JPH069850A - ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 - Google Patents
ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物Info
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- JPH069850A JPH069850A JP6266593A JP6266593A JPH069850A JP H069850 A JPH069850 A JP H069850A JP 6266593 A JP6266593 A JP 6266593A JP 6266593 A JP6266593 A JP 6266593A JP H069850 A JPH069850 A JP H069850A
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- Japan
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- pas
- olefin elastomer
- resin composition
- ethylene
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 オレフィン系エラストマーに次式(1):
【化1】
(式中、RはHまたはアルキル基、Arはグリシジルオ
キシ基含有芳香族炭化水素基、mは1〜4の整数を表
す)で表される化合物をグラフトした変性オレフィン系
エラストマーと、脱イオン処理によってアルカリ金属含
有量が900ppm以下に低減されたポリアリーレンサ
ルファイドとからなる樹脂組成物。 【効果】 ポリアリーレンサルファイドの特性である良
好な耐熱性、機械的強度などを維持したまま、耐衝撃性
が著しく向上した成形品が得られる。
キシ基含有芳香族炭化水素基、mは1〜4の整数を表
す)で表される化合物をグラフトした変性オレフィン系
エラストマーと、脱イオン処理によってアルカリ金属含
有量が900ppm以下に低減されたポリアリーレンサ
ルファイドとからなる樹脂組成物。 【効果】 ポリアリーレンサルファイドの特性である良
好な耐熱性、機械的強度などを維持したまま、耐衝撃性
が著しく向上した成形品が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアリーレンサルフ
ァイド樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、耐衝撃性
その他の機械的物性に優れていて、構造材料用または機
械部品などとして有用な、変性オレフィン系ポリマーを
含むポリアリーレンサルファイド樹脂組成物に関する。
ァイド樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、耐衝撃性
その他の機械的物性に優れていて、構造材料用または機
械部品などとして有用な、変性オレフィン系ポリマーを
含むポリアリーレンサルファイド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンサルファイド(以下、
「PPS」という)によって代表されるポリアリーレン
サルファイド(以下、「PAS」という)は、他の汎用
エンジニアリングプラスチックと比較して高い耐熱性、
耐薬品性、剛性を有しているが、耐衝撃性に劣るという
欠点がある。従って、構造材料用および機械部品として
使用するにはガラス繊維などの補強材を多量に添加しな
ければならない。
「PPS」という)によって代表されるポリアリーレン
サルファイド(以下、「PAS」という)は、他の汎用
エンジニアリングプラスチックと比較して高い耐熱性、
耐薬品性、剛性を有しているが、耐衝撃性に劣るという
欠点がある。従って、構造材料用および機械部品として
使用するにはガラス繊維などの補強材を多量に添加しな
ければならない。
【0003】一般に、耐衝撃性に劣る樹脂の耐衝撃性を
改良する目的でエラストマーを添加してアロイ化する手
法が採られているが、PASの場合多くのエラストマー
との相溶性が高くないため、エラストマーによるアロイ
化は不十分である。PASの耐衝撃性その他の特性を改
善する目的で、PASにα−オレフィン−グリシジルメ
タクリレート共重合体をブレンドすることが提案されて
いる(特開昭61−21156号) が、PAS本来の優
れた特性を損うことなく、耐衝撃性を大巾に改良するこ
とは困難である。
改良する目的でエラストマーを添加してアロイ化する手
法が採られているが、PASの場合多くのエラストマー
との相溶性が高くないため、エラストマーによるアロイ
化は不十分である。PASの耐衝撃性その他の特性を改
善する目的で、PASにα−オレフィン−グリシジルメ
タクリレート共重合体をブレンドすることが提案されて
いる(特開昭61−21156号) が、PAS本来の優
れた特性を損うことなく、耐衝撃性を大巾に改良するこ
とは困難である。
【0004】また、国際公開WO91/14717に
は、ポリオレフィンにグリシジル基含有(メタ)アクリ
ルアミド単量体をグラフトした変性ポリオレフィンが記
載され、さらに、この文献には、この変性ポリオレフィ
ンをポリエステル、PPSその他の樹脂にブレンドする
ことが記載されている。この変性ポリオレフィンをPP
Sにブレンドしたものは、PPS本来の良好な特性を保
有するとともに改良された耐衝撃性を有している。しか
しながら、その耐衝撃性は十分高いとは言えず、より高
い耐衝撃性が望まれている。
は、ポリオレフィンにグリシジル基含有(メタ)アクリ
ルアミド単量体をグラフトした変性ポリオレフィンが記
載され、さらに、この文献には、この変性ポリオレフィ
ンをポリエステル、PPSその他の樹脂にブレンドする
ことが記載されている。この変性ポリオレフィンをPP
Sにブレンドしたものは、PPS本来の良好な特性を保
有するとともに改良された耐衝撃性を有している。しか
しながら、その耐衝撃性は十分高いとは言えず、より高
い耐衝撃性が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、PA
S本来の良好な耐熱性、機械的強度などを維持したま
ま、耐衝撃性が著しく改良されたPAS樹脂組成物を提
供することにある。
S本来の良好な耐熱性、機械的強度などを維持したま
ま、耐衝撃性が著しく改良されたPAS樹脂組成物を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明の
PAS樹脂組成物によって達成される。すなわち、本発
明は、オレフィン系エラストマーに次の一般式(1):
PAS樹脂組成物によって達成される。すなわち、本発
明は、オレフィン系エラストマーに次の一般式(1):
【化2】 (式中、RはHまたは炭素数1〜6のアルキル基であ
り、Arは少くとも一つのグリシジルオキシ基を有する
炭素数6〜20の芳香族炭化水素基であり、mは1〜4
の整数を表す)で表されるグリシジル化合物をグラフト
した変性オレフィン系エラストマーと(B)脱イオン処
理によってアルカリ金属含有量が900ppm以下に低
減されたポリアリーレンサルファイドとからなることを
特徴とする、変性オレフィン系エラストマーを含むポリ
アリーレンサルファイド樹脂組成物を提供する。
り、Arは少くとも一つのグリシジルオキシ基を有する
炭素数6〜20の芳香族炭化水素基であり、mは1〜4
の整数を表す)で表されるグリシジル化合物をグラフト
した変性オレフィン系エラストマーと(B)脱イオン処
理によってアルカリ金属含有量が900ppm以下に低
減されたポリアリーレンサルファイドとからなることを
特徴とする、変性オレフィン系エラストマーを含むポリ
アリーレンサルファイド樹脂組成物を提供する。
【0007】本発明において使用するPASは、その骨
格が次の式(2)で表わされるアリーレンサルファイド
結合からなるか、または該アリーレンサルファイド結合
(2)を主成分とし、
格が次の式(2)で表わされるアリーレンサルファイド
結合からなるか、または該アリーレンサルファイド結合
(2)を主成分とし、
【0008】
【化3】
【0009】次の式(3)で示されるエーテル結合、次
の式(4)で示されるスルホン結合、次の式(5)で示
されるビフェニル結合、次の式(6)で示される置換フ
ェニルスルフィド結合(但し、式(6)中、R1 はアル
キル、ニトロ、フェニル、アルコキシ、またはカルボキ
シル基を示す。) 、次の式(7) で示される3官能結合で
例示されるような共重合成分から導かれる結合を劣成分
として含有していてもよい。但し、当該共重合成分は、
30モル%未満であることが好ましい。
の式(4)で示されるスルホン結合、次の式(5)で示
されるビフェニル結合、次の式(6)で示される置換フ
ェニルスルフィド結合(但し、式(6)中、R1 はアル
キル、ニトロ、フェニル、アルコキシ、またはカルボキ
シル基を示す。) 、次の式(7) で示される3官能結合で
例示されるような共重合成分から導かれる結合を劣成分
として含有していてもよい。但し、当該共重合成分は、
30モル%未満であることが好ましい。
【0010】
【化4】 上記のような骨格を有するPASは、例えば、アルカリ
金属サルファイド(代表的には硫化ソーダ)とジハロゲ
ン化物とを反応させることによって得られる。ここで、
原料として使用されるジハロゲン化物の例としては、下
記の式で示されるジハロゲン化ベンゼンが挙げられる。
金属サルファイド(代表的には硫化ソーダ)とジハロゲ
ン化物とを反応させることによって得られる。ここで、
原料として使用されるジハロゲン化物の例としては、下
記の式で示されるジハロゲン化ベンゼンが挙げられる。
【0011】
【化5】 (式中R2 は炭素原子1〜3個のアルキルもしくはアル
コキシ基を示し、nは0〜3の整数を示し、Xはハロゲ
ン原子を示す) 。
コキシ基を示し、nは0〜3の整数を示し、Xはハロゲ
ン原子を示す) 。
【0012】かかるジハロゲン化ベンゼンの具体例とし
ては、次の式で示される化合物が挙げられる。但し、こ
れらの式において、X1 はハロゲン原子であって、その
例としてClまたはBrが挙げられる。これらジハロゲ
ン化ベンゼンは、一般に混合物の形態で用いられるが、
この混合物中にパラ体のジハロゲン化物が85モル%以
上含まれることが好ましい。
ては、次の式で示される化合物が挙げられる。但し、こ
れらの式において、X1 はハロゲン原子であって、その
例としてClまたはBrが挙げられる。これらジハロゲ
ン化ベンゼンは、一般に混合物の形態で用いられるが、
この混合物中にパラ体のジハロゲン化物が85モル%以
上含まれることが好ましい。
【0013】
【化6】
【0014】アルカリ金属サルファイドとジハロゲン化
物との反応に際して、必要に応じて、ジハロゲン化物に
対し5モル%以下の範囲内で、トリクロルベンゼンなど
のトリハロゲン化物を反応系に添加してもよい。重合反
応は、極性溶媒中で、好ましくは、N−メチル−2−ピ
ロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド系溶媒やスルホランなどのスルホン系溶媒中で行なう
とよい。この際に、重合度を調節するために、カルボン
酸やスルホン酸のアルカリ金属塩、水酸化アルカリなど
を添加するのが望ましい。好ましい重合反応の温度およ
び時間は、およそ120〜300℃で2〜10時間であ
る。反応は不活性ガスの雰囲気下に行なうのが望まし
い。反応終了後、固体生成物をろ別し、脱イオン水で十
分洗浄、乾燥してPAS樹脂が得られる。
物との反応に際して、必要に応じて、ジハロゲン化物に
対し5モル%以下の範囲内で、トリクロルベンゼンなど
のトリハロゲン化物を反応系に添加してもよい。重合反
応は、極性溶媒中で、好ましくは、N−メチル−2−ピ
ロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド系溶媒やスルホランなどのスルホン系溶媒中で行なう
とよい。この際に、重合度を調節するために、カルボン
酸やスルホン酸のアルカリ金属塩、水酸化アルカリなど
を添加するのが望ましい。好ましい重合反応の温度およ
び時間は、およそ120〜300℃で2〜10時間であ
る。反応は不活性ガスの雰囲気下に行なうのが望まし
い。反応終了後、固体生成物をろ別し、脱イオン水で十
分洗浄、乾燥してPAS樹脂が得られる。
【0015】PASは重合後酸素雰囲気において加熱す
ることにより、あるいは過酸化物などの架橋剤を添加し
て加熱することにより架橋して、より高分子量化したう
え使用することも可能である。本発明で使用するPAS
は上記のように種々のタイプのものが広く使用可能であ
るが、上記のように、重合後に常法により精製されただ
けのPASは、一般に約1000〜約2000ppm、
時にはそれ以上のNaまたはその他のアルカリ金属を含
有している。従って、本発明では、さらに脱イオン処理
して、ナトリウムその他のアルカリ金属の含有量を90
0ppm以下に低減したものを用いることが肝要であ
る。特に、アルカリ金属含有量が500ppm以下のP
ASを用いることが好ましい。
ることにより、あるいは過酸化物などの架橋剤を添加し
て加熱することにより架橋して、より高分子量化したう
え使用することも可能である。本発明で使用するPAS
は上記のように種々のタイプのものが広く使用可能であ
るが、上記のように、重合後に常法により精製されただ
けのPASは、一般に約1000〜約2000ppm、
時にはそれ以上のNaまたはその他のアルカリ金属を含
有している。従って、本発明では、さらに脱イオン処理
して、ナトリウムその他のアルカリ金属の含有量を90
0ppm以下に低減したものを用いることが肝要であ
る。特に、アルカリ金属含有量が500ppm以下のP
ASを用いることが好ましい。
【0016】脱イオン処理としては酸処理が挙げられ
る。酸処理の代表的な方法は、酸またはその水溶液にP
ASを浸漬せしめる方法である。酸処理に際し、適宜攪
拌または加熱することも可能である。酸処理方法の具体
例としては、pH4の酢酸水溶液にPAS粉末を浸漬
し、約30分間攪拌する方法が挙げられる。酸処理を施
されたPASは残留している酸または塩を除去するた
め、水または温水で数回洗浄することが必要である。洗
浄に用いる水は、酸処理による変性効果を損わぬよう蒸
留水および脱イオン水であることが好ましい。PASの
酸処理に用いる酸は、PASを分解する作用を有しない
ものであれば特に制限はなく、その具体例としては酢
酸、塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸、プロピオン酸が
挙げられる。なかでも、酢酸および塩酸が好ましく、ま
た、硝酸はPASを分解劣化させるので好ましくない。
る。酸処理の代表的な方法は、酸またはその水溶液にP
ASを浸漬せしめる方法である。酸処理に際し、適宜攪
拌または加熱することも可能である。酸処理方法の具体
例としては、pH4の酢酸水溶液にPAS粉末を浸漬
し、約30分間攪拌する方法が挙げられる。酸処理を施
されたPASは残留している酸または塩を除去するた
め、水または温水で数回洗浄することが必要である。洗
浄に用いる水は、酸処理による変性効果を損わぬよう蒸
留水および脱イオン水であることが好ましい。PASの
酸処理に用いる酸は、PASを分解する作用を有しない
ものであれば特に制限はなく、その具体例としては酢
酸、塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸、プロピオン酸が
挙げられる。なかでも、酢酸および塩酸が好ましく、ま
た、硝酸はPASを分解劣化させるので好ましくない。
【0017】本発明において使用する変性オレフィン系
エラストマーとは、(i)オレフィン系エラストマー
を、(ii)アクリルアミド基とエポキシ基とを有する特
定のグリシジル化合物により変性してなるものである。
上記(i)オレフィン系エラストマーとは、エチレン
と、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチ
ル−1−ペンテンなどのエチレン以外のα−オレフィン
の1種または2種以上との共重合体ゴムを意味する。上
記エチレンとエチレン以外のα−オレフィンの1種また
は2種以上との共重合体ゴムとしては、典型的にはエチ
レン−ブテン共重合体ゴム(EBR)、エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム(EPR)およびエチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)などが挙げられ
る。エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPD
M)中のジエンとしては、ジシクロペンタジエン、1,
4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノル
ボルネンなどの非共役ジエンまたはブタジエン、イソプ
レンなどの共役ジエンを使用することができる。
エラストマーとは、(i)オレフィン系エラストマー
を、(ii)アクリルアミド基とエポキシ基とを有する特
定のグリシジル化合物により変性してなるものである。
上記(i)オレフィン系エラストマーとは、エチレン
と、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチ
ル−1−ペンテンなどのエチレン以外のα−オレフィン
の1種または2種以上との共重合体ゴムを意味する。上
記エチレンとエチレン以外のα−オレフィンの1種また
は2種以上との共重合体ゴムとしては、典型的にはエチ
レン−ブテン共重合体ゴム(EBR)、エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム(EPR)およびエチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)などが挙げられ
る。エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPD
M)中のジエンとしては、ジシクロペンタジエン、1,
4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノル
ボルネンなどの非共役ジエンまたはブタジエン、イソプ
レンなどの共役ジエンを使用することができる。
【0018】上記オレフィン系エラストマー中のエチレ
ンの含有量は、概して5〜95重量%であり、好ましく
は10〜90重量%である。エチレンの含有量が5重量
%未満、あるいは95重量%を超えると、エラストマー
としての性質の発現が困難となる。このようなオレフィ
ン系エラストマーの結晶化度は、通常40重量%以下で
ある。
ンの含有量は、概して5〜95重量%であり、好ましく
は10〜90重量%である。エチレンの含有量が5重量
%未満、あるいは95重量%を超えると、エラストマー
としての性質の発現が困難となる。このようなオレフィ
ン系エラストマーの結晶化度は、通常40重量%以下で
ある。
【0019】本発明において使用するオレフィン系エラ
ストマーの代表的一例であるエチレン−プロピレン共重
合体ゴム(EPR)は、エチレンから誘導される繰り返
し単位の含有率が50〜80モル%、プロピレンから誘
導される繰り返し単位の含有率が20〜50モル%であ
ることが好ましい。より好ましい範囲は、エチレン系繰
り返し単位が60〜70モル%、プロピレン系繰り返し
単位が30〜40モル%である。また、EPRのメルト
フローレート(MFR、230℃、2.16kg荷重)
は0.01〜50g/10分の範囲内にあるのが好まし
く、より好ましくは0.5〜30g/10分である。
ストマーの代表的一例であるエチレン−プロピレン共重
合体ゴム(EPR)は、エチレンから誘導される繰り返
し単位の含有率が50〜80モル%、プロピレンから誘
導される繰り返し単位の含有率が20〜50モル%であ
ることが好ましい。より好ましい範囲は、エチレン系繰
り返し単位が60〜70モル%、プロピレン系繰り返し
単位が30〜40モル%である。また、EPRのメルト
フローレート(MFR、230℃、2.16kg荷重)
は0.01〜50g/10分の範囲内にあるのが好まし
く、より好ましくは0.5〜30g/10分である。
【0020】オレフィン系エラストマーの他の代表的一
例であるエチレン−ブテン共重合体ゴム(EBR)は、
エチレンから誘導される繰り返し単位の含有率が50〜
90モル%、ブテンから誘導される繰り返し単位の含有
率が10〜50モル%であることが好ましい。より好ま
しい範囲は、エチレン系繰り返し単位が60〜80モル
%、ブテン系繰り返し単位が20〜40モル%である。
また、EBRのメルトフローレート(MFR、230
℃、2.16kg荷重)は0.01〜50g/10分の
範囲内にあるのが好ましく、より好ましくは0.5〜3
0g/10分である。
例であるエチレン−ブテン共重合体ゴム(EBR)は、
エチレンから誘導される繰り返し単位の含有率が50〜
90モル%、ブテンから誘導される繰り返し単位の含有
率が10〜50モル%であることが好ましい。より好ま
しい範囲は、エチレン系繰り返し単位が60〜80モル
%、ブテン系繰り返し単位が20〜40モル%である。
また、EBRのメルトフローレート(MFR、230
℃、2.16kg荷重)は0.01〜50g/10分の
範囲内にあるのが好ましく、より好ましくは0.5〜3
0g/10分である。
【0021】また、オレフィン系エラストマーのさらに
他の代表的一例であるエチレン−プロピレン−ジエン共
重合体(EPDM)は、エチレンから誘導される繰り返
し単位の含有率が40〜70モル%、プロピレンから誘
導される繰り返し単位の含有率が30〜60モル%、お
よびジエンから誘導される繰り返し単位の含有率が1〜
10モル%であることが好ましい。よりより好ましい範
囲は、エチレン系繰り返し単位が50〜60モル%、プ
ロピレン系繰り返し単位が40〜50モル%、およびジ
エン系繰り返し単位が3〜6モル%である。さらに、E
PDMのメルトフローレート(MFR、230℃、2.
16kg荷重)は0.01〜50g/10分の範囲内に
あるのが好ましく、より好ましくは0.1〜30g/1
0分である。
他の代表的一例であるエチレン−プロピレン−ジエン共
重合体(EPDM)は、エチレンから誘導される繰り返
し単位の含有率が40〜70モル%、プロピレンから誘
導される繰り返し単位の含有率が30〜60モル%、お
よびジエンから誘導される繰り返し単位の含有率が1〜
10モル%であることが好ましい。よりより好ましい範
囲は、エチレン系繰り返し単位が50〜60モル%、プ
ロピレン系繰り返し単位が40〜50モル%、およびジ
エン系繰り返し単位が3〜6モル%である。さらに、E
PDMのメルトフローレート(MFR、230℃、2.
16kg荷重)は0.01〜50g/10分の範囲内に
あるのが好ましく、より好ましくは0.1〜30g/1
0分である。
【0022】オレフィン系エラストマーの代表的例であ
るエチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン
−ブテン共重合体ゴム(EBR)及びエチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体(EPDM)は、基本的には上記
の繰返し単位からなるものであるが、これらの共重合体
の特性を損なわない範囲内で、たとえば4−メチル−1
−ペンテンなどの他のα−オレフィンから誘導される繰
り返し単位などの他の繰り返し単位を10モル%以下の
割合で含んでもよい。
るエチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン
−ブテン共重合体ゴム(EBR)及びエチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体(EPDM)は、基本的には上記
の繰返し単位からなるものであるが、これらの共重合体
の特性を損なわない範囲内で、たとえば4−メチル−1
−ペンテンなどの他のα−オレフィンから誘導される繰
り返し単位などの他の繰り返し単位を10モル%以下の
割合で含んでもよい。
【0023】本発明においては、所望により、上述した
(i)オレフィン系エラストマーにポリオレフィンを8
0重量%以下混合したオレフィン系エラストマー組成物
も用いることができる。オレフィン系エラストマーに加
えて使用し得るポリオレフィンとしては、エチレン、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1
−ペンテンなどのα−オレフィンの単独重合体、エチレ
ンとプロピレンもしくは他のα−オレフィンとの非エラ
ストマー性共重合体、またはこれらのα−オレフィンの
2種以上の非エラストマー性共重合体、またはこれらの
単独重合体どうし、共重合体どうし、さらには単独重合
体と共重合体とをブレンドしたものを用いることができ
る。
(i)オレフィン系エラストマーにポリオレフィンを8
0重量%以下混合したオレフィン系エラストマー組成物
も用いることができる。オレフィン系エラストマーに加
えて使用し得るポリオレフィンとしては、エチレン、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1
−ペンテンなどのα−オレフィンの単独重合体、エチレ
ンとプロピレンもしくは他のα−オレフィンとの非エラ
ストマー性共重合体、またはこれらのα−オレフィンの
2種以上の非エラストマー性共重合体、またはこれらの
単独重合体どうし、共重合体どうし、さらには単独重合
体と共重合体とをブレンドしたものを用いることができ
る。
【0024】ポリオレフィンを混合する場合、その混合
量はオレフィン系エラストマー+ポリオレフィンを10
0重量%として、80重量%以下、好ましくは50重量
%以下である。ポリオレフィンの混合量が80重量%を
超えると、エラストマーとしての特性が失われる。
量はオレフィン系エラストマー+ポリオレフィンを10
0重量%として、80重量%以下、好ましくは50重量
%以下である。ポリオレフィンの混合量が80重量%を
超えると、エラストマーとしての特性が失われる。
【0025】また、本発明において、オレフィン系ポリ
マーの変性に用いる(ii)変性用モノマーは、下記一般
式(1):
マーの変性に用いる(ii)変性用モノマーは、下記一般
式(1):
【化7】 (式中、RはHまたは炭素数1〜6のアルキル基であ
り、Arは少くとも一つのグリシジルオキシ基を有する
炭素数6〜20の芳香族炭化水素基であり、mは1〜4
の整数を表す)で表されるグリシジル化合物である。
り、Arは少くとも一つのグリシジルオキシ基を有する
炭素数6〜20の芳香族炭化水素基であり、mは1〜4
の整数を表す)で表されるグリシジル化合物である。
【0026】好ましいグリシジル化合物としては、下記
一般式(8)で表わされるものが挙げられる。
一般式(8)で表わされるものが挙げられる。
【化8】 (式中、RはHまたは炭素数1〜6のアルキル基であ
る。)
る。)
【0027】このようなグリシジル化合物は、例えば特
開昭60−130580号に示されるように、以下のよ
うな方法により製造することができる。まず、少なくと
も1つのフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素
と、N−メチロールアクリルアミドまたはN−メチロー
ルメタアクリルアミド、あるいはN−メチロールメタア
クリルアミドのアルキルエーテル誘導体(以下、これら
をN−メチロールアクリルアミド類という)を酸触媒を
用いて縮合させることにより、下記一般式(9):
開昭60−130580号に示されるように、以下のよ
うな方法により製造することができる。まず、少なくと
も1つのフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素
と、N−メチロールアクリルアミドまたはN−メチロー
ルメタアクリルアミド、あるいはN−メチロールメタア
クリルアミドのアルキルエーテル誘導体(以下、これら
をN−メチロールアクリルアミド類という)を酸触媒を
用いて縮合させることにより、下記一般式(9):
【化9】 (式中、RはHまたは炭素数1〜6のアルキル基であ
り、Ar′は少くとも1つの水酸基を有する炭素数6〜
20の芳香族炭化水素基であり、nは1〜4の整数を表
す。)で表される化合物を製造する。
り、Ar′は少くとも1つの水酸基を有する炭素数6〜
20の芳香族炭化水素基であり、nは1〜4の整数を表
す。)で表される化合物を製造する。
【0028】上記、少なくとも1つのフェノール性水酸
基を有する芳香族炭化水素としては特に制限はないが、
例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、
p−クレゾール、2,6−キシレノール、2,4−キシ
レノール、o−クロルフェノール、m−クロルフェノー
ル、o−フェニルフェノール、p−クロルフェノール、
2,6−ジフェニルフェノールなどのフェノール性化合
物、ヒドロキノン、カテコール、フロログルシノールな
どのポリフェノール性化合物、1−ナフトール、2−ナ
フトール、9−ヒドロキシアントラセンなどの多環式ヒ
ドロキシ化合物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(ビスフェノール−A)、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタンなどのビスフェノール類などが
挙げられる。
基を有する芳香族炭化水素としては特に制限はないが、
例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、
p−クレゾール、2,6−キシレノール、2,4−キシ
レノール、o−クロルフェノール、m−クロルフェノー
ル、o−フェニルフェノール、p−クロルフェノール、
2,6−ジフェニルフェノールなどのフェノール性化合
物、ヒドロキノン、カテコール、フロログルシノールな
どのポリフェノール性化合物、1−ナフトール、2−ナ
フトール、9−ヒドロキシアントラセンなどの多環式ヒ
ドロキシ化合物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(ビスフェノール−A)、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタンなどのビスフェノール類などが
挙げられる。
【0029】次に、上記一般式(9)で表される化合物
の水酸基をグリシジル化することにより、一般式(1)
で表されるグリシジル化合物を得ることができる。この
グリシジル化は、一般式(9)で表される化合物とエピ
ハロヒドリンとの付加反応を行った後、苛性アルカリに
より脱ハロゲン化水素化することにより行うのが好まし
い。上記エピハロヒドリンとしてはエピクロルヒドリ
ン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリンなどを用
いることができる。
の水酸基をグリシジル化することにより、一般式(1)
で表されるグリシジル化合物を得ることができる。この
グリシジル化は、一般式(9)で表される化合物とエピ
ハロヒドリンとの付加反応を行った後、苛性アルカリに
より脱ハロゲン化水素化することにより行うのが好まし
い。上記エピハロヒドリンとしてはエピクロルヒドリ
ン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリンなどを用
いることができる。
【0030】エピハロヒドリンとの付加反応は、相間移
動触媒を用いて行う。相間移動触媒としては、例えばテ
トラブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチ
ルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモ
ニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩、テトラ
フェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチル
ホスホニウムクロライドなどの第4級ホスニウム塩など
を用いることができる。上記相間移動触媒の使用量は、
一般式(9)で表される化合物を100モル%として、
0.01〜100モル%の範囲であるのが好ましい。特
に好ましい相間移動触媒の使用量は、0.05〜10モ
ル%である。また反応温度および反応時間は50〜12
0℃で5分〜2時間、より好ましは80〜110℃で1
0〜30分である。
動触媒を用いて行う。相間移動触媒としては、例えばテ
トラブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチ
ルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモ
ニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩、テトラ
フェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチル
ホスホニウムクロライドなどの第4級ホスニウム塩など
を用いることができる。上記相間移動触媒の使用量は、
一般式(9)で表される化合物を100モル%として、
0.01〜100モル%の範囲であるのが好ましい。特
に好ましい相間移動触媒の使用量は、0.05〜10モ
ル%である。また反応温度および反応時間は50〜12
0℃で5分〜2時間、より好ましは80〜110℃で1
0〜30分である。
【0031】エピハロヒドリンの付加に続いて、苛性ア
ルカリにより脱ハロゲン化水素化を行う。苛性アルカリ
としては、苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化リチウムなど
が使用できる。これらは固体のままか、または水溶液と
して用いることができる。また、脱ハロゲン化水素化の
触媒としては上述の相間移動触媒と同様のものを用いる
ことができる。また上記相間移動触媒以外の触媒も使用
でき、そのような触媒としては、クラウンエーテル類、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチ
レングリコールなどが挙げられる。
ルカリにより脱ハロゲン化水素化を行う。苛性アルカリ
としては、苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化リチウムなど
が使用できる。これらは固体のままか、または水溶液と
して用いることができる。また、脱ハロゲン化水素化の
触媒としては上述の相間移動触媒と同様のものを用いる
ことができる。また上記相間移動触媒以外の触媒も使用
でき、そのような触媒としては、クラウンエーテル類、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチ
レングリコールなどが挙げられる。
【0032】上記苛性アルカリの使用量は、一般式
(9)で表される化合物に対して等モル量を使用するの
が好ましい。より好ましくは、1.1〜1.5倍モルを
使用する。また反応温度および反応時間は20〜90℃
で10分〜3時間、より好ましは40〜70℃で30分
〜20時間である。
(9)で表される化合物に対して等モル量を使用するの
が好ましい。より好ましくは、1.1〜1.5倍モルを
使用する。また反応温度および反応時間は20〜90℃
で10分〜3時間、より好ましは40〜70℃で30分
〜20時間である。
【0033】このようなグリシジル化合物によるオレフ
ィン系エラストマー(またはオレフィン系エラストマー
組成物)の変性(グラフト重合)は、溶液法または溶融
混練法のいずれでも行うことができる。溶融混練法の場
合、オレフィン系エラストマーと上述した変性用のグリ
シジル化合物、および必要に応じて触媒を、押出機や二
軸混練機などに投入し、180〜300℃の温度に加熱
して溶融しながら0.1〜20分混練する。また、溶液
法の場合、キシレンなどの有機溶剤に上記出発物質を溶
解し、90〜200℃の温度で0.1〜100時間攪拌
しながら行う。いずれの場合にも、触媒として通常のラ
ジカル重合用触媒を用いることができ、その具体例とし
ては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化ジ
ターシャリーブチル、過酸化アセチル、ターシャリーブ
チルペルオキシ安息香酸、過酸化ジクミル、ペルオキシ
安息香酸、ペルオキシ酢酸、ターシャリーブチルペルオ
キシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ジターシ
ャリーブチルペルオキシヘキシンなどの過酸化物類や、
アゾビスイソブチロニトリルなどのジアゾ化合物類等が
挙げられる。触媒の添加量は変性のグリシジル化合物1
00重量部に対して0.1〜10重量部程度である。な
お、上記グラフト反応時にフェノール系酸化防止剤を添
加することができる。ただし、ラジカル重合用触媒を添
加しない場合には、添加しない方が好ましい。
ィン系エラストマー(またはオレフィン系エラストマー
組成物)の変性(グラフト重合)は、溶液法または溶融
混練法のいずれでも行うことができる。溶融混練法の場
合、オレフィン系エラストマーと上述した変性用のグリ
シジル化合物、および必要に応じて触媒を、押出機や二
軸混練機などに投入し、180〜300℃の温度に加熱
して溶融しながら0.1〜20分混練する。また、溶液
法の場合、キシレンなどの有機溶剤に上記出発物質を溶
解し、90〜200℃の温度で0.1〜100時間攪拌
しながら行う。いずれの場合にも、触媒として通常のラ
ジカル重合用触媒を用いることができ、その具体例とし
ては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化ジ
ターシャリーブチル、過酸化アセチル、ターシャリーブ
チルペルオキシ安息香酸、過酸化ジクミル、ペルオキシ
安息香酸、ペルオキシ酢酸、ターシャリーブチルペルオ
キシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ジターシ
ャリーブチルペルオキシヘキシンなどの過酸化物類や、
アゾビスイソブチロニトリルなどのジアゾ化合物類等が
挙げられる。触媒の添加量は変性のグリシジル化合物1
00重量部に対して0.1〜10重量部程度である。な
お、上記グラフト反応時にフェノール系酸化防止剤を添
加することができる。ただし、ラジカル重合用触媒を添
加しない場合には、添加しない方が好ましい。
【0034】前記(ii)グリシジル化合物の配合割合
は、前記(i)オレフィン系エラストマー(またはオレ
フィン系エラストマー組成物)100重量部に対して、
0.01〜30重量部、好ましくは0.1〜10重量部
である。グリシジル化合物の配合量が0.01重量部未
満では、高グラフト率の達成が困難であり、また30重
量部を超えると得られる変性オレフィン系エラストマー
の分子量が低下する。
は、前記(i)オレフィン系エラストマー(またはオレ
フィン系エラストマー組成物)100重量部に対して、
0.01〜30重量部、好ましくは0.1〜10重量部
である。グリシジル化合物の配合量が0.01重量部未
満では、高グラフト率の達成が困難であり、また30重
量部を超えると得られる変性オレフィン系エラストマー
の分子量が低下する。
【0035】上述したような(a)変性オレフィン系エ
ラストマーと(b)PASとの配合割合は、両者の合計
重量に基づき、(a)変性オレフィン系エラストマーが
2〜70重量%、好ましくは10〜40重量%であり、
(b)PASが98〜30重量%、好ましくは90〜6
0重量%である。(a)変性オレフィン系エラストマー
が2重量%未満では(すなわち、(b)PASが98重
量%を越えると)、その配合によるPASの耐衝撃性等
の物性の改善の効果が充分でなく、また(a)変性オレ
フィン系エラストマーが70重量%を越えると(すなわ
ち、(b)PASが30重量%未満では)、PASの特
性が損なわれる。
ラストマーと(b)PASとの配合割合は、両者の合計
重量に基づき、(a)変性オレフィン系エラストマーが
2〜70重量%、好ましくは10〜40重量%であり、
(b)PASが98〜30重量%、好ましくは90〜6
0重量%である。(a)変性オレフィン系エラストマー
が2重量%未満では(すなわち、(b)PASが98重
量%を越えると)、その配合によるPASの耐衝撃性等
の物性の改善の効果が充分でなく、また(a)変性オレ
フィン系エラストマーが70重量%を越えると(すなわ
ち、(b)PASが30重量%未満では)、PASの特
性が損なわれる。
【0036】本発明のPAS樹脂組成物には、無機フィ
ラー、カーボンブラックなどの充填剤や、その他その改
質を目的として、他の添加剤、例えば熱安定剤、光安定
剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、発泡剤、核剤などを
添加することができる。さらに、本発明が目的とする優
れた耐衝撃性が得られる限り、脱イオン処理をしていな
いPASを少量加えてもよい。
ラー、カーボンブラックなどの充填剤や、その他その改
質を目的として、他の添加剤、例えば熱安定剤、光安定
剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、発泡剤、核剤などを
添加することができる。さらに、本発明が目的とする優
れた耐衝撃性が得られる限り、脱イオン処理をしていな
いPASを少量加えてもよい。
【0037】このような(a)変性オレフィン系エラス
トマーと(b)脱イオン処理PASとからなる本発明の
組成物は、(a)変性オレフィン系エラストマーと
(b)脱イオン処理PASと必要に応じて添加される各
種添加剤とを、一軸押出機、二軸押出機、バンバリミキ
サー、混練ロール、ブラベンダー・プラストグラフ(登
録商標)などの混練機を用いて220〜300℃、好ま
しくは240〜280℃で加熱溶融状態で混練すること
により得ることができる。
トマーと(b)脱イオン処理PASとからなる本発明の
組成物は、(a)変性オレフィン系エラストマーと
(b)脱イオン処理PASと必要に応じて添加される各
種添加剤とを、一軸押出機、二軸押出機、バンバリミキ
サー、混練ロール、ブラベンダー・プラストグラフ(登
録商標)などの混練機を用いて220〜300℃、好ま
しくは240〜280℃で加熱溶融状態で混練すること
により得ることができる。
【0038】
(ロ)エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR) 〔プロピレン含有量70%、メルトフローレート(23
0℃、2.16kg荷重)1.7g/10分〕
0℃、2.16kg荷重)1.7g/10分〕
【0039】[ 2 ]変性用モノマー AXE:化学式(8)で表されるグリシジル化合物〔鐘
淵化学工業(株)製〕 [ 3 ]ラジカル発生剤 POX:パーヘキシン2−5B〔日本油脂(株)製〕 [ 4 ]ポリアリーレンサルファイド (イ)ポリ(p−フェニレン)サルファイド(トープレ
ン社製PPS、Na含有量約2000ppm) (ロ)ポリ(p−フェニレン)サルファイド(トープレ
ン社製PPSをpH4の酢酸水溶液に浸漬し、30分間
攪拌することによってNa含有量を120ppmに低減
したもの)
淵化学工業(株)製〕 [ 3 ]ラジカル発生剤 POX:パーヘキシン2−5B〔日本油脂(株)製〕 [ 4 ]ポリアリーレンサルファイド (イ)ポリ(p−フェニレン)サルファイド(トープレ
ン社製PPS、Na含有量約2000ppm) (ロ)ポリ(p−フェニレン)サルファイド(トープレ
ン社製PPSをpH4の酢酸水溶液に浸漬し、30分間
攪拌することによってNa含有量を120ppmに低減
したもの)
【0040】実施例1〜10、比較例1〜18 オレフィン系エラストマーと、表1ー表3に示す変性用
モノマーと、さらに同表に示す量のラジカル発生剤とを
ヘンシェルミキサーにより、ドライブレンドし、その後
30mmφ、L/D=25の単軸押出機中で、200
℃、30rpmで溶融混練してグラフト重合させた。こ
のようにして得られた変性オレフィン系エラストマーの
メルトフローレート(MFR)および変性用モノマーの
グラフト率を測定した。結果を表1〜表3に示す。
モノマーと、さらに同表に示す量のラジカル発生剤とを
ヘンシェルミキサーにより、ドライブレンドし、その後
30mmφ、L/D=25の単軸押出機中で、200
℃、30rpmで溶融混練してグラフト重合させた。こ
のようにして得られた変性オレフィン系エラストマーの
メルトフローレート(MFR)および変性用モノマーの
グラフト率を測定した。結果を表1〜表3に示す。
【0041】次に上記変性オレフィン系エラストマー
と、表1〜表3に示す各種PPSとを同表に示す割合で
混合し、20mmφの二軸押出機により、300℃、1
400rpmで混練し、樹脂組成物を得た。このように
して得られた熱可塑性樹脂組成物の23℃でのデュポン
衝撃強度、アイゾット衝撃強度、曲げ弾性率、曲げ強
度、引張降伏強度、引張破断伸びを下記の基準に基づい
て測定した。結果を表1〜表3に示す。
と、表1〜表3に示す各種PPSとを同表に示す割合で
混合し、20mmφの二軸押出機により、300℃、1
400rpmで混練し、樹脂組成物を得た。このように
して得られた熱可塑性樹脂組成物の23℃でのデュポン
衝撃強度、アイゾット衝撃強度、曲げ弾性率、曲げ強
度、引張降伏強度、引張破断伸びを下記の基準に基づい
て測定した。結果を表1〜表3に示す。
【0042】(1)メルトフローレート(MFR):J
IS K7210により測定。(温度190℃、荷重
1.05kg) (2)変性用モノマーのグラフト率:変性オレフィン系
エラストマーを沸騰キシレンに溶解し、不溶分を除去し
た後、メタノールにより溶解成分を沈澱させ、これを5
0μm程度の厚さにプレスし、IRスペクトルを測定
し、AXEのC=O結合の伸縮のピーク(1648cm
-1) と、アイソタクティックPPに特有のピークの一つ
(840cm-1)との比から、算出した。 (3)デュポン衝撃試験:JIS K7211により測
定。 (4)アイゾット衝撃強度:JIS K7110により
測定。 (5)曲げ弾性率および曲げ強度:JIS K7203
により測定。 (6)引張降伏強度:JIS K7113により測定。 (7)引張破断伸び:JIS K7113により測定。
IS K7210により測定。(温度190℃、荷重
1.05kg) (2)変性用モノマーのグラフト率:変性オレフィン系
エラストマーを沸騰キシレンに溶解し、不溶分を除去し
た後、メタノールにより溶解成分を沈澱させ、これを5
0μm程度の厚さにプレスし、IRスペクトルを測定
し、AXEのC=O結合の伸縮のピーク(1648cm
-1) と、アイソタクティックPPに特有のピークの一つ
(840cm-1)との比から、算出した。 (3)デュポン衝撃試験:JIS K7211により測
定。 (4)アイゾット衝撃強度:JIS K7110により
測定。 (5)曲げ弾性率および曲げ強度:JIS K7203
により測定。 (6)引張降伏強度:JIS K7113により測定。 (7)引張破断伸び:JIS K7113により測定。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【作用および発明の効果】表1〜表3から明らかなよう
に、常法により精製されたPPSと変性オレフィン系エ
ラストマーとからなる樹脂組成物は、PPS樹脂が本来
有する良好な機械的性質を維持したうえ良好な耐衝撃性
を示す(比較例1、4、5、8、10、13、14、1
7)。しかしながら、脱イオン処理されたPASと変性
オレフィン系エラストマーとからなる本発明の樹脂組成
物は、PPS樹脂が本来有する良好な機械的性質を維持
したうえ著しく高い耐衝撃性を示す(実施例1〜1
0)。これに対し、常法によるPPSと未変性のオレフ
ィン系エラストマーとからなる樹脂組成物(比較例3、
7、12、16)および脱イオン処理されたPPSと未
変性のオレフィン系エラストマーとからなる樹脂組成物
(比較例2、6、9、11、15)は、いずれも、耐衝
撃性及び引張破断伸びがかなり悪かった。これは、未変
性のオレフィン系エラストマーが変性オレフィン系エラ
ストマーと比較して、PPSとの相溶性が劣るためであ
ると考えられる。
に、常法により精製されたPPSと変性オレフィン系エ
ラストマーとからなる樹脂組成物は、PPS樹脂が本来
有する良好な機械的性質を維持したうえ良好な耐衝撃性
を示す(比較例1、4、5、8、10、13、14、1
7)。しかしながら、脱イオン処理されたPASと変性
オレフィン系エラストマーとからなる本発明の樹脂組成
物は、PPS樹脂が本来有する良好な機械的性質を維持
したうえ著しく高い耐衝撃性を示す(実施例1〜1
0)。これに対し、常法によるPPSと未変性のオレフ
ィン系エラストマーとからなる樹脂組成物(比較例3、
7、12、16)および脱イオン処理されたPPSと未
変性のオレフィン系エラストマーとからなる樹脂組成物
(比較例2、6、9、11、15)は、いずれも、耐衝
撃性及び引張破断伸びがかなり悪かった。これは、未変
性のオレフィン系エラストマーが変性オレフィン系エラ
ストマーと比較して、PPSとの相溶性が劣るためであ
ると考えられる。
【0047】常法によるPPSと未変性オレフィン系エ
ラストマーとからなる組成物と、脱イオン処理されたP
PSと未変性オレフィン系エラストマーとからなる組成
物とを比較すると、両者の耐衝撃性はほぼ同等であるか
または後者のほうがむしろ劣っている。これとは対照的
に、常法によるPPSと変性オレフィン系エラストマー
とからなる組成物と、脱イオン処理されたPPSと変性
オレフィン系エラストマーとからなる本発明の組成物と
を比較すると、驚くべきことに、後者の耐衝撃性のほう
が遥かに優れている。
ラストマーとからなる組成物と、脱イオン処理されたP
PSと未変性オレフィン系エラストマーとからなる組成
物とを比較すると、両者の耐衝撃性はほぼ同等であるか
または後者のほうがむしろ劣っている。これとは対照的
に、常法によるPPSと変性オレフィン系エラストマー
とからなる組成物と、脱イオン処理されたPPSと変性
オレフィン系エラストマーとからなる本発明の組成物と
を比較すると、驚くべきことに、後者の耐衝撃性のほう
が遥かに優れている。
【0048】以上に詳述したように、本発明のPAS樹
脂組成物は、PASが本来有する耐熱性、機械的強度な
どの特性を損なうことなく、大幅に向上した耐衝撃性を
有している。このような特性をもつ本発明のPAS樹脂
組成物は、各種エンジニアリングプラスチックとして、
特に自動車部品、家電部品、工業材料部品、包装材料な
どの成形原料として好適である。
脂組成物は、PASが本来有する耐熱性、機械的強度な
どの特性を損なうことなく、大幅に向上した耐衝撃性を
有している。このような特性をもつ本発明のPAS樹脂
組成物は、各種エンジニアリングプラスチックとして、
特に自動車部品、家電部品、工業材料部品、包装材料な
どの成形原料として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 忠生 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 オレフィン系エラストマーに次の一般式
(1): 【化1】 (式中、RはHまたは炭素数1〜6のアルキル基であ
り、Arは少くとも一つのグリシジルオキシ基を有する
炭素数6〜20の芳香族炭化水素基であり、mは1〜4
の整数を表す)で表されるグリシジル化合物をグラフト
した変性オレフィン系エラストマーと、脱イオン処理に
よってアルカリ金属含有量が900ppm以下に低減さ
れたポリアリーレンサルファイドとからなることを特徴
とするポリアリーレンサルファイド樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6266593A JPH069850A (ja) | 1992-03-24 | 1993-02-26 | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4-97075 | 1992-03-24 | ||
| JP9707592 | 1992-03-24 | ||
| JP6266593A JPH069850A (ja) | 1992-03-24 | 1993-02-26 | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH069850A true JPH069850A (ja) | 1994-01-18 |
Family
ID=26403714
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6266593A Pending JPH069850A (ja) | 1992-03-24 | 1993-02-26 | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH069850A (ja) |
-
1993
- 1993-02-26 JP JP6266593A patent/JPH069850A/ja active Pending
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