以下の場合がより好
ましい。 更に、当該複合触媒の重合活性を高めることの
できる第3の成分として、共存させることが可能
な(e)電子供与性化合物は、いわゆるルイス塩基と
して知られている化合物であり、本発明において
は、エーテル、チオエーテル、アミンから選ばれ
る。具体的には、ジメチルエーテル、ジエチルエ
ーテル、ジフエニルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、アニソール、ジグライム等のエーテル類、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、
アニリン、ジフエニルアミン、N−エチルアニリ
ン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジ
アミン、ジピペリジノエタン等のアミン類、更に
は、チオフエン、テトラヒドロチオフエン、2,
5−ジヒドロチオフエン等のチオエーテル類を挙
げることができる。好ましくは、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、トリエチルアミン、
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミ
ンである。使用する電子供与性化合物の量は、化
合物のもつルイス塩基としての強さにより異なる
が、一般的に言つて、塩基性の強い化合物は、塩
基性の弱い化合物に比べて、少量でよい。上述の
電子供与性化合物は、多量に使用した場合には、
逆に該複合触媒の重合活性を低下させるばかり
か、重合体ポリマー中のトランス結合含率も低下
させる。好ましい使用量は、有機マグネシウム化
合物1モル当たりのモル数で示し、50以下であ
り、より好ましくは5以下である。 以上述べてきた(c)有機リチウム化合物、(d)有機
アルミニウム化合物、(d)電子供与性化合物は各々
単独で使用しても差支えないし、またこれらの化
合物の2成分以上を同時に使用しても構わない。
これらの化合物のいずれを用いる場合も、適切量
を使用することによつて、高いトランス結合含率
の共役ジエン重合体をより高い転化率で得ること
ができる。 本発明に於ける複合触媒は、共役ジエン単量体
の存在又は非存在下に、重合に先だつて予備反応
させることによつても、更にその重合活性を増大
させ、かつ得られる共役ジエン重合体の分子量分
布を狭くすることが可能である。その際、(c)リチ
ウムの有機化合物、(b)有機アルミニウム化合物、
(e)電子供与性化合物が、予備反応系内へ共存して
いても構わない。 この予備反応は、反応温度0〜100℃で実施す
るのが好ましい。これ以下の温度では、予備反応
が不充分であり、一方、100℃を越える温度では、
分子量分布が拡大して好ましくない。特に好まし
い温度は、20℃〜80℃である。又、反応時間は、
0.01〜24時間であることが好ましい。これ以下の
反応時間では、予備反応が不充分であり、これ以
上の反応時間は不必要である。特に好ましい条件
は0.05〜5時間である。また、この予備反応を行
う際に、共役ジエン単量体を存在させることも可
能であり、その場合、得られる共役ジエン重合体
は、更に分子量分布が狭いものとなる。使用すべ
き共役ジエン単量体の好ましい量は、ランタン金
属原子に対するモル比で示し、1〜1000である。
これ以下であつても以上であつても、共役ジエン
単量体の存在による効果の発現は小さい。しか
も、上に示したモル比以上の共役ジエン単量体が
存在する場合には、予備反応における温度のコン
トロールが、共役ジエン単量体の急激な重合をも
たらすこと等により困難となる。特に好ましいモ
ル比は、5〜200である。本発明で使用される単
量体は、共役ジエン単量体、共役ジエン単量体と
他の共役ジエンとの混合物、または共役ジエンと
芳香族ビニル炭化水素との混合物よりなる群から
選ばれる。好ましく用いられる共役ジネンの例と
しては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペ
ンタジエン、2,4−ヘキサジエン、2−フエニ
ル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。又、芳
香族ビニル炭化水素として好ましい例は、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、メト
キシスチレン、ジビニルベンゼン、1−ビニルナ
フタリン等が挙げられる。本発明の最も好ましい
実用的な重合の形態は、ブタジエン単独重合、イ
ソプレン単独重合、ブタジエン−イソプレン共重
合、または、ブタジエン−スチレン共重合であ
る。 本発明における集合は無溶剤又は溶剤の存在下
に実施されうる。後者の場合、使用される溶剤と
しては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環族炭化
水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が
好ましい。これらは2種以上の混合物であつて
も、あるいは少量の不純物を含むものであつても
良い。又、重合温度は−30℃〜150℃、好ましく
は10〜120℃で実施される。更に重合反応形式は
回分法、連続法のいずれであつてもよい。 重合反応は所定の重合率に達したのち、公知の
重合停止剤を反応系に加えて停止させ、共役ジエ
ン重合体の製造における通常の脱溶剤、乾燥の工
程をとることができる。 すなわち本発明は上述の新規な複合触媒を用い
高いトランス含率と高い分子量でかつ狭い分子量
分布を有する共役ジエン重合体を極めて高活性に
得る方法を提供するものである。またさらに、本
発明の方法において必要により得られる共役ジエ
ン重合体のトランス含率を低く、分子量を低く、
また分子量分布を広くすることはいうまでもなく
容易に可能である。例えば、ブタジエン重合体の
場合トランス含率は触媒組成もしくは重合温度等
を調整することによつて98%〜60%の範囲で自由
にコントロールでき、高い結晶性の樹脂状重合体
から非結晶性のゴム状重合体まで製造できる。重
合体の分子量は用いる触媒の組成もしくは濃度等
を調整することによつて数千〜数十万の範囲でコ
ントロールできる。さらに重合体の分子量分布は
用いる触媒の組成等を調整することによつて
w/nが1.1〜3.0の範囲でコントロールでき
る。また公知のカツプリング反応技術、例えばエ
ステル化合物、ハロゲン化炭化水素化合物、ハロ
ゲン化硅素化合物およびハロゲン化スズ化合物等
リビングポリマーの反応性末端を利用したカツプ
リング剤またはジビニルベンゼン等多官能性モノ
マーを重合の途中または終了後重合系に添加する
方法等、によつてポリマー鎖に分岐構造をもたせ
たり、分子量分布を拡大したりすることも、必要
により可能である。 本発明の方法によつて得られる重合体の用途は
そのポリマー構造および性質によつて広範であ
る。例えば、重合体が高分子量かつ非結晶性であ
る場合タイヤトレツド、カーカス、サイドウオー
ル等のゴム状重合体としての用途に利用でき、耐
摩耗性、発熱性等に優れた性質を示す。重合体が
高分子量かつ結晶性である場合ゴルフボール表
皮、衛生材料等の樹脂材としての用途に利用で
き、重合体が比較的低分子量かつ結晶性である場
合NBR、クロロプレンゴム等の加工性改良剤、
ホツトメルト接着剤としての用途に利用できる。 〔実施例〕 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例 1 充分に乾燥した700ml耐圧ガラスボトルを打栓
し、更に乾燥窒素で内部を3時間バージした。60
gの1,3−ブタジエンを含む300gn−ヘキサ
ン混液をボトル内に封入した後、希土類金属の有
機リン酸塩化合物、Ln(P1)3〔ただしLnはランタ
ニド金属を示し、P1は を示す。〕0.08ミリモル、ジ−n−ブチルマグネ
シウム、0.32ミリモルを添加し、75℃で1.5時間
の重合を行つた。重合後、メタノールを添加して
反応を停止させ、更に多量のメタノールで重合体
を沈澱、分離した後、50℃で真空乾燥した。この
ようにして得られた重合体の転化率、及びミクロ
構造を第1表に示す。
ス結合含率と、高い分子量かつ狭い分子量分布と
を有する、共役ジエン重合体を効率よく製造する
方法に関するものである。 〔従来の技術〕 従来、高いトランス結合含率を有する共役ジエ
ン重合体を製造する方法として知られている技術
は、大きく次の3種類に分類することができる。
即ち、(1)遷移金属化合物を主成分とする、いわゆ
るチーグラー触媒系、(2)アルカリ土類金属等を主
成分とするアニオン重合触媒系、及び(3)希土類金
属を主成分とする系である。 ニツケル、コバルト、チタン、バナジウム等の
遷移金属を主成分とする第1の系は、高度に立体
規則性重合が行なわれることが知られており、例
えば、チタン金属を用いるブタジエンの重合法と
して、四価のチタン金属化合物とハロゲン化マグ
ネシウムとの担体を用いる方法(特開昭51−
67387号)がある。また、バナジウム化合物を主
成分とする場合、トランス結合含率の極めて高い
重合体を得ることができる。例えば、四価のハロ
ゲン化バナジウムと有機アルミニウムとの複合触
媒を用いてイソプレンを重合する方法(特開昭50
−36585号)、更には、三価或いは四価のバナジウ
ム化合物と有機アルミニウム及び四価のチタン化
合物とで成る複合触媒を用いてイソプレンを重合
する方法(特開昭49−29386号、特開昭50−
122586号)等が知られている。しかし、これらの
触媒は、一般に炭化水素溶媒に不溶であり、また
共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素化合物との共
重合も困難である。更に、重合が進んだ段階で、
高度に分岐した重合体となり易い欠点を有し、得
られる重合体を分子量分布も著しく広いものとな
る。この様な重合体はゴムとして用いた場合、加
硫物の強度や耐摩耗性等に於いて劣るという大き
な欠点を有する。 一方、上記(2)の種類に属するものとしては、
A金属の有機金属化合物を重合触媒とする例があ
るが、一般にベリリウム、マグネシウム以外の
A金属の有機金属化合物は合成が困難であり、ま
たその共役ジエン類の重合活性は著しく低い。上
記2種の有機金属化合物の場合も、合成は比較的
容易であるものの、共役ジエン類に対する重合反
応性は、ある特殊な反応条件以外には活性がな
く、実用に供された例はない。これに対して、
A金属の有機化合物と他の有機金属化合物とを組
合わせた複合触媒を使用する方法としては、バリ
ウム−ジ−tert−ブトキシドと有機リチウム(特
開昭47−3728号)、或いはバリウム−ジ−tert−
ブトキシドと有機マグネシウム(特開昭52−
48910号)等を用いてブタジエンの重合を行う例
があり、更にはバリウム或いはストロンチウムの
有機化合物と有機リチウム及びB或いはAの金
属の有機金属化合物を用いて共役ジエンの重合を
行なう方法(特開昭52−30543号)等も知られて
いる。これらのA金属化合物を含む複合触媒を
用いる系では、ある程度高いトランス結合含率を
有する共役ジエン重合体が得られ、分子量分布も
比較的狭いものとなる。また、芳香族ビニル炭化
水素との共重合も可能である。しかし、ジエン部
のさらに高い、例えば90%ものトランス結合含率
を有する重合体を得ようとする場合、一般に、低
い重合温度での使用が必要となり、この場合、そ
の重合活性は著しく低いものとなつて、工業的使
用を目的とするには満足すべきものではなかつ
た。 更に第3の種類に属するものとして、希土類金
属化合物を主触媒とし、助触媒として有機マグネ
シウム化合物を用いる複合触媒も知られている。
例えば、特開昭59−1508では、Di、Nd、Pr等の
バーサチツク酸塩、或いは特殊なα、γ−ジケト
ン錯体を用いる方法が提案されている。然しなが
ら、この複合触媒もその重合活性は極めて低く、
又、得られるポリマーの分子量が低く、さらに分
子量分布も広いという欠点を有している。 以上の様に、従来より種々の触媒系は知られて
いるものの、工業的に利用可能なレベルで、高い
トランス含量を有し、高い分子量で、かつ分子量
分布の狭い共役ジエン重合体、特にポリブタジエ
ンを、極めて高活性に得ることができる触媒は知
られていなかつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、上記(1)〜(3)の公知触媒の欠点を改良
し、極めて高活性に高トランス含率と高い分子量
でかつ狭い分子量分布を有する共役ジエン重合体
を得ることが可能な触媒及び重合方法を提供する
ためになされたものである。 〔問題点を解決するための手段及び作用〕 本発明は(a)ランタンの有機酸塩、及び(b)有機マ
グネシウム化合物より成る複合触媒を用いること
を特徴とする共役ジエン重合体の製造方法を提供
する。 本発明の複合触媒の主成分であるランタンは、
ランタニド遷移金属の内では豊富に存在する金属
であり、工業的に容易に、かつ安価に入手するこ
とが可能である。しかしその共役ジエン重合触媒
としての性能は、高いシス含率の重合体を製造し
うることは知られていたが、活性は極めて低いも
のであつた〔例えばJ.Polym.Sci.、Polym.Chem.
Ed.,18、3345(1980)〕、また、高トランス含率の
ブタジエン重合体を得ることは知られていなかつ
た。 しかし我々はランタンを含む複合触媒を鋭意研
究し、本発明の複合触媒を用いて共役ジエンを重
合すると、驚くべきことに高いトランス含率の共
役ジエン重合体が極めて高活性に重合でき、しか
も得られる重合体は高分子量でかつ分子量分布の
狭いものも得られ、このようにして得られる重合
体が優れた物性を示すことを見出し、本発明に到
つた。 本発明の複合触媒の成分(a)であるランタンの有
機酸塩は、例えば下記の有機酸のアルカリ金属塩
とランタンの塩化物とを水またはアルコール、ケ
トン等の有機溶媒中で反応させることによつて容
易に得ることができる。 用いるランタン元素は特に高純度である必要は
なく、他の希土類金属元素ないしは希土類以外の
金属元素を少量含むものであつても構わない。ま
た、ランタンの有機酸塩は、ランタンあるいは有
機酸が不純物として少量含まれても構わない。 また、用いる有機酸化合物は下記の一般式
()乃至()で表わされる。 R1−LH ……() (ここでR1、R2およびR5〜R8は脂肪族炭化水素
基あるいは芳香族炭化水素基を表わし、R3は芳
香族炭化水素基を表わし、R4は脂肪族炭化水素
基を表わし、R9〜R12は脂肪族炭化水素基、芳香
族炭化水素基、アルコキシ基あるいはフエノキシ
基を表わす。Lは酸素原子あるいはイオウ原子を
表わす。またさらにj、k、lおよびmは1以上
6以下の整数を表わす。) 上記の一般式()はアルコール、チオアルコ
ール、フエノールまたはチオフエノールを表わ
す。これらの例としてはメチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−
プロピルアルコール、tert−ブチルアルコール、
tert−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコー
ル、シクロヘキシルアルコール、アリルアルコー
ル、2−ブテニルアルコール、3−ヘキセニルア
ルコール、2・5−デカジエニルアルコール、ベ
ンジルアルコール、フエノール、カテコール、1
−ナフトール、2−ナフトール、2・6−ジ−
tert−ブチルフエノール、2・6−ジ−tert−ブ
チル−4−メチルフエノール、2・4・6−トリ
−tert−ブチルフエノール、4−フエニルフエノ
ール、エタンチオール、1−ブタンチオール、2
−ペンタンチオール、2−iso−ブタンチオール、
チオフエノール、2−ナフタレンチオール、シク
ロヘキサンチオール、3−メチルシクロヘキサン
チオール、2−ナフタレンチオール、ベンゼンメ
タンチオール、2−ナフタレンメタンチオール等
が挙げられる。 一般式()はカルボン酸またはイオウ同属体
を表わす。これらの例としてはイソ吉草酸、カプ
リル酸、オクタン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
リノール酸、シクロペンタンカルボン酸、ナフテ
ン酸、エチルヘキサン酸、ピバール酸、バーサチ
ツク酸(シエル化学から販売されるC10モノカル
ボン酸の異性体の混合物から構成される合成酸)、
フエニル酢酸、安息香酸、2−ナフトエ酸、ヘキ
サンチオール酸、2・2−ジメチルブタンチオン
酸、デカンチオン酸、テトラデカンチオン酸、チ
オ安息香酸等が挙げられる。 一般式()はアルキルアリルスルホン酸を表
わす。この例としてはドデシルベンゼンスルホン
酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデ
シルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼン
スルホン酸、ジブチルナフタリンスルホン酸、n
−ヘキシルナフタリンスルホン酸、ジブチルフエ
ニルスルホン酸等が挙げられる。 一般式()は硫酸のモノアルコールエステル
を表わす。これらの例としては、ラウリルアルコ
ールの硫酸モノエステル、オレイルアルコールの
硫酸モノエステル、ステアリルアルコールの硫酸
モノエステル等が挙げられる。 一般式()はアルコールまたはフエノールの
エチレンオキサイド付加物のリン酸ジエステルを
表わす。これらの例としてはドデシルアルコール
のエチレンオキサイド付加物のリン酸ジエステ
ル、オクチルアルコールのエチレンオキサイド付
加物のリン酸ジエステル、ステアリルアルコール
のエチレンオキサイド付加物のリン酸ジエステ
ル、オレイルアルコールのエチレンオキサイド付
加物のリン酸ジエステル、ノニルフエノールのエ
チレンオキサイド付加物のリン酸エステル、ドデ
シルフエノールのエチレンオキサイド付加物のリ
ン酸エステル等が挙げられる。 一般式()はアルコールまたはフエノールの
エチレンオキサイド付加物の亜リン酸ジエステル
を表わす。これらの例としては、ドデシルアルコ
ールのエチレンオキサイド付加物の亜リン酸ジエ
ステル、ステアリルアルコールのエチレンオキサ
イド付加物の亜リン酸ジエステル、ステアリルア
ルコールのエチレンオキサイド付加物の亜リン酸
ジエステル、ノニルフエノールのエチレンオキサ
イド付加物の亜リン酸ジエステル、ドデシルフエ
ノールのエチレンオキサイド付加物の亜リン酸ジ
エステル等が挙げられる。 一般式()は5価の有機リン酸化合物を表わ
す。この例としてはリン酸ジブチル、リン酸ジペ
ンチル、リン酸ジヘキシル、リン酸ジヘプチル、
リン酸ジオクチル、リン酸ビス(1−メチルヘプ
チル)、リン酸ビス(2−エチルヘキシル)、リン
酸ジラウリル、リン酸ジオレイル、リン酸ジフエ
ニル、リン酸ビス(p−ノニルフエニル)、リン
酸(ブチル)(2−エチルヘキシル)、リン酸(1
−メチルヘプチル)(2エチルヘキシル)、リン酸
(2−エチルヘキシル)(p−ノニルフエニル)、
2−エチルヘキシルホスホン酸モノブチル、2−
エチルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチルヘキ
シル、フエニルホスホン酸モノ−2−エチルヘキ
シル、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−p−
ノニルフエニル、ジブチルホスフイン酸、ビス
(2−エチルヘキシル)ホスフイン酸、ビス(1
−メチルヘプチル)ホスフイン酸、ジラウリルホ
スフイン酸、ジオレイルホスフイン酸、ジフエニ
ルホスフイン酸、ビス(p−ノニルフエニル)ホ
スフイン酸、ブチル(2−エチルヘキシル)ホス
フイン酸、(2−エチルヘキシル)(1−メチルヘ
プチル)ホスフイン酸、(2−エチルヘキシル)
(p−ノニルフエニル)ホスフイン酸等が挙げら
れる。 一般式()は3価のリン酸化合物を表わす。
この例としてはリン酸ビス(2−エチルヘキシ
ル)、リン酸ビス(1−メチルヘプチル)、2−エ
チルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチルヘキシ
ル、ビス(2−エチルヘキシル)ホスフイン酸が
挙げられる。 本発明を形成するもう一つの触媒成分(b)有機マ
グネシウム化合物は下記の一般式()で表わさ
れる。 Mg・R13・R14 ……() (ここで、R13、R14は、脂肪族炭化水素基又は
芳香族炭化水素基を表わし、それぞれ同一の基で
あつても、異なる基であつても構わない。) また、有機マグネシウムには、その炭化水素溶
媒に対する溶解性を改善するため、有機アルミニ
ウムまたは有機亜鉛等を少量含むものであつても
構わない。 その様な例としては、ジエチルマグネシウム、
ジ−n−プロピルマグネシウム、ジ−イソプロピ
ルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、
n−ブチル−sec−ブチルマグネシウム、ジ−sec
−ブチルマグネシウム、ジ−tert−ブチルマグネ
シウム、ジ−n−ヘキシルマグネシウム、ジ−n
−プロピルマグネシウム、ジフエニルマグネシウ
ム、MAGALA−6E、7.5E(テキサスアルキル
社)等が好ましいが、更に好ましいものとして
は、ジ−イソプロピルマグネシウム、ジ−n−ブ
チルマグネシウム、ジ−sec−ブチルマグネシウ
ム、MAGALA−6E、−7,5E等が挙げられる。 本発明の複合触媒は極めて活性が高く、使用す
る触媒量は、重合すべき共役ジエン単量体100g
当たり、成分(a)は好ましくは、0.01〜1ミリモ
ル、更に好ましくは0.05〜0.6ミリモルである。
成分(b)は好ましくは、同じく共役ジエン単量体
100g当たりの濃度で示し、0.02〜10ミリモル、
更に好ましくは0.1〜6ミリモルである。一般に、
一定量のランタン金属に対し、使用する有機マグ
ネシウムの量が少なすぎる場合、重合活性の低下
を招くばかりか、得られる共役ジエン重合体中の
トランス結合含率も低いものとなり、また、その
分子量分布も広いものとなる。一方、使用する有
機マグネシウムの量が多すぎる場合、得られる共
役ジエン重合体の分子量分布は狭くなる反面、重
合活性、トランス結合含率も共に低下する。ま
た、不必要に多量の触媒量を使用することは共役
ジエン重合体中に残存する触媒残渣を多くするば
かりか、経済性の面でも好ましいものではない。
即ち、本発明で使用される複合触媒の好ましい量
は、触媒の構成成分(a)と(b)との比で示し、(a)/(b)
が1/0.1から1/50、更に好ましくは1/0.5か
ら1/10の範囲である。 本発明の複合触媒は、更に(c)リチウムの有機化
合物、(d)有機アルミニウム化合物、(e)電子供与性
化合物の内の一つまたはそれ以上の成分を好まし
くはモル比で有機マグネシウム化合物の1/10以上
共存させることによつて、更にその重合活性を高
めることができる。使用されるリチウムの有機化
合物は次の一般式()〜()で示される。 R15(Li)w ……() R16(OLi)w ……() R17(OCH2CH2)yOLi ……() (ここでR15、R16、R17、R18、R19、R20及びR21
は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を表
わし、w、x、yおよびzは1以上6以下の整数
を表わす。) 一般式()の例としてはメチルリチウム、エ
チルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロ
ピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウム、tert−ブチルリチウム、イソアミル
リチウム、sec−アミルリチウム−n−ヘキシル
リチウム、n−オクチルリチウム、アリルリチウ
ム、ベンジルリチウム、フエニルリチウム、1,
1−ジフエニルリチウム、テトラメチレンジリチ
ウム、ペンタメチレンジリチウム、1,2−ジリ
チオ−1,1,2,2−テトラフエニルエタン、
1,3−ビス(1−リチオ−1,3−ジメチルペ
ンチル)ベンゼン、等が挙げられる。好ましく
は、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、
tert−ブチルリチウム、1,3−ビス(1−リチ
オ−1,3−ジメチルペンチル)ベンゼン等の有
機リチウム化合物が挙げられる。 一般式()の例としてはエチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、iso−プロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチル
アルコール、2−ブチルアルコール、tert−ブチ
ルアルコール、n−アミルアルコール、n−ヘキ
シルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−
オクチルアルコール、シクロヘキシルアルコー
ル、アリルアルコール、シクロペンチルアルコー
ル、ベンジルアルコール、フエノール、1−ナフ
トール、2,6−ジ−tert−ブチルフエノール、
2,4,6−トリ−tert−ブチルフエノール、ノ
ニルフエノール、4−フエニルフエノール等のア
ルコールおよびフエノールのリチウム塩が挙げら
れる。 一般式()の例としては、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノフエニルエーテル等のリチウ
ム塩が挙げられる。 一般式()の例としては、ジメチルアミノ
エタノール、ジエチルアミノエタノール、ジ−n
−プロピルアミノエタノール等のリチウム塩が挙
げられる。 一般式()の例としてはジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−
iso−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、
ジ−n−ヘキシルアミン等の2級アミンのリチウ
ム塩が挙げられる。 一般式()の例としてはエチレンイミン、
トリエチレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、
ヘキサメチレンイミンの環状イミンのリチウム塩
が挙げられる。 特に好ましいリチウムの有機化合物はn−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム及びiso−アミ
ルリチウムである。 本発明の複合触媒において共存するリチウムの
の有機化合物の量によつて、得られる共役ジエン
重合体中のトランス結合含率を変化させることが
可能である。一般にリチウムの有機化合物の使用
量が多くなるに従つて、重合活性は増大し、一
方、得られる共役ジエン重合体中のトランス結合
含率は減少する。しかしながら、適当量使用した
場合には、高トランス結合含率を有するポリマー
を、更に高活性に得ることが可能である。従つ
て、目的とするポリマー中のトランス結合含率に
よつて、使用すべきリチウムの有機化合物の量は
異なるが、一般的に、トランス結合含率が80%以
上のものを得ようとする場合には、リチウムの有
機化合物中のリチウム原子と、有機マグネシウム
化合物中のマグネシウム原子との比で表わして、
Li/Mgモル比が、1.5以下であることが望まし
い。特に、トランス結合含率が85%以上となる樹
脂状タイプのポリマーを得ようとする場合には、
同じくLi/Mgモル比が、0.7以下であることが望
ましい。 また、当該複合触媒の重合活性を高める為に、
共存させることが可能な第2の成分である(d)有機
アルミニウム化合物は、次の一般式()で表
わすことができる。 AlR22R23R24 ……() (ここでR22、R23は、水素又は脂肪族炭化水素
基を表わし、R24は脂肪族炭化水素基を表わす。) その様な例としては、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ト
リヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムハイドライ
ド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、エ
チルアルミニウムジハイドライド、イソブチルア
ルミニウムジハイドライド等が挙げられる。特に
好ましいものは、トリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウム
ハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイド
ライドである。有機アルミニウム化合物を使用す
る場合、特にその多すぎる使用量は、逆に重合活
性及びトランス結合含率の両者を共に低下させ
る。従つて、有機アルミニウム化合物の使用量は
適正量に留めるべきであり、その場合には、重合
活性、トランス結合含率の両者共に高めることが
可能である。一般的には、使用する有機アルミニ
ウム化合物の量は、Al/Mgモル比で表わして、
10以下の場合が好ましく、1以下の場合がより好
ましい。 更に、当該複合触媒の重合活性を高めることの
できる第3の成分として、共存させることが可能
な(e)電子供与性化合物は、いわゆるルイス塩基と
して知られている化合物であり、本発明において
は、エーテル、チオエーテル、アミンから選ばれ
る。具体的には、ジメチルエーテル、ジエチルエ
ーテル、ジフエニルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、アニソール、ジグライム等のエーテル類、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、
アニリン、ジフエニルアミン、N−エチルアニリ
ン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジ
アミン、ジピペリジノエタン等のアミン類、更に
は、チオフエン、テトラヒドロチオフエン、2,
5−ジヒドロチオフエン等のチオエーテル類を挙
げることができる。好ましくは、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、トリエチルアミン、
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミ
ンである。使用する電子供与性化合物の量は、化
合物のもつルイス塩基としての強さにより異なる
が、一般的に言つて、塩基性の強い化合物は、塩
基性の弱い化合物に比べて、少量でよい。上述の
電子供与性化合物は、多量に使用した場合には、
逆に該複合触媒の重合活性を低下させるばかり
か、重合体ポリマー中のトランス結合含率も低下
させる。好ましい使用量は、有機マグネシウム化
合物1モル当たりのモル数で示し、50以下であ
り、より好ましくは5以下である。 以上述べてきた(c)有機リチウム化合物、(d)有機
アルミニウム化合物、(d)電子供与性化合物は各々
単独で使用しても差支えないし、またこれらの化
合物の2成分以上を同時に使用しても構わない。
これらの化合物のいずれを用いる場合も、適切量
を使用することによつて、高いトランス結合含率
の共役ジエン重合体をより高い転化率で得ること
ができる。 本発明に於ける複合触媒は、共役ジエン単量体
の存在又は非存在下に、重合に先だつて予備反応
させることによつても、更にその重合活性を増大
させ、かつ得られる共役ジエン重合体の分子量分
布を狭くすることが可能である。その際、(c)リチ
ウムの有機化合物、(b)有機アルミニウム化合物、
(e)電子供与性化合物が、予備反応系内へ共存して
いても構わない。 この予備反応は、反応温度0〜100℃で実施す
るのが好ましい。これ以下の温度では、予備反応
が不充分であり、一方、100℃を越える温度では、
分子量分布が拡大して好ましくない。特に好まし
い温度は、20℃〜80℃である。又、反応時間は、
0.01〜24時間であることが好ましい。これ以下の
反応時間では、予備反応が不充分であり、これ以
上の反応時間は不必要である。特に好ましい条件
は0.05〜5時間である。また、この予備反応を行
う際に、共役ジエン単量体を存在させることも可
能であり、その場合、得られる共役ジエン重合体
は、更に分子量分布が狭いものとなる。使用すべ
き共役ジエン単量体の好ましい量は、ランタン金
属原子に対するモル比で示し、1〜1000である。
これ以下であつても以上であつても、共役ジエン
単量体の存在による効果の発現は小さい。しか
も、上に示したモル比以上の共役ジエン単量体が
存在する場合には、予備反応における温度のコン
トロールが、共役ジエン単量体の急激な重合をも
たらすこと等により困難となる。特に好ましいモ
ル比は、5〜200である。本発明で使用される単
量体は、共役ジエン単量体、共役ジエン単量体と
他の共役ジエンとの混合物、または共役ジエンと
芳香族ビニル炭化水素との混合物よりなる群から
選ばれる。好ましく用いられる共役ジネンの例と
しては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペ
ンタジエン、2,4−ヘキサジエン、2−フエニ
ル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。又、芳
香族ビニル炭化水素として好ましい例は、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、メト
キシスチレン、ジビニルベンゼン、1−ビニルナ
フタリン等が挙げられる。本発明の最も好ましい
実用的な重合の形態は、ブタジエン単独重合、イ
ソプレン単独重合、ブタジエン−イソプレン共重
合、または、ブタジエン−スチレン共重合であ
る。 本発明における集合は無溶剤又は溶剤の存在下
に実施されうる。後者の場合、使用される溶剤と
しては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環族炭化
水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が
好ましい。これらは2種以上の混合物であつて
も、あるいは少量の不純物を含むものであつても
良い。又、重合温度は−30℃〜150℃、好ましく
は10〜120℃で実施される。更に重合反応形式は
回分法、連続法のいずれであつてもよい。 重合反応は所定の重合率に達したのち、公知の
重合停止剤を反応系に加えて停止させ、共役ジエ
ン重合体の製造における通常の脱溶剤、乾燥の工
程をとることができる。 すなわち本発明は上述の新規な複合触媒を用い
高いトランス含率と高い分子量でかつ狭い分子量
分布を有する共役ジエン重合体を極めて高活性に
得る方法を提供するものである。またさらに、本
発明の方法において必要により得られる共役ジエ
ン重合体のトランス含率を低く、分子量を低く、
また分子量分布を広くすることはいうまでもなく
容易に可能である。例えば、ブタジエン重合体の
場合トランス含率は触媒組成もしくは重合温度等
を調整することによつて98%〜60%の範囲で自由
にコントロールでき、高い結晶性の樹脂状重合体
から非結晶性のゴム状重合体まで製造できる。重
合体の分子量は用いる触媒の組成もしくは濃度等
を調整することによつて数千〜数十万の範囲でコ
ントロールできる。さらに重合体の分子量分布は
用いる触媒の組成等を調整することによつて
w/nが1.1〜3.0の範囲でコントロールでき
る。また公知のカツプリング反応技術、例えばエ
ステル化合物、ハロゲン化炭化水素化合物、ハロ
ゲン化硅素化合物およびハロゲン化スズ化合物等
リビングポリマーの反応性末端を利用したカツプ
リング剤またはジビニルベンゼン等多官能性モノ
マーを重合の途中または終了後重合系に添加する
方法等、によつてポリマー鎖に分岐構造をもたせ
たり、分子量分布を拡大したりすることも、必要
により可能である。 本発明の方法によつて得られる重合体の用途は
そのポリマー構造および性質によつて広範であ
る。例えば、重合体が高分子量かつ非結晶性であ
る場合タイヤトレツド、カーカス、サイドウオー
ル等のゴム状重合体としての用途に利用でき、耐
摩耗性、発熱性等に優れた性質を示す。重合体が
高分子量かつ結晶性である場合ゴルフボール表
皮、衛生材料等の樹脂材としての用途に利用で
き、重合体が比較的低分子量かつ結晶性である場
合NBR、クロロプレンゴム等の加工性改良剤、
ホツトメルト接着剤としての用途に利用できる。 〔実施例〕 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例 1 充分に乾燥した700ml耐圧ガラスボトルを打栓
し、更に乾燥窒素で内部を3時間バージした。60
gの1,3−ブタジエンを含む300gn−ヘキサ
ン混液をボトル内に封入した後、希土類金属の有
機リン酸塩化合物、Ln(P1)3〔ただしLnはランタ
ニド金属を示し、P1は を示す。〕0.08ミリモル、ジ−n−ブチルマグネ
シウム、0.32ミリモルを添加し、75℃で1.5時間
の重合を行つた。重合後、メタノールを添加して
反応を停止させ、更に多量のメタノールで重合体
を沈澱、分離した後、50℃で真空乾燥した。この
ようにして得られた重合体の転化率、及びミクロ
構造を第1表に示す。
【表】
【表】
第1表から、希土類金属の内ランタン金属の重
合活性が高く、得られる重合体の重量平均分子量
が高くさらに分子量分布が狭い等最も優れている
ことがわかる。 実施例 2〜23 実施例1と同様な方法で、60gの1,3−ブタ
ジエンを含む300gのn−ヘキサン混液に第2表
に示す有機酸のランタン金属塩を0.08ミリモル添
加し更に第2表に示す有機金属を0.32ミリモル添
加して75℃で2時間重合を行つた。重合結果を第
2表に示す。
合活性が高く、得られる重合体の重量平均分子量
が高くさらに分子量分布が狭い等最も優れている
ことがわかる。 実施例 2〜23 実施例1と同様な方法で、60gの1,3−ブタ
ジエンを含む300gのn−ヘキサン混液に第2表
に示す有機酸のランタン金属塩を0.08ミリモル添
加し更に第2表に示す有機金属を0.32ミリモル添
加して75℃で2時間重合を行つた。重合結果を第
2表に示す。
【表】
【表】
【表】
第2表より各種有機酸のランタン塩が本発明の
複合触媒の成分(a)として有効なことがわかる。ま
た成分(b)としての有機金属化合物は、有機マグネ
シウム化合物を用いた場合のみ本発明の効果が発
現されることが明らかである。 実施例 24〜31 実施例1と同様な方法で、700ml耐圧ガラスボ
トル中で60gの1・3−ブタジエンを含む300g
のn−ヘキサン混液を用い、複合触媒としてラン
タン金属の有機リン酸塩〔La(P1)3〕(ただしP1
は実施例1で記載されたものと同一である。)及
びジ−n−ブチルマグネシウムを所定量添加し75
℃で90分間重合を行つた。重合結果を第3表に示
す。
複合触媒の成分(a)として有効なことがわかる。ま
た成分(b)としての有機金属化合物は、有機マグネ
シウム化合物を用いた場合のみ本発明の効果が発
現されることが明らかである。 実施例 24〜31 実施例1と同様な方法で、700ml耐圧ガラスボ
トル中で60gの1・3−ブタジエンを含む300g
のn−ヘキサン混液を用い、複合触媒としてラン
タン金属の有機リン酸塩〔La(P1)3〕(ただしP1
は実施例1で記載されたものと同一である。)及
びジ−n−ブチルマグネシウムを所定量添加し75
℃で90分間重合を行つた。重合結果を第3表に示
す。
【表】
‖
* P1:(C4H9CHCH2O)2P−O−
|
C2H5
第3表よりランタン金属原子に対するマグネシ
ウム原子の比が、広い組成比で非常に高い重合活
性を示すことがわかる。しかも、この組成比が好
ましい条件では、本発明の複合触媒は極めて優れ
た活性を示し、得られる重合体の重量平均分子量
は大きくかつ分子量分布は狭くなることがわか
る。 実施例 32〜52 実施例1と同様な方法で実施し、1・3−ブタ
ジエン100g当りランタン金属の有機リン酸塩0.2
ミリモル及びジ−n−ブチルマグネシウム0.6ミ
リモルを触媒として添加し、更にリチウムの有機
化合物、有機アルミニウム化合物また/及び電子
供与性化合物を第4表に示す条件で添加した。重
合は75℃で90分間行なつた。重合結果を第4表に
示す。
* P1:(C4H9CHCH2O)2P−O−
|
C2H5
第3表よりランタン金属原子に対するマグネシ
ウム原子の比が、広い組成比で非常に高い重合活
性を示すことがわかる。しかも、この組成比が好
ましい条件では、本発明の複合触媒は極めて優れ
た活性を示し、得られる重合体の重量平均分子量
は大きくかつ分子量分布は狭くなることがわか
る。 実施例 32〜52 実施例1と同様な方法で実施し、1・3−ブタ
ジエン100g当りランタン金属の有機リン酸塩0.2
ミリモル及びジ−n−ブチルマグネシウム0.6ミ
リモルを触媒として添加し、更にリチウムの有機
化合物、有機アルミニウム化合物また/及び電子
供与性化合物を第4表に示す条件で添加した。重
合は75℃で90分間行なつた。重合結果を第4表に
示す。
【表】
|
C2H5
C2H5
【表】
第4表より、リチウムの有機化合物、有機アル
ミニウム化合物、または/及び電子供与性化合物
を各々適当量添加することにより、触媒の重合活
性を増大したり、得られる重合体のトランス含
率、重量平均分子量および分子量分布をコントロ
ールできることがわかる。 実施例 53〜64 100ml耐圧ボトルを、乾燥窒素で充分にパージ
した後打栓し実施例53から57まではランタン金属
の有機リン酸塩〔La(P1)3、またはLa(P2)3:た
だしP1、P2は第4表に記載したものと同じであ
る。〕0.2ミリモル、ジ−n−ブチルマグネシウム
0.6ミリモル及びn−ヘキサン10mlを第5表に示
す条件で添加し触媒の予備反応を行なつた。実施
例58〜61及び63は触媒の予備反応の際さらに1・
3−ブタジエンの20%n−ヘキサン混液2.3gの
共存下で、またさらに実施例62ではn−ブチルリ
チウム0.072ミリモルとテトラヒドロフラン0.216
ミリモルを共存させ、第5表に示す条件で予備反
応を行つた。この様にして予備反応を行つた複合
触媒を実施例1と同様の操作を行つた700ml耐圧
ガラスボトル中の1・3−ブタジエンの20%n−
ヘキサン混液300gに添加し65℃で3時間の重合
を行つた。実施例64はランタンの有機リン酸塩
0.2ミリモル、ジ−n−ブチルマグネシウム0.6ミ
リモルを複合触媒として用い、予備反応なしで同
様に重合を行つた。以上の予備反応条件、重合結
果をまとめて第5表に示す。
ミニウム化合物、または/及び電子供与性化合物
を各々適当量添加することにより、触媒の重合活
性を増大したり、得られる重合体のトランス含
率、重量平均分子量および分子量分布をコントロ
ールできることがわかる。 実施例 53〜64 100ml耐圧ボトルを、乾燥窒素で充分にパージ
した後打栓し実施例53から57まではランタン金属
の有機リン酸塩〔La(P1)3、またはLa(P2)3:た
だしP1、P2は第4表に記載したものと同じであ
る。〕0.2ミリモル、ジ−n−ブチルマグネシウム
0.6ミリモル及びn−ヘキサン10mlを第5表に示
す条件で添加し触媒の予備反応を行なつた。実施
例58〜61及び63は触媒の予備反応の際さらに1・
3−ブタジエンの20%n−ヘキサン混液2.3gの
共存下で、またさらに実施例62ではn−ブチルリ
チウム0.072ミリモルとテトラヒドロフラン0.216
ミリモルを共存させ、第5表に示す条件で予備反
応を行つた。この様にして予備反応を行つた複合
触媒を実施例1と同様の操作を行つた700ml耐圧
ガラスボトル中の1・3−ブタジエンの20%n−
ヘキサン混液300gに添加し65℃で3時間の重合
を行つた。実施例64はランタンの有機リン酸塩
0.2ミリモル、ジ−n−ブチルマグネシウム0.6ミ
リモルを複合触媒として用い、予備反応なしで同
様に重合を行つた。以上の予備反応条件、重合結
果をまとめて第5表に示す。
【表】
本発明によれば高いトランス結合含率と高い分
子量でかつ狭い分子量分布を有する共役ジエン重
合体を極めて収率よく製造できる。またさらに、
本発明の方法において、必要により得られる共役
ジエン重合体のトランス結合含率を低く、分子量
を低く、また分子量分布を広くすることはいうま
でもなく容易に可能である。このようにして得ら
れた重合体はトランス結合含率等により結晶性の
樹脂状重合体から非結晶性のゴム状重合体までの
性質を示し、その用途は広範である。 例えば重合体が高分子量かつ非結晶性である場
合タイヤトレツド、カーカス、サイドウオール等
のゴム状重合体としての用途に利用でき、耐摩耗
性、発熱特性等に優れた性質を示す。重合体が高
分子量かつ結晶性である場合ゴルフボール表皮、
衛生材料等の樹脂材としての用途に利用でき、重
合体が比較的低分子量かつ結晶性である場合
NBR、クロロプレンゴム等の加工性改良剤、ホ
ツトメルト接着剤としての用途に利用できる。以
上の例以外にも本発明により得られる重合体は広
い分野の用途に使用でき、本発明の工業的意義は
大きい。
子量でかつ狭い分子量分布を有する共役ジエン重
合体を極めて収率よく製造できる。またさらに、
本発明の方法において、必要により得られる共役
ジエン重合体のトランス結合含率を低く、分子量
を低く、また分子量分布を広くすることはいうま
でもなく容易に可能である。このようにして得ら
れた重合体はトランス結合含率等により結晶性の
樹脂状重合体から非結晶性のゴム状重合体までの
性質を示し、その用途は広範である。 例えば重合体が高分子量かつ非結晶性である場
合タイヤトレツド、カーカス、サイドウオール等
のゴム状重合体としての用途に利用でき、耐摩耗
性、発熱特性等に優れた性質を示す。重合体が高
分子量かつ結晶性である場合ゴルフボール表皮、
衛生材料等の樹脂材としての用途に利用でき、重
合体が比較的低分子量かつ結晶性である場合
NBR、クロロプレンゴム等の加工性改良剤、ホ
ツトメルト接着剤としての用途に利用できる。以
上の例以外にも本発明により得られる重合体は広
い分野の用途に使用でき、本発明の工業的意義は
大きい。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a) 下記の一般式()〜()で表わされ
る有機酸化合物と R1−LH ……() (ここで、R1、R2およびR5〜R8は脂肪族炭化
水素基あるいは芳香族炭化水素基を表わし、
R3は芳香族炭化水素基を表わし、R4は脂肪族
炭化水素基を表わし、R9〜R12は脂肪族炭化水
素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基あるい
はフエノキシ基を表わす。Lは酸素原子あるい
はイオウ原子を表わす。またさらにj、k、l
およびmは1以上6以下の整数を表わす。) ランタンとの有機酸塩、及び (b) 下記の一般式()で表わされる有機マグネ
シウム化合物 Mg・R13・R14 ……() (ここで、R13、R14は、脂肪族炭化水素基又
は芳香族炭化水素基を表わし、それぞれ同一の
基であつても、異なる基であつても構わない。) より成る複合触媒を用いることを特徴とする共
役ジエン重合体の製造方法。 2 触媒構成成分の一部又は全てを重合に先立
ち、共役ジエン単量体の存在下又は非存在下に予
備反応させる特許請求の範囲第1項記載の共役ジ
エン重合体の製造方法。 3 (a) 下記の一般式()〜()で表わされ
る有機酸化合物と R1−LH ……() (ここで、R1、R2およびR5〜R8は脂肪族炭化
水素基あるいは芳香族炭化水素基を表わし、
R3は芳香族炭化水素基を表わし、R4は脂肪族
炭化水素基を表わし、R9〜R12は脂肪族炭化水
素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基あるい
はフエノキシ基を表わす。Lは酸素原子あるい
はイオウ原子を表わす。またさらにj、k、l
およびmは1以上6以下の整数を表わす。) ランタンとの有機酸塩、及び (b) 下記の一般式()で表わされる有機マグネ
シウム化合物 Mg・R13・R14 ……() (ここで、R13、R14は、脂肪族炭化水素基又
は芳香族炭化水素基を表わし、それぞれ同一の
基であつても、異なる基であつても構わない。) より成る複合触媒を用いるに際し、 (c) 下記の一般式()〜()で表わされる
リチウムの有機化合物、 R15(Li)w ……() R16(OLi)x ……() R17(OCH2CH2)yOLi ……() (ここでR15、R16、R17、R18、R19、R20及び
R21は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素
基を表わし、w、x、yおよびzは1以上6以
下の整数を表わす。) (d) 下記の一般式()で表わされる有機アル
ミニウム化合物、 AlR22R23R24 ……() (ここでR22、R23は、水素又は脂肪族炭化水
素基を表わし、R24は脂肪族炭化水素基を表わ
す。) (e) エーテル、チオエーテル、アミンから選ばれ
る電子供与性化合物 の内の一つ又はそれ以上を併用することを特徴
とする共役ジエン重合体の製造方法。 4 触媒構成成分の一部又は全てを重合に先立
ち、共役ジエン単量体の存在下又は非存在下に予
備反応させる特許請求の範囲第3項記載の共役ジ
エン重合体の製造方法。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21729684A JPS6197311A (ja) | 1984-10-18 | 1984-10-18 | 共役ジエン重合体の製造方法 |
| FR8509957A FR2567135B1 (fr) | 1984-07-03 | 1985-06-28 | Polymere ou copolymere de butadiene et procede de preparation |
| GB08516627A GB2161169B (en) | 1984-07-03 | 1985-07-01 | Crystalline trans-butadiene polymers |
| DE3546753A DE3546753C2 (ja) | 1984-07-03 | 1985-07-02 | |
| DE19853523613 DE3523613A1 (de) | 1984-07-03 | 1985-07-02 | Butadien-homopolymeres oder -copolymeres |
| US07/387,428 US4931376A (en) | 1984-07-03 | 1989-07-28 | Crystalline trans-butadiene polymers |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21729684A JPS6197311A (ja) | 1984-10-18 | 1984-10-18 | 共役ジエン重合体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6197311A JPS6197311A (ja) | 1986-05-15 |
| JPH0359083B2 true JPH0359083B2 (ja) | 1991-09-09 |
Family
ID=16701911
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21729684A Granted JPS6197311A (ja) | 1984-07-03 | 1984-10-18 | 共役ジエン重合体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6197311A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0764966B2 (ja) * | 1987-01-22 | 1995-07-12 | 旭化成工業株式会社 | 形状記憶性樹脂材料 |
| DE19806775A1 (de) * | 1998-02-18 | 1999-08-19 | Basf Ag | Verfahren zur retardierten anionischen Polymerisation |
| EP1018521A1 (fr) * | 1999-01-06 | 2000-07-12 | Société de Technologie Michelin | Procede de preparation de polymeres dieniques fonctionnalises amine, de tels polymeres, composition de caoutchouc et enveloppe de pneumatique comportant ces polymeres. |
| US7906631B2 (en) | 2007-10-15 | 2011-03-15 | Bridgestone Corporation | Method of producing rare earth salt of dialkyl phosphate or dioleyl phosphate |
| US7825201B2 (en) * | 2007-12-31 | 2010-11-02 | Bridgestone Corporation | Process for producing polydienes |
-
1984
- 1984-10-18 JP JP21729684A patent/JPS6197311A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6197311A (ja) | 1986-05-15 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |