JPH0629143B2 - 回転楕円形を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法 - Google Patents
回転楕円形を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法Info
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- JPH0629143B2 JPH0629143B2 JP61313540A JP31354086A JPH0629143B2 JP H0629143 B2 JPH0629143 B2 JP H0629143B2 JP 61313540 A JP61313540 A JP 61313540A JP 31354086 A JP31354086 A JP 31354086A JP H0629143 B2 JPH0629143 B2 JP H0629143B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録用磁性粒子粉末、殊に、リジッドデ
ィスク、フロッピーディスク、ディジタル記録用磁性酸
化鉄粒子粉末を製造する際に出発原料として使用される
ヘマタイト粒子粉末の製造法に関するものであり、詳し
くは、粒子表面並びに粒子内部に空孔が存在しておら
ず、実質的に高密度であって、且つ、粒度が均斉で樹枝
状粒子が混在しておらず、しかも軸比(長軸:短軸)が
小さい回転楕円形を呈したヘマタイト粒子からなるヘマ
タイト粒子粉末の製造法に関するものである。
ィスク、フロッピーディスク、ディジタル記録用磁性酸
化鉄粒子粉末を製造する際に出発原料として使用される
ヘマタイト粒子粉末の製造法に関するものであり、詳し
くは、粒子表面並びに粒子内部に空孔が存在しておら
ず、実質的に高密度であって、且つ、粒度が均斉で樹枝
状粒子が混在しておらず、しかも軸比(長軸:短軸)が
小さい回転楕円形を呈したヘマタイト粒子からなるヘマ
タイト粒子粉末の製造法に関するものである。
近年、磁気記録再生用機器の長時間記録化、小型軽量化
が進むにつれて、これら磁気記録再生用機器と磁気テー
プ、磁気ディスク等の磁気記録媒体との両面において高
性能化、高密度記録化の要求が高まってきている。
が進むにつれて、これら磁気記録再生用機器と磁気テー
プ、磁気ディスク等の磁気記録媒体との両面において高
性能化、高密度記録化の要求が高まってきている。
磁気記録媒体の高性能化、高記録密度化の為には、残留
磁束密度Brの向上が必要である。磁気記録媒体の残留磁
束密度Brは、磁性酸化鉄粒子粉末のビークル中での分散
性、塗膜中での配向性及び充填性に依存している。
磁束密度Brの向上が必要である。磁気記録媒体の残留磁
束密度Brは、磁性酸化鉄粒子粉末のビークル中での分散
性、塗膜中での配向性及び充填性に依存している。
そして、ビークル中での分散性、塗膜中での配向性及び
充填性を向上させるためには、ビークル中に分散させる
磁性酸化鉄粒子粉末の粒子表面並びに粒子内部に空孔が
存在しておらず実質的に高密度であって、且つ、粒度が
均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、また、粒子の形状
から言えば、回転楕円形を呈した粒子が要求される。
充填性を向上させるためには、ビークル中に分散させる
磁性酸化鉄粒子粉末の粒子表面並びに粒子内部に空孔が
存在しておらず実質的に高密度であって、且つ、粒度が
均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、また、粒子の形状
から言えば、回転楕円形を呈した粒子が要求される。
一方、磁気記録再生用機器における高記録密度化の改良
方法の一つは、磁気ヘッドギャップ巾を狭くすることで
ある。
方法の一つは、磁気ヘッドギャップ巾を狭くすることで
ある。
従来から採用されている長手記録方式(磁性層の長手方
向に信号を記録する方法)における記録媒体と磁気ヘッ
ドの記録原理は、総合技術センター発行「磁性材料の開
発と磁粉の高分散化技術(1982年)」の第18頁の
「リングヘッド(図2a)では、巻き線の信号電流によ
って磁心のギャップ付近に円弧状の磁界ができる。これ
は、ギャップの中心で強い長手方向成分をもつので、媒
体は主に長手(面内)方向に磁化される。」なる記載の
通りである。
向に信号を記録する方法)における記録媒体と磁気ヘッ
ドの記録原理は、総合技術センター発行「磁性材料の開
発と磁粉の高分散化技術(1982年)」の第18頁の
「リングヘッド(図2a)では、巻き線の信号電流によ
って磁心のギャップ付近に円弧状の磁界ができる。これ
は、ギャップの中心で強い長手方向成分をもつので、媒
体は主に長手(面内)方向に磁化される。」なる記載の
通りである。
近年、高密度記録化を目的として、磁気ヘッドのギャッ
プ巾は、益々狭くなる方向にあるが、磁気ヘッドのギャ
ップ巾を狭くした場合、磁心のギャップ付近の磁界は、
長手成分とともに強い垂直成分が含まれるようになる。
この為、ヘッドと接触している磁気記録媒体の表面層で
は、媒体に対して垂直な方向の磁束分布が著しく増加す
る。
プ巾は、益々狭くなる方向にあるが、磁気ヘッドのギャ
ップ巾を狭くした場合、磁心のギャップ付近の磁界は、
長手成分とともに強い垂直成分が含まれるようになる。
この為、ヘッドと接触している磁気記録媒体の表面層で
は、媒体に対して垂直な方向の磁束分布が著しく増加す
る。
従って、高密度記録化の為には磁気記録媒体中で媒体に
垂直な方向に磁化容易方向を持たせることが好ましい。
垂直な方向に磁化容易方向を持たせることが好ましい。
磁性酸化鉄粒子粉末を塗膜中で三次元的にランダムに配
向させ、垂直成分を増加させる為には、粒度が均斉であ
り、樹枝状粒子が混在していないことに加えて、磁性酸
化鉄粒子粉末の軸比(長軸:短軸)を出来るだけ小さく
することが有効である。
向させ、垂直成分を増加させる為には、粒度が均斉であ
り、樹枝状粒子が混在していないことに加えて、磁性酸
化鉄粒子粉末の軸比(長軸:短軸)を出来るだけ小さく
することが有効である。
現在、磁気記録用磁性粒子粉末として主に針状晶マグネ
タイト粒子粉末または、針状晶マグヘマイト粒子粉末が
用いられている。これらは一般に、第一鉄塩水溶液とア
ルカリとを反応させて得られる水酸化第一鉄粒子を含む
pH11以上のコロイド水溶液を空気酸化し(通常、「湿式
反応」と呼ばれている。)て得られる針状α-FeOOH粒子
を、空気中300℃付近で加熱、脱水してヘマタイト粒子
となし、更に、水素等還元性ガス中300〜400℃で還元し
て針状マグネタイト粒子とし、または次いでこれを、空
気中200〜300℃で酸化して針状マグヘマイト粒子とする
ことにより得られている。
タイト粒子粉末または、針状晶マグヘマイト粒子粉末が
用いられている。これらは一般に、第一鉄塩水溶液とア
ルカリとを反応させて得られる水酸化第一鉄粒子を含む
pH11以上のコロイド水溶液を空気酸化し(通常、「湿式
反応」と呼ばれている。)て得られる針状α-FeOOH粒子
を、空気中300℃付近で加熱、脱水してヘマタイト粒子
となし、更に、水素等還元性ガス中300〜400℃で還元し
て針状マグネタイト粒子とし、または次いでこれを、空
気中200〜300℃で酸化して針状マグヘマイト粒子とする
ことにより得られている。
粒子表面並びに粒子内部に空孔が存在しておらず実質的
に高密度であって、且つ、粒度が均斉で樹枝状粒子が混
在しておらず、しかも、軸比(長軸:短軸)が小さい回
転楕円形を呈した磁性酸化鉄粒子粉末は、現在最も要求
されているところであるが、出発原料である針状ゲータ
イト粒子を製造する前述の公知方法により得られた粒子
粉末は、軸比(長軸:短軸)が10:1以上の針状形態を
呈した粒子であり、樹枝状粒子が混在しており、また粒
度から言えば、均斉な粒度を有した粒子であるとは言い
難い。
に高密度であって、且つ、粒度が均斉で樹枝状粒子が混
在しておらず、しかも、軸比(長軸:短軸)が小さい回
転楕円形を呈した磁性酸化鉄粒子粉末は、現在最も要求
されているところであるが、出発原料である針状ゲータ
イト粒子を製造する前述の公知方法により得られた粒子
粉末は、軸比(長軸:短軸)が10:1以上の針状形態を
呈した粒子であり、樹枝状粒子が混在しており、また粒
度から言えば、均斉な粒度を有した粒子であるとは言い
難い。
一方、ゲータイト粒子の製造方法として、特開昭50-809
99号公報に記載の方法がある。即ち、特開昭50-80999号
公報に記載の方法は、第一鉄塩溶液と炭酸アルカリとを
反応させて得られたFeCO3を含む水溶液に酸素含有ガス
を通気して酸化する方法である。この方法による場合に
は、粒度が均斉であり、樹枝状粒子が混在しておらず、
回転楕円形を呈したゲータイト粒子が得られる。
99号公報に記載の方法がある。即ち、特開昭50-80999号
公報に記載の方法は、第一鉄塩溶液と炭酸アルカリとを
反応させて得られたFeCO3を含む水溶液に酸素含有ガス
を通気して酸化する方法である。この方法による場合に
は、粒度が均斉であり、樹枝状粒子が混在しておらず、
回転楕円形を呈したゲータイト粒子が得られる。
しかしながら、前記公知方法又は上記特開昭50-80999号
公報に記載の方法により得られたゲータイト粒子粉末を
出発原料として常法により磁性酸化鉄粒子粉末を得た場
合、ゲータイト粒子を加熱脱水して得られるヘマタイト
粒子は脱水により、粒子表面並びに粒子内部に多数の空
孔を生じ、次いで、該ヘマタイト粒子を還元、又は、必
要によ更に酸化して得られるマグネイト粒子又はマグヘ
マイト粒子もまた粒子表面並びに粒子内部に多数の空孔
が分布していることが観察される。
公報に記載の方法により得られたゲータイト粒子粉末を
出発原料として常法により磁性酸化鉄粒子粉末を得た場
合、ゲータイト粒子を加熱脱水して得られるヘマタイト
粒子は脱水により、粒子表面並びに粒子内部に多数の空
孔を生じ、次いで、該ヘマタイト粒子を還元、又は、必
要によ更に酸化して得られるマグネイト粒子又はマグヘ
マイト粒子もまた粒子表面並びに粒子内部に多数の空孔
が分布していることが観察される。
このように、粒子表面並びに粒子内部に多数の空孔を有
する磁性酸化鉄粒子粉末は、保磁力Hcが低いものであ
り、しかも、ビークル中での分散が悪いものである。
する磁性酸化鉄粒子粉末は、保磁力Hcが低いものであ
り、しかも、ビークル中での分散が悪いものである。
前述した通り、ディスク、フロッピーディスク、ディジ
タル記録用に適した磁性酸化鉄粒子粉末としては、軸比
(長軸:短軸)が小さいものが要求されているが、この
ように軸比(長軸:短軸)の小さい磁性酸化鉄粒子粉末
は、形状に由来する異方性を利用することができない
為、保磁力Hcが300Oe程度のものしか得られず、従っ
て、粒子表面並びに粒子内部に発生した空孔をなくする
ことによって保磁力をできるだけ向上させることが特に
強く要望されている。
タル記録用に適した磁性酸化鉄粒子粉末としては、軸比
(長軸:短軸)が小さいものが要求されているが、この
ように軸比(長軸:短軸)の小さい磁性酸化鉄粒子粉末
は、形状に由来する異方性を利用することができない
為、保磁力Hcが300Oe程度のものしか得られず、従っ
て、粒子表面並びに粒子内部に発生した空孔をなくする
ことによって保磁力をできるだけ向上させることが特に
強く要望されている。
磁性酸化鉄粒子の粒子表面並びに粒子内部に発生した空
孔をなくす試みは、例えば特公昭38-26156号公報及び粉
体および粉末冶金協会昭和43年度春季大会講演概要集2-
6に記載の通り、従来からなされてはいるが、いずれの
方法も、粒子表面並びに粒子内部に発生した空孔をなく
する為に高温で加熱する必要があり、その結果、粒子及
び粒子相互間で焼結が生起し、これを還元、酸化して得
られた磁性酸化鉄粒子粉末の保磁力は極度に低下し、ま
た、磁性塗料を製造する際のビークル中への分散も悪く
なるという欠点があった。
孔をなくす試みは、例えば特公昭38-26156号公報及び粉
体および粉末冶金協会昭和43年度春季大会講演概要集2-
6に記載の通り、従来からなされてはいるが、いずれの
方法も、粒子表面並びに粒子内部に発生した空孔をなく
する為に高温で加熱する必要があり、その結果、粒子及
び粒子相互間で焼結が生起し、これを還元、酸化して得
られた磁性酸化鉄粒子粉末の保磁力は極度に低下し、ま
た、磁性塗料を製造する際のビークル中への分散も悪く
なるという欠点があった。
一方、磁性酸化鉄粒子の粒子表面並びに粒子内部に一旦
発生した空孔をなくする方法ではなく、粒子表面並びに
粒子内部に空孔のない粒子を出発原料として磁性酸化鉄
粒子を得る方法も試みられている。
発生した空孔をなくする方法ではなく、粒子表面並びに
粒子内部に空孔のない粒子を出発原料として磁性酸化鉄
粒子を得る方法も試みられている。
この方法は、水溶液中から直接針状晶へマタイト粒子を
生成させ、該針状晶へマタイト粒子を出発原料として還
元、酸化することにより針状晶磁性酸化鉄粒子を得る方
法である。
生成させ、該針状晶へマタイト粒子を出発原料として還
元、酸化することにより針状晶磁性酸化鉄粒子を得る方
法である。
即ち、粒子表面並びに粒子内部の空孔は、前述した通
り、針状晶ゲータイト粒子を加熱脱水して針状晶ヘマタ
イト粒子とする際の脱水により発生するものであるか
ら、水溶液中から直接針状晶へマタイト粒子を生成させ
れば、脱水工程を省略することができ、従って、粒子表
面並びに粒子内部に空孔の全くない針状晶ヘマタイト粒
子を得ることができ、該ヘマタイト粒子を出発原料とし
て還元、酸化して得られた針状晶磁性酸化鉄粒子もまた
粒子表面並びに粒子内部に空孔が全くないものとなる。
り、針状晶ゲータイト粒子を加熱脱水して針状晶ヘマタ
イト粒子とする際の脱水により発生するものであるか
ら、水溶液中から直接針状晶へマタイト粒子を生成させ
れば、脱水工程を省略することができ、従って、粒子表
面並びに粒子内部に空孔の全くない針状晶ヘマタイト粒
子を得ることができ、該ヘマタイト粒子を出発原料とし
て還元、酸化して得られた針状晶磁性酸化鉄粒子もまた
粒子表面並びに粒子内部に空孔が全くないものとなる。
上述したところから明らかな通り、粒子表面並びに粒子
内部に空孔が全く存在しておらず実質的に高密度であっ
て、且つ、粒子が均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、
しかも軸比(長軸:短軸)が小さい回転楕円形を呈した
磁性酸化鉄粒子粉末を得る為には、粒子が均斉で樹枝状
粒子が混在しておらず、しかも軸比(長軸:短軸)が小
さい回転楕円形を呈したヘマタイト粒子を水溶液中から
直接生成させる方法が強く要望されているのである。
内部に空孔が全く存在しておらず実質的に高密度であっ
て、且つ、粒子が均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、
しかも軸比(長軸:短軸)が小さい回転楕円形を呈した
磁性酸化鉄粒子粉末を得る為には、粒子が均斉で樹枝状
粒子が混在しておらず、しかも軸比(長軸:短軸)が小
さい回転楕円形を呈したヘマタイト粒子を水溶液中から
直接生成させる方法が強く要望されているのである。
本発明者は、粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しておら
ず、しかも軸比(長軸:短軸)が小さい回転楕円形を呈
したヘマタイト粒子を水溶液中から直接生成させる方法
について種々検討を重ねた結果、本発明に到達したので
ある。
ず、しかも軸比(長軸:短軸)が小さい回転楕円形を呈
したヘマタイト粒子を水溶液中から直接生成させる方法
について種々検討を重ねた結果、本発明に到達したので
ある。
即ち、本発明は、比表面積が150m2/g以上であるβ-FeOO
H粒子を0.1mol/l未満の濃度で含む酸性懸濁液に、当該
懸濁液中のFe(III)に対しP換算で0.1〜2.0原子%のリ
ン化合物を添加し、次いで、100〜130℃の温度範囲で水
熱処理することにより、回転楕円形を呈したヘマタイト
粒子を生成させることよりなる回転楕円形を呈したヘマ
タイト粒子粉末の製造法である。
H粒子を0.1mol/l未満の濃度で含む酸性懸濁液に、当該
懸濁液中のFe(III)に対しP換算で0.1〜2.0原子%のリ
ン化合物を添加し、次いで、100〜130℃の温度範囲で水
熱処理することにより、回転楕円形を呈したヘマタイト
粒子を生成させることよりなる回転楕円形を呈したヘマ
タイト粒子粉末の製造法である。
先ず、本発明において最も重要な点は、比表面積が150m
2/g以上であるβ-FeOOH粒子を0.1mol/l未満の濃度で含
む酸性懸濁液に、当該懸濁液中のFe(III)に対しP換算
で0.1〜2.0原子%のリン化合物を添加し、次いで、100
〜130℃の温度範囲で水熱処理した場合には、粒度が均
斉で樹枝状粒子が混在しておらず、しかも軸比(長軸:
短軸)が小さい回転楕円形を呈したヘマタイト粒子を水
溶液中から直接生成させることができるという事実であ
る。
2/g以上であるβ-FeOOH粒子を0.1mol/l未満の濃度で含
む酸性懸濁液に、当該懸濁液中のFe(III)に対しP換算
で0.1〜2.0原子%のリン化合物を添加し、次いで、100
〜130℃の温度範囲で水熱処理した場合には、粒度が均
斉で樹枝状粒子が混在しておらず、しかも軸比(長軸:
短軸)が小さい回転楕円形を呈したヘマタイト粒子を水
溶液中から直接生成させることができるという事実であ
る。
本発明において回転楕円形を呈したヘマタイト粒子が生
成する理由について、本発明者は、後出の比較例に示す
通り、リン化合物を添加しない場合には、等方的なヘマ
タイト粒子が生成することから、リン化合物が生成する
ヘマタイト粒子の粒子形態に関与しているものと考えて
いる。
成する理由について、本発明者は、後出の比較例に示す
通り、リン化合物を添加しない場合には、等方的なヘマ
タイト粒子が生成することから、リン化合物が生成する
ヘマタイト粒子の粒子形態に関与しているものと考えて
いる。
尚、従来、水溶液中から直接ヘマタイト粒子を生成する
方法として、例えば、特公昭55-4694号公報、特公昭55-
22416号公報、特開昭57-92527号公報及び特開昭51-8193
号公報に記載の方法があるが、いずれの方法もpH10以上
のアルカリ性領域における反応であり、アルカリを全く
使用しない本発明とは相違するものである。
方法として、例えば、特公昭55-4694号公報、特公昭55-
22416号公報、特開昭57-92527号公報及び特開昭51-8193
号公報に記載の方法があるが、いずれの方法もpH10以上
のアルカリ性領域における反応であり、アルカリを全く
使用しない本発明とは相違するものである。
次に、本発明実施にあたっての諸条件について述べる。
本発明におけるβ-FeOOH粒子粉末は、比表面積が150m2/
g以上であることが必要である。150m2/g未満である場合
には、ヘマタイト粒子の生成反応に長時間を要する。15
0m2/g以上のβ-FeOOH粒子粉末は、塩化第二鉄水溶液を7
0〜90℃の温度範囲で加熱処理することにより加水分解
する方法等により得ることができる。
g以上であることが必要である。150m2/g未満である場合
には、ヘマタイト粒子の生成反応に長時間を要する。15
0m2/g以上のβ-FeOOH粒子粉末は、塩化第二鉄水溶液を7
0〜90℃の温度範囲で加熱処理することにより加水分解
する方法等により得ることができる。
本発明におけるβ-FeOOHを含む懸濁液は、酸性であるこ
とが必要であり、酸性でない場合、100〜130℃の温度領
域においてはβ-FeOOHが安定して生成する為ヘマタイト
粒子が生成しない。
とが必要であり、酸性でない場合、100〜130℃の温度領
域においてはβ-FeOOHが安定して生成する為ヘマタイト
粒子が生成しない。
本発明におけるβ-FeOOH粒子を含む酸性懸濁液の濃度は
0.1mol/l未満である。0.1mol/l以上である場合には、ヘ
マタイト粒子が生成しない。
0.1mol/l未満である。0.1mol/l以上である場合には、ヘ
マタイト粒子が生成しない。
本発明におけるリン化合物としては、メタリン酸、次亜
リン酸、亜リン酸、正リン酸、ピロリン酸及びこれ等の
塩等無機のリン化合物を用いることができる。
リン酸、亜リン酸、正リン酸、ピロリン酸及びこれ等の
塩等無機のリン化合物を用いることができる。
リン化合物の添加量は、懸濁液中のFe(III)に対し、P
換算で0.1〜2.0原子%である。0.1原子%未満である場
合には、本発明の目的とする回転楕円形を呈したヘマタ
イト粒子を得ることができない。2.0原子%を越える場
合にも、回転楕円形を呈したヘマタイト粒子が得られる
が、ヘマタイト粒子の生成反応に長時間を要する。
換算で0.1〜2.0原子%である。0.1原子%未満である場
合には、本発明の目的とする回転楕円形を呈したヘマタ
イト粒子を得ることができない。2.0原子%を越える場
合にも、回転楕円形を呈したヘマタイト粒子が得られる
が、ヘマタイト粒子の生成反応に長時間を要する。
本発明における反応温度は、100〜130℃である。100℃
未満である場合には、β-FeOOHの溶解が十分に進行しな
い為ヘマタイト粒子が生成しない。130℃を越える場合
にもヘマタイト粒子は生成するが、高圧容器等特殊な装
置を必要とする為、工業的、経済的ではない。
未満である場合には、β-FeOOHの溶解が十分に進行しな
い為ヘマタイト粒子が生成しない。130℃を越える場合
にもヘマタイト粒子は生成するが、高圧容器等特殊な装
置を必要とする為、工業的、経済的ではない。
次に、実施例並びに比較例により本発明を説明する。
尚、以下の実施例における粒子の平均径は、電子顕微鏡
写真から測定した数値の平均であり、比表面積はBET
法により測定した値である。
写真から測定した数値の平均であり、比表面積はBET
法により測定した値である。
実施例1 Fe3+0.05mol/lを含むFeCl3水溶液500mlを80℃で30分間
加熱して、黄褐色沈澱粒子を生成させた。この時の懸濁
液のpHは1.3であった。反応液の一部を抜き取り、水
洗、過、乾燥して得られた黄褐色粒子粉末の電子顕微
鏡写真(×100,000)を図1に示す。この黄褐色粒子粉
末は、X線回折の結果、β-FeOOHであり、比表面積は、
190m2/gであった。
加熱して、黄褐色沈澱粒子を生成させた。この時の懸濁
液のpHは1.3であった。反応液の一部を抜き取り、水
洗、過、乾燥して得られた黄褐色粒子粉末の電子顕微
鏡写真(×100,000)を図1に示す。この黄褐色粒子粉
末は、X線回折の結果、β-FeOOHであり、比表面積は、
190m2/gであった。
上記0.05mol/lのβ-FeOOH粒子を含むpH1.3の酸性懸濁液
に正リン酸0.05g(Fe(III)に対しP換算で1.0原子%に該
当する。)を添加した後、密閉容器中に入れ、125℃で1
5時間水熱処理して赤褐色沈澱を生成させた。赤褐色沈
澱を水洗、過、乾燥して得られた粒子粉末は、図2に
示すX線回折に示す通り、ヘマタイトであり、図3に示
す電子顕微鏡写真(×20,000)から明らかな通り、平均
粒子径が0.7μmの回転楕円形を呈した粒子であり、粒
度が均斉で、且つ、個々の粒子が独立した粒子であっ
た。
に正リン酸0.05g(Fe(III)に対しP換算で1.0原子%に該
当する。)を添加した後、密閉容器中に入れ、125℃で1
5時間水熱処理して赤褐色沈澱を生成させた。赤褐色沈
澱を水洗、過、乾燥して得られた粒子粉末は、図2に
示すX線回折に示す通り、ヘマタイトであり、図3に示
す電子顕微鏡写真(×20,000)から明らかな通り、平均
粒子径が0.7μmの回転楕円形を呈した粒子であり、粒
度が均斉で、且つ、個々の粒子が独立した粒子であっ
た。
実施例2 β-FeOOHを生成する際のFeCl3濃度を0.01mol/lとした以
外は実施例1と同様にして比表面積が240m2/gのβ-FeOO
Hを得た。
外は実施例1と同様にして比表面積が240m2/gのβ-FeOO
Hを得た。
上記0.01mol/lのβ-FeOOH粒子を含むpH1.4の酸性懸濁液
にピロリン酸0.004g(Fe(III)に対しP換算で0.5原子%
に該当する。)を添加した後、密閉容器中に入れ、105
℃で12時間水熱処理して赤褐色沈澱を生成させた。赤褐
色沈澱を水洗、過、乾燥して得られた粒子粉末は、X
線回折の結果、ヘマタイトであり、図4に示す電子顕微
鏡写真(×20,000)から明らかな通り、平均粒子径が0.
25μmの回転楕円形を呈した粒子であり、粒度が均斉
で、且つ、個々の粒子が独立した粒子であった。
にピロリン酸0.004g(Fe(III)に対しP換算で0.5原子%
に該当する。)を添加した後、密閉容器中に入れ、105
℃で12時間水熱処理して赤褐色沈澱を生成させた。赤褐
色沈澱を水洗、過、乾燥して得られた粒子粉末は、X
線回折の結果、ヘマタイトであり、図4に示す電子顕微
鏡写真(×20,000)から明らかな通り、平均粒子径が0.
25μmの回転楕円形を呈した粒子であり、粒度が均斉
で、且つ、個々の粒子が独立した粒子であった。
比較例1 正リン酸を添加しなかった以外は、実施例1と同様にし
て赤褐色沈澱を生成させた。
て赤褐色沈澱を生成させた。
赤褐色沈澱を水洗、過、乾燥して得られた粒子粉末
は、X線回折の結果、ヘマタイト粒子であり、図5に示
す電子顕微鏡写真(×10,000)から明らかな通り、平均
粒径が0.6μmの等方的粒子であった。
は、X線回折の結果、ヘマタイト粒子であり、図5に示
す電子顕微鏡写真(×10,000)から明らかな通り、平均
粒径が0.6μmの等方的粒子であった。
比較例2 120m2/gのβ-FeOOHを含むpH1.3の酸性懸濁液を用いた以
外は、実施例1と同様に水熱処理して黄褐色沈澱を生成
させた。黄褐色沈澱を水洗、過、乾燥して得られた粒
子粉末は、X線回折の結果及び図6に示す電子顕微鏡写
真(×100,000)から明らかな通り、β-FeOOHのままで
あった。
外は、実施例1と同様に水熱処理して黄褐色沈澱を生成
させた。黄褐色沈澱を水洗、過、乾燥して得られた粒
子粉末は、X線回折の結果及び図6に示す電子顕微鏡写
真(×100,000)から明らかな通り、β-FeOOHのままで
あった。
比較例3 0.15mol/lのβ-FeOOH粒子を含むpH1.3の酸性懸濁液を実
施例1と同様に水熱処理して黄褐色沈澱を生成させた。
黄褐色沈澱を水洗、過、乾燥して得られた粒子粉末
は、図7に示すX線回折及び図8に示す電子顕微鏡写真
(×30,000)から明らかな通り、β-FeOOHのままであっ
た。
施例1と同様に水熱処理して黄褐色沈澱を生成させた。
黄褐色沈澱を水洗、過、乾燥して得られた粒子粉末
は、図7に示すX線回折及び図8に示す電子顕微鏡写真
(×30,000)から明らかな通り、β-FeOOHのままであっ
た。
比較例4 水熱処理の温度を95℃とした以外は、実施例1と同様に
して黄褐色沈澱を生成させた。黄褐色沈澱を水洗、
過、乾燥して得られた粒子粉末は、図9に示すX線回折
及び図10に示す電子顕微鏡写真(×100,000)から明ら
かな通り、β-FeOOHのままであった。
して黄褐色沈澱を生成させた。黄褐色沈澱を水洗、
過、乾燥して得られた粒子粉末は、図9に示すX線回折
及び図10に示す電子顕微鏡写真(×100,000)から明ら
かな通り、β-FeOOHのままであった。
本発明におけるヘマタイト粒子粉末の製造法によれば、
前出実施例に示した通り、粒子表面並びに粒子内部に空
孔が存在しておらず実質的に高密度であって、且つ、粒
度が均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、しかも軸比
(長軸:短軸)が小さい回転楕円形を呈したヘマタイト
粒子からなる回転楕円形を呈したヘマタイト粒子粉末を
得ることができるので、磁性粒子粉末用出発原料として
好適なものである。
前出実施例に示した通り、粒子表面並びに粒子内部に空
孔が存在しておらず実質的に高密度であって、且つ、粒
度が均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、しかも軸比
(長軸:短軸)が小さい回転楕円形を呈したヘマタイト
粒子からなる回転楕円形を呈したヘマタイト粒子粉末を
得ることができるので、磁性粒子粉末用出発原料として
好適なものである。
図1、図3乃至図6、図8及び図10は、いずれも電子顕
微鏡写真であり、図1は実施例1で用いた出発原料であ
るβ-FeOOH粒子粉末、図3乃至図5は、それぞれ、実施
例1、実施例2及び比較例1で得られたヘマタイト粒子
粉末、図6、図8及び図10は、それぞれ、比較例2、比
較例3及び比較例4で得られたβ-FeOOH粒子粉末であ
る。 図2、図7及び図9はいずれもX線回折図であり、図2
は実施例1で得られたヘマタイト粒子粉末、図7及び図
9は、それぞれ比較例3、比較例4で得られたβ-FeOOH
粒子粉末である。
微鏡写真であり、図1は実施例1で用いた出発原料であ
るβ-FeOOH粒子粉末、図3乃至図5は、それぞれ、実施
例1、実施例2及び比較例1で得られたヘマタイト粒子
粉末、図6、図8及び図10は、それぞれ、比較例2、比
較例3及び比較例4で得られたβ-FeOOH粒子粉末であ
る。 図2、図7及び図9はいずれもX線回折図であり、図2
は実施例1で得られたヘマタイト粒子粉末、図7及び図
9は、それぞれ比較例3、比較例4で得られたβ-FeOOH
粒子粉末である。
Claims (1)
- 【請求項1】比表面積が150m2/g以上であるβ-FeOOH粒
子を0.1mol/l未満の濃度で含む酸性懸濁液に、当該懸濁
液中のFe(III)に対しP換算で0.1〜2.0原子%のリン化
合物を添加し、次いで、100〜130℃の温度範囲で水熱処
理することにより、回転楕円形を呈したヘマタイト粒子
を生成させることを特徴とする回転楕円形を呈したヘマ
タイト粒子からなる回転楕円形を呈したヘマタイト粒子
粉末の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61313540A JPH0629143B2 (ja) | 1986-12-24 | 1986-12-24 | 回転楕円形を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61313540A JPH0629143B2 (ja) | 1986-12-24 | 1986-12-24 | 回転楕円形を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63162534A JPS63162534A (ja) | 1988-07-06 |
| JPH0629143B2 true JPH0629143B2 (ja) | 1994-04-20 |
Family
ID=18042548
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61313540A Expired - Lifetime JPH0629143B2 (ja) | 1986-12-24 | 1986-12-24 | 回転楕円形を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0629143B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5202108A (en) * | 1990-10-12 | 1993-04-13 | Analytical Development Corporation | Process for producing ferrate employing beta-ferric oxide |
| JP2008218810A (ja) * | 2007-03-06 | 2008-09-18 | Nec Electronics Corp | 半導体装置およびその試験方法 |
-
1986
- 1986-12-24 JP JP61313540A patent/JPH0629143B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63162534A (ja) | 1988-07-06 |
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