JPH0586775B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0586775B2 JPH0586775B2 JP61043442A JP4344286A JPH0586775B2 JP H0586775 B2 JPH0586775 B2 JP H0586775B2 JP 61043442 A JP61043442 A JP 61043442A JP 4344286 A JP4344286 A JP 4344286A JP H0586775 B2 JPH0586775 B2 JP H0586775B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chrysanthemum
- acid
- primary
- trans
- cis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/42—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
- C07C51/487—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by treatment giving rise to chemical modification
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
本発明はラセミ第一菊酸類の製造法に関し、詳
しくは一般式()
しくは一般式()
【化】
(式中、Rは水素わ原子、炭素数1〜20のアルキ
ル基、シクロアルキル基またはアラルキル基を表
し、〓は不斉炭素を表わす。) で示される光学活性な第一菊酸類にアゾ化合物の
存在下、ホウ素の臭化物またはアルミの臭化物を
作用させることを特徴とするラセミ第一菊酸類の
製造法に関するものである。 第一菊酸は、低毒速効性殺虫剤として有用なピ
レトリン、アレスリン、フタルスリンなどのいわ
ゆるピレスロイド系殺虫剤としてよく知られてい
るエステル類の酸成分を構成するものであり、前
記一般式()で示される第一菊酸エステルは、
これらのピレスロイド系殺虫剤の原料として有用
である。 前記一般式()で示される第一菊酸類にはシ
ス、トランスの幾何異性体があり、またその各々
に(+)および(−)の光学異性体であることか
ら、合計4種の異性体が存在する。一般に、これ
らの異性体の中、トランス体から導びかれるピレ
スロイド系のエステル類は対応するシス体から導
びかれるピレスロイド系エステル類よりも強い殺
虫活性を示し、さらに(+)体のエステル類が対
応する(−)体のエステル類よりも遥かに高い活
性を示すことが知られている。 第一菊酸は通常の製造法ではシス体、トランス
体の混合したラセミ体、即ち(±)体として合成
され、これを光学活性な有機塩基を用いて光学分
割することにより(+)体が得られ、より高活性
な殺虫性化合物の製造に使用されている。ここで
光学分割された残りの(−)体はそのピレスロイ
ド系のエステルとしての活性が殆んどなく、従つ
てこの有用性のない(−)体を効率よくラセミ化
し、上記の光学分割の原料として供し得るように
することは、特に工業的規模での(+)体の生産
時においては大きな課題となる。 しかしながら、前記のように、一般式()で
示されるシクロプロパンカルボン酸にはC1位と
C3位に2個の不斉炭素を有するため、そのラセ
ミ化には種々の困難が伴なう。 これ迄、第一菊酸類のラセミ化方法としては、
(−)トランス−第一菊酸のC3位のイソブテニル
基を酸化してケトアルコール基に導いた後、C1
位のカルボン酸をエステル化し、これをアルカリ
金属アルコレートと溶媒の存在下に加熱反応させ
る方法(特公昭39−15977号公報)、あるいは
(−)−トランス−第一菊酸を光増感剤の存在下に
紫外線を照射する方法(特公昭47−80697号公報)
が知られているが、前者は多くの反応工程を要す
ること、また後者は反応率が劣るうえ光源の電力
消費量が大きく、また光源の寿命も比較的短いこ
となど工業的に実施するには種々の問題点を有す
る。 本発明者らは、先に光学活性第一菊酸を酸ハラ
イドとして、これにルイス酸を触媒として作用さ
せることによるラセミ化方法(特公昭53−37858
号公報、特開昭52−144651号公報)、あるいは光
学活性なシクロプロパンカルボン酸の無水物にヨ
ウ素を作用させることによるラセミ化方法(特開
昭57−163341号公報)、光学活性第一菊酸類に臭
化ホウ素を作用させることによるラセミ化方法
(特開昭60−174744号公報)を提案している。 本発明者らはその後さらに研究を重ねた結果、
前記一般式()で示される光学活性第一菊酸類
にアゾ化合物の存在下、ホウ素の臭化物またはア
ルミの臭化物を作用させることにより、意外にも
極めて好都合に、ラセミ化が進行することを見出
し、これに種々の検討を加えて、本発明を完成す
るに至つた。 本発明方法によれば、他の誘導体に導くことな
しに、光学活性第一菊酸そのもの、あるいはその
エステルのままでラセミ化させることができるこ
とから極めて有利であり、さらに種々の光学分割
法によつて分離除去される菊酸類、例えば、光学
分割剤を用いる物理化学的分割法により分離され
る無効な(−)−第一菊酸あるいは酵素等による
生化学的分割法において分離除去される(−)−
第一菊酸エステルなどを直接、効率よく有効利用
することが可能となる。 また本発明の方法においてはアゾ化合物を少量
存在させることにより、金属臭化物の使用量の軽
減化およびラセミ化反応に要する時間の短縮を図
ることができ、またアゾ化合物は誘発分解性がな
いので使用し易く、殊に工業的な実施時において
種々の合理化を図ることができる。 以下に本発明の方法について詳細に説明する。 本発明において原料として用いられ、一般式
()で示される化合物としては、例えば第一菊
酸、第一菊酸メチル、第一菊酸エチル、第一菊酸
プロピル、第一菊酸ブチル、第一菊酸シクロヘキ
シル、第一菊酸シクロヘキシルメチル、第一菊酸
ベンジル等の光学活性体が挙げられる。 第一菊酸類にはそれぞれ4種の異性体が存在す
るが、その中の1種単独、またはこれらの任意の
割合の混合物を用いることができ、また光学純度
はどの程度のものでも差しつかえないが、本発明
の目的から考えて(−)体または(−)体に富む
カルボン酸エステルを用いる時に、その意義を発
揮することは言うまでもない。 本発明方法において使用されるホウ素の臭化
物、アルミ臭化物としては代表的には三臭化ホウ
素、三臭化アルミなどがあげられ、その量は被処
理第一菊酸エステル1モルに対し1/1000〜1/
4モル、好ましくは1/200〜1/8モルの範囲
である。 アゾ化合物としては、例えばアゾビスイソブチ
ルニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロ
ヘキサン−1−カルボニトリル)、4,4′−アゾ
ビス−4−シアノペンタノイツクアシツド、2−
フエニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシ
バレロニトリル、2−シアノ−2−プロピルアゾ
ホルムなどのアゾニトリル類、アゾビスイソブタ
ノールジアセテート、アゾビスイソ酪酸メチル、
アゾビスイソ酪酸エチルなどのエステル類、アゾ
−t−ブタンなどのアルキルアゾ類等が挙げられ
る。好ましくはアゾニトリル類、アゾエステル類
が用いられる。 またその使用量は前記金属の臭化物1モルに対
して通常1〜10〜5モル、好ましくは1/4〜2
モルの範囲である。 また、反応を行なうに際しては不活性溶媒を使
用することが好ましく、そのような溶媒としては
飽和炭化水素、芳香族炭化水素及びこれらのハロ
ゲン化物、エーテル類などを挙げることができ
る。 また反応温度は用いるアゾ化合物により異な
り、−20℃〜当該第一菊酸エステルの沸点(溶媒
を使用する場合は用いる溶媒の沸点)の範囲で任
意であるが、通常0℃〜100℃の範囲である。 反応に要する時間は前記金属の臭化物およびア
ゾ化合物の使用量や反応温度によつても変わり得
るが通常数分/7時間で充分その目的を達成する
ことができる。 本発明方法を実施するに際しては、通常、溶媒
の存在下に被処理第一菊酸類とアゾ化合物とを混
合し、次いでこれに前記金属の臭化物を加える
か、あるいは、被処理第一菊酸類を溶媒に溶解
し、次いでこれにアゾ化合物および前記金属の臭
化物を併注する操作により行なわれる。 尚、反応の進行度は反応液の一部をサンプリン
グして旋光度を測定するかガスクロマトグラフイ
ー等による分析で求めることができる。 以上、詳述したように本発明方法により、前記
一般式()で示される第一菊酸類の(−)体、
またはそれに富む第一菊酸類を効率よく有用なラ
セミ体に変換させることが可能となり、さらにこ
れを各種の光学分割方法と組み合わせることによ
り、より有用な(+)体に変換させることも可能
となる。 また、本発明方法において得られるラセミ体
は、そのエステルとしてより有効なトランス体に
富み、この点においても本発明方法は有利であ
る。 次に、実施例によつて、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は何らこれらに限定されるも
のではない。 実施例 1 (−)−シス−第一菊酸1.79gをn−ヘプタン20
mlに溶解し、アゾビスイソブチロニトリル50mgを
加え、80℃で撹拌しながら三臭化ホウ素87mgを含
むn−ヘプタン溶液を30分で滴下した。 反応後、希塩酸を加えて撹拌、触媒を失活除去
した。分液後、有機層を4.8gの10%カセイソーダ
水溶液で2回抽出し、得られる水層を塩酸酸性に
してトルエンで2回抽出した。トルエン層を水洗
し、硫酸ソーダで乾燥したのち減圧下に溶媒を留
去し、次で残留液を蒸留して沸点110〜119℃/
1.5mmHgの留分1.61gを得た。このものは赤外線
吸収スペクトルより2,2−ジメチル−3−(2
−メチル−1−プロペニル)シクロプロパン−1
−カルボン酸であることが確認され、この一部を
サンプリングし(+)−2−オクタノールとのエ
ステルに導いた後、ガスクロマトグラフイーによ
りその光学異性体比率を求めたところ、(+)シ
ス体3.7%、(−)シス体:6.6%、(+)トランス
体:44.6%、(−)トランス体:45.1%であつた。 実施例 2 左旋性第一菊酸((+)−シス体1.8%、(−)−
シス体18.3%、(+)−トランス体11.2%、(−)−
トランス体68.7%からなる)1.80gをベンゼン8
mlに溶解し、アゾビスイソブチロニトリル58mgを
加え、80℃で撹拌しながら三臭化ホウ素187mgの
ベンゼン溶液を30分で滴下した。以後実施例1と
同様の操作を行ない1.53gの第一菊酸を得た。光
学異性体比は(+)−シス体8.1%、(−)−シス体
3.4%、(+)−トランス体44.5%、(−)−トラン
ス体49.0%であつた。 実施例 3 実施例2と同一の左旋性第一菊酸3.18gをジオ
キサン15mlに溶解し、アゾビスイソブチロニトリ
ル76mgを加え、80℃で撹拌しながら、三臭化アル
ミニウム260mgのトルエン溶液を30分で滴下した。
以後実施例1と同様の操作を行ない2.73gの第一
菊酸を得た。光学異性体比は(+)−シス体3.2
%、(−)−シス体3.5%、(+)−トランス体41.9
%、(−)−トランス体51.4%であつた。 実施例 4 左旋性菊酸エチル((+)−シス体:2.5%(−)
−シス体14.8%(+)−トランス体11.9%(−)−
トランス体70.9%)の4.43gをベンゼン20mlに溶
解し、アゾビスイソブチロニトリル150mgを加え、
80℃で撹拌しながら三臭化アルミニウム370mgの
ベンゼン溶液を30分で滴下した反応後、反応液に
氷水を加えて撹拌し、触媒を失活除去した。分液
後、有機層を減圧下に溶媒留去した。残留液を10
%水酸化ナトリウム水溶液20gと共に3時間加熱
還流したのち、トルエンを加えて分液し、トルエ
ン層として中性物を除去した。水層を塩酸酸性に
した後トルエン抽出し、有機層を水洗後、無水硫
酸ソーダを加えて乾燥し、これを減圧下に溶媒留
去し、次で残留液を蒸留し、沸点110〜119℃/
2.5mmHgの留分3.34gを得た。このものは赤外線
吸収スペクトルより、2,2−ジメチル−3−
(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパン
カルボン酸であることが確認された。このものの
一部をサンプリングし(+)−2−オクタノール
とのエステルに導いた後、ガスクロマトグラフイ
ーによりその光学異性体比率を求めたところ、
(+)シス体:3.5%、(−)シス体:3.5%、(+)
トランス体:43.0%、(−)トランス体:50.0で
あつた。 実施例 5 (−)−シス菊酸1.15gをジオキサン15mlに溶解
し、アゾビスイソ酪酸メチル45mgを加え、80%に
加熱した。三臭化ホウ素60mgのトルエン溶液を30
分で滴下した。 実施例1と同様の後処理を行ない1.01gの第一
菊酸を得た。光学異性体比は(+)−シス体3.8
%、(−)−シス体8.1%、(+)−トランス体44.0
%、(−)−トランス体44.1%であつた。
ル基、シクロアルキル基またはアラルキル基を表
し、〓は不斉炭素を表わす。) で示される光学活性な第一菊酸類にアゾ化合物の
存在下、ホウ素の臭化物またはアルミの臭化物を
作用させることを特徴とするラセミ第一菊酸類の
製造法に関するものである。 第一菊酸は、低毒速効性殺虫剤として有用なピ
レトリン、アレスリン、フタルスリンなどのいわ
ゆるピレスロイド系殺虫剤としてよく知られてい
るエステル類の酸成分を構成するものであり、前
記一般式()で示される第一菊酸エステルは、
これらのピレスロイド系殺虫剤の原料として有用
である。 前記一般式()で示される第一菊酸類にはシ
ス、トランスの幾何異性体があり、またその各々
に(+)および(−)の光学異性体であることか
ら、合計4種の異性体が存在する。一般に、これ
らの異性体の中、トランス体から導びかれるピレ
スロイド系のエステル類は対応するシス体から導
びかれるピレスロイド系エステル類よりも強い殺
虫活性を示し、さらに(+)体のエステル類が対
応する(−)体のエステル類よりも遥かに高い活
性を示すことが知られている。 第一菊酸は通常の製造法ではシス体、トランス
体の混合したラセミ体、即ち(±)体として合成
され、これを光学活性な有機塩基を用いて光学分
割することにより(+)体が得られ、より高活性
な殺虫性化合物の製造に使用されている。ここで
光学分割された残りの(−)体はそのピレスロイ
ド系のエステルとしての活性が殆んどなく、従つ
てこの有用性のない(−)体を効率よくラセミ化
し、上記の光学分割の原料として供し得るように
することは、特に工業的規模での(+)体の生産
時においては大きな課題となる。 しかしながら、前記のように、一般式()で
示されるシクロプロパンカルボン酸にはC1位と
C3位に2個の不斉炭素を有するため、そのラセ
ミ化には種々の困難が伴なう。 これ迄、第一菊酸類のラセミ化方法としては、
(−)トランス−第一菊酸のC3位のイソブテニル
基を酸化してケトアルコール基に導いた後、C1
位のカルボン酸をエステル化し、これをアルカリ
金属アルコレートと溶媒の存在下に加熱反応させ
る方法(特公昭39−15977号公報)、あるいは
(−)−トランス−第一菊酸を光増感剤の存在下に
紫外線を照射する方法(特公昭47−80697号公報)
が知られているが、前者は多くの反応工程を要す
ること、また後者は反応率が劣るうえ光源の電力
消費量が大きく、また光源の寿命も比較的短いこ
となど工業的に実施するには種々の問題点を有す
る。 本発明者らは、先に光学活性第一菊酸を酸ハラ
イドとして、これにルイス酸を触媒として作用さ
せることによるラセミ化方法(特公昭53−37858
号公報、特開昭52−144651号公報)、あるいは光
学活性なシクロプロパンカルボン酸の無水物にヨ
ウ素を作用させることによるラセミ化方法(特開
昭57−163341号公報)、光学活性第一菊酸類に臭
化ホウ素を作用させることによるラセミ化方法
(特開昭60−174744号公報)を提案している。 本発明者らはその後さらに研究を重ねた結果、
前記一般式()で示される光学活性第一菊酸類
にアゾ化合物の存在下、ホウ素の臭化物またはア
ルミの臭化物を作用させることにより、意外にも
極めて好都合に、ラセミ化が進行することを見出
し、これに種々の検討を加えて、本発明を完成す
るに至つた。 本発明方法によれば、他の誘導体に導くことな
しに、光学活性第一菊酸そのもの、あるいはその
エステルのままでラセミ化させることができるこ
とから極めて有利であり、さらに種々の光学分割
法によつて分離除去される菊酸類、例えば、光学
分割剤を用いる物理化学的分割法により分離され
る無効な(−)−第一菊酸あるいは酵素等による
生化学的分割法において分離除去される(−)−
第一菊酸エステルなどを直接、効率よく有効利用
することが可能となる。 また本発明の方法においてはアゾ化合物を少量
存在させることにより、金属臭化物の使用量の軽
減化およびラセミ化反応に要する時間の短縮を図
ることができ、またアゾ化合物は誘発分解性がな
いので使用し易く、殊に工業的な実施時において
種々の合理化を図ることができる。 以下に本発明の方法について詳細に説明する。 本発明において原料として用いられ、一般式
()で示される化合物としては、例えば第一菊
酸、第一菊酸メチル、第一菊酸エチル、第一菊酸
プロピル、第一菊酸ブチル、第一菊酸シクロヘキ
シル、第一菊酸シクロヘキシルメチル、第一菊酸
ベンジル等の光学活性体が挙げられる。 第一菊酸類にはそれぞれ4種の異性体が存在す
るが、その中の1種単独、またはこれらの任意の
割合の混合物を用いることができ、また光学純度
はどの程度のものでも差しつかえないが、本発明
の目的から考えて(−)体または(−)体に富む
カルボン酸エステルを用いる時に、その意義を発
揮することは言うまでもない。 本発明方法において使用されるホウ素の臭化
物、アルミ臭化物としては代表的には三臭化ホウ
素、三臭化アルミなどがあげられ、その量は被処
理第一菊酸エステル1モルに対し1/1000〜1/
4モル、好ましくは1/200〜1/8モルの範囲
である。 アゾ化合物としては、例えばアゾビスイソブチ
ルニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロ
ヘキサン−1−カルボニトリル)、4,4′−アゾ
ビス−4−シアノペンタノイツクアシツド、2−
フエニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシ
バレロニトリル、2−シアノ−2−プロピルアゾ
ホルムなどのアゾニトリル類、アゾビスイソブタ
ノールジアセテート、アゾビスイソ酪酸メチル、
アゾビスイソ酪酸エチルなどのエステル類、アゾ
−t−ブタンなどのアルキルアゾ類等が挙げられ
る。好ましくはアゾニトリル類、アゾエステル類
が用いられる。 またその使用量は前記金属の臭化物1モルに対
して通常1〜10〜5モル、好ましくは1/4〜2
モルの範囲である。 また、反応を行なうに際しては不活性溶媒を使
用することが好ましく、そのような溶媒としては
飽和炭化水素、芳香族炭化水素及びこれらのハロ
ゲン化物、エーテル類などを挙げることができ
る。 また反応温度は用いるアゾ化合物により異な
り、−20℃〜当該第一菊酸エステルの沸点(溶媒
を使用する場合は用いる溶媒の沸点)の範囲で任
意であるが、通常0℃〜100℃の範囲である。 反応に要する時間は前記金属の臭化物およびア
ゾ化合物の使用量や反応温度によつても変わり得
るが通常数分/7時間で充分その目的を達成する
ことができる。 本発明方法を実施するに際しては、通常、溶媒
の存在下に被処理第一菊酸類とアゾ化合物とを混
合し、次いでこれに前記金属の臭化物を加える
か、あるいは、被処理第一菊酸類を溶媒に溶解
し、次いでこれにアゾ化合物および前記金属の臭
化物を併注する操作により行なわれる。 尚、反応の進行度は反応液の一部をサンプリン
グして旋光度を測定するかガスクロマトグラフイ
ー等による分析で求めることができる。 以上、詳述したように本発明方法により、前記
一般式()で示される第一菊酸類の(−)体、
またはそれに富む第一菊酸類を効率よく有用なラ
セミ体に変換させることが可能となり、さらにこ
れを各種の光学分割方法と組み合わせることによ
り、より有用な(+)体に変換させることも可能
となる。 また、本発明方法において得られるラセミ体
は、そのエステルとしてより有効なトランス体に
富み、この点においても本発明方法は有利であ
る。 次に、実施例によつて、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は何らこれらに限定されるも
のではない。 実施例 1 (−)−シス−第一菊酸1.79gをn−ヘプタン20
mlに溶解し、アゾビスイソブチロニトリル50mgを
加え、80℃で撹拌しながら三臭化ホウ素87mgを含
むn−ヘプタン溶液を30分で滴下した。 反応後、希塩酸を加えて撹拌、触媒を失活除去
した。分液後、有機層を4.8gの10%カセイソーダ
水溶液で2回抽出し、得られる水層を塩酸酸性に
してトルエンで2回抽出した。トルエン層を水洗
し、硫酸ソーダで乾燥したのち減圧下に溶媒を留
去し、次で残留液を蒸留して沸点110〜119℃/
1.5mmHgの留分1.61gを得た。このものは赤外線
吸収スペクトルより2,2−ジメチル−3−(2
−メチル−1−プロペニル)シクロプロパン−1
−カルボン酸であることが確認され、この一部を
サンプリングし(+)−2−オクタノールとのエ
ステルに導いた後、ガスクロマトグラフイーによ
りその光学異性体比率を求めたところ、(+)シ
ス体3.7%、(−)シス体:6.6%、(+)トランス
体:44.6%、(−)トランス体:45.1%であつた。 実施例 2 左旋性第一菊酸((+)−シス体1.8%、(−)−
シス体18.3%、(+)−トランス体11.2%、(−)−
トランス体68.7%からなる)1.80gをベンゼン8
mlに溶解し、アゾビスイソブチロニトリル58mgを
加え、80℃で撹拌しながら三臭化ホウ素187mgの
ベンゼン溶液を30分で滴下した。以後実施例1と
同様の操作を行ない1.53gの第一菊酸を得た。光
学異性体比は(+)−シス体8.1%、(−)−シス体
3.4%、(+)−トランス体44.5%、(−)−トラン
ス体49.0%であつた。 実施例 3 実施例2と同一の左旋性第一菊酸3.18gをジオ
キサン15mlに溶解し、アゾビスイソブチロニトリ
ル76mgを加え、80℃で撹拌しながら、三臭化アル
ミニウム260mgのトルエン溶液を30分で滴下した。
以後実施例1と同様の操作を行ない2.73gの第一
菊酸を得た。光学異性体比は(+)−シス体3.2
%、(−)−シス体3.5%、(+)−トランス体41.9
%、(−)−トランス体51.4%であつた。 実施例 4 左旋性菊酸エチル((+)−シス体:2.5%(−)
−シス体14.8%(+)−トランス体11.9%(−)−
トランス体70.9%)の4.43gをベンゼン20mlに溶
解し、アゾビスイソブチロニトリル150mgを加え、
80℃で撹拌しながら三臭化アルミニウム370mgの
ベンゼン溶液を30分で滴下した反応後、反応液に
氷水を加えて撹拌し、触媒を失活除去した。分液
後、有機層を減圧下に溶媒留去した。残留液を10
%水酸化ナトリウム水溶液20gと共に3時間加熱
還流したのち、トルエンを加えて分液し、トルエ
ン層として中性物を除去した。水層を塩酸酸性に
した後トルエン抽出し、有機層を水洗後、無水硫
酸ソーダを加えて乾燥し、これを減圧下に溶媒留
去し、次で残留液を蒸留し、沸点110〜119℃/
2.5mmHgの留分3.34gを得た。このものは赤外線
吸収スペクトルより、2,2−ジメチル−3−
(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパン
カルボン酸であることが確認された。このものの
一部をサンプリングし(+)−2−オクタノール
とのエステルに導いた後、ガスクロマトグラフイ
ーによりその光学異性体比率を求めたところ、
(+)シス体:3.5%、(−)シス体:3.5%、(+)
トランス体:43.0%、(−)トランス体:50.0で
あつた。 実施例 5 (−)−シス菊酸1.15gをジオキサン15mlに溶解
し、アゾビスイソ酪酸メチル45mgを加え、80%に
加熱した。三臭化ホウ素60mgのトルエン溶液を30
分で滴下した。 実施例1と同様の後処理を行ない1.01gの第一
菊酸を得た。光学異性体比は(+)−シス体3.8
%、(−)−シス体8.1%、(+)−トランス体44.0
%、(−)−トランス体44.1%であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 【化】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル
基、シクロアルキル基またはアラルキル基を表
し、〓は不斉炭素を表わす。) で示される光学活性第一菊酸類に、アゾ化合物の
存在下、ホウ素の臭化物またはアルミの臭化物を
作用させることを特徴とするラセミ第一菊酸類の
製造法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61043442A JPS62198643A (ja) | 1986-02-27 | 1986-02-27 | ラセミ第一菊酸類の製造法 |
| EP87300842A EP0235940B1 (en) | 1986-02-27 | 1987-01-30 | Method for racemization of chrysanthemic acid or its ester |
| DE8787300842T DE3763866D1 (de) | 1986-02-27 | 1987-01-30 | Verfahren zur razemisierung von chrysanthemsaeure oder ihrem ester. |
| US07/010,416 US4723035A (en) | 1986-02-27 | 1987-02-03 | Method for racemization of chrysanthemic acid or its ester |
| HU87760A HU201293B (en) | 1986-02-27 | 1987-02-26 | Process for racemization of chrysanthemic acid or its esters |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61043442A JPS62198643A (ja) | 1986-02-27 | 1986-02-27 | ラセミ第一菊酸類の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62198643A JPS62198643A (ja) | 1987-09-02 |
| JPH0586775B2 true JPH0586775B2 (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=12663813
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61043442A Granted JPS62198643A (ja) | 1986-02-27 | 1986-02-27 | ラセミ第一菊酸類の製造法 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4723035A (ja) |
| EP (1) | EP0235940B1 (ja) |
| JP (1) | JPS62198643A (ja) |
| DE (1) | DE3763866D1 (ja) |
| HU (1) | HU201293B (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0617332B2 (ja) * | 1986-10-16 | 1994-03-09 | 住友化学工業株式会社 | ラセミ―トランス―第一菊酸類の製造方法 |
| DE3867658D1 (de) * | 1987-03-09 | 1992-02-27 | Sumitomo Chemical Co | Verfahren zur racemisierung von optisch aktiver chrysanthemumsaeure oder ihren estern. |
| HU203513B (en) * | 1987-04-28 | 1991-08-28 | Sumitomo Chemical Co | Process for racemizing and trans-isomerizing optically active chrisanthemic acid derivatives |
| JPH0688933B2 (ja) * | 1987-07-17 | 1994-11-09 | 住友化学工業株式会社 | 光学活性第一菊酸類のラセミ化法 |
| CN1231451C (zh) | 2001-07-18 | 2005-12-14 | 住友化学工业株式会社 | 使旋光的乙烯基取代的环丙烷羧酸化合物外消旋的方法 |
| CN108276288A (zh) * | 2018-03-12 | 2018-07-13 | 江苏扬农化工股份有限公司 | 一种左旋反式菊酸烷基酯的消旋方法 |
Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2036088A5 (ja) * | 1969-03-04 | 1970-12-24 | Roussel Uclaf | |
| BE755498A (fr) * | 1969-09-12 | 1971-02-01 | Sumitomo Chemical Co | Preparation d'acide chrysanthemique optiquement |
| JPS5337858B2 (ja) * | 1973-11-12 | 1978-10-12 | ||
| JPS52144651A (en) * | 1976-05-24 | 1977-12-02 | Sumitomo Chem Co Ltd | Racemization of optical active 2,2-dimethyl-3-(1-alkenyl)-cyclopropane-1-carboxylic acid |
| US4473703A (en) * | 1981-03-30 | 1984-09-25 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Method of epimerization of alkyl chrysanthemate |
| JPS57163341A (en) * | 1981-03-30 | 1982-10-07 | Sumitomo Chem Co Ltd | Preparation of racemized cyclopropanecarboxylic acid derivative |
| DE3565397D1 (en) * | 1984-02-22 | 1988-11-10 | Sumitomo Chemical Co | Method for racemization of chrysanthemic acid or its ester |
| DE3578164D1 (de) * | 1984-06-15 | 1990-07-19 | Sumitomo Chemical Co | Verfahren zur razemisierung von chrysanthemumsaeure oder ihrer ester. |
-
1986
- 1986-02-27 JP JP61043442A patent/JPS62198643A/ja active Granted
-
1987
- 1987-01-30 EP EP87300842A patent/EP0235940B1/en not_active Expired
- 1987-01-30 DE DE8787300842T patent/DE3763866D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1987-02-03 US US07/010,416 patent/US4723035A/en not_active Expired - Lifetime
- 1987-02-26 HU HU87760A patent/HU201293B/hu unknown
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US4723035A (en) | 1988-02-02 |
| EP0235940B1 (en) | 1990-07-25 |
| EP0235940A1 (en) | 1987-09-09 |
| JPS62198643A (ja) | 1987-09-02 |
| HU201293B (en) | 1990-10-28 |
| HUT43993A (en) | 1988-01-28 |
| DE3763866D1 (de) | 1990-08-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4485257A (en) | Process for preparing racemized cyclopropanecarboxylic acids or their derivatives | |
| EP0235940B1 (en) | Method for racemization of chrysanthemic acid or its ester | |
| US4659864A (en) | Method for racemization of chrysanthemic acid or its ester | |
| US4644080A (en) | Method for racemization of chrysanthemic acid or its ester | |
| US4788323A (en) | Method for racemization of optically active chrysanthemic acid or its ester | |
| JPH0688934B2 (ja) | 光学活性第一菊酸類をラセミ化する方法 | |
| JP2600354B2 (ja) | ラセミ菊酸類の製造方法 | |
| JPH0647567B2 (ja) | 光学活性第一菊酸類のラセミ化法 | |
| JPH0531538B2 (ja) | ||
| JPH0477738B2 (ja) | ||
| JPH0586941B2 (ja) | ||
| JP2595682B2 (ja) | 光学活性菊酸無水物のラセミ化方法 | |
| JPS615047A (ja) | 第一菊酸のラセミ化法 | |
| JPH0688932B2 (ja) | 光学活性第一菊酸類のラセミ化方法 | |
| JPH0587057B2 (ja) | ||
| JPS615046A (ja) | 第一菊酸のラセミ化方法 | |
| JPH0717565B2 (ja) | 光学活性な第一菊酸類のラセミ化方法 | |
| JPH0617332B2 (ja) | ラセミ―トランス―第一菊酸類の製造方法 | |
| JP2591084B2 (ja) | ラセミージハロビニルシクロプロパンカルボン酸ハライドの製造方法 | |
| JPS6361934B2 (ja) | ||
| JPH0717564B2 (ja) | ラセミ―トランス第一菊酸類の製法 | |
| JPH0641441B2 (ja) | ラセミトランス第一菊酸エステルの製造法 | |
| JPH0253429B2 (ja) | ||
| JPS615045A (ja) | 第一菊酸のラセミ化方法 | |
| JPH0688935B2 (ja) | 光学活性第一菊酸類のラセミ化方法 |