JPH0676356B2 - シクロヘキサン誘導体、及び植物生長調節剤 - Google Patents

シクロヘキサン誘導体、及び植物生長調節剤

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JPH0676356B2
JPH0676356B2 JP61059986A JP5998686A JPH0676356B2 JP H0676356 B2 JPH0676356 B2 JP H0676356B2 JP 61059986 A JP61059986 A JP 61059986A JP 5998686 A JP5998686 A JP 5998686A JP H0676356 B2 JPH0676356 B2 JP H0676356B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,新規なシクロヘキサン誘導体及びその塩、及
びこれらを有効成分として含有する植物生長調節剤に関
するものである。
(従来の技術) 植物の生長を化学物質で調節する,いわゆるケミカルコ
ントロールにおいては,従来,マレイン酸ヒドラジド
(MH),N,N−ジメチルアミノスクシン酸アミド(ダミノ
ジット)又は2−クロロエチルトリメチルアンモニウム
クロライド(クロルメコート)が植物の生長抑制,側芽
の発芽抑制又は倒伏防止などの目的に使用されてきた。
また,本発明者らがすでに見出したシクロヘキサン誘導
体が植物生長調節剤として有効なことが知られている
(特開昭58-164543号及び特開昭59-196840号)。
(発明が解決しようとする問題点) これらは,いずれも適用場面,適用植物及び適用時期な
どが制限されているばかりでなく,効果が不安定であっ
たり,薬害が発生したり,更には価格が高いなど種々の
欠点を有していた。また,芝生は,病害虫,気象条件,
土壌条件など多様な環境ストレスに対応させる為に複数
の品種を混播することが多い。従って,芝生の刈取作業
においてその軽減化の為には生長抑制効果において品種
間差異の少ない生長調節剤が望まれている。
本発明者らは係る要望に鑑み鋭意研究した結果,本発明
のシクロヘキサン誘導体及びその塩が前記のシクロヘキ
サン誘導体と比較しても,芝生の品種間差異が少なく,
しかも従来使用されていた植物生長調節剤の欠点をも解
消した優れた植物生長調節剤であることを見出した。
(問題点を解決するための手段) 本発明のシクロヘキサン誘導体は,一般式〔I〕 〔式中,R1は水素原子又は低級アルキル基を示し,R2は
低級アルキル基を示し,R3は水素原子,アルキル基,ア
ルケニル基,ヒドロキシアルキル基,シクロアルキル
基,モルホリノ基,アミノアルキル基,N−アルキルアミ
ノアルキル基,N,N−ジアルキルアミノアルキル基,アル
コキシカルボニルアルキル基,式−(CH2)lR4(式中,R4
は低級アルコキシ基,低級アルキルチオ基,ベンジルチ
オ基,アニリノ基,モルホリノ基,ピペラジノ基又は低
級アルキル基で置換されてもよいピペリジノ基を示し,l
は2又は3の整数を示す。),式 (式中Xはハロゲン原子,低級アルキル基,低級アルコ
キシ基,フェノキシ基又はアルコキシカルボニルアルキ
ルオキシ基を示し,mは0又は1の整数を示し,nは0〜2
の整数を示す。),式−CH2R5(式中,R5はフリル基,
テニル基又はピリジル基を示す。)又は式 (式中,R5は前記と同じ意味を示す。)を示す。〕にて
表わされる。
一般式〔I〕にて表わされる本発明化合物は以下に示す
互変異性構造をとりうるが,本発明はこれら互変異性体
を含むものである。また,本発明の一般式〔I〕にて表
わされる化合物は塩を形成することができるが,これも
本発明の範囲に含まれるものである。
一般式〔I〕にて表わされる本発明化合物を第1表に例
示する。尚,化合物番号は以後の記載において参照され
る。
本発明化合物は例えば次のようにして製造することがで
きる。
〔式中,R1,R2及びR3は前記と同じ意味を示す。但し,
式〔II〕においてR1が水素原子のとき,式〔I〕ではR1
がR3NH3を示す。また、式〔II〕においてR1が水素原
子,式〔I〕及び式〔III〕においてR3が式 (X及びmは前記と同じ意味を示す)のとき,式〔I〕
ではR1が水素原子を示す。〕 即ち,式〔II〕で示される化合物と式〔III〕で示され
るアミン類とを溶媒の存在,非存在下,室温ないし溶媒
の沸点の温度範囲で0.1〜10時間反応させることにより
製造することができる。ここに溶媒としては,メタノー
ル,エタノールなどのアルコール系溶媒,ベンゼン,ト
ルエン,キシレンなどの非極性溶媒,酢酸メチルエステ
ル,酢酸エチルエステルなどの酢酸エステル系溶媒,ジ
クロルメタン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
系溶媒などが挙げられる。
次に実施例を挙げて説明する。
実施例1(化合物20の製造) 3,5−ジオキソ−4−プロピオニルシクロヘキサンカル
ボン酸エチルエステル2.4g(0.01モル)とアニリン0.9g
(0.01モル)とをエチルアルコール25ml中で2時間加熱
還流した。反応終了後溶媒を留去し得られた結晶を石油
エーテルで洗浄し濾取した。粗結晶をエチルアルコール
にて再結し,融点108〜110℃の黄色針状晶2.0gを得た。
収率は63.4%であった。
本発明化合物1〜19,21〜108も上記方法に準じて製造す
ることができるが,次に塩の製造例を示す。
実施例2(化合物74の製造) 3,5−ジオキソ−4−プロピオニルシクロヘキサンカル
ボン酸2.0g(9.42ミリモル)とイソプロパノールアミン
1.42g(18.9ミリモル)とを酢酸エチルエステル中で室
温にて加えた。析出した結晶を口別して,エチルエーテ
ルにて洗浄して表記化合物を融点140〜143℃の黄色粉末
2.8gを得た。収率87.3%であった。
次に,本発明の植物生長調節剤は一般式〔I〕にて表わ
されるシクロヘキサン誘導体又はその塩を有効成分とし
てなる。本発明化合物を植物生長調節剤として使用する
には,本発明化合物をそのまま使用してもよいが,担
体,界面活性剤,分散剤,補助剤などを配合して,水和
剤,粒剤,乳剤,粉剤,微粉剤,ペースト剤などのいず
れかの製剤形態に加工して使用すれば更に良好な結果を
得ることができる。これら製剤形態をもつ植物生長調節
剤は本発明化合物にタルク,ベントナイト,クレー,カ
オリン,硅藻土,ホワイトカーボン,バーミキユライ
ト,消石灰,珪砂,硫安,尿素などの固体の担体,アル
コール,ジオキサン,アセトン,シクロヘキサノン,メ
チルナフタレン,ジメチルホルムアミド,ジメチルスル
ホキシドなどの液体の担体,アルキル硫酸エステルの塩
類,アルキルアリールスルホン酸塩類,ポリオキシエチ
レングリコールエーテル類,ポリオキシエチレンアルキ
ルアリールエーテル,ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノアルキレートなどの乳化剤,分散剤又はカルボキシメ
チルセルロース,アラビアゴムなどの各種補助剤を適宜
使用して製造する。有効成分の配合割合は必要に応じて
加減し得るが,粒剤とする場合は,0.5〜20%(重量)
が,また乳剤又は水和剤とする場合は,5〜70%(重量)
が適当である。
本発明の植物生長調節剤はそのまま,又は更に水等で適
宜に希釈し若しくは懸濁させた形で,当該植物を生長調
節するに有効な量を施用する。本発明化合物の植物生長
調節剤としての使用量は,土壌条件,製剤形態,使用時
期,使用方法,栽培作物や対象植物の種類などの相違に
より,一概には規定できないが,ヘクタール当り10g〜5
kgになるように施用するのが有効である。
本発明の植物生長調節剤は,所望により,他の農薬,又
は肥料などと配合して使用することもできる。
次に本発明の植物生長調節剤の製剤の実施例を挙げて説
明する。尚,製剤中の%は重量百分率を意味する。
実施例3(水和剤) 化合物(1)10%,珪藻土85%,ジナフチルメタンジス
ルホン酸ナトリウム2%及びリグニンスルホン酸ナトリ
ウム3%を均一に混合粉砕して水和剤とする。
実施例4(乳剤) 化合物(8)30%,シクロヘキサノン20%,ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル11%,アルキルベン
ゼンスルホン酸カルシウム4%及びメチルナフタレン35
%を均一に溶解して乳剤とする。
実施例5(粒剤) 化合物(21)5%,ラウリルアルコール硫酸エステルの
ナトリウム塩2%,リグニンスルホン酸ナトリウム5
%,カルボキシメチルセルロース2%及びクレー86%を
均一に混合粉砕する。この混合物80%に対して水20%を
加えて練合させ,押出式造粒機で14〜32メッシユの粒状
に加工後,乾燥して粒剤とする。
実施例6(粉剤) 化合物(31)4%,珪藻土5%及びクレー91%を均一に
混合粉砕して粉剤とする。
実施例7(ペースト剤) 化合物(15)5%,キシレン1%,ポリオキシエチレン
ソルビタンモノラウレート5%,白色ワセリン89%を均
一に混合し,ペースト剤とする。
(作用) 一般式〔I〕で表わされる本発明化合物の植物生長調節
作用は,主に生育抑制作用であるが,これに限定される
ものでなく,適用植物,適用方法,適用時期,適用薬量
を変えることによって種々の植物生長調節作用が発現さ
れる。例えは,活着促進作用,倒伏軽減作用,側芽の発
生促進作用,発根促進作用,茎葉の緑色保持作用,開花
の促進又は遅延作用,着果促進作用,種子の登熟促進作
用,温度障害や除草剤などによる薬害軽減作用又は病害
に対する抵抗性増進作用などを有するが,これらの種々
の植物生長調節作用は,必ずしも同時に発現されるもの
ではない。
(発明の効果) 本発明化合物は水稲やソ菜類などの育苗時に施用するこ
とにより苗質を向上させ,移植後の活着及び低温障害に
対する抵抗性などに優れた健全な苗を作ることができ
る。また水稲や麦類などの生育期に茎葉に施用すること
により上位葉身長の短縮や葉身の立体的配置が改良さ
れ,光の利用効率が高まる。その結果,これらの植物の
登熟歩合を向上し,穀類の収量を高めることができる。
植物の茎葉又は土壌に施用することにより稲,麦類及び
トウモロコシなどの節間伸長を抑制し倒伏を防止し,若
しくは軽減することができる。更に,温室やビニールハ
ウス栽培などにおいて高温,日照不足によって発現され
る花卉,園芸作物などの徒長も本発明化合物の施用によ
り抑制することができる。
本発明化合物の有するこのような種々の植物生長調節効
果は,農園芸上のみならず非農耕地等の植物の生育を抑
制する上においても極めて有用である。
例えば,公園,運動場,ゴルフ場,空港,河川の法面な
どの芝生は,病害虫,気象条件,土壌条件など多様な環
境ストレスに対応させる為に複数の品種を混播すること
が多いが,本発明化合物は,先に本発明者らが見出した
シクロヘキサン誘導体と比較しても,芝生に対する品種
間差異が少ないと言う特徴を有している。
また,果樹園などの下草,又は牧草地での牧草などに施
用することによって植物の生育や過繁茂を抑制し,刈込
み回数を減少させたり,刈取り作業を容易にすることが
できる。更に芝類に施用した場合,側芽の発生を促進さ
せ芝生の生育密度を高める。
次に本発明化合物の奏する効果を試験例を挙げて具体的
に説明する。
試験例1(水稲の生育抑制試験) 第二葉が完全に展開した水稲(品種:金南風)に実施例
3に準じて調製した本発明化合物及び比較化合物クロル
メコートの水和剤を有効成分が1kg/ヘクタールになるよ
うにヘクタール当り1000lの水で希釈し茎葉に散布処理
した。
第五葉が完全に抽出した後に,第五葉の茎葉長を1区あ
たり10個体測定し,無処理区の第五葉茎葉長と比較し抑
制率(%)をもとめた。
尚,抑制率は小数点以下を四捨五入し,整数で示した。
結果を第2表に示す。
試験例2(各種芝に対する抑制効果) ケンタッキーブルーグラス,クリーピングレッドフエス
ク,ペンクロスベントグラス,ペレニアルライグラスの
四種の芝草種子を,各々15cmの素焼き鉢に播種し育成し
た。草丈を1〜2cmに刈込んだ後,実施例3に準じて調
製した本発明化合物及び比較化合物の水和剤を有効成分
が1kg/ヘクタールになるようヘクタール当り1000lの水
で希釈し茎葉に散布処理した。
薬剤処理3週間後に草丈を測定し,無処理区の草丈と比
較した抑制率を算出した。
尚,抑制率は小数点以下を四捨五入し,整数で示した。
又,この時無処理区の草丈はいづれも11〜13cmであっ
た。
結果を第3表に示す。
第3表の結果は,本発明化合物が比較化合物に比べ,各
芝草に対して均一に草丈伸長を抑制する効果を有し,寒
冷地等における芝生の一般的造成法である多品種混播育
成方式において刈取作業の軽減化に特に有用であること
を示している。
試験例3(水稲の生育抑制試験) 第二葉が完全に展開した水稲(品種:金南風)に実施例
3に準じて調製した本発明化合物及び比較化合物クロル
メコートの水和剤を有効成分が1kg/ヘクタールになるよ
うにヘクタール当り1000lの水で希釈し茎葉に散布処理
した。
第五葉が完全に抽出した後に,第五葉の茎葉長を1区あ
たり10個体測定し,無処理区の第五葉茎葉長と比較し抑
制率(%)をもとめた。
尚,抑制率は小数点以下を四捨五入し,整数で示した。
結果を第4表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 295/12 A Z 295/22 Z 307/52 307/68 333/20 333/38

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中,R1は水素原子又は低級アルキル基を示し,R2は
    低級アルキル基を示し,R3は水素原子,アルキル基,ア
    ルケニル基,ヒドロキシアルキル基,シクロアルキル
    基,モルホリノ基,アミノアルキル基,N−アルキルアミ
    ノアルキル基,N,N−ジアルキルアミノアルキル基,アル
    コキシカルボニルアルキル基,式−(CH2)lR4(式中,R4
    は低級アルコキシ基,低級アルキルチオ基,ベンジルチ
    オ基,アニリノ基,モルホリノ基,ピペラジノ基又は低
    級アルキル基で置換されてもよいピペリジノ基を示し、
    lは2又は3の整数を示す。),式 (式中Xはハロゲン原子,低級アルキル基,低級アルコ
    キシ基,フェノキシ基又はアルコキシカルボニルアルキ
    ルオキシ基を示し,mは0又は1の整数を示し,nは0〜2
    の整数を示す。),式−CH2R5(式中,R5はフリル基,
    テニル基又はピリジル基を示す。)又は式 (式中,R5は前記と同じ意味を示す。)を示す。〕にて
    表わされるシクロヘキサン誘導体及びその塩。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中,R1は水素原子又は低級アルキル基を示し,R2は
    低級アルキル基を示し,R3は水素原子,アルキル基,ア
    ルケニル基,ヒドロキシアルキル基,シクロアルキル
    基,モルホリノ基,アミノアルキル基,N−アルキルアミ
    ノアルキル基,N,N−ジアルキルアミノアルキル基,アル
    コキシカルボニルアルキル基,式−(CH2)lR4(式中,R4
    は低級アルコキシ基,低級アルキルチオ基,ベンジルチ
    オ基,アニリノ基,モルホリノ基,ピペラジノ基又は低
    級アルキル基で置換されてもよいピペリジノ基を示し、
    lは2又は3の整数を示す。),式 (式中Xはハロゲン原子,低級アルキル基,低級アルコ
    キシ基,フェノキシ基又はアルコキシカルボニルアルキ
    ルオキシ基を示し,mは0又は1の整数を示し,nは0〜2
    の整数を示す。),式−CH2R5(式中,R5はフリル基,
    テニル基又はピリジル基を示す。)又は式 (式中,R5は前記と同じ意味を示す。)を示す。〕にて
    表わされるシクロヘキサン誘導体及びその塩を有効成分
    として含有する植物生長調節剤。
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