JPH0435843B2 - - Google Patents
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- JPH0435843B2 JPH0435843B2 JP57191479A JP19147982A JPH0435843B2 JP H0435843 B2 JPH0435843 B2 JP H0435843B2 JP 57191479 A JP57191479 A JP 57191479A JP 19147982 A JP19147982 A JP 19147982A JP H0435843 B2 JPH0435843 B2 JP H0435843B2
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- insulating oil
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- insulating
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Description
本発明は1,2ジアリールアルカンと1,3−
ジアリールブテン誘導体とからなる電気絶縁油に
関する。さらに詳しくは、金属導体または金属電
極と、少なくともその一部に付与されたポリオレ
フインなどのプラスチツク材料からなる絶縁体ま
たは誘電体とを有する油含浸電気機器、たとえ
ば、油含浸コンデンサー、油含浸ケーブルなどに
含浸する場合に好適な、1,2ジアリールアルカ
ンと1,3−ジアリールブテン誘導体とからなる
改善された電気絶縁油に関するものである。 近年、油含浸コンデンサー、油含浸ケーブルお
よび変圧器などの油含浸電気機器の高電圧化およ
び小型化に伴い、各種のプラスチツク材料が従来
の絶縁紙と共に使用されるようになつた。油含浸
電気機器の構成材料として使用されるこれらプラ
スチツク材料は、今後益々多く使用される傾向に
あり、既に従来の絶縁紙を全てプラスチツク材料
に変えたものも使用され始めている。 ところで、従来の電気絶縁油、たとえば、精製
された鉱油、ポリブテン、アルキルベンゼンまた
は塩素化ビフエニルなどは、種々の欠点を有して
いる。たとえば、塩素化ビフエニルは公害問題の
ために使用が避けられている。また、従来の各種
電気絶縁油は、前記の油含浸電気機器に使用され
るポリオレフインなどのプラスチツク材料との適
合性が必ずしも満足できるものではない。すなわ
ち、従来のたとえばアルキルベンゼン、ポリブテ
ン、脂肪族オレフインなどを含む電気絶縁油がこ
れらのプラスチツク材料と接触すると、プラスチ
ツク材料を溶解し、もしくは膨潤させて、絶縁耐
力を低下させることがある。したがつて、油含浸
電気機器の高電圧化や小型化の要求により一層適
応できるような高性能の電気絶縁油が切望されて
いた。 このような高性能の電気絶縁油のひとつとし
て、1,1−ジアリールアルカンと1,3−ジア
リールブテン誘電体とからなる電気絶縁油が開発
されているが、必らずしも満足できるものではな
かつた。 本発明者らは上述の事情に鑑み、鋭意研究した
結果本発明を完成させたものである。 すなわち、本発明は(a)1,2ジアリールアルカ
ンの1種または2種以上、および(b)下記一般式
()ないし()で表わされる1,3−ジアリ
ールブテン誘電体の1種または2種以上とからな
る電気絶縁油の発明に関する。 一般式 前記一般式()ないし()中、R1からR4
はそれぞれ水素原子またはメチル基であり、R1
からR4の合計炭素数は0〜2の整数である。 本発明の1,2ジアリールアルカンは、その単
独または混合物の40℃における粘度が10cSt以下
のものが含浸性などから好ましい。 本発明に使用するジアリールアルカンは、2つ
のアリール基が異なる炭素原子に結合している
1,2ジアリールアルカンであり、そのうち好ま
しい化合物は1,2−ジアリールエタンであり、
さらに好ましくは下記一般式()で表わされる
1−アリール−2−フエニルエタンである。 一般式 上式中、R5からR7は同一もしくは異なり、水
素原子またはC1からC5のアルキル基であり、か
つR5からR7の合計炭素数は5以下である。 1,2ジアリールアルカンの具体例は次の通り
である。すなわち、1,2−ジフエニルエタン、
1,2−ジ(メチルフエニル)エタン、1−フエ
ニル−2−(メチルフエニル)エタン、1−フエ
ニル−2−(ジメチルフエニル)エタン、1−フ
エニル−2−(エチルフエニル)エタン、1−フ
エニル−2−(メチルエチルフエニル)エタン、
1−フエニル−2−(イソプロピルフエニル)エ
タン、1−フエニル−2−(トリメチルフエニル)
エタン、1−フエニル−2−(メチルフエニル)
プロパンなどである。 これらは、たとえば、1−フエニル−2−クロ
ロエタンとベンゼン、トルエン、キシレン、クメ
ンなどとをフリーデル・クラフツ触媒の存在下に
アルキレーシヨンさせることにより得ることがで
きる。 前記の1,2ジアリールアルカンは単独または
2種以上の混合物として使用する。 前記一般式()ないし()で表わされる
1,3−ジアリールブテン誘導体はスチレンある
いはそのアルキル誘導体を固体酸触媒、超強酸等
の酸性触媒で二量化することによつて得られ、い
ずれも好ましく使用できる。これらのブテン誘導
体は、共通の1,3−ジフエニルブテン骨格を有
し、その具体例としては、1,3−ジフエニルブ
テン−1、1,3−ジフエニルブテン−2、1,
3−ジメチル−1,3−ジフエニルブテン−1
〔4−メチル−2,4−ジフエニルペンテン−
2〕、1,3−ジ(メチルフエニル)ブテン−1、
1,3−ジ(メチルフエニル)ブテン−2、およ
び1,1−ジメチル−1,3−ジフエニルブテン
−3〔4−メチル−2,4−ジフエニルペンテン
−1〕などを挙げることができる。 1,2ジアリールアルカン自体は電気的諸特性
にすぐれ、かつ水素ガス吸収性にもすぐれている
が、1,3−ジアリールブテン誘導体を併用する
ことにより、水素ガス吸収性がさらに向上し、か
つ1,3−ジアリールブテン誘導体のような不飽
和化合物を併用したにもかかわらず熱安定性およ
び酸化安定性の劣化は認められない。 1,2ジアリールアルカンと1,3−ジアリー
ルブテン誘導体との混合割合は任意であるが、前
者1に対し、後者0.001〜1.0(重量比)が、相乗
効果の点から好ましい。より好適には0.01〜0.5
の範囲である。 本発明の電気絶縁油は、上記組成の混合物から
なるものであるが、これのみに限定されない。す
なわち、その一般的な電気的諸性能を損なわない
範囲で、所望の電気的性能を改善する目的で、従
来公知の電気絶縁油、たとえばポリブテン、鉱
油、アルキルベンゼン、1,1−ジアリールアル
カン、アルキルビフエニル、アルキルナフタレン
などを加えて使用することができる。一般にポリ
ブテンを加えると、体積固有抵抗、誘電正接が改
善され、鉱油は絶縁破壊電圧を向上させ、アルキ
ルベンゼンを初めとするその他の芳香族系絶縁油
では、絶縁破壊電圧、誘電正接、流動点などを向
上させる傾向がある。 また、電気絶縁油用として公知の酸化防止剤、
たとえば、フエノール系として、2,6−ジ−第
三ブチル−p−クレゾール(商品名BHT)、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチル
フエノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メ
チル−6−第三ブチルフエノール)、4,4′−チ
オビス(3−メチル−6−第三ブチルフエノー
ル)、ステアリル−β−(3,5−ジ−第三ブチル
−4−ヒドロキシフエノール)プロピオネート
(商品名Irganox1076)、テトラキス〔メチレン−
3(3′,5′−ジ−第三ブチル−4′−ヒドロキシフエ
ニル)プロピオネート〕メタン(商品名
Irganox1010)、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名
Ionox330)、1,1,3−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフエノール)ブ
タン(商品名Topanol CA)など、また硫黄系と
してジラウリルチオジプロピオネート、ジステア
リルチオジプロピオネート、ラウリルステアリル
チオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロ
ピオネートなど、そしてリン系としてはトリイソ
デシルフオスフアイト、ジフエニルイソデシルフ
オスフアイト、トリフエニルフオスフアイト、ト
リノニルフエニルフオスフアイトなどを本発明の
電気絶縁油に添加して用いることができる。これ
らの酸化防止剤は、単独でもしくは2種以上混合
して適宜用いることができ、その添加量は絶縁油
に対して0.001〜5重量%、より好適には0.01〜
2.0重量%である。 さらに、難燃性付与その他の目的で電気絶縁油
の添加剤として公知のリン酸エステル系化合物や
エポキシ系化合物などを併用しても差支えない。 本発明の電気絶縁油は一般の電気絶縁油として
好適である上に、特に、コンデンサ−、ケーブ
ル、変圧器などの油含浸型電気機器の含浸用とし
て好ましい。 前述のようにこれらの油含浸型電気機器では、
近年高圧化、小型化の要求が強いが、それに伴つ
てこれらの油含浸電気機器の絶縁材料または誘電
材料として、従来の絶縁紙の代りに、または絶縁
紙と併用する形式でプラスチツクが使用されるよ
うになつてきた。すなわち、具体的には、コンデ
ンサ−においては、コンデンサ−の絶縁体(誘電
体)として延伸もしくは未延伸のポリプロピレ
ン、ポリメチルペンテン、ポリエステルなどのプ
ラスチツクフイルムと絶縁紙とを併用したもの、
あるいはこれらのプラスチツクフイルムのみを用
いたもの、さらにプラスチツクフイルムとして、
微細なエンボス加工を施して含浸し易くしたフイ
ルムや、表面金属層を電極としたメタライズド
(金属化)プラスチツクフイルムなどがある。ま
たケーブル(OFケーブル)の絶縁体として、絶
縁紙の代りに架橋もしくは未架橋のポリエチレン
や、延伸もしくは未延伸のポリプロピレン、ポリ
メチルペンテンなどのポリオレフインフイルムを
用いたもの、絶縁紙とこれらのポリオレフインと
を溶融押出しにより積層した積層フイルムや、絶
縁紙とシラングラフト化ポリエチレンとをシラノ
ール縮合触媒の存在下に架橋結合した複合フイル
ムを用いたもの、あるいは紙パルプとポリオレフ
イン繊維との混抄紙などがある。 本発明の電気絶縁油は、プラスチツクとの適合
性にも優れているので、上述のように、プラスチ
ツクをその絶縁体もしくは誘電体の一部もしくは
全部に用いた油含浸油電気機器、たとえばコンデ
ンサ−やケーブルなどの含浸用として好適であ
る。 すなわち、プラスチツク、特にポリオレフイン
を絶縁体(誘電体)の一部もしくは全部に用いた
コンデンサ−に、本発明の電気絶縁油を含浸させ
た場合には、プラスチツク絶縁体の膨潤が少ない
ので、電気絶縁油の含浸が充分に行なわれ、ボイ
ド(未含浸部分)が生ずることがない。従つて、
ボイドへの電界集中に起因するコロナ放電が生じ
て、絶縁破壊に到る恐れがない。また本発明の電
気絶縁油は水素ガス吸収性や、高電圧下における
耐コロナ放電性に優れており、長寿命であり、ま
た高圧化が達成できる。 同じくケーブルの場合には、膨潤による絶縁体
の寸法変化が少ないため、絶縁油の油流抵抗が非
常に低くなり、ケーブルに油を含浸させる際に絶
縁油の含浸時間が短くなる。もちろん含浸が容易
に行なわれるために、ボイドも生じ難いので絶縁
破壊電圧がより高くなる。また、プラスチツクフ
イルムと絶縁紙との積層フイルムもしくは複合フ
イルムからなる絶縁体を使用したケーブルにおい
ては、長期間、本発明の絶縁油と接触しても層間
剥離や、屈曲による剥離、しわおよび座屈などが
発生する恐れが少ない。また、絶縁油は水素ガス
吸収性に優れているので、コンデンサ−と同様
に、耐コロナ放電性の優れたケーブルを得ること
ができる。従つて、ケーブルにおいてもコンデン
サ−と同様に長寿命で高圧化の図れるケーブルが
得られる。 さらに、複数の成分から成る絶縁油を含浸する
ことによつて、成分間の相乗効果の結果として、
上記の諸特性を改善し、かつ各成分自体の優れた
電気的特性、生分解性、耐熱性、酸化安定性を維
持すると共に、粘度や流動点を好適な範囲に調節
することができるので、油含浸電気機器の製造が
効率的かつ容易に行なわれ、使用条件による制約
なしに高い性能を発揮する油含浸型電気機器を得
ることができる。 次に実施例および比較例により本発明を詳述す
る。 実施例および比較例 本実施例および比較例で用いた絶縁油を表1に
まとめて示す。表1中、絶縁油No.1、5、6は比
較例として使用している。 なお、いずれの試験においても、絶縁油に酸化
防止剤としてBHTを0.2重量%添加して行なつ
た。 (1) ポリプロピレンフイルムとの適合性 所定の形状に切断したポリプロピレンフイルム
(厚み14μ)を各種絶縁デンサ−油中に80℃で72
時間浸漬した後、フイルムを取り出し、浸漬前後
のフイルムの体積変化率(%)を測定した。 その結果を表2に示すが、数値の小さいもの、
すなわち体積変化率の小さいものほどフイルムを
膨潤させず、寸法安定性が優れているので、ポリ
プロピレンフイルムとの適合性が良いということ
ができる。 表2に示す結果から解るように、本発明の絶縁
油はいずれもポリプロピレンとの良好な適合性を
有する。 (2) 油含浸コンデンサ−の試験 誘電体として厚み28μのポリプロピレンフイル
ム(幅62mm)と、厚み12μの絶縁紙(幅62mm)と
を重ねたものを使用し、電極として厚み7μのア
ルミニウム箔(幅50mm)を用いて常法に従つて、
巻回、積層することにより油含浸用のモデルコン
デンサ−を作製した。 このコンデンサ−に、真空下で各種絶縁油を含
浸させ、静電容量約0.7μFの油含浸コンデンサ−
を作製した。 次に、これらのコンデンサ−に電圧を印加し、
コロナ放電開始電圧(CSV)およびコロナ放電
消滅電圧(CEV)を測定した。測定温度は30℃
である。この測定結果を表2に示す。 また、別に、同様にして作製し、含浸させた油
含浸コンデンサ−に一定の交流電圧を課電し、そ
のコンデンサ−が破壊するまでの時間を測定する
ことによつてコンデンサ−の寿命を求めた。この
場合、同一の絶縁油で含浸した7個のコンデンサ
−の中から、最大と最小の破壊時間を除外し、残
りの5個のコンデンサ−の破壊時間の平均値を求
め、その結果を表2に示した。また、その数値は
相対値で示した。すなわち、1,2−ジアリール
アルカン100%の絶縁油の破壊時間を1とした相
対値である。
ジアリールブテン誘導体とからなる電気絶縁油に
関する。さらに詳しくは、金属導体または金属電
極と、少なくともその一部に付与されたポリオレ
フインなどのプラスチツク材料からなる絶縁体ま
たは誘電体とを有する油含浸電気機器、たとえ
ば、油含浸コンデンサー、油含浸ケーブルなどに
含浸する場合に好適な、1,2ジアリールアルカ
ンと1,3−ジアリールブテン誘導体とからなる
改善された電気絶縁油に関するものである。 近年、油含浸コンデンサー、油含浸ケーブルお
よび変圧器などの油含浸電気機器の高電圧化およ
び小型化に伴い、各種のプラスチツク材料が従来
の絶縁紙と共に使用されるようになつた。油含浸
電気機器の構成材料として使用されるこれらプラ
スチツク材料は、今後益々多く使用される傾向に
あり、既に従来の絶縁紙を全てプラスチツク材料
に変えたものも使用され始めている。 ところで、従来の電気絶縁油、たとえば、精製
された鉱油、ポリブテン、アルキルベンゼンまた
は塩素化ビフエニルなどは、種々の欠点を有して
いる。たとえば、塩素化ビフエニルは公害問題の
ために使用が避けられている。また、従来の各種
電気絶縁油は、前記の油含浸電気機器に使用され
るポリオレフインなどのプラスチツク材料との適
合性が必ずしも満足できるものではない。すなわ
ち、従来のたとえばアルキルベンゼン、ポリブテ
ン、脂肪族オレフインなどを含む電気絶縁油がこ
れらのプラスチツク材料と接触すると、プラスチ
ツク材料を溶解し、もしくは膨潤させて、絶縁耐
力を低下させることがある。したがつて、油含浸
電気機器の高電圧化や小型化の要求により一層適
応できるような高性能の電気絶縁油が切望されて
いた。 このような高性能の電気絶縁油のひとつとし
て、1,1−ジアリールアルカンと1,3−ジア
リールブテン誘電体とからなる電気絶縁油が開発
されているが、必らずしも満足できるものではな
かつた。 本発明者らは上述の事情に鑑み、鋭意研究した
結果本発明を完成させたものである。 すなわち、本発明は(a)1,2ジアリールアルカ
ンの1種または2種以上、および(b)下記一般式
()ないし()で表わされる1,3−ジアリ
ールブテン誘電体の1種または2種以上とからな
る電気絶縁油の発明に関する。 一般式 前記一般式()ないし()中、R1からR4
はそれぞれ水素原子またはメチル基であり、R1
からR4の合計炭素数は0〜2の整数である。 本発明の1,2ジアリールアルカンは、その単
独または混合物の40℃における粘度が10cSt以下
のものが含浸性などから好ましい。 本発明に使用するジアリールアルカンは、2つ
のアリール基が異なる炭素原子に結合している
1,2ジアリールアルカンであり、そのうち好ま
しい化合物は1,2−ジアリールエタンであり、
さらに好ましくは下記一般式()で表わされる
1−アリール−2−フエニルエタンである。 一般式 上式中、R5からR7は同一もしくは異なり、水
素原子またはC1からC5のアルキル基であり、か
つR5からR7の合計炭素数は5以下である。 1,2ジアリールアルカンの具体例は次の通り
である。すなわち、1,2−ジフエニルエタン、
1,2−ジ(メチルフエニル)エタン、1−フエ
ニル−2−(メチルフエニル)エタン、1−フエ
ニル−2−(ジメチルフエニル)エタン、1−フ
エニル−2−(エチルフエニル)エタン、1−フ
エニル−2−(メチルエチルフエニル)エタン、
1−フエニル−2−(イソプロピルフエニル)エ
タン、1−フエニル−2−(トリメチルフエニル)
エタン、1−フエニル−2−(メチルフエニル)
プロパンなどである。 これらは、たとえば、1−フエニル−2−クロ
ロエタンとベンゼン、トルエン、キシレン、クメ
ンなどとをフリーデル・クラフツ触媒の存在下に
アルキレーシヨンさせることにより得ることがで
きる。 前記の1,2ジアリールアルカンは単独または
2種以上の混合物として使用する。 前記一般式()ないし()で表わされる
1,3−ジアリールブテン誘導体はスチレンある
いはそのアルキル誘導体を固体酸触媒、超強酸等
の酸性触媒で二量化することによつて得られ、い
ずれも好ましく使用できる。これらのブテン誘導
体は、共通の1,3−ジフエニルブテン骨格を有
し、その具体例としては、1,3−ジフエニルブ
テン−1、1,3−ジフエニルブテン−2、1,
3−ジメチル−1,3−ジフエニルブテン−1
〔4−メチル−2,4−ジフエニルペンテン−
2〕、1,3−ジ(メチルフエニル)ブテン−1、
1,3−ジ(メチルフエニル)ブテン−2、およ
び1,1−ジメチル−1,3−ジフエニルブテン
−3〔4−メチル−2,4−ジフエニルペンテン
−1〕などを挙げることができる。 1,2ジアリールアルカン自体は電気的諸特性
にすぐれ、かつ水素ガス吸収性にもすぐれている
が、1,3−ジアリールブテン誘導体を併用する
ことにより、水素ガス吸収性がさらに向上し、か
つ1,3−ジアリールブテン誘導体のような不飽
和化合物を併用したにもかかわらず熱安定性およ
び酸化安定性の劣化は認められない。 1,2ジアリールアルカンと1,3−ジアリー
ルブテン誘導体との混合割合は任意であるが、前
者1に対し、後者0.001〜1.0(重量比)が、相乗
効果の点から好ましい。より好適には0.01〜0.5
の範囲である。 本発明の電気絶縁油は、上記組成の混合物から
なるものであるが、これのみに限定されない。す
なわち、その一般的な電気的諸性能を損なわない
範囲で、所望の電気的性能を改善する目的で、従
来公知の電気絶縁油、たとえばポリブテン、鉱
油、アルキルベンゼン、1,1−ジアリールアル
カン、アルキルビフエニル、アルキルナフタレン
などを加えて使用することができる。一般にポリ
ブテンを加えると、体積固有抵抗、誘電正接が改
善され、鉱油は絶縁破壊電圧を向上させ、アルキ
ルベンゼンを初めとするその他の芳香族系絶縁油
では、絶縁破壊電圧、誘電正接、流動点などを向
上させる傾向がある。 また、電気絶縁油用として公知の酸化防止剤、
たとえば、フエノール系として、2,6−ジ−第
三ブチル−p−クレゾール(商品名BHT)、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチル
フエノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メ
チル−6−第三ブチルフエノール)、4,4′−チ
オビス(3−メチル−6−第三ブチルフエノー
ル)、ステアリル−β−(3,5−ジ−第三ブチル
−4−ヒドロキシフエノール)プロピオネート
(商品名Irganox1076)、テトラキス〔メチレン−
3(3′,5′−ジ−第三ブチル−4′−ヒドロキシフエ
ニル)プロピオネート〕メタン(商品名
Irganox1010)、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名
Ionox330)、1,1,3−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフエノール)ブ
タン(商品名Topanol CA)など、また硫黄系と
してジラウリルチオジプロピオネート、ジステア
リルチオジプロピオネート、ラウリルステアリル
チオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロ
ピオネートなど、そしてリン系としてはトリイソ
デシルフオスフアイト、ジフエニルイソデシルフ
オスフアイト、トリフエニルフオスフアイト、ト
リノニルフエニルフオスフアイトなどを本発明の
電気絶縁油に添加して用いることができる。これ
らの酸化防止剤は、単独でもしくは2種以上混合
して適宜用いることができ、その添加量は絶縁油
に対して0.001〜5重量%、より好適には0.01〜
2.0重量%である。 さらに、難燃性付与その他の目的で電気絶縁油
の添加剤として公知のリン酸エステル系化合物や
エポキシ系化合物などを併用しても差支えない。 本発明の電気絶縁油は一般の電気絶縁油として
好適である上に、特に、コンデンサ−、ケーブ
ル、変圧器などの油含浸型電気機器の含浸用とし
て好ましい。 前述のようにこれらの油含浸型電気機器では、
近年高圧化、小型化の要求が強いが、それに伴つ
てこれらの油含浸電気機器の絶縁材料または誘電
材料として、従来の絶縁紙の代りに、または絶縁
紙と併用する形式でプラスチツクが使用されるよ
うになつてきた。すなわち、具体的には、コンデ
ンサ−においては、コンデンサ−の絶縁体(誘電
体)として延伸もしくは未延伸のポリプロピレ
ン、ポリメチルペンテン、ポリエステルなどのプ
ラスチツクフイルムと絶縁紙とを併用したもの、
あるいはこれらのプラスチツクフイルムのみを用
いたもの、さらにプラスチツクフイルムとして、
微細なエンボス加工を施して含浸し易くしたフイ
ルムや、表面金属層を電極としたメタライズド
(金属化)プラスチツクフイルムなどがある。ま
たケーブル(OFケーブル)の絶縁体として、絶
縁紙の代りに架橋もしくは未架橋のポリエチレン
や、延伸もしくは未延伸のポリプロピレン、ポリ
メチルペンテンなどのポリオレフインフイルムを
用いたもの、絶縁紙とこれらのポリオレフインと
を溶融押出しにより積層した積層フイルムや、絶
縁紙とシラングラフト化ポリエチレンとをシラノ
ール縮合触媒の存在下に架橋結合した複合フイル
ムを用いたもの、あるいは紙パルプとポリオレフ
イン繊維との混抄紙などがある。 本発明の電気絶縁油は、プラスチツクとの適合
性にも優れているので、上述のように、プラスチ
ツクをその絶縁体もしくは誘電体の一部もしくは
全部に用いた油含浸油電気機器、たとえばコンデ
ンサ−やケーブルなどの含浸用として好適であ
る。 すなわち、プラスチツク、特にポリオレフイン
を絶縁体(誘電体)の一部もしくは全部に用いた
コンデンサ−に、本発明の電気絶縁油を含浸させ
た場合には、プラスチツク絶縁体の膨潤が少ない
ので、電気絶縁油の含浸が充分に行なわれ、ボイ
ド(未含浸部分)が生ずることがない。従つて、
ボイドへの電界集中に起因するコロナ放電が生じ
て、絶縁破壊に到る恐れがない。また本発明の電
気絶縁油は水素ガス吸収性や、高電圧下における
耐コロナ放電性に優れており、長寿命であり、ま
た高圧化が達成できる。 同じくケーブルの場合には、膨潤による絶縁体
の寸法変化が少ないため、絶縁油の油流抵抗が非
常に低くなり、ケーブルに油を含浸させる際に絶
縁油の含浸時間が短くなる。もちろん含浸が容易
に行なわれるために、ボイドも生じ難いので絶縁
破壊電圧がより高くなる。また、プラスチツクフ
イルムと絶縁紙との積層フイルムもしくは複合フ
イルムからなる絶縁体を使用したケーブルにおい
ては、長期間、本発明の絶縁油と接触しても層間
剥離や、屈曲による剥離、しわおよび座屈などが
発生する恐れが少ない。また、絶縁油は水素ガス
吸収性に優れているので、コンデンサ−と同様
に、耐コロナ放電性の優れたケーブルを得ること
ができる。従つて、ケーブルにおいてもコンデン
サ−と同様に長寿命で高圧化の図れるケーブルが
得られる。 さらに、複数の成分から成る絶縁油を含浸する
ことによつて、成分間の相乗効果の結果として、
上記の諸特性を改善し、かつ各成分自体の優れた
電気的特性、生分解性、耐熱性、酸化安定性を維
持すると共に、粘度や流動点を好適な範囲に調節
することができるので、油含浸電気機器の製造が
効率的かつ容易に行なわれ、使用条件による制約
なしに高い性能を発揮する油含浸型電気機器を得
ることができる。 次に実施例および比較例により本発明を詳述す
る。 実施例および比較例 本実施例および比較例で用いた絶縁油を表1に
まとめて示す。表1中、絶縁油No.1、5、6は比
較例として使用している。 なお、いずれの試験においても、絶縁油に酸化
防止剤としてBHTを0.2重量%添加して行なつ
た。 (1) ポリプロピレンフイルムとの適合性 所定の形状に切断したポリプロピレンフイルム
(厚み14μ)を各種絶縁デンサ−油中に80℃で72
時間浸漬した後、フイルムを取り出し、浸漬前後
のフイルムの体積変化率(%)を測定した。 その結果を表2に示すが、数値の小さいもの、
すなわち体積変化率の小さいものほどフイルムを
膨潤させず、寸法安定性が優れているので、ポリ
プロピレンフイルムとの適合性が良いということ
ができる。 表2に示す結果から解るように、本発明の絶縁
油はいずれもポリプロピレンとの良好な適合性を
有する。 (2) 油含浸コンデンサ−の試験 誘電体として厚み28μのポリプロピレンフイル
ム(幅62mm)と、厚み12μの絶縁紙(幅62mm)と
を重ねたものを使用し、電極として厚み7μのア
ルミニウム箔(幅50mm)を用いて常法に従つて、
巻回、積層することにより油含浸用のモデルコン
デンサ−を作製した。 このコンデンサ−に、真空下で各種絶縁油を含
浸させ、静電容量約0.7μFの油含浸コンデンサ−
を作製した。 次に、これらのコンデンサ−に電圧を印加し、
コロナ放電開始電圧(CSV)およびコロナ放電
消滅電圧(CEV)を測定した。測定温度は30℃
である。この測定結果を表2に示す。 また、別に、同様にして作製し、含浸させた油
含浸コンデンサ−に一定の交流電圧を課電し、そ
のコンデンサ−が破壊するまでの時間を測定する
ことによつてコンデンサ−の寿命を求めた。この
場合、同一の絶縁油で含浸した7個のコンデンサ
−の中から、最大と最小の破壊時間を除外し、残
りの5個のコンデンサ−の破壊時間の平均値を求
め、その結果を表2に示した。また、その数値は
相対値で示した。すなわち、1,2−ジアリール
アルカン100%の絶縁油の破壊時間を1とした相
対値である。
【表】
【表】
【表】
表2に示した結果から、本発明品はベースの
1,2−ジアリールアルカンよりも格段に性能が
優れていることがわかる。また、本発明品の絶縁
油No.2、3および4と、1,1−タイプのジアリ
ールアルカンを含む絶縁油No.5および6とを比較
すると、本発明品は、1,1−タイプのジアリー
ルアルカンを含む絶縁油よりさらに優れているの
は明らかである。 次に、前記の表1に示した絶縁油No.1〜4の1
−フエニル−2−イソプロピルフエニルエタンの
代りに1−フエニル−1−イソプロピルフエニル
エタン(1,1−ジアリールアルカン)を用いた
絶縁油No.7〜10について、前記と同様な試験を行
なつた。 絶縁油No.7〜10の組成および試験結果を次の表
3および表4に示す。
1,2−ジアリールアルカンよりも格段に性能が
優れていることがわかる。また、本発明品の絶縁
油No.2、3および4と、1,1−タイプのジアリ
ールアルカンを含む絶縁油No.5および6とを比較
すると、本発明品は、1,1−タイプのジアリー
ルアルカンを含む絶縁油よりさらに優れているの
は明らかである。 次に、前記の表1に示した絶縁油No.1〜4の1
−フエニル−2−イソプロピルフエニルエタンの
代りに1−フエニル−1−イソプロピルフエニル
エタン(1,1−ジアリールアルカン)を用いた
絶縁油No.7〜10について、前記と同様な試験を行
なつた。 絶縁油No.7〜10の組成および試験結果を次の表
3および表4に示す。
【表】
【表】
以上の結果から、芳香族環が別の炭素に付いた
本発明の絶縁油No.2〜4の方が、芳香族環が同一
の炭素に付いた比較例の絶縁油No.7〜10よりも、
ブテン誘電体の添加の効果が優れ、性能の向上率
が高いことが解る。 以上、説明したように、本発明の電気絶縁油は
プラスチツクフイルムとの適合性に優れ、その絶
縁耐力を向上させ、また、放電エネルギーに対し
て安定性の優れた電気絶縁油である。
本発明の絶縁油No.2〜4の方が、芳香族環が同一
の炭素に付いた比較例の絶縁油No.7〜10よりも、
ブテン誘電体の添加の効果が優れ、性能の向上率
が高いことが解る。 以上、説明したように、本発明の電気絶縁油は
プラスチツクフイルムとの適合性に優れ、その絶
縁耐力を向上させ、また、放電エネルギーに対し
て安定性の優れた電気絶縁油である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a) 1,2−ジアリールアルカンの1種また
は2種以上、および (b) 下記一般式()ないし()で表わされる
1,3−ジアリールブテン誘導体の1種または
2種以上からなる電気絶縁油。 一般式 上記一般式中、R1からR4はそれぞれ水素原子
またはメチル基であり、R1からR4の合計炭素数
は0〜2の整数である。 2 前記一般式()の1,3−ジアリールブテ
ン誘導体が1,3−ジフエニルブテン−1または
4−メチル−2,4−ジフエニルペンテン−2で
ある特許請求の範囲第1項に記載の電気絶縁油。 3 前記一般式()の1,3−ジアリールブテ
ン誘導体が1,3−ジフエニルブテン−2である
特許請求の範囲第1項に記載の電気絶縁油。 4 前記一般式()の1,3−ジアリールブテ
ン誘導体が4−メチル−2,4−ジフエニルペン
テン−1である特許請求の範囲第1項に記載の電
気絶縁油。 5 前記1,2−ジアリールアルカンが1−フエ
ニル−2−(イソプロピルフエニル)エタンであ
る特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか
に記載の電気絶縁油。 6 前記電気絶縁油が0.001から5重量%の酸化
防止剤を含有することを特徴とする特許請求の範
囲第1項ないし第5項のいずれかに記載の電気絶
縁油。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19147982A JPS5979902A (ja) | 1982-10-29 | 1982-10-29 | 改善された電気絶縁油 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19147982A JPS5979902A (ja) | 1982-10-29 | 1982-10-29 | 改善された電気絶縁油 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5979902A JPS5979902A (ja) | 1984-05-09 |
| JPH0435843B2 true JPH0435843B2 (ja) | 1992-06-12 |
Family
ID=16275327
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19147982A Granted JPS5979902A (ja) | 1982-10-29 | 1982-10-29 | 改善された電気絶縁油 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5979902A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5724528A (en) * | 1980-07-22 | 1982-02-09 | Nippon Petrochemicals Co Ltd | Oil-immersed electric device |
-
1982
- 1982-10-29 JP JP19147982A patent/JPS5979902A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5979902A (ja) | 1984-05-09 |
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