JPH0795060B2 - イオン選択性fetセンサ− - Google Patents

イオン選択性fetセンサ−

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JPH0795060B2
JPH0795060B2 JP61115344A JP11534486A JPH0795060B2 JP H0795060 B2 JPH0795060 B2 JP H0795060B2 JP 61115344 A JP61115344 A JP 61115344A JP 11534486 A JP11534486 A JP 11534486A JP H0795060 B2 JPH0795060 B2 JP H0795060B2
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isfet
redox
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秀一郎 山口
猛 下村
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Description

【発明の詳細な説明】 I.発明の背景 (産業上の利用分野) 本発明は、イオン選択性FETセンサー、更に詳細には、
イオン感応部であるMOSFETのゲート部絶縁膜上に、酸化
還元機能層と、イオンキャリア層を備えたイオン選択性
FET(以下、ISFETという)センサーで、より好ましくは
生体中での測定も可能なイオン選択性FETセンサーに関
する。
(従来の技術及びその問題点) 最近、化学センサーと半導体デバイスを集積化した化学
的半導体デバイスが種々開発されている。
しかして、ISFETはかかる化学的半導体デバイスの一種
であって、MOS電界効果トランジスター(MOSFET)とイ
オン選択性電極を組み合せて集積化したものであり、従
来のイオンセンサーとは全く異なる新しいタイプのセン
サーである。このISFETは、極めて小さく小型化するこ
とができること、並びにMOSFET本体の高入力インピーダ
ンス、低ノイズ等の優れた特性を有すること、更に応答
時間が短いこと等、優れたセンサー特性を有するため注
目されている。
然しながら、ISFETの中で比較的検討されているのはpH
センサーのみであって、水素イオン以外のイオン濃度測
定用のセンサーは、ようやく検討が始められた段階であ
る。センサー特性の優れたISFETを得るうえでイオン感
応膜の構造は最も重要である。
イオン感応膜の密着性、耐水性等の問題があり、特開昭
59−164952号公報、特開昭54−81897号公報でこれら問
題を解決するためのFETセンサーが開示されているが、
電位の安定性が悪く、ドリフトが大きい、タンパク質等
の吸着(付着)により特性が著しく劣化する、血液中で
クロットを生じやすい等の欠点があった。
II.発明の目的 従って発明者は、密着性・耐水性を有し、併せて電位の
安定性がよく、イオン応答性が速いなどの優れたセンサ
ー特性を有するISFETセンサーを提供することを目的と
する。
上記目的は、イオン感応部を備え、溶液中のイオン濃度
を電極電位応答で測定するイオン選択性FETセンサーに
おいて、イオン感応部であるMOSFETのゲート部絶縁膜表
面を覆い、0℃より低い温度で電解重合された酸化還元
機能層と、この酸化還元機能層の表面を覆うイオン選択
性層とを備えてなることを特徴とするイオン選択性FET
センサーによって達成される。
III.発明の具体的な説明 本発明において使用されるMOSFETとしては、公知のISFE
Tに使用されるものでゲート部絶縁膜が利用できるもの
であればいずれも使用することができ〔松尾、江刺「電
気化学と工業物理化学」50,64(1982)〕、例えばp型
ウエハー上に作られたSi−SiO2ゲート部絶縁膜構造のも
のが挙げられ、更に分離ゲートタイプのものが好適に使
用される。
また、酸化還元機能を有する膜とは、これをゲート部絶
縁膜表面に被着してなる電極が可逆的酸化還元反応によ
つてゲート部絶縁膜に一定電位を発生し得るものであ
り、本発明においては特に酸素ガス分圧によつて電位が
変動しないものが好ましい。
斯かる酸化還元膜としては、例えばキノン−ヒドロキ
ノン型の酸化還元反応を行なうことができる有機化合物
層若しくは高分子層、アミン−キノイド型の酸化還元
反応を行なうことができる有機化合物層若しくは高分子
層等が好適なものとして挙げられる。また、更にピロー
ル、フラン、チオフェン、インドールなど複素環化合物
を電界酸化重合法により重合した導電性高分子薄膜層が
好適なものとして挙げられる。なお、ここでキノン−ヒ
ドロキノン型の酸化還元反応とは、重合体の場合を例に
とれば、例えば次の反応式で表されるものをいう。
(式中、R1、R2は例えば芳香族含有構造の化合物を示
す) また、アミン−キノイド型の酸化還元反応とは、前記同
様重合体の場合を例にとれば、例えば次の反応式で表さ
れるものをいう。
(式中、R3、R4は、例えば芳香族含有構造の化合物を示
す) このような酸化還元機能を有する膜を形成し得る化合物
としては、例えば次の(a)〜(d)の化合物が挙げら
れる。
(式中、Ar1は芳香核、R5は置換基、m2は1ないしAr1
有効原子価数、n2は0ないしAr1の有効原子価数−1を
示す)で表されるヒドロキシ芳香族化合物。
Ar1の芳香核は、例えばベンゼン核のように単環のもの
であっても、アントラセン核、ピレン核、クリセン核、
ペリレン核、コロネン核等のように多環のものであって
もよく、またベンゼン骨核のみならず、複素環骨核のも
のであってもよい。置換基R5としては、例えばメチル基
等のアルキル基、フェニル基等のアリール基、およびハ
ロゲン原子等が挙げられる。具体的には、例えばジメチ
ルフェノール、フェノール、ヒドロキシピリジン、o−
またはm−ベンジルアルコール、o−、m−またはp−
ヒドロキシベンズアルデヒド、o−またはm−ヒドロキ
シアセトフェノン、o−、m−またはp−ヒドロキシプ
ロピオフェノン、o−、m−またはp−ヒドロキシベン
ゾフェノンo−、m−またはp−カルボキシフェノー
ル、ジフェニルフェノール、2−メチル−8−ヒドロキ
シキノリン、5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、4
−(p−ヒドロキシフェニル)2−ブタノン、1,5−ジ
ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、ビス
フェノールA、サリチルアニリド、5−ヒドロキシキノ
リン、8−ヒドロキシキノリン、1,8−ジヒドロキシア
ントラキノン、5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン等
が挙げられる。
(式中、Ar2は芳香核、R6は置換基、m3は1ないしAr2
有効原子価数、n3は0ないしAr2の有効原子価数−1を
示す)で表されるアミノ芳香族化合物。
Ar2の芳香核、置換基R6としては化合物(a)におけるA
r1、置換基R5と夫々同様のものが使用される。アミノ芳
香族化合物の具体例を挙げると、アニリン、1,2−ジア
ミノベンゼン、アミノピレン、ジアミノピレン、アミノ
クリセン、ジアミノクリセン、1−アミノフェナントレ
ン、9−アミノフェナントレン、9,10−ジアミノフェナ
ントレン、1−アミノアントラキノン、p−フェノキシ
アニリン、o−フェニレンジアミン、p−クロロアニリ
ン、3,5−ジクロロアニリン、3,5−ジクロロアニリン、
2,4,6−トリクロロアニリン、N−メチルアニリン、N
−フェニル−p−フェニレンジアミン等である。
(c)1,6−ピレンキノン、1,2,5,8−テトラヒドロキシ
ナリザリン、フェナントレンキノン、1−アミノアント
ラキノン、プルプリン、1−アミノ−4−ヒドロキシア
ントラキノン、アントラルフィン等のキノン類。
これらの化合物のうち、特に2,6−キシレノール、1−
アミノピレンが好ましい。
(d)ピロールおよびその誘導体(例えばN−メチルピ
ロール)、チオフェンおよびその誘導体(例えば、メチ
ルチオフェン)等である。
更に、本発明に係る酸化還元機能を形成しうる化合物と
しては、 (e)ポリ(N−メチルアニリン)〔大貫、松田、小
山、日本化学会誌、1801−1809(1984)〕、ポリ(2,6
−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(o−
フェニレンジアミン)、ポリ(フェノール)、ポリキシ
レノール;ピラゾロキノン系ビニルモノマーの重合体、
イソアロキサジン系ビニルモノマーの重合体等のキノン
系ビニルポリマー縮重合化合物のような(a)〜(d)
の化合物を含有する有機化合物、(a)〜(d)の化合
物の低重合度高分子化合物(オリゴマー)、あるいは
(a)〜(d)をポリビニル化合物、ポリアミド化合物
等の高分子化合物に固定したもの等の当該酸化還元化合
物を有するものが挙げられる。なお、本明細書におい
て、重合体という語は単独重合体及び共重合体等の相互
重合体の双方を含む。
本発明において、酸化還元機能層は、溶媒中で適当な支
持電界質の存在下、アミノ芳香族化合物、ヒドロキシ芳
香族化合物等を0℃、より低温で電解酸化重合させ、ゲ
ート部絶縁膜表面にこの重合体層が被覆されることによ
り実施される。溶媒としては、例えばアセトニトリル、
水、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルスルホキシ
ド、プロピレンカーボネート等が、また支持電解質とし
ては、例えば過塩素酸ナトリウム、硫酸、硫酸二ナトリ
ウム、リン酸、ホウ酸、テトラフルオロリン酸カリウ
ム、4級アンモニウム塩などが好適なものとして挙げら
れる。
酸化還元機能層の膜厚は0.1μm〜0.5mm、特に20〜30μ
mとなるようにするのが好ましい。0.1μmより薄い場
合には、本発明の効果を十分に奏さず、また、0.5mmよ
り厚くすることはセンサーを小型化する上で好ましくな
い。この酸化還元機能層をゲート部絶縁膜上に被覆する
際に、ゲート部絶縁膜上における溶液の侵入やリークを
防ぐために、SiO2及びSiO2ゲート部絶縁膜を、Si3N
4膜、Ta2O5膜あるいはAl2O3膜等で覆ってから被覆する
のが好ましい。
また、本発明に使用される酸化還元機能層は、これに電
解質を含浸させて使用することができる。電解質として
は、例えばリン酸、リン酸水素二カリウム、過塩素酸ナ
トリウム、硫酸、テトラフルオロホウ酸塩、テトラフェ
ニルホウ酸塩等が挙げられる。酸化還元機能層に電解質
を含浸させるには、酸化還元膜を導電性基体に被着させ
た後、これを電解質溶液に浸漬する方法が簡便である。
叙上の如くしてゲート部絶縁膜上に被覆された酸化還元
機能層の表面に重ねて被覆されるイオン選択性層として
は、被検イオンのイオンキャリヤー物質及び必要により
電解質塩を高分子化合物に担持せしめた層(ニュートラ
ルキャリヤー層)が使用される。イオンキャリヤー物質
としては、被検イオンに応じて例えば次のものが使用さ
れる。
(i)水素イオン 水素イオンキャリヤー物質としては、例えば次式 (式中、R7,R8及びR9は同一もしくは異なったアルキル
基を示し、そのうち少なくとも2つは炭素数8〜18のア
ルキル基を示す)で表されるアミン類、および次式 (式中、R10は炭素数8〜18のアルキル基を示す)で表
される化合物を挙げることができ、好ましいものとして
は、クリ−n−ドデシルアミンが挙げられる。
この中ではとくにトリドデシルアミンが好ましい。
(ii)カリウムイオン バリノマイシン;ノナクチン;モナクチン;ジクロルヘ
キシル−18−クラウン−6、ナフト−15−クラウン−
5、ビス(15−クラウン−5)等のクラウンエーテル化
合物等が挙げられ、就中、バリノマイシン、ビス(15−
クラウン−5)が好適である。
(iii)ナトリウムイオン 芳香族系アミドもしくはジアミド類、脂肪族系アミドも
しくはジアミド類、クラウン化合物、例えばビス〔(12
−クラウン−4)メチル〕ドデシルマロネート、N,N,N,
N−テトラプロピル−3,6−ジオキサネート−ジアミド、
N,N,N′,N′−テトラベンジル−1,2−エチレンジオキシ
ジアストアミド、N,N′−ジベンジル−N,N′−ジフェニ
ル−1,2−フェニレンジアセトアミド、N,N′,N″−トリ
ヘプチル−N,N′,N″−トリメチル−4,4′,4″−プロピ
リジントリス(3−オキサブチルアミド)、3−メトキ
シ−N,N,N,N−テトラプロピル−1,2−フェニレンジオキ
シジアセトアミド、(−)−(R,R)−4,5−ジメチル−
N,N,N,N−テトラプロピル−3,6−−ジオキサオクタン−
ジアミド、4−メチル−N,N,N,N−テトラプロピル−3,6
−ジオキサオクタン−ジアミド、N,N,N,N−テトラプロ
ピル−1,2−フェニレンジオキジアセトアミド、N,N,N,N
−テトラプロピル−2,3−ナフタレンジオキシジアセト
アミド、4−t−ブチル−N,N,N,N−テトラプロピル−
1,2−シクロヘキサンジオキシ−ジアストアミド、シス
−N,N,N,N−テトラプロピル−1,2−シクロヘキサンジオ
キシジアセトアミド、トランス−N,N,N,N−テトラプロ
ピル−1,2−シクロヘキサンジオキシジアセトアミド等
が挙げられ、就中、ビス〔(12−クラウン−4)メチ
ル〕ドデシルマロネートが好適に使用される。
(iv)塩素イオン 次式、 (式中、R11,R12,R13は各々同一もしくは異なって炭素
数8〜18のアルキル基を、R14は水素または炭素数1〜
8のアルキル基を示す)で表される四級アンモニウムの
塩及び次式 で表されるトリフェニルスズクロライド等が挙げられ
る。
(v)カルシウムイオン カルシウム ビス〔ジ−(n−オクチルフェニル)ホス
フェート〕、(−)−(R,R)−N,N′−ビス〔(11−エ
トキシカルボニル)ウンデシル〕−N,N′,4,5−テトラ
メチル−3,6−ジオキサオクタン−ジアミド、カルシウ
ム ビス〔ジ(n−デシル)ホスフェート〕等が好適な
ものとして挙げられる。
(vi)炭素水素イオン 次式 (式中、R15,R16,R17は各々同一もしくは異なって炭素
数8〜18のアルキル基を、R18は水素または炭素数1〜
8のアルキル基を、X-はCl-,Br-又はOH-を示す)で表さ
れる四級アンモニウム塩;次式 (式中、R19はフェニル基、水素原子又はメチル基を、R
20は水素原子又はメチル基、R21を水素原子,メチル基
またはオクタデシル基を示す)で表される三級アミン化
合物;更に次式 で表される化合物等が挙げられる。
電解質塩としては、例えばナトリウムテトラキス(p−
クロロフェニル)ボレート、カリウムテトラキス(p−
クロロフェニル)ボレート、及び次式 (R224NBF4 (式中、R22は、アルキル基、好ましくは炭素数2〜6
のアルキル基を示す)で表される化合物が挙げられる。
また、高分子化合物としては、例えば塩化ビニル樹脂、
塩化ビニル−エチレン共重合体、ポリエステル、ポリア
クリルアミド、ポリウレタン等の有機高分子化合物及び
シリコーン樹脂等の無機高分子を挙げることができ、可
塑剤が溶出しにくいものが使用される。このような可塑
剤としては、例えばセバシン酸ジオクチルエステル、ア
ジピン酸ジオクチルエステル、マレイン酸ジオクチルエ
ステル、ジ−n−オクチルフェニルホスホネート等が挙
げられる。
このような組成のイオン選択性層がMOSFETのゲート部絶
縁膜上の酸化還元機能層の表面に更に被覆されるには、
例えば担体である高分子化合物100重量部に対して可塑
剤を50〜500重量部、イオンキャリヤー物質0.1ないし50
重量部及び電解質塩等を溶媒(例えばテトラヒドロフラ
ン)に溶かした溶液をゲート部絶縁膜上に載せ、常温な
いしは加熱下乾燥する方法、あるいは該溶液にゲート部
絶縁膜を浸漬したのち同様にして乾燥する方法を用いる
ことができる。かくして被覆されるイオン選択性層の厚
さは、10μm〜1mmとするのが好ましい。
(発明の効果) 本発明は、イオン感応部を備え、溶液中のイオン濃度を
電極電位応答で測定するイオン選択性FETセンサーにお
いて、イオン感応部であるMOSFETのゲート部絶縁膜表面
を覆い、0℃より低い温度で電解重合された酸化還元機
能層と、酸化還元機能層の表面を覆うイオン選択性層と
を備えてなるイオン選択性FETセンサーである。このた
め、予め電解重合により形成された酸化還元機能層を形
成する酸化還元機能物が微細に形成されているため、MO
SFETのゲート部絶縁膜上にを被着される際に酸化還元機
能層が緻密となり密着性がよく、さらにこの上に形成さ
れるイオン選択性層も密着性、耐水性がよい。
また、MOSFETは高入力インピーダンスであるため、本発
明のISFETセンサーは高抵抗率のイオン選択性層が被覆
されても安定に動作し、またその増幅作用を利用できる
ため、小型にもかかわらず応答速度が速くイオン選択性
に優れ、実用上有利に利用できるものであり、カテーテ
ル等に使用することにより生体中での測定も可能とな
る。
更にまた、出力電位の安定性がよく、ドリフトを小さく
することができ、血液成分による影響を小さくすること
ができる。
〔実施例〕
次に、実施例及び試験例を挙げて説明する。
実施例1 次の方法によりMOSFETのゲート部絶縁膜上の酸化還元機
能層表面にカリウムイオン選択性層を被覆してISFETセ
ンサーを作製した。その模式図を第1図及び第2図に示
す。
(1)MOSFET MOSFETとしては、針状構造でゲート部が先端に長く出る
ように工夫された、p型シリコンウエハー上にp型Si−
SiO2ゲート部絶縁膜を重ねた構造を有するFET(いわゆ
る絶縁型FET)を用いた。このようなMOSFETは、一般的
なプレーナー技術を利用して作成することができる。
(2)酸化還元機能層 (電解液) 0.5M 2,6−キシレノール 0.2M NaClO4 アセトニトリル(溶媒) (電解条件) −20℃ 0Vから1.5V対飽和塩化ナトリウムカルメロ電極(SSCE)
3回掃引(50mV/秒) 1.5V対SSCEで1時間定電位電解 5cm2のBPG電極を用いて条件の条件で電解して得られた
酸化重合体膜を冷アセトニトリル溶媒で洗浄後、1mlの
メタノール中に溶解した。このようにして調整した浸漬
液中にMOSFETのゲート部を浸漬し又は浸漬液を塗布し、
乾燥して2〜3μmの酸化還元膜を形成した。
(3)カリウムイオン選択性膜 MOSFETのゲート部のSiO2膜上に被覆され酸化還元機能層
表面に更にバリノマイシンを含有する下記組成のカリウ
ムイオンキャリヤー組成物を載せた後風乾することによ
り、厚さ約0.4mmのカリウムイオン選択性層を被覆し
た。
(カリウムイオンキャリヤー組成物) バリノマイシン 3.2mg/ml ポリ塩化ビニル(Pn=1050) 65.6mg/ml セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル) 131.2mg/ml 溶媒:テトラヒドロフラン(THF) 試験例1 実施例1で作製したカリウムイオンISFETセンサーを作
用電極、SSCEを基準電極として用いて第3図に示すよう
な測定用セル及び測定用回路を組み、標準溶液中で基準
電極に体するソース電圧(Vout)を測定した。ISFETのV
outはディジタルマルチメーター(TR6841,タケダ理研)
を用いて測定した。標準溶液としては、10-4〜5×10-1
MのKCl溶液を用いた。測定は36.4℃で行なった。測定さ
れたVoutのカリウムインオン濃度に対するプロットを第
4図に示す。
第4図に示す如く、Voutのカリウムイオン濃度に対する
プロットは、10-4〜5×10-1Mの範囲で極めて良い直線
関係を示し、その直線の傾きは59.8mV/log{〔K+〕/M}
であった。また、この電極の応答速度は、1mM KCl溶液
で平衡にあるセンサーを100mM KCl溶液に浸漬したとき
の95%応答で1秒以内であり、極めて速いことが確認さ
れた。
試験例2 試験例1の標準溶液にナトリウムイオン、アンモニウム
イオン、あるいは水素イオンを100mM濃度溶存させて試
験例1と同様の測定を行なうことにより、本発明のカリ
ウムイオンISFETセンサーのこれらのカチオンに対する
選択係数を求めたところ、夫々 であった。
この結果から、本発明のカリウムイオンISFETセンサー
は、血清、血液等を被検液とした場合にも共存カチオン
の妨害を受けずにカリウムイオン濃度を測定できること
が分る。
実施例2 イオンキャリヤー組成物として下記組成のナトリウムイ
オンキャリヤー組成物を用いた以外は、実施例1と同様
にして厚さ約0.5mmのナトリウムイオン選択性層を被覆
したナトリウムイオンISFETセンサーを作製した。
(ナトリウムイオンキャリヤー組成物) ビス〔(12−クラウン−4)メチル 5.98mg/ml ドデシルマロネート(同仁化学製) カリウムテトラキス(p−クロロフェニル) 1.01mg/ml ボレート(同仁化学製) ポリ塩化ビニル(Pn=1050) 64.94mg/ml セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル) 129.0 mg/ml 溶媒:THF このようにして作製したナトリウムイオンISFETセンサ
ーは、充分に乾燥後、1mMのNaCl水溶液に2時間浸漬し
てから以後の試験に供した。
試験例3 ISFETとして実施例2で得たナトリウムイオンISFETセン
サーを用い、標準溶液として0.5×10-3〜5×10-1MのNa
Cl溶液を用いた以外は試験例1と同様にしてVoutを測定
した。なお、測定温度等の測定条件は試験例1と同じに
した。結果を第5図に示す。
第5図に示す如く、Voutのナトリウムイオン濃度に対す
るプロットは、10-3〜5×10-1Mの範囲で極めて良い直
線関係を示し、その直線の傾きは59.7mV/log{〔Na+〕/
M}であった。また、この電極の応答速度は、95%応答
で1秒以内であり、試験例2と同様にして測定した他イ
オンに対する選択係数は であった。
実施例3 イオンキャリヤー組成物として下記組成の塩素イオンキ
ャリヤー組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして
厚さ約0.5mmの塩素イオン選択性層を被覆した塩素イオ
ンISFETセンサーを作製した。
(塩素イオンキャリヤー組成物) トリフェニルスズクロライド 11.2mg/ml ポリ塩化ビニル(Pn=1050) 63.0mg/ml セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル) 125.8mg/ml 溶媒:THF このようにして作製した塩素イオンISFETセンサーは、
充分に乾燥後、1mMのNaCl水溶液に2時間浸漬してから
試験に供した。
試験例4 ISFETとして実施例3で得た塩素イオンISFETセンサーを
用い、標準溶液として2×10-4〜5×10-1MのNaCl溶液
を用いた以外は試験例1と同様にしてVoutを測定した。
なお、測定条件は試験例1と同じにした。結果を第6図
に示す。
第6図に示す如く、Voutの塩素イオン濃度に対するプロ
ットは、10-3〜5×10-1Mの範囲で極めて良い直線関係
を示し、その直線の傾きは−61.2mV/log{〔Cl+〕/M}
であった。また、この電極の応答速度は、10-2〜5×10
-1M濃度において95%応答で1秒以内であり、試験例2
と同様にして測定した過塩素酸イオンに対する選択係数
であり、共存陰イオンの影響を受けににくいことが明ら
かとなった。
実施例4 イオンキャリヤー組成物として下記組成のカルシウムイ
オンキャリヤー組成物を用いた以外は、実施例1と同様
にして厚さ約0.4mmのカルシウムイオン選択性層を被覆
したカルシウムイオンISFETセンサーを作製した。
(カルシウムイオンキャリヤー組成物) カルシウムビス〔ジ−(n−オクチルフェニル)ホスフ
ェート〕 14.0mg/ml ジ−(n−オクチルフェニル)ホスフェート 62.0mg/ml ポリ塩化ビニル(Pn=1050) 62.0mg/ml セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル) 62.0mg/ml 溶媒:THF 試験例5 ISFETとして実施例4で得たカルシウムイオンISFETセン
サーを用い、標準溶液として10-4〜2×10-1Mの塩化カ
ルシウム溶液を用いた以外は試験例1と同様にVoutを測
定した。なお、測定温度は37℃とし、その他の測定条件
は試験例1と同じにした。結果を第7図に示す。
第7図に示す如く、Voutのカルシウムイオン濃度に対す
るプロットは、10-4〜2×10-1Mの範囲で極めて良い直
線関係を示し、その直線の傾きは60.4mV/log{〔Ca+〕/
M}であった。また、この電極の応答速度は、95%応答
で10秒以内であること、そして試験例2と同様にして測
定した他イオンに対する選択係数は であり、選択性が良好であることが明らかとなった。
実施例5 イオンキャリヤー組成物として下記組成の炭素水素イオ
ンキャリヤー組成物を用いた以外は、実施例1と同様に
して厚さ約0.5mmの炭酸水素イオン選択性層を被覆した
炭素水素イオンISFETセンサーを作製した。
(炭素水素イオンキャリヤー組成物) トリ(n−ドデシル)アンモニウムクロライド6.6mg/ml セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル) 128.8mg/ml ポリ塩化ビニル(Pn=1050) 64.6mg/ml 溶媒:THF 試験例6 ISFETとして実施例5で得た炭酸水素イオンISFETセンサ
ーを用い、標準溶液として10-3〜10-1Mの炭酸水素ナト
リウム溶液を用いた以外は試験例1と同様にVoutを測定
した。なお、測定温度は37℃とし、その他の測定条件は
試験例1と同じにした。結果を第8図に示す。
第8図に示す如く、Voutの炭酸水素イオン濃度に対する
プロットは、10-3〜10-1Mの範囲で極めて良い直線関係
を示し、その直線の傾きは−60.7mV/log{〔HCO3 -〕/
M}であった。
実施例6 実施例1で用いたMOSFETの代りに第9図の如く示す、分
離ゲートを有するMOSFETを用い、この分離ゲートに実施
例1と同様にして可逆的な酸化還元反応を行なう高分子
層を被着しさらいその表面にカリウムイオン選択性層を
被覆して分離ゲートタイプのカリウムイオンISFETセン
サーを作製した。
かくして得られたセンサーの性能は、実施例1で得たも
のと同様であるが、ドリフトが更に小さかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で作製されたカリウムイオンISFETセ
ンサーの概略図、第2図はゲート部断面図、第3図は本
発明ISFETセンサーによりイオン濃度を測定するための
セルと基準電極に対するソース電圧(Vout)を測定する
ための回路を示す概略説明図、第4から第8図はいずれ
も実施例1〜5で作製された本発明センサーのVoutのイ
オン濃度に対するプロットを示す図面であって、第4図
はカリウムイオン、第5図はナトリウムイオン、第6図
は塩素イオン、第7図はカルシウムイオン、第8図は炭
酸水素イオンにかんするものである。第9図は分離ゲー
トタイプノISFETセンサーの一例を示す図である。 11……ゲート部、11a……イオン選択性層、11b……酸化
還元機能層、11d……ゲート部絶縁膜、11e……酸化膜、
11f,14……ソース、11g,13……ドレイン、11h……p型
シリコンウエハー、12……酸化還元機能層及びイオン選
択性層、15……ISFET、16……基準電極、17……撹拌
子、18……Vout、21……分離ゲート部、22……導電体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン感応部を備え、溶液中のイオン濃度
    を電極電位応答で測定するイオン選択性FETセンサーに
    おいて、 イオン感応部であるMOSFETのゲート部絶縁膜表面を覆
    い、0℃より低い温度で電解重合された酸化還元機能層
    と、 該酸化還元機能層の表面を覆うイオン選択性層とを備え
    てなることを特徴とするイオン選択性FETセンサー。
JP61115344A 1986-01-24 1986-05-20 イオン選択性fetセンサ− Expired - Lifetime JPH0795060B2 (ja)

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