JPH0213675B2 - - Google Patents
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- JPH0213675B2 JPH0213675B2 JP56158625A JP15862581A JPH0213675B2 JP H0213675 B2 JPH0213675 B2 JP H0213675B2 JP 56158625 A JP56158625 A JP 56158625A JP 15862581 A JP15862581 A JP 15862581A JP H0213675 B2 JPH0213675 B2 JP H0213675B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- polymerization
- formula
- specific gravity
- nitro
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Polyethers (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
本発明は例えば重合性単量体として有用な新規
化合物に関するもので、本発明により提供される
化合物はニトロ基を含有する下式〔1〕によつて
示される、ビシクロオルソエステル化合物であ
る。 (式中Rは水素原子又は低級アルキル基を表わ
す。) 本発明の式〔1〕で示される化合物(以下化合
物〔1〕という)は、下式〔2〕で示されるトリ
アルキルオルソアシレート(以下化合物〔2〕と
いう)とトリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタ
ンの脱アルコール反応によつて製造される。 R−C−(O−R1)3 〔2〕 (式中R1はアルキル基を表わし、Rは式〔1〕
におけるものと同じ水素原子または低級アルキル
基を表わす。) この反応を示すと以下のごとくになる。 上式〔2〕においてRがメチル基、エチル基、
プロピル基またはブチル基のごとき低級アルキル
基である化合物〔2〕の製造法に関しては、S.
M.McElvain and J.Walter Nelson、Journal
of American Chemical Society、64、1825〜
1827(1942)などに記載されている。 式〔2〕におけるR1は炭素数1〜4程度の低
級アルキル基であることが好ましい。アルキル基
がより大きくなると化合物の沸点が高くなり、蒸
留による単離精製がより困難になるためである。
本発明の新規な化合物〔1〕はトリス(ヒドロキ
シメチル)ニトロメタンと化合物〔2〕とを、適
当な溶媒、例えばジ−n−オクチルフタレート、
ジ−n−ブチルフタレート等の溶媒中で、触媒例
えばp−トルエンスルホン酸等の存在下で脱アル
コールすることにより製造される。なお、反応の
進行程度は、留出アルコール量を計測することに
よつて知ることができる他、反応液を例えば、液
体クロマトグラフイで分析することによつても知
ることができる。 化合物〔2〕とトリス(ヒドロキシメチル)ニ
トロメタンの仕込み比は、等モルないしいずれか
をやや過剰とすれば良く、反応は窒素ガスのごと
き不活性ガス雰囲気中加熱下に、一般的には80〜
160℃程度において行なうのが適当である。化合
物〔1〕はその物性に応じて減圧蒸留法あるいは
再結晶法によつて、反応生成物から分離すること
ができる。 本発明に係る化合物〔1〕が属するビシクロオ
ルソエステル類の一部は、W.J.Bailey and K.
Saigo、American Chemical Society、Division
of Polymer Chemistry、Inc.21(1)、4〜5
(1980)等に記載されている。 本発明の化合物は上記文献記載の化合物同様開
環重合するが、単にそれだけではなくて、かかる
文献記載の化合物等に比し、重合による体積膨張
が大きいという予想外の知見を得た。 本発明に係る化合物の重合は次のような機構に
よつて進むものと考えられる。 (式中Xはニトロ基を表わす。) 本発明の化合物〔1〕のカチオン重合は一般に
よく知られている方法、すなわちカチオン重合開
始剤の存在下例えば紫外線、赤外線、熱またはマ
イクロ波などによつて行なう。 そのカチオン重合触媒としては、例えばBF3、
FeCl3、SnCl4、SbF3、TiCl4等のルイス酸;
BF3OEt2、BF3−アニリンコンプレツクス等のご
ときルイス酸とO、S、Nなどを有する化合物と
の配位化合物;〔(C2H5)3+ O 〕・BF- 4、CH3−C6H4
−N+≡N・BF- 4、〔(C2H5)3+ C 〕・BF- 4等のごとき
ルイス酸のオキソニウム塩、ジアゾニウム塩、カ
ルボニウム塩;I2、IBr等のハロゲン化合物、混
合ハロゲン化合物;または(n−Bu)4NClO4等
の過ハロゲン酸誘導体などがあげられる。 また紫外線照射の場合のカチオン重合触媒とし
て、例えば φ−N+≡・PF- 6、φ−N≡N+・BF- 4などの芳香
族ジアゾニウム塩;φ−+ I −φ・BF- 4等の芳香族
ハロニウム塩; 等の周期律表第a族元素の芳香族オニウム塩;
化合物に関するもので、本発明により提供される
化合物はニトロ基を含有する下式〔1〕によつて
示される、ビシクロオルソエステル化合物であ
る。 (式中Rは水素原子又は低級アルキル基を表わ
す。) 本発明の式〔1〕で示される化合物(以下化合
物〔1〕という)は、下式〔2〕で示されるトリ
アルキルオルソアシレート(以下化合物〔2〕と
いう)とトリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタ
ンの脱アルコール反応によつて製造される。 R−C−(O−R1)3 〔2〕 (式中R1はアルキル基を表わし、Rは式〔1〕
におけるものと同じ水素原子または低級アルキル
基を表わす。) この反応を示すと以下のごとくになる。 上式〔2〕においてRがメチル基、エチル基、
プロピル基またはブチル基のごとき低級アルキル
基である化合物〔2〕の製造法に関しては、S.
M.McElvain and J.Walter Nelson、Journal
of American Chemical Society、64、1825〜
1827(1942)などに記載されている。 式〔2〕におけるR1は炭素数1〜4程度の低
級アルキル基であることが好ましい。アルキル基
がより大きくなると化合物の沸点が高くなり、蒸
留による単離精製がより困難になるためである。
本発明の新規な化合物〔1〕はトリス(ヒドロキ
シメチル)ニトロメタンと化合物〔2〕とを、適
当な溶媒、例えばジ−n−オクチルフタレート、
ジ−n−ブチルフタレート等の溶媒中で、触媒例
えばp−トルエンスルホン酸等の存在下で脱アル
コールすることにより製造される。なお、反応の
進行程度は、留出アルコール量を計測することに
よつて知ることができる他、反応液を例えば、液
体クロマトグラフイで分析することによつても知
ることができる。 化合物〔2〕とトリス(ヒドロキシメチル)ニ
トロメタンの仕込み比は、等モルないしいずれか
をやや過剰とすれば良く、反応は窒素ガスのごと
き不活性ガス雰囲気中加熱下に、一般的には80〜
160℃程度において行なうのが適当である。化合
物〔1〕はその物性に応じて減圧蒸留法あるいは
再結晶法によつて、反応生成物から分離すること
ができる。 本発明に係る化合物〔1〕が属するビシクロオ
ルソエステル類の一部は、W.J.Bailey and K.
Saigo、American Chemical Society、Division
of Polymer Chemistry、Inc.21(1)、4〜5
(1980)等に記載されている。 本発明の化合物は上記文献記載の化合物同様開
環重合するが、単にそれだけではなくて、かかる
文献記載の化合物等に比し、重合による体積膨張
が大きいという予想外の知見を得た。 本発明に係る化合物の重合は次のような機構に
よつて進むものと考えられる。 (式中Xはニトロ基を表わす。) 本発明の化合物〔1〕のカチオン重合は一般に
よく知られている方法、すなわちカチオン重合開
始剤の存在下例えば紫外線、赤外線、熱またはマ
イクロ波などによつて行なう。 そのカチオン重合触媒としては、例えばBF3、
FeCl3、SnCl4、SbF3、TiCl4等のルイス酸;
BF3OEt2、BF3−アニリンコンプレツクス等のご
ときルイス酸とO、S、Nなどを有する化合物と
の配位化合物;〔(C2H5)3+ O 〕・BF- 4、CH3−C6H4
−N+≡N・BF- 4、〔(C2H5)3+ C 〕・BF- 4等のごとき
ルイス酸のオキソニウム塩、ジアゾニウム塩、カ
ルボニウム塩;I2、IBr等のハロゲン化合物、混
合ハロゲン化合物;または(n−Bu)4NClO4等
の過ハロゲン酸誘導体などがあげられる。 また紫外線照射の場合のカチオン重合触媒とし
て、例えば φ−N+≡・PF- 6、φ−N≡N+・BF- 4などの芳香
族ジアゾニウム塩;φ−+ I −φ・BF- 4等の芳香族
ハロニウム塩; 等の周期律表第a族元素の芳香族オニウム塩;
【式】等の周期律表第
a族元素の芳香族オニウム塩;
【式】等の周期律表第
a−a族元素のジカルボニル錯化合物等が使
用されうる。 触媒の使用量は一般に重合しようとする単量体
に対し、0.001〜10wt%好ましくは0.1から5wt%
の範囲が好適である。重合温度に関する制限は特
にないが、通常常温〜200℃で行なわれる。 重合時に溶媒を使用する場合は、生長カチオン
と反応してその活性を低下させない化合物を選ぶ
ことが望ましい。使用に適した溶媒としては、ヘ
キサン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素;塩化メチレ
ン、1,1−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化
水素その他がある。 化合物〔1〕の重合に際しては、前記反応式に
示されるごとくビシクロオルソエステル環の開環
がおこり、エーテル、エステル結合が生成し重合
物を与える。 従来のカチオン重合性モノマーは下表−1に示
すように、重合時に非常に大きな体積収縮を伴
う。
用されうる。 触媒の使用量は一般に重合しようとする単量体
に対し、0.001〜10wt%好ましくは0.1から5wt%
の範囲が好適である。重合温度に関する制限は特
にないが、通常常温〜200℃で行なわれる。 重合時に溶媒を使用する場合は、生長カチオン
と反応してその活性を低下させない化合物を選ぶ
ことが望ましい。使用に適した溶媒としては、ヘ
キサン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素;塩化メチレ
ン、1,1−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化
水素その他がある。 化合物〔1〕の重合に際しては、前記反応式に
示されるごとくビシクロオルソエステル環の開環
がおこり、エーテル、エステル結合が生成し重合
物を与える。 従来のカチオン重合性モノマーは下表−1に示
すように、重合時に非常に大きな体積収縮を伴
う。
【表】
このように重合時の体積収縮が大きいと、例え
ば成形材料として使用した場合に寸法精度がでな
いとか、注型材料として利用した場合にはうめこ
み物によるひずみがかかるとか、型との接着力の
低下や隙間が生じるなどの問題がある。また、塗
料として使用した場合、内部ひずみによる塗板と
の密着性の低下やそりがおこるとか、接着剤とし
て使用した場合、内部ひずみによる接着力の低下
やそり、変形などの使用上の問題を生ずる。これ
に対して、本発明に係る化合物例えば化合物
〔1〕をカチオン重合させた時の体積変化を求め
ると、1−メチル−4−ニトロ−2,6,7−ト
リオキサビシクロ〔2,2,2〕オクタンは体積
膨張率約4.5%であり、また1−エチル−4−ニ
トロ−2,6,7−トリオキサビシクロ〔2,
2,2〕オクタンは体積膨張率約7.4%であつて、
おどろくべきことに体積膨張が認められた。化合
物〔1〕及び化合物〔2〕に最も近い下式の公知
化合物は、カチオン重合に際して体積膨張を示さ
ないのであつて、これと対比すると、化合物
〔1〕が上記のように重合時に体積膨張する事実
は、誠に予想外である。 なお体積収縮率(%)は〔1−(化合物の比
重/化合物から得た重合体の比重)〕×100で、ま
た体積膨張率(%)は〔(化合物の比重/化合物
から得た重合体の比重)−1〕×100で示される。 上述のように本発明の化合物〔1〕は容易に製
造することができ、しかも重合により、体積膨張
するという特長をもつている。従つて本発明の化
合物〔1〕は、成形材料、複合材料、接着剤、注
型材料、塗料などに使用して極めて有用な化合物
である。 以下に実施例および参考例を示して、本発明を
さらに詳細かつ具体的に説明する。 実施例 1 冷却器を付けた水分定量受器、撹拌器および窒
素吹込み管付き3つ口フラスコにトリス(ヒドロ
キシメチル)ニトロメタン45.3g(0.3モル)及
びトリエチルオルソフオーメート48.8g(0.33モ
ル)を仕込み、窒素気流中で90〜100℃で2時間
反応させ、次にジ−n−オクチルフタレート600
g及びP−トルエンスルフオン酸0.3gを加え、
150℃でさらに5時間反応させてエチルアルコー
ルを主成分とする留出物約16.5gを得た。 この反応液にトリエチルアミン0.6mlを加え触
媒を中和した。次に結晶の析出を防ぐためにリボ
ンヒーターで蒸留管を加熱しながら減圧蒸留し
て、淡黄色固体を得た。この固体についてアセト
ン−n−ヘキサン系による再結晶精製を行ない、
白色結晶状の4−ニトロ−2,6,7−トリオキ
サビシクロ〔2,2,2〕オクタン9.6g(収率
18%)を得た。 その物性値は下記の通りである。 Γ融点;132℃ Γ赤外吸収スペクトル(以下IRと略記する。) 1543cm-1、1365cm-1(−NO2) 1150〜1160cm-1、1028cm-1(C−O−C) Γ核磁気共鳴スペクトル(以下NMRと略記す
る) (CDCl3中)………(図1参照) δ(ppm);5.60(1H、s、C−H) 4.37(6H、s、C−CH2−O) 実施例 2 実施例1と同様な装置に、トリス(ヒドロキシ
メチル)ニトロメタン90.6g(0.6モル)、トリエ
チルオルソアセテート107.0g(0.66モル)、ジ−
n−オクチルフタレート400g及び触媒としてp
−トルエンスルフオン酸0.3gを仕込み、撹拌下
窒素ガスを通しながら徐々に昇温し140℃にした。
この温度で4時間反応を継続し、エタノールを主
成分とする留出物約71gを得た。 この反応液にトリエチルアミン0.6mlを加えて
触媒を中和した。次に結晶の析出を防ぐためにリ
ボンヒーターで蒸留管を加熱しながら減圧蒸留し
て、淡黄色固体62.7gを得た。この固体について
アセトン−n−ヘキサン系による再結晶精製を行
ない、白色結晶状の1−メチル−4−ニトロ−
2,6,7−トリオキサビシクロ〔2,2,2〕
オクタン41.7g(収率40%)を得た。なお留出温
度は127℃/1mmHgであつた。 その物性値は下記の通りである。 Γ沸点;127℃/1mmHg Γ融点;128℃ Γ比重;1.427/25℃ ΓIR;1560cm-1(−NO2) 1123cm-1、1027cm-1(C−O−C) ΓNMR(CDCl3中)………(図2参照) δ(ppm);4.38(6H、s、CH2−O) 1.50(3H、s、−CH3) なお、上記における比重の測定は、空気比較式
比重計930形〔ベツクマンジヤパン(株)製〕を用い
て行なつた〔以下の各例も同様である)。 実施例 3 実施例1と同様な装置にトリス(ヒドロキシメ
チル)ニトロメタン90.6g(0.6モル)、トリエチ
ルオルソプロピオネート116.2g(0.66モル)、ジ
−n−オクチルフタレート240g及びp−トルエ
ンスルフオン酸0.6gを仕込み、撹拌下窒素ガス
を通しながら徐々に昇温し140℃にした。この温
度で4時間反応を継続し、エタノールを主成分と
する留出物約65gを得た。 この反応液にトリエチルアミン1.2mlを加え触
媒を中和した。次に結晶の析出を防ぐためにリボ
ンヒーターで蒸留管を加熱しながら減圧蒸留し
て、淡黄色固体約107gを得た。この固体をn−
ヘキサンによる再結晶精製を行ない、白色結晶状
の1−エチル−4−ニトロ−2,6,7−トリオ
キサビシクロ〔2,2,2〕オクタン41.0g(収
率36%)を得た。 なお留出温度は110℃/1.5mmHgであつた。 この化合物の物性値は以下のようである。 Γ融点;78℃ Γ比重;1.440/25℃ ΓIR………(図3参照) 1558cm-1(−NO2) 1120cm-1、1027cm-1(C−O−C) ΓNMR(CDCl3中)………(図4参照) δ(ppm);4.29(6H、s、C−CH2−O) 1.72(2H、qC−CH2) 0.93(3H、t、−CH3) 参考例 1 実施例2の化合物〔1〕(1−メチル−4−ニ
トロ−2,6,7−トリオキサビシクロ〔2,
2,2〕オクタン)に、重合触媒としてBF3・モ
ノエチルアミン錯体2モル%を添加し、150℃で
1時間ついで180℃で2時間重合させた。その結
果、かつ色で半固体状の重合物が得られた。 この重合物の分子量は約1000であつた。また重
合物の比重は1.366(25℃)であり、この値から算
出された重合による体積膨張率は約4.5%であつ
た。この重合物のIR分析より1138cm-1のピーク
が消失し、3400cm-1、1750cm-1のピークが生成し
た。 参考例 2 実施例3の化合物〔1〕(1−エチル−4−ニ
トロ−2,6,7−トリオキサビシクロ〔2,
2,2〕オクタン)に重合触媒として、BF3モノ
エチルアミン錯体2モル%を添加し、150℃で1
時間ついで180℃で2時間重合させた。その結果、
かつ色の粘調な重合物が得られた。 この重合物の分子量は約2000であつた。またそ
の比重は1.341(25℃)であり、重合による体積膨
張率は約7.4%であつた。
ば成形材料として使用した場合に寸法精度がでな
いとか、注型材料として利用した場合にはうめこ
み物によるひずみがかかるとか、型との接着力の
低下や隙間が生じるなどの問題がある。また、塗
料として使用した場合、内部ひずみによる塗板と
の密着性の低下やそりがおこるとか、接着剤とし
て使用した場合、内部ひずみによる接着力の低下
やそり、変形などの使用上の問題を生ずる。これ
に対して、本発明に係る化合物例えば化合物
〔1〕をカチオン重合させた時の体積変化を求め
ると、1−メチル−4−ニトロ−2,6,7−ト
リオキサビシクロ〔2,2,2〕オクタンは体積
膨張率約4.5%であり、また1−エチル−4−ニ
トロ−2,6,7−トリオキサビシクロ〔2,
2,2〕オクタンは体積膨張率約7.4%であつて、
おどろくべきことに体積膨張が認められた。化合
物〔1〕及び化合物〔2〕に最も近い下式の公知
化合物は、カチオン重合に際して体積膨張を示さ
ないのであつて、これと対比すると、化合物
〔1〕が上記のように重合時に体積膨張する事実
は、誠に予想外である。 なお体積収縮率(%)は〔1−(化合物の比
重/化合物から得た重合体の比重)〕×100で、ま
た体積膨張率(%)は〔(化合物の比重/化合物
から得た重合体の比重)−1〕×100で示される。 上述のように本発明の化合物〔1〕は容易に製
造することができ、しかも重合により、体積膨張
するという特長をもつている。従つて本発明の化
合物〔1〕は、成形材料、複合材料、接着剤、注
型材料、塗料などに使用して極めて有用な化合物
である。 以下に実施例および参考例を示して、本発明を
さらに詳細かつ具体的に説明する。 実施例 1 冷却器を付けた水分定量受器、撹拌器および窒
素吹込み管付き3つ口フラスコにトリス(ヒドロ
キシメチル)ニトロメタン45.3g(0.3モル)及
びトリエチルオルソフオーメート48.8g(0.33モ
ル)を仕込み、窒素気流中で90〜100℃で2時間
反応させ、次にジ−n−オクチルフタレート600
g及びP−トルエンスルフオン酸0.3gを加え、
150℃でさらに5時間反応させてエチルアルコー
ルを主成分とする留出物約16.5gを得た。 この反応液にトリエチルアミン0.6mlを加え触
媒を中和した。次に結晶の析出を防ぐためにリボ
ンヒーターで蒸留管を加熱しながら減圧蒸留し
て、淡黄色固体を得た。この固体についてアセト
ン−n−ヘキサン系による再結晶精製を行ない、
白色結晶状の4−ニトロ−2,6,7−トリオキ
サビシクロ〔2,2,2〕オクタン9.6g(収率
18%)を得た。 その物性値は下記の通りである。 Γ融点;132℃ Γ赤外吸収スペクトル(以下IRと略記する。) 1543cm-1、1365cm-1(−NO2) 1150〜1160cm-1、1028cm-1(C−O−C) Γ核磁気共鳴スペクトル(以下NMRと略記す
る) (CDCl3中)………(図1参照) δ(ppm);5.60(1H、s、C−H) 4.37(6H、s、C−CH2−O) 実施例 2 実施例1と同様な装置に、トリス(ヒドロキシ
メチル)ニトロメタン90.6g(0.6モル)、トリエ
チルオルソアセテート107.0g(0.66モル)、ジ−
n−オクチルフタレート400g及び触媒としてp
−トルエンスルフオン酸0.3gを仕込み、撹拌下
窒素ガスを通しながら徐々に昇温し140℃にした。
この温度で4時間反応を継続し、エタノールを主
成分とする留出物約71gを得た。 この反応液にトリエチルアミン0.6mlを加えて
触媒を中和した。次に結晶の析出を防ぐためにリ
ボンヒーターで蒸留管を加熱しながら減圧蒸留し
て、淡黄色固体62.7gを得た。この固体について
アセトン−n−ヘキサン系による再結晶精製を行
ない、白色結晶状の1−メチル−4−ニトロ−
2,6,7−トリオキサビシクロ〔2,2,2〕
オクタン41.7g(収率40%)を得た。なお留出温
度は127℃/1mmHgであつた。 その物性値は下記の通りである。 Γ沸点;127℃/1mmHg Γ融点;128℃ Γ比重;1.427/25℃ ΓIR;1560cm-1(−NO2) 1123cm-1、1027cm-1(C−O−C) ΓNMR(CDCl3中)………(図2参照) δ(ppm);4.38(6H、s、CH2−O) 1.50(3H、s、−CH3) なお、上記における比重の測定は、空気比較式
比重計930形〔ベツクマンジヤパン(株)製〕を用い
て行なつた〔以下の各例も同様である)。 実施例 3 実施例1と同様な装置にトリス(ヒドロキシメ
チル)ニトロメタン90.6g(0.6モル)、トリエチ
ルオルソプロピオネート116.2g(0.66モル)、ジ
−n−オクチルフタレート240g及びp−トルエ
ンスルフオン酸0.6gを仕込み、撹拌下窒素ガス
を通しながら徐々に昇温し140℃にした。この温
度で4時間反応を継続し、エタノールを主成分と
する留出物約65gを得た。 この反応液にトリエチルアミン1.2mlを加え触
媒を中和した。次に結晶の析出を防ぐためにリボ
ンヒーターで蒸留管を加熱しながら減圧蒸留し
て、淡黄色固体約107gを得た。この固体をn−
ヘキサンによる再結晶精製を行ない、白色結晶状
の1−エチル−4−ニトロ−2,6,7−トリオ
キサビシクロ〔2,2,2〕オクタン41.0g(収
率36%)を得た。 なお留出温度は110℃/1.5mmHgであつた。 この化合物の物性値は以下のようである。 Γ融点;78℃ Γ比重;1.440/25℃ ΓIR………(図3参照) 1558cm-1(−NO2) 1120cm-1、1027cm-1(C−O−C) ΓNMR(CDCl3中)………(図4参照) δ(ppm);4.29(6H、s、C−CH2−O) 1.72(2H、qC−CH2) 0.93(3H、t、−CH3) 参考例 1 実施例2の化合物〔1〕(1−メチル−4−ニ
トロ−2,6,7−トリオキサビシクロ〔2,
2,2〕オクタン)に、重合触媒としてBF3・モ
ノエチルアミン錯体2モル%を添加し、150℃で
1時間ついで180℃で2時間重合させた。その結
果、かつ色で半固体状の重合物が得られた。 この重合物の分子量は約1000であつた。また重
合物の比重は1.366(25℃)であり、この値から算
出された重合による体積膨張率は約4.5%であつ
た。この重合物のIR分析より1138cm-1のピーク
が消失し、3400cm-1、1750cm-1のピークが生成し
た。 参考例 2 実施例3の化合物〔1〕(1−エチル−4−ニ
トロ−2,6,7−トリオキサビシクロ〔2,
2,2〕オクタン)に重合触媒として、BF3モノ
エチルアミン錯体2モル%を添加し、150℃で1
時間ついで180℃で2時間重合させた。その結果、
かつ色の粘調な重合物が得られた。 この重合物の分子量は約2000であつた。またそ
の比重は1.341(25℃)であり、重合による体積膨
張率は約7.4%であつた。
図1は実施例1で得た化合物のNMR図であ
り、図2は実施例2で得た化合物のNMR図であ
り、図3は実施例3で得た化合物のIR図であり、
また図4は同化合物のNMR図であり、図5は実
施例5で得た化合物のIR図であり、また図6は
同化合物のNMR図であり、さらに図7は実施例
6で得た化合物のIR図である。
り、図2は実施例2で得た化合物のNMR図であ
り、図3は実施例3で得た化合物のIR図であり、
また図4は同化合物のNMR図であり、図5は実
施例5で得た化合物のIR図であり、また図6は
同化合物のNMR図であり、さらに図7は実施例
6で得た化合物のIR図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下式で示される極性基含有ビシクロオルソエ
ステル。 (式中Xはニトロ基を表し、Rは水素原子または
低級アルキル基を表す。)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56158625A JPS5859985A (ja) | 1981-10-07 | 1981-10-07 | 極性基含有ビシクロオルソエステル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56158625A JPS5859985A (ja) | 1981-10-07 | 1981-10-07 | 極性基含有ビシクロオルソエステル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5859985A JPS5859985A (ja) | 1983-04-09 |
| JPH0213675B2 true JPH0213675B2 (ja) | 1990-04-04 |
Family
ID=15675792
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56158625A Granted JPS5859985A (ja) | 1981-10-07 | 1981-10-07 | 極性基含有ビシクロオルソエステル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5859985A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4965257A (en) * | 1985-09-24 | 1990-10-23 | The Regents Of The University Of California | Pesticidal compounds |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3686224A (en) * | 1970-02-24 | 1972-08-22 | Gulf Research Development Co | 2,6,7-trioxabicyclo(2.2.2)octane compounds |
-
1981
- 1981-10-07 JP JP56158625A patent/JPS5859985A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5859985A (ja) | 1983-04-09 |
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