JPH09110733A - シクロオレフィンの製造方法 - Google Patents

シクロオレフィンの製造方法

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JPH09110733A
JPH09110733A JP26406295A JP26406295A JPH09110733A JP H09110733 A JPH09110733 A JP H09110733A JP 26406295 A JP26406295 A JP 26406295A JP 26406295 A JP26406295 A JP 26406295A JP H09110733 A JPH09110733 A JP H09110733A
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JP
Japan
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catalyst
ruthenium
treatment
water
cycloolefin
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JP26406295A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Suzuki
敏之 鈴木
Yasushi Honda
耕史 本田
Hiroshi Takada
弘 高田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C5/00Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing the same number of carbon atoms
    • C07C5/02Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing the same number of carbon atoms by hydrogenation
    • C07C5/10Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing the same number of carbon atoms by hydrogenation of aromatic six-membered rings
    • C07C5/11Partial hydrogenation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2523/00Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group C07C2521/00
    • C07C2523/38Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group C07C2521/00 of noble metals
    • C07C2523/40Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group C07C2521/00 of noble metals of the platinum group metals
    • C07C2523/46Ruthenium, rhodium, osmium or iridium

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単環芳香族炭化水素の部分水素化反応により
シクロオレフィンをより効率的に製造する。 【解決手段】 単環芳香族炭化水素を触媒及び水の存在
下で部分水素化してシクロオレフィンを製造する際に、
ルテニウム成分を含有する触媒前駆体を調製し、該触媒
前駆体を酸化処理あるいは加熱処理し、次いで還元処理
して成る(1)ルテニウム、(2)マンガン、鉄、コバ
ルト、ニッケル及び亜鉛からなる群から選ばれた少なく
とも一種、並びに(3)金、銀及び銅からなる群から選
ばれた少なくとも一種を含有するルテニウム含有三元系
触媒を用いることを特徴とするシクロオレフィンの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単環芳香族炭化水
素を部分水素化して対応するシクロオレフィン類、特に
ベンゼンを部分水素化してシクロヘキセンを製造する方
法に関するものである。シクロオレフィンは、ラクタム
類、ジカルボン酸等のポリアミド原料、リジン、医薬、
農薬などの重要な中間原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】シクロオレフィンの製造方法としては、
従来より単環芳香族炭化水素の部分水素化反応、シクロ
アルカノールの脱水反応、及びシクロアルカンの脱水素
反応、酸化脱水素反応など多くの方法が知られている。
なかでも、単環芳香族炭化水素の部分水素化によりシク
ロオレフィンを効率よく得ることができれば、最も簡略
化された反応工程となり、プロセス上好ましい。
【0003】単環芳香族炭化水素の部分水素化によるシ
クロオレフィンの製造方法としては、触媒として主にル
テニウム金属が使用され、水の存在下で水素化反応を行
う方法が一般的である。ルテニウム触媒としては、金属
ルテニウム微粒子をそのまま使用する方法(特開昭61
−50930、特開昭62−45541、特開昭62−
45544等)、また、シリカ、アルミナ、硫酸バリウ
ム、ケイ酸ジルコニウムなどの担体にルテニウムを担持
させた触媒を用いた方法(特開昭53−63350、特
開昭57−130926、特開昭61−40226、特
開平4−74141等)など多数の提案がなされてい
る。また、一般に上記反応においては、触媒の反応活性
が高いほど、得られるシクロオレフィンの選択率が低下
する傾向があるため、かかる反応系において、硫酸亜
鉛、硫酸コバルトなどの金属塩を存在させて、反応活性
を抑える一方で対応するシクロオレフィンの選択率、収
率を高く保持する方法が好ましいとされている。
【0004】また、シクロオレフィンの選択率を高める
ためにルテニウムと共に金、銀、銅、鉄、コバルト、マ
ンガン等を併用することも知られている(特開昭53−
63350、、特開平4−74141等)。特に特開昭
61−12232及び61−12232には、担体とし
て硫酸バリウムを用い、触媒成分としてルテニウム−鉄
又はコバルト−銅又は銀の3種金属を併用した例が記載
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法はいずれも何らかの問題点を抱えており、工業的に
必ずしも有利な方法が確立していない。特に、目的とす
るシクロオレフィンの選択率でいまだに充分でないこと
が挙げられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決ですべく、特に単環芳香族炭化水素の部分水素化
反応を実施する際に使用するルテニウム触媒の製造工程
に関して詳細な検討を行った結果、特定の製造工程を採
用して得たルテニウム触媒での反応成績が顕著に改善さ
れることを見いだし、本発明に到達した。
【0007】即ち、本発明の要旨は、単環芳香族炭化水
素を触媒及び水の存在下で部分水素化してシクロオレフ
ィンを製造する際に、ルテニウム成分を含有する触媒前
駆体を調製し、該触媒前駆体を酸化処理あるいは加熱処
理し、次いで還元処理して成る(1)ルテニウム、
(2)マンガン、鉄、コバルト、ニッケル及び亜鉛から
なる群から選ばれた少なくとも一種、並びに(3)金、
銀及び銅からなる群から選ばれた少なくとも一種を含有
するルテニウム含有三元系触媒を用いることを特徴とす
るシクロオレフィンの製造方法に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明で用いる触媒は、(1)ルテニウム、(2)マンガ
ン、鉄、コバルト、ニッケル及び亜鉛からなる群から選
ばれた少なくとも一種、並びに(3)金、銀及び銅から
なる群から選ばれた少なくとも一種を含有するルテニウ
ム含有三元系触媒である。単環芳香族炭化水素の部分水
素化反応では、第一成分のルテニウムだけでもある程度
の触媒活性を有するものであるが、本発明では、上記の
第二、第三成分と併用することを必要とする。第二成分
のマンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛のうち、好
ましくはコバルト、亜鉛である。第二成分は、ルテニウ
ムに対する原子比で、通常0.01〜20、好ましくは
0.05〜10の範囲で使用される。
【0009】また、第三成分の金、銀、銅は11族元素
に属するものであり、好ましくは金、銅である。第三成
分は、ルテニウムに対する原子比で、通常0.01〜2
0、好ましくは0.05〜10の範囲で使用される。さ
らに、3つの群からなる触媒成分の好ましい組合せとし
ては、ルテニウム−亜鉛−金、ルテニウム−亜鉛−銅、
ルテニウム−コバルト−銅の系などが例示される。
【0010】触媒活性成分のルテニウムの原料として
は、ルテニウムのハロゲン化物、硝酸塩、水酸化物、さ
らに、ルテニウムカルボニル、ルテニウムアンミン錯体
などの錯体化合物や、ルテニウムアルコキシド等が例示
される。なかでも、塩化ルテニウムが好適に使用され
る。ルテニウム以外の第二及び第三触媒成分の原料とし
ては、各金属のハロゲン化物、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩
及び各金属を含む錯体化合物が使用される。
【0011】本発明において、ルテニウム成分を含有す
る触媒前駆体の調製工程とは、非担持型触媒の場合には
アルカリ沈殿法に例示されるような工程、担体担持型触
媒前駆体の場合にはルテニウム成分原料化合物を触媒担
体に担持する工程である。この触媒前駆体を還元処理す
ることにより、特にルテニウム成分を還元して金属化さ
せてから触媒として使用することができる。
【0012】非担持型触媒前駆体の調製方法としては、
ルテニウム及び所望の助触媒金属成分の化合物の混合液
を用いて、アルカリ沈殿法のような一般的な共沈法など
によって固体として得てもよいし、あるいは均一溶液の
状態で蒸発乾固品としてもよい。また、触媒は非担持型
触媒を使用することができるが、一般的には、担体担持
触媒の方が触媒成分当たりの活性向上あるいは触媒活性
の安定性向上が得られやすく望ましい。担体担持型触媒
前駆体の調製方法、即ち、触媒成分の担体への担持方法
としては、触媒成分液に担体を浸漬後、攪拌しながら溶
媒を蒸発させ活性成分を固定化する蒸発乾固法、担体を
乾燥状態に保ちながら触媒活性成分液を噴霧するスプレ
ー法、あるいは、触媒活性成分液に担体を浸漬後、ろ過
する方法などの公知の含浸担持法が好適に用いられる。
第二、第三触媒成分は、ルテニウム化合物と同時に担持
させてもよいし、予め担持した後にルテニウムを担持し
てもよいし、予めルテニウムを担持した後に担持しても
よい。触媒調製時の活性成分を担持する際使用する溶媒
としては、水、またはアルコール、アセトン、テトラヒ
ドロフラン、ヘキサン、トルエンなどの有機溶媒が使用
される。ルテニウム及び第二、第三触媒成分の各担持量
は、通常0.001〜10重量%、好ましくは0.1〜
5重量%である。
【0013】以上の担体担持触媒体に使用される担体と
しては、シリカ、アルミナ、シリカーアルミナ、ゼオラ
イト、活性炭、あるいは一般的な金属酸化物、複合酸化
物、水酸化物、難水溶性金属塩等が例示される。担体と
しては一般的に触媒担体として使用される難溶性の酸化
物や金属塩などが使用される。具体的には硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウムなどの金属塩、シリカ、アルミナ、
ジルコニア、チタニア、クロミナ、希土類金属の酸化
物、あるいは、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニ
ア、ケイ酸ジルコニウムなどの複合酸化物、さらには、
ジルコニアなどの金属酸化物で修飾したシリカ等が例示
される。
【0014】また、上記担体のなかで以下の性質を持つ
担体が好適に使用できる。水銀圧入法により細孔容量と
細孔分布を測定した場合、細孔直径75〜100,00
0Åの全細孔容量が0.2〜10ml/g、好ましくは
0.3〜5ml/gであり、かつ、細孔直径が75〜1
00,000Åの全細孔容量に対して、細孔直径が通常
250Å以上の細孔容量が50%以上、好ましくは70
%以上の細孔を有する担体である。細孔直径が250Å
未満の細孔の割合が大きすぎると選択率の低下を招く傾
向があるのであまり好ましくない。
【0015】以上の担体のうち、通常、好ましいといえ
るのは酸化物担体であり、シリカ、あるいは、シリカ担
体を遷移金属化合物で修飾した担体、特に、ジルコニア
をシリカに修飾した担体が例示される。このジルコニア
修飾シリカ担体においては、シリカ母体に修飾するジル
コニアの量が、シリカに対して、通常0.1〜20重量
%、好ましくは0.5〜10重量%である。ジルコニア
で修飾したシリカ担体の調製方法としては、通常、ジル
コニウム化合物を水または有機溶媒に溶解させた溶液、
あるいはジルコニウム化合物を溶解後、一部あるいは全
部をアルカリなどで加水分解させた溶液を用いて、公知
の含浸担持法やディップコーティング法を好適に用いる
ことによりシリカに担持し、その後、乾燥、焼成する方
法が用いられる。ここで用いられるジルコニウム化合物
としては、ジルコニウムのハロゲン化物、オキシハロゲ
ン化物、硝酸塩、オキシ硝酸塩、水酸化物、さらにジル
コニウムのアセチルアセトナ−ト錯体などの錯体化合物
やジルコニウムアルコキシド等が用いられる。また、こ
こでの焼成温度は用いたジルコニウム化合物がジルコニ
アになる温度以上であればよく、通常600℃以上、特
に800〜1200℃が好ましい。但し、1200℃を
超えて更に高温で焼成すると、シリカの結晶化が著しく
なり触媒活性の低下を招くことになるので、あまり好ま
しくない。
【0016】なお、ルテニウム以外の第二、第三触媒成
分については、常に触媒前駆体中に含有させる必要はな
く、上記の触媒前駆体の調製工程以後の任意の段階で追
加されるようにしてもよい。例えば、以下に詳述するル
テニウム成分を含有する触媒前駆体の酸化処理あるいは
加熱処理、還元処理を行った後で、第二、第三触媒成分
の原料化合物の水溶液に含浸させる方法がある。また、
この方法では、第二、第三触媒成分を含浸させるた後
に、再度、還元処理を行ってから触媒として使用するこ
とが望ましい。
【0017】次に、本発明の重要な特徴は、以上のよう
に調製された触媒前駆体を酸化処理あるいは加熱処理を
行い、次いで還元処理することにある。酸化処理の方法
は、一般的な方法でよく、例えば、酸素含有ガスと触媒
前駆体を接触させる方法や、過酸化水素等の酸化剤と接
触させることで実施することができる。一方、加熱処理
とは、通常80〜800℃、好ましくは300〜600
℃で、通常0.1〜50時間、好ましくは0.5〜10
時間程度、触媒前駆体を保持するものである。該加熱処
理は、次に行う還元処理とは区別されるものであるの
で、酸化ガス雰囲気下あるいは不活性ガス雰囲気下で実
施される。
【0018】また、酸素ガスによる接触酸化を加熱下で
実施する場合、即ち、酸素含有ガス雰囲気下で、通常8
0〜800℃、好ましくは300〜600℃で焼成する
場合においては、以上の触媒前駆体の酸化処理及び加熱
処理が同時に実施されることになり、本発明における好
ましい態様の一つである。触媒前駆体の酸化処理又は加
熱処理を行って調製した触媒を用いることでシクロオレ
フィンの選択性が向上する理由は明確ではないが、該処
理を経た場合には、続いて行われる還元処理工程におい
て金属ルテニウム結晶を形成させる際に有利な活性点を
生成する、あるいは、ルテニウムと助触媒成分の存在形
態が、続いて行われる還元処理において金属ルテニウム
結晶を形成させる際に有利な活性点を生成するなどのこ
とが推定される。
【0019】次に、酸化処理又は加熱処理に続く還元処
理の方法としては、水素ガスによる接触還元法、あるい
はホルマリン、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン等
による化学還元法が用いられる。このうち、好ましくは
水素ガスによる接触還元であり、水素含有ガス雰囲気下
で、通常80〜500℃、好ましくは100〜450℃
の条件下で焼成して還元活性化する。還元温度が80℃
未満では、ルテニウムの還元率が著しく低下し、また、
500℃を越えるとルテニウムの凝集が起こりやすくな
り、シクロオレフィン生成の収率、選択率が低下する原
因となる。
【0020】本発明では以上説明した方法で得られたも
のを通常触媒として使用するが、かかる触媒を以下に説
明する水処理を施すことにより、シクロオレフィンの選
択性などにおいてより改良された触媒を得ることが可能
である。水処理条件としては、上記の触媒(ルテニウム
還元物)に対して、通常0.01〜100重量倍、好ま
しくは0.1〜10重量倍の水に浸漬するなどして実施
される。処理条件としては、通常、常圧から加圧下、室
温〜250℃、好ましくは室温〜200℃で、通常10
分以上、好ましくは1〜20時間行う。触媒処理の雰囲
気は、通常、不活性ガス雰囲気下あるいは水素ガス雰囲
気下であり、好ましくは水素ガス雰囲気下である。更
に、水接触処理後の触媒は、通常、乾燥し、再還元処
理、特に水素ガス雰囲気下で接触処理することにより、
活性がより高められた触媒を得ることが可能となる。
【0021】また、以上の接触処理に用いる水として
は、純水のほかに、金属塩を含有する水溶液であっても
よい。該金属塩水溶液中の金属成分の少なくとも一部は
触媒に結合することにより、助触媒成分として働くこと
となり、触媒活性の更なる向上が期待できるので望まし
い。金属塩の種類としては、リチウム、ナトリウム、カ
リウムなどの1族金属、マグネシウム、カルシウムなど
の2族金属、あるいは亜鉛、鉄、マンガン、コバルトな
どの金属の硝酸塩、塩化物、硫酸塩、酢酸塩、燐酸塩等
が例示される。水溶液中の金属塩の濃度としては、水に
対して、通常1×10-5〜1重量倍、好ましくは1×1
-4〜0.2重量倍である。接触処理後の触媒は、通
常、金属塩水溶液をろ別し、純水で洗浄し、乾燥して使
用する。また、乾燥後、水素ガス雰囲気下などで再還元
処理することが望ましい。本発明における触媒は以上の
ような水処理が有効であるが、助触媒金属成分の種類、
量あるいは担体を使用する場合などにより水処理条件を
最適化する必要がある。
【0022】水処理により触媒がシクロオレフィンの高
い選択性を発現する理由は明らかではないが、例えば、
ルテニウム成分を含有する触媒前駆体を調製し、該触媒
前駆体を酸化処理し、次いで還元処理することで、既に
反応に好適な金属ルテニウム結晶が触媒表面上に形成さ
れると考えられる。また、同時に、金属ルテニウム表面
上の水素化能力が非常強い活性点が存在し、該活性点に
より好ましくない反応(シクロアルカン類の生成)が生
じていると推定されるが、該活性点が水処理で効果的に
修飾され水添能力が抑制されることにより、結果として
シクロオレフィンの選択率を高めているものと考えてい
る。
【0023】本発明は以上のルテニウム触媒を使用する
ことを特徴とするが、本発明を実施する場合、反応原料
の単環芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン、および、炭素数1〜4程度の低級アルキル基
置換ベンゼン類などが挙げられる。また、本発明の反応
系には、水及び金属塩の存在が必要である。水の量とし
ては、反応形式によって異なるが、一般的には単環芳香
族炭化水素の0.01〜10重量倍であり、好ましくは
0.1〜5重量倍である。かかる範囲では、通常、原料
及び生成物を主成分とする有機液相(油相)と水を含む
液相(水相)との2相を形成することになる。油相と水
相の割合が極端な場合は2相の形成が困難となり、分液
が困難となる。また、水の量が少なすぎても、多すぎて
も水の存在効果が減少し、更に、水が多すぎる場合は反
応器を大きくする必要があるので好ましくない。
【0024】更に、本発明の反応系には金属塩を存在さ
せることが好ましい。その金属塩の種類としては、リチ
ウム、ナトリウム、カリウムなどの1族金属、マグネシ
ウム、カルシウムなどの2族金属、あるいは亜鉛、マン
ガン、コバルトなどの金属の硝酸塩、塩化物、硫酸塩、
酢酸塩、燐酸塩等が例示され、特に硫酸コバルトあるい
は硫酸亜鉛を使用するのが好ましい。金属塩の使用量
は、通常、反応系の水に対して1×10-5〜1重量倍、
好ましくは1×10-4〜0.1重量倍である。
【0025】本発明の反応条件としては、反応温度は、
通常50〜250℃、好ましくは100〜220℃の範
囲から選択される。250℃以上ではシクロオレフィン
の選択率が低下し、50℃以下では反応速度が著しく低
下するので好ましくない。また、反応時の水素の圧力
は、通常0.1〜20MPa、好ましくは0.5〜10
MPaの範囲から選ばれる。20MPaを超えると工業
的に不利であり、一方、0.1MPa未満では反応速度
が著しく低下するので設備上不経済である。反応は気相
反応、液相反応のいずれも実施することができるが、好
ましくは液相反応である。反応型式としては、一槽また
は二槽以上の反応槽を用いて、回分式に行うこともでき
るし、連続的に行うことも可能であり、特に限定されな
い。
【0026】
【実施例】以下に実施例を記すが、本発明はこれらの実
施例によって限定されるものではない。なお、実施例お
よび比較例中に示される転化率、選択率は次式によって
定義される。
【0027】
【数1】
【0028】
【数2】
【0029】実施例1 (担体の製造)オキシ硝酸ジルコニウム2水和物0.8
7gを20mlの純水に溶解させた水溶液に、シリカ
(富士シリシア化学製、商品名:CARIACT50)
8.0gを加え、室温にて浸漬後、水を留去し、乾燥さ
せた。次に、空気流通下、1000℃にて4時間焼成
し、シリカに対して5重量%のジルコニアで修飾したシ
リカ担体を調製した。このようにして得た担体の細孔直
径75〜100,000Åの全細孔容量が0.75ml
/gであった。このうち、細孔直径が250Å以上のの
細孔容量の割合は96%であった。
【0030】(触媒前駆体の調製)所定量の塩化ルテニ
ウム、塩化亜鉛及び硝酸銅を含有した水溶液に、上記の
ジルコニア修飾シリカ担体を加え、60℃にて1時間浸
漬後、水を留去し、乾燥させてルテニウム(Ru)成
分、亜鉛(Zn)成分及び銅(Cu)成分を担体に対し
て各々0.5重量%、0.5重量%、0.1重量%を担
持させた触媒前駆体を得た。 (酸化処理(加熱処理))上記の触媒前駆体を空気気流
中にて500℃で2時間焼成を行った。 (還元処理)上記で処理した触媒前駆体を水素気流中に
て200℃で3時間焼成を行うことにより触媒を得た。
【0031】(ベンゼン部分水素化反応)次に、内容積
500mlのチタン製オ−トクレ−ブに0.1%硫酸コ
バルト水溶液150ml、上記触媒2.0g、ベンゼン
100mlを仕込んだ。反応温度150℃、圧力50M
Paの条件下、水素ガスを57Nl/Hrの流量で供給
し、1000rpmの攪拌を行い、ベンゼンの部分水素
化反応を実施した。反応器内に設置したノズルより反応
液を経時的に適宜抜き出し、油相をガスクロマトグラフ
で分析した。反応成績を表−1に示す。経時的にベンゼ
ンの転化率が高くなるが、目的とするシクロヘキセンの
選択率は低下していく傾向がある。
【0032】比較例1 実施例1の触媒調製工程において酸化処理工程を省略し
た以外は実施例1と同様の操作により得た触媒を用い、
実施例1と同様の条件にてベンゼンの部分水素化反応を
行った。反応成績を表−1に示す。同程度のベンゼン転
化率において実施例1と比較すると、シクロヘキセンの
選択率が実施例1より低いことがわかる。
【0033】
【表1】
【0034】実施例2 内容積500mlのチタン製オ−トクレ−ブに、実施例
1の方法で得た触媒10gと硫酸亜鉛6%水溶液200
mlを仕込んだ。温度200℃、圧力50MPaの条件
下、水素ガスを57Nl/Hrの流量で供給し、600
rpmにて攪拌し、5時間、触媒を水処理した。該処理
後、触媒を取出し、純水で洗浄した。洗浄は、触媒に3
0倍量の純水を加えて1時間撹拌などにより充分に混合
し、実質的に平衡状態となった際の洗浄水中の亜鉛濃度
が0.1ppm以下になるまで行った。次に、この触媒
を水素気流中にて200℃で3時間焼成を行うことによ
り活性化した。以上の水処理、活性化処理を経た触媒2
gを用いた以外は、実施例1と同様の条件でベンゼンの
部分水素化反応を行った。反応成績を表−2に示す。
【0035】実施例3 触媒調製段階の酸化処理温度を400℃とした以外は実
施例2と同様の方法で得た触媒2gを用いた以外は、実
施例2と同様の条件でベンゼンの部分水素化反応を行っ
た。反応成績を表−2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、単環芳香族炭化水素の
部分水素化反応において、触媒の活性が高く、しかもシ
クロオレフィンを高選択率で得ることができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単環芳香族炭化水素を触媒及び水の存在
    下で部分水素化してシクロオレフィンを製造する際に、
    ルテニウム成分を含有する触媒前駆体を調製し、該触媒
    前駆体を酸化処理し、次いで還元処理して成る(1)ル
    テニウム、(2)マンガン、鉄、コバルト、ニッケル及
    び亜鉛からなる群から選ばれた少なくとも一種、並びに
    (3)金、銀及び銅からなる群から選ばれた少なくとも
    一種を含有するルテニウム含有三元系触媒を用いること
    を特徴とするシクロオレフィンの製造方法。
  2. 【請求項2】 単環芳香族炭化水素を触媒及び水の存在
    下で部分水素化してシクロオレフィンを製造する際に、
    ルテニウム成分を含有する触媒前駆体を調製し、該触媒
    前駆体を加熱処理し、次いで還元処理して成る(1)ル
    テニウム、(2)マンガン、鉄、コバルト、ニッケル及
    び亜鉛からなる群から選ばれた少なくとも一種、並びに
    (3)金、銀及び銅からなる群から選ばれた少なくとも
    一種を含有するルテニウム含有三元系触媒を用いること
    を特徴とするシクロオレフィンの製造方法。
  3. 【請求項3】 還元処理後、更に水処理して成る触媒を
    用いることを特徴とする請求項1又は2の方法。
  4. 【請求項4】 金属塩を含有する水溶液を用いて水処理
    することを特徴とする請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 水処理後、再還元処理を行うことを特徴
    とする請求項3又は4の方法。
  6. 【請求項6】 酸素含有ガス雰囲気下で焼成することに
    より酸化処理又は加熱処理することを特徴とする請求項
    1ないし5のいずれかの方法。
  7. 【請求項7】 水素含有ガス雰囲気下で焼成することに
    より還元処理又は再還元処理することを特徴とする請求
    項1ないし6のいずれかの方法。
  8. 【請求項8】 ルテニウム成分を担体に担持させた触媒
    前駆体を調製することを特徴とする請求項1ないし7の
    いずれかの方法。
  9. 【請求項9】 触媒前駆体が、マンガン、鉄、コバル
    ト、ニッケル及び亜鉛からなる群から選ばれた少なくと
    も一種、及び/又は、金、銀及び銅からなる群から選ば
    れた少なくとも一種、を含有することを特徴とする請求
    項1ないし8のいずれかの方法。
  10. 【請求項10】 細孔直径75〜100,000Åの全
    細孔容量が0.2〜10ml/gであり、かつ、細孔直
    径が250Å以上の細孔容量が50%以上である担体を
    使用することを特徴とする請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 金属塩を含有する水の存在下で単環芳
    香族炭化水素を部分水素化することを特徴とする請求項
    1ないし10のいずれかの方法。
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