JPH04110237U - フローテイングキヤリパ型デイスクブレーキ - Google Patents

フローテイングキヤリパ型デイスクブレーキ

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JPH04110237U
JPH04110237U JP2179591U JP2179591U JPH04110237U JP H04110237 U JPH04110237 U JP H04110237U JP 2179591 U JP2179591 U JP 2179591U JP 2179591 U JP2179591 U JP 2179591U JP H04110237 U JPH04110237 U JP H04110237U
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caliper
disc brake
cast iron
aluminum
type disc
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伸治 青柳
義春 相沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム材からなるキャリパの制動発熱
による熱的強度低下を防止し、強度、剛性を確保して軽
量化を図ること。 【構成】 キャリパ爪部を含むキャリパの反力側部をア
ルミニウム複合材により形成するが、キャリパ爪部には
FCやFCDなど熱伝導率の小さい鋳鉄材料からなる押
圧部材を取り付け、これを介して摩擦パッド側と接触押
圧させるようにし、制動発熱が直接アルミニウム複合材
製キャリパに伝達されないようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はフローティングキャリパ型ディスクブレーキに係り、特にブレーキ装 置の軽量化を図るのに好適な構造としたフローティングキャリパ型ディスクブレ ーキの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
フローティングキャリパ型ディスクブレーキは、ディスクロータの外縁部に配 設される固定サポートを備え、これにガイドピンを含む支持機構を介してキャリ パをディスクロータの軸方向に移動可能に組み付けている。キャリパにはディス クロータに対面配置される一対の摩擦パッドと、これらの摩擦パッドにロータ挟 圧作用を行わせる液圧手段が取り付けられている。制動作用は液圧手段を作動す ることにより、一方の摩擦パッドをディスクロータに圧接させるとともに、反作 用により反力側部のキャリパ爪部によって他方の摩擦パッドをディスクロータに 圧接させることで行われるが、そのときキャリパは前記ガイドピンによって摺動 案内されてロータ軸方向に移動する。このようなフローティングキャリパ型ディ スクブレーキにおいて、最近では軽量化の対策としてキャリパボディをアルミニ ウム材料によって成形した構造のものが検討されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、キャリパ型ディスクブレーキでは、キャリパ爪部において200℃ 〜300℃の高温になる場合もあり、アルミニウム材料によって形成されたキャ リパ爪部を含むキャリパの反力側部の熱的強度低下が大きく、強度・剛性の確保 が不充分となる欠点があった。実際のディスクブレーキにおける制動操作に伴う 温度変化を見ると、図9に示したディスクブレーキにおいて、ロータ1、摩擦パ ッド2、キャリパ爪部3、分割キャリパの接合部4、5、及び液圧手段のシリン ダ6をそれぞれ測定部位とした温度変化の測定結果を図10に示す。これは複数 回の制動処理に伴う温度変化と、その後の放冷状態を示している。図10に示さ れているように、連続して制動を行うと、ロータ1で最大500℃に達し、摩擦 パッド2では同380℃、キャリパ爪部3では同290℃にも達している。した がって、キャリパ爪部3を含むパッド周辺部材の温度上昇が著しいことが理解で きる。
【0004】 このようなことから、キャリパをアルミニウム材料により形成して軽量化を図 っても、制動操作に伴う温度上昇によってキャリパ爪部が昇温され、本来アルミ ニウム素材のもっている耐力の1/3にも低下し、充分な強度・剛性を維持でき なくなってしまう欠点があった。
【0005】 また、アルミニウム材のキャリパ爪部とSUS材料から形成され、摩擦パッドに 取付けられたシムの接触部では特にブレーキが外部に晒される部材であるため電 食反応が生じやすく、腐食の発生という非常に好ましくない現象を生じてしまう 問題もあった。
【0006】 本考案は、上記従来の問題点に着目し、軽量化のために採用されるアルミニウ ム製キャリパボディに対し、ディスクブレーキとして不可避な発熱による耐力の 低下という問題を生じることなく、また電食の生じない構造としたフローティン グキャリパ型ディスクブレーキを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、フローティングキャリパ型ディスクブ レーキにおいて、キャリパの反力側部をアルミニウム複合材料により形成すると ともに、当該反力側部のキャリパ爪部における摩擦パッド側との押圧部を鋳鉄材 料により一体的に形成し、当該鋳鉄材料を介して摩擦パッドを制動押圧させるよ うに構成したものである。
【0008】
【作用】
上記構成によれば、制動作用によりディスクロータと摩擦パッドが摩擦接触し て発熱するが、この熱はパッド裏金やシムを通じてアルミニウムからなるキャリ パ爪部に伝達しようとする。しかし、キャリパ爪部には鋳鉄材料からなる押圧部 材が介在され、これが摩擦パッドやシムとの接触部材となっている。鋳鉄は非常 に熱伝導率が小さく、キャリパ爪部への熱伝達を阻止するため、アルミニウム材 からなるキャリパ爪部本体側の過度な温度上昇を防止することができる。この結 果アルミニウム材料の耐力が著しく低下するような温度に達することを抑制し、 ブレーキ部品としての強度・剛性を維持することができるのである。また、鋳鉄 材料は加工性に優れているため、爪部の押圧面を精度よく加工することができる ものとなる。更に、SUS製のシムを摩擦パッドに取付けた場合でも、鋳鉄製の押 圧部材がアルミニウム材のキャリパの間に介在しても、アルミニウム材のキャリ パの電食を防止できる作用が得られる。
【0009】
【実施例】
以下に、本考案に係るフローティングキャリパ型ディスクブレーキの具体的実 施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0010】 図1および図2は実施例に係るキャリパ型ディスクブレーキの断面図を示して いる。図示のように、このディスクブレーキのキャリパ10は固定サポート12 に取り付けられ、図示しないディスクロータの軸方向に移動可能に固定サポート 12に装着され、ガイドピンを含む支持機構によりロータ軸方向に移動できるよ うに案内支持されている。このようなキャリパ10はディスクロータの外面側に 臨んで配置されアウタパッド16Aが装着される爪部(ボディアウタ)18と、 ロータ内面側に位置して液圧手段20が組込まれたボディインナ22と、これら の両者を接続しロータ外周を跨ぐように配置されるブリッジ部24によって形成 される。実施例でキャリパ10はアウタキャリパ10Aとインナキャリパ10B からなる二分割構造とされ、アウタキャリパ10Aをキャリパ爪部18とブリッ ジ部24とを一体成形して構成し、ボディインナ22からなるインナキャリパ1 0Bと分割した構造とされている。そして、アウタキャリパ10Aとインナキャ リパ10Bとは分割面で互いに接合され、固定サポート12への組み付け時に連 結ボルト14によって一体的に連結されるように構成されている。
【0011】 上記のように構成されるキャリパ10は軽量化のためにアルミニウム複合材料 によって成形されるようになっており、実施例ではAl-Si合金中にSiC粉末を複合 化させた鋳造材(商品名デュラルキャンMMC)によってアウタキャリパ10A および鋳鉄材によるインナキャリパ10Bを形成している。このようなアルミニ ウム複合材料によって成形されたキャリパ10において、前述したように、制動 に伴う温度上昇はキャリパ爪部18において著しいため、実施例では当該キャリ パ爪部18の摩擦パッド(アウタパッド)16Aへの接触押圧面に熱伝導率の小 さいFCまたはFCD等の鋳鉄材料によって形成された板状の押圧部材28を鋳 ぐるみにより一体的に取り付けている。すなわち、キャリパ爪部18は図2に示 すように二股状に形成されているが、これらの各接触押圧面において押圧部材2 8はアウタパッド16Aへの接触全面にわたるように取り付けられている。これ はキャリパ爪部18に段差面を形成して装着させるようにし、かつ両者の接合面 の一方に凸条30を他方に凹陥部32を形成させて両者が嵌合するように鋳ぐる み成形することによって形成後の脱落が生じないように一体化成形しているので ある。この結果、キャリパ爪部18では基材のアルミニウム複合材に鋳鉄材料の 押圧部材28を張り付けた構造となる。
【0012】 ここで、基材のアルミニウム複合材は熱伝導率が0.4cal/cm・s・℃以上となって おり、これと一体の押圧部材28はそれより小さい熱伝導率(FCで0.110〜0.1 37cal/cm・s・℃、FCDで0.08cal/cm・s・℃)をもっている。したがって、キャリ パ爪部18では、小さい熱伝導率の押圧部材28が直接摩擦パッド16Aあるい はシムに接触して制動作用を行うことになり、摩擦パッド18側からの熱は、こ の押圧部材28が断熱機能をなしキャリパ爪部基材側への熱伝達を抑制すること ができるのである。
【0013】 このように構成されたフローティングキャリパ型ディスクブレーキでは、制動 作用を行わせるとキャリパ爪部18が摩擦パッド16Aを押圧する際に接触押圧 面に設けた鋳鉄製押圧部材28が摩擦パッド16Aを押圧し、アルミニウム複合 材料からなるキャリパと、摩擦パッドとは接触することがない。このため、制動 発熱は主に熱伝導率の小さい押圧部材28と摩擦パッド16Aあるいはシムとの 接触面で放熱されることになり、キャリパ本体側への熱伝達が抑制される結果、 アルミニウム複合材の温度上昇を抑制することができる。したがって、アルミニ ウム複合材のキャリパ本体がその耐力を大幅に低下させる温度に達することが防 止され、アルミニウム複合材のもつ高い強度・剛性を維持しつつキャリパひいて はディスクブレーキの軽量化を効果的に実現できる利点が得られる。この場合に おいて、アルミニウム複合材部分の温度上昇が最大200℃となるように押圧部 材28の厚さ・形状を調整するようにすればよい。
【0014】 ところで、ディスクブレーキでは摩擦パッド16がディスクロータに片当りす ることを防止する必要があるために、キャリパ爪部18の押圧接触面が平滑にな っていることが要求される。実施例では押圧部材28として熱伝導率の小さい鋳 鉄材料を用いているが、この鋳鉄材料は同時にアルミニウム複合材の機械加工性 に比較して大幅に加工性に優れた材料である。したがって、キャリパ爪部18の 切削加工を容易に行わせることができ、高い精度で押圧接触面の平滑加工が可能 となっている。したがって、アルミニウム複合材の単体材料からなるキャリパ構 造に比較して、加工性を向上させることができるものとなる。
【0015】 更に、前記キャリパ爪部18が接触する部材となる摩擦パッドに取付けられた シムはSUS材料により形成されているのが一般的であり、その際、接触部位はAl- SUSの関係となって両者の間に電解質溶液が介在することにより電気化学腐食い わゆる電食が発生しやすくなる。しかし、本実施例ではキャリパ側に鋳鉄材料の 押圧部材28を取り付けてこれをSUS材料製シム35Aに接触させるようにして いるため、金属接触部に電解質が介在しても電位差が生ぜず、腐食の発生を防止 することができる。
【0016】 次に図3〜図4には第2実施例に係るキャリパ型ディスクブレーキの要部断面 図を示す。これは前記実施例では鋳鉄製押圧部材を平板状に形成してアウタキャ リパ10Aに鋳ぐるんで形成したが、当該実施例ではアウタパッド16Aの外周 縁に対面するブリッジ部24の内面部分にも鋳鉄部材が位置するように押圧部材 28Aを逆L字状に形成してアウタキャリパ10Aに鋳ぐるみ、一体化して構成 したものである。このように構成することによってアウタパッド16Aの制動発 熱部からの輻射熱によってアルミニウム複合材が加熱されることを同時に防止し 、もってアウタキャリパ10Aの耐力低下を防止するようにしている。これによ れば、制動発熱がアウタパッド16Aへの直接接触部だけでなく、キャリパ基材 としてのアルミニウム複合材に輻射熱として伝達されることが抑制され、より高 い効果を得ることができる。
【0017】 図5〜図8は前記第1実施例の押圧部材28の接触面に対し、アウタパッド1 6A側との接触面積が小さくなるようにするとともに、放熱性を向上させるため に、複数の溝を形成した各実施例を示している。図5〜図6は水平溝34Aを形 成した例であり、図7はディスクロータの回転方向に沿う円弧溝34Bを施した 例、更に図8は垂直溝34Cを形成した例である。押圧部材28は熱伝導率が小 さいため、制動発熱量は当該押圧部材28とアウタパッド16Aまたはシムとの 接触面で主に放熱されることになるが、溝34を施すことにより、熱伝達面積が 小さくなってアルミニウム複合材のキャリパ本体側への熱伝達がより抑制される とともに、溝34(34A、34B、34C)により放熱面積が増大し、高い放 熱効果を持たせることができる。そして、特に図5〜図7に示した例ではディス クロータの回転方向に沿うようになっているので、円滑な放熱空気流が生じて放 冷効果をより向上させることができる。また、図8の垂直溝34Cとすれば制動 効果を高めることができる利点も得られる。当然のことながら、水平溝34Aま たは円弧溝34Bと垂直溝34Cとの組合せによる縦横溝を施した構造とするこ とも可能である。
【0018】 なお、上記実施例によれば、押圧部材28はキャリパ爪部18に鋳ぐるみによ って一体的に取り付けた構造としているが、これは圧入その他の方法によって一 体結合するようにしてもよいのはもちろんである。
【0019】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案に係るフローティングキャリパ型ディスクブレー キによれば、キャリパの反力側部をアルミニウム複合材料により形成するととも に、当該反力側部のキャリパ爪部における摩擦パッド側との押圧部を鋳鉄材料に より一体的に形成し、当該鋳鉄材料を介して摩擦パッドを制動押圧させるように 構成したので、軽量化のために採用されるアルミニウム製キャリパボディに対し 、ディスクブレーキとして不可避な発熱による耐力の低下という問題を生じるこ となく、また電食の生じない構造としたキャリパ型ディスクブレーキとすること ができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るキャリパ型ディスクブレーキの側
面断面図である。
【図2】同ブレーキのキャリパ爪部の横断面図である。
【図3】第2実施例に係るキャリパ型ディスクブレーキ
のキャリパ爪部側面断面図である。
【図4】同ブレーキのキャリパ爪部のA−A線矢視図で
ある。
【図5】押圧部材に溝を形成した第1変形例の断面図で
ある。
【図6】図5の押圧部材の正面図である。
【図7】押圧部材に溝を形成した第2変形例の押圧部材
正面図である。
【図8】押圧部材に溝を形成した第3変形例の押圧部材
正面図である。
【図9】従来のキャリパ型ディスクブレーキの断面図で
ある。
【図10】従来のキャリパ型ディスクブレーキにおける
複数の部位における繰り返し制動とその後の自然放冷に
伴う温度変化の測定線図である。
【符号の説明】
10 キャリパ 12 固定サポート 16A アウタパッド 16B インナパッド 18 キャリパ爪部 20 液圧手段 28 押圧部材 30 凸条 32 凹陥部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フローティングキャリパ型ディスクブレ
    ーキにおいて、キャリパの反力側部をアルミニウム複合
    材料により形成するとともに、当該反力側部のキャリパ
    爪部における摩擦パッド側との押圧部を鋳鉄材料により
    一体的に形成し、当該鋳鉄材料を介して摩擦パッドを制
    動押圧させることを特徴とするフローティングキャリパ
    型ディスクブレーキ。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004301157A (ja) * 2003-03-28 2004-10-28 Nichias Corp 鳴き防止シム構造体およびそれを備えたディスクブレーキ装置

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