JPH04213327A - ポリアリーレンチオエーテルケトン系コポリマーおよびその製造方法 - Google Patents

ポリアリーレンチオエーテルケトン系コポリマーおよびその製造方法

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JPH04213327A
JPH04213327A JP3067550A JP6755091A JPH04213327A JP H04213327 A JPH04213327 A JP H04213327A JP 3067550 A JP3067550 A JP 3067550A JP 6755091 A JP6755091 A JP 6755091A JP H04213327 A JPH04213327 A JP H04213327A
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Yoshikatsu Satake
義克 佐竹
Nobuyuki Inaguma
宜之 稲熊
Jiro Masuko
二朗 増子
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Kureha Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、組成が均一で、溶融安
定性、加工性、ハンドリング性・耐溶剤性・耐吸湿性に
優れ、かつ、結晶性の高耐熱性コポリマーに関し、さら
に詳しくは、ポリアリーレンチオエーテルケトンケトン
・セグメント
【0002】
【化19】 とポリアリーレンチオエーテル・セグメント
【0003
【化20】 を含有する新規なコポリマーおよびその製造方法に関す
る。
【0004】また、本発明は、該コポリマーを経済的に
製造する方法に関する。
【0005】
【従来の技術】近年、電子・電気産業分野や自動車・航
空機・宇宙産業分野において、融点が約300℃以上の
耐熱性を有し、しかも溶融加工が容易な結晶性熱可塑性
樹脂が強く求められており、構造式〔I〕〜〔II〕

0006】
【化21】〔I〕
【0007】
【化22】〔II〕 を有するポリエーテルケトンが検討されている[Pol
ymer,21,577(1980)]。これらのポリ
エーテルケトンは、優れた耐熱性、機械的強度を有する
ものの、高価なフッ素モノマーを用い、また、溶媒とし
てポリマーとの分離や精製にコストがかかる芳香族スル
ホンを利用するため、工業的製法としては欠点が多い(
特公昭57−22938号公報)。
【0008】また、ポリアリーレンチオエーテルケトン
系ポリマーとして、構造式〔III〕〜〔VI〕
【00
09】
【化23】〔III〕
【0010】
【化24】〔IV〕
【0011】
【化25】〔V〕
【0012】
【化26】〔VI〕 を有するものが提案されている。構造式〔III〕を有
するポリアリーレンチオエーテルケトン(以下、PTK
と略記)は、優れた耐熱性を有するものの溶融時におけ
る安定性に乏しい問題点を有する(特開昭60−584
35号公報、特開昭64−124号公報)。構造式〔I
V〕〜〔V〕を有するポリマーは、特殊な重合溶媒やモ
ノマーを使用する必要があり、工業的生産には不適当で
ある(特開昭61−20017号公報、特開昭61−1
97634号公報、特開昭62−27434号公報)。 構造式〔VI〕の構造を有するポリアリーレンチオエー
テルケトンケトン(以下、PTKKと略記)は、融点が
約410℃と極めて高く、そのために溶融加工温度が高
くなり、溶融加工時における結晶性の喪失、あるいは溶
融粘度の上昇を伴った架橋反応や炭化反応を起こし易い
【0013】また、PTKKは、繰返し単位の中にケト
ン基を含むため、耐溶剤性や耐吸湿性に劣り、耐熱性樹
脂としての利用分野が制限されるのを免れない。しかも
、PTKKは、通常、微粉末として得られるために、重
合後のポリマーの回収工程、特に濾別、洗浄、乾燥、搬
送などにおいて、ハンドリング性(操作性あるいは取扱
性)が悪いというポリマー製造上の問題点、あるいは溶
融加工時の計量性の悪さ、ホッパー等でのブロッキング
発生などの問題がある。
【0014】一方、ポリアリーレンチオエーテル(以下
、PATEと略記)として、例えばポリp−フェニレン
チオエーテルは、耐熱性、耐溶剤性を有する高性能エン
ジニアリングプラスチックとして利用されている。この
ものは、非常に安価で工業的に入手し易いモノマーであ
るジクロロベンゼンと硫化ナトリウムとを反応させるこ
とによって得られる(米国特許第3,919,177号
明細書)。しかし、その結晶融点は約285℃であり、
ガラス転移温度(Tg)も約85℃と低いため、より高
融点かつ高Tgのポリマーの開発が望まれている。
【0015】上記問題点を解決する方法として、アリー
レンチオエーテル単位とスルホン単位
【0016】
【化27】 やケトン単位
【0017】
【化28】 をランダムに導入した共重合体も提案されている(特公
昭59−5100号公報)。
【0018】ところが、ジハロベンゼンと、ケトン基や
スルホン基で活性化されているジハロ芳香族化合物を一
緒に極性有機溶媒中でアルカリ金属硫化物と反応させる
従来の方法では、反応性や重合系中での化学的安定性が
異なるため、共重合を試みても組成の均一性、耐熱性ま
たは溶融安定性の満足なポリマーは得られない。すなわ
ち、得られるランダム共重合体は、アリーレンチオエー
テル単位が少なくなるにしたがい、特に90モル%以下
になると、結晶性が低下し、耐熱性や機械的特性が劣っ
たものになってしまう。
【0019】芳香族チオエーテルとホスゲンもしくは芳
香族ジカルボン酸ジハライドをルイス酸の存在下、非プ
ロトン溶媒中で反応させ、構造式〔VII〕〜〔VII
I〕
【0020】
【化29】〔VII〕
【0021】
【化30】〔VIII〕 を有するポリマーを得る方法が提案されている(特開昭
60−104126号公報、特開昭60−120720
号公報)。しかしながら、得られる共重合体は、低重合
度で、溶融安定性が悪く、すぐゲル化してしまう問題点
があった。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、PT
KKの有する耐熱性、結晶性等の優れた特徴を可能な限
り保持しながら、加工性,  ハンドリング性,  耐
溶剤性,  耐吸湿性等が改良されたコポリマーを提供
することにある。また、該コポリマーを安価に製造する
方法を提供することにある。本発明者らは、まず、PT
KKの加工性を改良するため異種モノマーとランダム共
重合させることにより融点を低下せしめ、加工温度を低
下させることを試みた。すなわち、ビス(4−クロルベ
ンゾイル)ベンゼンとジハロベンゼンを組合せてランダ
ム共重合を行なった。しかし、得られたランダムコポリ
マーは、ジハロベンゼンの割合が高くなるにしたがって
結晶性や耐熱性が低下し、溶融時の熱安定性も悪化する
傾向を示した。また、ビス(ハロベンゾイル)ベンゼン
は、ケトン基により活性化されており、ジハロベンゼン
に比べて反応性が非常に高く、ジハロベンゼンとの共重
合性が極度に悪い。そこで、本発明者らは、PTKKの
鎖中に繰返し単位
【0023】
【化31】 を有するPATEをセグメントとして組込ませたPTK
K−PATEコポリマーの製造を試みた。  その結果
、有機アミド溶媒中で、特定の平均分子量および反応性
末端基として末端チオラート基を有するPATEをオリ
ゴマーとし、このPATEオリゴマーとビス(ハロベン
ゾイル)ベンゼンとを特定の条件下で反応させることに
よって、加工性に優れ、かつ結晶性のコポリマーが得ら
れることを見いだした。
【0024】また、該PATEオリゴマーとPTKKオ
リゴマーとを特定の条件下で反応させることにより、同
様なコポリマーが得られることを見いだした。しかも、
該コポリマーが重合系からの通常の回収法により極めて
ハンドリング性の良好な粒状物として得られることが判
った。本発明は、これらの知見に基づいて完成されるに
至ったものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、下記の高耐熱性・結晶性コポリマーおよびその製造
方法が提供される。(1)繰返し単位
【0026】
【化32】 を主構成要素とするポリアリーレンチオエーテルケトン
ケトン・セグメント(A)と、繰返し単位
【0027】
【化33】 を主構成要素とするポリアリーレンチオエーテル・セグ
メント(B)とからなるコポリマーであって、(イ)セ
グメント(A)の合計量に対するセグメント(B)の合
計量の比率が重量比で0.1〜9の範囲であり、(ロ)
セグメント(B)の重量平均分子量が200以上100
0未満、かつ、(ハ)溶融粘度(380℃、剪断速度1
,200/秒で測定)が2〜100,000ポイズ、で
定義づけられるポリアリーレンチオエーテルケトン系コ
ポリマー。
【0028】(2)■  水分の共存下に、ジハロベン
ゼンを主成分とするジハロ芳香族化合物とアルカリ金属
硫化物を含む有機アミド溶媒を加熱して、繰返し単位

0029】
【化34】 を主構成要素とし、末端にチオラート基を有するポリア
リーレンチオエーテル・オリゴマーを合成する第一工程
と、■  第一工程で得られたオリゴマーと、ビス(ハ
ロベンゾイル)ベンゼンを主成分とするジハロ芳香族化
合物とを必要に応じてアルカリ金属硫化物、有機アミド
溶媒または水とともに混合し、該混合液を加熱して、繰
返し単位
【0030】
【化35】 を主構成要素とするポリアリーレンチオエーテルケトン
ケトン・セグメントを生成させ、コポリマーとする第二
工程、の少なくとも2つの工程からなり、かつ、各工程
での反応を下記(a)〜(f)の条件で行なうことを特
徴とする、ポリアリーレンチオエーテルケトンケトン・
セグメント(A)とポリアリーレンチオエーテル・セグ
メント(B)を含むポリアリーレンチオエーテルケトン
系コポリマーの製造方法。
【0031】(a)第一工程において、有機アミド溶媒
仕込量に対する共存水分量の比を0.1〜15(モル/
kg)、アルカリ金属硫化物の仕込量に対するジハロ芳
香族化合物の仕込量の比を0.3〜0.9(モル/モル
)とし、生成するポリアリーレンチオエーテルオリゴマ
ーが末端にチオラート基を有し、かつ、重量平均分子量
が200以上1000未満となるように重合を行なうこ
と。 (b)第二工程において、有機アミド溶媒仕込量に対す
る共存水分量の比を0.1〜15(モル/kg)の範囲
とすること。 (c)第二工程において、全アルカリ金属硫化物の仕込
量(第一工程でのアルカリ金属硫化物の仕込量と第二工
程で必要に応じてアルカリ金属硫化物を仕込む場合には
その仕込量との合計量)に対する全ジハロ芳香族化合物
の仕込量〔ジハロベンゼンおよびビス(ハロベンゾイル
)ベンゼンを含むジハロ芳香族化合物の合計仕込量〕の
比を0.95〜1.2(モル/モル)の範囲とすること
【0032】(d)第二工程におけるビス(ハロベンゾ
イル)ベンゼンを主成分とするジハロ芳香族化合物の仕
込量に対して、第一工程におけるジハロベンゼンを主成
分とするジハロ芳香族化合物の仕込量の比を0.25〜
26(モル/モル)の範囲となるようにすること。 (e)第二工程の反応を150〜300℃の温度範囲で
行なうこと。ただし、210℃以上での反応時間は10
時間以内とする。 (f)第二工程において、生成するコポリマーの溶融粘
度(380℃、剪断速度1,200/秒で測定)が2〜
100,000ポイズとなるまで反応を行なうこと。
【0033】(3)■  水分の共存下に、ジハロベン
ゼンを主成分とするジハロ芳香族化合物とアルカリ金属
硫化物を含む有機アミド溶媒を加熱して、繰返し単位

0034】
【化36】 を主構成要素とし、末端にチオラート基を有するポリア
リーレンチオエーテル・オリゴマーを合成する第一工程
と、■  水分の共存下に、ビス(ハロベンゾイル)ベ
ンゼンを主成分とするジハロ芳香族化合物とアルカリ金
属硫化物を含む有機アミド溶媒を加熱して、繰返し単位
【0035】
【化37】 を主構成要素とし、末端にハロゲン原子を有するポリア
リーレンチオエーテルケトンケトン・オリゴマーを合成
する第二工程と、■  前記各工程で得られたポリアリ
ーレンチオエーテル・オリゴマーとポリアリーレンチオ
エーテルケトンケトン・オリゴマーおよび必要に応じて
水とを混合して反応させる第三工程、の少なくとも3つ
の工程からなり、かつ、各工程での反応を下記(a)〜
(g)の条件で行なわせることを特徴とする、ポリアリ
ーレンチオエーテルケトンケトン・セグメント(A)と
ポリアリーレンチオエーテル・セグメント(B)を含む
ポリアリーレンチオエーテルケトン系コポリマーの製造
方法。
【0036】(a)第一工程において、有機アミド溶媒
仕込量に対する共存水分量の比を0.1〜15(モル/
kg)、アルカリ金属硫化物の仕込量に対するジハロ芳
香族化合物の仕込量の比を0.3〜0.9(モル/モル
)とし、末端にチオラート基を有するポリアリーレンチ
オエーテル・オリゴマーの重量平均分子量が200以上
1000未満となるように重合を行なうこと。 (b)第二工程において、有機アミド溶媒仕込量に対す
る共存水分量の比を0.1〜15(モル/kg)とし、
反応を60〜300℃の範囲の温度で行なうこと。ただ
し、210℃以上での反応時間は10時間以内であるこ
と。 (c)第三工程において、有機アミド溶媒仕込量に対す
る共存水分量の比を0.1〜15(モル/kg)の範囲
とすること。
【0037】(d)第三工程において、全アルカリ金属
硫化物の仕込量(第一工程および第二工程でのアルカリ
金属硫化物の合計仕込量)に対する全ジハロ芳香族化合
物の仕込量〔ジハロベンゼンおよびビス(ハロベンゾイ
ル)ベンゼンを含むジハロ芳香族化合物の合計仕込量〕
の比を0.95〜1.2(モル/モル)の範囲とするこ
と。 (e)第二工程におけるビス(ハロベンゾイル)ベンゼ
ンを主成分とするジハロ芳香族化合物の仕込量に対して
、第一工程におけるジハロベンゼンを主成分とするジハ
ロ芳香族化合物の仕込量の比を0.25〜26(モル/
モル)の範囲となるようにすること。 (f)第三工程の反応を150〜300℃の温度範囲で
行なうこと。ただし、210℃以上での反応時間は10
時間以内とする。 (g)第三工程において、生成するコポリマーの溶融粘
度(380℃、剪断速度1,200/秒で測定)が2〜
100,000ポイズとなるまで反応を行なうこと。以
下、本発明について詳述する。
【0038】(ブロックコポリマー) ブロックコポリマーの化学構造 本発明のコポリマーは、繰返し単位
【0039】
【化38】 を主構成要素とするPTKKセグメント(A)と、繰返
し単位
【0040】
【化39】 を主構成要素とするPATEセグメント(B)からなる
コポリマーである。上記各繰返し単位は、PTKKセグ
メント(A)もしくはPATEセグメント(B)中にお
いて、50重量%以上、好ましくは70重量%以上、特
に好ましくは80重量%以上含まれる。
【0041】これらの中で、セグメント(A)の繰返し
単位としては、
【0042】
【化40】
【0043】
【化41】 また、セグメント(B)の繰返し単位としては、
【00
44】
【化42】 が結晶性、熱安定性、耐熱性、機械的特性、耐溶剤性、
耐吸湿性などの見地から特に優れたコポリマーを与える
ので好ましい。
【0045】本発明の各セグメントの構成は、
【004
6】
【化43】 (mは0または1以上の整数)、
【0047】
【化44】 (nは0または1以上の整数)など、両セグメントを有
する任意の構成であってよい。セグメント(A)の合計
量に対するセグメント(B)の合計量の比率が重量比で
0.1〜9の範囲であることが必要であり、好ましくは
0.3〜5、さらに好ましくは0.35〜4の範囲であ
る。
【0048】セグメント(A)は、コポリマーに高度の
耐熱性と結晶性を付与する役割を有し、セグメント(B
)は、高結晶性を保持しつつ加工温度の低下をさせ、耐
溶剤性・耐吸湿性の向上および粒状化に寄与する。そこ
で、セグメント(A)の合計量に対するセグメント(B
)の合計量の比率が重量比で0.1〜1未満、好ましく
は0.3〜1未満の範囲のコポリマーは、特に耐熱性に
優れ、結晶性が高い特徴を持つ。一方、この比率が1〜
9、好ましくは1〜5の範囲では、優れた結晶性を保持
するとともに、特に加工性に優れたコポリマーとなる。 また、ポリマーを適度な粒状物として回収しやすい。さ
らに、得られるポリマーの耐溶剤性・耐吸湿性も優れた
ものとなる。しかし、セグメント(A)の合計量に対す
るセグメント(B)の合計量の重量比率が0.1未満で
あると、得られるコポリマーの加工温度の低下や耐溶剤
性、耐吸湿性の向上あるいは粒状化が不十分となり、逆
に、9を超えると、耐熱性の低下が大となり、耐熱性と
加工性のバランスが崩れるので、いずれも好ましくない
【0049】セグメント(B)の重量平均分子量は、2
00以上1000未満であることが必要であり、好まし
くは300以上950以下である。本発明のコポリマー
は、セグメント(B)の長さが短くなることにより、融
点がシャープになる。また、組成の均一性が高く、好ま
しい加工性や物性が得られやすい。一方、セグメント(
B)の重量平均分子量が1000以上では、得られるコ
ポリマーはブロックコポリマーに類似のコポリマーにな
り、PTKKとPATEの両方の特性、例えば、それぞ
れに対応する融点を有し、本発明のコポリマーに比べ、
より高い温度で溶融加工しなければならず、好ましくな
い。さらに、セグメント(B)が長くなると、それにと
もない組成分布が広くなり、好ましくない。また、セグ
メント(B)の重量平均分子量が200以下のものは、
製造が困難である。
【0050】なお、本発明におけるPATEセグメント
(B)の重量平均分子量は、オリゴマーの段階で、ゲル
・パーミュエーション・クロマトグラフ法(GPC法)
で求める。測定条件は以下のとおりである。 カラム:SHODEX  AT80M/S直列2本溶媒
  :α−クロルナフタレン 流速  :0.7ml/分 温度  :220℃ 試料濃度:0.05重量% 注入量:200μl 検出器:水素炎イオン化検出器(FID)分子量校正:
標準ポリスチレンおよび
【0051】
【化45】 データ処理:SIC  7000B(システムインスツ
ルメント社製)
【0052】また、セグメント(A)およびセグメント
(B)は、それぞれ主構成要素である繰返し単位
【00
53】
【化46】 繰返し単位
【0054】
【化47】 以外にも、本発明の目的を損なわない範囲内において他
の繰返し単位を含むことができる。これら他の繰返し単
位は、通常、対応する各種ジハロ芳香族化合物をコモノ
マーとして使用することによりコポリマー中に導入され
る。
【0055】コポリマーの物性 本発明のコポリマーの物性および特徴について、融点(
加工性)、溶融安定性、結晶性などの観点から詳述する
。 (1)融点(加工性) PTKKホモポリマーの融点は、約410℃である。異
種モノマーとの共重合による融点の降下量ΔTm=〔4
10℃−Tm(コポリマー融点)〕は、概ね、溶融加工
温度の低下量に比例する。したがって、ΔTmは加工温
度の低下効果、すなわち加工性改良効果を表わす指標と
なりうる。ΔTmは、20〜130℃、より好ましくは
40〜120℃、さらに好ましくは50〜115℃の範
囲にあることが好ましい。ΔTmが20℃未満では加工
性改良効果が不十分のおそれがあり、一方、ΔTmが1
30℃を超えると本発明のコポリマーの耐熱性樹脂とし
ての特徴を喪失するおそれがあり、いずれも好ましくな
い。
【0056】(2)結晶性 本発明のコポリマーの大きな特徴の1つは、加工性に優
れていると同時に結晶性を有していることである。結晶
性は、コポリマーに高耐熱性をもたらすものであり、コ
ポリマーが高耐熱性を具備するためには、十分な結晶性
を有することが必須である。一般に、溶融結晶化エンタ
ルピーΔHmcは、溶融ポリマーが結晶化する際の結晶
化量に比例する。一方、溶融結晶化温度Tmcは、結晶
化のしやすさの目安となる。したがって、差動走査熱量
計(以下、DSCと略記)を用い、ポリマーを不活性ガ
ス雰囲気中で400℃まで昇温し、直ちに10℃/分の
速度で降温した際に測定される溶融結晶化エンタルピー
ΔHmc(400℃)および溶融結晶化温度Tmc(4
00℃)は、本発明のコポリマーの結晶性の尺度とする
ことができる。
【0057】また、後述する残留溶融結晶化エンタルピ
ーΔHmc(400℃/10分)およびその時の溶融結
晶化温度Tmc(400℃/10分)は、熱安定性(溶
融安定性)のみならず、結晶性の尺度としても用いるこ
とができる。本発明のコポリマーは、ΔHmc(400
℃)が15J/g以上、より好ましくは20J/g以上
、さらに好ましくは25J/g以上のものであることが
好ましい。また、Tmc(400℃)は、180℃以上
、より好ましくは190℃以上であることが望ましい。 ΔHmc(400℃)が15J/g未満あるいはTmc
(400℃)が180℃未満のものでは、高耐熱性ポリ
マーとしてその耐熱性が不十分となる恐れがあり好まし
くない。
【0058】(3)熱安定性 本発明のコポリマーの重要な特徴は、一般的溶融加工方
法の適用が可能な程度に高度の熱安定性(溶融安定性)
を有することである。熱安定性が悪いポリマーは、溶融
加工時に結晶性の喪失、あるいは溶融粘度の上昇を伴う
硬化反応や分解反応を起こし易い。そこで、溶融加工温
度以上の高温に一定時間保持した後のポリマーの残留結
晶性を調べることによって、そのポリマーの溶融加工適
性の指標にすることができる。残留結晶性は、溶融結晶
化エンタルピーをDSCで測定することによって定量的
に評価することができる。具体的には、コポリマーを不
活性ガス雰囲気中で50℃にて5分間保持後、75℃/
分の速度で400℃まで昇温し、400℃の温度(溶融
加工温度以上の高温である)にて10分間保持し、しか
る後10℃/分の速度で降温した際の残留溶融結晶化エ
ンタルピーΔHmc(400℃/10分)およびその時
の溶融結晶化温度Tmc(400℃/10分)を熱安定
性の尺度にすることができる。
【0059】熱安定性の悪いコポリマーであれば、上記
400℃の高温で10分間保持する条件下では架橋反応
等を起こして結晶性を殆ど喪失する。本発明のコポリマ
ーは、ΔHmc(400℃/10分)が10J/g以上
、より好ましくは15J/g以上、さらに好ましくは2
0J/g以上、のポリマーであり、かつTmc(400
℃/10分)が170℃以上、より好ましくは180℃
以上、さらに好ましくは190℃以上の物性を有するポ
リマーである。
【0060】ΔHmc(400℃/10分)が10J/
g未満あるいはTmc(400℃/10分)が170℃
未満のコポリマーは、溶融加工時に結晶性の喪失や粘度
の上昇を起こし易く、一般的溶融加工方法の適用が困難
である。また、熱安定性の尺度としては、溶融結晶化エ
ンタルピーの残留溶融結晶化エンタルピーに対する比率
、すなわちΔHmc(400℃)/ΔHmc(400℃
/10分)も目安となり、この比が小さい方が熱変性が
少ない。したがって、ΔHmc(400℃/10分)が
10J/g以上であって、かつ、前記比率が5以下であ
ることが好ましく、3以下であればより好ましい。
【0061】(4)溶融粘度 本発明においては、溶融粘度η*もってコポリマーの分
子量の指標とする。具体的には、内径1mmφ、L/D
=10/1のノズルを装着したキャピログラフ(東洋精
機社製)にポリマーサンプルを装填し、380℃で5分
間予熱し、剪断速度1,200/秒での溶融粘度η*を
測定する。本発明のコポリマーは、溶融粘度η*が2〜
100,000ポイズのものであり、好ましくは5〜5
0,000ポイズ、さらに好ましくは10〜30,00
0ポイズのものである。溶融粘度η*が2ポイズ未満の
ものは、分子量が小さいため流動性が高すぎて一般的溶
融加工が難しく、溶融成形物が得られたとしてもその機
械的物性が著しく劣るため好ましくない。また、溶融粘
度η*が100,000ポイズ超過のものは、分子量が
大きすぎるため流動性が低すぎて、やはり一般的溶融加
工が難しくなるので好ましくない。
【0062】(5)耐溶剤性・耐吸湿性本発明のコポリ
マーの特徴の1つは、PTKKホモポリマーの欠点の1
つである耐溶剤性、耐吸湿性が改良されていることであ
る。PTKKホモポリマーは、室温において濃硫酸に容
易に溶解し、吸湿性も大きい。本発明のコポリマーは、
組成比によっても異なるが、一般に、PATEセグメン
ト(B)の合計重量比が大きくなると濃硫酸に難溶か溶
解に時間がかかり、吸湿性も低くなる。 好ましい耐溶剤性と耐吸湿性を有するためには、PTK
Kセグメント(A)の合計量に対するPATEセグメン
ト(B)の合計量の比率が重量比で、好ましくは0.5
以上、特に好ましくは1以上のものが望ましい。
【0063】(コポリマーの製造方法)コポリマーの製
造方法としては、種々の方法が考えられる。例えば、■
  予め調製したPATEオリゴマーにビス(ハロベン
ゾイル)ベンゼンを主成分とするジハロ芳香族化合物を
加えて反応させ、PTKKセグメント(A)を生成させ
、コポリマーとする方法、■  予め調製したPTKK
オリゴマーにジハロベンゼンを主成分とするジハロ芳香
族化合物を加えて反応させ、PATEセグメント(B)
を生成させ、コポリマーとする方法、■  別個に調製
したPTKKオリゴマーとPATEオリゴマーとを化学
的に結合させる方法、などが挙げられる。 本発明者らは、これらの方法を鋭意検討した結果、■お
よび■の方法が本発明のコポリマーを得るのに特に好適
であることが判った。
【0064】A.コポリマーの原料 本発明のコポリマーの製造方法においては、ポリマーの
原料としてアルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物、
反応媒体として有機アミド溶媒および水(水和水を含む
)が主として用いられる。 (1)アルカリ金属硫化物 本発明で用いるアルカリ金属硫化物には、硫化リチウム
、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫
化セシウム、およびこれらの混合物が包含される。アル
カリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から調製され
るアルカリ金属硫化物も使用することができる。
【0065】(2)ジハロ芳香族化合物本発明でPTK
Kセグメント(A)(PTKKオリゴマーを含む)を形
成するために使用するジハロ芳香族化合物は、ビス(ハ
ロベンゾイル)ベンゼンを主成分とするものである。好
ましくは1,4−ビス(4−クロルベンゾイル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4−ブロムベンゾイル)ベンゼン、
1,3−ビス(4−クロルベンゾイル)ベンゼン、1,
3−ビス(4−ブロムベンゾイル)ベンゼン等およびこ
れら二種以上の混合物が用いられる。PATEセグメン
ト(B)(PATEオリゴマーを含む)を形成するため
に使用するジハロ芳香族化合物は、p−ジハロベンゼン
、m−ジハロベンゼンなどのジハロベンゼンを主成分と
するものである。好ましくは、p−ジクロルベンゼンお
よび/またはm−ジクロルベンゼンが用いられる。
【0066】その他の共重合し得るジハロ芳香族化合物
としては、例えば、ジハロベンゾフェノン、ビス(ハロ
ベンゾイルフェニル)エーテル、ビス(ハロベンゾイル
フェニル)チオエーテル、ジハロアルキルベンゼン、ジ
ハロビフェニル、ジハロジフェニルスルフォン、ジハロ
ナフタレン、ビス(ハロフェニル)メタン、ジハロピリ
ジン、ジハロチオフェン、ジハロベンゾニトリルおよび
これらの混合物などが挙げられる。置換基のハロゲンと
しては、経済性の観点から塩素もしくは臭素が好ましく
用いられる。ただし、コストに過大な影響を及ぼさない
範囲内で少量のフッ素化合物を併用することは可能であ
る。また、コポリマーの加工性や物性をあまり低下させ
ない限度内で、トリハロ以上のポリハロ化合物を反応系
中に存在させて、分枝や架橋構造を導入したコポリマー
を製造することは許容される。
【0067】(3)有機アミド溶媒 本発明のコポリマーの製造方法に用いる反応媒体として
は、熱安定性、耐アルカリ性に優れたアプロチック極性
有機溶媒、その中でも特に、有機アミド溶媒(カルバミ
ン酸アミド類を含む)やスルホン類溶媒が好ましく用い
られる。このような有機アミド溶媒もしくはスルホン類
溶媒としては、N−メチルピロリドン、N−エチルピロ
リドン、N,N´−エチレンジピロリドン、ピロリドン
、ヘキサメチルリン酸トリアミド、テトラメチル尿素、
ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルアセトアミド、ε
−カプロラクタム、N−エチルカプロラクタム、スルホ
ラン、ジフェニルスルホン等が挙げられる。これらは、
混合溶媒としても用いることができる。有機アミド溶媒
の中でも、熱安定性コポリマーの得やすさ、熱的・化学
的安定性、経済性などの観点から、N−メチルピロリド
ンもしくはN−エチルピロリドンおよびその混合溶媒が
特に好ましい。
【0068】B.重合方法および反応条件本発明におけ
るPATEオリゴマーの調製、PATEオリゴマーの存
在下にPTKKセグメントを形成させ、コポリマーを生
成させる反応、PTKKオリゴマーの調製、およびPT
KKオリゴマーとPATEオリゴマーを結合させてコポ
リマーを合成する反応には、特別の条件、すなわち反応
系中に水を特定量存在させること、モノマーの組成を適
切に制御すること、重合温度を適切に制御し、かつ、高
温での反応を短く制御された時間内で行なうことなどが
必要である。さらに、適切な反応装置の材質の選択、反
応末期の安定化処理などが一層好ましい物性を有するコ
ポリマーを製造する上で有効である。 これらの反応条件を適切に制御しないと、一般的溶融加
工に適した熱安定性(溶融安定性)を有し、かつ、結晶
性のコポリマーを得ることができない。
【0069】<オリゴマーの製造方法>(1)PATE
オリゴマー 本発明のコポリマーの原料として用いる特定の重量平均
分子量および末端チオラート基を有するPATEオリゴ
マーは、水分の共存下、有機アミド溶媒中でアルカリ金
属硫化物とジハロベンゼンを主成分とするジハロ芳香族
化合物を下記の条件(a)〜(c)で、反応を行なわせ
ることによって製造することができる。
【0070】(a)有機アミド溶媒仕込量に対する共存
水分量の比が0.1〜15(モル/kg)、好ましくは
0.3〜12(モル/kg)、さらに好ましくは0.5
〜11(モル/kg)の範囲であること、(b)アルカ
リ金属硫化物の仕込量に対するジハロ芳香族化合物の仕
込量の比が0.3〜0.9(モル/モル)、好ましくは
0.4〜0.86(モル/モル)、さらに好ましくは0
.5〜0.7未満(モル/モル)の範囲であること。 (c)反応を150〜290℃、好ましくは200〜2
80℃の範囲で行ない、生成オリゴマーの重量平均分子
量が200以上1000未満、好ましくは300以上9
50以下となるように反応をコントロールすること。ま
た、このPATEオリゴマーは、ジハロ芳香族化合物の
仕込量よりもアルカリ金属硫化物の仕込量の方が多く、
末端にチオラート基を有するものである。末端にチオラ
ート基を有するとは、両末端または片末端にチオラート
基を有するもの、あるいは両者の混合物であることを意
味する。PATEオリゴマーは、特にトリハロ以上のポ
リハロベンゼンを重合反応系に少量存在させることによ
り若干の架橋構造および/または分枝構造を導入したも
のであってもよい。なお、繰返し単位
【0071】
【化48】 の中では、
【0072】
【化49】 が好ましい。
【0073】(2)PTKKオリゴマー本発明のコポリ
マーの原料として用いるPTKKオリゴマーは、次の方
法によって製造することができる。すなわち、水分の共
存下、有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物と、ビ
ス(ハロベンゾイル)ベンゼンを主成分とするジハロ芳
香族化合物とを、下記(a)〜(b)の条件で反応させ
る方法により製造することができる。 (a)有機アミド溶媒仕込量に対する共存水分量の比が
0.1〜15(モル/kg)、好ましくは1〜12(モ
ル/kg)、より好ましくは2.5〜10(モル/kg
)の範囲が望ましい。共存水分量が0.1モル未満では
熱安定性の高いPTKKオリゴマーが得られ難く、また
、反応中に分解反応も起こし易い。一方、共存水分量が
15モル超過では反応速度が低下し、経済的ではない。 (b)反応を60〜300℃の範囲の温度で行なうこと
。好ましくは150〜290℃、より好ましくは170
〜260℃の範囲である。ただし、210℃以上での反
応時間は10時間以内であること。PTKKオリゴマー
は、特にトリハロ以上のポリハロベンゾフェノンを重合
反応系に少量存在させることにより若干の架橋構造およ
び/または分枝構造を導入したものであってもよい。
【0074】PTKKオリゴマーは、還元粘度を98%
濃硫酸中、1.0g/dlの濃度で30℃において測定
した値が0.2dl/g以下、好ましくは0.1dl/
g以下、特に好ましくは0.05dl/g以下である。 なお、PTKKオリゴマー合成時のアルカリ金属硫化物
の仕込量に対するジハロ芳香族化合物の仕込量の比に関
しては、1.15(モル/モル)以上が好ましく、さら
に好ましくは1.2(モル/モル)、特に好ましくは1
.3(モル/モル)以上である。また、PTKKオリゴ
マー合成時の仕込組成において、アルカリ金属硫化物の
仕込量と有機アミド溶媒の仕込量の比に関しては、アル
カリ金属硫化物の仕込量1モル当たり有機アミド溶媒は
0.6〜100kg、より好ましくは1.0〜50kg
、の範囲が望ましい。
【0075】<コポリマーの製造方法>本発明のコポリ
マーの第一の製造方法としては、予めPATEオリゴマ
ーを調製しておき、そのPATEオリゴマーの存在下に
PTKKセグメントを形成させ、コポリマーを製造する
方法(製造方法その1)方法がある。この方法は、本質
的に2段階の工程を含む方法である。本発明のコポリマ
ーの第二の製造方法としては、予めPATEオリゴマー
およびPTKKオリゴマーを調製しておき、その両者を
反応させて結合させる方法(製造方法その2)がある。 この方法は、本質的に3段階の工程を含む方法である。 コポリマー合成段階における反応条件について、さらに
詳述する。
【0076】(1)共存水分量 本発明のコポリマーの製造方法において、反応系におけ
る共存水分量は、有機アミド溶媒の仕込量1kg当り0
.1〜15モル、好ましくは2.5〜15モル、さらに
好ましくは3.5〜14モルの範囲が望ましい。共存水
分量が0.1モル未満では熱安定性の高いブロックコポ
リマーは得られ難いし、また、反応中に分解反応も起こ
し易い。一方、共存水分量が15モル超過では、反応速
度が低下し、反応に長時間を要し、工業的ではない。 反応系中の共存水分量の調整のために、反応開始に先立
って、蒸留等による水分量の低減、あるいは水添加によ
る水分量の増加を行なうことができる。
【0077】(2)モノマー仕込組成 コポリマー合成時の全アルカリ金属硫化物の仕込量に対
する全ジハロ芳香族化合物の仕込量の比は、0.95〜
1.2(モル/モル)、より好ましくは0.97〜1.
10(モル/モル)、さらに好ましくは0.98〜1.
05(モル/モル)、の範囲が望ましい。ただし、全ア
ルカリ金属硫化物の仕込量とは、PTKKオリゴマーお
よび/またはPATEオリゴマー合成時のアルカリ金属
硫化物の仕込量とコポリマー合成時のアルカリ金属硫化
物の仕込量との合計を意味する。
【0078】なお、PATEオリゴマーおよびPTKK
オリゴマー合成時に得られたオリゴマーの一部を用いて
コポリマーの合成をする場合には、アルカリ金属硫化物
の仕込量およびジハロ芳香族化合物の仕込量は、その使
用割合から計算した値とする。この比が0.95未満で
は、溶融安定性に優れたコポリマーが得られ難く、また
、反応中に分解反応を起こし易い。他方、この比が1.
2超過では、低分子量のコポリマーしか得られないので
好ましくない。また、PATEオリゴマーおよびコポリ
マー合成時の仕込組成において、アルカリ金属硫化物の
仕込量と有機アミド溶媒の仕込量の比に関しては、ジハ
ロ芳香族化合物の組成にもよるが、一般に、アルカリ金
属硫化物の仕込量1モル当り有機アミド溶媒は0.3〜
5kg、より好ましくは0.4〜3kg、の範囲が望ま
しい。なお、本発明において、「アルカリ金属硫化物の
仕込量」とは、脱水操作などにより反応開始前にアルカ
リ金属硫化物の損失が生じる場合には、実際の仕込量か
ら当該損失分を差引いた残存量を意味するものとする。
【0079】第二工程におけるビス(ハロベンゾイル)
ベンゼンを主成分とするジハロ芳香族化合物の仕込量に
対して、第一工程におけるジハロベンゼンを主成分とす
るジハロ芳香族化合物の仕込量の比は、モル比で0.2
5〜26(モル/モル)の範囲であることが必要であり
、好ましくは0.9〜14、さらに好ましくは1〜12
の範囲である。  ビス(ハロベンゾイル)ベンゼンは
、コポリマーに高度の耐熱性と結晶性を付与する役割を
有し、ジハロベンゼンは、高結晶性を保持しつつ加工温
度の低下をさせ、耐溶剤性・耐吸湿性の向上および粒状
化に寄与する。
【0080】そこで、第二工程におけるビス(ハロベン
ゾイル)ベンゼンを主成分とするジハロ芳香族化合物の
仕込量に対して、第一工程におけるジハロベンゼンを主
成分とするジハロ芳香族化合物の仕込量がモル比で0.
25〜2.9、好ましくは0.9〜2.9の範囲のコポ
リマーは、特に耐熱性に優れ、結晶性が高い特徴を持つ
。一方、この比率が3〜26、好ましくは3〜14の範
囲では、優れた結晶性を保持するとともに、特に加工性
に優れたコポリマーとなる。また、ポリマーを適度な粒
状物として回収しやすい。さらに、得られるポリマーの
耐溶剤性・耐吸湿性も優れたものとなる。しかし、この
比率が0.25未満であると、得られるコポリマーの加
工温度の低下や耐溶剤性・耐吸湿性の向上あるいは粒状
化が不十分となり、逆に、26を超えると、耐熱性の低
下が大きくなり、耐熱性と加工性のバランスが崩れるの
で、いずれも好ましくない。本発明において、「ジハロ
芳香族化合物の仕込量」とは、反応末期の安定化処理(
後記)において添加されるハロゲン置換芳香族化合物の
添加量は含まれないものとする。
【0081】(3)反応温度および反応時間本発明のコ
ポリマーの製造方法において、反応は、150〜300
℃の範囲内の温度で行なう。好ましくは200〜290
℃、より好ましくは210〜280℃の範囲内である。 反応温度が150℃未満では、コポリマーを得るのに長
大な時間がかかりすぎるので、経済的に不利である。他
方、300℃超過では、熱安定性に優れたコポリマーが
得られ難く、また、反応中に分解を起こすおそれがある
。所望の分子量のPTKKオリゴマーおよびコポリマー
を得るために要する重合時間は、重合温度が高いほど短
く、逆に、重合温度が低いほど長くなる。したがって、
通常は、210℃以上の高温で重合を実施するのが生産
性の観点からは有利である。ただし、210℃以上の高
温での反応を10時間以上続けると、熱安定性に優れた
PTKKオリゴマーおよびコポリマーが得られ難くなる
【0082】(4)反応装置 本発明のPTKKオリゴマー、PATEオリゴマーおよ
びコポリマーを製造する方法において、反応装置(反応
の予備操作、例えば、脱水処理等に使用される装置も含
む)としては、少なくとも反応液が直接接触する部分は
、反応液と反応しない不活性な耐腐食性材料で構成され
たものであることが好ましい。このような耐腐食性材料
としては、チタンやチタンを含んだ合金などのチタン材
、ニッケルを含んだ耐腐食性材料などで構成されたもの
であることが好ましい。その中でも、チタン材で構成さ
れた反応装置を用いることが特に好ましい。上述のよう
な耐腐食性材料で構成された反応装置を使用すると、溶
融安定性の優れた高分子量のコポリマーが得られる。
【0083】(5)反応末期処理 前記製造方法によって溶融安定性のすぐれたコポリマー
を得ることができるが、反応末期にある種のハロゲン化
合物を反応系中に添加して反応させることによって、さ
らに溶融安定性の改善されたコポリマーを得ることがで
きる。ハロゲン化合物としては、炭素数1〜3のアルキ
ルハロゲン化合物やハロゲン置換芳香族化合物が挙げら
れる。特に、(−CO−)基と同等またはこれ以上の電
子吸引性を有する置換基を1個以上含む少なくとも1つ
のハロゲン置換芳香族化合物が好ましい。このようなハ
ロゲン置換芳香族化合物としては、例えば、ビス(ハロ
ベンゾイル)ベンゼン、ジハロベンゾフェノン、ジハロ
ジフェニルスルフォン、モノハロベンゾフェノンなど、
およびこれらの混合物が挙げられる。この反応末期処理
方法は、上述のハロゲン置換芳香族化合物を、反応末期
に重合反応系に好ましくはアルカリ金属硫化物の仕込量
100モル当たり0.1〜20モル、好ましくは0.5
〜10モル添加して、60〜300℃、より好ましくは
150〜290℃、さらに好ましくは220〜280℃
で、0.1〜20時間、より好ましくは0.1〜8時間
、反応させることが望ましい。
【0084】(6)粒状化条件 本発明のコポリマーの製造方法の大きな特徴の1つは、
前述のコポリマーの反応条件を適切に選ぶことによって
、溶融安定性の優れたコポリマーを粒状物として得るこ
とができる点にある。生成するコポリマーの50重量%
以上を目開き75μm(200メッシュ)のスクリーン
で回収し得る粒状物として得る反応条件について詳述す
る。 (i)コポリマー中のセグメント(A)の合計量とセグ
メント(B)の合計量の含有重量比率:セグメント(B
)は、コポリマーの粒状化に大きく寄与するので、コポ
リマー中のセグメント(B)の重量比率は重要な条件と
なる。本発明のコポリマーを粒状物として得ようとする
場合には、セグメント(A)の合計量に対するセグメン
ト(B)の合計量の比率が重量比で0.3〜9とするこ
とが必要であり、好ましくは0.5〜6、さらに好まし
くは1.0〜4である。この比が0.3未満ではコポリ
マーを粒状物として得ることが困難となる。逆に、9を
超えると、コポリマーの耐熱性の低下が大となるので、
いずれも好ましくない。
【0085】(ii)粒状化のための反応温度および反
応時間: コポリマーを粒状物として得ようとする場合には、反応
途中もしくは末期に少なくとも240〜290℃、より
好ましくは250〜290℃の高温にすることが望まし
い。240℃未満では、コポリマーを粒状物として得る
のが困難となり、逆に、反応温度が290℃超過では、
溶融安定性に優れたコポリマーが得られ難くなる。所望
の粒状化された溶融安定性に優れたコポリマーを得るた
めに要する反応時間は、反応温度が高いほど短く、逆に
、反応温度が低いほど長くなる。したがって、通常は、
250℃以上の高温で反応を実施するのが生産性の観点
からは有利である。ただし、250℃以上の高温での反
応を7時間以上続けると、溶融安定性に優れたコポリマ
ーが得られ難くなる。
【0086】C.コポリマーの回収 反応液からのコポリマーの回収には、反応(反応末期処
理を含む)終了後、反応液をフラッシングおよび/また
は蒸留により溶媒の一部または全部を除去して濃縮し、
必要によってはさらに濃縮液を加熱して残存溶媒を除去
し、得られた固形物もしくは濃縮液を水および/または
有機溶剤で洗浄して生成塩等の可溶成分を除去し、再び
加熱乾燥してポリマーを回収する方法が適用できる。本
発明のコポリマーの製造方法において、反応条件を適切
に選ぶことにより、生成するコポリマーの50重量%以
上を目開き75μm(200メッシュ)、より好ましく
は106μm(140メッシュ)さらに好ましくは15
0μm(100メッシュ)スクリーン上に篩分けられる
粒状物として得ることができる。このように、反応終了
後の反応液からコポリマーをスクリーン等により粒状物
として簡単に捕集することができる。捕集した粒状ポリ
マーを水および/または有機溶媒で洗浄し、加熱乾燥す
ることによって乾燥ポリマーを得ることができる。コポ
リマーが粒状物でハンドリング性にすぐれているために
、分離・水洗・搬送・計量などを容易に行なうことがで
きる。
【0087】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
をさらに詳しく説明するが、本発明は、これら実施例の
みに限定されるものではない。 〔実施例1〕(製造方法その1) (PATEオリゴマーの合成) 含水硫化ナトリウム(水分53.8重量%)3200g
およびN−メチルピロリドン(以下、NMPと略記)6
000gをチタン張り重合缶に仕込み、窒素ガス雰囲気
下で徐々に200℃まで昇温しながら、水1309g,
NMP1089gと硫化水素0.39モルを留出させ、
次いで水104gを追加し、次に、p−ジクロルベンゼ
ン(以下、PDCBと略記)2320gとNMP438
0gとの混合溶液を供給して、220℃で4時間、次い
で250℃で1.3時間重合を行なった(PDCB/硫
化ナトリウム=0.85モル/モル、共存水分量/NM
P=3.1モル/kg)。ポリp−フェニレンチオエー
テルのオリゴマー(オリゴマーP1)を含む反応液スラ
リー(スラリーS1)13.59kgの一部をとり、水
中に投入してオリゴマーを析出させ、濾別し、蒸留水で
十分に洗浄し減圧乾燥し分子量測定用のサンプルとした
。オリゴマーP1の重量平均分子量は930であった。 ガスクロマト法により求めた反応スラリー中のPDCB
(残存モノマー)の量は、仕込量の0.1重量%以下で
あった。
【0088】(コポリマー合成) 1,4−ビス(4−クロルベンゾイル)ベンゼン(以下
、1,4−BCBBと略記)28.7g、前記反応液ス
ラリー(S1)393g、NMP323gおよび水71
gをチタン張り重合缶に仕込み、窒素置換後、加熱昇温
し265℃で1時間重合した。コポリマーを合成する際
の反応条件は次のとおりであった。■  アルカリ金属
硫化物の全仕込量(オリゴマーP1合成時の有効硫化ナ
トリウム仕込量)に対するジハロ芳香族化合物の全仕込
量〔オリゴマーP1合成時のPDCB仕込量とコポリマ
ー合成時の1,4−BCBB仕込量の合計〕のモル比は
1.0である。■  第二工程における1,4−BCB
Bの仕込量に対し、第一工程におけるPDCBの仕込量
の比は、モル比で5.6である。■  有機アミド(N
MP)に対する共存水分量の仕込量比は8.1モル/k
gである。
【0089】(コポリマーの回収) 得られた反応液であるスラリーを目開き150μm(1
00メッシュ)のスクリーンで粒状ポリマーを篩別した
。アセトン洗と水洗を3回づつ繰返し、100℃で一昼
夜乾燥してコポリマー(C1)を得た。コポリマーC1
の回収率は72%であった。
【0090】(コポリマーC1の属性)コポリマーC1
は、平均粒径約300μmの果粒状であった。果粒状で
あるため微粉末ポリマーに比べ大幅に静電気による付着
がなくなった。赤外線スペクトル分析(IR)では、1
660cm−1付近にケトン基に基づく鋭い吸収ピーク
が観察される。広角X線回折(理学電機(株)社製RA
D−Bシステムを使用)では、PATEホモポリマーや
PTKKホモポリマーおよびそのブレンド物、さらには
ブロックコポリマーとは、明らかに異なったコポリマー
による回折パターンが示された。コポリマーC1中の硫
黄分は、硫黄分析装置(堀場製作所製EMIA−510
)を用いて定量した。コポリマー中の繰返し単位
【0091】
【化50】 の重量分率Wbは、下記の式により求めることができる
。 Wb=[(W−W1)/(W2−W1)]×100ただ
し、各記号の意味は次のとおりである。 W:コポリマー中の硫黄の重量分率 W1:PTKK繰返し単位中の硫黄の重量分率W2:P
ATE繰返し単位中の硫黄の重量分率この式に、測定値
W=23.0%、計算値W1=10.1、W2=29.
6%を代入して求めたWbは、66%であった。 (コポリマーの物性) 表1にまとめて示した。
【0092】〔実施例2〕(製造方法その1)(PAT
Eオリゴマーの合成) 含水硫化ナトリウム(水分53.7重量%)1000.
6gおよびNMP6000g、およびPDCB443.
2gをチタン張り重合缶に仕込み、220℃で10時間
重合を行ない(PDCB/硫化ナトリウム=0.508
モル/モル、共存水分量/NMP=4.98モル/kg
)、反応液スラリー(スラリーS2)を得た。また、実
施例1と同様にスラリーS2の一部を処理してオリゴマ
ー(オリゴマーP2)を得た。反応スラリー中のPDC
B(残存モノマー)の量は、仕込量の0.1重量%以下
であった。オリゴマーP2の重量平均分子量は600で
あった。
【0093】(コポリマーの合成) 前記反応液スラリーS2682.9gと1,3−ビス(
4−クロルベンゾイル)ベンゼン(以下、1,3−BC
BBと略記)98.04g(0.276モル)をチタン
張り重合缶に仕込み、窒素置換後、加熱昇温し240℃
で3時間反応させた。コポリマーを合成する際の反応条
件は次のとおりであった。■  アルカリ金属硫化物の
全仕込量(オリゴマーP2合成時の有効硫化ナトリウム
仕込量)に対するジハロ芳香族化合物の全仕込量〔オリ
ゴマーP2合成時のPDCB仕込量とコポリマー合成時
の1,3−BCBB仕込量の合計〕のモル比は1.01
である。■  第二工程における1,3−BCBBの仕
込量に対し、第一工程におけるPDCBの仕込量の比は
、モル比で1.0である。■  有機アミド(NMP)
に対する共存水分量の仕込量比は約5モル/kgである
【0094】(コポリマーの回収) 得られた反応液であるスラリーを濾紙(5種A)を用い
て濾過し、固形分を回収した。この固形分をアセトンと
水で繰返し洗浄し、100℃で乾燥してコポリマー(コ
ポリマーC2)を得た。コポリマーC2の回収率は95
%であった。 (コポリマーの物性) コポリマーC2の物性を表1に示す。また、コポリマー
C2は濃硫酸に可溶であり、その還元粘度は0.2g/
dl(濃硫酸中0.4g/dlの濃度で30℃で測定)
であった。
【0095】〔実施例3〕(製造方法その2)(PAT
Eオリゴマーの合成) 実施例1と同様にして、PATEオリゴマーP3を含む
反応液スラリーS3を調製した。ただし、250℃で1
.3時間重合するかわりに、240℃で3時間重合を行
なった。オリゴマーP3の重量平均分子量は940であ
った。また、残存PDCB量は0.1%以下であった。
【0096】(PTKKオリゴマーの合成)1,4−B
CBB0.200モル、含水硫化ナトリウム(水分53
.8重量%)0.024モル、水34gおよびNMP4
00gをチタン製重合缶に仕込み、窒素置換し、200
℃で10分保持して反応させ(共存水分量/NMP=約
5モル/kg)、PTKKオリゴマー(K1)を含む反
応液スラリー(KS1)を得た。反応液スラリーの一部
を水中に投入し、塩酸でpHを3に調整してオリゴマー
を析出させ、ろ別し、蒸留水で十分に洗浄したのち、真
空乾燥器で室温にて減圧乾燥し、オリゴマーサンプルを
得た。このオリゴマーを1.0g/dlの濃度で98%
硫酸に溶解させ30℃で、還元粘度を測定した。その値
はきわめて小さく、0.05dl/gであった。
【0097】(コポリマーの合成) PATEオリゴマーP3を含む反応液スラリーS342
9g、PTKKオリゴマーK1を含む反応液スラリーK
S1255g、水37gをチタン製重合缶に仕込み、窒
素置換し、265℃で1時間保持して反応させた。コポ
リマーを合成する際の反応条件は次のとおりであった。 ■  アルカリ金属硫化物の全仕込量(オリゴマーP3
合成時の有効硫化ナトリウム仕込量とPTKKオリゴマ
ーK1合成時の有効硫化ナトリウム仕込量の合計)に対
するジハロ芳香族化合物の全仕込量〔オリゴマーP3合
成時のPDCB仕込量とPTKKオリゴマーK1合成時
の1,4−BCBB仕込量の合計〕のモル比は1.0で
ある。 ■  第二工程における1,4−BCBBの仕込量に対
し、第一工程におけるPDCBの仕込量の比は、モル比
で5である。■  有機アミド(NMP)に対する共存
水分量の仕込量比は8モル/kgである。
【0098】(コポリマーの回収) 得られた反応液であるスラリーは、目開き150μm(
100メッシュ)のスクリーンで粒状ポリマーを篩別し
、アセトン洗と水洗を3回づつ繰返し、100℃で一昼
夜乾燥し、平均粒径約200μmの粒状ポリマーC3を
得た。 (コポリマーの物性) 表1に一括して示す。
【0099】〔比較例1〕 (PTKKホモポリマーの合成) 1,4−BCBB0.073モル、含水硫化ナトリウム
(水分53.9重量%)0.073モルおよびNMP5
00g、水38.4gをチタン張り1リットルの重合缶
に仕込み、窒素置換し260℃で2時間保持して反応さ
せた(共存水分量/NMP=5.0モル/kg)。重合
缶を冷却し、反応液であるスラリーを取卸し、その一部
を目開き75μm(200メッシュ)のスクリーンで篩
別したが粒状ポリマーは全く回収できなかった。残りの
スラリーをアセトンに投入し、ポリマーを沈降させ濾別
し、アセトンと水で2回づつ洗浄し、脱液して、ウェッ
トポリマーを得た。得られたウェットポリマーを100
℃で乾燥して微粉末のポリマーR1(アイボリー色の粉
末)を得た。  得られたポリマーR1の平均粒径は約
15μmであった。得られたポリマーR1は、98%の
濃硫酸に可溶であるが、α−クロロナフタレンには22
0℃で10分保持しても不溶である。
【0100】〔比較例2〕 (ホモポリマーどうしの再溶解による造粒実験)  比
較例1で得た微粉末PTKKポリマーR110gとポリ
p−フェニレンチオエーテル(呉羽化学工業(株)社製
、登録商標フォートロン#W214)15gを、NMP
500g、水45gと共に1リットルのチタン製重合缶
に仕込み、260℃で2時間保持した。冷却後、得られ
たスラリーを目開き75μm(200メッシュ)のスク
リーンで篩別し、粒状ポリマーを回収した。濾液から濾
紙(5種A)を用いて微粉末ポリマーを回収した。それ
ぞれの回収したポリマーを実施例1と同様の方法で洗浄
・乾燥し、粒状ポリマーR212gと微粉末ポリマーを
得た。粒状ポリマーR2は、ポリp−フェニレンチオエ
ーテルと同様に、98%濃硫酸に不溶であり、かつ、α
−クロロナフタレンに220℃で可溶であった。また、
その転移点(融点、ガラス転移温度)はポリp−フェニ
レンチオエーテルとほぼ同一であり、コポリマーは得ら
れなかった。このことは、単にPTKKとPATEを含
水有機溶媒中で加熱しただけでは各ホモポリマー間で反
応は起こらず、したがってコポリマーは得られないこと
を示している。
【0101】〔比較例3〕 (ランダムコポリマーの合成) 1,4−BCBB0.1212モル、含水硫化ナトリウ
ム(水分53.9重量%)0.3576モル、PDCB
0.2365モル、NMP500gおよび水54.2g
を1リットルのチタン張り重合缶に仕込み、260℃で
2時間反応させた〔共存水分量/NMP=5モル/kg
、1,4−BCBB/PDCB=55/45(重量比)
〕。ランダムコポリマーR3を含む反応液であるスラリ
ーは、黒褐色でポリマーの分解臭がした。ガスクロマト
グラフで分析した結果、残存モノマーはPDCBであり
、仕込量の22%に相当した。反応液のスラリーを目開
き75μm(200メッシュ)のスクリーンで篩別した
が、粒状ポリマーは全く回収できなかった。濾液から濾
紙(5種A)を用いて微粉末ポリマーを回収し、比較例
1と同様な方法で洗浄および乾燥した。得られたランダ
ムコポリマーR3の融点は157℃であった。すなわち
、1,4−BCBBとPDCBでは反応性および重合系
中での化学的安定性が大きく異なるため、共重合性が極
端に悪い。しかも、コポリマーの融点は、ポリp−フェ
ニレンチオエーテルおよびPTKKホモポリマーの融点
よりかなり低下したものしか得られない。
【0102】  〔比較例4〕 (ランダムコポリマーの合成) 1,4−BCBB0.1212モル、PDCB0.23
65モルの代りに、1,4−BCBB0.081モル、
PDCB0.356モルを仕込んだ以外は、比較例3と
同様にして重合を行なった〔共存水分量/NMP=5モ
ル/kg、1,4−BCBB/PDCB=35/65(
重量比)〕。反応液であるスラリーは黒赤色で悪臭がし
た。目開き75μm(200メッシュ)のスクリーンで
篩別したが粒状ポリマーを回収できなかった。スラリー
をガスクロマトグラフで分析した結果、残存モノマーは
PDCBであり仕込量の14%に相当した。このことは
、比較例3と同様に、1,4−BCBBとPDCBでは
反応性および重合系中での化学的安定性が大きく異なり
、満足なコポリマーが得られないことを示している。
【0103】〔比較例5〕 (末端にハロゲン原子を有するPATEオリゴマーの合
成) 硫化ナトリウムに対するPDCBの仕込モル比を1.1
0にした以外は、実施例1のPATEオリゴマー合成と
同様にしてPATEオリゴマーP5を含む反応液スラリ
ーS5を得た。 (PTKKオリゴマーの合成) 1,4−BCBB0.0814モル、含水硫化ナトリウ
ム(水分53.9重量%)0.126モル、水17.8
gおよびNMP325gを1リットルのチタン張りオー
トクレーブに仕込み、窒素置換し220℃で1時間保持
して反応させ(共存水分量/NMP=5モル/kg)、
PTKKオリゴマー(K5)を含む反応液スラリー(K
S5)を得た。 (コポリマー合成の試み) PATEセグメントとPTKKセグメントの比が70:
30(重量比)になるように上記各オリゴマーを含むス
ラリーを1リットルのチタン張りオートクレーブに仕込
んだ以外は、実施例3と同様にしてポリマーR5を合成
し、回収・乾燥した。ポリマーR5はDSC、IR、組
成分析から判断して実質的にポリp−フェニレンチオエ
ーテルであった。
【0104】〔比較例6〕 比較例5で調製したPATEオリゴマーP5を含む反応
液スラリーS5388gと1,4−BCBB0.081
4モル、含水硫化ナトリウム(水分53.9重量%)0
.126モル、水58.1g、およびNMP325gを
1リットルのチタン張りオートクレーブに仕込み、窒素
置換し260℃で2時間反応させ、実施例2と同様にし
てポリマーR6を回収・乾燥した。ポリマーR6はDS
C、IR、組成分析から判断して実質的にポリp−フェ
ニレンチオエーテルであった。得られたポリマーの物性
を一括して表1に示す。
【0105】
【表1】 (*1):急冷プレスシート(330〜430℃でプレ
ス)を試料として、DSCにより10℃/分の昇温過程
で求めた。 (*2):150μmのメッシュを通り75μmのメッ
シュで回収されたポリマーの回収率。 (*3):呉羽化学工業株式会社製、登録商標フォート
ロン♯W214(ポリp−フェニレンチオエーテル)(
*4):モノマーとして、1,3−(4−クロルベンゾ
イル)ベンゼンを使用。
【0106】〔実施例4〕 (ポリマーの溶媒に対する溶解性) コポリマーC1、PTKKホモポリマーR1およびポリ
p−フェニレンチオエーテル(呉羽化学工業(株)社製
、登録商標フォートロン#W214)をそれぞれ熱プレ
ス後、冷却して非晶質シートを作成し、各非晶質シート
を第2表に示す溶媒に入れ溶解挙動を調べた。表2に示
すように、本発明のコポリマーはその構成単位の単独重
合体であるPTKKホモポリマーやPATEホモポリマ
ーとは異なる性質を有している。すなわち、コポリマー
は、PTKKホモポリマーの溶媒である98%濃硫酸に
不溶でかつPATEホモポリマーの溶媒であるα−クロ
ルナフタレンにも不溶である。また、コポリマーのパラ
−クロルフェノール/1,2,4−トリクロルベンゼン
混合溶媒に対する溶解挙動が明らかにPTKKホモポリ
マーやPATEホモポリマーとは異なっている。また、
コポリマーC1は、室温においてアルコール、有機アミ
ド溶媒、ケトン系溶媒、芳香族系溶媒に不溶であった。
【0107】
【表2】 (*1)室温で30分間可溶化操作を行った。 (*2)215で℃30分間可溶化操作を行った後、室
温に2時間保持したときの状態。 (*3)215℃で30分間可溶化操作を行った後、1
50℃に30分間保持したときの状態。
【0108】〔実施例5〕(製造方法その1)(PAT
Eオリゴマーの合成) 実施例2で得た反応液スラリーS2を用いた。(コポリ
マーの合成) 前記反応液スラリーS2を682.9g、1,4−BC
BBを98.0gをチタン製重合缶に仕込み、窒素置換
後、加熱昇温し245℃で3時間反応を行なった。コポ
リマーC5を合成させる際の反応条件は次のとおりであ
った。■アルカリ金属硫化物の全仕込量に対するジハロ
芳香族化合物の全仕込量のモル比は1.01である。■
1,4−BCBBの仕込量に対するPDCBの仕込量の
モル比は1.0である。■NMPの仕込量に対する共存
水分量の比は5モル/kgである。 (コポリマーの回収) 実施例2と同様に回収を行ない、コポリマーC5を得た
。回収率は95%であった。
【0109】(コポリマーC5の物性)溶融粘度:  
140ポイズ 融点(急冷プレスシート):  388℃溶融結晶化温
度:  Tmc(400℃)=334℃Tmc(400
℃/10分)=285℃溶融結晶化エンタルピー:  
  ΔHmc(400℃)=54J/g 残留溶融結晶化エンタルピー:ΔHmc(400℃/1
0分)=45J/g なお、PTKK繰り返し単位の合計量に対するPATE
繰り返し単位の合計量の重量比は0.3である。また、
コポリマーC5は濃硫酸に可溶であり、その還元粘度は
0.33dl/g(0.4g/dlの濃度で30℃にて
測定)であった。
【0110】〔実施例6〕(製造方法その1)(PAT
Eオリゴマーの合成) 硫化ナトリウムに対するPDCBの仕込みモル比が0.
69になるようにPDCBを仕込み、220℃で4時間
重合、次に240℃で2時間重合を行なった以外は実施
例1のPATEオリゴマーの合成と同様にしてポリp−
フェニレンチオエーテルのオリゴマーP6を含む反応液
スラリーS6を得た。オリゴマーP6の重量平均分子量
は850であり、残存PDCBは仕込量の0.1%以下
であった。
【0111】(コポリマーの合成) 前記反応液スラリーS6を700g、1,4−BCBB
を108.7g、NMP592gおよび水を128.9
gをチタン製重合缶に仕込み、窒素置換後、加熱昇温し
265℃で1時間反応を行なった。コポリマーC6を合
成させる際の反応条件は次のとおりであった。■アルカ
リ金属硫化物の全仕込量に対するジハロ芳香族化合物の
全仕込量のモル比は1.00である。■1,4−BCB
Bの仕込量に対するPDCBの仕込量のモル比は2.2
である。■NMPの仕込量に対する共存水分量の比は8
モル/kgである。 (コポリマーの回収) 実施例2と同様に回収を行ない、コポリマーC6を得た
。回収率は92%であった。
【0112】(コポリマーC6の物性)溶融粘度:  
40ポイズ 融点(急冷プレスシート):  364℃溶融結晶化温
度:  Tmc(400℃)=303℃Tmc(400
℃/10分)=257℃溶融結晶化エンタルピー:  
  ΔHmc(400℃)=66J/g 残留溶融結晶化エンタルピー:ΔHmc(400℃/1
0分)=35J/g なお、PTKK繰り返し単位の合計量に対するPATE
繰り返し単位の合計量の重量比は0.8である。
【0113】〔実施例7〕(製造方法その1)(PAT
Eオリゴマーの合成) 硫化ナトリウムに対するPDCBの仕込みモル比が0.
80になるようにPDCBを仕込み、220℃で4時間
重合、次に240℃で2時間重合を行なった以外は実施
例1のPATEオリゴマーの合成と同様にしてポリp−
フェニレンチオエーテルのオリゴマーP7を含む反応液
スラリーS7を得た。オリゴマーP7の重量平均分子量
は940であり、残存PDCBは仕込量の0.1%以下
であった。
【0114】(コポリマーの合成) 前記反応液スラリーS7が6300g入ったチタン張り
重合缶に加熱装置つきのチャージポットを取り付け、こ
のポットにNMP5211g、1,4−BCBB617
.9gおよび水1135gを仕込んだ。重合缶およびチ
ャージポットを窒素置換し、それぞれの内容物を180
℃にした後、両者を混合した。この混合物を265℃で
1時間反応させ、240℃まで降温した後、反応末期処
理を行なった。反応末期処理は4,4’−ジクロルベン
ゾフェノン(DCBPと略記)65.5gとNMP35
0gの混合液を圧入し、240℃で0.5時間反応させ
ることにより行なった。コポリマーC7を合成させる際
の反応条件は次のとおりであった。■アルカリ金属硫化
物の全仕込量に対するジハロ芳香族化合物の全仕込量の
モル比は1.00である。■1,4−BCBBの仕込量
に対するPDCBの仕込量のモル比は4.0である。 ■NMPの仕込量に対する共存水分量の比は8モル/k
gである。 (コポリマーの回収) 実施例1と同様に行ない、コポリマーC7を得た。目開
き150μmのスクリーンで回収した時の回収率は65
%であった。
【0115】(コポリマーC7の物性)溶融粘度:  
60ポイズ 融点(急冷プレスシート):  320℃溶融結晶化温
度:  Tmc(400℃)=260℃Tmc(400
℃/10分)=225℃溶融結晶化エンタルピー:  
  ΔHmc(400℃)=55J/g 残留溶融結晶化エンタルピー:ΔHmc(400℃/1
0分)=40J/g なお、PTKK繰り返し単位の合計量に対するPATE
繰り返し単位の合計量の重量比は1.4である。
【0116】〔実施例8〕(製造方法その2)(PAT
Eオリゴマーの合成) 実施例6で得た反応液スラリーS6を用いた。 (PTKKオリゴマーの合成) 含水硫化ナトリウム(水分53.9重量%)36.3g
、1,4−BCBB165.6g、NMP700gおよ
び水43.4gをチタン製重合缶に仕込み、窒素置換後
、加熱昇温し220℃で1時間重合を行ない(共存水分
量/NMP=5モル/kg)、PTKKオリゴマーK8
を含む反応液スラリーKS8を得た。また、PTKKオ
リゴマーの還元粘度を実施例3と同様に求めたところ、
その値は極めて小さく、0.05dl/g以下であった
【0117】(コポリマーの合成) 反応液スラリーS6を300g、反応液スラリーKS8
を472.7gおよび水37.6gをチタン製重合缶に
仕込み、窒素置換後、加熱昇温し265℃で1時間反応
を行なった。反応後240℃まで降温した後、反応末期
処理を行なった。反応末期処理はDCBP5.4gとN
MP50gの混合液を圧入し、240℃で0.5時間反
応させることにより行なった。コポリマーC8を合成さ
せる際の反応条件は次のとおりであった。■アルカリ金
属硫化物の全仕込量に対するジハロ芳香族化合物の全仕
込量のモル比は0.99である。■1,4−BCBBの
仕込量に対するPDCBの仕込量のモル比は1.3であ
る。■NMPの仕込量に対する共存水分量の比は8モル
/kgである。 (コポリマーの回収) 実施例2と同様に行ない、コポリマーC8を得た。回収
率は92%であった。
【0118】(コポリマーC8の物性)溶融粘度:  
150ポイズ 融点(急冷プレスシート):  382℃溶融結晶化温
度:  Tmc(400℃)=325℃Tmc(400
℃/10分)=281℃溶融結晶化エンタルピー:  
  ΔHmc(400℃)=51J/g 残留溶融結晶化エンタルピー:ΔHmc(400℃/1
0分)=41J/g なお、PTKK繰り返し単位の合計量に対するPATE
繰り返し単位の合計量の重量比は0.4である。
【0119】〔実施例9〕(製造方法その2)(PAT
Eオリゴマーの合成) 含水硫化ナトリウム(水分39.1重量%)2050g
、PDCB1952g、NMP8000gおよび水酸化
ナトリウム48gをチタン張り重合缶に仕込み、窒素置
換後、加熱昇温し230℃で4時間、次いで240℃で
2時間重合を行ない(PDCB/硫化ナトリウム=0.
83モル/モル、共存水分量/NMP=5.6モル/k
g)、オリゴマーP9を含む反応液スラリーS9を得た
。オリゴマーP9の重量平均分子量は950であり、残
存PDCBは仕込量の0.1%以下であった。
【0120】(PTKKオリゴマーの合成)含水硫化ナ
トリウム(水分53.9重量%)76.9g、1,4−
BCBB690g、NMP7000gをチタン張り重合
缶に仕込み、窒素置換後、加熱昇温し220℃で1時間
重合を行ない(共存水分量/NMP=5.6モル/kg
)、PTKKオリゴマーK9を含む反応液スラリーKS
9を得た。また、PTKKオリゴマーの還元粘度を実施
例3と同様に求めたところ、その値は極めて小さく、0
.05dl/g以下であった。
【0121】(コポリマーの合成) 反応液スラリーS9を360g、反応液スラリーKS9
を426gをチタン製重合缶に仕込み、窒素置換後、加
熱昇温し265℃で1時間反応を行なった。反応後24
0℃まで降温した後、反応末期処理を行なった。反応末
期処理はDCBP5.3gとNMP50gの混合液を圧
入し、240℃で0.5時間反応させることにより行な
った。コポリマーC9を合成させる際の反応条件は次の
とおりであった。■アルカリ金属硫化物の全仕込量に対
するジハロ芳香族化合物の全仕込量のモル比は0.99
である。■1,4−BCBBの仕込量に対するPDCB
の仕込量のモル比は4.0である。■NMPの仕込量に
対する共存水分量の比は5.6モル/kgである。 (コポリマーの回収) 実施例1と同様に行ない、コポリマーC9を得た。目開
き150μmのスクリーンで回収したときの回収率は5
8%であった。
【0122】(コポリマーC9の物性)溶融粘度:  
40ポイズ 融点(急冷プレスシート):  319℃溶融結晶化温
度:  Tmc(400℃)=318℃Tmc(400
℃/10分)=220℃溶融結晶化エンタルピー:  
  ΔHmc(400℃)=47J/g 残留溶融結晶化エンタルピー:ΔHmc(400℃/1
0分)=37J/g なお、PTKK繰り返し単位の合計量に対するPATE
繰り返し単位の合計量の重量比は1.4である。
【0123】〔実施例10〕(製造方法その2)(PA
TEオリゴマーの合成) 実施例6で得た反応液スラリーS6を用いた。 (PTKKオリゴマーの合成) 含水硫化ナトリウム(水分53.9重量%)98.4g
、1,3−BCBB355.2g、NMP3000gお
よび水217gをチタン張り重合缶に仕込み、窒素置換
後、加熱昇温し220℃で1時間重合を行ない(共存水
分量/NMP=5.0モル/kg)、PTKKオリゴマ
ーK10を含む反応液スラリーKS10を得た。また、
PTKKオリゴマーの還元粘度を実施例3と同様に求め
たところ、その値は極めて小さく、0.05dl/g以
下であった。
【0124】(コポリマーの合成) 反応液スラリーS6を140g、反応液スラリーKS1
0を513.2gおよび水31.4gをチタン製重合缶
に仕込み、窒素置換後、加熱昇温し240℃で3時間反
応を行なった。さらに240℃で反応末期処理を行なっ
た。反応末期処理はDCBP2.8gとNMP50gの
混合液を圧入し、0.5時間反応させることにより行な
った。コポリマーC10を合成させる際の反応条件は次
のとおりであった。■アルカリ金属硫化物の全仕込量に
対するジハロ芳香族化合物の全仕込量のモル比は0.9
9である。■1,3−BCBBの仕込量に対するPDC
Bの仕込量のモル比は1.0である。■NMPの仕込量
に対する共存水分量の比は8.0モル/kgである。 (コポリマーの回収) 実施例2と同様に行ない、コポリマーC10を得た。回
収率は93%であった。
【0125】(コポリマーC10の物性)溶融粘度: 
 60ポイズ 融点(急冷プレスシート):  296℃溶融結晶化温
度:  Tmc(400℃)=213℃Tmc(400
℃/10分)=205℃溶融結晶化エンタルピー:  
  ΔHmc(400℃)=50J/g 残留溶融結晶化エンタルピー:ΔHmc(400℃/1
0分)=21J/g なお、PTKK繰り返し単位の合計量に対するPATE
繰り返し単位の合計量の重量比は0.3である。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、組成の均一性、耐熱性
・加工性・ハンドリング性・耐溶剤性に優れ、かつ、結
晶性のコポリマーを経済的に提供することができる。本
発明の高耐熱性・結晶性コポリマーは、種々の成形品等
に用いることができる。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  繰返し単位 【化1】 を主構成要素とするポリアリーレンチオエーテルケトン
    ケトン・セグメント(A)と、繰返し単位【化2】 を主構成要素とするポリアリーレンチオエーテル・セグ
    メント(B)とからなるコポリマーであって、(イ)セ
    グメント(A)の合計量に対するセグメント(B)の合
    計量の比率が重量比で0.1〜9の範囲であり、(ロ)
    セグメント(B)の重量平均分子量が200以上100
    0未満、かつ、(ハ)溶融粘度(380℃、剪断速度1
    ,200/秒で測定)が2〜100,000ポイズ、で
    定義づけられるポリアリーレンチオエーテルケトン系コ
    ポリマー。
  2. 【請求項2】  溶融結晶化温度Tmc(400℃/1
    0分)が170℃以上で、残留溶融結晶化エンタルピー
    ΔHmc(400℃/10分)が10J/g以上である
    請求項1記載のコポリマー。〔ただし、Tmc(400
    ℃/10分)およびΔHmc(400℃/10分)は、
    差動走査熱量計で該コポリマーを不活性ガス雰囲気中で
    50℃にて5分間保持後、75℃/分の速度で400℃
    まで昇温し、400℃にて10分間保持したのち、10
    ℃/分の速度で降温した際の溶融結晶化ピーク温度およ
    び溶融結晶化エンタルピーである。〕
  3. 【請求項3】  コポリマー中のセグメント(A)が繰
    返し単位 【化3】 を、セグメント(B)が繰返し単位 【化4】 を主構成要素とするものである請求項1記載のコポリマ
    ー。
  4. 【請求項4】  コポリマー中のセグメント(A)が繰
    返し単位 【化5】 を、セグメント(B)が繰返し単位 【化6】 を主構成要素とするものである請求項1記載のコポリマ
    ー。
  5. 【請求項5】  コポリマー中のセグメント(A)の合
    計量に対するセグメント(B)の合計量の比率が重量比
    で0.1〜1未満の範囲である請求項1記載のコポリマ
    ー。
  6. 【請求項6】  コポリマー中のセグメント(A)の合
    計量に対するセグメント(B)の合計量の比率が重量比
    で1〜9の範囲である請求項1記載のコポリマー。
  7. 【請求項7】  ■  水分の共存下に、ジハロベンゼ
    ンを主成分とするジハロ芳香族化合物とアルカリ金属硫
    化物を含む有機アミド溶媒を加熱して、繰返し単位【化
    7】 を主構成要素とし、末端にチオラート基を有するポリア
    リーレンチオエーテル・オリゴマーを合成する第一工程
    と、■  第一工程で得られたオリゴマーと、ビス(ハ
    ロベンゾイル)ベンゼンを主成分とするジハロ芳香族化
    合物とを必要に応じてアルカリ金属硫化物、有機アミド
    溶媒または水とともに混合し、該混合液を加熱して、繰
    返し単位 【化8】 を主構成要素とするポリアリーレンチオエーテルケトン
    ケトン・セグメントを生成させ、コポリマーとする第二
    工程、の少なくとも2つの工程からなり、かつ、各工程
    での反応を下記(a)〜(f)の条件で行なうことを特
    徴とする、ポリアリーレンチオエーテルケトンケトン・
    セグメント(A)とポリアリーレンチオエーテル・セグ
    メント(B)を含むポリアリーレンチオエーテルケトン
    系コポリマーの製造方法。 (a)第一工程において、有機アミド溶媒仕込量に対す
    る共存水分量の比を0.1〜15(モル/kg)、アル
    カリ金属硫化物の仕込量に対するジハロ芳香族化合物の
    仕込量の比を0.3〜0.9(モル/モル)とし、生成
    するポリアリーレンチオエーテルオリゴマーが末端にチ
    オラート基を有し、かつ、重量平均分子量が200以上
    1000未満となるように重合を行なうこと。 (b)第二工程において、有機アミド溶媒仕込量に対す
    る共存水分量の比を0.1〜15(モル/kg)の範囲
    とすること。 (c)第二工程において、全アルカリ金属硫化物の仕込
    量(第一工程でのアルカリ金属硫化物の仕込量と、第二
    工程で必要に応じてアルカリ金属硫化物を仕込む場合に
    はその仕込量との合計量)に対する全ジハロ芳香族化合
    物の仕込量〔ジハロベンゼンおよびビス(ハロベンゾイ
    ル)ベンゼンを含むジハロ芳香族化合物の合計仕込量〕
    の比を0.95〜1.2(モル/モル)の範囲とするこ
    と。 (d)第二工程におけるビス(ハロベンゾイル)ベンゼ
    ンを主成分とするジハロ芳香族化合物の仕込量に対して
    、第一工程におけるジハロベンゼンを主成分とするジハ
    ロ芳香族化合物の仕込量の比を0.25〜26(モル/
    モル)の範囲となるようにすること。 (e)第二工程の反応を150〜300℃の温度範囲で
    行なうこと。ただし、210℃以上での反応時間は10
    時間以内とする。 (f)第二工程において、生成するコポリマーの溶融粘
    度(380℃、剪断速度1,200/秒で測定)が2〜
    100,000ポイズとなるまで反応を行なうこと。
  8. 【請求項8】  コポリマー中のセグメント(A)が繰
    返し単位 【化9】 を、セグメント(B)が繰返し単位 【化10】 を主構成要素とするものである請求項7記載のコポリマ
    ーの製造方法。
  9. 【請求項9】  コポリマー中のセグメント(A)が繰
    返し単位 【化11】 を、セグメント(B)が繰返し単位 【化12】 を主構成要素とするものである請求項7記載のコポリマ
    ーの製造方法。
  10. 【請求項10】  少なくとも反応液との接液部が耐腐
    食性材料で構成された反応装置を使用する請求項7記載
    のコポリマーの製造方法。
  11. 【請求項11】  耐腐食性材料がチタン材である請求
    項10記載のコポリマーの製造方法。
  12. 【請求項12】  有機アミド溶媒が、N−メチルピロ
    リドンおよびN−エチルピロリドンから選ばれる少なく
    とも1種である請求項7記載のコポリマーの製造方法。
  13. 【請求項13】  生成するコポリマーの50重量%以
    上が目開き75μmのメッシュで回収され得る粒状物で
    あることを特徴とする請求項7記載のコポリマーの製造
    方法。
  14. 【請求項14】  ■  水分の共存下に、ジハロベン
    ゼンを主成分とするジハロ芳香族化合物とアルカリ金属
    硫化物を含む有機アミド溶媒を加熱して、繰返し単位【
    化13】 を主構成要素とし、末端にチオラート基を有するポリア
    リーレンチオエーテル・オリゴマーを合成する第一工程
    と、■  水分の共存下に、ビス(ハロベンゾイル)ベ
    ンゼンを主成分とするジハロ芳香族化合物とアルカリ金
    属硫化物を含む有機アミド溶媒を加熱して、繰返し単位
    【化14】 を主構成要素とし、末端にハロゲン原子を有するポリア
    リーレンチオエーテルケトンケトン・オリゴマーを合成
    する第二工程と、■  前記各工程で得られたポリアリ
    ーレンチオエーテル・オリゴマーとポリアリーレンチオ
    エーテルケトンケトン・オリゴマーおよび必要に応じて
    水とを混合して反応させる第三工程、の少なくとも3つ
    の工程からなり、かつ、各工程での反応を下記(a)〜
    (g)の条件で行なわせることを特徴とする、ポリアリ
    ーレンチオエーテルケトンケトン・セグメント(A)と
    ポリアリーレンチオエーテル・セグメント(B)を含む
    ポリアリーレンチオエーテルケトン系コポリマーの製造
    方法。 (a)第一工程において、有機アミド溶媒仕込量に対す
    る共存水分量の比を0.1〜15(モル/kg)、アル
    カリ金属硫化物の仕込量に対するジハロ芳香族化合物の
    仕込量の比を0.3〜0.9(モル/モル)とし、末端
    にチオラート基を有するポリアリーレンチオエーテル・
    オリゴマーの重量平均分子量が200以上1000未満
    となるように重合を行なうこと。 (b)第二工程において、有機アミド溶媒仕込量に対す
    る共存水分量の比を0.1〜15(モル/kg)とし、
    反応を60〜300℃の範囲の温度で行なうこと。ただ
    し、210℃以上での反応時間は10時間以内であるこ
    と。 (c)第三工程において、有機アミド溶媒仕込量に対す
    る共存水分量の比を0.1〜15(モル/kg)の範囲
    とすること。 (d)第三工程において、全アルカリ金属硫化物の仕込
    量(第一工程および第二工程でのアルカリ金属硫化物の
    合計仕込量)に対する全ジハロ芳香族化合物の仕込量〔
    ジハロベンゼンおよびビス(ハロベンゾイル)ベンゼン
    を含むジハロ芳香族化合物の合計仕込量〕の比を0.9
    5〜1.2(モル/モル)の範囲とすること。 (e)第二工程におけるビス(ハロベンゾイル)ベンゼ
    ンを主成分とするジハロ芳香族化合物の仕込量に対して
    、第一工程におけるジハロベンゼンを主成分とするジハ
    ロ芳香族化合物の仕込量の比を0.25〜26(モル/
    モル)の範囲となるようにすること。 (f)第三工程の反応を150〜300℃の温度範囲で
    行なうこと。ただし、210℃以上での反応時間は10
    時間以内とする。 (g)第三工程において、生成するコポリマーの溶融粘
    度(380℃、剪断速度1,200/秒で測定)が2〜
    100,000ポイズとなるまで反応を行なうこと。
  15. 【請求項15】コポリマー中のセグメント(A)が繰返
    し単位 【化15】 を、セグメント(B)が繰返し単位 【化16】 を主構成要素とするものである請求項14記載のコポリ
    マーの製造方法。
  16. 【請求項16】  コポリマー中のセグメント(A)が
    繰返し単位 【化17】 を、セグメント(B)が繰返し単位 【化18】 を主構成要素とするものである請求項14記載のコポリ
    マーの製造方法。
  17. 【請求項17】  少なくとも反応液との接液部が耐腐
    食性材料で構成された反応装置を使用する請求項14記
    載のコポリマーの製造方法。
  18. 【請求項18】  耐腐食性材料がチタン材である請求
    項17記載のコポリマーの製造方法。
  19. 【請求項19】  有機アミド溶媒が、N−メチルピロ
    リドンおよびN−エチルピロリドンから選ばれる少なく
    とも1種である請求項14記載のコポリマーの製造方法
  20. 【請求項20】  生成するコポリマーの50重量%以
    上が目開き75μmのメッシュで回収され得る粒状物で
    あることを特徴とする請求項14記載のコポリマーの製
    造方法。
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