JPH06342191A - ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法

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JPH06342191A
JPH06342191A JP13066693A JP13066693A JPH06342191A JP H06342191 A JPH06342191 A JP H06342191A JP 13066693 A JP13066693 A JP 13066693A JP 13066693 A JP13066693 A JP 13066693A JP H06342191 A JPH06342191 A JP H06342191A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メタルドーパントの粒子中分布を制御するこ
とにより、メタルドーピングによる写真特性改良効果の
さらに向上したハロゲン化銀写真乳剤の製造方法を提供
する。 【構成】 ハロゲン化銀粒子中に多価金属陽イオンを含
有するハロゲン化銀写真乳剤の製造方法において、粒子
形成過程中に反応液中の配位子濃度を変化させることに
より、該金属イオンの粒子中の分布を制御することを特
徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真乳剤
の製造方法に関するものであり、特にメタルドープによ
り感度,照度不軌特性などの写真特性の改良されたハロ
ゲン化銀写真乳剤の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀写真感光材料の高感
度化、高画質化に対する要請は益々強まっている。この
ような要請に対し、ハロゲン化銀乳剤の感光特性を改良
するために、感光過程に関与する、ハロゲン化銀粒子中
の荷電担体(キャリア)をコントロールする技術が必要と
されている。キャリアコントロールに有効な手段の一つ
がメタルドーピングである。
【0003】例えばIr錯体をハロゲン化銀にドープす
ると電子トラップ性を示すことはLeubnerによって報告
されている(The Journal of Photographic Science Vo
l.31,93(1983))。また例えば2価の鉄イオンを正孔トラ
ップ性ドーパントとして用いる技術が、特開平1-121844
号に開示されている。
【0004】このように、メタルドーピングによって感
光過程に深くかかわる電子,正孔などのキャリアをトラ
ップし、ハロゲン化銀乳剤の写真特性を改良することは
知られている。
【0005】またハロゲン化銀粒子中のドーパントの分
布を制御して、メタルドープの効果を充分に引き出すた
めの検討がなされてきた。
【0006】例えば、特開平3-15040にはイリジウムイ
オンの存在領域を粒子表面下に制限する例が示されてお
り、特開平1-121844には、2価の鉄イオンを、ハロゲン
化銀中の、バンドギャップエネルギーの最も小さい部分
にドープする例が示されている。
【0007】しかし、従来の技術ではメタルドーパント
の分布を制御する充分な効果が得られなかった。
【0008】例えば特開平3-15040に示されている技術
は、表面にドーパントを露出させないために、粒子形成
中のドーパントの添加を早めに止める、粒子形成後熟成
を行なうなどの内容である。しかし粒子形成中にメタル
ドーパントの添加を中止するのみでは、それまでに添加
されたドーパントの1部が反応液中にドープされずに残
存しているので、充分にメタルドーパントを含まない層
を形成させることはできない。
【0009】粒子表面近傍に含有されるドーパント量は
これらの方法である程度低減される可能性はあるがその
効果は小さく、また、限られた分布形態のみにしか適用
できない、つまりより粒子内部のドーパント制御には応
用できない技術である。そして、粒子内でドーパントの
濃度差をつけることにも応用が困難である。
【0010】また特開平1-121844に示されている技術
は、ドープ後に乳剤の水洗工程を設けたのちにさらにド
ーパントを添加せずに粒子成長を続けるという内容であ
る。この方法では、ドープ量を段階的に変化させること
は可能である。しかし乳剤の水洗工程では、メタルドー
パントはハロゲン化銀粒子表面あるいは保護コロイドに
吸着するため、その効果は小さい。また粒子内でドープ
量変化を数段階おこなうにはその回数だけ水洗をおこな
わなければならない。さらにドープ量を連続的に変化さ
せることには応用できない。
【0011】以上のように従来の方法では、粒子内のド
ーパント含有量分布を効果的に制御することができなか
った。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、メタ
ルドーパントの粒子中分布を制御することにより、メタ
ルドーピングによる写真特性改良効果のさらに向上した
ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、ハ
ロゲン化銀粒子中に多価金属陽イオンを含有するハロゲ
ン化銀写真乳剤の製造方法において、粒子形成過程中に
反応液中の配位子濃度を変化させることにより、該金属
イオンの粒子中の分布を制御することを特徴とするハロ
ゲン化銀写真乳剤の製造方法により達成された。
【0014】本発明において、金属イオンの粒子中の分
布を制御するとは、粒子表面から内部に向かって、ドー
パントのドープ量、すなわちハロゲン化銀1モルあたり
に含まれるドーパント量を変化させることである。ドー
プ量は連続的に変化していてもよく、段階的に変化して
いても良いが、段階的に変化しているほうが好ましい。
また、ドープ量の最も小さい部分は、最も高い部分の1/
5以下のドープ量であることが好ましい。
【0015】本発明の最も好ましいドーパント分布の実
施態様は、粒子内部にドープ量が1×10-5mol/Agmol以
上の層を有し、かつ粒子最表面にドープ量が2×10-6mo
l/Agmol以下の層を有する場合である。該最表面層は、
全粒子体積の10%以上であることが好ましく、20%以上
であることがより好ましい。
【0016】本発明のハロゲン化銀乳剤製造方法は任意
のハライド組成のハロゲン化銀乳剤に適用できる。また
本発明の製造方法は任意の粒径のハロゲン化銀粒子に適
用でき、0.1μm〜3.0μmが好ましい範囲である。ただ
し本発明で粒径とは同体積の立方体の辺長に換算した値
とする。
【0017】用語 "ドーピング"あるいは "ドープ" は
ハロゲン化銀粒子中に銀イオンまたはハロゲン化物イオ
ン以外の物質を含有させることを指す。
【0018】用語 "ドーパント" はハロゲン化銀粒子に
ドープする化合物を指す。
【0019】用語 "メタルドーパント"はハロゲン化銀
粒子にドープする多価金属化合物を指す。
【0020】用語 "ドープ率"は添加したドーパントに
対する、ハロゲン化銀中に取り込まれたドーパントの割
合を指す。
【0021】本発明では、ドーパントは、 Mg,A
l,Ca,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,
Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Sr,Y,Zr,N
b,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Cd,In,S
n,Ba,Ce,Eu,W,Re,Os,Ir,Pt,
Hg,Tl,Pd,Bi等の金属イオンを含有する化合
物を好ましく用いることができる。とくに好ましいの
は,Pb,In,Gaの化合物である。
【0022】ドーパントの添加量は総ハロゲン化銀量1
モルに対し、1×10-7モル〜5×10-4モルの範囲が好ま
しく、5×10-6モル〜2×10-4モルの範囲が好ましい。
【0023】本発明で濃度変化させる配位子は、嵩高い
ものが好ましい。これは多価金属イオンと形成される錯
体が嵩高いほど、ハロゲン化銀へのドープ率が小さくな
る、つまり配位子濃度変化によるドープ率変化が大きい
からだと考えられる。
【0024】具体的には、構成原子数4以下の、例えば
アンモニアのような配位子ではほとんど効果はなく、構
成原子数7以上の配位子が好ましく、構成原子数12以上
の配位子がさらに好ましい。配位座2以上のキレート配
位子は安定性の面から特に好ましい。最も好ましい配位
子として、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレント
リアミンペンタ酢酸、エチレンジアミン-N-(β-ヒドロ
キシエチル)-N'-トリ酢酸、1,3-プロピレンジアミンテ
トラ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、シクロ
ヘキサンジアミンテトラ酢酸、1,2-ジアミノプロパンテ
トラ酢酸、1,2-ジアミノプロパン-2-オール-テトラ酢
酸、エチルエーテルジアミンテトラ酢酸、グリコールエ
ーテルジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラプ
ロピオン酸、フェニレンジアミンテトラ酢酸、エチレン
ジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリア
ミンペンタメチレンホスホン酸、ニトリロトリ酢酸、メ
チルイミノジ酢酸、ニトリロトリプロピオン酸、ニトリ
ロトリメチレンホスホン酸、イミノジメチレンホスホン
酸、ヒドロキシエチルイミノジメチレンホスホン酸、チ
ロン、トリエチレンテトラミンおよびこれらの化合物の
アルカリ金属塩、アンモニウム塩があげられる。そのな
かでもニトリロトリ酢酸、エレチンジアミンテトラ酢
酸、シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸、チロン、トリ
エチレンテトラミンおよびそれらの塩は特に好ましい。
【0025】配位子濃度を変化する形態は、粒子形成中
に徐々に濃度を高めていく方法と、粒子形成中に配位子
を添加する方法が好ましく用いられる。ドープ量を連続
変化させるには前者の方法が、段階的に変化させるには
後者の方法が好ましく適用できる。
【0026】メタルドーパントの、ハロゲン化銀粒子中
の分布は、粒子を表面から内部へ、少しずつ溶解し各部
分のドーパント含有量を測定することにより求められ
る。具体的には乳剤を適当なハロゲン化銀溶剤で溶解し
た後、溶解部分のメタルドーパントの定量分析を行な
う。同時に、溶解前と溶解後の粒子の粒子測定を行な
う。これを粒子体積の1〜7%刻みに、粒子体積の50%
以上にわたって行なう。
【0027】ハロゲン化銀溶剤としては、アルカリハラ
イド溶液やチオ硫酸塩溶液,チオシアン化アルカリ溶
液、シアン化アルカリ溶液,アンモニア液などを用いる
ことができる。
【0028】また金属イオンの分析法としては原子吸光
法やICP発光分析法、ICP-質量分析法、グロー放電質量
分析法などを用いることができる。
【0029】本発明のハロゲン化銀写真乳剤製造方法は
単分散性ハロゲン化銀乳剤の製造に適用することが好ま
しい。単分散性ハロゲン化銀乳剤とは、平均粒径dを中
心に±20%の粒径範囲内に含まれるハロゲン化銀重量が
全ハロゲン化銀重量の70%以上であるものを言い、好ま
しくは80%以上、更に好ましくは90%以上である。
【0030】単分散乳剤は、粒径の標準偏差を平均粒径
で除した値を100倍したものによつて定義した分布の広
さが20%以下のものであり、更に好ましくは15%以下の
ものである。本発明における粒径とは、粒子と同体積の
立方体の辺長を意味する。
【0031】本発明のハロゲン化銀乳剤の製造方法によ
り得られるハロゲン化銀写真乳剤(以下、本発明の製造
方法により得られるハロゲン化銀写真乳剤ともいう)
は、立方体、14面体、18面体のような正常晶でもよく、
双晶であってもよい。また、これらの混合物であっても
よい。
【0032】双晶である場合、粒子の投影面積同等円換
算直径と粒子厚みとの比が1〜20のものが投影面積の60
%以上であることが好ましい。また、粒子の投影面積同
等円換算直径と粒子厚みとの比は、1.2以上、8.0未満で
あることが好ましく、特に1.5以上、5.0未満であること
が好ましい。
【0033】単分散性の正常晶乳剤は、例えば特開昭59
-177535号、同60-138538号、同59-52238号、同60-14333
1号、同60-35726号、同60-258536号及び同61-14636号公
報等に開示された方法を参考にすることによって製造す
ることができる。
【0034】単分散性の双晶乳剤は、例えば特開昭61-1
4636号公報に開示された球型種乳剤を成長させる方法を
参考にすることによって得ることができる。
【0035】本発明のハロゲン化銀写真乳剤の製造方法
において、特開昭62−160128号公報に示される装置が好
ましく用いられる。
【0036】成長にあたっては硝酸銀水溶液とハロゲン
化物水溶液をダブルジェット法により添加することが好
ましい。又、沃度は沃化銀として系内に供給することも
できる。添加速度は、新しい核が発生しないような速度
で、かつオストワルド熟成によるサイズ分布の広がりが
ない速度、即ち新しい核が発生する速度の30〜100%の
範囲で添加することが好ましい。
【0037】粒子を肥大させる別の条件として、日本写
真学会昭和58年年次大会要旨集88頁に見られるように、
ハロゲン化銀微粒子を加え溶解、再結晶することにより
肥大させる方法が挙げられる。
【0038】ハロゲン化銀乳剤の成長条件としては、pA
g5〜11、温度40〜85℃、pH1.5〜12が好ましい。
【0039】本発明の製造方法により得られるハロゲン
化銀写真乳剤は、そのハロゲン化銀粒子形成後、公知の
方法により脱塩されることが好ましい。脱塩の方法とし
ては、例えば凝集ゼラチン剤などを用いても構わない
し、またゼラチンをゲル化させて行うヌードル水洗法を
用いてもよく、また多価アニオンよりなる無機塩類、例
えば硫酸ナトリウム、アニオン性界面活性剤、アニオン
性ポリマー(例えばポリスチレンスルホン酸)を利用し
た凝析法、又、ゼラチン誘導体(例えばアシル化ゼラチ
ン、カルバモイル化ゼラチンなど)を利用した沈降法
(フロキュレーション法)を用いてもよい。
【0040】このようにして脱塩されたハロゲン化銀粒
子は、ゼラチン液中に再分散されてハロゲン化銀乳剤が
調製される。
【0041】本発明の製造方法により得られるハロゲン
化銀写真乳剤は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料に好
ましく用いることができる。
【0042】本発明の製造方法により得られるハロゲン
化銀写真乳剤を用いてカラー写真感光材料を構成する際
には、ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成、化学熟成及び分
光増感を行ったものを使用する。このような工程で使用
される添加剤は、リサーチ・ディスクロージャーNo.176
43,同No.18716及び同No.308119(それぞれ、以下RD1764
3,RD18716及びRD308119と略す)に記載されている。以
下に記載箇所を示す。
【0043】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕 化学増感剤 996 III−A項 23 648 分光増感剤 996 IV−A−A,B,C,D,H,I,J項 23〜24 648〜9 強色増感剤 996 IV−A−E,J項 23〜24 648〜9 カブリ防止剤 998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 24〜25 649 本発明の製造方法により得られるハロゲン化銀写真乳剤
を用いてカラー写真感光材料を構成する際に、使用でき
る公知の写真用添加剤も上記リサーチ・ディスクロージ
ャーに記載されている。以下に関連のある記載箇所を示
す。
【0044】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕 色濁り防止剤 1002 VII−I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII−J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIII−C,XIIIC項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルター染料 1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650 マット剤 1007 XVI 現像剤(感材中に含有) 1011 XXB項 本発明の製造方法により得られるハロゲン化銀写真乳剤
を用いてカラー写真感光材料を構成する際には、種々の
カプラーを使用することができ、その具体例は、下記リ
サーチ・ディスクロージャーに記載されている。以下に
関連ある記載箇所を示す。
【0045】 〔項目〕 〔RD308119〕 〔RD17643〕 イエローカプラー 1001 VII−D項 VIIC〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VIIC〜G項 シアンカプラー 1001 VII−D項 VIIC〜G項 カラードカプラー 1002 VII−G項 VIIG項 DIRカプラー 1001 VII−F項 VIIF項 BARカプラー 1002 VII−F項 その他の有用残基 放出カプラー 1001 VII−F項 アルカリ可溶性カプラー 1001 VII−E項 本発明の製造方法により得られるハロゲン化銀写真乳剤
を用いてカラー写真感光材料を構成する際に使用する添
加剤は、RD308119 1007頁XIV項に記載されている分散法
などにより、添加することができる。
【0046】本発明の製造方法により得られるハロゲン
化銀写真乳剤を用いてカラー写真感光材料を構成する際
には、前述RD17643 28頁,RD18716 647〜8頁及びRD3081
19 1009頁のXVII項に記載されている支持体を使用する
ことができる。
【0047】本発明の製造方法により得られるハロゲン
化銀写真乳剤を用いたカラー写真感光材料には、前述の
RD308119VII―K項に記載されているフィルター層や中
間層等の補助層を設けることができる。
【0048】本発明の製造方法により得られるハロゲン
化銀写真乳剤を用いたカラー写真感光材料は、前述のRD
308119VII―K項に記載されている順層、逆層、ユニッ
ト構成等の様々な層構成をとることができる。
【0049】本発明の製造方法により得られるハロゲン
化銀写真乳剤は、一般用もしくは映画用のカラーネガフ
ィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィ
ルム、カラーペーパー、カラーポジフィルム、カラー反
転ペーパーに代表される種々のカラー写真感光材料に好
ましく適用することができる。
【0050】本発明の製造方法により得られるハロゲン
化銀写真乳剤を用いたカラー写真感光材料は前述のRD17
643 28〜29頁,RD18716 615頁及びRD308119のXIXに記載
された通常の方法によって、現像処理することができ
る。
【0051】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0052】比較乳剤Aの調製 A液を70℃に保ちつつ、B液およびC-1液をコントロール
ドダブルジェット法を用いて表1のような速度で添加し
た。その際、D液を用いてpAgを表1のように制御し
た。B液をすべて添加した時点で添加終了とし、常法に
より脱塩・再分散を行なった。この乳剤を乳剤Aとす
る。
【0053】比較乳剤Bの調製 C-1液の代わりにC-2液を用いる以外は乳剤Aと同様にし
て、乳剤Bを作成した。
【0054】比較乳剤Cの調製 表1のポイントNo.13で、C-2液をC-1液に切り替える以
外は、乳剤Bと同様にして、乳剤Cを作成した。
【0055】比較乳剤Dの調製 以下のように粒子成長途中に脱塩水洗の操作を行なった
以外は乳剤Bと同様にして乳剤Dを作成した。
【0056】表1のNo.13のポイントでいったん添加を
中断し、温度を40℃に下げたのち、沈澱剤として花王ア
トラス社 デモールNの5%水溶液2800mlと硫酸マグネ
シウム20%水溶液2000mlを添加し、しばらく静置して上
澄みをデカントした。その後、純水15.4リットルを加え
て撹拌し、さらに硫酸マグネシウム20%水溶液800mlを
加えて再び乳剤を沈降させ、上澄みをデカントした。沈
澱にオセインゼラチン144.0gを含む水溶液9.0リットル
を添加し、再び70℃に温度上昇して分散したのち、D液
によりpAgを9.16に調製して、C-2液の代わりにC-1液を
用いてNo.13のポイントより添加を再開した。
【0057】本発明乳剤Eの調製 表1のNo.13のポイントでE-1液を添加した以外は乳剤B
と同様にして乳剤Eを作成した。
【0058】本発明乳剤Fの調製 表1のNo.13のポイントでE-2液を添加した以外は乳剤B
と同様にして乳剤Fを作成した。
【0059】比較乳剤Gの調製 C-2液の代わりにC-3液を用いる以外は乳剤Bと同様にし
て、乳剤Gを作成した。
【0060】比較乳剤Hの調製 C-2液の代わりにC-3液を用いる以外は乳剤Cと同様にし
て、乳剤Hを作成した。
【0061】比較乳剤Iの調製 C-2液の代わりにC-3液を用いる以外は乳剤Dと同様にし
て、乳剤Iを作成した。
【0062】比較乳剤Jの調製 C-2液の代わりにC-3液を用いる以外は乳剤Eと同様にし
て、乳剤Jを作成した。
【0063】比較乳剤Kの調製 C-2液の代わりにC-3液を用いる以外は乳剤Fと同様にし
て、乳剤Kを作成した。
【0064】乳剤A〜Kは平均粒径1.0μmの八面体粒
子であることが、電子顕微鏡観察によりわかった。
【0065】メタルドーパントの定量 乳剤A〜Kのゼラチン分解酵素によるゼラチン分解・1N
硝酸による洗浄を行なった後 1.0N Na2S2O3溶液を用い
て、粒子の溶解とメタルドーパント分析を行なった。溶
解の方法は、ハロゲン化銀試料約2gに対して、1.0N Na
2S2O3溶液2〜20ml程度の割合で添加して、常温で30分
撹拌し、固相と液相を遠心分離・濾過により分離する。
これを適宜繰り返すとともに、溶解前後の粒子につい
て、電子顕微鏡による粒径測定を行なった。
【0066】溶解により得られた溶液を、メタルドーパ
ント定量用試料とし、ICP発光分析法によるAgとPb
の定量分析を行なった。表面層として1.00μm〜0.93μm
(粒子表面から20.5%溶解に相当)の溶解部分の平均ドー
プ量、内部層として0.78μm〜0.40μmの溶解部分の平均
ドープ量およびドープ量が2×10-6mol未満である最表
面層の、全体粒子体積に対する体積率を示す。
【0067】感度の評価 乳剤A〜Fの乳剤をハイポで最適に化学増感した後、4-
ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン、ポ
リビニルピロリドン、塗布助剤としてスルホ琥珀酸ジオ
クチルナトリウム、硬膜剤として1,2-ビス(ビニルスル
フォニル)エタンをそれぞれ適量加え、三酢酸セルロー
スべース上に塗布し、センシトメトリー用試料を得た。
これらの試料を光学ウエッジとフィルターを介して、露
光量32CMS、露光時間は1/100秒、8秒の2通りの
条件で露光し、下記の処理を行なった。
【0068】 現像液 メトール 2.5g L−アスコルビン酸 10.0g メタほう酸ナトリウム四水塩 35.0g 臭化カリウム 1.0g 純水で 1000.0ミリリットル 停止液 酢酸(3%) 定着液 コニカフィックス(コニカ株式会社製) 現像された各試料について、光学濃度計を用いて濃度測
定を行ない、感度を求めた。感度は最低光学濃度+0.1
の濃度を与える露光量(真数値)の逆数として求め、乳
剤Aの感度を100として相対値化した。各乳剤の評価結
果を表2に示す。
【0069】 A液 オセインゼラチン 137.0g ポリイソプロピレン-ポリオキシエチレン -ジこはく酸エステルナトリウム塩 10%メタノール溶液 20.0ml 臭化銀正常晶種乳剤(平均粒径0.275μm) 0.1469モル相当 (オセインゼラチン3.0gを含む) 純水 6614.0ml B液 硝酸銀 1175.0g 純水で 2305.7ml C-1液 オセインゼラチン 60.0g 臭化カリウム 1049.7g 沃化カリウム 29.9g 純水で 3000.0ml C-2液 オセインゼラチン 60.0g 臭化カリウム 1049.7g 沃化カリウム 29.9g 硝酸鉛 298.1mg 純水で 3000.0ml C-3液 オセインゼラチン 60.0g 臭化カリウム 1049.7g 沃化カリウム 29.9g 硝酸鉛 11.92mg 純水で 3000.0ml D液 1.75N 臭化カリウム 500.0ml E-1液 酢酸ナトリウム2水和物 9.6g 純水 300.0ml E-2液 ニトリロ三酢酸 13.5g 純水 100.0ml 2.0N水酸化カリウム 201.6ml
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】表2の結果のように、配位子を添加した乳
剤E,F,J,Kは粒子表面層のドープ量が低減されて
いて、また1/100″感度によれば写真感度が、8″感度
によれば低照度不軌特性が改良されている。
【0073】乳剤EとFの比較では、最表面層のドープ
量が小さく、またドープ量の低い最表面層の体積がより
大きい乳剤Fが改良効果が高い。
【0074】乳剤Eと乳剤J、乳剤Fと乳剤Kの比較で
は、添加量の小さい乳剤JとKでは、添加量が小さいの
で表面層のドープ層は乳剤EとFよりも低減されている
が、内部層のドープ量も小さいために、改良効果は小さ
い。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、メタルドーパントの粒
子中分布を制御することにより、メタルドーピングによ
る写真特性改良効果のさらに向上したハロゲン化銀写真
乳剤の製造方法を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀粒子中に多価金属陽イオン
    を含有するハロゲン化銀写真乳剤の製造方法において、
    粒子形成過程中に反応液中の配位子濃度を変化させるこ
    とにより、該金属イオンの粒子中の分布を制御すること
    を特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
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